JP2010230816A - 光学部材及び液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】延伸フィルムを有する光学シートの変形を抑制し、光学シートの形状保持に関する信頼性を高める。
【解決手段】光源2及び一対の支持部材3,5を備える液晶表示装置1の支持部材3,5に挟み付けられて装着される光学部材4において、光源2に遠い側の表面41Sに空孔を有する多孔性光拡散体41と、延伸フィルムを有する光学シート42と、基板43とを、光源2側からこの順になるように設け、光学部材4を液晶表示装置1に装着した場合に光学シート42の縁42Eにかかる応力が0.2MPa以上になるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学部材及び液晶表示装置に関する。
従来、液晶表示装置においては、光源と液晶パネルとの間に、導光板、光拡散シート及び集光シートなどの光学シートを備える光学部材を設けることが知られている。かかる装置では、通常、これらの光学部材を、液晶パネルおよび光源の一方又は両方から離隔して設けることが求められる。また、これらの光学部材では、製造後に装置内で光学シートがシワ、たわみ等の変形を起こさないよう、挟持位置からずれないよう固定することが求められる。かかる光学部材の装置内への固定は、例えば、所定の支持部材で光学部材を挟持することによって達成しうることが知られている(特許文献1)。
特開2001−210128号公報
延伸フィルムは光学シートの構成部材のひとつである。この延伸フィルムは一般に剛性が弱く、延伸フィルム自身では形状を保持することが困難であるためたるみが生じやすい。また、何らかの理由によって製造後に延伸フィルムに応力がかかると、この応力の緩和により延伸フィルムが縮みシワが生じやすい。このため、光学シートが延伸フィルムを有している場合には、特許文献1に記載されている従来の技術では、当該光学シートで生じるシワ、たるみ等の変形を抑制することが困難であった。
したがって本発明の目的は、延伸フィルムを有する光学シートの変形を抑制し、光学シートの形状保持に関する信頼性を高めた光学部材及びそれを備えた液晶表示装置を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するため検討した結果、延伸フィルムを有する光学シートを多孔性光拡散体と基板とで挟み込んだ光学部材を用意し、光学シートの縁に所定の応力がかかるようにしながら光学部材を挟み付けて光学部材を液晶表示装置に装着することにより、当該課題を解決しうることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明によれば、下記〔1〕〜〔11〕が提供される。
〔1〕 光源及び一対の支持部材を備える液晶表示装置の前記支持部材に挟み付けられて装着される光学部材であって、少なくとも前記光源に遠い側の表面に空孔を有する多孔性光拡散体と、延伸フィルムを有する光学シートと、基板とを、前記光源側からこの順になるように備え、前記光学部材を前記液晶表示装置に装着した場合に前記光学シートの縁にかかる応力が0.2MPa以上である、光学部材。
〔2〕 前記多孔性光拡散体の前記空孔を有する表面の空孔占有率が5〜70%である、〔1〕に記載の光学部材。
〔3〕 前記多孔性光拡散体が内部に透光性粒子を含有している、〔1〕又は〔2〕に記載の光学部材。
〔4〕 前記基板の厚みが0.1mm〜5.0mmである、〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の光学部材。
〔5〕 前記光学シートが反射性偏光子を有する、〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の光学部材。
〔6〕 前記光学シートが光拡散シートを有する、〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の光学部材。
〔7〕 前記光学シートが集光シートを有する、〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の光学部材。
〔8〕 前記基板が液晶パネルである、〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の光学部材。
〔9〕 前記光学シートと前記基板との間に、両面に透光性粒子を突出させた両面凹凸シートを備える、〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の光学部材。
〔10〕 前記光学シートの縁が、前記多孔性光拡散体及び前記基板の前記支持部材により挟み込まれる部分の外縁よりも内側にある、〔1〕〜〔9〕のいずれか1項に記載の光学部材。
〔11〕 〔1〕〜〔10〕のいずれか1項に記載の光学部材を備えた、液晶表示装置。
本発明の光学部材は、延伸フィルムを有する光学シートの変形を抑制し、光学シートの形状保持に関する信頼性を高めることができる。
本発明の液晶表示装置は、形状保持に関する信頼性が高い本発明の光学部材を備えるため、画像品質が良好である。
図1は、本発明の光学部材を備えた、本発明の液晶表示装置の第1の実施形態の一部分を概略的に示す縦断面図である。 図2は、本発明の光学部材を備えた、本発明の液晶表示装置の第1の実施形態の一部分を概略的に示す縦断面図であり、図1の光学シートの縁の近傍を拡大して示す図である。 図3は、図1に示す液晶表示装置における、支持部材とその他の構成要素との位置関係の一例を概略的に示す上面図である。 図4は、図1に示す液晶表示装置における、支持部材とその他の構成要素との位置関係の一例を概略的に示す上面図である。 図5は、図1に示す液晶表示装置における、支持部材とその他の構成要素との位置関係の一例を概略的に示す上面図である。 図6は、図1に示す液晶表示装置における、支持部材とその他の構成要素との位置関係の一例を概略的に示す上面図である。 図7は、本発明の光学部材を備えた、本発明の液晶表示装置の第2の実施形態の一部分を概略的に示す縦断面図である。 図8は、本発明の光学部材を備えた、本発明の液晶表示装置の第2の実施形態の一部分を概略的に示す縦断面図であり、図7の光学シートの縁の近傍を拡大して示す図である。 図9は、本発明の光学部材を備えた、本発明の液晶表示装置の第3の実施形態の一部分を概略的に示す縦断面図である。 図10は、本発明の光学部材を備えた、本発明の液晶表示装置の第4の実施形態の一部分を概略的に示す縦断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の光学部材を備えた、本発明の液晶表示装置の第1の実施形態の一部分を概略的に示す縦断面図である。なお、本明細書においては、別に断らない限り「上」及び「下」方向とは、光学部材又は液晶表示装置を、その光出射面又は表示面が水平に上側となるよう載置した状態における「上」及び「下」方向を意味し、これらは縦断面図である図1の図面内における上方向及び下方向と一致する。
図1に示すように、液晶表示装置1は、光源としての線状光源2と、線状光源2を支持するバックライト筐体3を備える。バックライト筐体3は、底板部3Bと、底板部3Bの周囲に設けられ線状光源2を支持する側板部3Sと、側板部3Sの周囲にさらに設けられ光学部材4を支持する周辺部3Fとを有する。
液晶表示装置1はさらに、前記周辺部3Fの上に光学部材4を備える。本実施形態では、光学部材4は、線状光源2の側から、少なくとも、多孔性光拡散体41と、延伸フィルムを有する光学シート42と、基板43とを、この順に備える。この光学部材4は、周辺部3Fと後述する支持部材5との間に光学部材4の縁部4eを挟み付けられることで液晶表示装置1に装着されている。すなわち、バックライト筐体3と支持部材5とが光学部材4を支持する一対の支持部材となり、バックライト筐体3の周辺部3Fと支持部材5とで光学部材4を一定の力で挟み付けることによって光学部材4が保持されているのである。
液晶表示装置1はさらに、ボルト6を介しバックライト筐体3の周辺部3Fに締結された枠部材7を有する。ボルト6は、枠部材7に設けられたボルト穴7H及びバックライト筐体3の周辺部3Fに設けられたボルト穴3Hを貫通し、適当なナット等の螺合部材(不図示)と螺合することにより、周辺部3Fと枠部材7とを締結する。または、ボルト穴3Hを、ボルト6と螺合するねじ穴として、このねじ穴にボルト6を螺合することにより締結を行ってもよい。
枠部材7はまた、バックライト筐体3の底板部3Bの下側に設けられた、任意の構成要素である下側枠部材8によっても支持される。下側枠部材8は、装置の機械的強度の確保、遮光及び配線等の任意構成要素の収容のために設けることができる。
枠部材7の、光学部材4に対向する面7L上には、支持部材5が、バックライト筐体3の周辺部3Fに向かって突出して設けられている。本実施形態では、支持部材5は、枠部材7と別の部材として作製され、その上側の面5Uが、枠部材の面7Lに面し、これらの面が、任意の接着層(不図示)を介して貼付されるか、又はこれらの面が接した状態で任意の螺子等の締結部材(不図示)を介して両部材が締結されているものとする。しかしながら本発明はこれに限られず、枠部材7と支持部材5とを、共通の材料で一体に成形することにより、枠部材7に支持部材5を設けることもできる。
枠部材7は、その内側(図1においては枠部材7よりも左側)に開口7Aを有し、この開口7Aは通常、開口7Aの周辺部の光量が中央部より大きく下回らないようにするため、バックライト筐体3の開口3Aよりも内側に配置される。枠部材7の開口7Aには、液晶パネル9が直接もしくは他の部材を介して固定される。例えば、液晶パネル9は枠部材7に貼付されるかもしくは適当な部材により締結されることにより固定される。これにより、光学部材4を備えた液晶表示装置1が構成される。
また本実施形態では、光学部材4を液晶表示装置1に装着した状態において、支持部材であるバックライト筐体3と支持部材5とが光学部材4を挟み付ける力等により光学シート42の縁42Eにかかる応力の強さは0.2MPa以上、好ましくは0.3MPa以上となっている。延伸フィルムを有する光学シート42は剛性が弱いため、従来は光学シートを支持部材で挟むとたわみ等の変形を生じやすかったが、本実施形態では図1に示すように光学シート42が多孔性光拡散体41と基板43との間に挟まれているため、前記のようなたわみを抑制できる。なお、光学シート42の縁42Eにかかる応力の強さの上限は液晶表示装置1の寸法及び要求される画像品質等に応じて決まるため一様ではないが、通常1.5MPa以下、好ましくは1.25MPa以下である。
光学シート42の縁42Eにかかる応力の大きさは、温度22℃、湿度58%RH環境下にて光学シート42と基板43と間に圧力測定フィルム(例えば、富士写真フィルム株式会社製の圧力測定フィルム(製品名:富士プレスケール))を光学シート42の外形寸法より50mmほど大きく敷き詰め、液晶表示装置1を組み立てた後、分解し、プレスケールの変色度合いを持続圧標準チャートと照合させて測定できる。
さらに本実施形態では、多孔性光拡散体41が、少なくとも線状光源2に遠い側の表面41Sに空孔を有する。このため、延伸フィルム等での縮みを緩和してシワの発生を抑制できる。すなわち、図1に示すように多孔性光拡散体41は表面41Sにおいて光学シート42に接触しているが、表面41Sは空孔が形成されているために光学シート42への接触面積が小さい。このため、多孔性光拡散体41の表面41Sにおける光学シート42の滑り性が向上している。したがって、液晶表示装置1の設置環境によって光学シート42の一部又は全体に応力緩和が起こり光学シート42が縮もうとした場合に多孔性光拡散体41が前記の縮みを防止することが無くなるので、変形が光学シート42に局所的に生じることを抑制し、ひいてはシワが発生することを抑制できる。
図2は、本発明の光学部材を備えた、本発明の液晶表示装置の第1の実施形態の一部分を概略的に示す縦断面図であり、図1の光学シート42の縁42Eの近傍を拡大して示す図である。なお、図2において、線状光源2、ボルト6、枠部材7、下側枠部材8及び液晶パネル9は破線で示す。
図2に示すように、光学シート42の縁42Eは、多孔性光拡散体41及び基板43の、支持部材(即ち、バックライト筐体3及び支持部材5)により挟み込まれる部分41P,43Pの外縁41Pout,43Poutよりも内側(図中左側)にあることが好ましい。これにより、光学シート42の縁42Eにかかる圧力を均一にして、光学シート42の変形をより安定して抑制できる。なお、光学シート42の縁42Eは、挟み込まれる部分41P及び43Pの外縁41Pout及び43Poutの少なくとも一方よりも内側であれば好ましいが、両方よりも内側であることがより好ましい。
ここで、多孔性光拡散体41の支持部材(本実施形態ではバックライト筐体3)により挟み込まれる部分41Pとは、多孔性光拡散体41とバックライト筐体3の周辺部3Fとが接触する部分をいう。一方、基板43の支持部材5により挟み込まれる部分43Pとは、基板43と支持部材5とが接触する部分をいう。光学シート42の変形をより安定して抑制するという前記の効果を安定して得る観点からは、光学シート42の縁42Eは、部分41Pの外縁41Poutよりも内側、かつ部分41Pの内縁41Pinよりも外側にあることが好ましい。一方、同様の観点から、光学シート42の縁42Eは、部分43Pの外縁43Poutよりも内側にあることが好ましく、部分43Pの内縁43Pinよりも内側にあることがより好ましい。
ただし、光学シート42の縁42Eが枠部材7の開口7Aにかかると液晶表示装置1の表示面において輝度ムラ等が生じるおそれがあるため、光学シート42の縁42Eは枠部材7の内縁7Eよりも外側にあることが好ましい。
図3は、図1に示す液晶表示装置1における、支持部材5とその他の構成要素との位置関係の一例を概略的に示す上面図である。図3においては、図示のため、支持部材5、光学部材4、バックライト筐体3(図1を参照。)の周辺部3F及び線状光源2のみが示される。
図3において、光学部材4は、バックライト筐体3の周辺部3Fにより規定される開口(図中破線3Aで示される。)の全体を覆って周辺部3F上に載置され、それにより、光学部材4は、線状光源2から直接又はバックライト筐体3の内面で反射してから開口3Aへ出光する光のすべてをフィルタリングするようになっている。
図3において光学部材4は四辺4A〜4Dを有する矩形の板状の形状であり、これら四辺4A〜4Dのそれぞれにおいて、辺4A〜4Dより内側であって開口3Aより外側の領域に、支持部材5が配置される。
本実施形態の液晶表示装置1は上述のように構成されているため、線状光源2を点灯することにより線状光源2から出射する光は、直接又はバックライト筐体3において反射された後、光学部材4へ下側から入射する。光学部材4に入射した光は、多孔性光拡散体41を透過する過程において拡散され、光学シート42を透過する過程において光学シート42の種類に応じて拡散、集光、偏光への変換等の作用を受け、液晶パネル9(図1を参照。)により利用される偏光のみが均等に且つ効率的に液晶パネル9へと出射する。そして、光学部材4から出射した光が液晶パネル9に入射し、液晶表示装置1の表示のための光として利用されて画像等が表示される。特に本実施形態の液晶表示装置1では、光学部材4が光学シート42の変形を抑制し、光学シート42の形状保持に関する信頼性を高めてあるため、輝度のバラツキ等が発生しにくく画像品質を良好にすることができる。
ところで、上述した本発明の第1実施形態としての光学部材4及び液晶表示装置1は、更に変更して実施しても良い。
例えば、図3に示す例においては、支持部材5は光学部材4の四辺4A〜4Dの全てに対応するよう設けられたが、装置の簡素化、軽量化等の利点を得るため、四辺4A〜4Dを有する矩形の光学部材4の一部の辺のみに対応して支持部材5を有していてもよい。ただし、四辺4A〜4Dのうち、少なくとも対向する二辺において対応する支持部材5を有することが好ましい。さらにこの場合、長辺の対及び短辺の対のうち、少なくとも長辺の対において対応する支持部材5を有することが、光学部材4の破断、反り及びずれなどの不具合の発生を効率的に防止する観点から好ましい。
例えば、図4に示すように、四辺4A〜4Dのうち、対向する長辺4A及び4Bのみにおいて、対応する支持部材5を設けることができる。または、図5に示すように、辺4A及び4Bに対応した支持部材5に加え、短辺4C及び4Dの一方である辺4Cにおいて対応する支持部材5を設けてもよい。
また、図3に示す例においては、支持部材5は、一体の部材が四辺4A〜4D全体にわたる構造を有するものとしたが、製造の容易さの観点から、四辺4A〜4Dそれぞれに対応する部材を2以上の部材に分けてもよい。例えば、図6に示すとおり、辺4A〜4Dのそれぞれに対応する支持部材5を独立に設けてもよい。独立に設ける場合、各部材の境界部分の隙間はできるだけ小さくすることが好ましい。
また、図1の例では、それぞれの辺における支持部材5の長手方向に垂直な断面の形は、図1で図示される通り矩形の形状を有するが、本発明の液晶表示装置における支持部材の形状はこれに限定されず、種々の形状を取ることができる。
さらに、光学部材4を挟み付ける支持部材であるバックライト筐体3及び支持部材5は、液晶表示装置1に少なくとも一対設けられていればよく、例えば二対以上設けられていてもよい。
また、液晶表示装置1には、本発明の効果を著しく損なわない限り任意の部材を更に備えさせてもよい。例えば、輝度ムラをより確実に抑制するため、線状光源2と光学部材4との間に光拡散シートを設けてもよい。また、例えば、線状光源2から液晶パネル9への熱の伝達を抑制するため、光学部材4と液晶パネル9との間に断熱フィルムを設けてもよい。
〔第2実施形態〕
本発明の光学部材及び液晶表示装置においては、以下に説明する第2実施形態のように、光学部材の基板として液晶パネルを用いても良い。
図7は、本発明の光学部材を備えた、本発明の液晶表示装置の第2の実施形態の一部分を概略的に示す縦断面図である。なお、本実施形態においても第1実施形態と同様に、「上」及び「下」方向は、縦断面図である図7の図面内における上方向及び下方向と一致する。
図7に示すように、本実施形態の液晶表示装置101は、光学部材104を構成する基板として液晶パネル9を備え、バックライト筐体3の周辺部3Fと枠部材7の天井部7Cとの間に光学部材104の縁部104eを挟み付けることで光学部材104を液晶表示装置101に装着しており、支持部材5及びボルト6を備えていないこと以外は第1実施形態の液晶表示装置1と同様である。
すなわち、液晶表示装置101は、第1実施形態の液晶表示装置1と同様の線状光源2、バックライト筐体3、枠部材7及び下側枠部材8を備え、光学部材4及び液晶パネル9の代わりに光学部材104を備えている。光学部材104は、線状光源2の側から、少なくとも、多孔性光拡散体41と、延伸フィルムを有する光学シート42と、基板である液晶パネル9とを、この順に備える。そして、バックライト筐体3と枠部材7とが光学部材104を支持する一対の支持部材となり、バックライト筐体3の周辺部3Fと枠部材7の天井部7Cとで光学部材104の縁部104eを一定の力で挟み付けることによって光学部材104を保持するようになっている。
さらに本実施形態でも、光学部材104を液晶表示装置101に装着した状態において光学シート42の縁42Eにかかる応力の強さは、第1実施形態と同様の理由で同様の範囲となる。
また、本実施形態でも多孔性光拡散体41は、第1実施形態と同様に、少なくとも線状光源2に遠い側の表面41Sに空孔を有し、延伸フィルム等での縮みを緩和してシワの発生による変形を抑制できるようになっている。変形をより安定して抑制するため、図8に示すように、光学シート42の縁42Eが、多孔性光拡散体41及び液晶パネル9の、支持部材(即ち、バックライト筐体3及び枠部材7)により挟み込まれる部分41P,9Pの外縁41Pout,9Poutよりも内側(図中左側)にあることが好ましく、部分41Pの内縁41Pinよりも外側にあることがより好ましい点も、第1実施形態と同様である。ただし本実施形態では、枠部材7の内縁7Eと、液晶パネル9が枠部材7により挟み込まれる部分9Pの内縁9Pinとが一致している。したがって、光学シート42の縁42Eが枠部材7の開口7Aにかかり輝度ムラ等を生じるおそれがあるため、光学シート42の縁42Eが内縁9Pinより内側にくることは避けることが好ましい。
なお、図8は、本発明の光学部材を備えた、本発明の液晶表示装置の第2の実施形態の一部分を概略的に示す縦断面図であり、図7の光学シート42の縁42Eの近傍を拡大して示す図である。また、図8において、線状光源2及び下側枠部材8は破線で示す。
本実施形態の液晶表示装置101は上述のように構成されているため、線状光源2から出射する光が、多孔性光拡散体41を透過する過程において拡散され、光学シート42を透過する過程において光学シート42の種類に応じて拡散、集光、偏光への変換等の作用を受け、液晶パネル9に入射し、液晶表示装置101の表示のための光として利用されて画像等が表示される。本実施形態でも、光学シート42の変形の抑制、画像品質の向上など、第1実施形態と同様の利点を得ることができる。
さらに本実施形態では、光学部材104を構成する基板として液晶パネル9を用いたため、部品数の削減、組み立て工程の簡便化、省スペース化及び軽量化などの利点を得ることができる。
ただし、本実施形態では基板として液晶パネル9を用いたため線状光源2と液晶パネル9との距離が第1実施形態に比較して近くなる。このため、線状光源2から液晶パネル9への熱の伝達を抑制する観点からは、本実施形態の液晶表示装置101では線状光源2と光学部材104との距離を第1実施形態の液晶表示装置1よりも広げることが好ましい。
なお、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、光学部材104及び液晶表示装置101を更に変更して実施しても良い。
〔第3実施形態〕
本発明の光学部材及び液晶表示装置においては、光学部材は多孔性光拡散体、光学シート及び基板以外の構成要素を備えていてもよい。ただし、光学シートの変形を安定して抑制する観点から、多孔性光拡散体と光学シートとは直接に接するようにすることが好ましい。例えば、以下に説明する第3実施形態のように、光学部材が光学シートと基板との間に、両面に透光性粒子を突出させた両面凹凸シートを備えるようにしてもよい。
図9は、本発明の光学部材を備えた、本発明の液晶表示装置の第3の実施形態の一部分を概略的に示す縦断面図である。なお、本実施形態においても第1実施形態と同様に、「上」及び「下」方向は、縦断面図である図9の図面内における上方向及び下方向と一致する。
図9に示すように、本実施形態の液晶表示装置201は、光学部材204が光学シート42と基板43との間に両面凹凸シート44を備えていること以外は第1実施形態の液晶表示装置1と同様である。
すなわち、液晶表示装置201は、第1実施形態の液晶表示装置1と同様の線状光源2、バックライト筐体3、支持部材5、ボルト6、枠部材7、下側枠部材8及び液晶パネル9を備え、光学部材4の代わりに光学部材204を備えている。光学部材204は、線状光源2の側から、少なくとも、多孔性光拡散体41と、延伸フィルムを有する光学シート42と、両面に透光性粒子を突出させた両面凹凸シート44と、基板43とを、この順に備える。
本実施形態の液晶表示装置201は上述のように構成されているため、第1実施形態の液晶表示装置1と同様に動作し、同様の利点を得ることができる。更に、本実施形態の光学部材204は光学シート42と基板43との間に両面凹凸シート44を備えているため、光学シート42と基板43との光学密着を防止し、光の干渉の発生を抑制できる。また、両面凹凸シート44が有する透光性粒子の粒径、形状及び分布密度等によっては、両面凹凸シート44に入射する光を拡散させたり集光させたりすることも可能である。
なお、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、光学部材204及び液晶表示装置201を更に変更して実施しても良い。
〔第4実施形態〕
本発明の光学部材及び液晶表示装置は、例えば、以下に説明する第4実施形態のように、光学部材の基板として液晶パネルを用いた場合でも、光学部材が光学シートと基板である液晶パネルとの間に、両面に透光性粒子を突出させた両面凹凸シートを備えるようにしてもよい。
図10は、本発明の光学部材を備えた、本発明の液晶表示装置の第4の実施形態の一部分を概略的に示す縦断面図である。なお、本実施形態においても第1実施形態と同様に、「上」及び「下」方向は、縦断面図である図10の図面内における上方向及び下方向と一致する。
図10に示すように、本実施形態の液晶表示装置301は、光学部材304が光学シート42と基板である液晶パネル9との間に両面凹凸シート44を備えていること以外は第2実施形態の液晶表示装置101と同様である。
すなわち、液晶表示装置301は、第2実施形態の液晶表示装置101と同様の線状光源2、バックライト筐体3、枠部材7及び下側枠部材8を備え、光学部材104の代わりに光学部材304を備えている。光学部材304は、線状光源2の側から、少なくとも、多孔性光拡散体41と、延伸フィルムを有する光学シート42と、両面に透光性粒子を突出させた両面凹凸シート44と、基板である液晶パネル9とを、この順に備える。
本実施形態の液晶表示装置301は上述のように構成されているため、第2実施形態の液晶表示装置101と同様に動作し、同様の利点を得ることができる。更に、本実施形態の光学部材304は光学シート42と基板である液晶パネル9との間に両面凹凸シート44を備えているため、光学シート42と液晶パネル9との光学密着を防止し、光の干渉の発生を抑制できる。また、両面凹凸シート44が有する透光性粒子の粒径、形状及び分布密度等によっては、両面凹凸シート44に入射する光を拡散させたり集光させたりすることも可能である。
なお、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、光学部材304及び液晶表示装置301を更に変更して実施しても良い。
〔各構成要素〕
続いて、本発明の光学部材及び液晶表示装置が備える各構成要素の例を順次説明する。
(1.光源及び光源支持体)
前記光源としては、冷陰極管、熱陰極管等の線状光源、発光ダイオード(LED)等の点状光源等を用いることができる。
前記光源支持体は、液晶表示装置内において光源を支持するものであり、光源からの光を出光させる開口を有し、さらに、前記開口の周辺に延長する周辺部を有する。光源支持体は、通常は筐状の形状を有し、内側に反射板を有し、上面に開口を有するバックライト筐体である。また、通常は、上述した第1〜第4実施形態のように、光源支持体は光学部材を支持する光学部材支持体としても機能する。
前記光源支持体により規定される前記光源の配置は、特に限定されないが、例えばバックライト筐体内に線状光源を配置する場合、線状光源を互いに平行に、且つ筐体の内側底面に平行に、内側底面から所定の距離をもって配置することが好ましい。バックライト筐体は、必ずしも直方体の形状である必要はなく、例えば側面の延長方向が、底面に対して垂直な方向から傾いていてもよく、また、筐体の内側底面に、光源からの光を均等に上面開口へ反射させるため、線状光源の中間に配置される凹凸を有していてもよい。
(2.光学部材)
光学部材は、少なくとも、多孔性光拡散体と、光学シートと、基板とをこの順に備える。また、光学部材は、光学シートと基板との間に両面凹凸シートを備えることが好ましい。
(2.1.多孔性光拡散体)
多孔性光拡散体は、おもて面及び裏面のうち少なくとも一方の面に空孔を有する板状又はシート状の部材である。光学部材において、多孔性光拡散体は、空孔を有する側の面が、光源に遠い側(即ち、光学シートに面する側)の表面となる。ここで、多孔性光拡散体は少なくとも光源に遠い側の面に空孔を有していれば良いが、さらに内部及び光源に近い側の面に空孔を有していてもよい。多孔性光拡散体は、多孔性光拡散体の剛性を高める観点からは光源に遠い側の面のみに空孔を有することが好ましい。また、多孔性光拡散体の軽量化の観点、光の拡散機能を高める観点、及び、多孔性光拡散体の温度分布の偏り防止による信頼性向上の観点からは内部及び光源に近い側の面にも空孔を有することが好ましい。
多孔性光拡散体の、空孔を有する表面の空孔占有率は、5%以上が好ましく、10%以上がより好ましく、30%以上が特に好ましい。空孔占有率がこのように高いことで、多孔性光拡散体と光学シートとの貼り付きを抑制して光学密着を防止できる。また、仮に多孔性光拡散体と光学シートとが貼り付いた場合であっても空孔が十分に多く存在するため光学部材の光学特性が極端に低下することはなく、液晶表示装置の画質の低下を抑制できる。ただし、空孔占有率が高すぎると多孔性光拡散体の剛性が低くなりすぎる可能性があるため、前記の空孔占有率は、70%以下が好ましく、65%以下がより好ましく、55%以下が特に好ましい。
なお、空孔占有率とは、空孔を有する面に占める空孔が形成された部分の面積の比率をいう。空孔占有率は、多孔性光拡散体41を主面の法線方向から所定面積の視野で観察し、かかる観察視野中の全ての空孔の面積の和を求めて空孔面積とし、(空孔面積/観察視野面積)×100の値を求め、これを必要に応じて凹凸領域中の複数の観察視野において行い平均を求めることによって、本例における空孔占有率を求めることができる。
多孔性光拡散体が有する空孔径の最頻値は、通常0.5μm以上、好ましくは1.0μm以上、より好ましくは2.0μm以上であり、通常100μm以下、好ましくは80μm以下、より好ましくは50μm以下である。多孔性光拡散体が有する空孔径の最頻値が前記の範囲になることにより、多孔性光拡散体と光学シートとの滑り性の向上による光学シートの局所的変形の抑制、光拡散効果による輝度ムラの抑制、光リサイクルを利用した集光効果による輝度向上および輝度ムラの抑制が可能となる。
なお、多孔性光拡散体が有する空孔径の最頻値は、デジタルマイクロスコープ、超深度顕微鏡、反射型電子顕微鏡、原子間力顕微鏡等を用いて測定することができる。
多孔性光拡散体の負荷長さ率Rmr(c)は、切断レベル高さ50%における数値が、通常30%以上、好ましくは35%以上、より好ましくは40%以上であり、通常90%以下、好ましくは85%以下、より好ましくは80%以下である。
なお、負荷長さ率Rmr(c)はJIS B0601−2001に準拠して、超深度顕微鏡を用いて測定することができる。
多孔性光拡散体は光源が発した光を透過させるものを用いる。具体的な光透過率は液晶表示装置に要求される輝度により一様ではないが、多孔性光拡散体の全光線透過率が通常60%以上、好ましくは65%以上、より好ましくは70%以上となるようにする。なお多孔性光拡散体の全光線透過率は理想的には100%であるが通常は98%以下であり、コスト等を鑑みると現実的には95%以下である。
なお、前記の全光線透過率とは、JIS K7361-1に基づいて測定した値である。
多孔性光拡散体は入射した光を拡散させる性質を有する。具体的な拡散の程度は液晶表示装置に要求される画質の程度により一様ではないが、多孔性光拡散体のヘーズは30%〜90%であることが好ましい。
なお、前記のヘーズとはJIS K7136により測定した値である。
多孔性光拡散体は基板と対になって光学シートを挟み込み光学シートが変形しないように支持する部材であることから、光学シートがたわみ等の変形を生じない程度に剛性を有するものが好ましい。また、多孔性光拡散体は、表面に多孔性を有する剛性の低い部材と、剛性の高い板材とを組み合わせたものであってもよい。組み合わせたものとは、例えば、積層したもの;粘着層又は接着層を介して貼り合わせたもの;熱融着、超音波融着、レーザー溶着などを利用して固着したもの等を含む。
多孔性光拡散体の具体的な強度は、光学部材の形状、寸法、重量等に応じて設定すればよい。ただし、多孔性光拡散体がたわむと光学シートにもたわみが生じる可能性があることから、多孔性光拡散体の曲げ剛性は高いことが好ましい。具体的には、長さ60mm、幅25mmの多孔性光拡散体の曲げ剛性は、2mN・m以上が好ましく、20mN・m以上がより好ましく、50mN・m以上が特に好ましい。なお、上限に制限は無いが、現実的には300mN・m以下である。
また、多孔性光拡散体の厚さは、通常100μm〜5mmである。
多孔性光拡散体の材料としては、ガラス等の無機材料を用いても良いが、通常は樹脂等の有機材料を用いる。例を挙げると、ポリエチレン、プロピレン−エチレン共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、芳香族ビニル単量体と低級アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体、ポリエチレンテレフタレート、テレフタル酸−エチレングリコール−シクロヘキサンジメタノール共重合体、ポリカーボネート、アクリル樹脂、脂環式構造を有する樹脂、生分解性ポリマー(例えば、ポリブタジエン、ポリ乳酸、ポリヒドロキシ酪酸、ポリカプロラクトンなど)、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂などが挙げられる。なお、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸およびメタクリル酸のことを表す。また、多孔性光拡散体の材料は、1種類だけを用いても良く、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いても良い。
これらの中で好ましくは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、脂環式構造を有する樹脂が挙げられる。
さらに、多孔性光拡散体には、光拡散剤等の添加剤を含ませても良い。中でも、多孔性光拡散体には光拡散剤として透光性粒子を含ませることが好ましい。空孔だけでは多孔性光拡散体による光拡散が十分でない可能性があるが、多孔性光拡散体の内部に透光性粒子等の光拡散剤を含ませることで多孔性光散乱体の光拡散性を高めて画像表示装置の輝度ムラの発生をより安定して抑制できる。
透光性粒子の形状は、例えば球、球に近似した曲面からなる形状、多面体、曲面及び平面からなる形状等の形状とすることができる。球に近似した曲面からなる形状としては、楕円球等の形状を挙げることができる。また多面体としては、角柱、角錐、その他の多面体(例えば、正八面体、正十二面体、正二十面体等の正多面体、切頂二十面体等の半正多面体、及びこれらに近い形状)を挙げることができる。また曲面及び平面からなる形状としては、円錐、楕円錐、円柱、楕円柱等の形状を挙げることができる。これらの中でも、光の拡散方向を均一にできる点で球状が好ましい。
透光性粒子の材料は、例えば有機材料としては、アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン樹脂、ポリアクニロニトリル、ポリアミド、ポリシロキサン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等が挙げられる。無機材料としては、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、マグネシウムシリケート等が挙げられる。なお、透光性粒子の材料は、1種類だけを用いても良く、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いても良い。
透光性粒子の寸法は、平均粒子径として0.5〜10μmの範囲であることが、所望の光拡散性を得る観点から好ましい。ここで、平均粒子径とは、透光性粒子を蒸留水に3重量パーセントで分散し、レーザー回折散乱法により体積基準にて粒度分布を測定し、算出した個数平均粒子径である。
多孔性光拡散体の透光性粒子の含有割合は、多孔性光拡散体の厚みや、光源のサイズなどに応じて適宜選択できるが、多孔性光拡散体の全光線透過率が、通常60%以上、好ましくは62%以上、より好ましくは75%以上であり、通常98%以下、好ましくは95%以下、より好ましくは92%以下になるように調整することが好ましい。
多孔性光拡散体の製造方法に制限は無く、既知の任意の方法を採用できる。製造方法の例を挙げると、以下の方法が挙げられる。
(i)熱可塑性ポリマー及び希釈剤の均一溶液を冷却して、熱力学的非平衡状態で液−液相分離させて、熱可塑性ポリマーから希釈剤分を除去して、適宜延伸処理して多孔質媒体として多孔性光拡散体を製造する方法(米国特許第4867881号明細書参照)。
(ii)キャスト製膜したポリマーフィルムを、15重量%程度溶剤が残留した状態で延伸処理して残留溶剤を除去し、表面に空孔を有するフィルムとして多孔性光拡散体を製造する方法(米国特許第6177153号明細書参照)。
(iii)バインダー樹脂、感光性化合物及び光重合開始剤からなる組成物を、基材シート上に塗設し、その上を所望のパターンのフォトマスクで覆った状態で電磁波照射を行った後、バインダー樹脂に対する貧溶媒に浸透し、その後、内部に浸透した貧溶媒を揮発させることで、照射または未照射のいずれか部分を多孔質化して多孔性光拡散体を製造する方法(特開2004−272153号公報参照)。
(iv)結晶性熱可塑性ポリマーを含む混合物を溶融温度以上に加熱、溶融して混合し、さらに冷却して結晶性熱可塑性ポリマーを結晶化させて凝集し、相分離させる。相分離させた混合物を一方向に配向させて、連結した多孔質体として多孔性光拡散体を製造する方法(米国特許第4539256号明細書参照)。
(v)結晶性熱可塑性ポリマーに成核剤を混合した混合物を溶融温度以上に加熱、溶融して混合し、冷却して成核剤周りの結晶化度を高めて凝集させ、相分離させる。相分離させた混合物を一方向に延伸して、連結した多孔質体として多孔性光拡散体を製造する方法(米国特許第4726989号明細書参照)。
(vi)ポリマーを疎水性有機溶媒に溶解させて、高湿度下で溶液キャストし、キャスト膜表面で結露させて結露により生じた微小水滴を蒸発させることでハニカム構造体を有する多孔性光拡散体を製造する方法(特開2001−157574号公報参照)。
(2.2.光学シート)
光学シートは、延伸フィルムを少なくとも1層有するシートである。ここで延伸フィルムとは、その製造工程において延伸工程を経て製造されたフィルムをいう。延伸フィルムは一般に剛性が弱く、この剛性の弱さにより生じていた課題を解決できることが本発明の利点の一つである。
少なくとも1層の延伸フィルムを有していれば、光学シートは延伸フィルム以外の光学素子を含んでいても良い。また、延伸フィルムは2層以上であってもよい。
光学シートを構成する光学素子の例としては、例えば、反射性偏光子、光拡散シート、集光シート、波長板等が挙げられる。これらのいずれの光学素子でも延伸フィルムに該当するものと該当しないものがあるが、本発明に係る光学シートでは少なくともいずれか1層が延伸工程を経て製造された光学素子であればよい。
(2.2.1.反射性偏光子)
反射性偏光子は、それに入射した光の一部の偏光を透過させ、残りの偏光の少なくとも一部を反射する性質を有する光学素子である。反射性偏光子には、ある円偏光を透過させ残りの光を反射させる円偏光分離素子、及びある直線偏光を透過させ残りの光を反射させる直線偏光分離素子が含まれる。
(円偏光分離素子:コレステリック樹脂層)
代表的な円偏光分離素子としては、コレステリック樹脂層が挙げられる。コレステリック樹脂層は、樹脂層形成用の基材上にコレステリック液晶組成物の塗膜を設け、塗膜を硬化させてなる、コレステリック規則性を有する層である。
コレステリック規則性とは、一平面上では分子軸が一定の方向に並んでいるが、次の平面では分子軸の方向が少し角度をなしてずれ、さらに次の平面ではさらに角度がずれるという具合に、分子が一定方向に配列している平面を進むに従って分子軸の角度がずれて(ねじれて)いく構造である。このように分子軸の方向がねじれてゆく構造は光学的にカイラルな構造となる。
本発明に係る光学シートは、この円偏光分離機能を可視光の全波長領域にわたって発揮するコレステリック樹脂層を備えることが好ましい。例えば、青色(波長410〜470nm)、緑色(波長520〜580nm)、赤色(波長600〜660)nmのいずれの波長域の光についても円偏光分離機能を有するコレステリック樹脂層であることが好ましい。
コレステリック樹脂層は、例えば、重合性液晶性化合物を含むコレステリック液晶組成物(X)を、後述する硬化の処理において重合して得ることができる。かかる層は、液晶性化合物の分子配向を呈したまま硬化した非液晶性の樹脂層となる。なお、ここで便宜上液晶組成物と称する材料は、2以上の物質の混合物のみならず、単一の物質からなる材料をも包含する。
前記コレステリック液晶組成物(X)は、下記一般式(1)で表される化合物と、重合性液晶性化合物としての特定の棒状液晶性化合物とを含有する。これら各成分について順次説明する。
1X−A1X−Z−A2X−R2X (1)
一般式(1)において、R1X及びR2Xはそれぞれ独立して炭素原子数1〜20個の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、炭素原子数1〜20個の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレンオキサイド基、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、(メタ)アクリル基、エポキシ基、メルカプト基、イソシアネート基、アミノ基、及びシアノ基からなる群より選択される基である。ここで、(メタ)アクリルとは、アクリル及びメタクリルの意味である。
また、R1X及びR2Xの少なくとも一方は反応性基であることが好ましい。R1X及び/又はR2Xとして反応性基を有することにより、前記一般式(1)で表される化合物が硬化時に液晶層中に固定され、より強固な膜を形成することができる。ここで反応性基としては、例えば、カルボキシル基、(メタ)アクリル基、エポキシ基、メルカプト基、イソシアネート基、及びアミノ基が挙げられる。
一般式(1)において、A1X及びA2Xはそれぞれ独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニル基、4,4’−ビフェニレン基、4,4’−ビシクロヘキシレン基、及び2,6−ナフチレン基からなる群より選択される基を表す。前記1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニル基、4,4’−ビフェニレン基、4,4’−ビシクロヘキシレン基、及び2,6−ナフチレン基は、置換されていないか若しくはハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、アミノ基、炭素原子数1〜10個のアルキル基、ハロゲン化アルキル基等の置換基で1つ以上置換されていてもよい。A1X及びA2Xのそれぞれにおいて、2以上の置換基が存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
1X及びA2Xとして特に好ましいものとしては、1,4−フェニレン基、4,4’−ビフェニレン基、及び2,6−ナフチレン基が挙げられる。これらの芳香環骨格は脂環式骨格と比較して比較的剛直であり、後述する棒状液晶性化合物のメソゲンとの親和性が高く、配向均一能がより高くなる。
一般式(1)において、Zは単結合、−O−、−S−、−S−S−、−CO−、−CS−、−OCO−、−CH2−、−OCH2−、−CH=N−N=CH−、−NHCO−、−OCOO−、−CH2COO−、及び−CH2OCO−からなる群より選択される。Zとして特に好ましいものとしては、単結合、−OCO−及び−CH=N−N=CH−が挙げられる。
一般式(1)の化合物は、液晶性を有していても有していなくともよい。また、コレステリック液晶組成物(X)は、一般式(1)の化合物として、複数の光学異性体の混合物を含有することが好ましい。例えば、複数種類のエナンチオマー及び/又はジアステレオマーの混合物を含有することができる。一般式(1)の化合物の少なくとも一種は、その融点が、50℃〜150℃の範囲内であることが好ましい。
前記コレステリック液晶組成物(X)は、好ましくは、1分子中に少なくとも2つ以上の反応性基を有する棒状液晶性化合物を含有する。前記棒状液晶性化合物としては、一般式(2)で表される化合物を挙げることができる。
3X−C3X−D3X−C5X−M−C6X−D4X−C4X−R4X 式(2)
一般式(2)において、R3X及びR4Xは反応性基であり、それぞれ独立して(メタ)アクリル基、(チオ)エポキシ基、オキセタン基、チエタニル基、アジリジニル基、ピロール基、ビニル基、アリル基、フマレート基、シンナモイル基、オキサゾリン基、メルカプト基、イソ(チオ)シアネート基、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、及びアルコキシシリル基からなる群より選択される基を表す。
一般式(2)において、D3X及びD4Xは単結合、炭素原子数1〜20個の直鎖状又は分岐鎖状のメチレン基及びアルキレン基等の二価の飽和炭化水素基、並びに炭素原子数1〜20個の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレンオキサイド基からなる群より選択される基を表す。
一般式(2)において、C3X〜C6Xは単結合、−O−、−S−、−S−S−、−CO−、−CS−、−OCO−、−CH2−、−OCH2−、−CH=N−N=CH−、−NHCO−、−OCOO−、−CH2COO−、及び−CH2OCO−からなる群より選択される基を表す。
一般式(2)において、Mはメソゲン基を表し、具体的には、非置換又は置換基を有していてもよい、アゾメチン類、アゾキシ類、フェニル類、ビフェニル類、ターフェニル類、ナフタレン類、アントラセン類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類、アルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類の群から選択された2〜4個の骨格を、−O−、−S−、−S−S−、−CO−、−CS−、−OCO−、−CH2−、−OCH2−、−CH=N−N=CH−、−NHCO−、−OCOO−、−CH2COO−、及び−CH2OCO−等の結合基によって結合されて形成される基を表す。
該棒状液晶性化合物は非対称構造であることが好ましい。ここで非対称構造とは、一般式(2)において、メソゲン基Mを中心として、R3X−C3X−D3X−C5X−と−C6X−D4X−C4X−R4Xが異なる構造のことをいう。該棒状液晶性化合物として、非対称構造のものを用いることにより、配向均一性をより高めることができる。
前記棒状液晶性化合物は、1分子中に少なくとも2つ以上の反応性基を有するものとすることができる。前記反応性基としては、具体的にはエポキシ基、チオエポキシ基、オキセタン基、チエタニル基、アジリジニル基、ピロール基、フマレート基、シンナモイル基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシシリル基、オキサゾリン基、メルカプト基、ビニル基、アリル基、メタクリル基、及びアクリル基等が挙げられる。
前記コレステリック液晶組成物(X)において、(前記一般式(1)の化合物の合計重量)/(棒状液晶性化合物の合計重量)の重量比は0.05〜1であることが好ましく、0.1〜0.65であることがより好ましく、0.15〜0.45であることがさらに好ましい。前記重量比が0.05より少ないと配向均一性が不十分となる場合がある。また1より多いと配向均一性が低下したり、液晶相の安定性が低下したり、液晶組成物としてのΔnが低下して所望する光学的性能(例えば、円偏光分離特性)が得られない場合がある。なお、合計重量とは、1種を用いた場合にはその重量を、2種以上用いた場合には合計の重量を示す。
コレステリック液晶組成物は、任意にカイラル剤を含有することができる。具体的なカイラル剤の例としては、カイラル基が2価であるイソソルビド骨格を有する下記(C1)及び(C2)で示される化合物を使用することができる。また、市販のカイラル剤として、例えばBASF社パリオカラーのLC756を入手できる。
Figure 2010230816
Figure 2010230816
前記カイラル剤は、所望する光学的性能を低下させない範囲で含ませることができる。前記カイラル剤の含有割合は、前記コレステリック液晶組成物中、通常1〜60重量%である。
コレステリック液晶組成物は、必要に応じてさらに他の任意成分を含有することができる。当該他の任意成分としては、例えば、溶媒、光重合開始剤、界面活性剤、架橋剤、ポットライフ向上のための重合禁止剤、耐久性向上のための酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤等を挙げることができる。これらの任意成分は、所望する光学的性能を低下させない範囲で含ませることができる。
コレステリック液晶組成物の製造方法は、特に限定されず、上記各成分を混合することにより製造することができる。
コレステリック樹脂層の製造方法としては、例えば、前記コレステリック液晶組成物を、基材層上に直接又は配向膜を介して塗布して塗膜を得、次いで1回以上の、光照射及び/又は加温処理を施して当該塗膜を硬化することにより、コレステリック樹脂層を得ることができる。より具体的には下記(M1)〜(M3)の方法で、コレステリック樹脂層を製造することができる。
(M1)前記基材層として、1/4波長板等の、光学部材の他の構成要素である層を用い、その上に直接コレステリック樹脂層を設けることができる。例えば、1/4波長板を基材層とし、この上にコレステリック樹脂層を形成することにより、1/4波長板とコレステリック樹脂層の積層構造を得ることができる。
(M2)前記基材層として、光学部材中に存在しても本発明の効果を損ねない光透過性の樹脂等の基材層を用い、この上にコレステリック樹脂層を形成できる。さらに基材層ごと、粘着層等を介して他の層(例えば1/4波長板等)に粘着させ、光学部材にコレステリック層を設けるようにしても良い。こうすることで、例えば、粘着層を介して1/4波長板とコレステリック樹脂層との積層構造を得ることができる。
(M3)前記基材層として任意の基材層を用い、この上にコレステリック樹脂層を形成し、必要に応じて粘着層等を介してコレステリック樹脂層を他の層(例えば1/4波長板等)に転写し基材層を剥離して、光学部材にコレステリック層を設けてもよい。こうすることで、例えば、粘着層を介して1/4波長板とコレステリック樹脂層の基材レスの積層構造を得ることができる。
前記方法(M2)及び(M3)において用いる基材層としては、透明樹脂基材を好ましく用いることができる。前記透明樹脂基材は、例えば1mm厚で全光透過率80%以上の基材を使用することができる。中でも脂環式オレフィンポリマー又は鎖状オレフィンポリマーが好ましく、透明性、低吸湿性、寸法安定性、軽量性などの観点から、脂環式オレフィンポリマーが特に好ましい。
前記方法(M1)〜(M3)の場合のいずれにおいても、前記基材層の上に、必要に応じて配向膜を設けることができる。配向膜を設けることにより、その上に塗布されたコレステリック液晶組成物を所望の方向に配向させることができる。配向膜は、基材層の表面上に、必要に応じてコロナ放電処理等を施した後、配向膜の材料を水又は溶剤に溶解させた溶液等を、リバースグラビアコーティング、ダイレクトグラビアコーティング、ダイコーティング、バーコーティング等の公知の方法を用いて塗布し、乾燥させ、その後乾燥塗膜にラビング処理を施すことにより形成することができる。前記配向膜の材料としては、耐久性等の観点からは変性ポリアミドが好ましい。一方、前記方法(M3)における転写の容易さという観点からは、ポリビニルアルコールが特に好ましい。
前記変性ポリアミドとしては、芳香族ポリアミド又は脂肪族ポリアミドに変性を加えたものを挙げることができ、脂肪族ポリアミドに変性を加えたものが好ましい。
前記塗布により得られた塗膜を硬化する前に、必要に応じて、配向処理を施してもよい。配向処理は、例えば塗膜を50〜150℃で0.5〜10分間加温することにより行う。当該配向処理を施すことにより、塗膜中のコレステリック液晶相を呈しうる物質を良好に配向させることができる。
前記硬化の工程は、例えば、1回以上の光照射、加温処理又はこれらの組み合わせにより行う。加温条件は、例えば、温度40〜200℃、好ましくは50〜200℃、さらに好ましくは50〜140℃、時間は1秒〜3分、好ましくは5〜120秒である。なお、光照射に用いる光とは、可視光のみならず紫外線及びその他の電磁波をも含む。光照射は、例えば波長200〜500nmの光を0.01秒〜3分照射することにより行うことができる。
また、広帯域化のための処理として、例えば0.01〜50mJ/cmの微弱な紫外線照射と加温とを複数回交互に繰り返し、反射帯域の広い円偏光分離素子としてもよい。上記の微弱な紫外線照射等による反射帯域の拡張を行った後に、50〜10,000mJ/cmといった比較的強い紫外線を照射し、液晶性化合物を完全に重合させ、コレステリック樹脂層とすることができる。上記の反射帯域の拡張及び強い紫外線の照射は、空気下で行ってもよく、又はその工程の一部又は全部を、酸素濃度を制御した雰囲気(例えば、窒素雰囲気下)中で行うこともできる。
コレステリック樹脂層の乾燥膜厚は10μm以下であることが好ましく、より好ましくは2〜7μm、さらにより好ましくは3〜6μmとすることができる。膜厚を10μm以下とすることにより、斜め方向から観察した際の色相の変化を低減することができ、一方2μm以上とすることにより、十分な反射率を得ることができる。なお、前記乾燥膜厚は、コレステリック樹脂層が2以上の層である場合は、各層の膜厚の合計を、コレステリック樹脂層が1層である場合にはその膜厚をさす。
前記方法(M3)における転写は、樹脂層形成用の基材又は配向膜上に形成したコレステリック樹脂層を、転写対象の層上に転写することにより行なうことができる。かかる転写は、転写対象の層とコレステリック樹脂層とが、粘着層ないし接着層を介して貼付されるように行なうことができる。転写対象の層は、具体的には例えば1/4波長板とすることができる。
粘着層ないし接着層は、転写に先立ち、転写対象の層及びコレステリック樹脂層の両側の向き合う面のうち、どちらか一方又は両方に予め設けることができる。
コレステリック樹脂層を配向膜上に形成した場合、コレステリック樹脂層のみを転写してもよいが、コレステリック樹脂層および配向膜を共に転写してもよい。剥離の容易さ及びコレステリック樹脂層の配向不良発生防止の観点からは、コレステリック樹脂層及び配向膜を共に転写することが好ましい。
(直線偏光分離素子)
延伸フィルムを有する直線偏光分離素子としては、例えば、多層フィルム反射偏光子、拡散反射偏光子、ワイヤグリッド偏光子等が挙げられる。多層フィルム反射偏光子としては、3M社製Vikuiti DBEF、DBEFDが挙げられる。拡散反射偏光子の例としては、DRPFが挙げられる。
(2.2.2.光拡散シート)
光拡散シートは、それに入射した光を拡散させ、正面方向輝度を向上する性質を有する光学素子である。光拡散シートとしては、例えば、透明基材表面に凹凸を有し前記凹凸により光拡散を実現する光拡散層を少なくとも一層有してなるものなどが挙げられる。
光拡散シートに使用する透明基材の材質は、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、脂環式構造を有する樹脂、アセテート樹脂などの樹脂、並びにガラス等のうち全光線透過率の高いものが挙げられ、これらは通常はフィルム状又は板状の形状で使用される。特に好ましくは耐候性及び加工性の点でポリエステルフィルムが挙げられ、さらに耐熱性を向上させることを目的として、二軸延伸処理されたものを好ましく用いることができる。
光拡散層は、例えば、ポリマー及び/又は重合性モノマーと光拡散剤とを含有する光拡散層組成物を透明基材の表面に展開して光拡散層組成物の層を得、前記光拡散層組成物の層を硬化させて得ることができる。
光拡散層組成物に用いるポリマーとしては、例えば、アクリル系重合体及び共重合体、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタンなどを用いることができる。好ましい樹脂は、耐光性に優れているアクリル系重合体である。なお、これらのポリマーは1種類を用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
光拡散層組成物に用いる重合性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリロイル基を有する単官能又は多官能のモノマーを用いることができる。(メタ)アクリロイル基を有する単官能のモノマーとしては、例えば、エチレンオキサイド変性フェノールの(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性フェノールの(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ノニルフェノールの(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ノニルフェノールの(メタ)アクリレートなどが挙げられる。また、(メタ)アクリロイル基を有する多官能のモノマーとしては、例えば、エチレンオオキサイド変性ネオペンチルグリコールのジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性水添ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。さらに、(メタ)アクリロイル基を有するモノマーとしては、この他に、単官能又は多官能のポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリオールアクリレートなどが挙げられる。なお、これらの重合性モノマーは1種類を用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
前記のポリマー及び重合性モノマーのうち特に好ましいものとしては、耐候性に優れたアクリル樹脂が挙げられ、さらに好ましくはアクリルポリウレタン二液硬化型のもの、並びに少なくとも1種のポリウレタンアクリレートと光重合開始剤とを含有するものが挙げられる。これらは、光拡散剤を含有しても透明基材との密着性がよい。その中でも、架橋密度の高くなる水酸基価の高いものを使用することが好ましい。
光拡散層組成物に用いる光拡散剤は、光線を拡散させる性質を有する粒子であり、無機フィラーと有機フィラーとに大別できる。無機フィラーとしては、例えば、ガラス、シリカ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、マグネシウムシリケート、およびこれらの混合物が挙げられる。有機フィラーとしては、例えば、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリシロキサン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル、及びこれらの架橋物等が挙げられる。これらの中でも、有機フィラーとしては、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリシロキサン樹脂、及びこれらの架橋物からなる微粒子が、高分散性、高耐熱性、成形時の着色(黄変)がない点で好ましい。これらの中でも、より透明性に優れる点でアクリル樹脂の架橋物からなる微粒子がより好ましい。
また、光拡散剤として2種類以上の素材からなるものを用いてもよいし、2種類以上の光拡散剤を混合して用いてもよい。
前記光拡散剤の形状としては、例えば、球状、楕円体状、立方体状、針状、棒状、紡錘形状、板状、鱗片状、および繊維状などを挙げることができる。これらの中でも、光の拡散方向を等方的にできる点で球状、もしくは球状に近い楕円体状が好ましい。
光拡散剤の大きさは、直径が、好ましくは0.2μm〜50μm、より好ましくは0.5μm〜30.0μmである。なお、粒子の直径は、完全な球状ではない場合は、同一体積の球の直径で代用される。針状のような一方向に著しく寸法の異なるフィラーの場合は、その方向に垂直な断面の断面積と同一面積の円の直径で代用する。
また、光拡散剤としては、多孔性光拡散体の項で説明した透光性粒子を使用することもできる。
光拡散層組成物に分散させる光拡散剤の割合は、光拡散層の厚みに応じて適宜選択できる。通常は、光拡散シートのヘーズ値が60%〜98%となるように光拡散剤の含有量を調整することが好ましく、65%〜90%となるように光拡散剤の含有量を調整することがより好ましい。ヘーズを上記好適な範囲とすることにより、液晶表示装置の輝度の向上および輝度ムラの抑制を図ることができる。
また、光拡散層組成物は、必要に応じてトルエン、キシレン、酢酸エチルなどの溶剤を含有することができる。
さらに、重合性モノマーを用いる場合には、任意に光重合開始剤や光増感剤を用いることができる。光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチュラニウムモノサルファイド、チオキサントン類などが挙げられる。また光増感剤としては、例えば、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、ポリ−n−ブチルホスフィンなどが挙げられる。なお、光重合開始剤及び光増感剤は、それぞれ、1種類を用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
光拡散層組成物には、さらに架橋剤を混合してもよい。上記架橋剤としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、トリメチロールプロパントリレンジイソシアネート、ジフェニルメタントリイソシアネート等の多官能イソシアネート架橋剤などが挙げられる。架橋剤は、1種類を用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
架橋剤の配合量は、光拡散層組成物中のポリマー及び/又は重合性モノマー100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部である。0.1重量部より少ないとポリマーの架橋の効果が発現せず、耐候性試験での発泡や剥離が目立つことがある。一方、20重量部より多いと、ポリマーの硬化が進みすぎて透明基材との密着性が低下することがある。
前記の光拡散層組成物を、透明基材の表面に塗布するなどして展開して光拡散層を得、この層を乾燥、加熱、エネルギー線照射等の工程により硬化させることにより、透明基材上に光拡散層を設けた光拡散シートを得ることができる。
光拡散層組成物を透明基材の表面に塗布する方法としては、例えば、スプレー法、ディッピング法、ロールコーター法、カーテンフロー法、ワイヤーバー法、グラビア法などの公知の方法が挙げられる。
光拡散層の膜厚は通常1〜30μmであり、好ましくは5〜20μm、より好ましくは7〜15μmである。
(2.2.3.集光シート)
集光シートは、それに入射した光を集光する性質を有する光学素子であり、通常は透明基材上に半球ドットや三角プリズム、半球ストライプ形状を付与したシートである。集光シートとしては、例えば市販されているプリズムシート、例えばBEF−II、BEF−III、RBEF(商品名、住友スリーエム社製);SP50/24、UHII75、HII(商品名、大日本印刷社製);M165、M268、M248(商品名、三菱レーヨン社製);PTX、PTR(商品名、SHINWHA社製);UTE、UTE25、UTE30(商品名、MNTech社製);サンクリスタR500050、R500125(商品名、サンテックオプト社製)等を用いることができる。
集光シートに使用する透明基材には、光拡散シートで使用した透明基材と同様のものを使用することができる。中でも、光拡散シート同様、二軸延伸処理されたポリエステルフィルムを好ましく用いることができる。
(2.2.4.波長板)
波長板は、それに入射した光に位相差を生じさせる光学素子である。波長板としては、例えば、180°の位相差を生じさせる1/2波長板、90°の位相差を生じさせる1/4波長板などが挙げられる。波長板は延伸工程を経て製造されることが多く、通常は本発明に係る延伸フィルムに該当する。また、液晶表示装置は、通常は波長板として1/4波長板を備え、中でも円偏光分離素子と組み合わせて1/4波長板を備えることが多い。
1/4波長板としては、例えば、フィルム状のポリマーを延伸してなる延伸フィルムを用いることができる。好ましい例として、スチレン系樹脂層を含む樹脂フィルムを延伸してなる1/4波長板を挙げることができる。より好ましくは、以下に述べる光学異方性素子を挙げることができる。
1/4波長板は、その正面方向のリターデーションRe(以下、「Re」と略記することがある。)を透過光の略1/4波長とすることができる。ここで、透過光の波長範囲は、複合光学部材に求められる所望の範囲とすることができ、具体的には例えば400nm〜700nmである。また、正面方向のリターデーションReが透過光の略1/4波長であるとは、Re値が、透過光の波長範囲の中心値において、中心値の1/4の値から±65nm、好ましくは±30nm、より好ましくは±10nmの範囲であることをいう。このようなリターデーション値を有することにより、偏光変換機能、即ち円偏光を直線偏光に変換する機能を発現することができる。
また、1/4波長板は、厚み方向のリターデーションRth(以下、「Rth」と略記することがある。)が0nm未満であることが望ましい。厚み方向のリターデーションRthの値は、透過光の波長範囲の中心値において、好ましくは−30nm〜−1000nm、より好ましくは−50nm〜−300nmとすることができる。このようなRe値及びRthを有する光学異方性素子を採用することにより、輝度を向上させ輝度ムラを低減させながら、出射光の色ムラをも低減させることができる。
ここで、前記正面方向のリターデーションReは、式I:Re=(nx−ny)×d(式中、nxは厚み方向に垂直な方向(面内方向)であって最大の屈折率を与える方向の屈折率を表し、nyは厚み方向に垂直な方向(面内方向)であってnxに直交する方向の屈折率を表し、dは膜厚を表す。)で表される値であり、厚み方向のリターデーションRthは、式II:Rth={(nx+ny)/2−nz}×d(式中、nxは厚み方向に垂直な方向(面内方向)であって最大の屈折率を与える方向の屈折率を表し、nyは厚み方向に垂直な方向(面内方向)であってnxに直交する方向の屈折率であり、nzは厚み方向の屈折率を表し、dは膜厚を表す。)で表される値である。
なお、前記正面方向のリターデーションRe及び厚み方向のリターデーションRthは、市販の位相差測定装置を用いて、光学異方性素子を長手方向及び幅方向に100mm間隔(長手方向又は横方向の長さが200mmに満たない場合は、その方向へは等間隔に3点指定する)で、全面にわたり、格子点状に測定を行い、その平均値とする。
1/4波長板を構成する光学異方性素子の材質は、特に限定されないが、スチレン系樹脂からなる層を有するものを好ましく用いることができる。ここでスチレン系樹脂とは、スチレン構造を繰り返し単位の一部又は全部として有するポリマー樹脂であり、ポリスチレン又はスチレンと無水マレイン酸との共重合体を好適に用いることができる。
光学異方性素子に用いるスチレン系樹脂の分子量は使用目的に応じて適宜選定されるが、溶媒としてシクロヘキサンを用いたゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーで測定したポリイソプレンの重量平均分子量(Mw)で、通常10,000〜300,000、好ましくは15,000〜250,000、より好ましくは20,000〜200,000である。
前記光学異方性素子は、好ましくは、前記スチレン系樹脂からなる層と、他の熱可塑性樹脂を含む層との積層構造を有する。当該積層構造を有することにより、スチレン系樹脂による光学的特性と、他の熱可塑性樹脂による機械的強度とを兼ね備えた素子とすることができる。他の熱可塑性樹脂としては、脂環式構造を有する樹脂やメタクリル樹脂を好適に用いることができる。
脂環式構造を有する樹脂としては、例えば脂環式オレフィンポリマーが挙げられる。脂環式オレフィンポリマーは、主鎖及び/または側鎖にシクロアルカン構造又はシクロアルケン構造を有する非晶性のオレフィンポリマーである。
メタクリル樹脂は、メタクリル酸エステルを主成分とする重合体であり、例えばメタクリル酸エステルの単独重合体や、メタクリル酸エステルとその他の単量体との共重合体が挙げられる。メタクリル酸エステルとしては、通常、メタクリル酸アルキルが用いられる。共重合体とする場合は、メタクリル酸エステルと共重合するその他の単量体としては、アクリル酸エステルや、芳香族ビニル化合物、ビニルシアン化合物などが用いられる。
1/4波長板の好ましい具体的態様として、ポリスチレン樹脂からなるフィルム(a層)の両面に、他の熱可塑性樹脂からなるフィルム(b層)を積層してなる複層フィルムを延伸してなる延伸複層フィルムを挙げることができる。以下、この具体的態様について説明する。
前記a層を構成するポリスチレン樹脂しては、上記「スチレン系樹脂」と同様のものを用いることができる。
a層の材料である前記ポリスチレン樹脂及びb層の材料である前記他の熱可塑性樹脂を積層して、複層フィルムに成形する方法は、特に限定されないが、共押出Tダイ法、共押出インフレーション法、共押出ラミネーション法等の共押出による成形方法、ドライラミネーション等のフィルムラミネーション成形方法、及びコーティング成形方法などの公知の方法が適宜利用され得る。中でも、製造効率や、フィルム中に溶剤などの揮発性成分を残留させないという観点から、共押出による成形方法が好ましい。押出し温度は、使用する前記ポリスチレン樹脂、及び前記他の熱可塑性樹脂の種類に応じて適宜選択され得る。
複層フィルムは、前記a層の両面に、前記b層を積層してなる。a層とb層の間には、粘着層を設けることができるが、a層とb層とを直接に積層させる(つまり、b層/a層/b層の3層構成の積層体とする)ことが好ましい。また、複層フィルムにおいて、前記a層及びその両面に積層されたb層の厚みは特に制限はないが、好ましくはそれぞれ10〜300μm及び10〜400μmとすることができる。
前記延伸複層フィルムは、前記複層フィルムを延伸してなる。当該延伸は、好ましくは一軸延伸又は斜め延伸により行うことができ、さらに好ましくはテンターによる一軸延伸又は斜め延伸により行うことができる。
光学異方性素子の厚みは、好ましくは50〜1000μm、より好ましくは50〜600μmである。
1/4波長板は、それ自体が光学補償層としての機能をも有するものであってもよいが、1/4波長板に加え、別途光学補償層を有していてもよい。かかる光学補償層としては、上に述べた光学異方性素子と同様のものを用いることができるほか、基板上に液晶分子をホメオトロピック配向させて硬化させたホメオトロピック液晶配向フィルム(特許3992969号)、基板上に液晶分子をネマチックハイブリッド配向させた状態を硬化したネマチックハイブリッド液晶配向フィルム(特開2000−66192号公報)を用いることができる。
(2.2.5.その他の層)
光学シートは、上述した反射性偏光子、光拡散シート、集光シート、波長板以外の層を備えていても良い。例えば、光学シートを構成する光学素子同士及び光学シートと基板とを粘着させるための粘着層;光学シートに防汚性、傷つき防止性等の機能を付与する保護フィルム、ハードコート層、アンチブロッキング層等が挙げられる。
粘着層は、粘着性を発現するポリマー(以下において単に「主ポリマー」という場合がある。)を含む粘着性組成物を積層させ、必要に応じて硬化させてなる層とすることができる。
前記主ポリマーとしては、例えば、アクリル系、ウレタン系、ポリエステル系のポリマーを使用することができる。
主ポリマーの分子量範囲は、重量平均分子量で、10,000〜1,000,000であることが好ましく、50,000〜500,000であることがより好ましい。重量平均分子量が10,000より低いと、粘着層の白化が起こりやすい。また、重量平均分子量が1,000,000より大きいとゲル化しやすく、かつ粘着層液粘度が高く取り扱いにくい。
前記粘着性組成物は、必要に応じて、光拡散剤を含有することができる。粘着性組成物における光拡散剤の含有量は、主ポリマー100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは1〜10重量部である。
前記粘着性組成物には、主ポリマーの種類に応じて、さらに他の配合剤を配合することができる。他の配合剤としては、粘着付与剤、架橋剤又は硬化剤、酸化防止剤、消泡剤、安定剤等が挙げられる。
粘着層の膜厚は通常5〜30μmであり、好ましくは10〜25μmである。膜厚が5μm以上とすることにより接着強度を確保することができ、一方膜厚が30μm以下とすることにより、透過率などの光学性能を維持することができる。
(2.2.6.光学シートに関するその他の事項)
多孔性光拡散体と基板との間に挿入する光学シートは一枚だけでなく、複数枚であってもよい。複数枚使用することで、液晶表示装置の輝度向上及び視野角特性の改善を図ることができる。
光学シートは前述した反射性偏光子、光拡散シート、集光シート、波長板等を2種類以上一体化させたものであってもよい。一体化することによって、これまで複数枚取り扱ってきたことによる工程ロスの削減が可能となる。一体化手法としては、例えば、特表2006−513452号公報に記載されたzero−gap接合する方法;特開2007−79025号公報に記載された超音波融着、レーザー融着、接着剤を使用した接合方法;特開2007−148419号公報に記載された2枚のシートを光反射層を介して部分接着する方法;特開2007−225686号公報に記載された面内で2箇所以上点融着する方法;特開2007−65358号公報に記載された2枚のシートを周縁部の一部で接合又は接着する方法;特開2007−78881号公報に記載された2枚のシートを接合箇所で溶剤で膨潤させて接合する方法;特許第3709402号公報に記載された2枚のシートを加熱圧着する方法;特表2007−502010号公報に記載されたシートと構造面を有するシートを接着層を介して、構造面の一部が接着層に貫入するように接着する方法;特表2007−504489号公報に記載された2枚のシートの非有効エリア外のタブの部分を接着層で貼り合わせて接着する方法;米国特許第7038745号明細書及び米国特許第5828488号明細書に記載された反射性偏光子と構造面材料の間に空気層を介して加熱圧着して接合する方法;特表2008−521030号公報に記載された四角錘構造体を有するボディーとそれとは異なる光学特性を有する基材部とを接着貼り合わせる方法などが挙げられる。
(2.3.基板)
基板は多孔性光拡散体と対になって光学シートを挟み込み光学シートが変形しないように支持する部材である。本発明においては基板として液晶パネルを用いてもよく、液晶パネルとは別の部材を用いても良い。
以下、液晶パネルとは別の部材としての基材を説明し、液晶パネルについては別に項を設けて説明する。
基板として液晶パネルとは別の部材を用いる場合、基板は光源が発した光を透過させるものを用いる。具体的な光透過率は液晶表示装置に要求される輝度により一様ではないが、基板の全光線透過率は通常60%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上である。なお基板の全光線透過率は理想的には100%であるが通常は98%以下であり、コスト等を鑑みると現実的には95%以下である。
基板の材料としては、多孔性光拡散体の材料として挙げた無機材料及び有機材料と同様のものが挙げられる。なお、基板の材料は、1種類だけを用いても良く、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いても良い。
さらに、基板には添加剤を含ませても良い。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、離型剤などを挙げることができる。なお、添加剤は、1種類だけを用いても良く、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いても良い。
基板は光学シートがたわみ等の変形を生じない程度に剛性を有するものが好ましい。具体的な強度は、光学部材の形状、寸法、重量等に応じて設定すればよい。ただし、基板がたわむと光学シートにもたわみが生じる可能性があることから、基板の曲げ剛性は高いことが好ましい。具体的には、長さ60mm、幅25mmの基板の曲げ剛性は、5mN・m以上が好ましく、20mN・m以上がより好ましく、40mN・m以上が特に好ましい。なお、上限に制限は無いが、現実的には200mN・m以下である。
また、基板の厚さは、0.5mm〜5.0mmであることが好ましい。0.5mm未満では、剛性が不足し、光学シートの変形が発生する可能性があり、5.0mmを超えると光学部材が厚くなり、液晶表示装置の薄型化、省スペース化が困難になる。
基板の製造方法に制限は無いが、延伸工程を経ない製造方法により製造することが好ましい。延伸工程を経ると基板を透過する光に位相差を生じるようになる可能性があるが、光源から出射した光には光学シートを透過した後では位相差を生じさせないようにすることが好ましいからである。基板の示す位相差は、波長550nmにおいて、通常0.5〜80nm、好ましくは0.8〜50nm、より好ましくは1〜30nmである。
(2.4.両面凹凸シート)
両面凹凸シートは、必要に応じて光学シートと基板との間に設けられる部材である。両面凹凸シートはおもて面及び裏面の両面に透光性粒子を突出させた構造を有しているため、光学シート及び基板との間に空隙を形成して、光学シートと基板との光学密着を防止できる。
両面凹凸シートは、通常、基板(以下、光学シートを挟み付ける前記の基板との区別のために「芯基板」ということがある。)の表面に透光性粒子が存在し、この透光性粒子が芯基板の表面から突出した構成となっている。両面凹凸シートが備える芯基板としては、上述した光拡散シートの透明基材と同様のものを使用することができ、特に好ましくは、ポリメチルメタクリレート樹脂、脂環式構造を有する樹脂、アセテート樹脂のフィルム状ないし板状のものが使用される。一方、透光性粒子としては、光拡散シートの光拡散剤のひとつとして上述した光拡散剤と同様のものが使用できる。
ただし、光学シートと両面凹凸シートの芯基板との間、及び、両面凹凸シートの芯基板と光学シートを挟み付ける基板との間に十分な空隙を形成させて光学シートと基板との光学密着を確実に防止するため、両面凹凸シートの芯基板から透光性粒子が突出する程度はある程度大きいことが好ましい。具体的には、両面凹凸シートの表面において透光性粒子が突出することで形成される凹凸の高さは、算術平均粗さの最大値Ra(max)(主面内の様々な方向に沿って測定した算術平均粗さRaのうちの最大値)として、0.1μm〜5μmであることが好ましい。また、両面凹凸シートの表面の算術平均粗さRaを前記範囲に収めるため、透光性粒子の平均粒子径もある程度大きくすることが好ましく、具体的には1.0μm〜20.0μmが好ましい。
また、両面凹凸シートの表面に存在する透光性粒子の密度(両面凹凸シートの表面の単位面積当たりの透光性粒子の個数)が多すぎると不用意な光拡散機能が出現し、意図した光学作用が生じないおそれがある。したがって、両面凹凸シートの表面に存在する透光性粒子の密度はある程度低いことが好ましい。具体的には、透光性粒子間のピッチは、5.0μm〜30.0μmの範囲にあることが好ましい。かかるピッチは、隣接する透光性粒子の端部と端部の最短距離5点の平均を求め、これを必要に応じて複数の観察視野において行い平均を求めることによって求めることができる。
両面凹凸シートの厚さは、0.08mm〜1.0mmの範囲とすることが、光学的性質並びに適度な強度及び重量の発現の観点から好ましい。
両面凹凸シートは、光拡散シートと同様の組成物で、かつ同様の製造方法で芯基板の両面に透明性粒子分散層を設けることで作製することができる。
(3.支持部材)
支持部材を構成する材料としては、例えば、熱可塑性エラストマーあるいは熱可塑性樹脂を用いることができる。
熱可塑性エラストマーは、常温では加硫ゴムと同様の性質を有し、弾性を有する。また熱可塑性エラストマーは、高温では通常の熱可塑性樹脂と同じく、既存の成形機を使用して成形可能な高分子材料である。通常、熱可塑性エラストマーは、分子中に弾性を有するゴム成分、すなわちソフトセグメントと、塑性変形を防止するための分子拘束成分、すなわちハードセグメントとの両成分を有している。前記ソフトセグメントとハードセグメントとを、その種類、分子量、配列などにより組み合わせた、各種の熱可塑性エラストマーが実用化されている。
好適な熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ハードセグメントがポリスチレンで構成され、ソフトセグメントがポリブタジエン又は水素添加ポリブタジエン、ポリイソプレンなどで構成されているスチレン系熱可塑性エラストマー;ハードセグメントがポリオレフィンで構成され、ソフトセグメントがエチレン−プロピレン系ゴムなどで構成されているオレフィン系熱可塑性エラストマー;ハードセグメントがジイソシアネートと短鎖グリコールとからなるポリマー鎖で構成され、ソフトセグメントがジイソシアネートとポリオールからなるポリマー鎖などで構成されているウレタン系熱可塑性エラストマー;ハードセグメントがガラス転移温度−70℃以下の非晶性ポリエーテルなどで構成されているポリエステル系熱可塑性エラストマー;ハードセグメントがナイロン系ポリアミドで構成され、ソフトセグメントがポリエステル又はポリオールなどで構成されているポリアミド系熱可塑性エラストマー;ハードセグメントがフッ素樹脂で構成され、ソフトセグメントがフッ素ゴムなどで構成されているフッ素系熱可塑性エラストマー;その他塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、シリコンゴムなどを用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、α−メチルスチレン系ABS樹脂、フェニルマレイミド系ABS樹脂、アクリロニトリル−アクリレート−スチレン樹脂、塩素化ポリエチレン−アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−エチレン−スチレン樹脂、ポリフェノールAポリカーボネート樹脂等を用いることができる。
これら材料は、1種のみを単独で使用してもよいし、成形加工性、機械物性の向上を目的として2種類以上を任意の比率で組み合わせて使用してもよい。
また、迷光による輝度ムラを抑制することを目的として、上記熱可塑性エラストマー、熱可塑性樹脂にカーボンブラックや顔料等を混合したり、機械強度を向上させることを目的としてガラス繊維等を混合させたりすることもできる。
支持部材を構成するエラストマーは、その引っ張り弾性率が、1〜3000MPaであることが好ましく、20〜2000MPaであることがさらに好ましい。この引っ張り弾性率が1MPa未満だと支持部材としての機能が発揮されにくく、3000MPaより大きい樹脂は靱性が不足し脆くなり破壊しやすくなる。
これらの中で、熱可塑性エラストマーとしては、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体樹脂、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体樹脂が好適であり、熱可塑性樹脂としては、ビスフェノールAポリカーボネート樹脂を好適に用いることができる。
(4.枠部材)
枠部材は、支持部材と同一の材料から一体に構成することができる。また、枠部材は、支持部材と別に成形した後に一体化することもできる。支持部材と同一の材料から構成する場合は、その材料としては、例えば、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、α−メチルスチレン系ABS樹脂、フェニルマレイミド系ABS樹脂、アクリロニトリル−アクリレート−スチレン樹脂、塩素化ポリエチレン−アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−エチレン−スチレン樹脂、ビスフェノールAポリカーボネート樹脂等を用いることができる。また、反射光による輝度ムラを抑制することを目的として、上記樹脂にカーボンブラックや顔料等を混合したり、機械強度を向上させることを目的としてガラス繊維等を混合したりすることもできる。
また、枠部材を光学部材と別に成形する場合、その材料としては、上記樹脂に加えて、SUSやアルミニウム等の金属材料が挙げられる。
枠部材と支持部材とを別の部材として成形した後に一体化させる場合、かかる一体化の方法としては、図1で既存の枠部材7の支持部材5との境界部分5Uに両面テープあるいは粘着剤、接着剤を用いて支持部材5を固定する方法が挙げられる。
また、枠部材と支持部材を同一材料から作製する方法としては、金型に支持部材の形状に相当する溝を加工し、射出成形に一体的に成形する方法が挙げられる。
(5.液晶パネル)
液晶パネルは、例えば、ツイステッドネマチック(TN)モード、スーパーツイステッドネマチック(STN)モード、ハイブリッドアラインメントネマチック(HAN)モード、バーティカルアラインメント(VA)モード、マルチドメインバーティカルアラインメント(MVA)モード、インプレーンスイッチング(IPS)モード、オプティカリーコンペンセイテッドバイリフジエンス(OCB)モードなどの表示モードによるものとすることができる。
また、光学シートを挟み付ける基板として液晶パネルを使用する場合、液晶パネルとしては光学シートが変形しないように支持できる程度の剛性を有する任意の液晶パネルを用いることができる。基板として使用する液晶パネルの厚みは0.5mm〜3.0mmが好ましく、0.7mm〜2.0mmがさらに好ましい。
〔用途〕
本発明の光学部材を有する本発明の液晶表示装置の用途は、特に限定されず、テレビ、パーソナルコンピューター、及びその他の各種の電子機器の表示装置として用いることができる。特に、テレビ等、大画面の表示装置において、従来のものより良好な耐久性を発揮することができ好ましい。
本発明は、前記実施形態の例示には限定されず、本願の特許請求の範囲及びその均等の範囲内での変更を施すことができる。また、本発明の光学部材及び液晶表示装置は、光学部材及び液晶表示装置を構成するための、任意の構成要素をさらに含むことができる。
以下、実施例に基づき、本発明についてさらに詳細に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。以下において、成分の量比に関する「部」は、別に断らない限り重量部を表す。
<実施例1>
(基板の用意)
基板としては、市販のアクリル樹脂の板(住友化学社製;商品名スミペックス;厚さ0.5mm)を用いた。
(光学シートの用意)
(i.基材−反射性偏光子積層体の作製)
シート状基材(商品名「ゼオノアZF14−100」、日本ゼオン株式会社製)の片面に、濡れ指数が56mN/mになるようにコロナ放電処理を施した。このコロナ放電処理面に、ポリビニルアルコール(商品名「ポバールPVA203」、株式会社クラレ製)を#2バーコーターにて塗布し、120℃で5分間乾燥し、膜厚0.2μmの乾膜を作製した。該乾膜を一方向にラビング処理することで、配向膜を有する基材を得た。
棒状液晶化合物(下記式(C3)で表される化合物29.1部、下記式(C4)で表される化合物7.28部、光重合開始剤(チバスペシャリティ・ケミカルズ社製、商品名「IRG907」)1.20部、カイラル剤(BASF社製、商品名「LC756」)2.22部、界面活性剤KH40(セイミケミカル製)0.04部、及び2−ブタノン(溶媒)60.00部を混合し、コレステリック液晶組成物を調製した。
Figure 2010230816
Figure 2010230816
このコレステリック液晶組成物を、上記で調製した配向膜を有する基材の配向膜を有する面にダイコーターにて塗布した。塗膜を100℃で5分間配向処理し、当該塗膜に対して0.1〜45mJ/cmの微弱な紫外線の照射処理と、それに続く100℃で1分間の加温処理からなるプロセスを2回繰り返した後、窒素雰囲気下で800mJ/cmの紫外線を照射して、乾燥膜厚5.3μmのコレステリック樹脂層を形成し、基材−反射性偏光子積層体を得た。
(ii.1/4波長板の作製)
メタクリル酸メチル97.8重量%とアクリル酸メチル2.2重量%とからなるモノマー組成物を、バルク重合法により重合させ、樹脂ペレットを得た。
特公昭55−27576号公報の実施例3に準じて、ゴム粒子を製造した。このゴム粒子は、球形3層構造を有し、芯内層が、メタクリル酸メチル及び少量のメタクリル酸アリルの架橋重合体であり、内層が、主成分としてのアクリル酸ブチルとスチレン及び少量のアクリル酸アリルとを架橋共重合させた軟質の弾性共重合体であり、外層が、メタクリル酸メチル及び少量のアクリル酸エチルの硬質重合体である。また、内層の平均粒子径は0.19μmであり、外層をも含めた粒径は0.22μmであった。
上記樹脂ペレット70部と、上記ゴム粒子30部とを混合し、二軸押出機で溶融混練して、メタクリル酸エステル重合体組成物A(ガラス転移温度105℃)を得た。
上記メタクリル酸エステル重合体組成物A(b層)、及びスチレン無水マレイン酸共重合体(ガラス転移温度130℃)(a層)を温度280℃で共押出成形することにより、b層−a層−b層の三層構造で、各層が45−70−45(μm)の平均厚みを有する複層フィルムを得た。この複層フィルムを、延伸温度128℃、延伸倍率1.4倍、延伸速度10m/分でテンター一軸延伸し、延伸複層フィルムである1/4波長板を得た。さらにこの1/4波長板の片面を、濡れ指数が56dyne/cmになるようにコロナ放電処理を施した。
得られた1/4波長板の波長550nmにおけるリターデーション値は、厚み方向のレターデーションRthは−118nm、面内方向のリターデーションReは140nmであった。
(iii.拡散粘着層の作製)
ポリエチレンテレフタレートセパレータ(商品名「PET50AL」、リンテック(株)社製)に、ベース樹脂(商品名「SKダイン2094」、綜研化学株式会社製、アクリル酸エステル共重合体、固形分率25%、溶媒:酢酸エチル/2−ブタノン=93/7))400部、多官能エポキシ架橋剤(商品名「E−AX」、綜研化学株式会社製)1.1部及び微粉体(商品名「ケミスノーMX300」、綜研化学株式会社製)4.3部からなる組成を有する粘着性組成物を、ダイコーターを用いて塗布し、100℃にて2分乾燥し、膜厚20μmの粘着層を形成し、セパレータ−拡散粘着層の層構成を有する積層体(L3)を得た。
(iv.偏光積層体)
上記(ii.1/4波長板の作製)で得た1/4波長板のコロナ放電処理面と、上記(iii.拡散粘着層の作製)で得た積層体(L3)の拡散粘着層側の面とを貼り合わせ、1/4波長板−拡散粘着層−セパレータの層構成を有する積層体(L51)を得た。
上記(i.基材−反射性偏光子積層体の作製)で得た基材−反射性偏光子積層体のコレステリック樹脂層の表面に、濡れ指数60mN/mになるようにコロナ放電処理を施した。積層体(L51)のセパレータを拡散粘着層から剥離し、露出した拡散粘着層と、上記基材−反射性偏光子積層体のコロナ放電処理面とを貼り合わせ、1/4波長板−拡散粘着層−コレステリック樹脂層−配向膜−基材の層構成を有する積層体(L52)を得た。
続いて、積層体(L52)から、基材を剥離し、1/4波長板−拡散粘着層−コレステリック樹脂層の層構成を有する円偏光分離反射性素子として光学シートを得た。
(多孔性光拡散体の用意)
ゼオノア1060R(日本ゼオン株式会社製)100部をシクロヘキサン283部およびトルエン283部に溶解させて、溶液を透明アクリル1.5mm厚板(スミペックス、住友化学社製)上にドライ膜厚23〜25μmとなるように展開した。溶液展開後、板を60℃70%RH環境下に30分静置し、その後80℃にて1時間追加乾燥を行い、厚さ1.5mmの多孔性光拡散体を作製した。
顕微鏡(倍率200倍)にて透過観察を行い、580μm×460μm視野内で多孔性光拡散体表面の空孔占有率を測定した。測定は多孔性光拡散体面内で5点行い、各点で算出した空孔占有率の平均値を多孔性光拡散体の空孔占有率として算出した。得られた多孔性光拡散体の表面の空孔占有率は、21.12%であった。
また、得られた多孔性光拡散体表面の最小空孔径、負荷長さ率Rmr(c)をデジタルマイクロスコープ(KEYENCE社製、VK9500)を用いて測定を行った。観察視野340μm×290μm内で、長手方向で5点断面測定を行い、5点の断面測定における空孔径の中で最も小さいものを最小空孔径として、5点の断面測定で算出した負荷長さ率Rmr(c)の平均値を負荷長さ率Rmr(c)とした。最小空孔径は25.9μmであり、負荷長さ率Rmr(c)は63.9%であった。
(光学部材の組み立て)
前記の基板を952mm×560mmの長方形に切り出した。
前記の光学シートを933mm×541mmの長方形に切り出した。
前記の多孔性光拡散体を952mm×560mmの長方形に切り出した。
切り出した多孔性光拡散体、光学シート及び基板を、この順に積層して光学部材を得た。なお、積層の際、光学シートの縁は長方形の四辺のいずれにおいても、基板及び多孔性光拡散体の縁から少なくとも9.5mm内側に位置するように調整した。その結果、光学シートの縁42Eはバックライト筐体の内縁41Pinより3mm外側に位置していた(図2参照)。
(支持部材の用意)
支持部材は、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体樹脂(商品名「タフテックH1053」、旭化成ケミカルズ社製、引っ張り弾性率30.0MPa(JIS K7113−1995))を厚み2.6mmのシート状に押し出し成形した。シート状成形物から、長さ945mm×幅5.0mm×厚み2.6mmの四角柱形状の部材を2本、長さ551mm×幅4.0mm×厚み2.6mmの四角柱状の部材を2本切り出し、これらを支持部材とした。
(支持部材−枠部材の調整)
市販の液晶テレビ(シャープ株式会社製、商品名「LC42RX1W」)から、液晶パネル、及び液晶パネルが取り付けられていた枠部材、並びに液晶パネルとバックライト筐体との間に設けられていた全ての光学部材(拡散シート及び輝度向上シート)を取り外した。
枠部材に取り付けられていたパッキンを剥離し、代わりに上記で得た支持部材を、厚み60μmの両面テープを介して貼付し、液晶パネルと支持部材と枠部材とが一体となった部品を調製した。支持部材の配置は図6に概略的に示すように、枠部材の長辺側に1本ずつ、短辺側にも1本ずつ設ける配置とした。後で取り付ける支持部材が光学部材の外縁部に当たるように位置を調整して、バックライト筐体の上に前記の光学部材を置いた。その上から、液晶パネルと支持部材と枠部材が一体となった部品をはめ込み、支持部材とバックライト筐体とで光学部材の外縁部を挟み付けようにして、図1に示すような液晶表示装置を組み立てた。この際、支持部材及びバックライト筐体が光学部材を挟み込む部分の外縁よりも光学シートの縁が内側に位置するようにした。その結果、光学シートの縁42Eはバックライト筐体の内縁41Pin(図2)より外側に位置していた。
(評価1:光学シートの縁にかかる応力の測定)
光学シートと基板と間に圧力測定フィルム(製品名:富士プレスケール,富士写真フィルム(株))を、光学シートの外形寸法より50mmほど大きく敷き詰め液晶表示装置として組み立てた後、分解し、プレスケールの変色度合いを持続圧標準チャートと照合させて、光学シートの縁にかかる応力を測定した。
測定の結果、光学シートの縁には0.3MPaの応力がかかっていることが分かった。
(評価2:画質の評価)
組み立てた液晶表示装置を、温度40℃、湿度90%RHにて120時間放置した。その後、バックライトを点灯させて、液晶パネルを白表示にて観察した。観察の結果、本実施例の画像表示装置では、表示面内に光学シートのシワ、ウネリに起因する色むらは見られなかった。
<実施例2>
枠部材の位置を調整して光学シートの縁にかける応力が実施例1よりも強くなるようにしたこと以外は実施例1と同様にして光学部材を用意し、液晶表示装置を組み立てた。
光学シートの縁にかかる応力の測定を行ったところ、光学シートの縁には0.8MPaの応力がかかっていることが分かった。
また、画質の評価を行ったところ、本実施例の画像表示装置では、表示面内に光学シートのシワ、ウネリに起因する色むらは見られなかった。
<実施例3>
液晶テレビ(シャープ株式会社製、商品名「LC42RX1W」)から、液晶パネル、及び液晶パネルが取り付けられていた枠部材、並びに液晶パネルとバックライト筐体との間に設けられていた全ての光学部材(拡散シート及び輝度向上シート)を取り外した。
取り外した液晶パネルを基板として用いたこと以外は実施例1と同様にして光学部材を用意した。
用意した光学部材をバックライト筐体の上に前記の光学部材を置いた。その上から、光学部材を枠部材及びバックライト筐体で挟み付けることができるよう位置を調整して、用意した枠部材を装着し、図7に示すような液晶表示装置を組み立てた。この際、支持部材である枠部材及びバックライト筐体が光学部材を挟み込む部分の外縁よりも光学シートの縁が内側に位置するようにした。その結果、光学シートの縁42Eはバックライト筐体の内縁41Pin(図8)より外側に位置していた。
光学シートの縁にかかる応力の測定を行ったところ、光学シートの縁には0.3MPaの応力がかかっていることが分かった。
また、画質の評価を行ったところ、本実施例の画像表示装置では、表示面内に光学シートのシワ、ウネリに起因する色むらは見られなかった。
<実施例4>
光学シートとして、市販の延伸フィルムを有する直線偏光分離反射偏光子(3M社製、商品名「DBEF M」。厚み132μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして光学部材を用意し、液晶表示装置を組み立てた。
光学シートの縁にかかる応力の測定を行ったところ、光学シートの縁には0.4MPaの応力がかかっていることが分かった。
また、画質の評価を行ったところ、本実施例の画像表示装置では、表示面内に光学シートのシワ、ウネリに起因する色むらは見られなかった。
<実施例5>
光学シートとして、市販の延伸フィルムを基材に有する光拡散シート(株式会社きもと社製、商品名「ライトアップGM3」。厚み100μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして光学部材を用意し、液晶表示装置を組み立てた。
光学シートの縁にかかる応力の測定を行ったところ、光学シートの縁には0.3MPaの応力がかかっていることが分かった。
また、画質の評価を行ったところ、本実施例の画像表示装置では、表示面内に光学シートのシワ、ウネリに起因する色むらは見られなかった。
<実施例6>
光学シートとして、市販の延伸フィルムを基材に有する集光シート(3M社製。商品名「BEF−II」。厚み140μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして光学部材を用意し、液晶表示装置を組み立てた。
光学シートの縁にかかる応力の測定を行ったところ、光学シートの縁には0.3MPaの応力がかかっていることが分かった。
また、画質の評価を行ったところ、本実施例の画像表示装置では、表示面内に光学シートのシワ、ウネリに起因する色むらは見られなかった。
<実施例7>
ゼオノア1060R(日本ゼオン株式会社製)100部をシクロヘキサン354.5部に溶解させて、このポリマー溶液を透明アクリル1.5mm厚板(スミペックス、住友化学社製)上に展開させた。温度23℃、相対湿度70%RHの雰囲気中で、板を40℃に加温しながら、蒸留水をスプレーガン(型式W−101−102P、アネスト岩田社製)にて5分間吹き付けし、常温にて放置した。80℃1時間板を追加加温して残留水分を十分に蒸発させ、多孔性光拡散体を作製した。
多孔性光拡散体として前記のように作製した多孔性光拡散体を用いたこと以外は実施例1と同様にして光学部材を用意し、液晶表示装置を組み立てた。なお、本実施例で用意した多孔性光拡散体の厚さは1.5mmであり、表面の空孔占有率は31.5%であった。
光学シートの縁にかかる応力の測定を行ったところ、光学シートの縁には0.3MPaの応力がかかっていることが分かった。
また、画質の評価を行ったところ、本実施例の画像表示装置では、表示面内に光学シートのシワ、ウネリに起因する色むらは見られなかった。
<実施例8>
(8−1:光拡散板用ペレットA)
脂環式構造を有する樹脂(日本ゼオン社製、ゼオノア1060R、吸水率0.01%)99.7部と、平均粒径2μmのポリシロキサン重合体の架橋物からなる微粒子0.3部とを混合し、二軸押出機で混練してストランド状に押し出し、ペレタイザーで切断して光拡散板用ペレットAを製造した。この光拡散板用ペレットAを原料として、射出成形機(型締め力1000kN)を用いて、両面が平滑な厚み2mmで100mm×50mmの試験板を成形した。この試験板の全光線透過率とヘーズを、JIS K7361−1とJIS K7136とに基づいて、積分球方式色差濁度計を用いて測定した。試験板は、全光線透過率は85%であり、ヘーズは90%であった。
(8−2:光拡散板の成形)
所定形状の金型部品を射出成形機(型締め力4,410kN)に装着し、上記(8−1:光拡散板用ペレットA)で得られた光拡散板用ペレットAを原料として、シリンダー温度280℃、金型温度85℃の条件下で射出成形を行い、光拡散板を成形した。得られた光拡散板は、厚み2mm、950mm×550mmの長方形状の平板状であり、この光拡散板の全光線透過率を測定したところ、60.0%であった。
(8−3:粘着層の作製)
一方、実施例1の(光学シートの用意)の項の(iii.拡散粘着層の作製)で用いたものと同一のセパレータに、ベース樹脂(商品名「SKダイン2094」)400部と架橋剤(商品名「E−AX」、綜研化学株式会社製、多官能エポキシ架橋剤)1.1部との混合物を、ダイコーターを用いて塗布し、100℃にて2分乾燥し、セパレータ−膜厚10μmの粘着層の層構成を有する積層体(L4)を得た。
(8−4:多孔性光拡散体の用意)
実施例7で用いた透明アクリル1.5mm厚板に代えて、PETフィルム(東洋紡社製 コスモシャインA4100)を用いたこと以外は、実施例7と同様にして多孔性光拡散体を作製した。用意した多孔性光拡散体の厚みは100μmであった。
(8−5:積層体の作製)
(8−2:光拡散板の成形)で得た光拡散板のゲート(樹脂が金型に流れ込む入り口部分)の痕が残っていない面を濡れ指数60mN/mとなるようにコロナ放電処理し、(8−3:粘着層の作製)で得た粘着層を貼り合わせて、セパレーターを剥離し、(8−4:多孔性光拡散体の用意)で作製した多孔性光拡散体の多孔質面とは異なる面を貼り合わせて、光拡散板と多孔性光拡散体の積層体を得た。
(8−6:液晶表示装置の組み立て)
実施例7で用いた多孔性光拡散体に代えて、上記光拡散板と多孔性光拡散体の積層体を用いたこと以外は実施例7と同様にして光学部材を用意し、液晶表示装置を組み立てた。なお、積層体は光源側から光拡散板、多孔性光拡散体の順になるようにした。また、本実施例で用意した光拡散板と多孔性光拡散体の積層体の厚さは2.1mmであった。
光学シートの縁にかかる応力の測定を行ったところ、光学シートの縁には1.1MPaの応力がかかっていることが分かった。
また、画質の評価を行ったところ、本実施例の画像表示装置では、表示面内に光学シートのシワ、ウネリに起因する色むらは見られなかった。
<実施例9>
光学シートと基板であるアクリル板0.5mm厚との間に、両面凹凸シート(オプコンPCLR#100、厚み110μm、ヘーズ22.8%、全光線透過率94.9%、恵和株式会社製)を挿入した他は、実施例7と同様にして光学部材を用意し、液晶表示装置を組み立てた。光学シートの縁にかかる応力の測定を行ったところ、光学シートの縁には0.5MPaの応力がかかっていることが分かった。
また、画質の評価を行ったところ、本実施例の画像表示装置では、表示面内に光学シートのシワ、ウネリに起因する色むらは見られなかった。
<比較例1>
実施例1と同様にして光学部材を用意し、光学部材の外縁部に圧力がかからないように枠部材の位置を調整したこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を組み立てた。
光学シートの縁にかかる応力の測定を行ったところ、光学シートの縁には応力がかかっていなかった。
また、画質の評価を行ったところ、本実施例の画像表示装置では、表示面内に光学シートのシワ、ウネリに起因する色むらが見られた。これは、光学シートの縁に応力がかからないため光学シートがシワ、ウネリ等の変形を生じたためと推察される。
<比較例2>
多孔性光拡散体の代わりに、市販の平板光拡散板(株式会社オプテス社製。商品名「ゼオノア」。厚み2mm、算術平均粗さ0.35μm、十点平均粗さ2.4μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして光学部材を用意し、液晶表示装置を組み立てた。
光学シートの縁にかかる応力の測定を行ったところ、光学シートの縁には0.3MPaの応力がかかっていることが分かった。
また、画質の評価を行ったところ、本実施例の画像表示装置では、表示面内に光学シートのシワ、ウネリに起因する色むらは見られた。これは、光拡散板と光学シートとの間で大きく貼り付きが生じたためと推察される。
<比較例3>
多孔性光拡散体の代わりに、市販のパターン付光拡散板(株式会社オプテス社製。商品名「ゼオノア」。厚み2mm、パターンの頂角110°、ピッチ70μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして光学部材を用意し、液晶表示装置を組み立てた。
光学シートの縁にかかる応力の測定を行ったところ、光学シートの縁には0.3MPaの応力がかかっていることが分かった。
また、画質の評価を行ったところ、本実施例の画像表示装置では、表示面内に光学シートのシワ、ウネリに起因する色むらは見られた。これは、光学シートが光拡散板の表面のパターンに沿って湾曲したためと推察される。
<比較例4>
基板を使用しながったこと以外は実施例1と同様にして光学部材を用意し、光学部材の外縁部に圧力がかからないように枠部材の位置を調整したこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を組み立てた。
光学シートの縁にかかる応力の測定を行ったところ、光学シートの縁には応力がかかっていなかった。
また、画質の評価を行ったところ、本実施例の画像表示装置では、表示面内に光学シートのシワ、ウネリに起因する色むらは見られた。これは、基板による抑えがなくなり、光学シートにシワが発生したためと推察される。
Figure 2010230816
Figure 2010230816
1,101,201,301 液晶表示装置
2 線状光源(光源)
3 バックライト筐体
3A バックライト筐体の開口
3B バックライト筐体の底板部
3F バックライト筐体の周辺部
3H,7H ボルト穴
3S バックライト筐体の側板部
4,104,204,304 光学部材
4e,104e 支持部材の縁部
4A〜4D 光学部材の辺
5 支持部材
5U 支持部材の上側の面
6 ボルト
7 枠部材
7A 枠部材の開口
7C 枠部材の天井部
7H ボルト穴
7L 枠部材の面
8 下側枠部材
9 液晶パネル
9P 液晶パネルが枠部材により挟みこまれる部分
9Pin 基板が支持部材に挟み込まれる部分の内縁
9Pout 基板が支持部材に挟み込まれる部分の外縁
41 多孔性光拡散体
41S 多孔性光拡散体の表面
41P 多孔性光拡散体がバックライト筐体に挟み込まれる部分
41Pin 多孔性光拡散体がバックライト筐体に挟み込まれる部分の内縁
41Pout 多孔性光拡散体がバックライト筐体に挟み込まれる部分の外縁
42 光学シート
42E 光学シートの縁
43 基板
43Pin 基板が支持部材に挟み込まれる部分の内縁
43Pout 基板が支持部材に挟み込まれる部分の外縁
44 両面凹凸シート

Claims (11)

  1. 光源及び一対の支持部材を備える液晶表示装置の前記支持部材に挟み付けられて装着される光学部材であって、
    少なくとも前記光源に遠い側の表面に空孔を有する多孔性光拡散体と、延伸フィルムを有する光学シートと、基板とを、前記光源側からこの順になるように備え、
    前記光学部材を前記液晶表示装置に装着した場合に前記光学シートの縁にかかる応力が0.2MPa以上である、光学部材。
  2. 前記多孔性光拡散体の前記空孔を有する表面の空孔占有率が5〜70%である、請求項1に記載の光学部材。
  3. 前記多孔性光拡散体が内部に透光性粒子を含有している、請求項1又は2に記載の光学部材。
  4. 前記基板の厚みが0.1mm〜5.0mmである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学部材。
  5. 前記光学シートが反射性偏光子を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学部材。
  6. 前記光学シートが光拡散シートを有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学部材。
  7. 前記光学シートが集光シートを有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学部材。
  8. 前記基板が液晶パネルである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学部材。
  9. 前記光学シートと前記基板との間に、両面に透光性粒子を突出させた両面凹凸シートを備える、請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学部材。
  10. 前記光学シートの縁が、前記多孔性光拡散体及び前記基板の前記支持部材により挟み込まれる部分の外縁よりも内側にある、請求項1〜9のいずれか1項に記載の光学部材。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の光学部材を備えた、液晶表示装置。
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