JP2010230791A - パターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パターン形成工程において、支持体1上にネガ型の感光性樹脂層12を形成し、この感光性樹脂層12上にパターン3を形成し、埋め込み・硬化工程において、感光性樹脂層12のガラス転移温度以上の温度で熱処理を施してパターン3を感光性樹脂層12に埋め込み、これと同時に感光性樹脂層12を硬化させて樹脂基材2とし、これにより、支持体1上に設けられた樹脂基材2に凸状となることなくパターン3を形成する。
【選択図】 図1
Description
このような問題を解決するために、予め基材にエッチング処理を施して凹部パターンを形成し、この凹部パターンにパターン形成用材料を充填してパターンを形成する方法が提案されている(特許文献1)。
また、パターンを形成する対象となる基材が、支持体上に設けられた樹脂基材である場合、樹脂基材を形成する工程として、パターン形成工程とは別に、支持体に設けられた樹脂基材の硬化処理工程が必要であり、工程が煩雑でパターン形成コストの低減に限界があった。
本発明は上述のような事情に鑑みてなされたものであり、支持体に設けられた樹脂基材に対して凸状となることなくパターンを簡便に形成するためのパターン形成方法を提供することを目的とする。
本発明の他の態様として、前記支持体上にネガ型の感光性組成物を塗布しプリベークすることにより、ネガ型の前記感光性樹脂層を形成するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記パターン形成工程は、前記感光性樹脂層上にネガ型のパターン形成用感光性組成物を塗布して感光性塗膜を形成し、該感光性塗膜を所望のフォトマスクを介して露光し、その後、現像することにより行うような構成とした。
本発明の他の態様として、前記パターン形成工程は、転写基材上に剥離可能に形成した所望のパターンを前記感光性樹脂層上に転写することにより行うような構成とした。
図1は、本発明のパターン形成方法の一実施形態を示す工程図である。
図1に示される本発明のパターン形成方法では、まず、支持体1上にネガ型の感光性樹脂層12を形成する(図1(A))。
支持体1は特に制限はなく、パターンを形成した後の用途に応じて、ガラス、金属材料、合金材料、セラミック材料、樹脂材料、シリコンウエハ等であってよく、また、形状も板状に限定されるものではない。
ネガ型の感光性樹脂層12は、パターンを形成した後の用途に応じて、従来公知のネガ型の感光性樹脂材料から適宜選択して形成することができる。このような感光性樹脂層12は、ネガ型の感光性ドライフィルムを支持体1にラミネートすることにより形成することができ、また、ネガ型の感光性組成物を支持体1上に塗布し乾燥することによっても形成することができる。また、感光性樹脂層12の厚みは、使用するネガ型の感光性樹脂材料や、パターンを形成した後の用途に応じて適宜設定することができ、例えば、5〜100μmの範囲とすることができる。
この状態のパターン3は、図2に示されるように、感光性樹脂層12上に凸部として存在する。
パターン形成用感光性組成物は、パターン3の用途に応じて適宜選択して使用することができ、例えば、遮光材料を含有した感光性組成物、導電材料を含有した感光性組成物、顔料を含有した感光性組成物、染料を含有した感光性組成物等を挙げることができる。また、感光性塗膜13の厚みは、パターン3に要求される厚みに応じて適宜設定することができる。
熱処理の条件には特に制限はなく、感光性樹脂層12へのパターン3の埋め込みがなされ、その後、パターン3と感光性樹脂層12の硬化が進行するような条件とすることができる。例えば、図3に直線(1)で示されるように、一定の昇温速度で感光性樹脂層12のガラス転移温度を超える所定温度まで加熱する方法、図3に鎖線(2)で示されるように、一定の昇温速度で感光性樹脂層12のガラス転移温度を超える所定温度まで加熱し、この温度で所定時間加熱した後、更に所定温度まで加熱する方法、図3に一点鎖線(3)で示されるように、一定の昇温速度で感光性樹脂層12のガラス転移温度を超える所定温度まで加熱し、この温度で所定時間加熱する方法等が挙げられる。また、熱処理における上限温度は、例えば、感光性樹脂層12のガラス転移温度よりも50〜200℃程度高い温度とすることが好ましい。
このように熱処理が施された後の樹脂基材2のパターン形成面は平坦なものとなる。ここで、平坦とは、図4(A)に示されるように、パターン3が樹脂基材2に完全に埋め込まれた状態から、図4(B)に示されるように、樹脂基材2のパターン形成面からパターン3の一部が突出し、その突出高さHが1μm以下である状態までを含むものである。尚、パターン3の突出高さHは、接触式膜厚計を用いて測定したパターン3の平均高さを意味する。
[実施例1]
(パターン形成工程)
支持体として10cm×10cmのガラス基板を準備し、この支持体の一方の面にネガ型の感光性ドライフィルム(日立化成工業(株)製 フォテックH−Y920)を、汎用ラミネート機を用いて100℃にて0.5〜0.6Mpの圧力でラミネートして、厚み60μmのネガ型の感光性樹脂層を形成した。尚、この感光性樹脂層のガラス転移温度は150℃であった。
その後、この感光性塗膜を開口幅93μm、格子のピッチ99μmの格子形状の透光部を有するフォトマスクを介して100mJ/cm2の露光量の条件にてプロキシミティー露光を行い、アルカリ現像することにより、パターンを感光性樹脂層上に形成した。このパターンの平均高さを接触式膜厚計を用いて測定した結果、1.5μmであり、明確に凸状であることが確認された。
次いで、パターンが形成された感光性樹脂層を備えた支持体を電気オーブン中で昇温速度156℃/分で230℃まで加熱し、この温度に30分間保持して熱処理を施した。
この熱処理後の感光性樹脂層のビッカース硬度をフィッシャー硬度計により測定した結果、36HVであり、感光性樹脂層は硬化して樹脂基材となっていることが確認された。また、パターンの平均高さを上記と同様に測定した結果、0.8μmであり、樹脂基材のパターン形成面が平坦なものであることが確認された。
(パターン形成工程)
支持体として厚み700μmのガラス基板を準備し、この支持体の一方の面にネガ型の感光性組成物(JSR(株)製 オプトマ−NN850)をスピンコート法で塗布し、80℃、3分間乾燥して厚み1.5μmのネガ型の感光性樹脂層を形成した。尚、この感光性樹脂層のガラス転移温度は150℃であった。
その後、支持体を電気オーブン中で昇温速度156℃/分で230℃まで加熱し、この温度に30分間保持して、感光性樹脂層を硬化させて樹脂基材とした。この樹脂基材のビッカース硬度を上記と同様に測定した結果、36HVであった。
次に、この樹脂基材上に、実施例1と同様の
り、感光性樹脂層は硬化して樹脂基材となっていることが確認された。また、パターンの平均高さを上記と同様に測定した結果、0.8μmであり、樹脂基材のパターン形成面が平坦なものであることが確認された。
支持体として厚み700μmのガラス基板を準備し、この支持体の一方の面にネガ型の感光性ドライフィルム(日立化成工業(株)製 フォテックH−Y920)を、汎用ラミネート機を用いて100℃にて0.5〜0.6Mpの圧力でラミネートした。その後、支持体を電気オーブン中で昇温速度156℃/分で230℃まで加熱し、この温度に30分間保持して感光性ドライフィルムを硬化させて樹脂基材とした。この樹脂基材のビッカース硬度を上記と同様に測定した結果、36HVであった。
その後、この感光性塗膜を実施例1と同様のフォトマスクを介して100mJ/cm2の露光量の条件にてプロキシミティー露光を行い、アルカリ現像することにより、樹脂基材上にパターンを形成し、その後、230℃で30分間加熱した。このパターンの平均高さを実施例1と同様にして測定した結果、1.5μmであり、明確に凸状であることが確認された。
支持体として厚み700μmのガラス基板を準備し、この支持体の一方の面にネガ型の感光性組成物(JSR(株)製 オプトマ−NN850)をスピンコート法で塗布し、80℃、3分間乾燥して厚み1.5μmのネガ型の感光性樹脂層を形成した。尚、この感光性樹脂層のガラス転移温度は150℃であった。
その後、支持体を電気オーブン中で昇温速度156℃/分で230℃まで加熱し、この温度に30分間保持して感光性樹脂層を硬化させて樹脂基材とした。この樹脂基材のビッカース硬度を上記と同様に測定した結果、36HVであった。
その後、この感光性塗膜を実施例1と同様のフォトマスクを介して100mJ/cm2の露光量の条件にてプロキシミティー露光を行い、アルカリ現像することにより、樹脂基材上にパターンを形成し、その後、230℃で30分間加熱した。このパターンの平均高さを実施例1と同様にして測定した結果、1.5μmであり、明確に凸状であることが確認された。
実施例1、2および比較例1、2で形成したパターンを被覆するように、粘着剤層を備えたカバーフィルム(明光商会(株)製 MSパウチフィルム)を、汎用ラミネート機を用いて100℃にて0.5〜0.6Mpの圧力でパターン形成面にラミネートした。その後、パターン形成面とカバーフィルムとの間に気泡が存在するか否かを顕微鏡を用いて観察した。その結果、実施例1、実施例2で形成したパターンを備えた場合には、気泡は存在しないが、比較例1、2で形成したパターンを備えた場合には、2個/cm2程度の頻度で気泡の存在が確認された。
2…樹脂基材
3…パターン
10…フォトマスク
12…感光性樹脂層
13…感光性塗膜
22…転写基材
23…パターン
Claims (5)
- 支持体上に設けられた樹脂基材にパターンを形成する方法において、
支持体上にネガ型の感光性樹脂層を形成し、その後、該感光性樹脂層上にパターンを形成するパターン形成工程と、
前記感光性樹脂層のガラス転移温度以上の温度で熱処理を施して、前記パターンを前記感光性樹脂層に埋め込むとともに、前記感光性樹脂層を硬化させて樹脂基材とする埋め込み・硬化工程と、を有することを特徴としたパターン形成方法。 - 前記支持体上にネガ型の感光性ドライフィルムをラミネートすることにより、ネガ型の前記感光性樹脂層を形成することを特徴とした請求項1に記載のパターン形成方法。
- 前記支持体上にネガ型の感光性組成物を塗布しプリベークすることにより、ネガ型の前記感光性樹脂層を形成することを特徴とした請求項1に記載のパターン形成方法。
- 前記パターン形成工程は、前記感光性樹脂層上にネガ型のパターン形成用感光性組成物を塗布して感光性塗膜を形成し、該感光性塗膜を所望のフォトマスクを介して露光し、その後、現像することにより行うことを特徴とした請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のパターン形成方法。
- 前記パターン形成工程は、転写基材上に剥離可能に形成した所望のパターンを前記感光性樹脂層上に転写することにより行うことを特徴とした請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のパターン形成方法。
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JP2008257188A (ja) * | 2007-03-13 | 2008-10-23 | Shin Etsu Chem Co Ltd | レジスト下層膜材料およびこれを用いたパターン形成方法 |
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