JP2010229374A - スクアリリウム骨格を有する化合物及び該化合物を用いた光学記録媒体 - Google Patents

スクアリリウム骨格を有する化合物及び該化合物を用いた光学記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】青色半導体レーザーで記録再生可能な330〜500nmの波長領域に良好な光吸収特性を有するスクアリリウム骨格を有する化合物の提供。
【解決手段】スクアリリウム骨格を有する化合物であって、例えば、下式で表される化合物である。
Figure 2010229374

(Bnはベンジル基である。)該化合物は、溶解性、耐水性に優れており、330〜500nmの波長領域に良好な光吸収特性を有し、レーザー光を用いて情報を記録及び/又は再生する光学記録媒体用途に好適に使用できる。
【選択図】なし

Description

本発明はスクアリリウム骨格を有する化合物及び該化合物を用いた光学記録媒体に関するものであり、より詳しくは300〜530nmの範囲にある波長のレーザー光を用いて情報を記録及び/又は再生する追記型の光学記録媒体用途に適したスクアリリウム骨格を有する化合物及び該化合物を用いた光学記録媒体に関する。
従来、光学的に情報の記録・再生を行う記録媒体としては、光磁気記録媒体、相変化記録媒体、カルコゲン酸化物などが提案されているが、これらの中でもレーザーにより一回限りの情報の記録が可能な追記型の光学記録媒体としてCD−Rがコスト的に安価でかつ製造プロセスも容易であることから量産化され広く普及している。記録容量は0.65GB程度で、情報量の飛躍的増加に伴って、より高密度で大容量の光学記録媒体への要求が高まっている。
前記要求に応えるべく、記録媒体の高密度化を行う目的で、記録再生に用いるレーザー波長の短波長化や対物レンズの開口数を大きくすることによりビームスポットを小さくするなどの手段が用いられている。CD−Rの記録再生には、近赤外域レーザーの波長(通常は780nm)が用いられているが、近年、短波長(630〜680nm)の赤色半導体レーザーを用いる高密度の大容量記録を実現した有機色素系光学記録媒体(DVD−R)が実用化され、片面4.7GBのDVD−R媒体が市場に供給されている。この様なDVD−Rに適した、特許文献1に対称スクアリリウム化合物金属錯体を用いた光学記録媒体が提案されている。
さらに現在はより高密度な記録が求められ、その記録情報量は1枚あたり15〜30GBに達している。短波長(300〜530nm)の青色半導体レーザーを用いた高密度の記録再生が可能な光学記録媒体が要望され、既に405nmの青色半導体レーザーを用いたBlu−ray方式と称する光記録媒体が販売されている。今後、より高密度な記録が求められると考えられる。
ところで、一般的な追記型光学記録媒体は、透明な円盤状基板上に、順次、有機色素等からなる記録層、金や銀などの金属等からなる光反射層および樹脂製の保護層等を積層させて構成される。情報の書き込み(記録)時は、記録層にレーザー光を照射して行われ、記録層がその光を吸収して局所的に温度上昇し、物理的あるいは化学的変化(例えば、ピットの生成)が生じ、その光学的な特性変化を利用して情報が記録される。
一方、情報の読み取り(再生)もまた記録用のレーザーと同じ波長のレーザーを照射することにより行われ、記録層の光学的特性が変化した部位(記録部分)と変化しない部位(未記録部分)との反射率の違いを検出することにより情報が再生される。
従って、青色半導体レーザーを用い高密度の記録再生が可能な光学記録媒体に使用される色素としては、前記基板上に良好なピットを形成・検出するために、使用する青色半導体レーザー光の波長に対する光学的性質や分解挙動が良好であるものが求められ、特に極大吸収波長が300〜530nmの範囲にある色素が望まれている。
記録層形成に簡便なスピンコート法等の塗布法による媒体製造する際には、色素を塗布溶剤に溶解するために高溶解性が要求されており、この点についても配慮する必要がある。
この点に関連し、有機色素を含む記録層を有する光学記録媒体において、前記有機色素として特許文献1に開示されたものに加え、特許文献2及び3にスクアリリウム化合物が提案されているが、その吸収波長が530〜600nmの範囲にあり、特許文献1に記載されたものと同様、青色半導体レーザー光の波長領域ではないため不適切であった。
また、特許文献4にスクアリリウム化合物を提案したが、青色半導体レーザー光と同じ波長に吸収ピークをもっているため、青色半導体レーザー光で壊れやすい欠点があった。
これまで330〜500nmに極大吸収波長をもつスクアリリウム化合物が種々提案されているが、溶媒に対する溶解性が小さく、低分子量で極性が大きいため耐水性が劣るという課題があった。
国際公開番号第WO2002/050190号公報 特開2004−264805号公報 特開2004−258514号公報 特開2006−249209号公報
本発明の目的は、従来の光学記録媒体用の化合物よりも溶媒に対する溶解性が大きく、優れた耐水性を有するスクアリリウム骨格を有する化合物及び該化合物を用いた光学記録媒体を提供することにある。
本発明者らは上記問題を解決すべく鋭意検討を行った結果、特定のスクアリリウム骨格を有する化合物が330〜500nmの領域に極大吸収波長を有し、かつ、溶媒に対する溶解性、耐水性に優れることから光学記録媒体の記録層として有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
第一の発明は、下記一般式(1)〜(3)で表されることを特徴とするスクアリリウム骨格を有する化合物である。
Figure 2010229374
(式(1)中、R〜Rは、それぞれ同一でも異なってもよい水素原子、ハロゲン原子、有機基を表し、環A〜Eはハロゲン原子、水酸基、有機基を有してもよいベンゼン環を表し、Fは置換基を有してもよい芳香環又は置換基を有してもよい複素環からなる化合物を表す。)
Figure 2010229374
(式(2)中、R〜Rは、それぞれ同一でも異なってもよい水素原子、ハロゲン原子、有機基を表し、環G〜Iはハロゲン原子、水酸基、有機基を有してもよいベンゼン環を表し、Jは置換基を有してもよい芳香環又は置換基を有してもよい複素環からなる化合物を表す。)
Figure 2010229374
(式(3)中、R、Rは、それぞれ同一でも異なってもよい水素原子、ハロゲン原子、有機基を表し、環Kはハロゲン原子、水酸基、有機基を有してもよいベンゼン環を表し、Lは置換基を有してもよい芳香環又は置換基を有してもよい複素環からなる化合物を表す。)
第二の発明は、膜の吸収スペクトルの極大吸収波長が330〜500nmの範囲にあることを特徴とする第一の発明に記載の化合物である。
第三の発明は、化合物F、J、Lが下記一般式(4)又は(5)で表される化合物からなることを特徴とする第一又は第二の発明に記載の化合物である。
Figure 2010229374
(式(4)、(5)中、R1012は、それぞれ同一でも異なってもよい水素原子、有機基を表し、環M、Nはハロゲン原子、水酸基、有機基を有してもよい。)
第四の発明は、第一から第三の発明のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする光学記録媒体である。
第五の発明は、基板上に、レーザー光による情報の書き込み及び/又は読みとりが可能な記録層が形成された光学記録媒体において、該記録層が第一から第三の発明のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする光学記録媒体である。
第六の発明は、波長300nm〜530nmの波長領域から選ばれたレーザー光により情報の記録及び/又は再生することを特徴とする第五の発明に記載の光学記録媒体である。
本発明の一般式(1)〜(3)で示されるスクアリリウム骨格を有する化合物は、330〜500nmの領域に極大吸収波長を有し、かつ、溶媒に対する溶解性、耐水性に優れるため、記録及び/又は再生に優れた光学記録媒体を提供することができる。
以下、本発明のスクアリリウム骨格を有する化合物について詳細に説明する。
本発明は、一般式(1)〜(3)で表されることを特徴とするスクアリリウム骨格を有する化合物である。
Figure 2010229374
Figure 2010229374
Figure 2010229374
一般式(1)〜(3)におけるR〜Rは、それぞれ同一でも異なってもよい水素原子、ハロゲン原子、有機基を表し、環A〜E、G〜I、Kはハロゲン原子、水酸基、有機基を有してもよいベンゼン環を表す。前期ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、好ましくはフッ素原子である。前期有機基は、フェニル基、置換基を有していてもよい直鎖又は分岐鎖のアルキル基、置換基を有していてもよい直鎖又は分岐鎖のハロゲン化アルキル基、置換基を有していてもよい直鎖又は分岐鎖のシアノアルキル基、置換基を有していてもよい直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基、置換基を有していてもよい直鎖又は分岐鎖のアルキルフェニル基が挙げられる。
置換基を有していてもよい直鎖又は分岐鎖のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、iso-ブチル基、n-ペンチル基、n−ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-デシル基、n-ドデシル基、n−オクタデシル基等の炭素数1〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が挙げられ、好ましくは炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。
置換基を有していてもよい直鎖又は分岐鎖のハロゲン化アルキル基は下記一般式(6)で表される。
Figure 2010229374
(式(6)中、Xはハロゲン原子を示し、nは1〜12の整数、mは1〜25の整数を示す。)
ハロゲン化アルキル基のハロゲン原子としては特に限定はないが、一般式(1)〜(3)の耐光性を向上させる効果に優れる点から、特にフッ素原子、すなわちフッ化アルキル基が好ましい。
上記フッ化アルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、4,4,4−トリフルオロブチル基、5,5,5−トリフルオロペンチル基、6,6,6−トリフルオロヘキシル基、8,8,8−トリフルオロオクチル基、2−メチル−3,3,3−トリフルオロプロピル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルフルオロオクチル基、2−トリフルオロメチル−ペルフルオロプロピル基等があげられる。
上記置換基を有していてもよい直鎖又は分岐鎖のシアノアルキル基としては特に限定はないが、例えばプロピオニトリル基、ブチロニトリル基、ペンチルニトリル基、1−メチルプロピオニトリル基等が挙げられる。好ましくは炭素数1〜20の直鎖又は分岐鎖のシアノニトリル基であり、置換されているシアノ基の数は1〜3個が好ましい。
上記置換基を有していてもよい直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、2-メトキシエトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、メトキシプロピル基、メトキシブチル基、メトキシヘキシル基、メトキシオクチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、エトキシプロピル基、エトキシブチル基、エトキシヘキシル基、エトキシオクチル基、プロポキシメチル基、プロポキシプロピル基、プロポキシヘキシル基、ブトキシエチル基等が挙げられ、好ましくは炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基である。
上記置換基を有してもよい直鎖又は分岐鎖のアルキルフェニル基としては、メチルフェニル基、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニル−α−メチルプロピル基、フェニル−β−メチルプロピル基、フェニルブチル基、フェニルペンチル基等が挙げられる。炭素数が1〜8の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するものが好ましく、また、フェニル基にアルキル基、水酸基、スルホン酸基、アルキルスルホン酸基、ニトロ基、アミノ基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基及びハロゲンからなる群から選ばれる少なくとも1種の置換基を有していてもよい。
一般式(1)〜(3)における化合物F、J、Lは、置換基を有してもよい芳香環又は置換基を有してもよい複素環からなる化合物を表し、縮合していてもよい。
芳香環又は複素環からなる化合物としては、ベンゼン化合物、ナフタレン化合物、ピリジン化合物、キノリン化合物、ピロール化合物、ピラゾール化合物、ピラゾリン化合物、イミダゾール化合物、チアゾール化合物等が挙げられる。
置換基の具体例としては、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、カルバモイル基、置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有していても良いアルコキシ基、置換基を有していても良いアリールオキシ基、置換基を有していても良いアルキルチオ基、置換基を有していても良いアリールチオ基、置換基を有していても良いアルキルアミノ基、置換基を有していても良いアリールアミノ基、置換基を有していても良いアルコキシカルボニル基、置換基を有していても良いアリールオキシカルボニル基、置換基を有していても良いアルキルカルボキサミド基、置換基を有していても良いアリールカルボキサミド基、置換基を有していても良いアルキルカルバモイル基、置換基を有していても良いアリールカルバモイル基、置換基を有していても良いアルケニル基、置換基を有していても良いアルキルスルファモイル基等が挙げられる。
アルキル基としては炭素数1〜15のものが挙げられ、その具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等の直鎖状アルキル基、イソブチル基、イソアミル基、2−メチルブチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、2−エチルブチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2−エチルペンチル基、3−エチルペンチル基、2−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、4−メチルヘプチル基、5−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、1−エチルプロピル基、1−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1−メチルヘプチル基、1−エチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1−メチルヘキシル基、1−エチルヘプチル基、1−プロピルブチル基、1−イソプロピル−2−メチルプロピル基、1−エチル−2−メチルブチル基、1−プロピル−2−メチルプロピル基、1−メチルヘプチル基、1−エチルヘキシル基、1−プロピルペンチル基、1−イソプロピルペンチル基、1−イソプロピル−2−メチルブチル基、1−イソプロピル−3−メチルブチル基、1−メチルオクチル基、1−エチルヘプチル基、1−プロピルヘキシル基、1−イソブチル−3−メチルブチル基、ネオペンチル基、tert−ブチル基、tert−ヘキシル基、tert−アミル基、tert−オクチル基等の分岐状アルキル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−エチルシクロヘキシル基、4−tert−ブチルシクロヘキシル基、4−(2−エチルヘキシル)シクロヘキシル基、ボルニル基、イソボルニル基、アダマンチル基等のシクロアルキル基等が挙げられ、中でも炭素数1〜8のものが好ましい。
更に、これら直鎖状及び分岐状アルキル基は、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、シアノ基、特定の置換基を有していてもよい(例えば、ハロゲン原子若しくはニトロ基により置換されていてもよい)アリール基、複素環残基等によって置換されていても良い。また酸素、硫黄、窒素等の原子を介して前記のアルキル基で置換されていてもよい。
酸素を介して置換されているアルキル基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基、エトキシエトキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基等が、硫黄を介して置換されているアルキル基としては、メチルチオエチル基、エチルチオエチル基、エチルチオプロピル基等が、窒素を介して置換されているアルキル基としては、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基、ジエチルアミノプロピル基等が挙げられる。
アリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フルオレニル基、フェナレニル基、フェナントラニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基等が挙げられる。更にこれらのアリール基は、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、シアノ基、特定の置換基を有していてもよい(例えば、ハロゲン原子若しくはニトロ基により置換されていてもよい)アリール基、複素環残基等によって置換されていてもよく、また酸素、硫黄、窒素等の原子を介して前記のアルキル基で置換されていてもよい。
アルケニル基の具体例としては、炭素数2〜6の、例えば、ビニル基、アリール基、1−プロペニル基、メタクリル基、クロチル基、1−ブテニル基、3−ブテニル基、2−ペンテニル基、4−ペンテニル基、2−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基等が挙げられる。アルケニル基の置換基としては、前記のアルキル基の置換基と同様のものが挙げられる。
ハロゲン原子の具体例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
置換基を有していてもよいアルコキシ基は、酸素原子に直接に置換基を有していても良いアルキル基が結合されているものであればよく、アルキル基及び置換基の具体例としては前述の具体例を挙げることができる。
置換基を有していてもよいアリールオキシ基は、酸素原子に直接に置換基を有していても良いアリール基が結合されているものであればよく、アリール基及び置換基の具体例としては前述の具体例を挙げることができる。
置換基を有していてもよいアルキルチオ基は、硫黄原子に直接に置換基を有していても良いアルキル基が結合されているものであればよく、アルキル基及び置換基の具体例としては前述の具体例を挙げることができる。
置換基を有していてもよいアリールチオ基は、硫黄原子に直接に置換基を有していても良いアリール基が結合されているものであればよく、アリール基及び置換基の具体例としては前述の具体例を挙げることができる。
置換基を有していてもよいアルキルアミノ基は、窒素原子に直接に置換基を有していても良いアルキル基が結合されているものであればよく、アルキル基および置換基の具体例としては前述の具体例を挙げることができる。また、アルキル基同士が結合しピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリジニル基、ピペラジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基等の様に環を形成していても良い。
置換基を有していてもよいアリールアミノ基は、窒素原子に直接に置換基を有していても良いアリール基が結合されているものであればよく、アリール基及び置換基の具体例としては前述の具体例を挙げることができる。
置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基は、酸素原子に直接に置換基を有していても良いアルキル基が結合されているものであればよく、アルキル基及び置換基の具体例としては前述の具体例を挙げることができる。
置換基を有していてもよいアリールオキシカルボニル基は、酸素原子に直接に置換基を有していても良いアリール基が結合されているものであればよく、アリール基及び置換基の具体例としては前述の具体例を挙げることができる。
置換基を有していてもよいアルキルカルボキサミド基は、炭素原子に直接に置換基を有していても良いアルキル基が結合されているものであればよく、アルキル基及び置換基の具体例としては前述の具体例を挙げることができる。
置換基を有していてもよいアリールカルボキサミド基は、炭素原子に直接に置換基を有していても良いアリール基が結合されているものであればよく、アリール基及び置換基の具体例としては前述の具体例を挙げることができる。
置換基を有していてもよいアルキルカルバモイル基は、窒素原子に直接に置換基を有していても良いアルキル基が結合されているものであればよく、アルキル基及び置換基の具体例としては前述の具体例を挙げることができる。また、アルキル基同士が結合しピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリジニル基、ピペラジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基等の様に環を形成していても良い。
置換基を有していてもよいアリールカルバモイル基は、窒素原子に直接に置換基を有していても良いアリール基が結合されているものであればよく、アリール基及び置換基の具体例としては前述の具体例を挙げることができる。
置換基を有していてもよいアルキルスルファモイル基の具体例は、スルファモイル基の窒素原子に直接置換基を有していてもよいアルキル基が含有されているものであればよく、アルキル基及び置換基の具体例としては前述の具体例を挙げることができる。
前記一般式(1)〜(3)における化合物F,J,Lは、置換基を有していてもよいアニリン化合物、アニソール化合物、インドール化合物、ナフチルアミン化合物が好ましく挙げられ、極大吸収波長、耐光性、耐水性の点から一般式(4)で表されるアニリン化合物、(5)で表されるインドール化合物が特に好ましく挙げられる。
一般式(4)、(5)におけるR10〜R12は、同一でも異なってもよい水素原子、有機基を表す。有機基として、例えば、フェニル基、置換基を有していてもよい直鎖又は分岐鎖のアルキル基、置換基を有していてもよい直鎖又は分岐鎖のハロゲン化アルキル基、置換基を有していてもよい直鎖又は分岐鎖のアルキルフェニル基が挙げられる。環M、Nは、ハロゲン原子、水酸基、有機基を有してもよいベンゼン環を表す。
前記置換基を有していてもよい直鎖又は分岐鎖のアルキル基、ハロゲン化アルキル基又はアルキルフェニル基としては、前述の環A〜E、G〜I、Kの有機基で挙げたアルキル基、ハロゲン化アルキル基又はアルキルフェニル基と同様である。
上記アニリン化合物として、例えば、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジプロピル、N,N−ジブチルアニリン、N,N−ジトリフルオロアニリン等が挙げられる。
上記インドール化合物として、例えば、N−メチルインドール、N−エチルインドール、N−プロピルインドール、N−ブチルインドール、N−メチル−6−メチルインドール、N−ブチル−6−メチルインドール、N−メチル−5−ヒドロキシインドール、N−ブチル−5−ヒドロキシ−インドール、N−メチル−6フルオロインドール、N−ブチル−6−フルオロインドール、N−メチル−6−クロロインドール、N−ブチル−6−クロロインドール、N−メチル−5−フルオロインドール、N−ブチル−5−フルオロインドール、N−メチル−5−シアノインドール、N−ブチル−5シアノインドール等が挙げられる。
本発明の一般式(1)で表される化合物は、例えば特許文献(特公昭43−25335)に記載された方法に準じた方法で製造することができる。即ち、p−フェニレンジアミンと1−クロロ−4−ニトロベンゼンをウルマン反応させて得られた生成物を還元することにより下記一般式(7)であるN,N,N’,N’−テトラキス(アミノフェニル)−p−フェニレンジアミンを得ることができる。
Figure 2010229374
(式(7)中、環A〜Eは前記一般式(1)で定義した通りである。)
次に上記一般式(7)で表される化合物を有機溶媒中、好ましくはジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルイミダゾリノン(DMI)又はN−メチルピロリドン(NMP)等の水溶性極性溶媒中、30〜160℃、好ましくは50〜140℃で所望のR〜Rに対応するハロゲン化化合物を一般式(7)1等量に対し4等量反応させた後、所望の化合物Fを含む一般式(8)で表されるスクアリリウム化合物を4等量反応させて、一般式(1)で表される化合物を得ることができる。
Figure 2010229374
(式(8)中、Fは前記一般式(1)で定義した通りである。)
スクアリリウム化合物のスクアリリウム部がクロロ基であることで、一般式(7)等のトリフェニルアミン誘導体に対し窒素の部分で直角に置換することができる。
本発明の一般式(2)、(3)も一般式(1)と同様の方法で製造することができる。
本発明の光学記録媒体は、基板上に前記本発明における一般式(1)〜(3)で示されるスクアリリウム骨格を有する化合物を少なくとも1種含有する記録層を有し、異なる2種以上を含有させてもよい。
また、本発明のスクアリリウム骨格を有する化合物は、J型会合体又はH型会合体を形成してもよい。
J型会合体とは、有機色素分子が自己組織的に凝集し、分子の一次元鎖を形成している状態であり、吸収ピークが長波長側へシフトしてピークがシャープになる特徴を有する。
H型会合体とは、分子間相互作用により分子同士が規則的に配列した状態で微小な分子集合体を形成している状態であり、吸収スペクトルは半値幅が狭く、分子がランダムな場合よりも吸光度が大きくなる特徴を有する。
本発明の一般式(1)〜(3)で示されるスクアリリウム骨格を有する化合物は分子量が大きいため、溶解性、耐水性に優れる特徴を有する。
また、本発明の一般式(1)〜(3)で示されるスクアリリウム骨格を有する化合物は、安定化骨格に対し、直角にスクアリリウム化合物を置換させることで、共役しにくくさせるため、分子量の大きいスクアリリウム化合物を置換することが可能である。
前記化合物は光学記録媒体、写真用材料、カラーフィルター用染料、色変換フィルター、熱転写記録材料、インキ等にも有用である。特に330〜500nmという短い波長領域にレーザー光による記録再生に適した強度の吸収を有しているため、短波長レーザーによる記録再生用光学記録媒体に使用する化合物として極めて有用である。
本発明の光学記録媒体の好ましい構成としては、一定のトラックピッチのプレグルーブが形成された円盤状基板上に、順次、記録層、光反射層および保護層を形成させた構成、該基板上に、順次、光反射層、記録層及び保護層を形成させた構成、又は一定のトラックピッチのプレグルーブが形成された透明な円盤状基板上に、順次、記録層および光反射層が形成されてなる二枚の積層体を、記録層が各々内向するように接合された構成などが挙げられる。以下に、光学記録媒体について詳細に説明する。
本発明の光学記録媒体における基板の材質は、従来の光情報記録媒体の基板として用いられている各種の材料から任意に選択することができる。基板材料としては、例えば、ガラス、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、アモルファスポリオレフィン樹脂およびポリエステル樹脂などを挙げることができ、上記材料の中では、耐湿性、寸法安定性および価格などの点から射出成型ポリカーボネートが好ましい。記録層に接して樹脂基板または樹脂層を設け、その樹脂基板または樹脂層上に記録再生光の案内溝やピットを有していてもよい。案内溝がスパイラル状の場合、この溝ピッチが0.5〜1.2μm程度であることが好ましい。
記録層の形成は、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法等の気相法やドクターブレード法、キャスト法、スピンコート法、浸漬法等の液相法など一般に行われている薄膜形成方法によって行うことができるが、量産性、コスト面からスピンコート法が好ましい。
液相法の溶媒としては、基板を侵さない溶媒であればよく、特に限定されない。例えば、酢酸ブチル、乳酸エチル、セロソルブアセテートなどのエステル;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルムなどの塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミドなどのアミド;メチルシクロヘキサンなどの炭化水素;ジブチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル;エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール;2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールなどのフッ素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類などを挙げることができる。上記溶媒は使用する化合物の溶解性を考慮して単独で、あるいは二種以上を組み合わせて使用することができる。
光学記録媒体用の化合物の溶解性は、記録層の膜厚、反射率等を制御するため、10〜100g/Lが好ましく、20〜100g/Lがより好ましく、30〜100g/Lが特に好ましい。
記録層の膜厚は一般に20〜500nmの範囲であり、好ましくは30〜300nmの範囲であり、より好ましくは50〜150nmの範囲である。
本発明は記録層に、記録層の耐光性が向上させるために一重項酸素クエンチャーである安定化剤を用いてもよい。一重項クエンチャーとして、アセチルアセトナートキレート、ビスフェニルジチオール、サリチルアルデヒドオキシム、ビスジチオ−α-ジケトン等の遷移金属キレート錯体や、芳香族ニトロソ化合物、アミニウム化合物、ジイモニウム化合物、ビスイミニウム化合物等が挙げられる。
前記光安定化剤の使用量は、通常は前記スクアリリウム骨格を有する化合物100質量部に対し、0.01〜100質量部の範囲であるが、1.0〜80質量部の範囲であればより好ましい。これ以上使用量を増やすと吸光度が減少し、少なくすると十分な安定化効果が得られないためである。
記録層の下には、光反射層を形成してもよい。光反射層の材料としては、再生光の波長で反射率の十分高いもの、例えば、Au、Al、Ag、Cu、Ti、Cr、Ni、Pt、Ta、Pdの金属を単独又は合金にして用いることが可能である。この中でもAu、Al、Agは反射率が高く反射層の材料として適している。反射層は、例えば、上記光反射性物質を蒸着、スパッタリング又はイオンプレーティングすることにより基板若しくは記録層の上に形成することができる。光反射層の膜厚は、一般的には10〜300nmの範囲であり、好ましくは50〜200nmの範囲である。
反射層の上に形成する保護層の材料としては、反射層を外力から保護するものであれば特に限定されない。具体的には、有機系材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等を挙げることができる。また、無機系材料としては、SiO、Si、MgF、SnO等が挙げられる。
熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を用いた保護層は、該樹脂を適当な溶剤に溶解した塗布液を、記録層又は光反射層を形成した基板表面に塗布し、乾燥することによって形成することができる。
UV硬化性樹脂を用いた保護層は、該樹脂単独若しくは適当な溶剤に溶解した塗布液を記録層または光反射層を形成させた基板表面に塗布し、UV光を照射して硬化させることによって形成することができる。UV硬化性樹脂としては、例えば、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレートなどのアクリレート系樹脂を用いることができる。これらの材料は単独ないしは混合して用いてもよいし、一層又は多層膜を形成させてもよい。
保護層の形成方法としては、記録層と同様にスピンコート法、キャスト法等の塗布法、スパッタ法、化学蒸着法等の方法が用いられるが、この中でもスピンコート法が好ましい。保護層の膜厚は、一般に0.1〜100μmの範囲であるが、本発明においては、3.0〜30μmが好ましい。
本発明の光学記録媒体について使用されるレーザー光は、高密度記録が可能な短い波長領域が選ばれ、300〜530nmの発振波長を有する青紫色半導体レーザー光が好ましく、350〜430nmの発振波長を有する青紫色半導体レーザー光がより好ましく、390〜420nmの発振波長を有する青紫色半導体レーザー光が特に好ましく用いられる。
本発明の光学記録媒体への記録は、基板の両面又は片面に設けられた記録層に0.4〜0.6μm程度に集束させたレーザー光を照射することにより行われる。レーザー光の照射された部分には、レーザー光エネルギーの吸収による、分解、発熱、溶解等の記録層の熱的変形が起こり、光学特性が変化し、記録ピットが形成される。記録された情報は、再生用レーザー光を照射させて、記録層の光学的特性が変化した部位(記録部分)と変化しない部位(未記録部分)との反射率の違いを検出することにより再生される。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。尚、実施例中の「部」は「質量部」を表す。
今回実施例に使用したスクアリリウム骨格を有する化合物(A)〜(O)の構造式を以下に示す。構造式中のTFBはトリフルオロブチル基、Bnはベンジル基を表す。
Figure 2010229374
Figure 2010229374
Figure 2010229374
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(実施例1)
三ッ口フラスコに3,4−クロロ−3−シクロブテン−1,2−ジオン6.2部と、N,N−ジメチルアニリン(東京化成社製)7.6部を入れ、そこにトルエン500mlを入れた。そこに、無水炭酸カリウム5.9部を加えて室温にて5時間攪拌した。反応終了後、固体をろ過し、メタノールで洗浄した。得られた固体に水200mlと炭酸カリウム2.7部を加えて、50℃にて2時間加熱攪拌した。反応終了後、固体をろ過した。水で洗浄した後、減圧乾燥して3−クロロ−4−(N,N−ジメチルフェニルアミン)−シクロブタ−3−エン−1,2−ジオン4.3部を得た。
N−メチルピロリドン(NMP)50部中にN,N,N’,N’-テトラキス(アミノフェニル)−p−フェニレンジアミン2.0部、3−クロロ−4−(N,N−ジメチルフェニルアミン)−シクロブタ−3−エン−1,2−ジオンを3.5部加え、80℃にて2時間撹拌した。その後、4,4,4−トリフルオロブチルヨーダイド4.6部、炭酸カリウム4.6部を加え、80℃にて2時間撹拌、110℃で1時間反応させた。冷却後、ろ過し、この反応液にメタノール30部を加え、3時間攪拌(10℃)する。生成した結晶を濾過し、メタノールで洗浄した後、乾燥し、化合物(A)である薄茶色の結晶を得た。
収率82%、元素分析実験値(%)、C66.05、H4.92、F13.36、N8.15、C94841210に対する計算値(%)、C66.03、H4.95、F13.33、N8.19
(実施例2)
実施例1の4,4,4−トリフルオロブチルヨーダイドをベンジルヨーダイドに代えた以外は、実施例1と同様にして化合物(B)を得た。
収率84%、元素分析実験値(%)、C78.15、H5.47、N8.55、C1068810に対する計算値(%)、C78.11、H5.44、N8.59
(実施例3)
実施例1のN,N−ジメチルアニリン(東京化成社製)をN−メチルインドール(東京化成社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして化合物(C)を得た。
収率79%、元素分析実験値(%)、C67.28、H4.35、F13.02、N8.05、C98761210に対する計算値(%)、C67.27、H4.38、F13.03、N8.01
(実施例4)
実施例1のN,N−ジメチルアニリン(東京化成社製)をN−メチルインドール(東京化成社製)に、4,4,4−トリフルオロブチルヨーダイドをベンジルヨーダイドに代えた以外は、実施例1と同様にして化合物(D)を得た。
収率79%、元素分析実験値(%)、C63.48、H5.95、F11.82、N10.15、C1108010に対する計算値(%)、C79.12、H4.83、N8.39
(実施例5)
実施例1のN,N,N’,N’-テトラキス(アミノフェニル)−p−フェニレンジアミンをトリスp−アミノフェニルアミンに代えた以外は、実施例1と同様にして化合物(E)を得た。
収率83%、元素分析実験値(%)、C65.06、H4.94、F14.01、N8.05、C6660に対する計算値(%)、C65.07、H4.96、F14.04、N8.05
(実施例6)
実施例2のN,N,N’,N’-テトラキス(アミノフェニル)−p−フェニレンジアミンをトリスp−アミノフェニルアミンに代えた以外は、実施例2と同様にして化合物(F)を得た。
収率85%、元素分析実験値(%)、C77.77、H5.42、F8.41、N12.29、C7563に対する計算値(%)、C77.77、H5.48、N8.46
(実施例7)
実施例3のN,N,N’,N’-テトラキス(アミノフェニル)−p−フェニレンジアミンをトリスp−アミノフェニルアミンに代えた以外は、実施例3と同様にして化合物(G)を得た。
収率83%、元素分析実験値(%)、C66.38、H4.35、F13.71、N7.85、C6954に対する計算値(%)、C66.39、H4.36、F13.70、N7.86
(実施例8)
実施例4のN,N,N’,N’-テトラキス(アミノフェニル)−p−フェニレンジアミンをトリスp−アミノフェニルアミンに代えた以外は、実施例4と同様にして化合物(H)を得た。
収率83%、元素分析実験値(%)、C578.81、H4.81、N8.25、C7857に対する計算値(%)、C78.84、H4.83、N8.25
(実施例9)
実施例1のN,N,N’,N’-テトラキス(アミノフェニル)−p−フェニレンジアミンをp−フェニレンジアミンに代えた以外は、実施例1と同様にして化合物(I)を得た。
収率89%、元素分析実験値(%)、C62.80、H4.99、F15.67、N7.75、C3836に対する計算値(%)、C62.80、H4.99、F15.69、N7.71
(実施例10)
実施例2のN,N,N’,N’-テトラキス(アミノフェニル)−p−フェニレンジアミンをp−フェニレンジアミンに代えた以外は、実施例2と同様にして化合物(J)を得た。
収率87%、元素分析実験値(%)、C76.97、H5.55、N8.14、C4438に対する計算値(%)、C76.95、H5.58、N8.16
(実施例11)
実施例3のN,N,N’,N’-テトラキス(アミノフェニル)−p−フェニレンジアミンをp−フェニレンジアミンに代えた以外は、実施例3と同様にして化合物(K)を得た。
収率89%、元素分析実験値(%)、C64.30、H4.35、F15.27、N7.74、C4032に対する計算値(%)、C64.34、H4.32、F15.27、N7.50
(実施例12)
実施例4のN,N,N’,N’-テトラキス(アミノフェニル)−p−フェニレンジアミンをp−フェニレンジアミンに代えた以外は、実施例4と同様にして化合物(L)を得た。
収率86%、元素分析実験値(%)、C78.17、H4.85、N7.94、C4634に対する計算値(%)、C78.17、H4.85、N7.93
(比較例1)
三ッ口フラスコに3,4−ジメトキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン6.2部と、1,3−ジメチル−5−ピラゾロン(ランカスター社製)7.6部を入れ、そこにメタノール500mlを入れて室温攪拌した。そこに、無水炭酸カリウム5.9部を加えて室温にて5時間攪拌した。反応終了後、固体をろ過し、メタノールで洗浄した。得られた固体に水200mlと炭酸カリウム2.7部を加えて、50℃にて2時間加熱攪拌した。反応終了後、1M塩酸500ml中に注ぎ入れ析出した固体をろ過した。水で洗浄した後、減圧乾燥して化合物(M)4.3部を得た。
(比較例2)
三ッ口フラスコに3,4−ジクロロ−3−シクロブテン−1,2−ジオン5.0部と、メトキシベンゼン(東京化成社製)4.2部を入れ、そこに脱水トルエン80部を加え、室温にて24時間撹拌した。反応終了後、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄、トルエンにより抽出し溶媒を減圧留去した。得られた固体に酢酸10部を加え、ろ過にてろ取し、ヘキサン洗浄後、減圧乾燥して化合物(N)3.9部を得た。
(比較例3)
三ッ口フラスコに3,4−ジクロロ−3−シクロブテン−1,2−ジオン5.0部と、N,N−ジメチルアニリン(東京化成社製)4.6部を入れ、そこに脱水トルエン80部を加え、室温にて24時間撹拌した。反応終了後、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄、トルエンにより抽出し溶媒を減圧留去した。得られた固体に酢酸10部を加え、ろ過にてろ取し、ヘキサン洗浄後、減圧乾燥して化合物(O)5.5部を得た。
〈溶解性の測定〉
2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール(TFP)1.0部に化合物(A)〜(O)をそれぞれ0.03部添加し、超音波洗浄機にて15分間処理後、0.2μmのフィルターで室温にて加圧ろ過し、得られたろ液を溶媒除去して、化合物の重量を計測することで溶解性を求めた。
化合物(A)〜(O)のアセトン溶媒における極大吸収波長λmax(nm)、TFPに対する溶解性(g/L)を表1に示す。
Figure 2010229374
比較例1〜3は1.0g/L未満なのに対し、実施例1〜12では30g/L以上であり、TFPに対する溶解性に優れていることがわかる。
(実施例13〜24、比較例4〜6)
TFP1.0部に化合物(A)〜(O)をそれぞれ0.02部溶解させ、0.2μmのフィルターを通過させて塗布液を得た。この塗布液5mlを平坦なポリカーボネート製円盤上にスピンコート法(2000rpm、10s)により塗布膜を作製した。この塗布膜の吸収スペクトルを透過法により測定した。得られた塗布膜を70℃の熱水に30分浸漬したときの色素残存率(試験後の吸光度/初期の吸光度)を分光光度計により測定し、耐水性を評価した。
反射分光膜厚計(大塚電子社製 FE−3000)を用いて、405nmにおける膜の屈折率(n)、消衰係数(k)を測定した。
化合物(A)〜(O)の塗布膜の極大吸収波長λmax(nm)、屈折率/消衰係数(n/k)、耐水性(%)の測定結果を表2に示す。
Figure 2010229374
実施例13〜24の塗布膜の極大吸収波長は340〜370nmの範囲にあり、波長300〜530nmの波長領域から選ばれるレーザー光を用いた記録用色素に適していることがわかる。また、比較例4〜6より、実施例13〜24の方が屈折率、耐水性に優れていることがわかる。
本発明のスクアリリウム骨格を有する化合物は光学記録媒体、写真用材料、カラーフィルター用染料、色変換フィルター、熱転写記録材料、インキ等に有用である。特に得られる塗布膜の極大吸収波長は330〜500nmの範囲にあり、かつ、耐水性に優れているため、300〜530nmの範囲にある波長のレーザー光を用いて情報を記録及び/又は再生する光学記録媒体用途に好適に使用できる。
実施例1のアセトン溶媒及び塗布膜におけるUV−Vis吸収スペクトル

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)〜(3)で表されることを特徴とするスクアリリウム骨格を有する化合物。
    Figure 2010229374
    (式(1)中、R〜Rは、それぞれ同一でも異なってもよい水素原子、ハロゲン原子、有機基を表し、環A〜Eはハロゲン原子、水酸基、有機基を有してもよいベンゼン環を表し、Fは置換基を有してもよい芳香環又は置換基を有してもよい複素環からなる化合物を表す。)
    Figure 2010229374
    (式(2)中、R〜Rは、それぞれ同一でも異なってもよい水素原子、ハロゲン原子、有機基を表し、環G〜Iはハロゲン原子、水酸基、有機基を有してもよいベンゼン環を表し、Jは置換基を有してもよい芳香環又は置換基を有してもよい複素環からなる化合物を表す。)
    Figure 2010229374
    (式(3)中、R、Rは、それぞれ同一でも異なってもよい水素原子、ハロゲン原子、有機基を表し、環Kはハロゲン原子、水酸基、有機基を有してもよいベンゼン環を表し、Lは置換基を有してもよい芳香環又は置換基を有してもよい複素環からなる化合物を表す。)
  2. 膜の吸収スペクトルの極大吸収波長が330〜500nmの範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  3. 化合物F、J、Lが下記一般式(4)又は(5)で表される化合物からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の化合物。
    Figure 2010229374
    (式(4)、(5)中、R1012は、それぞれ同一でも異なってもよい水素原子、有機基を表し、環M、Nはハロゲン原子、水酸基、有機基を有してもよい。)
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする光学記録媒体。
  5. 基板上に、レーザー光による情報の書き込み及び/又は読みとりが可能な記録層が形成された光学記録媒体において、該記録層が請求項1から3のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする光学記録媒体。
  6. 波長300nm〜530nmの波長領域から選ばれたレーザー光により情報の記録及び/又は再生することを特徴とする請求項4又は5に記載の光学記録媒体。
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