JP4190352B2 - 光学記録材料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報をレーザ等による熱的情報パターンとして付与することにより記録する光学記録媒体に使用される光学記録材料に関し、詳しくは、可視及び近赤外領域の波長を有し且つ低エネルギーのレーザ等により高密度の光学記録及び再生が可能な光学記録媒体に使用される光学記録材料に関する。該光学記録材料は、主として、基体上に光学記録層が形成された光学記録媒体において、該光学記録層の形成に用いられる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
光学記録媒体は、一般に記録容量が大きく、記録又は再生が非接触で行われる等、優れた特徴を有することから広く普及している。WORM、CD−R、DVD−R等の追記型の光ディスクでは、光学記録層の微少面積にレーザを集光させて光学記録層の性状を変えて記録し、未記録部分との反射光量の違いによって再生を行っている。
【0003】
現在、上記の光ディスクにおいて、記録及び再生に用いられる半導体レーザの波長は、CD−Rで750〜830nm、DVD−Rで620〜690nmであるが、更なる容量の増加を実現すべく、短波長レーザを使用する光ディスクが検討されており、例えば、記録光として380〜420nmの光を用いるものが検討されている。
【0004】
これらの短波長の記録光が用いられる光学記録媒体において形成される光学記録層には、各種金属錯体が使用されている。例えば、下記特許文献1にはアゾ化合物の金属錯体が報告されており、下記特許文献2〜4にはポルフィリン錯体が報告されており、下記特許文献5にはトリアゾールヘミポルフィリン錯体が報告されている。
【0005】
しかし、これらの金属錯体は、短波長の記録光が用いられる光学記録媒体の光学記録層の形成に用いられる光学記録材料としては、その吸収波長特性が必ずしも適合するものではなかった。
【0006】
従って、本発明の目的は、短波長の記録光が用いられる光学記録媒体に合致した金属錯体を含有してなる光学記録材料を提供することにある。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−214084号
【特許文献2】
特開平11−221964号
【特許文献3】
特開平11−3342207号
【特許文献4】
特開2001−287462号
【特許文献5】
特開2001−181524号
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、特定の配位子化合物を用いた金属錯体が、短波長の記録光、特に380nn〜420nmのレーザ光に適合することを知見した。
【0009】
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、下記一般式(I)で表される化合物を配位子として用いた金属錯体を含有してなる光学記録材料(但し、オキソノール染料を含有する光学記録材料を除く)であり、上記金属錯体の含有量は、光学記録材料に含まれる固形分中の50〜100質量%であり、上記金属錯体の溶液における光吸収において、最大吸収波長λmaxが340〜420nmの範囲に存在し、このλmaxのモル吸光係数εが1.0×10 3 以上であり、380〜420nmの光により記録及び再生がされる光学記録媒体に用いられる光学記録材料、及び基体上に該光学記録材料からなる薄膜(光学記録層)を形成したことを特徴とする光学記録媒体に関する。
【0010】
【化5】
Figure 0004190352
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0012】
配位子として用いられる上記一般式(I)で表される化合物において、R1及びR2で表される炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシル等が挙げられ、置換基を有してもよい炭素数6〜30のアリール基としては、フェニル、ナフチル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−ビニルフェニル、3−イソプロピルフェニル、4−イソプロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−イソブチルフェニル、4−第三ブチルフェニル、4−ヘキシルフェニル、4−シクロヘキシルフェニル、4−オクチルフェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、4−ステアリルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4−ジ第三ブチルフェニル、2,5−ジ第三ブチルフェニル、2,6−ジ−第三ブチルフェニル、2,4−ジ第三ペンチルフェニル、2,5−ジ第三アミルフェニル、2,5−ジ第三オクチルフェニル、2,4−ジクミルフェニル、シクロヘキシルフェニル、ビフェニル、2,4,5−トリメチルフェニル、4−クロロフェニル、4−ブロモフェニル、4−メトキシフェニル、4−エトキシフェニル、4−オクトキシフェニル、4−ステアリルオキシフェニル、4−シアノフェニル、4−ニトロフェニル、4−ジエチルアミノフェニル、4−(2,2−ジシアノエテン−1−イル)フェニル等が挙げられる。
【0013】
また、R3及びR4で表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、炭素数1〜18のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシル、ヘプチル、2−ヘプチル、3−ヘプチル、イソヘプチル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、イソノニル、デシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、へプタデシル、オクタデシル等が挙げられ、炭素数1〜18のアルコキシ基としては、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、第二ブチルオキシ、第三ブチルオキシ、イソブチルオキシ、アミルオキシ、イソアミルオキシ、第三アミルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、イソヘプチルオキシ、第三ヘプチルオキシ、n−オクチルオキシ、イソオクチルオキシ、第三オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、ステアリルオキシ等が挙げられ、NHR’基及びNR’2基における炭素数1〜8のアルキル基であるR’としては、R1で例示したものが挙げられる。
【0014】
また、Rで表されるジアミン残基は、下記一般式(II)で表される基である
【0015】
【化6】
Figure 0004190352
【0016】
上記一般式(II)において、Ra〜Rdで表される炭素数1〜8のアルキル基としては、R1及びR2で例示したものが挙げられ、置換基を有してもよい炭素数6〜10のアリール基としては、フェニル、ナフチル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−ビニルフェニル、3−イソプロピルフェニル、4−イソプロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−イソブチルフェニル、4−第三ブチルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4,5−トリメチルフェニル、4−クロロフェニル、4−ブロモフェニル、4−メトキシフェニル、4−エトキシフェニル、4−シアノフェニル、4−ニトロフェニル、4−ジエチルアミノフェニル、4−(2,2−ジシアノエテン−1−イル)フェニル等が挙げられる。
【0017】
また、 1 で表される炭素数6〜10の置換基を有してもよいシクロアルキレン基としては、1,2−シクロヘキシレン、1,3−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキシレン、2−メチル−1,4−シクロヘキシレン、3−メチル−1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘプチレン、1,5−シクロオクチレン、1,5−シクロノニレン、1,6−シクロデカニレン等が挙げられ、アリーレン基としては、1,2−フェニレン、2−メチル−1,3−フェニレン、4,5−ジメチル−1,2−フェニレン等が挙げられる
【0018】
上記一般式(II)で表されるジアミン残基の中でも、下記一般式(III)で表される1、2−アルキレン基が、安価に製造でき、得られる金属錯体の光吸収特性も良好なので好ましい。
【0019】
【化7】
Figure 0004190352
【0020】
上記一般式(I)で表される化合物の具体例としては、下記化合物No.1〜No.14が挙げられる。
【0021】
【化8】
Figure 0004190352
【0022】
【化9】
Figure 0004190352
【0023】
本発明の光学記録材料が含有する、上述した上記一般式(I)で表される化合物を配位子として用いた金属錯体は、金属原子に上記一般式(I)で表される化合物の配位部分が少なくとも一つ配位したものであり、上記一般式(I)で表される化合物中の水酸基の水素原子と金属原子とが置換され、さらに窒素原子が金属原子に配位結合することにより少なくとも一つのキレート構造を形成しているものである。また、上記一般式(I)で表される化合物が有する2つの配位部分がそれぞれ別の金属原子に結合しているものでもよい。
【0024】
上記金属錯体を構成する金属原子としては、例えば、周期表の2族元素、8族元素、9族元素、10族元素、11族元素及び12族元素からなる群から選ばれる金属原子が挙げられる。
【0025】
これらの金属原子の中でも、銅、亜鉛、ニッケル、コバルト及び鉄からなる群から選ばれる金属原子であると、該金属原子を含有する金属錯体を安価に製造でき、得られる金属錯体の光吸収特性も良好なのでより好ましい。
【0026】
上記金属錯体の中でも、二価の金属の錯体化合物である下記一般式(IV)で表されるものは、化学的及び熱的に安定であり、λmaxでの吸光度が、短波長の記録光が用いられる光学記録媒体に適合するので好ましい。
【0027】
【化10】
Figure 0004190352
【0028】
上記一般式(IV)で表される金属錯体の中でも、下記一般式(V)で表される金属錯体は、安価に製造でき、光吸収特性も良好なので特に好ましい。尚、下記一般式(V)で表される金属錯体は、配位子として、上記一般式(I)におけるRで表されるジアミン残基が、上記一般式(III)で表される1,2−アルキレン基である化合物を用いたものである。
【0029】
【化11】
Figure 0004190352
【0030】
上記一般式(IV)で表される金属錯体の具体例としては、下記金属錯体No.1〜No.18が挙げられる。
【0031】
【化12】
Figure 0004190352
【0032】
【化13】
Figure 0004190352
【0033】
【化14】
Figure 0004190352
【0034】
上記一般式(I)で表される化合物を配位子として用いた金属錯体は、その製造方法により特に制限を受けることはないが、例えば、好ましい形態である上記一般式(IV)で表される金属錯体は、下記〔化15〕に示す反応式に従って得ることができる。
【0035】
【化15】
Figure 0004190352
【0036】
上記〔化15〕に示すように、上記一般式(IV)で示される金属錯体は、例えば、サリチルアルデヒド誘導体とアミン化合物とから、該当する配位子である上記一般式(I)で表される化合物(シッフベース型配位子)を合成し、該シッフベース型配位子と金属塩化合物とのキレート化反応により合成してもよく、また、サリチルアルデヒド誘導体及び金属塩化合物から金属錯体中間体を合成した後、該金属錯体中間体とアミン化合物とを反応させることにより合成してもよい。上記金属塩化合物としては、ハロゲン化金属塩、水酸化物、硫酸塩、硝酸塩等の無機金属塩;酢酸塩等の有機酸金属塩;メトキシド、エトキシド、イソプロポキシド等の低級金属アルコキシド;アセチルアセトン塩、EDTA塩等のキレート錯体等が挙げられる。また、キレート化反応には、必要に応じて、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、ナトリウムメトキシド、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、リチウムアミド、有機アミン化合物等の塩基性化合物を反応剤として用いてもよい。
【0037】
上記金属錯体を含有する本発明の光学記録材料は、光学記録媒体の光学記録層に用いられるものである。波長が380nm〜420nmの短波長レーザ用光ディスクに適合する光吸収特性は、上記金属錯体の溶液状態の最大吸収波長λmaxが340〜420nmの範囲である。また、吸収強度は、λmaxのモル吸光係数εが1.0×103より小さいと記録感度が低下するおそれがあるので、εが1.0×103以上である
【0038】
本発明の光学記録材料中における上記金属錯体の含有量は、本発明の光学記録材料に含まれる固形分中の50〜100質量%である
【0039】
本発明の光学記録材料は、上記金属錯体の他に、必要に応じて、シアニン系化合物、アゾ系化合物、フタロシアニン系化合物等の光学記録層に用いられる化合物;ポリエチレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート等の樹脂類;界面活性剤;帯電防止剤;滑剤;難燃剤;ヒンダードアミン等のラジカル捕捉剤;フェロセン誘導体等のピット形成促進剤;分散剤;酸化防止剤;架橋剤;耐光性付与剤等を含有してもよい。さらに、本発明の光学記録材料は、一重項酸素等のクエンチャーとして、芳香族ニトロソ化合物、アミニウム化合物、イミニウム化合物、ビスイミニウム化合物、遷移金属ジチオールキレート化合物等を含有してもよい。これらの任意成分は、本発明の光学記録材料に含まれる固形分中の好ましくは0〜50質量%の範囲で使用される。
【0040】
本発明の光学記録材料を用いて基体上に光学記録層を形成する方法は、特に制限を受けるものではないが、一般には、メタノール、エタノール等の低級アルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルジグリコール等のエーテルアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシエチル等のエステル類;アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル類、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等のフッ化アルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;メチレンジクロライド、ジクロロエタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素類等の有機溶媒に、上記金属錯体及び上記任意成分を溶解した溶液を、基体上にスピンコート、スプレー、ディッピング等で塗布する湿式塗布法が用いられる。その他の方法としては蒸着法、スパッタリング法等が挙げられる。
【0041】
上記光学記録層の厚さは、通常、0.001〜10μであり、好ましくは0.01〜5μの範囲が適当である。
【0042】
このような光学記録層を設層する上記基体の材質は、書き込み(記録)光及び読み出し(再生)光に対して実質的に透明なものであれば特に制限はなく、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等の樹脂、ガラス等が用いられる。また、その形状は、用途に応じ、テープ、ドラム、ベルト、ディスク等の任意の形状のものを使用できる。
【0043】
また、上記光学記録層上に、金、銀、アルミニウム、銅等を用いて蒸着法あるいはスパッタリング法により反射膜を形成することもできるし、アクリル樹脂、紫外線硬化性樹脂等による保護層を形成することもできる。
【0044】
【実施例】
以下、製造例及び実施例をもって本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明は、以下の実施例等によって何ら制限を受けるものではない。
【0045】
[製造例1]金属錯体No.1の製造
反応フラスコに、4−ジエチルアミノサリチルアルデヒド0.02モル、酢酸銅0.01モル、及び水−メタノール1:1(質量比)混合溶媒100mlを仕込み、25℃で90分攪拌した。生成した結晶を濾取し、水、エタノール、ジエチルエーテルの順で洗浄した後、乾燥して、金属錯体中間体の結晶を0.0105モル(収率84.0%)得た。反応フラスコに、得られた結晶0.01モル及びメタノール20mlを仕込み、65℃に加熱してメタノールが還流する状態にした。この状態のままエチレンジアミンを0.01モル滴下し、更に7.5時間撹拌した。生成した結晶を濾取し、メタノールで洗浄した後、乾燥して結晶を0.00831モル(収率83.1%)得た。得られた結晶について各種分析を行ったところ、該結晶は目的物である金属錯体No.1と同定された。分析結果を以下に示す。
【0046】
(分析結果)
▲1▼IR測定:(cm-1
1588、1509、1449、1406、1353、1249、1164、1140、1076、827、773、699
▲2▼元素分析:Cu/C/H/N(質量%)
13.7/60.9/6.9/11.5
(理論値 13.5/61.1/6.8/11.9)
▲3▼UVスペクトル測定(クロロホルム溶媒)
λmax;385nm、ε;3.26×104
λmax;351nm、ε;5.68×104
▲4▼窒素気流下での示差熱分析(TG−DTA)
50%質量減少温度:368℃、吸熱ピーク(融点):242℃
【0047】
[製造例2]金属錯体No.11の製造
反応フラスコに、4−ジエチルアミノサリチルアルデヒド0.1モル、エチレンジアミン0.05モル、及びエタノール100mlを仕込み、78℃で3時間攪拌した。生成した結晶を濾取し、乾燥して中間体の結晶0.0775モル(収率77.5%)を得た。反応フラスコに、得られた結晶0.01モル及びメタノール30mlを仕込み、65℃に加熱してメタノールが還流する状態にした。この状態のまま酢酸亜鉛2水和物0.01モルを加え、更に6時間撹拌した。溶媒を留去し、酢酸エチルから再結晶を行い、メタノールで洗浄した後、乾燥して結晶を0.0090モル(収率90.3%)得た。得られた結晶について各種分析を行ったところ、該結晶は目的物である金属錯体No.11と同定された。分析結果を以下に示す。
【0048】
(分析結果)
▲1▼IR測定:(cm-1
2969、1594、1508、1458、1432、1390、1375、1358、1323、1305、1246、1223、1164、1140、1075
▲2▼元素分析:Zn/C/H/N(質量%)
13.8/60.9/6.9/11.3
(理論値 13.8/60.8/6.8/11.8)
▲3▼UVスペクトル測定(クロロホルム溶媒)
λmax;376nm、ε;5.18×104
▲4▼窒素気流下での示差熱分析(TG−DTA)
10%質量減少温度:397℃、吸熱ピーク:401℃
【0049】
[製造例3]金属錯体No.6の製造
反応フラスコに、4−ジエチルアミノサリチルアルデヒド0.03モル、(±)−1、2−ジフェニルエチレンジアミン0.015モル、及びエタノール50mlを仕込み、78℃で3時間攪拌した。生成した結晶を濾取し、乾燥して中間体の結晶0.027モル(収率89.4%)を得た。反応フラスコに、得られた結晶0.007モル及びメタノール30mlを仕込み、65℃に加熱してメタノールが還流する状態にした。この状態のまま酢酸銅0.007モルを加え、更に7時間撹拌した。生成した結晶を濾取し、水、メタノールの順で洗浄した後、乾燥して、結晶を0.0065モル(収率92.9%)得た。得られた結晶について各種分析を行ったところ、該結晶は目的物である金属錯体No.6と同定された。分析結果を以下に示す。
【0050】
(分析結果)
▲1▼IR測定:(cm-1
1592、1512、1467、1407、1375、1248、1227、1139、1076、826、773、701
▲2▼元素分析:Cu/C/H/N(質量%)
10.3/68.4/6.4/9
(理論値 10.2/69.3/6.5/9)
▲3▼UVスペクトル測定(クロロホルム溶媒)
λmax;358nm、ε;7.19×104
▲4▼窒素気流下での示差熱分析(TG−DTA)
50%質量減少温度:354℃、吸熱ピーク(融点):332℃
【0051】
[製造例4]金属錯体No.9の製造
反応フラスコに、4−ジエチルアミノサリチルアルデヒド0.1モル、1、2−フェニレンジアミン0.05モル、酢酸銅0.05モル、及びメタノール100mlを仕込み、64℃で5時間攪拌した。反応後、冷却して生成した結晶を濾取し、メタノールで洗浄した後、乾燥して、結晶を0.02685モル(収率53.7%)得た。得られた結晶について各種分析を行ったところ、該結晶は目的物である金属錯体No.9と同定された。分析結果を以下に示す。
【0052】
(分析結果)
▲1▼IR測定:(cm-1
1606、1569、1509、1488、1370、1347、1247、1209、1142
▲2▼元素分析:Cu/C/H/N(質量%)
12.3/64.6/6.3/10.3
(理論値 12.2/64.6/6.2/10.8)
▲3▼UVスペクトル測定(クロロホルム溶媒)
λmax;446nm、ε;4.36×104
λmax;399nm、ε;6.44×104
▲4▼窒素気流下での示差熱分析(TG−DTA)
50%質量減少温度:377℃、吸熱ピーク(融点):331℃
【0053】
[実施例1−1〜1−4]光学記録媒体の製造及びUVスペクトル吸収測定
チタンキレート化合物(T−50:日本曹達社製)を塗布した後、加水分解して下地層(0.01μ)を設けた直径12cmのポリカーボネートディスク基板上に、上記製造例1〜4で得た金属錯体それぞれの2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール溶液(金属錯体濃度2質量%)をスピンコーティング法にて塗布して、厚さ100nmの光学記録層を形成し光学記録媒体を得た。得られた光学記録媒体について、UVスペクトル吸収の測定を行った。UVスペクトル吸収におけるλmaxの結果を表1に記す。
【0054】
【表1】
Figure 0004190352
【0055】
表1の結果より、上記一般式(I)で表される化合物を配位子として用いた金属錯体を含有する本発明の光学記録材料を用いて作成した光学記録材媒体は、いずれも380〜420nmのレーザ光により記録が可能であることが確認できた。
【0056】
[実施例2−1〜2−3]光学記録媒体の製造及び反射光のUVスペクトル測定上記製造例1〜3で得た金属錯体を用いて実施例1と同様にして作成した光学記録媒体それぞれについて、薄膜(光学記録層)の入射角5°の反射光のUVスペクトルを測定した。反射光のλmax及び反射光の405nmの強度の結果を表2に記す。なお、反射光の405nmの強度は、反射光のλmaxの強度に対する相対強度である。
【0057】
【表2】
Figure 0004190352
【0058】
光ディスクに代表される光学記録媒体の再生モードでは、レーザ光を光学記録媒体に反射させた反射光について、レーザ波長の光量の差で記録の有無を検出するので、反射光の吸収において、レーザ光の波長に近いところで大きい吸収強度を示すものほど好ましい。表2の結果から明らかなように、上記一般式(I)で表される化合物を配位子として用いた金属錯体を含有する本発明の光学記録材料は、短波長レーザ用光ディスク等の405nmのレーザ光を用いる光学記録媒体の光学記録材料として好適である。
【0059】
【発明の効果】
本発明は、短波長の記録光による光学記録媒体に合致した金属錯体を含有してなる光学記録材料を提供するものである。

Claims (7)

  1. 下記一般式(I)で表される化合物を配位子として用いた金属錯体を含有してなる光学記録材料(但し、オキソノール染料を含有する光学記録材料を除く)であり、
    上記金属錯体の含有量は、光学記録材料に含まれる固形分中の50〜100質量%であり、
    上記金属錯体の溶液における光吸収において、最大吸収波長λmaxが340〜420nmの範囲に存在し、このλmaxのモル吸光係数εが1.0×103以上であり、
    380〜420nmの光により記録及び再生がされる光学記録媒体に用いられる光学記録材料。
    Figure 0004190352
    Figure 0004190352
  2. 上記一般式( II )中、R a 〜R d は、水素原子、メチル基、シクロヘキシルメチル基、フェニル基、4−メトキシフェニル基、又は4−(2,2−ジシアノエテン−1−イル)フェニル基を表し、A 1 は1,2−シクロヘキシレン基又は1,2−フェニレン基を表す請求項1記載の光学記録材料。
  3. 上記一般式(II)で表されるジアミン残基が、下記一般式(III)で表される1,2−アルキレン基である請求項記載の光学記録材料。
    Figure 0004190352
  4. 上記金属錯体を構成する金属原子が、周期表の2族元素、8族元素、9族元素、10族元素、11族元素及び12族元素からなる群から選ばれる金属原子である、請求項1〜3のいずれかに記載の光学記録材料。
  5. 上記金属原子が、銅、亜鉛、ニッケル、コバルト及び鉄からなる群から選ばれる金属原子である、請求項4記載の光学記録材料。
  6. 上記金属錯体が、下記一般式(IV)で表される請求項1〜5のいずれかに記載の光学記録材料。
    Figure 0004190352
  7. 基体上に光学記録層が形成された光学記録媒体において、上記光学記録層が、請求項1〜6のいずれかに記載の光学記録材料を用いて形成されている光学記録媒体。
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