JP2010226854A - 振動アクチュエータ、それを備えたレンズ鏡筒及びカメラ - Google Patents

振動アクチュエータ、それを備えたレンズ鏡筒及びカメラ Download PDF

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Abstract

【課題】小型化可能で、安価で且つ良好な駆動性能を有する振動アクチュエータ及びそれを備えたレンズ鏡筒、カメラを提供する。
【解決手段】本発明の振動アクチュエータ(10)は、振動波を生じる振動部材(11)と、前記振動部材と接触する接触面(30a)を有し、前記振動波により前記接触面(30a)が駆動されることにより前記振動部材に対して相対移動する相対移動部材(40)と、を備える振動アクチュエータであって、前記相対移動部材(40)は、前記接触面(30a)を含む第1の部分(30)と、前記第1の部分(30)よりも剛性が高く、かつ、前記接触面(30a)と交差する第1の面(41a)を有し、前記第1の部分(30)の少なくとも一部が前記第1の面(41a)と接触するように前記第1の部分(30)が取り付けられた第2の部分(40)とを備えたこと、を特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、圧電体の伸縮を利用して移動子を駆動する振動アクチュエータ、それを備えたレンズ鏡筒及びカメラに関する。
振動アクチュエータは、圧電体の伸縮を利用して弾性体の駆動面に進行性振動波(以下、進行波という)を発生させ、この進行波によって駆動面に楕円運動を生じさせることにより楕円運動の波頭に加圧接触した移動子を駆動するものである。このような振動アクチュエータは、低回転でも高トルクを有するという特徴があるため、駆動装置に搭載した場合に、駆動装置のギアの数を減らすことができる。このため、ギアによる騒音を低減することで静寂化が達成可能であり、また位置決め精度が向上されるといった利点もある。
近年、振動アクチュエータにおいて、径を従来の1/3〜1/5倍程度とする小型化、軽量化が進んでいる。小型化された振動アクチュエータは、電磁モータの変わりとしての使用が検討される。しかし、従来の振動アクチュエータは電磁モータと比べて製造コストがかかる。このため、振動アクチュエータの様々な部材、たとえば移動子をプラスチックモールドで製造することが検討されている(特許文献1参照)。
また、振動アクチュエータにおいては、弾性体と移動子との摺動部の磨耗によって駆動性能が低下してくる。このため、耐久性という観点からも摺動部は、耐摩耗性を有するプラスチックで製造することが好ましい。
特開平4−117182号公報
しかし、移動子を小型化し且つプラスチックで製造すると剛性が小さくなる。移動子は、剛性が小さいと曲げ変形が大きくなり、良好な駆動性能を得ることが困難になる。
本発明の課題は、小型化可能で、安価で且つ良好な駆動性能を有する振動アクチュエータ及びそれを備えたレンズ鏡筒、カメラを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、振動波を生じる振動部材(11)と、前記振動部材(11)と接触する接触面(30a)を有し、前記振動波により前記接触面(30a)が駆動されることにより前記振動部材(11)に対して相対移動する相対移動部材(40,240,340,440)と、を備える振動アクチュエータ(10)であって、前記相対移動部材(40,240,340,440)は、前記接触面(30a)を含む第1の部分(30,230,330,430)と、前記第1の部分(30,230,330,430)よりも剛性が高く、かつ、前記接触面(30a)と交差する第1の面(41a,241a,341a,441a)を有し、前記第1の部分(30,230,330,430)の少なくとも一部が前記第1の面(41a,241a,341a,441a)と接触するように前記第1の部分(30,230,330,430)が取り付けられた第2の部分(40,240,340,440)とを備えたこと、を特徴とする振動アクチュエータ(10)である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の振動アクチュエータ(10)であって、前記第2の部分(40,240,340,440)は前記接触面(30a)と平行な方向に沿った第2の面(41b,241b,340b,440b)を備え、前記第1の部分(30,230,330,430)は、前記第2の部分(40,240,340,440)の前記第2の面(41b,241b,340b,440b)の少なくとも一部と接触するようにして前記第2の部分(40,240,340,440)に取り付けられていること、を特徴とする振動アクチュエータ(10)である。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の振動アクチュエータ(10)であって、前記第1の部分(30,230,330,430)と前記第2の部分(40,240,340,440)とは嵌合していること、を特徴とする振動アクチュエータ(10)である。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の振動アクチュエータ(10)であって、前記嵌合は、前記第1の部分(30,230,330,430)又は前記第2の部分(40,240,340,440)のいずれか一方を熱膨張させて他方に嵌め込むことにより行われたものであること、を特徴とする振動アクチュエータ(10)である。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の振動アクチュエータ(10)であって、前記第2の部分(40,240,340,440)に凹部(330b、430b)が形成され、前記第1の部分(30,230,330,430)は該凹部(330b,430b)に嵌合されていること、を特徴とする振動アクチュエータ(10)である。
請求項6に記載の発明は、請求項3又は4に記載の振動アクチュエータ(10)であって、前記第1の部分(230)及び前記第2の部分(240)が円環形状を有し、前記第2の部分(240)の内周側に段部(241a,241b)が形成され、前記第1の部分(230)は前記第2の部分(240)における該段部(241a,241b)に嵌合されていること、を特徴とする振動アクチュエータ(10)である。
請求項7に記載の発明は、請求項3又は4に記載の振動アクチュエータ(10)であって、前記第1の部分(30)及び前記第2の部分(40)が円環形状を有し、前記第2の部分(40)の外周側に段部(41a,41b)が形成され、前記第1の部分(30)は前記第2の部分(40)における該段部(41a,41b)に嵌合されていること、を特徴とする振動アクチュエータ(10)である。
請求項8に記載の発明は、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の振動アクチュエータ(10)を有するレンズ鏡筒(3)である。
請求項9に記載の発明は、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の振動アクチュエータ(10)を有するカメラ(1)である。
なお、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
本発明によれば、小型化可能で、安価で且つ良好な駆動性能を有する振動アクチュエータ、それを備えたレンズ鏡筒及びカメラを提供することができる。
第1実施形態のカメラを説明する図である。 第1実施形態の超音波モータの断面図である。 超音波モータの駆動装置を説明するブロック図である。 弾性体で発生する進行波と振動子との様子を説明する図である。 移動子の剛性が低い場合における移動子で発生する進行波と振動子との様子を説明する図である。 第2実施形態の超音波モータにおける移動子の断面図である。 第3実施形態の超音波モータにおける移動子の断面図である。 第4実施形態の超音波モータにおける移動子の断面図である。
以下、本発明にかかる振動アクチュエータの実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、振動アクチュエータとして、超音波の振動域を利用した超音波モータを例にして説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態にかかる超音波モータ10を備えるカメラ1を説明する図である。カメラ1は、撮像素子を有するカメラボディ2と、レンズ7を有するレンズ鏡筒3とを備える。レンズ鏡筒3は、カメラボディ2に着脱可能な交換レンズである。なお、本実施形態では、レンズ鏡筒3は、交換レンズである例を示すが、これに限らず、例えば、カメラボディと一体型のレンズ鏡筒であってもよい。
レンズ鏡筒3は、レンズ7、カム筒6、ギア4,5、超音波モータ10等を備える。本実施形態では、超音波モータ10はφ15以下の小型振動波モータである。超音波モータ10は、カメラ1のフォーカス動作時にレンズ7を駆動する駆動源として用いられており、超音波モータ10から得られた駆動力は、ギア4,5を介してカム筒6に伝えられる。レンズ7は、カム筒6に保持されており、超音波モータ10の駆動力により、光軸方向Lに略平行に移動して、焦点調節を行うフォーカスレンズである。
図1において、レンズ鏡筒3内に設けられたレンズ群(レンズ7を含む)によって、撮像素子8の撮像面に被写体像が結像される。撮像素子8によって、結像された被写体像は電気信号に変換され、その信号をA/D変換することによって、画像データが得られる。
図2は、第1実施形態の超音波モータ10の断面図である。超音波モータ10は、振動子11、移動子15、出力軸18、加圧部材19等を備え、振動子11側を固定とし、移動子15を回転駆動する形態となっている。
振動子11は、電気エネルギーを機械エネルギーに変換する圧電素子や電歪素子等の電気一機械変換素子(以下、圧電体と称する)13と、圧電体13が接合された弾性体12とを有する略円環形状の部材である。
弾性体12は、共振先鋭度が大きな金属材料によって形成され、その形状は、略円環形状である。この弾性体12は、櫛歯部12aと、ベース部12bと、フランジ部12cとを有する。
櫛歯部12aは、弾性体12における圧電体13が接合される面とは反対側の面に、複数の溝を切って形成され、この櫛歯部12aの先端面は、移動子15に加圧接触され、移動子15を駆動する駆動面12dとなる。この駆動面には、Ni−P(ニッケル−リン)メッキ等の潤滑性の表面処理が施されている。櫛歯部12aを設ける理由は、圧電体13の伸縮により駆動面12dに生じる進行波の中立面をできる限り圧電体13側へ近づけ、これにより駆動面12dの進行波の振幅を増幅させるためである。
ベース部12bは、弾性体12の周方向に連続した部分である。ベース部12bにおける櫛歯部12aとは反対側の面に、圧電体13が接合されている。フランジ部12cは、弾性体12の内径方向に突出した鍔状の部分である。このフランジ部12cにより、振動子11は、固定部材16に固定されている。
圧電体13は、電気エネルギーを機械エネルギーに変換する電気機械変換素子である。本実施形態では、圧電体13として圧電素子を用いたが、電歪素子等を用いてもよい。圧電体13は、略円環形状の部材であり、弾性体12の周方向に沿って2つの相(A相、B相)の電気信号が入力される範囲に分かれている。各相には、1/2波長毎に分極が交互となった要素が並べられている。A相とB相との間には、1/4波長分の間隔が空けられている。この圧電体13は、接着材等を用いて弾性体12と接合されている。
フレキシブルプリント基板14は、その配線が圧電体13の各相の電極に接続されている。フレキシブルプリント基板14には、後述の増幅部104,105(図3参照)から駆動信号が供給され、この駆動信号によって、圧電体13が伸縮する。振動子11には、この圧電体13の伸縮により、弾性体12の駆動面に進行波が発生する。本実施形態では、4波の進行波が発生している。
移動子15は、後述するが、弾性体12の駆動面12dに生じる進行波によって回転駆動される部材である。出力軸18は、略円柱形状の部材である。出力軸18は、一方の端部がゴム部材23を介して移動子15に接しており、移動子15と一体に回転するように設けられている。ゴム部材23は、ゴムにより形成された略円環形状の部材である。このゴム部材23は、ゴムによる粘弾性で移動子15と出力軸18とを一体に回転可能とする機能と、移動子15からの振動を出力軸18へ伝えないように振動を吸収する機能とを有しており、ブチルゴム、シリコンゴム、プロピレンゴム等が用いられている。
加圧部材19は、振動子11と移動子15とを加圧接触させる加圧力を発生する部材であり、ギア4とベアリング受け部材21との間に設けられている。本実施形態では、加圧部材19は、圧縮コイルバネを用いているが、これに限定されるものではない。ギア4は、出力軸18のDカットに嵌まるように挿入され、Eリング等のストッパ22で固定され、回転方向及び軸方向に出力軸18と一体となるように設けられている。ギア4は、出力軸18の回転と共に回転することにより、ギア5(図1参照)に駆動力を伝達する。
また、ベアリング受け部材21は、ベアリング17の内径側に配置され、ベアリング17は、固定部材16の内径側に配置された構造となっている。加圧部材19は、振動子11を移動子15側へ、出力軸18の軸方向に加圧しており、この加圧力によって、移動子15は、振動子11の駆動面に加圧接触し、回転駆動される。なお、加圧部材19とベアリング受け部材21との間には、加圧力調整ワッシャーを設けて、超音波モータ10の駆動に適正な加圧力が得られるようにしてもよい。
図3は、第1実施形態の超音波モータ10の駆動装置100を説明するブロック図である。超音波モータ10の駆動装置100は、発振部101と、制御部102と、移相部103と、増幅部104,105と、検出部106とを有する。発振部101は、制御部102の指令により所望の周波数の駆動信号を発生する部分である。移相部103は、発振部101で発生した駆動信号を、90°位相の異なる2つの駆動信号に分ける部分である。
増幅部104,105は、移相部103によって分けられた2つの駆動信号を、それぞれ所望の電圧に昇圧する部分である。増幅部104,105からの駆動信号は、超音波モータ10に伝達され、この駆動信号の印加により振動子11に進行波が発生し、移動子15が駆動される。
検出部106は、光学式エンコーダや磁気エンコーダ等により構成され、移動子15の駆動によって駆動されたレンズ7の位置や速度を検出する部分である。制御部102は、カメラボディ2に設けられた不図示のCPUからの駆動指令を基に、超音波モータ10の駆動を制御する部分である。制御部102は、検出部106からの検出信号を受け、その値を基に、位置情報と速度情報を得て、目標位置に位置決めされるように発振部101が発生する駆動信号の駆動周波数を制御する。
図2に戻り、本実施形態の移動子15は、移動子本体40と、振動体11の駆動面12dと接触する接触面30aを有する摺動部材30とを備える。移動子本体40は、ステンレス鋼で製造された円環状で、移動子15の剛性の向上に寄与する補強部材であり、摺動部材30よりも剛性が高い部材で構成される。移動子本体40の中心には出力軸18が挿入されている。また移動子本体40の外径側は、振動子11側に筒状に延び、その延在部41の外径は、移動子本体40の上部側(振動子11が設けられている側と反対側)の外径よりも径が小さくなっている。すなわち、移動子本体40は、接触面30aと交差する方向に沿った第1の面41aと、接触面30aと平行な方向に沿った第2の面41bとを備える。また、第1の面41aと第2の面41bとにより、移動体本体40の外周側には段部が形成されている。
摺動部材30は、高分子材を主成分として製造された円環形状を有する。高分子材料としては、ポリイミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、PES、PEEK等の射出成形が可能なモールド樹脂材が好適である。摺動部材30は、モールド樹脂材であり、熱膨張係数は移動子本体40より大きい。この両材料の温度変形量の違いを利用し、摺動部材30を膨張させて摺動部材30の内径を膨張させ、この状態で、摺動部材30を移動子本体40の延在部分41の第1の面41aに沿わせて第2の面41bに当接するまではめ込む。そして自然冷却することにより摺動部材30は、移動子本体40の外周の段部41a,41bに固定される。
また、摺動部材30の厚みは、移動子本体40の延在部分41における外径が小さくなった部分の厚みより厚い。このため、摺動部材30の接触面30a(振動子11側の面)は、移動子本体40の第3の面である下面41c(振動子11側の面)よりもさらに振動子11側に突出する。この突出した接触面30aは、ラッピング工程等の研磨工程により高い平面度で形成されている。これにより、振動子に発生した進行波の楕円運動が、効率的に摩擦伝達される。
本実施形態の超音波モータ10は、以下のように動作する。まず、制御部102に目標位置が伝達される。発振部101からは、駆動信号が発生し、その信号から、移相部103により90°位相の異なる2つの駆動信号が生成され、増幅部104,105により所望の電圧に増幅される。
駆動信号は、超音波モータ10の圧電体13に印加され、圧電体13が励振され、その励振によって、弾性体12には、4次の曲げ振動が発生する。駆動信号は、それぞれ圧電体13のA相とB相とに印加される。A相から発生する4次曲げ振動とB相から発生する4次曲げ振動とは、位置的な位相が1/4波長ずれるようになっており、また、A相駆動信号とB相駆動信号とは、90°位相がずれているため、2つの曲げ振動は、合成され、4波の進行波となる。
図4は、弾性体12で発生する進行波と振動子11との様子を説明する図である。図示するように、圧電体13によって弾性体12に進行波が発生すると、進行波の波頭には、楕円運動Aが生じる。弾性体12の駆動面12dと摺動部材30の接触面30aは加圧接触されているので、移動子15は、この楕円運動によって摩擦駆動されて回転する。移動子15が回転すると、その回転はゴム部材23により出力軸18に伝達され、出力軸18が回転する。出力軸18の回転よりギア4が回転され、ギア4,5を介してカム筒6が回転し、レンズ7が移動される。
光学式エンコーダ等の検出部106は、移動子15の駆動により駆動されたカム筒6の位置や速度を検出し、電気パルスとして、制御部102に伝達する。制御部102は、この信号を基に、レンズ7の現在の位置と現在の速度とを得ることが可能となり、発振部101が発生する駆動周波数は、これらの位置情報、速度情報及び目標位置情報を基に制御される。
以上、本実施形態によると、以下の効果を有する。
(1)図5は、図4と同様に、振動子112で発生する進行波と移動子115との様子を説明する図であり、移動子115の剛性が本実施形態よりも小さい比較形態を示す。比較形態によると、移動子115の剛性が小さいため、移動子115の曲げ変形が大きくなり、進行波の波底においても移動子115と弾性体112とは接触している。波底では波頭の楕円運動と逆方向の楕円運動が発生している。このように、移動子115の剛性が小さいと移動子115の良好な駆動が困難となる。
ここで、移動子115を全て金属で製造すれば、大型化せずに高い剛性を確保することができるが、コストがかかる。また、磨耗による耐久性も低くなる。これに対し、移動子をプラスチックで製造すると、安価であるが、所望の剛性を得るには、大型化する。弾性率を金属とプラスチックで比較すると、アルミニウムが約70GPa(≒70万kgf/cm)に対して、剛性が大きいといわれているエンジニアプラスチックでも5〜10GPaと、約1/10程度である。したがってアルミニウムと同等の曲げ剛性をプラスチックで確保するためには、幅で約10倍(剛性は幅に比例)、又は、厚さで2倍以上(剛性は厚さの3乗に比例)の大きさが必要となる。
本実施形態によると、移動子15において移動子本体15が金属材料で製造されているため、剛性が確保される。したがって、図4に示すように、移動子15の摺動部材30と弾性体12との接触は進行波の波頭のみとなり、十分な駆動性能が確保できるようになる。
(2)本実施形態によると、上述のように移動子本体15は金属材料で製造されているが、移動子15の接触面30aはプラスチックで製造されている。プラスチックは良好な耐摩耗性を有するため、移動子15と弾性体12との間の磨耗が低減し、超音波モータ10として耐久性が向上するとともに良好な駆動性能が確保される。
(3)移動子15の一部である摺動部材30がプラスチックで製造されているため、全体を金属材料で製造するよりも安価で製造することができる。また、移動子15の一部である移動子本体40が金属材料で製造されているため、全体をプラスチックで製造するよりも小さな形状で、必要な剛性が確保できる。
(4)また、本実施形態のように小径型の振動波モータ10は、移動子15の回転数が高い使用方法が多く、この場合、移動子15の接触面30aには摩擦駆動により摩擦熱が発生し、これをすばやく放熱する必要がある。すばやく放熱できない場合には、駆動面の温度が極端に上昇し、駆動信号を一定周波数として定速駆動させようとしても、雰囲気温度よりも高い温度で駆動された場合と同じとなり、回転数が下がってくる現象が生じ、駆動制御に影響することが生じる。本実施形態は、移動子本体40が接触面30aの近傍に配置されているので、接触面30aに発生した摩擦熱を、金属部に素早く放熱でき、接触面30aの温度上昇を抑制でき、駆動制御への影響を低減できる。
(第2実施形態)
図6は、本発明の第2実施形態を示した図である。第2実施形態において第1実施形態と同様な部分の説明は省略する。第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、移動子本体240の延在部分241において、内径側の径が大きくなっている点である。すなわち、移動子本体240は、接触面230aと交差する方向に沿った第1の面241aと、接触面30aと平行な方向に沿った第2の面241bとを備える。また、第1の面241aと第2の面241bとにより、移動体本体40の内周側には段部が形成されている。
第2実施形態において摺動部材230は、移動子本体240の温度を上昇させて移動子本体240を膨張させ、この状態で、摺動部材230を移動子本体240の延在部分241の第1の面421aに沿わせて第2の面241bに当接するまではめ込む。そして自然冷却させることにより摺動部材230は移動子本体240の内周の段部241a,241bに固定される。以上、第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
図7は、本発明の第3実施形態を示した図である。第3実施形態において第1実施形態と同様な部分の説明は省略する。第3実施形態が第1実施形態と異なる点は、移動子本体340の延在部分341において、摺動面330a側から円周に沿って凹部330bが設けられている点である。その凹部330bに円環状の摺動部材330が挿入されている。すなわち、移動子本体340は、接触面330aと交差する方向に沿った2つの第1の面341aと、接触面330aと平行な方向に沿った第2の面341bとを備える。第1の面341aと第2の面341bとにより、移動体本体340の凹部330bが形成されている。
そして、凹部330bに挿入された摺動部材330を移動子315に固定するため、延在部分341にはねじ穴351が設けられ、延在部分341の外周側から、そのねじ穴341を挿通してねじ350が摺動部材330まで挿入されている。ねじ350の個数は本実施形態では円周に沿って2箇所であるが、これに限定されず1以上のいずれの個数であってもよい。以上、第3実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第4実施形態)
図8は、本発明の第4実施形態を示した図である。第4実施形態は摺動部材430の固定方法が異なる以外、第3実施形態と同様である。移動子本体440の延在部分441において、摺動面430a側から円周に沿って凹部430bが設けられている点である。その凹部430bに円環状の摺動部材430が挿入されている。すなわち、移動子本体440は、接触面430aと交差する方向に沿った2つの第1の面441aと、接触面430aと平行な方向に沿った第2の面441bとを備える。第1の面441aと第2の面441bとにより、移動体本体440の凹部330bが形成されている。
そして、摺動部材430は、移動子本体440の凹部430bに挿入されて接着剤で固定されている。以上、第4実施形態においても、第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変形形態)
(1)本実施形態では、移動子本体をステンレス鋼としたが、高分子材料より縦弾性係数が大きい材料なら、例えば、鉄鋼材、アルミニウム材、真鍮材でもよい。
(2)縦振動−ねじり振動といった定在波を組み合わせた振動波モータでも、移動子又は相対運動部材の剛性が必要な場合には、本実施形態を同様に適応でき、小型化や低コスト化といった同様の効果が得られる。
(3)また、上述の実施形態では、φ15以下の小型の超音波モータ振動アクチュエータを例にして説明したが、例えば、φ30〜80位の円環状の進行波型振動アクチュエータでも同様に適用でき、小型化や低コスト化といった同様の効果が得られる。
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
1:カメラ、3:レンズ鏡筒、10:振動アクチュエータ、11:振動体、30,230,330,430:摺動部材、40,240,340,440:移動子本体、41a,241a,341a,441a:第1の面、41b,241b,340b,440b:第2の面、330b,430b:凹部、241a,241b:段部、41a,41b:段部

Claims (9)

  1. 振動波を生じる振動部材と、
    前記振動部材と接触する接触面を有し、前記振動波により前記接触面が駆動されることにより前記振動部材に対して相対移動する相対移動部材と、
    を備える振動波アクチュエータであって、
    前記相対移動部材は、前記接触面を含む第1の部分と、前記第1の部分よりも剛性が高く、かつ、前記接触面と交差する第1の面を有し、前記第1の部分の少なくとも一部が前記第1の面と接触するように前記第1の部分が取り付けられた第2の部分とを備えたこと、を特徴とする振動アクチュエータ。
  2. 請求項1に記載の振動アクチュエータであって、
    前記第2の部分は前記接触面と平行な方向に沿った第2の面を備え、
    前記第1の部分は、前記第2の部分の前記第2の面の少なくとも一部と接触するようにして前記第2の部分に取り付けられていること、を特徴とする振動アクチュエータ。
  3. 請求項2に記載の振動アクチュエータであって、
    前記第1の部分と前記第2の部分とは嵌合していること、を特徴とする振動アクチュエータ。
  4. 請求項3に記載の振動アクチュエータであって、
    前記嵌合は、前記第1の部分又は前記第2の部分のいずれか一方を熱膨張させて他方に嵌め込むことにより行われたものであること、を特徴とする振動アクチュエータ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の振動アクチュエータであって、
    前記第2の部分に凹部が形成され、前記第1の部分は該凹部に嵌合されていること、を特徴とする振動アクチュエータ。
  6. 請求項3又は4に記載の振動アクチュエータであって、
    前記第1の部分及び前記第2の部分が円環形状を有し、前記第2の部分の内周側に段部が形成され、
    前記第1の部分は前記第2の部分における該段部に嵌合されていること、を特徴とする振動アクチュエータ。
  7. 請求項3又は4に記載の振動アクチュエータであって、
    前記第1の部分及び前記第2の部分が円環形状を有し、前記第2の部分の外周側に段部が形成され、
    前記第1の部分は前記第2の部分における該段部に嵌合されていること、を特徴とする振動アクチュエータ。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の振動アクチュエータを有するレンズ鏡筒。
  9. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の振動アクチュエータを有するカメラ。
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