JP2010224345A - 偏光板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐水性、耐湿性に優れた偏光板を製造する方法を提供することを課題とする。
【解決手段】偏光子の少なくとも片面に接着層、易接着層、および熱可塑性樹脂フィルムがこの順で積層された偏光板の製造方法であって、熱可塑性樹脂フィルムに易接着剤、接着剤を乾燥工程なくこの順で連続的に塗工し、この接着剤塗工面と偏光子を圧着後乾燥する偏光板の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】偏光子の少なくとも片面に接着層、易接着層、および熱可塑性樹脂フィルムがこの順で積層された偏光板の製造方法であって、熱可塑性樹脂フィルムに易接着剤、接着剤を乾燥工程なくこの順で連続的に塗工し、この接着剤塗工面と偏光子を圧着後乾燥する偏光板の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は偏光板の製造方法に関し、詳しくは耐水性、耐湿性の高い偏光板の製造方法に関する。
液晶表示装置、有機EL表示装置、プラズマディスプレイなどの各種画像表示装置に使用されるフィルムとして、熱可塑性樹脂フィルムが使用され、特にシクロオレフィン樹脂ノルボルネン系重合体などの脂環式構造含有重合体又は(メタ)アクリル系樹脂を含むフィルムが知られている。これらのフィルムは、耐熱性、透明性及び光学特性に優れているので、例えば、液晶表示素子を構成する液晶セルの電極基板、偏光板、偏光板用保護フィルム、位相差フィルム、視野角拡大フィルム、輝度向上フィルム、タッチパネル用透明電極付きフィルムなどの光学フィルム、導光板、光ディスクなどの光学用途への展開が図られている。これらのフィルムは、偏光膜、ハードコート層、反射防止層、帯電防止層、防眩層、防汚層などの他の様々な機能を有するフィルム又は基板に積層されて使用されることが多い。
このような複数の異なる種類のフィルムを積層させる場合、積層されるフィルム同士の密着性は良好であることが好ましい。しかしながら、その構成層を形成する材料に、光学特性などの性質に優れたもの、例えば上記脂環式構造含有重合体又は(メタ)アクリル系樹脂などの疎水性の高い材料で形成されたフィルムを使用した場合、親水性の高い材料で形成された偏光子(フィルム)とを接着させる必要性が生じる場合がある。
そのため、従来から脂環式構造含有重合体フィルム又は(メタ)アクリル樹脂を含むフィルムなどと、このフィルムが積層される他の樹脂を含むフィルム又は基板との密着性を向上させるために様々な試みがなされている。
例えば特許文献1の請求項1には、「熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂フィルムに、ポリウレタン樹脂が形成されていることを特徴とする偏光板保護フィルム」が記載されている。
また、特許文献2の請求項1には、「ノルボルネン系樹脂フィルム、ポリウレタン層、接着剤層および偏光膜が積層されてなることを特徴とする、偏光板」が記載されている。
フィルム同士の接着性の問題を解決するために、例えば特許文献1及び2のような提案はなされている。しかし、車載用や携帯端末に使用される場合には、耐水性や耐湿性を更に向上させ、接着性を高めることが強く求められている。本発明はこのような技術的要求に応えるべく、耐湿性、耐水性の向上した偏光板を製造する方法を提供することを課題とするものである。
本発明者は、鋭意研究を進めたところ、熱可塑性樹脂フィルムと偏光子とを接着剤を用いて接着する場合に、易接着剤を塗布した後、乾燥工程を設けることなく、接着剤を塗布して両フィルムを貼り合わせることにより耐湿性、耐水性の優れた偏光板を作製することに成功し、本発明を完成させた。
かくして、上記課題を解決するため、本発明により下記〔1〕〜〔7〕の偏光板の製造方法が提供される。
〔1〕偏光子の少なくとも片面に接着層、易接着層、および熱可塑性樹脂フィルムがこの順で積層された偏光板の製造方法であって、
熱可塑性樹脂フィルムに易接着剤、接着剤を乾燥工程なくこの順で連続的に塗工し、この接着剤塗工面と偏光子を圧着後乾燥する偏光板の製造方法。
熱可塑性樹脂フィルムに易接着剤、接着剤を乾燥工程なくこの順で連続的に塗工し、この接着剤塗工面と偏光子を圧着後乾燥する偏光板の製造方法。
〔2〕熱可塑性樹脂フィルムが脂環式構造重合体樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂のいずれか1つの樹脂を含む〔1〕に記載の偏光板の製造方法。
〔3〕熱可塑性樹脂フィルムが延伸フィルムである〔1〕または〔2〕に記載の偏光板の製造方法。
〔4〕易接着剤にウレタン樹脂を含有する〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
〔5〕易接着剤に不揮発性アミン化合物を含有する〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
〔6〕接着剤にアセトアセチル基含有ポリビニルアルコールを含有する〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
〔7〕〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の製造方法で製造された偏光板。
本発明によれば、複数の層を有する積層体である偏光板として、耐湿性、耐水性の優れた偏光板を製造することができる。また、本発明の方法によれば、耐湿性、耐水性の優れた偏光板を工程数や設備が少なく製造できる。
本発明は、耐湿性、耐水性の高い偏光板を製造する方法である(以下、単に「本発明の製造方法」という場合がある)。本発明の製造方法では、まず熱可塑性樹脂フィルム表面上に易接着剤を塗布し易接着層を形成し、その易接着層を乾燥工程を設けることなく、接着剤を塗布し、偏光子と貼り付け、積層構造を有する偏光板を作製する。
1.熱可塑性樹脂フィルム
本発明の製造方法で用いられる熱可塑性樹脂フィルムは、特に制限はないが、好ましくは、脂環式構造重合体、アクリル系樹脂およびポリエステル系樹脂からなる群より選ばれる樹脂のフィルムが挙げられる。熱可塑性樹脂フィルムは、例えば、脂環式構造重合体、(メタ)アクリル系樹脂、またはポリエステル系樹脂で形成されたフィルムのみで形成されていてもよいし、複数のフィルムが積層されて形成されている多層フィルムであってもよい。多層フィルムとすることにより、様々な特性を有する偏光板を製造することができる。
本発明の製造方法で用いられる熱可塑性樹脂フィルムは、特に制限はないが、好ましくは、脂環式構造重合体、アクリル系樹脂およびポリエステル系樹脂からなる群より選ばれる樹脂のフィルムが挙げられる。熱可塑性樹脂フィルムは、例えば、脂環式構造重合体、(メタ)アクリル系樹脂、またはポリエステル系樹脂で形成されたフィルムのみで形成されていてもよいし、複数のフィルムが積層されて形成されている多層フィルムであってもよい。多層フィルムとすることにより、様々な特性を有する偏光板を製造することができる。
脂環式構造含有重合体は、重合体の繰り返し単位中に脂環式構造を有するものであり、主鎖中に脂環式構造を有する重合体及び側鎖に脂環式構造を有する重合体のいずれを用いてもよい。脂環式構造としては、飽和脂環式炭化水素(シクロアルカン)構造、不飽和脂環式炭化水素(シクロアルケン)構造などが挙げられる。機械強度、耐熱性などの観点からは、シクロアルカン構造やシクロアルケン構造が好ましく、中でもシクロアルカン構造が最も好ましい。脂環式構造を構成する炭素原子数には、格別な制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲であるときに、機械強度、耐熱性、及びフィルムの成形性が高度にバランスしやすい点において好適である。脂環式構造含有重合体中の脂環式構造を有してなる繰り返し単位の割合は、使用目的に応じて適宜選択すればよいが、好ましくは55重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上、特に好ましくは90重量%以上である。脂環式構造含有重合体中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合がこの範囲にあると、熱可塑性樹脂フィルムの透明性および耐熱性の観点から好ましい。
脂環式構造含有重合体としては、例えば、ノルボルネン系樹脂、単環の環状オレフィン系樹脂、環状共役ジエン系樹脂、ビニル脂環式炭化水素系樹脂、及び、これらの水素化物などを挙げることができる。これらの中で、ノルボルネン系樹脂は、透明性と成形性が良好なため、好適に用いることができる。
ノルボルネン系樹脂としては、例えば、ノルボルネン構造を有する単量体の開環重合体若しくはノルボルネン構造を有する単量体と他の単量体との開環共重合体およびそれらの水素化物;ノルボルネン構造を有する単量体の付加重合体若しくはノルボルネン構造を有する単量体と他の単量体との付加共重合体およびそれらの水素化物;などの樹脂を挙げることができる。これらの中で、ノルボルネン構造を有する単量体の開環(共)重合体水素化物は、透明性、成形性、耐熱性、低吸湿性、寸法安定性、軽量性などの観点から、特に好適に用いることができる。
ノルボルネン構造を有する単量体としては、例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)、7,8−ベンゾトリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン(慣用名:メタノテトラヒドロフルオレン)、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(慣用名:テトラシクロドデセン)、及びこれらの化合物の誘導体(例えば、環に置換基を有するもの)などを挙げることができる。ここで、置換基としては、例えばアルキル基、アルキレン基、極性基などを挙げることができる。また、これらの置換基は、同一または相異なって複数個が環に結合していてもよい。ノルボルネン構造を有する単量体は1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いてもよい。
極性基の種類としては、例えば、ヘテロ原子、またはヘテロ原子を有する原子団などが挙げられる。ヘテロ原子としては、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子、ハロゲン原子などが挙げられる。極性基の具体例としては、カルボキシル基、カルボニルオキシカルボニル基、エポキシ基、ヒドロキシル基、オキシ基、エステル基、シラノール基、シリル基、アミノ基、ニトリル基、スルホン基などが挙げられる。
ノルボルネン構造を有する単量体と開環共重合可能な他の単量体としては、例えば、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどのモノ環状オレフィン類およびその誘導体;シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエンなどの環状共役ジエンおよびその誘導体;などが挙げられる。
ノルボルネン構造を有する単量体の開環重合体およびノルボルネン構造を有する単量体と共重合可能な他の単量体との開環共重合体は、単量体を公知の開環重合触媒の存在下に(共)重合することにより得ることができる。
ノルボルネン構造を有する単量体と付加共重合可能な他の単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテンなどの炭素数2〜20のα−オレフィンおよびこれらの誘導体;シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセンなどのシクロオレフィンおよびこれらの誘導体;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエンなどの非共役ジエンなどが挙げられる。これらの単量体は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、α−オレフィンが好ましく、エチレンがより好ましい。
ノルボルネン構造を有する単量体の付加重合体およびノルボルネン構造を有する単量体と共重合可能な他の単量体との付加共重合体は、単量体を公知の付加重合触媒の存在下に重合することにより得ることができる。
ノルボルネン系樹脂の中でも、繰り返し単位として、例えば、X:ビシクロ[3.3.0]オクタン−2,4−ジイル−エチレン構造と、Y:トリシクロ[4.3.0.12,5]デカン−7,9−ジイル−エチレン構造とを有し、これらの繰り返し単位の含有量が、ノルボルネン系樹脂の繰り返し単位全体に対して90重量%以上であり、かつ、Xの含有割合とYの含有割合との比が、X:Yの重量比で100:0〜40:60であるものが好ましい。このような樹脂を用いることにより、長期的に寸法変化がなく、光学特性の安定性に優れる光学フィルムを得ることができる。
また、単環の環状オレフィン系樹脂としては、例えば、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどの単環を有する環状オレフィン系モノマーの付加重合体などを挙げることができる。
また、環状共役ジエン系重合体としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、クロロプレンなどの共役ジエン系モノマーの付加重合体を環化反応して得られる重合体およびこれらの水素化物;シクロペンタジエン、シクロヘキサジエンなどの環状共役ジエン系モノマーの1,2−または1,4 −付加重合体およびこれらの水素化物などを挙げることができる。
さらに、ビニル脂環式炭化水素重合体としては、例えば、ビニルシクロヘキセン、ビニルシクロヘキサンなどのビニル脂環式炭化水素系モノマーの重合体およびその水素化物;スチレン、α−メチルスチレンなどのビニル芳香族炭化水素系モノマーを重合してなる重合体に含まれる芳香環部分を水素化してなる水素化物;ビニル脂環式炭化水素系モノマーまたはビニル芳香族炭化水素系モノマーとこれらビニル芳香族炭化水素系モノマーに対して共重合可能な他のモノマーとのランダム共重合体またはブロック共重合体などの共重合体の芳香環の水素化物;などの重合体を挙げることができる。ブロック共重合体としては、ジブロック、トリブロックまたはそれ以上のマルチブロック、傾斜ブロック共重合体などを挙げることもできる。
脂環式構造含有重合体として水素化物を用いる場合、脂環式構造含有重合体の水素化方法は、特段の制限はなく、公知の方法に従って行ってよい。水素化物を得るには、例えば、重合体の溶液に、ニッケル、パラジウムなどの遷移金属を含む公知の水素化触媒を添加し、通常−10〜+250℃ 、好ましくは0〜200℃の反応系に水素を、0.01〜10MPa、好ましくは0.05〜8MPaの圧力で導入して、0.1〜50時間反応させる。水素化率は、通常50%以上、好ましくは70%以上、さらに好ましくは90%以上である。水素化率が大きいほど、重合体の流動性や耐熱性に優れる。
脂環式構造含有重合体の分子量は使用目的に応じて適宜選定されるが、溶媒としてシクロヘキサンを用いて(但し、重合体樹脂がシクロヘキサンに溶解しない場合にはトルエンを用いてもよい)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーで測定したポリイソプレンまたはポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、通常10,000〜100,000、好ましくは15,000〜80,000、より好ましくは20,000〜50,000である。重量平均分子量がこのような範囲にあるときに、積層フィルムの機械的強度および成型加工性とが高度にバランスされ好適である。
脂環式構造含有重合体のガラス転移温度は、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、好ましくは130〜150℃、より好ましくは135〜145℃の範囲である。ガラス転移温度が130℃を下回ると高温下における耐久性が悪化し、150℃を上回るものは耐久性は向上するが通常の延伸加工が困難となる。
脂環式構造含有重合体の分子量分布(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))は1.2〜3.5、好ましくは1.5〜3.0、さらに好ましくは1.8〜2.7である。この数値が3.5を超えると低分子成分が増すため緩和時間の短い成分が増加し、一見同じ面内レターデーションReを有するフィルムであっても高温暴露時の緩和が短時間で大きくなってしまうことが推定され、フィルムの安定性が低下するおそれがある。一方、1.2を下回るような分子量分布のものは樹脂の生産性の低下とコスト増につながりディスプレイ部材としての実用性という観点からはあまり現実的でない。
脂環式構造含有重合体は、光弾性係数の絶対値が10×10−12Pa−1以下であることが好ましく、7×10−12Pa−1以下であることがより好ましく、4×10−12Pa−1以下であることが特に好ましい。光弾性係数Cは、複屈折をΔn、応力をσとしたとき、
C=Δn/σ
で表される値である。脂環式構造含有重合体の光弾性係数が10×10−12Pa−1を超えると、熱可塑性樹脂フィルム層の面内レターデーショReのバラツキが大きくなるおそれがある。
C=Δn/σ
で表される値である。脂環式構造含有重合体の光弾性係数が10×10−12Pa−1を超えると、熱可塑性樹脂フィルム層の面内レターデーショReのバラツキが大きくなるおそれがある。
脂環式構造含有重合体には、実質的に粒子を含まないことが好ましい。ここで、実質的に粒子を含まないとは、脂環式構造含有重合体を含むフィルムへ粒子を添加しても、未添加状態からのヘイズの上昇巾が0.05%以下の範囲である量までは許容できることを意味する。特に、脂環式構造含有重合体は、多くの有機粒子や無機粒子との親和性に欠けるため、上記範囲を超えた量の粒子を添加した脂環式構造含有重合体を含むフィルムを延伸すると、空隙が発生しやすく、その結果として、ヘイズの著しい低下が生じるおそれがある。
脂環式構造含有重合体の飽和吸水率は、好ましくは0.03重量%以下、さらに好ましくは0.02重量%以下、特に好ましくは0.01重量%以下である。飽和吸水率が上記範囲であると、熱可塑性樹脂フィルムの面内レターデーションReや方向レターデーションRthの経時変化を小さくすることができ、フィルムを備える偏光板や液晶表示装置の劣化を抑制でき、長期的にディスプレイの表示を安定で良好に保つことができる。飽和吸水率は、試験片を一定温度の水中に一定時間、浸漬し、増加した質量の浸漬前の試験片質量に対する百分率で表される値である。通常は、23℃の水中に24時間、浸漬して測定される。本発明で用いられる脂環式構造含有重合体における飽和吸水率は、例えば脂環式構造含有重合体中の極性基の量を減少させることにより、前記値に調節することができるが、熱可塑性樹脂フィルムの経時劣化抑制についてより重視する場合には、極性基を持たない樹脂を採用するほうが好ましい。
脂環式構造含有重合体には、顔料や染料のごとき着色剤、蛍光増白剤、分散剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、耐電防止剤、酸化防止剤、滑剤などの公知の添加剤を発明の効果が損なわれない範囲で添加してもよい。
脂環式構造含有重合体で形成されたフィルム層は、その製法によって特に制限されない。脂環式構造含有重合体で形成されたフィルム層は、前述の樹脂などを公知のフィルム成形法で成形することによって得られる。フィルム成形法としては、キャスト成形法、押出成形法、インフレーション成形法などが挙げられる。中でも、溶剤を使用しない溶融押出法の方が、残留揮発成分量を効率よく低減させることができ、地球環境や作業環境の観点、及び製造効率に優れる観点から好ましい。溶融押出法としては、ダイスを用いるインフレーション法などが挙げられるが、生産性や厚さ精度に優れる点でTダイを用いる方法が好ましい。
熱可塑性樹脂フィルムとして採用し得る材料としては、(メタ)アクリル系樹脂も挙げられる。
(メタ)アクリル系樹脂としては、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とする重合体樹脂が好ましく用いられる。この重合体樹脂は、(メタ)アクリル酸エステルのみからなる単独重合体でも共重合体でもよく、また、(メタ)アクリル酸エステルとこれと共重合可能な単量体との共重合体であってもよい。なお、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸、又はメタクリル酸を意味する。同様に、(メタ)アクリル酸エステルは、アクリル酸エステル、又はメタクリル酸エステルを意味する。
(メタ)アクリル系樹脂の主成分として使用する(メタ)アクリル酸エステルとして好ましくは、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜15のアルカノール及びシクロアルカノールから誘導される構造のものが挙げられ、より好ましくは、炭素数1〜8のアルカノールから誘導される構造のものが挙げられる。炭素数が多すぎる場合は、得られる脆質フィルムの破断時の伸びが大きくなりすぎる傾向がある。
(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−デシル、アクリル酸n−ドデシルなどのアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−デシル、メタクリル酸n−ドデシルなどのメタクリル酸エステル類を挙げることができる。
これらの(メタ)アクリル酸エステルは、水酸基、ハロゲン原子などの任意の置換基を有していてもよい。そのような置換基を有する(メタ)アクリル酸エステルの例としては、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸グリシジルなどを挙げることができる。これらの(メタ)アクリル酸エステルは、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
(メタ)アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル酸エステルの含有量が、好ましくは50重量%以上、より好ましくは85重量%以上、特に好ましくは90重量%以上のものである。
(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な単量体には、特に限定はないが、例えば、上述した(メタ)アクリル酸エステル以外のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体、さらに、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体、アルケニル芳香族単量体、共役ジエン単量体、非共役ジエン単量体、シアン化ビニル単量体、不飽和カルボン酸アミド単量体、カルボン酸不飽和アルコールエステル、オレフィン単量体などが挙げられる。
上述した(メタ)アクリル酸エステル以外のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体の具体例としては、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、イタコン酸ジメチルなどが挙げられる。
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体は、モノカルボン酸、多価カルボン酸、多価カルボン酸の部分エステル及び多価カルボン酸無水物のいずれでもよく、その具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸モノエチル、フマル酸モノn−ブチル、無水マレイン酸、無水イタコン酸などが挙げられる。
アルケニル芳香族単量体の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、メチルα−メチルスチレン、ビニルトルエンおよびジビニルベンゼンなどが挙げられる。
共役ジエン単量体の具体例としては、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロル−1,3−ブタジエン、シクロペンタジエンなどを挙げることができる。
非共役ジエン単量体の具体例としては、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネンなどが挙げられる。
シアン化ビニル単量体の具体例としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリル、α−エチルアクリロニトリルなどが挙げられる。
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸アミド単量体の具体例としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミドなどが挙げられる。カルボン酸不飽和アルコールエステル単量体の具体例としては、酢酸ビニルなどを挙げることができる。オレフィン単量体の具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテンなどを挙げられる。
本発明の製造方法において、(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な単量体は、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な単量体としては、アルケニル芳香族単量体が好ましく、なかでもスチレンが好ましい。
(メタ)アクリル系樹脂において、(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な単量体の含有量は、50重量%未満、好ましくは15重量%未満、より好ましくは10重量%未満である。
(メタ)アクリル系樹脂の好ましい具体例としては、メタクリル酸メチル/アクリル酸メチル/アクリル酸ブチル/スチレン共重合体、メタクリル酸メチル/アクリル酸メチル共重合体、メタクリル酸メチル/スチレン/アクリル酸ブチル共重合体などが挙げられる。アクリル系樹脂は、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。これらのうち、ポリメタクリレート樹脂が好ましく、中でもポリメチルメタクリレート樹脂がより好ましい。
(メタ)アクリル系樹脂の分子量は、特に限定されないが、通常、重量平均分子量で50,000〜500,000である。分子量がこの範囲内にあると、均質なフィルムを溶融流延法により容易に作製することができる。
(メタ)アクリル系樹脂は、引張試験における破断時伸びが10〜180%の範囲内にあるものが好ましく、50〜170%の範囲内にあるものがより好ましい。破断時伸びが上記範囲内にあるときに、脆質フィルムの不要部分のカス上げ加工性が良好となる。(メタ)アクリル系樹脂として2種類以上を併用するときは、混合物の破断時伸びが前記範囲内にあることが好ましい。破断時伸びは、JIS K 7127の規定により、試験片タイプ1B(W10,L100,t0.1mm)、速度5mm/分の条件で求められた値である。
熱可塑性樹脂フィルムに適用し得る材料としては、ポリエステル樹脂も挙げられる。ポリエステルとは、高分子主鎖中にエステル結合を有する化合物であり、具体的には、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)、ポリプロピレンテレフタレート(PPT)、ポリエチレン−p−オキシベンゾエート(POB)、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)などが挙げられる。また、ポリエステルの共重合成分としては、例えば、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリコールなどのジオール成分や、アジピン酸、セバチン酸、フタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などのジカルボン酸成分等が挙げられる。フィルム層(A)としては、これらのうちでも、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)やポリプロピレンテレフタレート(PPT)やポリエチレンテレフタレート(PET)の単独重合体およびそれらの共重合体が好ましい。
熱可塑性樹脂フィルムは、1mm厚換算での全光線透過率が80%以上であることが好ましい。さらに好ましくは、全光線透過率が90%以上である。また、本発明に用いるフィルムは、1mm厚でのヘイズが0.3%以下であることが好ましい。さらに好ましくは、ヘイズが0.2%以下である。ヘイズが0.3%を超えると、フィルム層の透明性が低下することがある。
熱可塑性樹脂フィルムは、面内レターデーションRe及び厚さ方向レターデーションRthの値はディスプレイの設計によって異なるが、面内レターデーションReで10〜500nm、厚さ方向レターデーションRthで−500〜500nm程度の範囲から適宜選択される。なお、本発明における面内レターデーションReは、フィルムの遅相軸方向の屈折率nx、遅相軸に面内で直交する方向の屈折率ny、及び厚み方向の屈折率nz、フィルムの平均厚みDとしたときに、(nx−ny)×Dで定義される値であり、本発明における厚さ方向レターデーションRthは、((nx+ny)/2−nz)×Dで定義される値である。
本発明における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚さは、通常5μm〜500μm、好ましくは20〜300μmである。また、厚み変動は、この長手方向及び幅方向にわたって前記平均厚さの±3%以内であることが好ましい。厚み変動を上記範囲にすることにより、熱可塑性樹脂フィルムのReなどの光学特性のバラツキを小さくすることができる。
熱可塑性樹脂フィルムは、面内レターデーションReのバラツキが10nm以内、好ましくは5nm以内、さらに好ましくは2nm以内である。面内レターデーションReのバラツキを、上記範囲にすることにより、液晶表示装置用の位相差フィルムとして用いた場合に表示品質を良好なものにすることが可能になる。ここで、面内レターデーションReのバラツキは、光入射角0°(入射光線と本発明の延伸ポリオレフィンフィルム表面が直交する状態)の時の面内レターデーションReをフィルムの幅方向に測定したときの、その面内レターデーションReの最大値と最小値との差である。
熱可塑性樹脂フィルム中の残留揮発性成分の含有量は特に制約されないが、好ましくは0.1重量%以下、より好ましくは0.05重量%以下、さらに好ましくは0.02重量%以下である。残留揮発性成分の含有量が0.1重量%を超えると、経時的に本発明における熱可塑性樹脂フィルムの光学特性が変化するおそれがある。揮発性成分の含有量を上記範囲にすることにより、寸法安定性が向上し、熱可塑性樹脂フィルムの面内レターデーションReやRthの経時変化を小さくすることができ、さらには本発明のフィルムを備える偏光板や液晶表示装置の劣化を抑制でき、長期的にディスプレイの表示を安定で良好に保つことができる。揮発性成分は、本発明における熱可塑性樹脂フィルムに微量含まれる分子量200以下の物質であり、例えば、残留単量体や溶媒などが挙げられる。揮発性成分の含有量は、分子量200以下の物質の合計として、本発明における熱可塑性樹脂フィルムをガスクロマトグラフィーにより分析することにより定量することができる。
本発明に用い得る熱可塑性樹脂フィルムは長尺状であることが好ましい。長尺状とは、熱可塑性樹脂フィルムの幅方向に対し少なくとも5倍程度以上の長さを有するものを言い、好ましくは10倍もしくはそれ以上の長さを有し、具体的にはロール状に巻回されて保管または運搬される程度の長さを有するものをいう。
熱可塑性樹脂フィルムは多層フィルムであってもよい。フィルムが多層の例として、特開2008−73890のようなフィルムを使用することができる。
2.易接着層
本発明の製造方法においては、上記熱可塑性樹脂フィルムの疎水性の表面に易接着剤を塗布して易接着層を形成する。易接着層は熱可塑性樹脂フィルムの一方の表面に設けてもよいし、両面に設けてもよい。易接着層は、この後の工程において接着剤を介して偏光子を貼り付ける際に、接着剤による熱可塑性樹脂フィルムと偏光子との接着を補強してより強固に接着させるために設けられる。すなわち、易接着層は接着剤の機能を補強する層であり、別称としてプライマーなどと呼ばれる場合もある。
本発明の製造方法においては、上記熱可塑性樹脂フィルムの疎水性の表面に易接着剤を塗布して易接着層を形成する。易接着層は熱可塑性樹脂フィルムの一方の表面に設けてもよいし、両面に設けてもよい。易接着層は、この後の工程において接着剤を介して偏光子を貼り付ける際に、接着剤による熱可塑性樹脂フィルムと偏光子との接着を補強してより強固に接着させるために設けられる。すなわち、易接着層は接着剤の機能を補強する層であり、別称としてプライマーなどと呼ばれる場合もある。
本発明の好ましい一形態としては、易接着層を水系樹脂を含む層とすることが好適である。水系樹脂としては、例えば、水系ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、およびそれぞれの樹脂のエマルジョンなどがあげられ、好ましくは水系ウレタン樹脂が挙げられる。
水系ウレタン樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、(i)1分子中に平均2個以上の活性水素を含有する成分と(ii)多価イソシアネート成分とを反応させて得られる水系ウレタン樹脂、または、上記(i)成分及び(ii)成分をイソシアネート基過剰の条件下で、反応に不活性で水との親和性の大きい有機溶媒中でウレタン化反応させイソシアネート基含有プレポリマーとし、次いで、該プレポリマーを中和、鎖延長剤を用いて鎖延長し、水を加えて分散体とすることによって製造される水系ウレタン樹脂などが挙げられる。これらの水系ウレタン樹脂中には酸成分(酸残基)を含有させてもよい。
なお、イソシアネート基含有プレポリマーの鎖伸長方法は公知の方法によればよく、例えば、鎖伸長剤として、水、水溶性ポリアミン、グリコール類などを使用し、イソシアネート基含有プレポリマーと鎖伸長剤成分とを、必要に応じて触媒の存在下で反応させればよい。
前記(i)成分の1分子中に平均2個以上の活性水素を含有する成分としては、特に限定されるものではないが、水酸基性の活性水素を有するものが好ましい。このような化合物の具体例としては、次のようなものが挙げられる。
(1)ジオール化合物
ジオール化合物として、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサングリコール、2,5−ヘキサンジオール、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、トリシクロデカンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2−ジメチルプロパンジオール、1,4−ブタンジオールなどが挙げられる。
ジオール化合物として、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサングリコール、2,5−ヘキサンジオール、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、トリシクロデカンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2−ジメチルプロパンジオール、1,4−ブタンジオールなどが挙げられる。
(2)ポリエーテルジオール
ポリエーテルジオールとして、例えば、前記のジオール化合物のアルキレンオキシド付加物;アルキレンオキシドと環状エーテル(例えばテトラヒドロフランなど)との開環(共)重合体;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール−プロピレングリコールの共重合体、グリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリオクタメチレングリコールなどのグリコール類などが挙げられる。
ポリエーテルジオールとして、例えば、前記のジオール化合物のアルキレンオキシド付加物;アルキレンオキシドと環状エーテル(例えばテトラヒドロフランなど)との開環(共)重合体;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール−プロピレングリコールの共重合体、グリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリオクタメチレングリコールなどのグリコール類などが挙げられる。
(3)ポリエステルジオール
ポリエステルジオールとして、例えば、アジピン酸、コハク酸、セバシン酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸などのジカルボン酸又はその無水物と上記(1)で挙げられたようなエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタメチレンジオール、ネオペンチルグリコールなどのジオール化合物とを水酸基過剰の条件で重縮合させて得られたものなどが挙げられる。より具体的には、例えば、エチレングリコール−アジピン酸縮合物、ブタンジオール−アジピン縮合物、ヘキサメチレングリコール−アジピン酸縮合物、エチレングリコール−プロピレングリコール−アジピン酸縮合物、或いはグリコールを開始剤としてラクトンを開環重合させたポリラクトンジオールなどが挙げられる。
ポリエステルジオールとして、例えば、アジピン酸、コハク酸、セバシン酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸などのジカルボン酸又はその無水物と上記(1)で挙げられたようなエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタメチレンジオール、ネオペンチルグリコールなどのジオール化合物とを水酸基過剰の条件で重縮合させて得られたものなどが挙げられる。より具体的には、例えば、エチレングリコール−アジピン酸縮合物、ブタンジオール−アジピン縮合物、ヘキサメチレングリコール−アジピン酸縮合物、エチレングリコール−プロピレングリコール−アジピン酸縮合物、或いはグリコールを開始剤としてラクトンを開環重合させたポリラクトンジオールなどが挙げられる。
(4)ポリエーテルエステルジオール
ポリエーテルエステルジオールとして、例えば、エーテル基含有ジオール(例えば、前記(2)のポリエーテルジオールやジエチレングリコールなど)または、これと他のグリコールとの混合物を上記(3)で例示したようなジカルボン酸又はその無水物に加えてアルキレンオキシドを反応させてなるもの(例えば、ポリテトラメチレングリコール−アジピン酸縮合物)などが挙げられる。
ポリエーテルエステルジオールとして、例えば、エーテル基含有ジオール(例えば、前記(2)のポリエーテルジオールやジエチレングリコールなど)または、これと他のグリコールとの混合物を上記(3)で例示したようなジカルボン酸又はその無水物に加えてアルキレンオキシドを反応させてなるもの(例えば、ポリテトラメチレングリコール−アジピン酸縮合物)などが挙げられる。
(5)ポリカーボネートジオール
ポリカーカーボネートジオールとしては、例えば、一般式:HO−R−(O−C(O)−O−R)x−OH(ただし、式中、Rは炭素原子数1〜12の飽和脂肪酸ジオール残基、xは分子の繰り返し単位の数を示し、通常5〜50の整数である。)で示される化合物などが挙げられる。これらは、飽和脂肪族ジオールと置換カーボネート(炭酸ジエチル、ジフェニルカーボネートなど)とを水酸基が過剰となる条件で反応させるエステル交換法、前記飽和脂肪族ジオールとホスゲンを反応させるか、または必要に応じて、その後さらに飽和脂肪族ジオールを反応させる方法などにより得ることができる。
ポリカーカーボネートジオールとしては、例えば、一般式:HO−R−(O−C(O)−O−R)x−OH(ただし、式中、Rは炭素原子数1〜12の飽和脂肪酸ジオール残基、xは分子の繰り返し単位の数を示し、通常5〜50の整数である。)で示される化合物などが挙げられる。これらは、飽和脂肪族ジオールと置換カーボネート(炭酸ジエチル、ジフェニルカーボネートなど)とを水酸基が過剰となる条件で反応させるエステル交換法、前記飽和脂肪族ジオールとホスゲンを反応させるか、または必要に応じて、その後さらに飽和脂肪族ジオールを反応させる方法などにより得ることができる。
上記の(1)から(5)に例示したような化合物は、1種又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
前記(i)成分と反応させる(ii)多価イソシアネート成分としては、1分子中に平均2個以上のイソシアネート基を含有する脂肪族、脂環族または芳香族の化合物を使用してもよい。
脂肪族ジイソシアネート化合物としては、炭素原子数1〜12の脂肪族ジイソシアネートが好ましく、例えばヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、ヘキサンジイソシアネート(HDI)などが挙げられる。脂環式ジイソシアネート化合物としては、炭素原子数4〜18の脂環式ジイソシアネートが好ましく、例えば、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)などが挙げられる。芳香族イソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
また、水系ウレタン樹脂中に酸残基を含むものは、界面活性剤(以下において、乳化剤と称されるものも含む。)を使用せずにもしくはその量が少なくても水中に分散させることが可能となるので、塗膜の耐水性が良くなることが期待される。これを自己乳化型といい、界面活性剤を使用すること無く分子イオン性のみで、水中にポリウレタン樹脂が分散安定化している状態を意味する。界面活性剤が不要であるために、脂環式構造含有重合体、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂との接着性に優れ、かつ高い透明性を維持できるため好ましい。酸残基の含有量としては、水系ウレタン樹脂中の酸価として、20〜250mgKOH/g、好ましくは、25〜150mgKOH/gの範囲であるのが好適である。酸価が20未満では水分散性が不十分となりやすく、界面活性剤の併用が必要となることが多い、一方、酸価が250より大きいと塗膜の耐水性が劣る傾向となる。
水系ウレタン樹脂中に酸基を導入する方法は、従来から用いられている方法が特に制限なく使用できるが、例えばジメチロールアルカン酸を前記(2)から(4)に記載したグリコール成分の一部もしくは全部と置き換えることによって予めポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリエーテルエステルジオールなどにカルボキシル基を導入しておくことにより、酸基を導入する方法が好ましい。ここで用いられるジメチロールアルカン酸としては、例えば、ジメチロール酢酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸などを挙げられる。
また、水系ウレタン樹脂中に残る酸成分を中和することにより、水系ウレタン樹脂の水分散性を向上させることができるため、中和されていることが好ましい。酸成分を中和する中和剤としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの有機アミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアなどの無機塩基などを挙げられる。
水系ウレタン樹脂としては、数平均分子量が1,000以上が好ましく、より好ましくは20,000以上である。但し1,000,000以下が好ましく、より好ましくは200,000以下である。
本発明の製造方法においては、水系ウレタン樹脂として市販されている水系ウレタン樹脂をそのまま使用することも可能であり、例えば、旭電化工業(株)製の「アデカボンタイター」シリーズ、三井東圧化学(株)製の「オレスター」シリーズ、大日本インキ化学工業(株)製の「ボンディック」シリーズ、「ハイドラン」シリーズ、バイエル社製の「インプラニール」シリーズ、日本ソフラン(株)製の「ソフラネート」シリーズ、花王(株)製の「ポイズ」シリーズ、三洋化成工業(株)製の「サンプレン」シリーズ、保土谷化学工業(株)製の「アイゼラックス」シリーズ、第一工業製薬(株)製の「スーパーフレックス」シリーズ、ゼネカ(株)製の「ネオレッツ」シリーズなどを用いることができる。
また、上記水系ウレタン樹脂には、必要に応じて、耐熱安定剤、耐候安定剤、レベリング剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックス、架橋剤などのその他の配合剤を適量添加してもよい。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂フィルム上にウレタン樹脂層を形成する場合、該ウレタン樹脂層の機械強度を向上させる目的で、架橋剤をさらに加えることが好ましい。架橋剤としては、水系ウレタン樹脂が有する反応性基と反応する官能基を有する化合物であれば、特に制限なく使用することができるが、水系エポキシ化合物、水系アミノ化合物、水系イソシアネート化合物、水系カルボジイミド化合物、水系オキサゾリン化合物を使用することが、材料の汎用性の観点から好ましく、特に水系エポキシ化合物、水系アミノ化合物、水系オキサゾリン化合物を使用することが、接着性の観点から好ましい。
架橋剤として水系エポキシ化合物を用いる場合、水系エポキシ化合物としては、水に溶解性があるか、又はエマルジョン化した2個以上のエポキシ基を有する化合物であればよい。例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール;1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコールなどのグリコール類1モルとエピクロルヒドリン2モルとのエーテル化によって得られるジエポキシ化合物、グリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどの多価アルコール類1モルとエピクロルヒドリン2モル以上とのエーテル化によって得られるポリエポキシ化合物、フタル酸、テレフタル酸、シュウ酸、アジピン酸などのジカルボン酸1モルとエピクロルヒドリン2モルとのエステル化によって得られるジエポキシ化合物などのエポキシ化合物が挙げられる。
架橋剤として水系アミノ化合物を用いる場合、水系アミノ化合物としては、水に溶解性があるか、又はエマルジョン化した2個以上のアミノ基を有する化合物であればよい。例えば、カルボジヒドラジド、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバチン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、イソフタール酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、グリコリック酸ジヒドラジド、ポリアクリル酸ジヒドラジドなどのヒドラジド化合物、メラミン樹脂、ユリア樹脂、グアナミン樹脂などが挙げられる。
架橋剤として水系イソシアネート化合物を用いる場合、水系イソシアネート化合物としては、水に溶解性があるか、又はエマルジョン化した2個以上の非ブロック型のイソシアネート基、ブロック型のイソシアネート基を有する化合物であればよい。非ブロック型のイソシアネート化合物としては、例えば、多官能イソシアネート化合物と一価又は多価のノニオン性ポリアルキレンエーテルアルコールと反応させて得られる化合物が挙げられる。ブロック型イソシアネート化合物としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、メチルシクロヘキシルジイソシアネート(H6TDI)、4,4´−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(H6XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)、2,4,6−トリイソプロピルフェニルジイソシアネート(TIDI)、1,12−ジイソシアネートドデカン(DDI)、2,4,−ビス−(8−イソシアネートオクチル)−1,3−ジオクチルシクロブタン(OCDI)、n−ペンタン−1,4−ジイソシアネートおよびこれらのイソシアヌレート変性体、アダクト変性体、ビュレット変性体、アロファネート変性体、これらの重合体で1個以上のイソシアネート基を有するものをポリオキシアルキレン基、カルボキシル基などで変性し、水溶性およびまたは水分散性にし、イソシアネート基をブロック剤(フェノール、ε−カプロラクタムなど)でマスクすることにより得られる化合物などが挙げられる。
架橋剤として水系カルボジイミド化合物を用いる場合、水系カルボジイミド化合物としては、水に溶解性があるか、又はエマルジョン化した2個以上のカルボジイミド結合(−N=C=N−)を有する化合物であればよい。2個以上のカルボジイミド結合を有する化合物は、2分子以上のポリイソシアネートとカルボジイミド化触媒とを用いて、2個のイソシアネート基を脱炭酸反応させて−N=C=N−を形成させる方法によって得ることができる。2個以上のカルボジイミド結合を有する化合物を作製する際に使用されるポリイソシアネートおよびカルボジイミド化触媒は特に制限されず、従来公知のものを使用することができる。
水系オキサゾリン化合物としては、水に溶解性があるか、又はエマルジョン化した2個以上のオキサゾリン基を有する化合物であればよい。
水系ウレタン樹脂と架橋剤の割合は、水系ウレタン樹脂100重量部(固形分)に対して、上記架橋剤を1〜70重量部、好ましくは5〜60重量部(固形分)配合することが好ましい。このような配合にすることにより、塗膜の強度と塗工液の安定性を両立できることが可能となる。
水系ウレタン樹脂の水分散体中に分散する水系ウレタン樹脂粒子の粒径は、熱可塑性樹脂フィルムの光学特性の観点から、0.01μm〜0.4μmであることが好ましい。水系ウレタン樹脂粒子の粒径は、動的光散乱法により測定することができ、例えば、大塚電子(株)製の光散乱光度計DLS−8000シリーズにより測定することができる。本発明における水系ウレタン樹脂の水分散体には、水溶性の溶剤が含まれていてもよい。水溶性の溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、テトラヒドロフラン、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルなどが挙げられる。
水系ウレタン樹脂の水分散体の粘度は、15mPa・s以下であることが好ましく、10mPa・s以下であるのが特に好ましい。分散体の粘度が前記範囲内にあると、フィルム層(A)の表面に水系ウレタン樹脂の水分散体を均一に塗工することができる。水系ウレタン樹脂の水分散体の粘度は、音叉型振動式粘度計により25℃の条件下で測定した値であり、水系ウレタン樹脂の水分散体中の水系ウレタン樹脂の割合及び水系ウレタン樹脂の粒径などを変化させることにより、水系ウレタン樹脂の水分散体の粘度を調整することができる。
水系ウレタン樹脂の水分散体を、フィルム上に塗布する方法は特に限定されず、公知の塗布法を採用することができる。具体的な塗布法としては、ワイヤーバーコート法、ディップ法、スプレー法、スピンコート法、ロールコート法、グラビアコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、スライドコート法、エクストルージョンコート法などが挙げられる。
易接着層を設ける前に、易接着層を設ける熱可塑性樹脂フィルムの表面に改質処理を施し、熱可塑性樹脂フィルムと易接着層との密着性をより向上させるようにしてもよい。熱可塑性樹脂フィルムに対する表面改質処理としては、エネルギー線照射処理や薬品処理等が挙げられる。エネルギー線照射処理としては、コロナ放電処理、プラズマ処理、電子線照射処理、紫外線照射処理等が挙げられる。処理効率の点等から、コロナ放電処理、プラズマ処理が好ましく、コロナ放電処理が特に好ましい。薬品処理としては、ケン化処理、重クロム酸カリウム溶液、濃硫酸等の酸化剤水溶液中に浸漬し、その後、水で洗浄する方法が挙げられる。乾燥後の易接着層の平均厚みは、0.01〜5μmが好ましく、0.02〜2μmがより好ましく、0.03〜1μmが特に好ましい。この厚みにするために、易接着剤の固形分濃度は、0.5〜50重量%が好ましく、1〜30重量%がより好ましく、2〜20重量%が特に好ましい。この易接着剤を0.01〜1500ml/m2、より好ましくは、0.03〜500ml/m2さらに好ましくは、0.10〜100ml/m2熱可塑性樹脂フィルム上に塗布するのが好ましい。
3.易接着剤塗布後の処理
本発明においては、熱可塑性樹脂フィルムに易接着剤を塗布後、乾燥工程を設けることなく、接着剤を塗布し、偏光子とを貼りあわせて偏光板を作成する。ここで、「乾燥工程を設けない」とは、易接着剤を塗布後、乾燥風を当てたり、50℃以上の加熱処理を行う等の乾燥自体を目的とした工程を含まないことをいい、易接着層中の残留溶媒が50重量%以上、好ましくは60重量%以上の状態であることをいう。乾燥工程を設けないことにより、易接着剤と接着剤が相溶し、分子間相互作用が促進され、偏光子と貼り合せた後の易接着層と接着剤層の接着性が強固になるため、耐水性、耐湿性の高い偏光板を製造することができる。残留溶媒量の上限は、特に制限はないが、易接着層として機能し得る必要性から98重量%以下であることが好ましい。また、本発明の方法によって、易接着層の乾燥用設備、巻取設備が不要であり、偏光板の一貫製造をすることが可能となる。
本発明においては、熱可塑性樹脂フィルムに易接着剤を塗布後、乾燥工程を設けることなく、接着剤を塗布し、偏光子とを貼りあわせて偏光板を作成する。ここで、「乾燥工程を設けない」とは、易接着剤を塗布後、乾燥風を当てたり、50℃以上の加熱処理を行う等の乾燥自体を目的とした工程を含まないことをいい、易接着層中の残留溶媒が50重量%以上、好ましくは60重量%以上の状態であることをいう。乾燥工程を設けないことにより、易接着剤と接着剤が相溶し、分子間相互作用が促進され、偏光子と貼り合せた後の易接着層と接着剤層の接着性が強固になるため、耐水性、耐湿性の高い偏光板を製造することができる。残留溶媒量の上限は、特に制限はないが、易接着層として機能し得る必要性から98重量%以下であることが好ましい。また、本発明の方法によって、易接着層の乾燥用設備、巻取設備が不要であり、偏光板の一貫製造をすることが可能となる。
易接着層中の残留溶媒の測定方法は、易接着剤中の溶媒の種類によって、フィルムを加熱して発生する溶媒成分をトラップして、ガスクロマトグラフィーで測定したり、カールフィッシャー水分測定法などを用いて、水分量を測定するなどの方法を適宜選択することができる。
4.偏光子
偏光子として用いられる材料には相対的に親水性の高い材料が多い。本発明の製造方法は、親水性の高い偏光子を、上記のような熱可塑性樹脂フィルムと貼り合わせるのに好適な方法である。本発明の製造法が好適に採用される偏光子としては、例えば、ポリビニルアルコールおよび/または変性ポリビニールを含む材料で形成されたフィルムが挙げられる。
偏光子として用いられる材料には相対的に親水性の高い材料が多い。本発明の製造方法は、親水性の高い偏光子を、上記のような熱可塑性樹脂フィルムと貼り合わせるのに好適な方法である。本発明の製造法が好適に採用される偏光子としては、例えば、ポリビニルアルコールおよび/または変性ポリビニールを含む材料で形成されたフィルムが挙げられる。
偏光子は、例えば、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素若しくは二色性染料を吸着させた後、ホウ酸浴中で一軸延伸することによって得ることができ、又、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素もしくは二色性染料を吸着させ延伸し、さらに分子鎖中のポリビニルアルコール単位の一部をポリビニレン単位に変性させてもよい。また、偏光子として、グリッド偏光子、多層偏光子、コレステリック液晶偏光子などの、偏光を反射光と透過光に分離する機能を有する偏光子を、用いることもできる。偏光子としては、これらの中でも、ポリビニルアルコールを含んでなる偏光子が好ましい。偏光子の偏光度は、好ましくは98%以上、より好ましくは99%以上である。偏光子の厚さ(平均厚さ)は、好ましくは5μm〜80μmである。
偏光子の片面のみに、易接着層付き熱可塑性樹脂フィルムを設けてもよいし、さらに偏光子の他方の面にも、同様に易接着層付き熱可塑性樹脂フィルムを設けてもよい。また、熱可塑性樹脂フィルムの双方の表面に易接着層を設け、熱可塑性樹脂フィルムを間に挟むように偏光子を両面に設けてもよい。また、偏光子の他方の面には、透明性の高いフィルムなど他の機能性フィルムを積層してもよい。
5.接着剤
熱可塑性樹脂フィルム上の易接着層と偏光子とを接着するのに用いる接着剤としては、光学的に透明であれば特に限定されず、水性接着剤、溶剤型接着剤、二液硬化型接着剤、紫外線硬化型接着剤、感圧性接着剤などが挙げられる。この中でも、水性接着剤が好ましく、特にポリビニルアルコール系の水性接着剤が好ましい。
熱可塑性樹脂フィルム上の易接着層と偏光子とを接着するのに用いる接着剤としては、光学的に透明であれば特に限定されず、水性接着剤、溶剤型接着剤、二液硬化型接着剤、紫外線硬化型接着剤、感圧性接着剤などが挙げられる。この中でも、水性接着剤が好ましく、特にポリビニルアルコール系の水性接着剤が好ましい。
本発明において、接着剤層は、ポリビニルアルコール系接着剤から形成される層が好ましい。ポリビニルアルコール系接着剤は、ポリビニルアルコール系樹脂と架橋剤を含有する。
上記ポリビニルアルコール系樹脂は、特に限定されないが、例えば、ポリ酢酸ビニルをケン化して得られたポリビニルアルコール;その誘導体;更に酢酸ビニルと共重合性を有する単量体との共重合体のケン化物;ポリビニルアルコールをアセタール化、ウレタン化、エーテル化、グラフト化、リン酸エステル化等した変性ポリビニルアルコール;などが挙げられる。前記単量体としては、(無水)マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、イタコン酸、(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸及びそのエステル類;エチレン、プロピレン等のα−オレフィン、(メタ)アリルスルホン酸(ソーダ)、スルホン酸ソーダ(モノアルキルマレート)、ジスルホン酸ソーダアルキルマレート、N−メチロールアクリルアミド、アクリルアミドアルキルスルホン酸アルカリ塩、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピロリドン誘導体等が挙げられる。これらポリビニルアルコール系樹脂は1種のみ用いても良いし2種以上を併用しても良い。
上記ポリビニルアルコール系樹脂は、接着性の点からは、平均重合度が好ましくは100〜3000、より好ましくは500〜3000であり、平均ケン化度が好ましくは85〜100モル%、より好ましくは90〜100モル%である。
上記ポリビニルアルコール系樹脂としては、アセトアセチル基を有するポリビニルアルコール系樹脂を用いることができる。アセトアセチル基を有するポリビニルアルコール系樹脂は、反応性の高い官能基を有するポリビニルアルコール系接着剤であり、偏光板の耐久性が向上する点で好ましい。
アセトアセチル基を含有するポリビニルアルコール系樹脂は、ポリビニルアルコール系樹脂とジケテンとを公知の方法で反応して得られる。例えば、ポリビニルアルコール系樹脂を酢酸等の溶媒中に分散させておき、これにジケテンを添加する方法、ポリビニルアルコール系樹脂をジメチルホルムアミドまたはジオキサン等の溶媒にあらかじめ溶解しておき、これにジケテンを添加する方法等が挙げられる。また、ポリビニルアルコールにジケテンガスまたは液状ジケテンを直接接触させる方法が挙げられる。
アセトアセチル基を有するポリビニルアルコール系樹脂のアセトアセチル基変性度は、0.1モル%以上であれば特に制限はない。0.1モル%未満では接着剤層の耐水性が不十分であり不適当である。アセトアセチル基変性度は、好ましくは0.1〜40モル%、さらに好ましくは1〜20モル%である。アセトアセチル基変性度が40モル%を超えると架橋剤との反応点が少なくなり、耐水性の向上効果が小さい。アセトアセチル基変性度はNMRにより測定した値である。
上記架橋剤としては、ポリビニルアルコール系接着剤に用いられているものを特に制限なく使用できる。
架橋剤は、ポリビニルアルコール系樹脂と反応性を有する官能基を少なくとも2つ有する化合物を使用できる。例えば、エチレンジアミン、トリエチレンアミン、ヘキサメチレンジアミン等のアルキレン基とアミノ基を2個有するアルキレンジアミン類(なかでもヘキサメチレンジアミンが好ましい);トリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、トリメチレンプロパントリレンジイソシアネートアダクト、トリフェニルメタントリイソシアネート、メチレンビス(4−フェニルメタントリイソシアネート、イソホロンジイソシアネートおよびこれらのケトオキシムブロック物またはフェノールブロック物等のイソシアネート類;エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジまたはトリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルアミン等のエポキシ類;ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド等のモノアルデヒド類;グリオキザール、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒド、グルタルジアルデヒド、マレインジアルデヒド、フタルジアルデヒド等のジアルデヒド類;メチロール尿素、メチロールメラミン、アルキル化メチロール尿素、アルキル化メチロール化メラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミンとホルムアルデヒドとの縮合物等のアミノ−ホルムアルデヒド樹脂;更にナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、鉄、ニッケル等の二価金属、又は三価金属の塩及びその酸化物;などが挙げられる。架橋剤としては、メラミン系架橋剤が好ましく、特にメチロールメラミンが好適である。
上記架橋剤の配合量は、ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して、好ましくは0.1〜35重量部、より好ましくは0.5〜25重量部である。以下の範囲で配合することにより、耐水性が向上する。
なお、上記ポリビニルアルコール系接着剤には、さらにシランカップリング剤、チタンカップリング剤などのカップリング剤、各種粘着付与剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐加水分解安定剤などの安定剤等を配合することもできる。
アセトアセチル基含有PVAは、ADHのようなアミン化合物と反応性がよいので、易接着層に不揮発性アミンを使用した場合、易接着層と接着層の接着力並びに耐水性、耐湿性が強化される。
この接着層の平均厚みは、0.05〜5μmが好ましく、0.1〜1μmであるのがより好ましい。この厚みにするために、接着剤の固形分濃度は、0.5〜50重量%が好ましく、1〜30重量%がより好ましく、2〜20重量%が特に好ましい。この易接着剤を0.1〜1000ml/m2、より好ましくは、0.2〜200ml/m2さらに好ましくは、0.5〜100ml/m2熱可塑性樹脂フィルム上に塗布するのが好ましい。
6.本発明により製造される偏光板
本発明により製造される偏光板は、熱可塑性樹脂フィルムと偏光子とを備える。なお、偏光板は偏光フィルム又は偏光シートとも称される。熱可塑性樹脂フィルムと偏光子とは、上記のように易接着層と接着剤を利用して接着されている。本発明の偏光板にはさらに他の機能を有する層を設けてもよい。例えば、偏光子のフィルムと反対側の面には、透明性の高いフィルムなどを積層してもよい。
本発明により製造される偏光板は、熱可塑性樹脂フィルムと偏光子とを備える。なお、偏光板は偏光フィルム又は偏光シートとも称される。熱可塑性樹脂フィルムと偏光子とは、上記のように易接着層と接着剤を利用して接着されている。本発明の偏光板にはさらに他の機能を有する層を設けてもよい。例えば、偏光子のフィルムと反対側の面には、透明性の高いフィルムなどを積層してもよい。
<易接着層中の残留水分量>
熱可塑性樹脂フィルムに易接着剤を塗布したフィルムを10mm×40mmの長方形に切断し、水分気化装置VA−100型(三菱化学(株)製)と連結した微量水分測定装置CA−100型(三菱化学(株)製)を用いて水分量を測定した。測定温度は120℃とした。熱可塑性樹脂フィルム自体の水分量と比較して、易接着層中の残留水分量とした。
熱可塑性樹脂フィルムに易接着剤を塗布したフィルムを10mm×40mmの長方形に切断し、水分気化装置VA−100型(三菱化学(株)製)と連結した微量水分測定装置CA−100型(三菱化学(株)製)を用いて水分量を測定した。測定温度は120℃とした。熱可塑性樹脂フィルム自体の水分量と比較して、易接着層中の残留水分量とした。
<偏光板のピール強度>
作製した偏光板を幅10mm長さ100mmに切断し、熱可塑性樹脂フィルム側をガラス板に粘着剤No.5601(日東電工(株)製)で貼り付け、端部の偏光子とトリアセチルセルロースを貼り合せた積層部分を熱可塑性樹脂フィルムから剥がし、オートグラフAGS−5kNG(島津製作所(株)製)の上部チャックで掴み、20mm/minの速度で90°ピール試験を実施した。ピール強度は安定した50mm長さの平均値を使用した。
作製した偏光板を幅10mm長さ100mmに切断し、熱可塑性樹脂フィルム側をガラス板に粘着剤No.5601(日東電工(株)製)で貼り付け、端部の偏光子とトリアセチルセルロースを貼り合せた積層部分を熱可塑性樹脂フィルムから剥がし、オートグラフAGS−5kNG(島津製作所(株)製)の上部チャックで掴み、20mm/minの速度で90°ピール試験を実施した。ピール強度は安定した50mm長さの平均値を使用した。
<耐水性>
得られた偏光板を25×50mmの長方形に切断し、60℃の温水に4時間浸漬した後、偏光子と熱可塑性樹脂フィルムとの界面における剥離の有無を確認した。判定は下記の基準で行った。
得られた偏光板を25×50mmの長方形に切断し、60℃の温水に4時間浸漬した後、偏光子と熱可塑性樹脂フィルムとの界面における剥離の有無を確認した。判定は下記の基準で行った。
○:偏光子と熱可塑性樹脂フィルムとの界面で剥離なし
△:偏光子と熱可塑性樹脂フィルムとの界面の一部に剥離あり
×:偏光子と熱可塑性樹脂フィルムとの界面の全体で剥離した
<耐湿性>
得られた偏光板を25×50mmの長方形に切断し、60℃/95%RHの恒温恒湿機に入れ、500時間経過後に取り出し、変色や剥離の様子を目視にて観察した。判定は下記の基準で行った。
△:偏光子と熱可塑性樹脂フィルムとの界面の一部に剥離あり
×:偏光子と熱可塑性樹脂フィルムとの界面の全体で剥離した
<耐湿性>
得られた偏光板を25×50mmの長方形に切断し、60℃/95%RHの恒温恒湿機に入れ、500時間経過後に取り出し、変色や剥離の様子を目視にて観察した。判定は下記の基準で行った。
◎:剥離なし。変色なし。
○:剥離なし・わずかに変色あり
×:剥離あり・変色あり
(製造方法)
<フィルム製造例1>
ノルボルネン系樹脂であるZEONOR1420(日本ゼオン(株)製)のペレットを100℃で5時間乾燥した後、常法によって該ペレットを押出機に供給して250℃で溶融してダイから冷却ドラム上に吐出し、厚さ150μmの未延伸フィルム1を得た。
×:剥離あり・変色あり
(製造方法)
<フィルム製造例1>
ノルボルネン系樹脂であるZEONOR1420(日本ゼオン(株)製)のペレットを100℃で5時間乾燥した後、常法によって該ペレットを押出機に供給して250℃で溶融してダイから冷却ドラム上に吐出し、厚さ150μmの未延伸フィルム1を得た。
続いて、ロール間でのフロート方式を用いた縦延伸機にて、未延伸フィルム1を143℃の温度で縦方向に1.2倍に延伸し、さらにこれを、テンター法を用いた横延伸機に供給し、引き取り張力とテンターチェーン張力とを調整しながら、150℃の温度で横方向に1.8倍に延伸し、二軸延伸フィルム1を得た。
<フィルム製造例2>
メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂(メタクリル酸メチル/アクリル酸メチル(質量比)=97.8/2.2、ガラス転移温度105℃)70部と、前記ゴム粒子30部とを混練してメタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物(以下PMMAと記す。ゴム粒子30%含有)を得た。
メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂(メタクリル酸メチル/アクリル酸メチル(質量比)=97.8/2.2、ガラス転移温度105℃)70部と、前記ゴム粒子30部とを混練してメタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物(以下PMMAと記す。ゴム粒子30%含有)を得た。
スチレン重合体樹脂(ダイラークD332、ノヴァケミカルジャパン社製、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ガラス転移温度125℃、以下PSTと記す。)と、前記メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物とを、それぞれ押出機で溶融させ、共押出用のダイに供給した。供給された溶融樹脂はダイスリップを通過し、PMMA/PST/PMMAの三層構造の溶融フィルムに成形された。溶融フィルムを第一冷却ロールに引き取り原反フィルム1(PMMA層の平均厚さ40μm/PST層の平均厚さ70μm/PMMA層の平均厚さ40μm)にした。
原反フィルム1をテンター延伸機で、延伸温度145℃で、横一軸に3.0倍延伸し、延伸積層フィルム2(PMMA層の平均厚さ13μm/PST層の平均厚さ23μm/PMMA層の平均厚さ13μm)を得た。該延伸積層フィルムの各PMMA層の面内方向レターデーションReは1nmであった。
<易接着剤製造例1>
100mlガラス容器にアジピン酸ジヒドラジド(ADH)を0.026g量りとり、純水を16.03g加えて、ガラス容器を振とうさせADHを完全に溶解させた。そこにデコナールEX−521(ナガセケムテックス(株)製)を0.053g、さらにスーパーフレックス210(第一工業製薬(株)製:固形分濃度38%)を1.5g加え、振とう器で1時間振とうさせ均一な易接着層塗布液Aを得た。
100mlガラス容器にアジピン酸ジヒドラジド(ADH)を0.026g量りとり、純水を16.03g加えて、ガラス容器を振とうさせADHを完全に溶解させた。そこにデコナールEX−521(ナガセケムテックス(株)製)を0.053g、さらにスーパーフレックス210(第一工業製薬(株)製:固形分濃度38%)を1.5g加え、振とう器で1時間振とうさせ均一な易接着層塗布液Aを得た。
<易接着剤製造例2>
100mlガラス容器にアジピン酸ジヒドラジド(ADH)を0.026g量りとり、純水を18.58g加えて、ガラス容器を振とうさせADHを完全に溶解させた。そこにエポクロスWS−700((株)日本触媒製:固形分濃度25%)を0.8368g、さらにスーパーフレックス210(第一工業製薬(株)製:固形分濃度38%)を1.5g加え、振とう器で1時間振とうさせ均一な易接着層塗布液Bを得た。
100mlガラス容器にアジピン酸ジヒドラジド(ADH)を0.026g量りとり、純水を18.58g加えて、ガラス容器を振とうさせADHを完全に溶解させた。そこにエポクロスWS−700((株)日本触媒製:固形分濃度25%)を0.8368g、さらにスーパーフレックス210(第一工業製薬(株)製:固形分濃度38%)を1.5g加え、振とう器で1時間振とうさせ均一な易接着層塗布液Bを得た。
<接着剤製造例1>
100gガラス容器に純水を66.5g量り取り、その純水を80℃に加温し、撹拌子で撹拌した。そこへ3.5gのゴーセファイマーZ200(日本合成化学(株)製)をゆっくり加えて完全に溶解させて、5%のPVA溶液を得た。その後、室温まで戻し、その溶液に架橋剤グリオキザールをPVAに対して1%添加してよく撹拌し、接着剤aを得た。
100gガラス容器に純水を66.5g量り取り、その純水を80℃に加温し、撹拌子で撹拌した。そこへ3.5gのゴーセファイマーZ200(日本合成化学(株)製)をゆっくり加えて完全に溶解させて、5%のPVA溶液を得た。その後、室温まで戻し、その溶液に架橋剤グリオキザールをPVAに対して1%添加してよく撹拌し、接着剤aを得た。
<接着剤製造例2>
100gガラス容器に純水を66.5g量り取り、その純水を80℃に加温し、撹拌子で撹拌した。そこへ3.5gのゴーセノールNM−11(日本合成化学(株)製)をゆっくり加えて完全に溶解させて、5%のPVA溶液を得た。その後、室温まで戻し接着剤bを得た。
100gガラス容器に純水を66.5g量り取り、その純水を80℃に加温し、撹拌子で撹拌した。そこへ3.5gのゴーセノールNM−11(日本合成化学(株)製)をゆっくり加えて完全に溶解させて、5%のPVA溶液を得た。その後、室温まで戻し接着剤bを得た。
<実施例1>
フィルム製造例1で製造した延伸フィルム1をコロナ放電処理装置(春日電機(株)製 A4SW−FLN型)で表面処理した。条件は、出力:0.15kW、電極間距離:2mm、処理スピード:1m/min、処理回数:1回である。
フィルム製造例1で製造した延伸フィルム1をコロナ放電処理装置(春日電機(株)製 A4SW−FLN型)で表面処理した。条件は、出力:0.15kW、電極間距離:2mm、処理スピード:1m/min、処理回数:1回である。
その表面処理されたフィルムの処理面に易接着剤製造例1で製造した易接着剤AをワイヤバーNo.2で塗布した。その時の易接着層中の残留水分は90重量%であった。続いて、乾燥工程を経ず直ぐに、その易接着層上に接着剤製造例1で製造した接着剤aをワイヤバーNo.8で塗布し、ポリビニルアルコールのフィルム(平均重合度2400、ケン化度99.9モル%、厚さ80μm)にヨウ素を吸着させて得られた偏光子の片面に、偏光子のもう一方の面には平均厚さ60μmのトリアセチルセルロースフィルムを同様にロール圧着して、80℃のオーブンで10分間乾燥して偏光板を製造した。
その偏光板のピール強度、耐水性、耐湿性の結果を表1に示す。
<実施例2>
フィルム製造例2で製造した延伸積層フィルム2をコロナ放電処理装置(春日電機(株)製 A4SW−FLN型)で表面処理した。条件は、出力:0.15kW、電極間距離:2mm、処理スピード:1m/min、処理回数:1回である。
フィルム製造例2で製造した延伸積層フィルム2をコロナ放電処理装置(春日電機(株)製 A4SW−FLN型)で表面処理した。条件は、出力:0.15kW、電極間距離:2mm、処理スピード:1m/min、処理回数:1回である。
その表面処理された延伸積層フィルムの処理面に易接着剤製造例2で製造した易接着剤BをワイヤバーNo.2で塗布した。その時の易接着層中の残留水分は88重量%であった。続いて、乾燥工程を経ず直ぐに、その易接着層上に接着剤製造例1で製造した接着剤aをワイヤバーNo.8で塗布し、ポリビニルアルコールのフィルム(平均重合度2400、ケン化度99.9モル%、厚さ80μm)にヨウ素を吸着させて得られた偏光子の片面に、偏光子のもう一方の面には平均厚さ60μmのトリアセチルセルロースフィルムを同様にロール圧着して、100℃のオーブンで10分間乾燥して偏光板を製造した。
その偏光板のピール強度、耐水性、耐湿性の結果を表1に示す。
<実施例3>
接着剤を接着剤aの代わりに接着剤製造例2で製造した接着剤bを使用した以外は実施例1同様に偏光板を製造した。
接着剤を接着剤aの代わりに接着剤製造例2で製造した接着剤bを使用した以外は実施例1同様に偏光板を製造した。
その偏光板のピール強度、耐水性、耐湿性の結果を表1に示す。
<実施例4>
接着剤を接着剤aの代わりに接着剤製造例2で製造した接着剤bを使用した以外は実施例2同様に偏光板を製造した。
接着剤を接着剤aの代わりに接着剤製造例2で製造した接着剤bを使用した以外は実施例2同様に偏光板を製造した。
その偏光板のピール強度、耐水性、耐湿性の結果を表1に示す。
<比較例1>
フィルム製造例1で製造した延伸フィルム1をコロナ放電処理装置(春日電機(株)製 A4SW−FLN型)で表面処理した。条件は、出力:0.15kW、電極間距離:2mm、処理スピード:1m/min、処理回数:1回である。
フィルム製造例1で製造した延伸フィルム1をコロナ放電処理装置(春日電機(株)製 A4SW−FLN型)で表面処理した。条件は、出力:0.15kW、電極間距離:2mm、処理スピード:1m/min、処理回数:1回である。
その表面処理されたフィルムの処理面に易接着剤製造例1で製造した易接着剤AをワイヤバーNo.2で塗布し、80℃のオーブンで10分間乾燥して易接着層付フィルムを得た。その時の易接着層中の残留水分は7重量%であった。続いて、そのフィルムの易接着層上に接着剤製造例1で製造した接着剤aをワイヤバーNo.8で塗布し、ポリビニルアルコールのフィルム(平均重合度2400、ケン化度99.9モル%、厚さ80μm)にヨウ素を吸着させて得られた偏光子の片面に、偏光子のもう一方の面には平均厚さ60μmのトリアセチルセルロースフィルムを同様にロール圧着して、80℃のオーブンで10分間乾燥して偏光板を製造した。
その偏光板のピール強度、耐水性、耐湿性の結果を表1に示す。
<比較例2>
フィルム製造例2で製造した延伸フィルム2をコロナ放電処理装置(春日電機(株)製 A4SW−FLN型)で表面処理した。条件は、出力:0.15kW、電極間距離:2mm、処理スピード:1m/min、処理回数:1回である。
フィルム製造例2で製造した延伸フィルム2をコロナ放電処理装置(春日電機(株)製 A4SW−FLN型)で表面処理した。条件は、出力:0.15kW、電極間距離:2mm、処理スピード:1m/min、処理回数:1回である。
その表面処理されたフィルムの処理面に易接着剤製造例2で製造した易接着剤BをワイヤバーNo.2で塗布し、80℃のオーブンで10分間乾燥して易接着層付フィルムを得た。その時の易接着層中の残留水分は5重量%であった。続いて、そのフィルムの易接着層上に接着剤製造例1で製造した接着剤aをワイヤバーNo.8で塗布し、ポリビニルアルコールのフィルム(平均重合度2400、ケン化度99.9モル%、厚さ80μm)にヨウ素を吸着させて得られた偏光子の片面に、偏光子のもう一方の面には平均厚さ60μmのトリアセチルセルロースフィルムを同様にロール圧着して、100℃のオーブンで10分間乾燥して偏光板を製造した。
その偏光板のピール強度、耐水性、耐湿性の結果を表1に示す。
<比較例3>
接着剤を接着剤aの代わりに接着剤製造例2で製造した接着剤bを使用した以外は比較例1同様に偏光板を製造した。
接着剤を接着剤aの代わりに接着剤製造例2で製造した接着剤bを使用した以外は比較例1同様に偏光板を製造した。
その偏光板のピール強度、耐水性、耐湿性の結果を表1に示す。
<比較例4>
接着剤を接着剤aの代わりに接着剤製造例2で製造した接着剤bを使用した以外は比較例2同様に偏光板を製造した。
接着剤を接着剤aの代わりに接着剤製造例2で製造した接着剤bを使用した以外は比較例2同様に偏光板を製造した。
本発明は、積層フィルムの製造方法、特に偏光板などの光学特性を備える耐水性、耐湿性に優れた積層フィルムの製造に有用である。本発明により製造される偏光板は液晶表示装置などの光学機器に好適に採用し得る。
Claims (7)
- 偏光子の少なくとも片面に接着層、易接着層、および熱可塑性樹脂フィルムがこの順で積層された偏光板の製造方法であって、
熱可塑性樹脂フィルムに易接着剤、接着剤を乾燥工程なくこの順で連続的に塗工し、この接着剤塗工面と偏光子を圧着後乾燥する偏光板の製造方法。 - 熱可塑性樹脂フィルムが脂環式構造重合体樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂のいずれか1つの樹脂を含む請求項1に記載の偏光板の製造方法。
- 熱可塑性樹脂フィルムが延伸フィルムである請求項1または2に記載の偏光板の製造方法。
- 易接着剤にウレタン樹脂を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
- 易接着剤に不揮発性アミン化合物を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
- 接着剤にアセトアセチル基含有ポリビニルアルコールを含有する請求項1〜5のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法で製造された偏光板。
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