JP2010221362A - 円盤状基板の製造方法 - Google Patents

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正義 宮川
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Abstract

【課題】円盤状基板の製造に用いられるキャリアの長寿命化を図る。
【解決手段】2次ラップ工程では、まず、(A)に示すように、未使用状態であるキャリア30を下定盤21a上に設置する。ここで本実施形態におけるキャリア30の初期厚さC1は、例えば0.55mmとすることができる。次いで、(A)に示すように、キャリア30に形成された孔部34の内部にワーク10をセットする。ここでワーク10の初期厚さW1は、0.70mmとなっている。次いで、上定盤、下定盤21a、太陽歯車を回転させることにより、キャリア30を遊星運動させ、孔部34内に載置されたワーク10の表面11を研磨する。これにより、(B)に示すように、ワーク10の厚みが減少し、ワーク10は、その厚みが仕上げ厚さW2(本例では、0.548mm)となる。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば磁気記録媒体用ガラス基板などの円盤状基板の製造方法に関する。
記録メディアとしての需要の高まりを受け、近年、円盤状基板であるディスク基板の製造が活発化している。このディスク基板の一つである磁気ディスク基板としては、アルミ基板とガラス基板とが広く用いられている。このアルミ基板は加工性も高く安価である点に特長があり、一方のガラス基板は強度、表面の平滑性、平坦性に優れている点に特長がある。特に最近ではディスク基板の小型化と高密度化の要求が著しく高くなり、基板の表面の粗さが小さく高密度化を図ることが可能なガラス基板の注目度が高まっている。
このような円盤状基板の製造工程では、キャリアに形成された保持穴の内部に円盤状基板を位置させたうえで、上下に配置された定盤を用いて円盤状基板の表裏面を研磨する場合がある。ここで、キャリアを用いて円盤状基板の研磨を行う際には、一般に、円盤状基板の厚みよりも小さな厚みのキャリアが用いられる(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−198064号公報
ところで、キャリアを用いて円盤状基板の研磨、研削を行う際に、キャリアは下定盤等に接触配置されているために徐々に摩耗し、厚さが次第に薄くなってくる。そして、例えば規定の厚みに達し寿命を迎えると新たなキャリアに交換される。しかしながら、キャリアの交換頻度が高くなると生産性に悪影響となる一方で、キャリアの交換頻度を低くすることで生産コストの低減を図ることも可能となる。
本発明は、円盤状基板の製造に用いられるキャリアの長寿命化を図ることを目的とする。
かかる目的のもと、本発明が適用される円盤状基板の製造方法は、上下一対の研削定盤の下研磨定盤にキャリアを載置しキャリアに円盤状基板をセットして円盤状基板の表裏面を一対の研削定盤にて研削するようになした円盤状基板の製造方法であって、キャリアの初期厚さが円盤状基板の仕上げ厚さに比べて大きいことを特徴とする。
ここで、キャリアの初期厚さは、円盤状基板の初期厚さよりも小さいことを特徴とすることができる。また、キャリアは、基材が樹脂材料で形成されていることを特徴とすることができる。
他の観点から捉えると、本発明が提供される円盤状基板の製造方法は、上下一対の研削定盤の下研磨定盤にキャリアを載置しキャリアに円盤状基板をセットして円盤状基板の表裏面を一対の研削定盤にて研削するようになした円盤状基板の製造方法であって、研削に用いられていない新たなキャリアを用いた前記円盤状基板の研削にて、当該円盤状基板の仕上げ厚さと同等の厚さまで当該キャリアも研削することを特徴とする。
ここで、キャリアの初期厚さを円盤状基板の仕上げ厚さよりも大きく設定することで、前記新たなキャリアを用いた前記円盤状基板の研削にて、当該円盤状基板の当該仕上げ厚さと同等の厚さまで当該キャリアの研削を行うことを特徴とすることができる。
円盤状基板の製造に用いられるキャリアの寿命を、本発明を採用しない場合に比べ、延ばすことが可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1−1(a)〜(d)、図1−2(e)〜(h)は、本実施の形態が適用される円盤状基板(ディスク基板)の製造工程を示した図である。
(1次ラップ工程)
図1−1(a)は1次ラップ工程を示している。この工程でまず、ラッピングマシン40により1回目のラッピングを行い、円盤状基板の原材料であるワーク10の表面11を平滑に研削する。
図2は、ラッピングマシン40の構造を示した図である。
図2に示したラッピングマシン40は、ワーク10が載置される下定盤21aと、ワーク10を上部から押えつけワーク10に対しラッピングを行うための圧力を加える上定盤21bとを備えている。
ここで、下定盤21aの外周部には歯部42が設けられている。また、下定盤21aの中央部には太陽歯車44が設けられている。さらに下定盤21aには、ラッピングが行われる際にワーク10を位置決めする円盤状のキャリア30が設置されている。
キャリア30は、図2に示すラッピングマシン40では5個設置されている。このキャリア30の外周部には歯部32が設けられ、キャリア30は、この歯部32を介して下定盤21aの歯部42および太陽歯車44の双方に噛合している。また下定盤21aおよび上定盤21bの中心部には、これらを回転させるための回転軸46a,46bがそれぞれ設けられている。
この1次ラップ工程においては、まずラッピングマシン40の下定盤21aにキャリア30を設置する。次いでワーク10の載置を行う。
図3は、キャリア30を更に詳しく説明した図である。図3に示したキャリア30には、上述の通り、外周部に歯部32が設けられている。また、キャリア30には、ラッピングを行う際にワーク10が内部に載置される円形形状の孔部34が複数開けられている。この孔部34の直径は、ワーク10の直径よりわずかに大きくなっている。このような形態とすることで、ラッピングを行う際に、ワーク10の外周端の一部に余分な応力がかかるのを抑制することができる。
ここで本実施の形態では、孔部34の直径はワーク10の直径より、例えば、約1mm大きくなっている。また孔部34は、ほぼ等間隔で並んでおり、本実施の形態の場合、例えば35個設けられている。より詳細に説明すると、キャリア30には、キャリア30の中心に最も近い箇所に、周方向に沿って設けられ且つ等間隔に配置された5つの孔部34が設けられている。また、この5つの孔部34よりも外周側に、同じく、周方向に沿って設けられ且つ等間隔に配置された12個の孔部34が設けられている。さらに、この12個の孔部34の外周側(キャリア30の最外周側)に、周方向に沿って設けられ且つ等間隔に配置された18個の孔部34が設けられている。
キャリア30の材料としては、特に限定されないが、例えば、アラミド繊維やガラス繊維を混入することで強化されたエポキシ樹脂を使用することができる。
ここで、キャリア30における孔部34の内部にワーク10を載置した後は、上定盤21bをワーク10に接触するまで移動させ、ラッピングマシン40を稼働させる。
この際のラッピングマシン40の動作を図2を参照して説明する。ラッピングマシン40が稼働する際には、図の上方の回転軸46bを一方向に回転させ、上定盤21bを、同様な一方向に回転させる。また、図の下方の回転軸46aを、回転軸46bの回転とは逆方向に回転させ、下定盤21aを回転軸46aと同様な方向に回転させる。これにより下定盤21aの歯部42も回転軸46aと同様な方向に回転する。また中央部の太陽歯車44も、回転軸46aと同様な方向に回転する。
このように上定盤21b、下定盤21a、太陽歯車44を回転させることにより、これらの歯車に噛み合うキャリア30は、自転運動と公転運動とが組み合わされたいわゆる遊星運動を行う。同様に、キャリア30における孔部34の内部に載置されたワーク10も遊星運動を行う。このようなラッピングマシン40を用いることによりワーク10のラッピングをより精度よく、また迅速に行うことができる。
なお、本実施の形態におけるラッピングは、研磨材を用いて行うことができる。研磨材としては、特に限定されるものではないが、例えば、アルミナやダイヤモンドからなる研磨材をスラリー化して使用することができる。また、上定盤21bや下定盤21aに、これらの研磨材が分散して含まれた砥石を設けてもよい。
(内外周研削工程)
図1−1(b)は内外周研削工程を示している。この工程では、ワーク10の開孔12の内周面、およびワーク10の外周13の外周面の荒削りである研削を行う。また本実施の形態では、内周面と外周面の研削を同時に行う。具体的には、ワーク10の中心に設けられた開孔12を内周砥石22によって研削し、ワーク10の外周13を外周砥石23によって研削する。このとき、内周砥石22と外周砥石23とでワーク10を挟み込んで同時加工する。これによりワーク10の内径と外径の同心度を確保し易くなる。
また本実施の形態において、内周砥石22および外周砥石23は、その表面形状が波形となっている。付言すれば、内周砥石22および外周砥石23は、その表面に、山となる凸部と谷となる凹部とを有している。ここで凸部および凹部は、複数設けられるとともに、内周砥石22、外周砥石23の軸方向に沿って交互に設けられている。このため、本実施形態では、ワーク10の開孔12の内周面および外周13の外周面を研削することができるだけでなく、開孔12および外周13における縁部の面取りを併せて行うことが可能となる。
(内周研磨工程)
図1−1(c)は内周研磨工程を示している。この工程では、図1−1(b)に示した内外周研削工程にて研削を行ったワーク10の内周面を更に平滑にする研磨を行う。
具体的には、まずワーク10を積層し、図示しないホルダにセットする。そして、このホルダにセットされたワーク10の開孔12にブラシ24を挿入する。そして研磨液をワーク10の開孔12に流し込みながら、ブラシ24を高速で回転させる。これによりワーク10の内周面がブラシ24により研磨される。本実施形態では、このようにブラシ24を使用しているので、ワーク10の内周面の研磨が可能となると共に、上記内外周研削工程において面取りされた部分の研磨も可能となる。なお研磨液としては、例えば酸化セリウム砥粒を水に分散してスラリー化したものを用いることができる。
ここで図4は、内周研磨工程において使用するブラシ24の一例を示した図である。このブラシ24は、毛先が螺旋状に配列されたブラシ部61と、このブラシ部61の両端部に連続して形成され、一端と他端とを形成する軸62とを備えている。例えば0.85インチ等の小径ディスクの内周面を研磨するような場合は、ブラシ24の芯を細くする必要がある。そこで本実施の形態では、例えば、複数本のワイヤ(材質:例えば、軟鋼線材(SWRM)、硬鋼線材(SWRH)、ステンレス線材(SUSW)、黄銅線(BSW)など)の間に、ブラシの毛(材質:例えばナイロン(デュポン社の商品名))を挟み込み、この毛が挟み込まれたワイヤをねじることで、ブラシ部61を形成している。ここで、ワイヤをねじってブラシ部61を形成することで、ブラシ部61に形成されるブラシの毛先を螺旋状とすることができる。また、ブラシ部61に形成されるブラシの毛先を螺旋状とすることで、挿入されるワーク10の開孔12にて、研磨液を軸方向に流すことが可能となる。その結果研磨液の搬送を良好に行うことができる。
(2次ラップ工程)
図1−1(d)は2次ラップ工程を示している。この工程では、図1−1(a)に示した1次ラップ工程においてラッピングを行ったワーク10の表面11に対し再度ラッピングを行うことにより更に平滑に研削する。
この2次ラップ工程では、図2に示したラッピングマシン40を使用する。また、1次ラップ工程と同様に、キャリア30に設けられた複数の孔部34の各々にワーク10を載置する。そして、上定盤21b、下定盤21a、太陽歯車44を回転させることにより、キャリア30を遊星運動させ、孔部34内に載置されたワーク10の表面11を研磨する。なお、この2次ラップ工程については、更に詳細な説明を後に行う。
(外周研磨工程)
図1−2(e)は外周研磨工程を示している。この工程では、図1−1(b)に示した内外周研削工程において研削を行ったワーク10の外周面を更に平滑にする研磨を行う。
具体的には、まずワーク10の開孔12の部分に治具25を通してワーク10を積層させ、ワーク10を治具25にセットする。そして研磨液をワーク10の外周13の箇所に流し込みながら、積層したワーク10にブラシ26を接触させ、高速で回転させる。これにより、ワーク10の外周面を研磨することができる。
この際、研磨するのにブラシ26を使用しているので、ワーク10の外周面の研磨が可能となると共に、上記内外周研削工程において面取りされた部分の研磨も可能となる。なお研磨液としては、内周研磨工程の場合と同様に、例えば酸化セリウム砥粒を水に分散してスラリー化したものを用いることができる。
(1次ポリッシュ工程)
図1−2(f)は、1次ポリッシュ工程を示している。この工程では、図1−1(d)に示した2次ラップ工程においてラッピングを行ったワーク10の表面11を、ポリッシングマシン50を用いてポリッシングを行うことで更に研磨し平滑度を上げていく。このポリッシングマシン50は、上述したラッピングマシン40とほぼ同様な構成を有するが、下記に示すように研磨に使用する材料等が一部異なる。
この1次ポリッシュ工程では、例えばウレタンにより形成された硬質研磨布を用いる。また、この1次ポリッシュ工程では、酸化セリウム砥粒を水に分散してスラリー化したものを研磨材として用いることができる。
(2次ポリッシュ工程)
図1−2(g)は、2次ポリッシュ工程を示している。この工程では、図1−2(f)に示した1次ポリッシュ工程においてポリッシングを行ったワーク10の表面11を、精密ポリッシングを行うことで更に研磨し表面11の最終的な仕上げを行う。
この2次ポリッシュ工程では、例えばスエード状の軟質研磨布を用いる。また、この2次ポリッシュ工程では、酸化セリウム砥粒若しくはコロイダルシリカを水等の溶媒に分散してスラリー化したものを研磨材として用いることができる。
(最終洗浄・検査工程)
図1−2(h)は、最終洗浄・検査工程を示している。最終洗浄では、上述した一連の工程において使用した研磨材等の除去を行う。洗浄には超音波を併用した洗剤(薬品)による化学的洗浄などの方法を用いることができる。
また、検査工程においては、例えばレーザを用いた光学式検査器により、ワーク10の表面の傷やひずみの有無等の検査が行われる。
ここで、図1−1(d)に示した上記2次ラップ工程について更に詳細に説明する。
この2次ラップ工程では、上記のとおり、図2に示したラッピングマシン40を使用する。また、キャリア30(図3参照)に設けられた複数の孔部34の各々にワーク10を載置する。そして、上定盤21b、下定盤21a、太陽歯車44(図2参照)を回転させることにより、キャリア30を遊星運動させ、孔部34内に載置されたワーク10の表面11を研磨(研削)する。
ここで図5は、2次ラップ工程を説明するための図である。詳細には、キャリア30、ワーク10、および下定盤21aの断面図を示している。なお、本図では、上定盤21b(図2参照)の図示を省略している。
この2次ラップ工程では、まず、図5(A)に示すように、未使用状態である(研磨が行われていない)キャリア30を下定盤21a上に設置する。ここで本実施形態におけるキャリア30の初期厚さC1は、後述する仕上げ厚さW2(本例では、0.548mm)よりも若干、大きな値として、例えば0.55mmを採用している。次いで、同図(A)に示すように、キャリア30に形成された孔部34の内部にワーク10をセットする。ここで本実施形態におけるワーク10の初期厚さ(2次ラップが開始される前の厚さ)W1は、キャリア30の初期厚さC1(=0.55mm)よりも大きい0.70mmを採用している。なお本実施形態におけるワーク10の直径は、例えば1.89インチである。
次いで、上定盤21b、下定盤21a、太陽歯車44を回転させることにより、キャリア30を遊星運動させ、孔部34内に載置されたワーク10の表面11を研磨する。これにより、同図(B)に示すように、ワーク10の厚みが減少し、ワーク10は、その厚みが仕上げ厚さW2(本例では、0.548mm)となる。
ここで、本実施形態では、キャリア30の初期厚さC1がワーク10の仕上げ厚さW2よりも若干、大きくなっている。このため、同図(B)に示すように、ワーク10のラッピングが行われる際にはキャリア30も削られる。そして、1バッチ目(1回目)のラッピングが終了した際、キャリア30は、ワーク10の仕上げ厚さW2と同等の厚さC2(約0.548mm)となる。
その後、同図(B)の状態にあるワーク10をキャリア30から取り除き、2バッチ目(2回目)のラッピングを行う。具体的には、1回目のラッピングが終了したワーク10をキャリア30から除去し、2次ラップが行われていない新たなワーク10をキャリア30の孔部34に置き、2バッチ目のラッピングを行う。このように、2バッチ目のラッピングとは同一のワーク10に対しラッピングを再度行うという意味でなく、新たな他のワーク10に対してラッピングを行うことを意味する。
ここで同図(C)は、上記新たなワーク10がセットされ且つ2バッチ目のラッピングが行われる前の状態を示している。
ここでキャリア30は、上記のように1バッチ目のラッピングにより厚みが減少し、厚みがC2となっている。その一方で、新たなワーク10は2次ラップがなされていないために、厚みが減少しておらず、その厚さは初期厚さW1(=0.70mm)となっている。
その後、上記と同様に、上定盤21b、下定盤21a、太陽歯車44を回転させることにより、キャリア30を遊星運動させ、孔部34内にセットされた新たなワーク10の表面11を研磨する。これにより、ワーク10は、同図(D)に示すように厚みが減少し、仕上げ厚さW2(=0.548mm)となる。また、キャリア30も、下定盤21aにより削られることで厚みがさらに減少し、その厚みが上記厚みC2よりも小さいC3となる。
次いで本実施形態では、2バッチ目の2次ラップが終了した後、キャリア30の孔部34からワーク10を除去し、新たなワーク10を孔部34にセットする。その後、3バッチ目の2次ラップを行う。また、3バッチ目が終了した後、ワーク10の除去、新たなワーク10の設置を繰り返し、ワーク10に対する2次ラップを行っていく。なおこのように2次ラップを繰り返し行っていくと、キャリア30が次第に薄くなりキャリア30に破断等が生じるおそれがある。そこで本実施形態では、キャリア30における最小厚(最も薄い箇所の厚さ)が規定厚に達した場合、新たなキャリア30に交換する。
ところで本発明者は、上記のようにキャリア30の初期厚さC1をワーク10の仕上げ厚さW2よりも大きくし、1バッチ目のラッピングを行う際に、ワーク10とともにキャリア30を削ることでキャリア30の寿命が2倍になることを見出した。
従来、本発明者は、図6(従来の工程を説明する図)に示すように、ワーク10の仕上げ厚さW2(=0.548mm)よりも小さい初期厚さC0を有するキャリア30を用いて1バッチ目のラッピングを開始していた。そしてこの場合、キャリア30は、概ね30バッチで寿命を迎えていた。即ち、約30バッチに達した際に、キャリア30の最小厚が上記規定厚に達していた。
その一方で、上記のように、キャリア30の初期厚さC1をワーク10の仕上げ厚さW2よりも大きくした場合、キャリア30の寿命が約60バッチとなった。また、上定盤21bおよび下定盤21aからワーク10に作用する加圧力を上昇させ、また上定盤21b等の回転速度も上昇させることが可能となった。即ち、ワーク10に作用する加圧力、上定盤21b等の回転速度を上昇させたうえでラッピングを行ったとしても、キャリア30の寿命が短くなるどころか、30バッチ分寿命が延びることを見出した。
ここでキャリア30の寿命が長くなった理由として、1バッチ目のラッピングが行われた際、キャリア30の厚みが均一化されたことが挙げられる。未使用状態におけるキャリア30は、その厚みが必ずしも全域にわたり均一ではなく部分的に厚かったり薄かったりする場合がある。このような状態にてラッピングを開始すると、例えば肉厚の薄い部分において変形(例えば、撓み)が生じやすくなり、この部分が特に削られやすくなると考えられる。
図6に示した態様では、キャリア30は下定盤21aに接触しているために下定盤21a側の面は平滑になるものの、上定盤21bに対してあまり接触せず上定盤21b側の面は平滑になりにくい。また仮に接触したとしても、この場合は、キャリア30が上定盤21bによって逆に不均一に削られるおそれもある。即ち、図6に示した態様では、キャリア30は、厚みの均一化が図られず、肉厚の小さい部分が残ってしまう可能性が高い。この結果、上記のとおり、肉厚の小さい部分において変形が生じやすくなると考えられ、この部分が特に削られやすくなると考えられる。その一方で、本実施形態では、上定盤21bによりキャリア30の上面が確実に削られる。このため、厚みの均一が図られ、上記のような変形が抑制可能になると考えられる。
なお、本実施形態における態様では、図6に示した態様に比べ、キャリア30をより多く削ることになり、例えば上定盤21bに設けられた砥石(不図示)の短寿命化が懸念される。しかしながら、本実施形態におけるキャリア30は、その基材が樹脂材料(エポキシ樹脂)により形成され削れやすいため、このような砥石の短寿命化は見られなかった。また、ワーク10にも特に変化がなく、ワーク30の厚みを増したことによる不具合は生じなかった。
また、図5(A)に示したキャリア30の初期厚さC1は、ワーク10の初期厚さW1よりも大きくしてもよい。但し、厚くする分だけキャリア30は高価になる。また、ワーク10のラッピングが開始される前にキャリア30を削ることになり無駄も生じてしまう。このため、キャリア30の初期厚さC1は、ワーク10の初期厚さW1よりも小さくしておくことが好ましい。
また、本実施形態では、2次ラップ工程において、キャリア30の初期厚さC1をワーク10の仕上げ厚さW2よりも大きくした例を説明したが、例えば、上記1次ラップ工程、1次ポリッシュ工程、2次ポリッシュ工程においても、同様に、キャリア30の初期厚さC1をワーク10の仕上げ厚さW2よりも大きくすることができる。
円盤状基板(ディスク基板)の製造工程を示した図である。 円盤状基板(ディスク基板)の製造工程を示した図である。 ラッピングマシンの構造を示した図である。 キャリアを説明するための図である。 内周研磨工程において使用するブラシの一例を示した図である。 2次ラップ工程を説明するための図である。 従来の工程を説明する図である。
10…ワーク、21a…下定盤、21b…上定盤、30…キャリア、40…ラッピングマシン

Claims (5)

  1. 上下一対の研削定盤の下研磨定盤にキャリアを載置し当該キャリアに円盤状基板をセットして当該円盤状基板の表裏面を当該一対の研削定盤にて研削するようになした円盤状基板の製造方法であって、
    前記キャリアの初期厚さが前記円盤状基板の仕上げ厚さに比べて大きいことを特徴とする円盤状基板の製造方法。
  2. 前記キャリアの初期厚さは、前記円盤状基板の初期厚さよりも小さいことを特徴とする請求項1記載の円盤状基板の製造方法。
  3. 前記キャリアは、基材が樹脂材料で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の円盤状基板の製造方法。
  4. 上下一対の研削定盤の下研磨定盤にキャリアを載置し当該キャリアに円盤状基板をセットして当該円盤状基板の表裏面を当該一対の研削定盤にて研削するようになした円盤状基板の製造方法であって、
    研削に用いられていない新たなキャリアを用いた前記円盤状基板の研削にて、当該円盤状基板の仕上げ厚さと同等の厚さまで当該キャリアも研削することを特徴とする円盤状基板の製造方法。
  5. 前記キャリアの初期厚さを前記円盤状基板の仕上げ厚さよりも大きく設定することで、前記新たなキャリアを用いた前記円盤状基板の研削にて、当該円盤状基板の当該仕上げ厚さと同等の厚さまで当該キャリアの研削を行うことを特徴とする請求項4記載の円盤状基板の製造方法。
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