JP2010218782A - 電磁誘導加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、複数のインバータを同時に駆動した場合に干渉音の発生を防止して各々の入力電力を制御する電磁誘導加熱装置を提供することである。
【解決手段】発明の電磁誘導加熱装置は、直流電圧を高周波の交流電圧に変換するインバータ回路を有し、該インバータ回路はスイッチング回路と共振回路を含み、共振回路は加熱コイルと該加熱コイルに直列接続される2つの共振コンデンサを含み、前記共振コンデンサの一方に並列に接続される共振点可変回路を備えることによって達成できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の加熱部を有する電磁誘導加熱装置に関するものである。
近年、火を使わずに鍋などの被加熱物を加熱するインバータ方式の電磁誘導加熱装置が広く用いられるようになってきている。電磁誘導加熱装置は、加熱コイルに高周波電流を流し、コイルに近接して配置された鉄やステンレスなどの材質で作られた被加熱物に渦電流を発生させ、被加熱物自体の電気抵抗により発熱させる。被加熱物の温度制御が可能で安全性が高いことから、新しい熱源として認知されている。
従来、システムキッチンなどに組み込まれる電気調理器には、シーズヒータやプレートヒータ,ハロゲンヒータなどの抵抗体を熱源としたものが使われていたが、近年では、一部を誘導加熱調理器に置き換えたもの、あるいは2口以上を誘導加熱調理器にしたものに代わりつつある。電磁誘導加熱装置の入力電力を変化させ被加熱物の温度制御を行う方法としては、インバータの駆動周波数を変化させる方法が一般的である。しかし、加熱コイルを複数個備えてそれぞれ別々の被加熱物を加熱する場合、インバータ間の差分周波数に起因して被加熱物から干渉音が発生するという問題がある。
このような問題を解決する従来例として、特許文献1に開示されるような誘導加熱用インバータがある。このインバータは、一定の駆動周波数で共振コンデンサの一部をスイッチング素子でバイパスし、導通期間を変化させ入力電力を制御するものである。これにより、複数個のインバータを作動しても同一の駆動周波数で入力電力を変えることができるため、干渉音の発生を防ぐことができる。
特開2002−8840号公報
上述したように、特許文献1では、干渉音の発生を防ぐことができるが、大きな共振電流がバイパス用のスイッチング素子に流れるため発生する損失が大きくなる問題点がある。
本発明の課題は、複数のインバータを同時に駆動した場合の干渉音の発生を防止でき、バイパス用のスイッチング素子の損失発生を抑えた電磁誘導加熱装置を提供することである。
上述の課題は、直流電源と、該直流電源から供給される直流電圧を高周波の交流電圧に変換するインバータ回路と、制御回路とを有する電磁誘導加熱装置において、前記インバータ回路は、スイッチング回路と、共振回路と、共振点可変回路とを備え、前記スイッチング回路が、前記直流電源の両端子に接続する、上アームのパワー半導体スイッチング素子と下アームのパワー半導体スイッチング素子との直列接続により形成され、加熱コイルと第1の共振コンデンサと第2の共振コンデンサとを直列に接続して形成した前記共振回路は、一端が前記スイッチング回路の上アームと下アームとの接続点に接続され、他端が前記直流電源の何れか一方の端子に接続され、前記第2の共振コンデンサに並列接続される前記共振点可変回路は、第3の共振コンデンサと第1のスイッチ素子の直列接続と、前記第1のスイッチ素子に逆並列に接続した第1のダイオードにより形成され、前記制御回路によって、前記第1のスイッチ素子の導通期間を制御することで前記共振回路の共振周波数を可変する電磁誘導加熱装置によって解決される。
また、被加熱物を誘導加熱する電磁誘導加熱装置であって、正電極と負電極から直流電圧を供給する電源回路と、該電源回路の正電極と負電極の間に接続され、直流電圧を交流電圧に変換して出力するスイッチング回路と、該スイッチング回路の出力端子と前記電源回路の端子間に接続され、加熱コイルと第1の共振コンデンサと第2の共振コンデンサとの直列接続で構成された共振回路と、前記第2の共振コンデンサに並列に接続され、前記共振回路の共振点を可変する共振点可変回路と、を具備する電磁誘導加熱装置によって解決される。
本発明によれば、共振コンデンサに共振点可変回路を備え、共振周波数を可変することにより、共振回路の負荷特性を誘導性に維持することができ、Duty制御によって入力電力を制御でき、スイッチング素子の損失発生を抑えることができる。複数のインバータを同時に駆動した場合においても、全てのインバータの駆動周波数を同一にすることができるため、干渉音が発生しない電磁誘導加熱装置を提供することができる。
実施例1の電磁誘導加熱装置のブロック図である。 実施例1の電磁誘導加熱装置の回路の変形例である。 実施例1の電磁誘導加熱装置の回路の変形例である。 実施例1の電磁誘導加熱装置の回路の変形例である。 実施例2の電磁誘導加熱装置の回路構成図である。 実施例2の動作説明図である。 実施例2の制御方法の説明図である。 実施例2の制御方法の説明図である。 実施例2の制御方法の説明図である。 実施例3の電磁誘導加熱装置の回路構成図である。 実施例4の電磁誘導加熱装置の回路構成図である。 実施例5の電磁誘導加熱装置の回路の一部である。 実施例6の電磁誘導加熱装置の回路の一部である。 各被加熱物の抵抗値と鉄に対するインダクタンス比率を示す図である。 実施例2の動作説明図の変形例である。
以下、図面を用いながら本発明の実施例を説明する。
実施例1の電磁誘導加熱装置は、直流電圧を高周波の交流電圧に変換するインバータ回路を有し、該インバータ回路はスイッチング回路と共振回路を含み、共振回路は加熱コイルと該加熱コイルに直列接続される2つの共振コンデンサを含み、前記直流電源の両端子(p/o)のいずれか一方とスイッチング回路の出力端子(t)との間に前記共振回路を接続し、前記共振コンデンサの一方に並列に接続される共振点可変回路を有するものである。以下では、実施例1の電磁誘導加熱装置を図を用いて詳細に説明する。
図1は実施例1の電磁誘導加熱装置のブロック図である。図1に示すように、本実施例の電磁誘導加熱装置は、第1のインバータ100,第2のインバータ200,第3のインバータ300を備えている。各インバータが被加熱物を加熱できるので、本実施例の電磁誘導加熱装置は複数の被加熱物を同時に加熱することができる。本実施例では各々のインバータの構成は同等であるので、第1のインバータ100を代表して説明する。
図1において、第1のインバータ100はスイッチング回路20,共振回路60,共振点可変回路30によって構成されている。スイッチング回路20は、電源回路10の正電極p点と負電極o点との間に接続されており、電源回路10から供給される直流電圧を高周波の交流電圧に変換して共振回路60に印加する。共振回路60は、直列接続された、加熱コイル5,共振コンデンサ6,7から構成され、加熱コイル5にはスイッチング回路20から高周波電力が供給される。共振点可変回路30は共振コンデンサ7に並列に接続されており、共振コンデンサ7に流れる電流をバイパスすることによって、共振回路60の共振点を制御する。
スイッチング回路20はドライブ回路61によって駆動され、共振点可変回路30はドライブ回路62によって駆動される。ドライブ回路61,62は制御回路70によってコントロールされる。入力電力設定部75は、使用者が入力電力(火力)を設定するためのインターフェースであり、設定に応じて制御回路70に信号を送る。制御回路70は入力電力設定部75からの信号に応じてスイッチング回路20及び共振点可変回路30を制御する。
一般に、共振型のインバータでは、スイッチング回路の駆動周波数fs>共振回路の共振周波数frに設定し、共振負荷の特性を誘導性にすることで、共振回路に流れる電流がスイッチング回路の出力電圧に対し遅れ位相になるように制御する。これにより、スイッチング回路での損失増加を抑制している。すなわち、図1では、共振回路60に流れる電流IL5が、スイッチング回路20と共振回路60の接続点である出力端子t点の電圧に対して遅れ位相になるように制御することでスイッチング回路20の損失を抑制することができる。
しかしながら、駆動周波数fsを固定した状態で、スイッチング回路20の導通期間を変化させ電力制御を行うと、スイッチング回路20の導通期間に電流IL5の極性が反転し、電流IL5がスイッチング回路20の出力電圧より進み位相になる進相モードへ移行する場合もある。進相モードはスイッチング回路20の損失増加を招くので、共振型のインバータでは避けなければならないモードである。
本実施例では、被加熱物の材質や形状,厚み,大きさ、或いは、設定された入力電力(火力)の大きさに応じて共振点可変回路30の導通期間を変えて、共振回路60の共振点を制御し、共振回路60の負荷特性を誘導性に維持する。すなわち、常に、スイッチング回路20の駆動周波数fs>共振回路60の共振周波数frを満たすように、共振周波数frを制御することで、進相モードを回避し、スイッチング回路20の損失増加を回避できる。例えば、被加熱物が鉄などの磁性体において、大電力時には共振点可変回路30の導通を停止し加熱を行う。電力を制御する場合には、共振点可変回路30の導通期間を長くすることで、電力を低減する。図14に各被加熱物の抵抗値と鉄に対するインダクタンス比率を示す。非磁性ステンレスなどの非磁性体では、インダクタンス値が鉄に比べ、2/3程度に低下する。即ち共振点はインダクタンスの低下により共振点が高くなる。したがって、容量性(スイッチング回路の駆動周波数fs<共振回路の共振周波数fr)になってしまう。そこで、大電力時でも共振点可変回路30を導通状態にすることで、負荷特性を誘導性に維持する。電力を制御する場合には、鉄と同様に共振点可変回路の導通期間を長くすることで、電力が低減できる。
これにより、第1のインバータ100は駆動周波数fsを一定にしてスイッチング回路20の導通期間を変化させ、入力電力を制御してもスイッチング回路20の損失増加を回避可能となる。このように、共振点可変回路30は、一定の駆動周波数fsで動作を実現するための補助スイッチング回路としての役割を果たす。
次に、図2〜図4を用いて図1の実施例の変形例を説明する。図2〜図4の変形例でも、共振回路60や共振点可変回路30の構成,動作は図1で説明したものと同等であるので詳細な説明は省略する。前述したように、図1では、共振回路60のo点を電源回路10の負電極o点に接続するとともに、共振点可変回路30のo点を電源回路10の負電極o点に接続した。図2に示すように、共振回路60のo点を電源回路10の負電極o点に接続するとともに、共振点可変回路30のo点を電源回路10の正電極p点に接続しても同様の効果を得ることができる。また、図3に示すように、共振回路60及び共振点可変回路30のo点を電源回路10の正電極p点に接続しても同様の効果を得ることができる。また、図4に示すように、共振回路60のo点を電源回路10の正電極p点に接続するとともに、共振点可変回路30のo点を電源回路10の負電極o点に接続しても同様の効果を得ることができる。
なお、共振コンデンサ6の容量を共振コンデンサ7の容量より小さくすることで、共振コンデンサ7に発生する共振電圧を低減させ、共振点可変回路にかかる電圧を小さくすることができる。すなわち、共振点可変回路30における損失発生を低減させ、耐電圧性能を高めることができる。
図5を用い、実施例1の電磁誘導加熱装置の構成と動作をより具体的にした実施例2を説明する。なお、実施例1で説明した構成は同一の符号を付して説明を省略する。
図5において、電源回路10は、商用電源1からの交流電圧を整流する整流回路2とインダクタ3及びコンデンサ4で構成された平滑回路からなり、交流電圧を直流電圧に変換して第1のインバータ100に電力を供給する。
電源回路10内のコンデンサ4の正電極p点と負電極o点との間にはスイッチング回路20が接続されている。スイッチング回路20は、パワー半導体スイッチング素子であるIGBT11とIGBT12が直列に接続されて構成される。IGBT11,12にはそれぞれダイオード21,22が逆方向に並列接続されている。以下では、IGBT11とダイオード21で構成される回路を上アームと称し、IGBT12とダイオード22で構成される回路を下アームと称することとする。また、IGBT11,12にはそれぞれ並列にスナバコンデンサ31,32が接続されている。スナバコンデンサ31,32は、IGBT11またはIGBT12のターンオフ時の遮断電流によって充電あるいは放電される。スナバコンデンサ31,32の容量は、IGBT11,12のコレクタとエミッタ間の出力容量より十分に大きいため、ターンオフ時に両IGBTに印加される電圧の変化は低減され、ターンオフ損失は抑制される。
IGBT11,12の接続点である出力端子t点と電源回路10の負電極o点間には共振回路60が接続されている。共振回路60は直列に接続された加熱コイル5と共振コンデンサ6,7で構成される。
共振回路60内の共振コンデンサ7に並列に接続された共振点可変回路30は、共振コンデンサ8とIGBT13の直列接続と、IGBT13に逆並列接続されたダイオード23によって構成されている。ここで、出力端子t点から加熱コイル5に向かって流れる方向を共振電流IL5の正方向とする。
電流検出素子71は、共振回路60に流れる電流を検出する。共振電流検出回路72は、電流検出素子71の出力信号レベルを制御回路70の入力レベルに適した信号に変換する。電流検出素子73は、商用電源1から入力する電流を検出する。入力電流検出回路74は電流検出素子73の出力信号レベルを制御回路70の入力レベルに適した信号に変換する。制御回路70は入力電流検出回路74で検出した入力電流と共振電流検出回路72で検出した共振電流の関係から被加熱物の材質や状態を判断し、加熱動作の開始又は停止を行う。被加熱物の判別は、磁性体と非磁性体とに区別する。区別する方法としては、加熱前に低電力(300W程度)で通電を行う。そのときの共振電流IL5またはIGBT11,12の電流値を検出し、その電流値により、被加熱物の材質を判別する。電流値が小さい場合には鉄などの磁性体,電流値が大きい場合は、非磁性ステンレスやアルミニウム,銅といった非磁性体の被加熱物と判別する。図14に周波数20kHzにおける各被加熱物の抵抗値を示す。図14のように、非磁性ステンレスでは鉄の1/3、アルミニウム1/20、銅では約1/25の抵抗値となる。
また、制御回路70は、入力電力設定部75からの信号に応じてスイッチング回路20のIGBT11,12及びIGBT13の導通期間を、ドライブ回路61,62を介して設定し入力電力を制御する。材質の検知は、過電流や過電圧の発生を防ぐために低電力かつ短時間で実施する必要がある。本実施例において材質検知の初期段階では、共振点可変回路30を導通状態にすることにより、共振回路のインピーダンスを大きくすることができ、過電流や過電圧の発生及び入力電力の急増を防ぐことができる。
また、図5に示すように、スイッチング回路20の上アームに流れる電流をIc1、下アームに流れる電流をIc2、共振点可変回路30に流れる電流をIc3、共振電流をIL5とする。上アームのIGBT11のコレクタ,エミッタ間の電圧をVc1、下アームのIGBT12のコレクタ,エミッタ間の電圧をVc2、共振点可変回路30のIGBT13のコレクタ,エミッタ間の電圧をVc3、共振コンデンサ7の共振電圧をVc4、共振コンデンサ8の共振電圧をVc5、インバータの電源電圧をVpとする。
以上の構成において、鉄などの磁性被加熱物の入力電力を下げる場合や、アルミ鍋などの非磁性被加熱物の加熱,入力電力を下げる場合の動作を説明する。まず、共振点可変回路30に電流を流すと、共振コンデンサ7に共振コンデンサ8が並列接続になるため、共振回路60のインピーダンスが増加するとともに共振周波数frが低くなり、入力電力を下げることができる。以下に共振周波数の計算式(式1)を示す。(式1)に示すように、Cの大きさが大きくなると共振周波数が小さくなることが分かる。
Figure 2010218782
fr:共振周波数、L:被加熱物を搭載した時の加熱コイルのインダクタンス、
C:共振コンデンサ6,7と共振点可変回路30の合成容量
入力電力を更に低下するにはアームの導通期間を短くするとともに、下アームの導通期間を長くする。このとき、下アームの導通期間に共振電流IL5の流れる方向が負から正に反転し易くなるが、上述したように、共振周波数frが低くなるため、スイッチング回路の駆動周波数と共振周波数frの差が大きくなる。このため共振電流IL5の極性が負から反転することを防止することができる。
次に、共振点可変回路30の導通期間制御による入力電力を下げるときの動作について図6を用いてより詳細に説明する。なお、図6に示すように、IGBT11〜13の制御の一周期(駆動周期)をtsで表し、IGBT11,12,13の導通期間をそれぞれt1,t2,t3で表す。また、共振電流IL5の一周期をモード1〜5に分けて表す。
(モード1)
図6に示すように、モード1では、IGBT11,12,13の駆動信号がそれぞれオン,オフ,オンとなっており、IGBT11,13が導通している。加熱コイル5の蓄積エネルギーがゼロになると共振電流IL5の極性が負から正に変わり、共振電流IL5が、IGBT11,加熱コイル5,共振コンデンサ6,7の経路と、IGBT11,加熱コイル5,共振コンデンサ6,8,IGBT13の経路に流れる。すなわち、モード1の共振特性は、IGBT11,加熱コイル5,共振コンデンサ6,7,8によって決定される。なお、モード1では、共振コンデンサ6,7,8は共振電流IL5によって放電される。
(モード2)
次に、モード1に続くモード2を説明する。モード2では、IGBT11,12,13の駆動信号をそれぞれオン,オフ,オフとし、IGBT11のみを導通させる。すなわち、モード2では、IGBT13を導通させないので、Ic3が遮断される。図6に示すように、モード2では共振電流IL5は正の極性を有しており、この電流はIGBT11,加熱コイル5,共振コンデンサ6,7の経路に流れる。すなわち、モード2の共振特性は、IGBT11,加熱コイル5,共振コンデンサ6,7によって決定される。
(モード3)
次に、モード2に続くモード3を説明する。モード3では、まず、IGBT11,12,13の駆動信号を全てオフとし、全てのIGBTを導通させない。図6に示すように、モード3では共振電流IL5は正の極性を有しており、共振電流IL5は、スナバコンデンサ31,加熱コイル5,共振コンデンサ6,7の経路と、スナバコンデンサ32,加熱コイル5,共振コンデンサ6,7の経路で流れ続け、上アームのスナバコンデンサ31は充電、下アームのスナバコンデンサ32は放電される。従って、IGBT11のコレクタ,エミッタ間の電圧Vc1は徐々に増加し、IGBT12のコレクタ,エミッタ間の電圧Vc2、すなわち出力電圧は徐々に減少する。このときの共振特性は、スナバコンデンサ31,32,加熱コイル5,共振コンデンサ6,7によって決定される。
その後、Vc1の電圧がインバータの電源電圧Vpに達し、下アームのダイオード22に順方向の電圧が印加されると、共振電流IL5は環流電流として加熱コイル5,共振コンデンサ6,7,ダイオード22の経路で流れる。このとき、IGBT11,12,13の駆動信号をそれぞれオフ,オン,オフとし、IGBT12のみを導通させると、共振電流IL5の極性が変わらない限り、共振電流IL5がダイオード22を流れ続ける。
(モード4)
次に、モード3に続くモード4を説明する。モード4では、IGBT11,12,13の駆動信号がそれぞれオフ,オン,オフとなっており、IGBT12のみが導通している。加熱コイル5の蓄積エネルギーがゼロになり共振電流IL5の極性が正から負に変わると、共振電流IL5は共振コンデンサ7,6,加熱コイル5,IGBT12の経路に流れる。すなわち、モード4の共振特性は、IGBT12,加熱コイル5,共振コンデンサ6,7によって決定される。図6に示すように、Vc5には負の電圧が印加されているため、共振点可変回路30には負方向の電流は流れない。なお、モード4では、共振コンデンサ6,7はIL5によって放電される。
(モード5)
次に、モード4に続くモード5を説明する。モード5では、まず、IGBT11,12,13の駆動信号を全てオフとし、全てのIGBTを導通させない。図6に示すように、モード5では共振電流IL5は負の極性を有しており、共振電流IL5は、加熱コイル5,スナバコンデンサ32,共振コンデンサ7,6の経路と、加熱コイル5,スナバコンデンサ31,コンデンサ4,共振コンデンサ7,6の経路で流れ続け、上アームのスナバコンデンサ31は放電、下アームのスナバコンデンサ32は充電される。従って、IGBT11のコレクタ,エミッタ間の電圧Vc1は徐々に減少し、IGBT12のコレクタ,エミッタ間の電圧Vc2、すなわち出力電圧は徐々に増加する。このときの共振特性は、スナバコンデンサ31,32,加熱コイル5,共振コンデンサ6,7によって決定される。
その後、Vc2の電圧がインバータの電源電圧Vpに達し、上アームのダイオード21に順方向の電圧が印加されると、共振電流IL5は環流電流として加熱コイル5,ダイオード21,コンデンサ4,共振コンデンサ7,6の経路で流れる。このとき共振コンデンサ8には負の電圧が充電されており、共振コンデンサ7の負の充電電圧が、共振コンデンサ8の充電電圧を超えると、ダイオード23に順方向電圧が印加され、共振電流IL5は分流し、ダイオード23,共振コンデンサ8,6,加熱コイル5,ダイオード21,コンデンサ4の経路と共振コンデンサ7,6,加熱コイル5,ダイオード21,コンデンサ4の経路に流れる。
このとき、IGBT11,12,13の駆動信号をそれぞれオン,オフ,オンとし、IGBT11と13をともに導通させると、共振電流IL5の極性が変わらない限り、共振電流IL5がダイオード21を流れ続ける。
以上のように、共振電流IL5の一周期の間にモード1〜5の動作が行われ、以後、この動作を繰り返す。モード2およびモード4の説明から明らかのように、IGBT11及び12に電流Ic1及びIc2が通電している状態でIGBT11,12が遮断される。これによりVc2の電圧の0Vと共振電流IL5の0Aの位相差が常に電流遅れ位相で動作する。このように本実施例は共振コンデンサ7に並列に共振点可変回路30を設け、負荷の共振特性を変化させることによって、常に電流遅れ位相で動作でき、進相モードを回避することができる。
次に、入力電力を更に低減する方法としてIGBT11の導通期間を短くし、IGBT12の導通期間を長くする。このときのインバータ動作について図15を使い詳細に説明する。なお、図15に示すように、IGBT11〜13の制御の一周期(駆動周期)をtsで表し、IGBT11,12の導通期間をそれぞれt1,t2と表す。IGBT13は常時オン状態である。また、共振電流IL5の一周期をモード1〜4に分けて表す。
(モード1)
図15に示すように、モード1では、IGBT11,12,13の駆動信号がそれぞれオン,オフ,オンとなっており、IGBT11,13が導通している。加熱コイル5の蓄積エネルギーがゼロになると共振電流IL5の極性が負から正に変わり、共振電流IL5が、IGBT11,加熱コイル5,共振コンデンサ6,7の経路と、IGBT11,加熱コイル5,共振コンデンサ6,8,IGBT13の経路に流れる。すなわち、モード1の共振特性は、IGBT11,加熱コイル5,共振コンデンサ6,7,8によって決定される。なお、モード1では、共振コンデンサ6,7,8は共振電流IL5によって放電される。
(モード2)
次に、モード1に続くモード2を説明する。モード2では、まず、IGBT11,12,13の駆動信号がそれぞれオフ,オフ,オンとし、IGBT13のみ導通させる。図15に示すように、モード2では共振電流IL5は正の極性を有しており、共振電流IL5は、スナバコンデンサ31,加熱コイル5,共振コンデンサ6,7の経路と、スナバコンデンサ31,加熱コイル5,共振コンデンサ8,IGBT13の経路と、スナバコンデンサ32,加熱コイル5,共振コンデンサ6,7の経路と、スナバコンデンサ32,加熱コイル5,共振コンデンサ8,IGBT13の経路で流れ続け、上アームのスナバコンデンサ31は充電、下アームのスナバコンデンサ32は放電される。従って、IGBT11のコレクタ,エミッタ間の電圧Vc1は徐々に増加し、IGBT12のコレクタ,エミッタ間の電圧Vc2、すなわち出力電圧は徐々に減少する。このときの共振特性は、スナバコンデンサ31,32,加熱コイル5,共振コンデンサ6,7,8によって決定される。
その後、Vc1の電圧がインバータの電源電圧Vpに達し、下アームのダイオード22に順方向の電圧が印加されると、共振電流IL5は環流電流として加熱コイル5,共振コンデンサ6,7,ダイオード22の経路と、加熱コイル5,共振コンデンサ8,ダイオード22の経路で流れる。このとき、IGBT11,12,13の駆動信号をそれぞれオフ,オン,オンとし、IGBT12を導通させても、共振電流IL5の極性が変わらない限り、共振電流IL5がダイオード22を流れ続ける。
(モード3)
次に、モード2に続くモード3を説明する。モード3では、IGBT11,12,13の駆動信号がそれぞれオフ,オン,オンとなっており、IGBT12,13が導通している。加熱コイル5の蓄積エネルギーがゼロになり共振電流IL5の極性が正から負に変わると、共振電流IL5は共振コンデンサ7,6,加熱コイル5,IGBT12の経路と、共振コンデンサ8,6,加熱コイル5,IGBT12,ダイオード23の経路に流れる。すなわち、モード4の共振特性は、IGBT12,加熱コイル5,共振コンデンサ6,7,8によって決定される。なお、モード4では、共振コンデンサ6,7,8はIL5によって放電される。
(モード4)
次に、モード3に続くモード4を説明する。モード5では、まず、IGBT11,12,13の駆動信号をオフ,オフ,オンとし、IGBT13のみ導通している。図15に示すように、モード4では共振電流IL5は負の極性を有しており、共振電流IL5は、加熱コイル5,スナバコンデンサ32,共振コンデンサ7,6の経路と、加熱コイル5,スナバコンデンサ32,ダイオード23,共振コンデンサ8,6の経路と、加熱コイル5,スナバコンデンサ31,コンデンサ4,共振コンデンサ7,6の経路と、加熱コイル5,スナバコンデンサ31,コンデンサ4,ダイオード23,共振コンデンサ8,6の経路で流れ続け、上アームのスナバコンデンサ31は放電、下アームのスナバコンデンサ32は充電される。従って、IGBT11のコレクタ,エミッタ間の電圧Vc1は徐々に減少し、IGBT12のコレクタ,エミッタ間の電圧Vc2、すなわち出力電圧は徐々に増加する。このときの共振特性は、スナバコンデンサ31,32,加熱コイル5,共振コンデンサ6,7,8によって決定される。
その後、Vc2の電圧がインバータの電源電圧Vpに達し、上アームのダイオード21に順方向の電圧が印加されると、共振電流IL5は環流電流として加熱コイル5,ダイオード21,コンデンサ4,共振コンデンサ7,6の経路で流れる。このとき共振コンデンサ8には負の電圧が充電されており、共振コンデンサ7の負の充電電圧が、共振コンデンサ8の充電電圧を超えると、ダイオード23に順方向電圧が印加され、共振電流IL5は分流し、ダイオード23,共振コンデンサ8,6,加熱コイル5,ダイオード21,コンデンサ4の経路と共振コンデンサ7,6,加熱コイル5,ダイオード21,コンデンサ4の経路に流れる。
このとき、IGBT11,12,13の駆動信号をそれぞれオン,オフ,オンとし、IGBT11と13をともに導通させると、共振電流IL5の極性が変わらない限り、共振電流IL5がダイオード21を流れ続ける。
以上のように、共振電流IL5の一周期の間にモード1〜4の動作が行われ、以後、この動作を繰り返す。共振点可変回路30が常時オン状態おいては、モード1,4の説明から明らかなように、IGBT12の導通期間t2が長くなっても、ダイオード21または22が導通している期間に共振電流IL5が負から正に変化している。このため共振電流IL5が負から正に極性が反転することがなく、負荷特性が誘導性を保ち、進相モードを回避することができる。
これにより、スイッチング回路20の導通期間を変化させることにより入力電力を制御することが可能となる。
また、共振コンデンサ8に流れる電流は共振コンデンサ7と共振コンデンサ8のコンデンサ容量比で決まる。本実施例では共振コンデンサ7容量≧共振コンデンサ8容量としたので、共振コンデンサ8に流れる電流は共振コンデンサ7以下になる。これにより、IGBT13での損失発生を低減させ、IGBT13の耐電流性能を高めることができる。
また、共振コンデンサ7に発生する電圧(Vc4)は共振コンデンサ6の容量と共振コンデンサ7の容量により決まる。したがって、共振コンデンサ7に発生する電圧を低減するためには共振コンデンサ7容量≧共振コンデンサ6容量とすることで共振コンデンサ7の発生電圧を1/2以下になる。これにより、IGBT13での損失発生を低減させ、IGBT13の耐電圧性能を高めることができると共に、共振点可変範囲を広く設定することが可能になる。
次に共振コンデンサ8の充電電圧について説明する。共振コンデンサ8(Vc5)の電圧の関係式(式2)を示す。
Figure 2010218782
C7:共振コンデンサ7の容量、C8:共振コンデンサ8の容量
本実施例では、C8<C7のため、Vc5の電圧はC7より低い電圧が充電されることとなる。IGBT13にはVc4とVc5の合計電圧が印加されるが、Vc5に充電される電圧が低いため、IGBT13の素子耐圧の増大には影響ない。
次に、図7を用いて入力電力の制御方法を説明する。図6でも説明したように、IGBT11,12,13の導通期間をt1,t2,t3で表し、駆動周期をtsで表す。図7は、鉄製の被加熱物と非磁性ステンレスをインバータ駆動周波数21kHzで高出力加熱する場合の制御条件の一例を示しており、横軸はIGBT13の導通期間IGBT13のDuty(t3/ts)、縦軸は入力電力Pinを表している。ここでは、t1,t2は変えず、t3を変化させ入力電力Pinを制御する場合について説明する。
図7に示すように、鉄製の被加熱物の場合、IGBT13のDuty=0(IGBT13が常時オフ状態)のときに最大の入力電力となる。Dutyを増大していくと入力電力Pinが減少し、Duty=約0.5以上で入力電力Pinがほぼ一定になる。一方、非磁性ステンレスでは、IGBT13のDuty=0.45で最大電力の3kWになり、Dutyを更に増やすことで入力電力が減少し、Duty=0.7以上でほぼ一定になる。これから明らかなように、IGBT13のDutyを大きくすることにより入力電力Pinを減少させることができる。
IGBT13のDutyを制御することで入力電力を制御できる理由を説明する。IGBT13を導通すると、共振コンデンサ7と共振コンデンサ8が並列接続となるため、共振コンデンサ6,7,8の合成共振コンデンサ容量が大きくなり、加熱コイル5と合成共振コンデンサで決まる共振周波数が低下する。図8に鉄製の被加熱物を加熱するときにIGBT13のDutyを変化させた場合の共振特性グラフを示す。図8に示すように、t3を長くしてIGBT13のDutyを大きくすると、共振周波数が低下する。このため、例えば、インバータ駆動周波数を21kHzに固定した場合、Duty=0のときには入力電力は約3kW、Duty=0.35のときには入力電力は約1.5kW、Duty=0.5のときには入力電力は約0.5kWとなる。このようにt3のオン時間(IGBT13のDuty)を制御することで入力電力を制御することが可能になる。
上述したように、IGBT13のDutyが約0.5以上になると入力電力Pinは約0.5kWで一定になる。これは、IGBT13のオンしているt3の期間に、共振電流IL5が正から負に変わり、ダイオード23に電流が流れ、IGBT13のDutyでの共振点可変回路30の可変範囲を超えるためである。実際に共振電流IL5が共振点可変回路30によって制御できる期間は、共振電流IL5が正の期間である。したがって、共振電流IL5が負の期間でIGBT13のDutyを制御しても共振点を制御することはできなくなる。従って、図7においてt1,t2を変えずにt3のみで調整できる入力電力Pinの下限値は約0.5kWとなり、この値以下に設定する場合は、t1,t2を変化させる必要がある。
次に、IGBT13のDutyを約0.5以上とするとともに、t1,t2を変化させ入力電力Pinを制御する場合について説明する。図9は、被加熱物を低出力で加熱する場合の制御条件を示しており、横軸は駆動周期tsに対する上アームIGBT11の導通期間t1の導通比を示すDuty(=t1/ts)、このとき、IGBT12の導通比は1−Dutyとなる。縦軸は入力電力Pinを表している。図9に示すように、共振点可変回路30内のIGBT13のDutyを約0.5以上とするとともに、IGBT11のDutyを小さくすることにより、入力電力Pinをさらに小さくすることができる。
一方、非磁性ステンレスでは、図14に示すように、鉄に比べインダクタンス値が2/3となるため、共振コンデンサ6,7の直列回路との共振周波数が高くなり、スイッチング回路20の駆動周波数より高くなり、負荷特性が容量性となり、進相モードとなってしまう。そこで、共振点可変回路30の導通期間を増大させ、共振点を低くし、負荷特性を誘導性にする必要がある。入力電力の制御方法については、鉄製の被加熱物と同様に、IGBT13のDutyとIGBT1のDutyにより制御することができる。
図10は実施例3の電磁誘導加熱装置の回路構成図である。実施例3の構成のうち先の実施例で説明した構成と同等のものについては説明を省略する。
図10において、加熱コイル5と共振コンデンサ6,7で構成された共振回路60は第1のインバータ100の出力端子t点とo点との間に接続されている。共振コンデンサ7には並列に共振点可変回路30が接続されており、共振点可変回路30は直列接続された共振コンデンサ8と逆電流を阻止するダイオード25とIGBT13、及びIGBT13に逆方向に並列接続されたダイオード23によって構成されている。ここで、出力端子t点から共振コンデンサ6に向かって流れる共振電流IL5を正とすると、共振点可変回路30に流れる電流Ic3は正の一方向である。本実施例では、共振コンデンサ8に負の電圧が充電されることを防止できるため、IGBT13に印加される電圧は共振コンデンサ7の充電電圧となる。従って、共振コンデンサ8に負の電圧が充電されることなく、素子耐圧を低減することができる。一般的にIGBTは耐圧が低くなると導通損失が低減できる。これにより、素子損失の低減が可能となる。
図11は実施例4の電磁誘導加熱装置の回路の一部である。実施例4の構成のうち先の実施例で説明した構成と同等のものについては説明を省略する。
図11において、共振点可変回路30のスイッチング素子は逆方向の耐圧を有する逆電流阻止形のIGBT14(逆耐圧機能付きIGBT)であり、前記図10のIGBT13と逆電流阻止用のダイオード25が1個のIGBT14に置き換えられた構成となる。前記図10の共振点可変回路30では、IGBT13とダイオード25でそれぞれ損失が発生するが、本実施例ではIGBT14の損失分となるため、第1のインバータ100における回路損失は低減し変換効率は向上する。本実施例の動作について、前記実施例3と同様であり、説明は省略する。
図12は実施例5の電磁誘導加熱装置の回路の一部である。実施例5の構成のうち先の実施例で説明した構成と同等のものについては説明を省略する。
図12において、実施例3と異なる点は、共振点可変回路30のダイオード25に並列にIGBT15が接続されているため、共振点可変回路30に正負の電流を制御することができる点である。本実施例ではIGBT13,15を駆動することにより正負の共振点可変回路30に流れる電流を制御することが可能であり、共振回路60の負荷特性を誘導性に維持しながら共振周波数を共振電流IL5の正負においてをIGBT13または15を制御し入力電力を変える。制御方法については、IGBT13は前記実施例2と同様にオンタイミングをIGBT11と同期し、IGBT13のDuty制御で行い、IGBT15はオンタイミングをIGBT12と同期し、IGBT15のDuty制御行う。共振電流IL5が正電流の場合はIGBT13を制御し、共振電流IL5が負電流の場合はIGBT15を制御する。これにより、共振電流IL5の正負期間で共振点を可変できるため電力制御範囲が拡大できる。
図13は実施例6の電磁誘導加熱装置の回路の一部である。実施例6の構成のうち先の実施例で説明した構成と同等のものについては説明を省略する。
図13において、共振点可変回路30は逆方向の耐圧を有する逆電流阻止形のIGBT14とIGBT16を逆方向に並列接続した構成となる。前記図12の共振点可変回路30では、正方向の電流がダイオード25とIGBT13に流れ、負方向の電流がダイオード23とIGBT15に流れるため、ダイオード及びIGBTの各々で損失が発生する。本実施例ではIGBT14とIGBT16の損失となるため、第1のインバータ100における回路損失は低減し変換効率は向上する。本実施例の動作について、前記実施例5と同様であり、説明は省略する。
1 商用電源
2 整流回路
3 インダクタ
4 コンデンサ
5 加熱コイル
6,7,8 共振コンデンサ
10 電源回路
11,12,13,14,15,16 IGBT
20 スイッチング回路
21,22,23,25 ダイオード
30 共振点可変回路
31,32 スナバコンデンサ
60 共振回路
61,62,63 ドライブ回路
70 制御回路
71,73 電流検出素子
72 共振電流検出回路
74 入力電流検出回路
75 入力電力設定部
100 第1のインバータ
200 第2のインバータ
300 第3のインバータ

Claims (13)

  1. 直流電源と、該直流電源から供給される直流電圧を高周波の交流電圧に変換するインバータ回路と、制御回路とを有する電磁誘導加熱装置において、
    前記インバータ回路は、スイッチング回路と、共振回路と、共振点可変回路とを備え、
    前記スイッチング回路が、前記直流電源の両端子に接続する、上アームのパワー半導体スイッチング素子と下アームのパワー半導体スイッチング素子との直列接続により形成され、
    加熱コイルと第1の共振コンデンサと第2の共振コンデンサとを直列に接続して形成した前記共振回路は、一端が前記スイッチング回路の上アームと下アームとの接続点に接続され、他端が前記直流電源の何れか一方の端子に接続され、
    前記第2の共振コンデンサに並列接続される前記共振点可変回路は、第3の共振コンデンサと第1のスイッチ素子の直列接続と、前記第1のスイッチ素子に逆並列に接続した第1のダイオードにより形成され、
    前記制御回路によって、前記第1のスイッチ素子の導通期間を制御することで前記共振回路の共振周波数を可変することを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  2. 請求項1記載の電磁誘導加熱装置において、
    前記共振点可変回路は、第1のスイッチング素子と直列に接続される第2のダイオードを備え、前記第1のスイッチング素子は逆並列に接続される第1のダイオードを備えることを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  3. 請求項1記載の電磁誘導加熱装置において、
    前記共振点可変回路は、第1の逆耐圧機能付きスイッチング素子を備えることを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  4. 請求項2記載の電磁誘導加熱装置において、
    前記第2のダイオードに逆並列に第2のスイッチング素子を備えることを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  5. 請求項1記載の電磁誘導加熱装置において、
    前記共振点可変回路は、逆並列に接続される第1,第2の逆耐圧機能付きスイッチング素子を備えることを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  6. 請求項1記載の電磁誘導加熱装置において、
    前記スイッチング回路は、前記上アームのパワー半導体スイッチング素子と、前記下アームのパワー半導体スイッチング素子の少なくとも一方と並列に第1のスナバコンデンサを備えることを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  7. 請求項1記載の電磁誘導加熱装置において、
    前記第2の共振コンデンサ容量が前記第1の共振コンデンサ容量以上であり、前記第3の共振コンデンサ容量が前記第2の共振コンデンサ容量以下であることを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  8. 被加熱物を誘導加熱する電磁誘導加熱装置であって、
    正電極と負電極から直流電圧を供給する電源回路と、
    該電源回路の正電極と負電極の間に接続され、直流電圧を交流電圧に変換して出力するスイッチング回路と、
    該スイッチング回路の出力端子と前記電源回路の端子間に接続され、加熱コイルと第1の共振コンデンサと第2の共振コンデンサとの直列接続で構成された共振回路と、
    前記第2の共振コンデンサに並列に接続され、前記共振回路の共振点を可変する共振点可変回路と、
    を具備することを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  9. 請求項8に記載の電磁誘導加熱装置において、
    前記共振点可変回路は、第3の共振コンデンサとスイッチング素子の直列接続と、該スイッチング素子に逆並列に接続されたダイオードで構成されていることを特徴とする電磁誘導加熱調理器。
  10. 請求項9に記載の電磁誘導加熱装置において、
    前記スイッチング回路から前記加熱コイルに向かって流れる共振電流の極性が、前記共振点可変回路内のスイッチング素子が導通している期間に、負から正に変わることを特徴とする電磁誘導加熱調理器。
  11. 請求項9に記載の電磁誘導加熱調理器において、
    前記共振点可変回路内のスイッチング素子のDutyを制御することで、前記共振回路から被加熱物に供給する入力電力を制御することを特徴とする電磁誘導加熱調理器。
  12. 請求項9に記載の電磁誘導加熱調理器において、
    前記第2の共振コンデンサの容量を前記第1の共振コンデンサの容量以上にすることを特徴とする電磁誘導加熱調理器。
  13. 請求項9に記載の電磁誘導加熱調理器において、
    前記第2の共振コンデンサの容量を前記第3の共振コンデンサの容量以上にすることを特徴とする電磁誘導加熱調理器。
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