JP2010217102A - 試薬保持容器および検体検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】試薬を長期に亘り安定して保存が可能で、かつ試薬の溶解性と混合性が高い試薬保持容器、およびこれを備えた検体検出装置を提供する。
【解決手段】試薬保持容器32a、32cは、内面に凹部を有し、少なくともこの凹部に試薬が乾燥保持される。検体検出装置は、検査器を装着可能な検査部24、およびこの検査部を通って延び検体を流す微小流路28を有する送液カセット20と、送液カセットに接続され、微小流路に連通する試薬保持容器と、を備えている。
【選択図】 図8

Description

本発明は、核酸、酵素等を含む試薬を長期間に亘って保持する試薬保持容器、およびこの試薬保持容器を用いて核酸等の検体を検出する検体検出装置に関する。
近年の遺伝子工学の発展に伴い、医療分野では、遺伝子による病気の診断或いは予防が可能となりつつある。これは遺伝子診断と呼ばれ、病気の原因となるヒトの遺伝子欠陥、変化を検出することで病気の発症前もしくは極めて初期段階での病気の診断や予測をすることが出来る。また、ヒトゲノムの解読とともに、遺伝子型と疫病との関連に関する研究が進み、各個人の遺伝子型に合わせた治療(テーラーメイド医療)も現実化しつつある。従って、遺伝子の検出並びに遺伝子型の決定を簡便に行うことは非常に重要となっている。
一方、1つのデバイス内において、複数の試薬が関わる複数の反応を順次行うことのできるμ−TASと呼ばれるデバイスが盛んに研究開発されている。これらは試薬保持領域、反応領域、センサー領域などから成り、それらをつなぐ流路を備えることが特徴である。これを応用し、核酸を検出するための検出装置も開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2)。核酸検出を行う場合、複数の試薬を使用し、複数の反応を行う必要がある。試薬として、一般に、核酸の増幅や検出のための試薬、例えばDNAプライマー、酵素、蛍光色素などの標識試薬、あるいは、バッファ等が用いられる。
このような核酸検出装置における試薬保持に関して要求される点は主に以下の2項目が挙げられる。1つは、試薬の長期保存性である。試薬は、予めカセット内に凍結または乾燥にて保持することが一般的であるが、試薬を乾燥保持した場合、乾燥試薬が振動等の原因によりカセット内で飛散する可能性がある。乾燥した試薬は濃縮されているため、僅かな試薬量の減少が検査精度の低下を招く。また、飛散した試薬が他のチャンバに到達し、反応を阻害する可能性もある。したがって、試薬は、飛散等することなく確実に試薬保持容器に保持されることが要求される。
2つ目の重要な項目として、カセットに保持された試薬が必要な時に確実に溶解、混合される必要がある。これは、試薬の溶け残りがあると、反応の精度が大幅に落ち得るからである。しかし、簡便で安価な構造でありながら、前記2点の条件を満たすデバイス構造の実現は困難であった。
特許第4127679号 特開2008−263959号公報
上述したように、従来の保存容器および検体検出装置では、カセット内の乾燥試薬がカセット内の他領域に飛散してしまい長期保存することが難しい点、および、保持試薬が十分に溶液に溶解、混合され難いという点がある。これらの条件に加えて、コスト低減や検出デバイスの組み立ての容易さがも要求される。
この発明は、上記事情に鑑みなされたもので、その目的は、試薬を長期に亘り安定して保存が可能で、かつ試薬の溶解性と混合性が高い試薬保持容器、およびこれを備えた検体検出装置を提供することにある。
この発明の態様によれば、試薬保持容器は、内面に凹部を有し、少なくともこの凹部に試薬が乾燥保持される。検体検出装置は、検査器を装着可能な検査部、およびこの検査部を通って延び検体を流す微小流路を有する送液カセットと、送液カセットに接続され、微小流路に連通する前記試薬保持容器と、を備えている。
上記構成によれば、試薬を長期に亘り安定して保存が可能で、かつ試薬の溶解性と混合性が高い試薬保持方法、試薬保持容器、およびこれを備えた検体検出装置を提供することができる。
図1は、この発明の第1の実施形態に係る試薬保持容器を示す斜視図。 図2は、前記試薬保持容器の伸長状態および伸縮状態を示す断面図。 図3は、内面に試薬が保持された前記試薬保持容器を示す断面図。 図4は、他の実施形態に係る試薬保持容器をそれぞれ示す断面図。 図5は、更に他の実施形態に係る試薬保持容器を示す斜視図。 図6は、この発明の第2の実施形態に係る検体検出装置の送液カセットおよび試薬保持容器を示す斜視図。 図7は、前記検体検出装置の裏面側を示す斜視図。 図8は、前記検体検出装置の断面図。 図9は、前記検体検出装置による検体の検出結果を示すグラフ。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施形態に係る試薬保持容器およびこれを備えた検体検出装置について詳細に説明する。
図1、図2、図3は、第1の実施形態に係る試薬保持容器を示している。図1および図2に示すように、試薬保持容器10は、下端10aが閉塞し、上端部10bが開口した円筒形状に形成され、その中途部に、伸縮可能な蛇腹構造部12を有している。試薬保持容器10は、一般的な蛇腹付きストローなどの一部と類似した構造を有している。保持容器10の下端10aには、板状の把持部14が容器と一体に形成され、保持容器の下端10aから保持容器の軸方向、すなわち、伸縮方向、に沿って延出している。
試薬保持容器10の材質は特に限定されないが、ポリプロピレンが好ましく、その他、ポリスチレン、ポリビニル、ポリエチレン、ポリカーボネート、ABS、ゴムなどを用いることができる。試薬保持容器10は、生体物質を検出するデバイスであるため、場合によっては滅菌処理が必要となる。滅菌の手法は限定されないが、ガンマ線滅菌、電子線滅菌、ガス滅菌、乾熱滅菌等が挙げられる。試薬保持容器10のガンマ線滅菌を行う場合、容器材料に耐ガンマ線添加剤が添加されていることが望ましい。
本実施形態において、保持容器10に保持される試薬は、核酸あるいは酵素の少なくとも一方を含む試薬を保持対象としている。試薬として、加熱処理される試薬、例えば、核酸増幅反応を行う試薬は、100℃近い加熱処理が必要であるため、このような試薬を保持する保持容器10の材料は、例えば、120℃までの耐熱性を持つことが好ましい。また、プライマー等の核酸試薬や酵素試薬等は紫外光により分解されてしまう。そのため、これらの試薬を保持する場合、保持容器10は、入射光に対して90%以上の遮光率を持つ材質で形成されていることが好ましい。
図2(a)は、試薬保持容器10の蛇腹構造部12が伸長した状態を示し、図2(b)は、蛇腹構造部12が収縮した状態を示している。収縮状態において、蛇腹構造部12の内面は、互いに重なりながら収縮している。蛇腹部12の伸長、収縮は可逆性がある。
図3は、蛇腹部12内に試薬Tを乾燥保持した状態を示している。試薬Tの乾燥保持は、実際には液体の状態で試薬を上端開口から保持容器10内に注入し、真空乾燥や加熱などにより試薬Tを乾燥させ、保持容器10の内面、ここでは、蛇腹構造部12の内面に付着させることによって実現する。予め乾燥させた試薬を保持容器10内に導入し、蛇腹構造部12の内面に付着させ保持してもよい。
上記のように構成された試薬保持容器10によれば、試薬Tを蛇腹構造部12の互いに重なる部分に保持することにより、保持容器10に衝撃などの外的要因が作用した場合でも、試薬Tが飛散することを防止し、また、不必要に空気に触れることがないため、試薬が酸化することによる劣化も防止し、試薬Tを長期間に亘って安定して保存することが可能となる。
実際の検査の際には、この保持容器10内にサンプル(検体)が流入されてくるが、その場合、図2(a)に示すように、予め蛇腹構造部12を伸長しておく。蛇腹構造部12の内表面に試薬Tが乾燥保持されていることから、錠剤型試薬、液体型試薬等と比較して、サンプルと試薬Tとの接触する面積が大きく、試薬Tが溶解されやすい。また、蛇腹構造部12に液が流入することにより、凹凸のない直筒型容器と比べて容器内で乱流が発生し、試薬Tの溶解性を向上させることが可能となる。また、蛇腹構造12の伸長、収縮を繰返すことにより、さらに容器内に乱流が発生し、試薬Tの溶解性を更に向上させることが可能となる。
なお、試薬保持容器10は、上述した円筒形状に限らず、多角筒形状、楕円筒形状等、他の形状としてもよい。また、蛇腹構造部を備えている場合に限らず、図4(a)、図4(b)に示すように、試薬保持容器10の内面に複数の連続した凹凸16を備えた構造、あるいは、図5に示すように、試薬保持容器10の内面に島状の複数の凹部18が形成された構成としてもよい。
次に、検体検出装置について説明する。図6は、核酸検出用の検出装置における送液カセット20、この送液カセットに装着される複数の試薬保持容器、および検知器としてのDNAチップ40を示し、図7は、送液カセットの裏面側を示し、図8は、送液カセットを駆動機構に装填した状態を示している。
図6、図7、および図8に示すように、検体検出装置は、送液カセット20と、この送液カセットを駆動する駆動機構30とを備え、送液カセット20は、駆動機構30に対して脱着自在に接続されている。
送液カセット20は、例えば、矩形板状に形成された基材22を備えている。基材22の下面は、平坦な装着面を形成している。基材22の中央部には、基材22の下面側に開口した矩形状の凹所からなる検査部24が形成されている。この検査部24を覆うように、検査器、例えば、DNAチップ40が基材22の下面側に装着されている。
基材22には、検査部24に気密に連通した微小流路28が形成されている。微小流路28の一端は、基材22の下面側に開口した流入口28aに連通し、他端は、基材22の下面側に開口した流出口28bに連通している。検査部24は、微小流路28の中途部に連通して形成されている。微小流路28は、例えば、0.3mm×0.3mmの径に形成されている。また、基材22には、基材の上面に開口した注入口21が形成されている。注入口21は、流入口28aと対向して位置しているとともに、脱着自在な封止栓23によって気密に閉じられている。
また、基材22の下面側には、流入口28aと検査部24との間で、微小流路28にそれぞれ連通する複数、例えば、1つの出入口28c、および3つの出入口28dが形成されている。基材22の下面において、流入口28a、流出口28b、出入口28c、28dの位置には、下方に突出する円柱形状のボス25がそれぞれ形成されている。
送液カセット20の流入口28a、流出口28b、出入口28c、28dには、抽出試薬保持容器32a、廃液容器32b、増幅試薬保持容器32c、ハイブリダイゼーション試薬保持容器32d、洗浄試薬保持容器32e、検出試薬保持容器32fがそれぞれ装着され、気密に接続されている。これらの容器は、前述した試薬保持容器10と同様に構成されている。すなわち、各容器は、蛇腹構造部12を有する円筒形状に形成され、その上端開口に送液カセット20のボス25が気密に嵌合された状態で、送液カセット20に取り付けられている。これらの容器は、送液カセット20内の微小流路28を通じて接続されている。
各容器32a〜32fは、送液カセット20の下面に対して垂直な方向に伸縮自在に取り付けられ、容器の把持部14は、容器から下方に向かって突出している。これらの容器32a〜32fは、サンプル液量及び保持試薬量等によって内容積が互いに異なっている。また、検出する核酸の種類が多い場合は、増幅試薬保持容器32cを複数設け、複数種類の増幅用プライマーを用意することも可能である。
容器32a〜32fは、それぞれ伸縮自在な蛇腹構造部12を有していることから、この容器を伸縮することにより内部容積が変化し、マイクロポンプとしても機能することができる。基材22の下面側の四隅には、基材22を支持する4本の支持脚26が立設されている。
図8に示すように、検体検出装置の駆動機構30は、ベース32と、ベースに設けられ、それぞれ抽出試薬保持容器32a、廃液容器32b、増幅試薬保持容器32c、ハイブリダイゼーション試薬保持容器32d、洗浄試薬保持容器32e、検出試薬保持容器32fを伸縮させる昇降自在なプランジャ34a、34b、34c、34dを有している。プランジャ34a、34b、34c、34dの先端部には、対応する容器32a〜32fの把持部14を把持するチャック37が設けられている。また、駆動機構30は、容器内の試薬あるいは検査液を加熱処理するための図示しない加熱機構、および図示しない核酸検出機構を備えている。
送液カセット20は、支持脚26により駆動機構30のベース32上に載置され、容器32a〜32fの把持部14は、対応するプランジャのチャック37によって把持される。
次に、上記のように構成された検体検出装置を用いて核酸検出を行う手順について説明する。
まず、基材22の検査部24を覆うように、例えば、DNAチップ40を基材22の下面側に装着し、保持する。DNAチップには、所望の核酸プローブが形成されている。このような送液カセット20を駆動機構30上に載置し、複数の保持容器32a〜32dの把持部14を対応するプランジャ34a〜34dのチャック37により把持する。抽出試薬保持容器32aは伸張した状態に維持され、他の容器は、収縮した状態としておく。
続いて、封止栓23を取り外し、注入口21および流入口28aを通して、所定量のサンプル(検査液体)を抽出試薬保持容器32aに注入する。抽出試薬保持容器32aには予め抽出試薬が乾燥保持されている。これにより、注入されたサンプルと抽出試薬とが混合される。次に駆動機構30の加熱機構によって抽出試薬保持容器32a内のサンプルおよび抽出試薬を煮沸し、抽出反応を行う。なお、抽出反応は送液カセット20外で予め行い、抽出済みのサンプルを送液カセットの試薬保持容器に注入しても構わない。
続いて、プランジャ34aにより抽出試薬保持容器32aを下から押圧して収縮させる。これにより、抽出試薬保持容器32a内のサンプルを所定量、押し出し、微小流路28を通して増幅試薬保持容器32c内に移動させる。この際、微小流路28は密閉構造であり、流路内部の体積を一定とする必要がある。そのため、増幅試薬保持容器32cについては、駆動機構30のプランジャ34cにより、抽出試薬保持容器32aの収縮動作に同期して、蛇腹を伸ばす、すなわち、伸張動作を行う。これにより、抽出試薬保持容器32a、および増幅試薬保持容器32cの内部容積を含む、流路内部の体積を一定に維持する。
増幅試薬保持容器32c内には増幅反応用のプライマーセット、酵素、バッファが予め乾燥保持されており、送液されたサンプルと混合される。次いで、加熱機構によってサンプルを加熱し、核酸増幅反応を行う。核酸増幅反応は、特に限定されないが、PCR、LAMP、SMAP法などである。
続いて、プランジャ34cにより増幅試薬保持容器32cを下から押圧して収縮させるとともに、プランジャ34dによりハイブリダイゼーション試薬保持容器32dを伸張させる。これにより、増幅試薬保持容器32c内のサンプルを所定量、押し出し、微小流路28を通してハイブリダイゼーション試薬保持容器32d内に移動させる。ハイブリダイゼーション試薬保持容器32d内にはハイブリダイゼーション反応用バッファが予め乾燥保持されており、送液されたサンプルと混合される。
次に、プランジャ34dによりハイブリダイゼーション試薬保持容器32dを下から押圧して収縮させる。これにより、ハイブリダイゼーション試薬保持容器32d内のサンプルを所定量、押し出し、微小流路28を通して検査部24に送液し、DNAチップ40に供給する。核酸検出用のDNAチップ40には予め核酸検出用の核酸プローブが固定化されている。そして、加熱機構によってDNAチップ40を加熱することにより、サンプルとハイブリダイゼーション反応を行う。
これに同期して、プランジャ34bにより廃液容器32bを伸張させ、検査を行いながら、サンプルを、検査部24から微小流路28を通して廃液容器32bに移動させる。次に、プランジャにより洗浄試薬保持容器32eを押し上げて収縮させ、予め洗浄試薬保持容器32e内に収容されていた洗浄試薬を微小流路28を通してDNAチップ40上に移動させる。更に、加熱機構によってDNAチップ40を加熱することにより、非特異的に吸着したサンプルを洗浄試薬により除去する。
続いて、プランジャ34bにより廃液容器32bを伸張させ、DNAチップ40上の洗浄試薬を廃液容器32bに移動させる。更に、プランジャにより検出試薬保持容器32fを押し上げて収縮させ、予め洗浄試薬保持容器32e内に収容されていた検出試薬を微小流路28を通してDNAチップ40上に移動させる。DNAチップ40上のサンプルと検出試薬を反応させた後、検出試薬からの信号を検出することによってサンプル中に含まれる核酸の種類を特定することができる。核酸検出法は特に限定されないが、蛍光試薬を用いた蛍光検出法や、電気化学活性試薬を用いた電流検出法などである。
検査終了後、送液カセット20を駆動機構30のベース32から取り外し、更に、DNAチップ40を基材22から取り外した後、必要であれば、送液カセット20を破棄する。
(実施例1)
以下に、上記実施形態の送液カセットを用いた核酸検出の使用例を具体的に説明する。
1.検体検出装置の準備
1−1.試薬保持容器の準備
以下、5つの試薬保持容器にそれぞれ試薬を注入した。
1)抽出試薬保持容器:抽出用バッファ
2)増幅試薬保持容器:マウス2C39増幅用LAMPプライマー(配列A〜D)、酵素、増幅用バッファ
3)ハイブリダイゼーション試薬保持容器:SSC
4)洗浄試薬保持容器:SSC
5)検出試薬保持容器:ヘキスト33258
次に、上記1)、2)、3)については、真空乾燥処理を行い、容器の蛇腹構造部に試薬を乾燥固定させた。
1−2.核酸検出用チップの準備
電流検出式の核酸検出用チップ上の各電極に、以下に示す3種類の核酸検出用プローブ(配列E〜G)を固定化した。
1)マウス2C39検出用(配列E)
2)マウス2C29検出用(配列F)
3)マウスNAT1検出用(配列G)
1−3.核酸検出用デバイスの組立
送液カセット20に対し、図3に示すように、上記5つの試薬保持容器、廃液容器、核酸検出用チップを装着した。
2.核酸検出用デバイスを用いた核酸検出
まず、粗抽出済みのマウス2C39配列を持つサンプルをサンプル注入口21から注入し、抽出試薬保持容器32a内で抽出用バッファと混合させたのち、95℃で5分保持することで抽出反応を行った。抽出済みサンプルを増幅試薬保持容器32cに送液し、増幅試薬と混合した後、63℃で40分保持することで増幅反応を行った。
増幅済みサンプルを核酸検出用のDNAチップ40に送液し、45℃で10分保持することでチップ上の核酸検出用プローブとハイブリダイゼーション反応を行った。増幅済みサンプルを廃液容器32bに移動させた後、洗浄試薬保持容器32eから洗浄試薬を核酸検出用チップ上へ送液し、30℃で5分保持することで、非特異的に吸着した核酸を除去した。
洗浄試薬を廃液容器32bに送液したのち、検出試薬保持容器32fから検出試薬を核DNAチップ40上に送液し、室温で3分保持することで検出試薬を核酸と反応させた。最後にDNAチップ40の各電極から得られる電流値を測定することによって核酸検出を行った。
3.結果
各電極から得られた電流値を図9に示す。2C39検出用のプローブが固定化された電極からは、他の電極と比較して有意に大きな電流値が得られていることから、サンプル中の2C39配列が以下の通りに検出されたことがわかった。
A:TCAAAACGATCCTGGAAAATAATGGACATTCATTCTGAGCTGTGC
B:GGAAAAACTAAATGAGAATGTCAAGGAGAAAAAACATTCTTGACTTC
C:TTCAGGCTCACCTTGTGA
D:CTGTGGCAATAAAGCACC
E:CTCCCCATGATTGCAGGTGA
F:GTCCAGAGATTCATCGACCTCCTC
G:CAGGTGACCATCAGTGACAGG
上記のように構成された検体検出装置によれば、試薬保持容器をマイクロポンプとして用いることができ、流路内の空気の膨張、収縮に影響されることなく、微小量の検査液体を安定して送液することができる。マイクロポンプの収縮量により送液量を決めることができ、正確な量の液体を安定して送ることが可能となる。
送液カセットについては、使用目的にもよるが、使い捨てが望まれる場合が多い。そのため、流路部品の価格は可能な限り安価が望ましい。本実施形態によれば、マイクロポンプを動作させるための駆動機構や加熱機構は、流路部品の一部ではなく、容易に切り離すことを可能としている。また、マイクロポンプとして機能するし試薬保持容器は、合成樹脂等によって蛇腹構造に形成されたものであり、一般的に市販されているダイヤフラム構造を用いたマイクロポンプ等に比較して、非常に安価に形成することができる。そのため、送液カセットを安価に製造することができ、送液カセットを駆動機構から取り外し、容易に使い捨てとすることが可能となる。
以上のことから、微小量の液体を安定して送液することができるとともに、プロセスの追加や流路部品を使い捨て構造とすることが可能な送液装置が得られる。
この発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化可能である。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
検出装置の各構成部材の形状、寸法、材質等は、前述した実施形態に限定されることなく、必要に応じて、変更可能である。
10…試薬保持容器、12…蛇腹構造部、14…把持部、T…試薬、
20…送液カセット、22…基材、24…検査部、28…微小流路、
21…注入口、28a…流入口、28b…流出口、32a…抽出試薬保持容器、
32b…廃液容器、32c…増幅試薬保持容器、
32d…ハイブリタイゼーション試薬保持容器、30…駆動機構、32…ベース、
34a、34b、34c、34d…プランジャ

Claims (9)

  1. 内面に凹部を有し、少なくとも前記凹部に試薬が乾燥保持される試薬保持容器。
  2. 伸縮可能な蛇腹構造部を含み、前記蛇腹構造部に試薬が乾燥保持される請求項1に記載の試薬保持容器。
  3. 閉塞した一端と開口した他端とを有する筒状に形成され、前記蛇腹構造部が前記一端と他端との間に設けられている請求項1又は2に記載の試薬保持容器。
  4. 耐ガンマ線添加剤を含有する材料で形成されている請求項1に記載の試薬保持容器。
  5. 120℃までの耐熱性を有する請求項1記載の試薬保持容器。
  6. 遮光率90%以上の材質で形成されている請求項1に記載の試薬保持容器。
  7. 検査器を装着可能な検査部、およびこの検査部を通って延び検体を流す微小流路を有する送液カセットと、
    前記送液カセットに接続され、前記微小流路に連通する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の試薬保持容器と、
    を備える検体検出装置。
  8. 前記試薬保持容器を伸縮させ、液体を前記試薬保持容器内と前記微小流路との間で押し出しあるいは引き込みする駆動機構を備えている請求項7に記載の検体検出装置。
  9. 前記送液カセットは、前記駆動機構に対して、取り外し自在に接続されている請求項8に記載の検体検出装置。
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