JP2010216566A - 動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】差動歯車装置などの動力伝達装置において、内部の潤滑油の循環を確保しつつ、小型化を図る。
【解決手段】デファレンシャル100は、リングギヤ112と、ドライブピニオン114と、リングギヤ112とドライブピニオン114のヘッド部116とを収容すると共に、底部にオイルが貯留された区画室141と、ドライブピニオン114の軸部115を収容する区画室142とが内部に形成されたデフキャリア110と、ドライブピニオン114の軸部115の外周面から間隔を空けてデフキャリア110内に設けられると共に、軸部115の外周面を取り囲むように形成され、区画室141と区画室142とを区画する軸受部120と、区画室141の底部と区画室142の底部とを接続し、オイルが内部を流通するオイル流通装置190とを備え、軸受部120の内周面が区画室142側から区画室141側に向けて拡径するように形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ギヤを含む動力伝達装置に関し、特に、動力伝達装置のコンパクト化が図られた動力伝達装置に関する。
車両に搭載される動力伝達装置としてデファレンシャル装置や車両用変速機等が広く知られている。
たとえば、特開2008−144900号公報に記載された車両用変速機は、トランスミッションケースと、このトランスミッションケース内に形成され、潤滑油が貯留された潤滑油溜まり部と、トランスミッションケース内の潤滑油に下端部分が浸漬するファイナルギヤとを備えている。そして、潤滑油溜まり部には、初期時における潤滑油面の高さ位置に吸込口が形成されている。トランスミッションケースの外部には、潤滑油タンクが設けられており、この潤滑油タンクと、上記吸込口とは、潤滑油吸込回路によって接続されている。さらに、この車両用変速機は、潤滑油タンクとトランスミッションケース内とを連通する潤滑油リターン回路と、潤滑油タンク内の減圧と大気開放とを繰り返す潤滑油タンク減圧手段とを備えている。
特開2006−161957号公報に記載されたデファレンシャル装置は、装置本体ケースと、この装置本体ケースに回転可能に設けられ、プロペラシャフトに連結するピニオン軸と、このピニオン軸に設けられたピニオンと、このピニオンと噛み合うリングギヤと、このリングギヤと共に装置本体ケースに回転可能に設けられたデフケースとを備えている。ピニオンギヤは、軸受部によって装置本体ケースに回転可能に設けられている。
そして、リングギヤおよびデフケースの回転によって、装置本体ケース内のオイルが掻きあげられ、ピニオン軸を回転可能に支持する軸受部にオイルが供給されている。
特開2000−104808号公報に記載された差動装置の潤滑構造は、デフキャリアと、デフキャリアに装着されるデフカバーと、デフキャリア内に軸受を介して支持されるピニオンシャフトと、デフキャリアのベアリング支持部に軸支されるデフケースとを備えている。そして、ベアリング支持部間にボス部を設けると共に、このボス部の内部に潤滑油室が形成されている。さらに、デブキャリアには、ピニオンシャフトの上方部位に位置する中空室部と、ピニオンシャフトに対して直交する方向に延び、中空室部に連絡する潤滑油孔部とが形成されている。
実開平5−94564号公報に記載されたデファレンシャルキャリア構造は、デファレンシャルキャリアと、このデファレンシャルキャリア内に収容された減速歯車装置および差動歯車装置とを備えている。減速歯車装置は、ドライブピニオンおよびリングギヤを含む。ドライブピニオンのピニオン軸は、デファレンシャルキャリア内に設けられたピニオン軸軸受けによって回転可能に支持されている。
デファレンシャルキャリア内には、リングギヤによってかき上げられたオイルを、ピニオン軸軸受に供給する供給管と、ピニオン軸軸受に供給した後、軸受の前方に形成された還流口と、この還流口を通して下方に設けられたリターン路とが形成されている。
特開2008−144900号公報 特開2006−161957号公報 特開2000−104808号公報 実開平5−94564号公報
しかし、特開2008−144900号公報に記載された車両用変速機においては、トランスミッションケースの外部に潤滑油タンク等が設けられており、変速機自体の大きさが大型化している。
また、特開2006−161957号公報に記載されたデファレンシャル装置においては、リングギヤによってかき上げられたオイルを軸受部に案内する供給路が装置本体ケース内に形成されている。このため、装置本体ケースの大きさが大型化している。これに伴い、デファレンシャル装置自体の大きさも大きくなっている。
特開2000−104808号公報に記載された差動装置の潤滑構造においては、デフキャリア内に、ボス部、潤滑室部、および中空室部等が形成されており、デフキャリアの大きさが大型化している。これに伴い、差動歯車装置自体の大きさが大型化している。
実開平5−94564号公報に記載されたデファレンシャルキャリア構造においても、デファレンシャルキャリア内にリターン路等が形成されており、デファレンシャルキャリアおよびデファレンシャルキャリア装置自体の大きさが大きくなっている。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、差動歯車装置などの動力伝達装置において、内部の潤滑油の循環を確保しつつ、小型化が図られた動力伝達装置を提供することである。
本発明に係る動力伝達装置は、回転可能に設けられた第1ギヤと、第1ギヤと噛み合う歯部が形成されたヘッド部とヘッド部に連接された軸部とを含む第2ギヤと、第1ギヤと第2ギヤのヘッド部とを収容すると共に、底部にオイルが貯留された第1区画室と、第2ギヤの軸部を収容する第2区画室とが内部に形成された収容ケースと、第2ギヤの軸部の外周面から間隔を空けて収容ケース内に設けられると共に、軸部の外周面を取り囲むように形成され、第1区画室と第2区画室との境界に設けられた境界部と、第1区画室の底部と第2区画室の底部とを接続し、オイルが内部を流通するオイル流通機構とを備える。そして、上記境界部の内周面が第2区画室側から第1区画室側に向けて拡径するように形成される。好ましくは、上記第2ギヤの軸部を回転可能に支持する軸受部をさらに備え、軸受部は、収容ケースの内表面に装着されたアウターレースと、該アウターレースの内方に位置し、第2ギヤの軸部の外周面に装着されたインナーレースとを含み、アウターレースが境界部とされ、アウターレースの内周面が第2区画室側から第1区画室側に向けて拡径するように形成される。好ましくは、上記収容ケース内には、第2区画室に対して第1区画室と反対側に位置する第3区画室が形成され、第2区画室と第3区画室との境界に設けられる共に、第2ギヤの軸部を回転可能に支持する後部側軸受部をさらに備える。そして、上記後部側軸受部は、収容ケースの内表面に装着された後部側アウターレースと、該後部側アウターレースの内方に位置し、第2ギヤの軸部の外周面に装着された後部側インナーレースとを含み、後部側アウターレースの内周面が第2区画室側から第3区画室側に向けて拡径するように形成され、オイル流通機構は、第2区画室の底部と第3区画室の底部とを接続する。
好ましくは、上記オイル流通機構は、第2区画室の下方であって、収容ケースの外方に配置されたタンクを含む。好ましくは、上記オイル流通機構は、タンク内に貯留されたオイルを第2区画室に供給するオイル供給装置を含む。好ましくは、エンジンと、エンジンに供給する空気が流通する吸気管とをさらに備え、オイル供給装置は、タンクと第2区画室とに連通するシリンダ部と、シリンダ部内に配置され、膨張および収縮可能な袋部と、袋部の内部と吸気管とを接続する通気管とを含む。好ましくは、エンジンと、エンジンに供給される空気が流通する吸気管とをさらに備え、オイル供給装置は、タンクと第2区画室とに連通するシリンダ部と、シリンダ部内と吸気管とを接続する通気管と、シリンダ部内に配置され、シリンダ内を移動可能に設けられ、タンク内のオイルをシリンダ部内に引き込むピストン部とを含む。
本発明に係る動力伝達装置によれば、潤滑の循環を確保しつつも、動力伝達装置自体の小型化を図ることができる。
本発明に係るデファレンシャル100の断面図である。 区画室142およびその周囲に位置する構成を示す断面図である。 図1に示す状態からドライブピニオン114が回転し、所定時間経過した後のデファレンシャル100を示す断面図である。 デファレンシャル100の第1変形例を示すデファレンシャル100の断面図である。 図4に示すデファレンシャル100に搭載されたオイル流通装置190を模式的に示す断面図である。 エンジンが起動したときにおけるオイル供給装置200を模式的に示す断面図である。 デファレンシャル100の第2変形例を示すデファレンシャルの断面図である。 図7に示されたデファレンシャル100に搭載されたオイル供給装置300を模式的に示す断面図である。
本発明の実施の形態に係るデファレンシャルについて、図1から図8を用いて説明する。
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。
図1は、本発明に係るデファレンシャル(動力伝達装置)100の断面図である。この図1に示すように、デファレンシャル100は、図示されないデフケースに固定されたリングギヤ112と、このリングギヤ112と噛み合うドライブピニオン114とを備えている。ドライブピニオン114は、リングギヤ112と噛み合う歯部が形成されたヘッド部116と、ヘッド部116に連接された軸部115とを備えている。
デファレンシャル100は、内部に収容室140が形成されたデフキャリア(収容ケース)110を備え、この収容室140内に、上記リングギヤ112およびドライブピニオン114が収容されている。
収容室140は、リングギヤ112およびヘッド部116を収容する区画室(第1区画室)141と、軸部115の中腹部を収容する区画室(第2区画室)142と、軸部115の端部側を収容する区画室(第3区画室)143とを備えている。
区画室141と区画室142との境界部分には、軸受部120が配置されており、区画室141と区画室142との境界部分には、軸受部121が設けられている。なお、区画室143は、区画室142に対して区画室141と反対側に位置している。区画室141は、リングギヤ112の外周縁部に沿うように形成されており、区画室141の底部には、オイル160が貯留されている。
軸受部120および軸受部121は、軸部115を回転可能に支持している。軸受部120は、デフキャリア110の内周面に固定されたアウターレース130と、軸部115の外周面に固定されたインナーレース132と、インナーレース132およびアウターレース130間に回転可能に設けられた複数のコロ131とを備えている。
そして、コロ131が回転することで、インナーレース132がアウターレース130に対して相対的に回転可能となっており、ドライブピニオン114がデフキャリア110に対して相対的に回転可能となっている。
軸受部121は、デフキャリア110の内表面に固定されたアウターレース135と、軸部115の外周面に装着されたインナーレース137と、アウターレース135およびインナーレース137間に回転可能に設けられたコロ136とを備えている。
そして、コロ136が回転することで、アウターレース135とインナーレース137とが互いに相対的に回転可能となっており、ドライブピニオン114がデフキャリア110に対して相対的に回転可能となっている。なお、デフキャリア110の区画室143は、シール部材180によって、外部から区画されている。
デファレンシャル100は、区画室141の底部と、区画室142の底部とを連通し、オイル160が流通するオイル流通装置(オイル流通機構)190を備えている。
オイル流通装置190は、デフキャリア110の底部に配置されたタンク170と、区画室141の底部とタンク170とを接続する流通管171と、タンク170と区画室142とを接続する接続管とを備えている。
図2は、区画室142およびその周囲に位置する構成を示す断面図である。この図2に示すように、アウターレース130は、ドライブピニオン114の軸部115の外周面から間隔を空けて配置されており、アウターレース130は、軸部115の外周面を取り囲むように、環状に形成されている。そして、アウターレース130の内周面150は、区画室142側から区画室141に向けて拡径するように形成されている。そして、軸受部(第1区画部)121は、区画室141と区画室142との間に設けられており、区画室141と区画室142とを区画している。そして、アウターレース(第1境界部)130は、区画室141と区画室142との境界に設けられている。インナーレース132は、アウターレース130の内方に位置しており、インナーレース132の内周面と、アウターレース130の内周面150とは、軸部115の径方向に間隔を空けて配置されている。このため、インナーレース132の内周面と内周面150の間に位置する領域であって、コロ131間に位置する部分は、区画室141と区画室142とを連通するオイル流通通路とされている。そして、この図2および図1に示すように、エンジンの始動時には、オイル160の液面が軸受部120のインナーレース132およびアウターレース130間に位置している。
そして、エンジンが駆動し、ドライブピニオン114が回転すると、インナーレース132は、アウターレース130に対して相対的に回転し始める。このように、インナーレース132およびドライブピニオン114が回転することで、インナーレース132およびドライブピニオン114の周囲に位置するオイル160も、ドライブピニオン114の回転中心線を中心として、回転するように流れ始める。このように、オイル160が流れ始めると、オイル160には遠心力が加えられる。
そして、オイル160が内周面150に差し掛かると、オイル160は内周面150を回転中心線に対して垂直な方向に押圧する。その一方で、オイル160は、内周面150から反力を受ける。ここで、内周面150は、区画室142側から区画室141側に向けて拡径するように形成されているため、オイル160に加えられる反力は、上記回転中心線に沿った分力と、回転中心に垂直な分力とに分けることができる。
そして、回転中心線に沿った分力は、オイル160を区画室142側から区画室141に向けて押圧する。
このため、アウターレース130およびインナーレース132間に位置するオイル160は、ドライブピニオン114が回転することで、順次区画室141側に向けて流れ始める。そして、区画室142内のオイルが順次、軸受部120に吸い込まれ、区画室141に供給される。区画室142にはオイル流通装置190を通して、区画室141内のオイル160が供給される。
このように、このデファレンシャル100によれば、軸受部120が回転することで、自動的にオイル160が区画室141と区画室142間を循環し、軸受部120にオイル160を供給することができる。
そして、区画室141の底部と区画室142の底部とを連通するオイル流通装置190を備えることで、オイル160の循環を確保することができ、簡易かつコンパクトな構成で、軸受部120の潤滑が確保されている。
軸受部121のアウターレース135は、ドライブピニオン114の軸部115から間隔を空けて、デフキャリア110の内周面に装着されている。このアウターレース135は、軸部115の外周面を取り囲むように環状に形成されている。軸受部(第2区画部)121は、区画室142と区画室143とを区画している。アウターレース(第1境界部)135は、区画室142と区画室143との境界に設けられており、インナーレース137は、アウターレース135の内方に配置されている。アウターレース135の内周面151と、インナーレース137の内周面とは互いに軸部115の径方向に間隔を空けて位置している。そして、アウターレース135の内周面151と、インナーレース137の内周面との間に位置する領域であって、コロ136間に位置する部分は、区画室142と区画室143とを連通するオイル流通通路とされている。軸受部121のアウターレース135の内周面151は、区画室142側から区画室143側に向けて拡径するように形成されている。
このため、ドライブピニオン114が回転し、インナーレース137がアウターレース135に対して相対的に回転し始めると、インナーレース137およびアウターレース135間に位置するオイル160もアウターレース135の内周面151上を流れ始める。
そして、区画室142側から区画室143側に向けて内周面151が傾斜しているため、アウターレース135およびインナーレース137間に位置するオイル160は、区画室143に向けて流れ始める。このように、区画室142内のオイル160が順次軸受部121に吸い込まれ、軸受部121の潤滑が確保されている。
ここで、軸受部120のインナーレース132および軸受部121のインナーレース137が回転することで、軸受部120および軸受部121はオイル160を吸引する。このため、区画室141の底部に貯留するオイル160は、軸受部120,121の吸引力によって、区画室142内に引き込まれる。そして、区画室142内に引き込まれたオイル160によって、軸受部120,121の潤滑が確保されている。
このように、ドライブピニオン114が回転していない初期状態において、区画室142内にオイル160が貯留され、オイル160が軸受部120,121に接触しておれば、区画室141内のオイル160の液面の高さに関係なく、軸受部120,121の潤滑性が確保される。
したがって、初期状態において、軸受部120,121のインナーレースおよびアウターレース間にオイル160の液面が達するように、デフキャリア110内にオイル160を充填することで、エンジンの駆動中においても、リングギヤ112がオイル160をかき上げる必要がない。
これにより、デフキャリア110内に貯留させるオイル量を低減させることができ、区画室141内におけるオイル160の液面の高さを低く抑えることができる。
区画室141内におけるオイル160の液面の高さを低く抑えることで、リングギヤ112がオイル160と接触する接触面積を低減させることができ、リングギヤ112が回転する際に、リングギヤ112がオイル160から受ける攪拌抵抗を低減させることができる。これにより、車両の駆動効率の向上が図られている。
オイル流通装置190は、区画室142の下方に位置し、デフキャリア110の外方に配置されたタンク170と、このタンク170および区画室141の底部を接続する流通管171と、区画室142およびタンク170を接続する接続管172とを備えている。
一般に、デファレンシャル100は、エンジンコンパートメント内に配置されている。そして、タンク170は、デフキャリア110の下方に配置されているので、車両が走行することで、外気がタンク170に吹き付けられ易くなっている。これにより、タンク170内のオイル160を良好に冷却することができる。
特に、オイル160をタンク170内に貯留し、一括してオイル160を冷却することで、オイル160の温度を低く維持することができる。
なお、デフキャリア110には、供給孔174および供給孔175が形成されている。供給孔174は、区画室142に連通しており、供給孔175は、区画室143に連通している。そして、タンク170と供給孔174とが接続管172によって接続されておりと、供給孔175とタンク170とが接続管173によって接続されている。
図3は、上記図1に示す状態からドライブピニオン114が回転し、所定時間経過した後のデファレンシャル100を示す断面図である。
ドライブピニオン114が回転すると、リングギヤ112も回転する。図1に示すように、リングギヤ112の下端部側は、オイル160内に浸漬している。このため、リングギヤ112が回転すると、オイル160がかき上げられ、リングギヤ112の表面やヘッド部116の表面等に付着する。
これにより、区画室141におけるオイル160の液面は、図1に示されたオイル160の液面よりも下がる。このため、リングギヤ112に加えられる攪拌抵抗がさらに低く抑えられる。その一方で、図2に示すように、軸受部120および軸受部121からの吸引力によって、区画室142に引き上げられており、タンク170内のオイル160は、接続管172および供給孔174を通して、区画室142に供給されている。
ここで、軸受部121から区画室143内に排出されたオイル160は、供給孔175および接続管173を通ってタンク170に戻される。
このように、軸受部121に潤滑油を供給する潤滑油循環回路は、タンク170、接続管172、供給孔174、供給孔175、および接続管173等の簡易な構成で構成されている。
このように、簡易な構成で軸受部121の潤滑を確保することで、デファレンシャル100のコンパクト化が図られている。
なお、上記図1から図3に示す例においては、オイル流通装置190は、区画室141の底部に接続された流通管171と、流通管171が接続されたタンク170と、タンク170および区画室142,143を接続する接続管とを備えている。しかし、オイル流通装置190としては、上記構成のものに限られない。
図4は、デファレンシャル100の第1変形例を示すデファレンシャル100の断面図であり、図5は、上記図4に示すデファレンシャル100に搭載されたオイル流通装置190を模式的に示す断面図である。
図4および図5に示すオイル流通装置190は、区画室141の底部に接続された流通管171と、この流通管171に接続されたタンク170と、タンク170に接続されたオイル供給装置200と、このオイル供給装置200と区画室142とを接続する給油管204とを備えている。
オイル供給装置200は、タンク170内に貯留されたオイル160を区画室142内に供給する。具体的には、オイル供給装置200は、エンジンが起動すると、タンク170内のオイル160を区画室142内に供給する。
これにより、たとえば、エンジンが停止した初期状態において、仮に、区画室142内のオイル160が少なく、オイル160の液面が軸受部120および軸受部121のアウターレースとインナーレースとの間にまで達していない状態であっても、オイル供給装置200が区画室142内にオイル160を供給することで、区画室142内のオイル160の液面が各軸受部120,121のアウターレースおよびインナーレース間に達するようにすることができる。
このように、区画室142内にオイル160が供給されることで、エンジンが起動し、ドライブピニオン114が回転する際には、軸受部120,121は、区画室142内のオイル160を吸引することができる。これにより、軸受部120および軸受部121の潤滑が確保される。
換言すれば、デフキャリア110に充填するオイル160の充填量を低減することができ、リングギヤ112に加えられる攪拌抵抗を低減させることができる。
図5に示すように、オイル供給装置200は、タンク170の上方に配置されたシリンダ201と、このシリンダ201とタンク170とを接続する接続管206と、シリンダ201内と区画室142とを連通する給油管204とを備えている。
さらに、オイル供給装置200は、シリンダ201内に設けられた袋部202と、シリンダ201とエンジン500の吸気管502とを接続する通気管203とを備えている。ここで、シリンダ201内に位置する通気管203の端部は、袋部202に接続されている。通気管203の他方の端部は、吸気管502に接続されている。
エンジン500は、シリンダやピストンを含むエンジン本体501と、エンジン本体501に外部空気を供給する吸気管502と、吸気管502内に配置されたスロットルバルブ503と、エンジン本体501に接続され、排ガスを排出する排気管504と、出力シャフト506とを備えている。
ここで、エンジン本体501が起動すると、吸気管502内は負圧となり、外部の空気が吸気管502内に引き込まれる。外部空気の引き込み量はスロットルバルブ503によって調整されている。たとえば、運転手がアクセルを踏み込むと、スロットルバルブ503が回転し、外部空気が流通する流通面積が大きくなる。このように、空気の流通面積が大きくなると、吸気管502内の圧力が上昇し、負圧の絶対値が小さくなる。
その一方で、アクセルの踏み込み量が小さい場合には、空気が流通する流通面積が小さくなるようにスロットルバルブ503が回転する。空気の流通面積が小さくなると、吸気管502内の圧力が低下し、負圧の絶対値が大きくなる。
なお、エンジン500は、出力シャフト506が設けられており、エンジン本体501が駆動することで得られた動力が出力シャフト506に伝達され、出力シャフト506が回転する。この出力シャフト506に加えられた動力は、図1および図4等に示すドライブピニオン114に伝達されている。
通気管203と吸気管502との接続部分は、吸気管502のうち、スロットルバルブ503よりも、外部空気の流通方向下流側に位置する部分に接続されている。
このようなオイル供給装置200において、エンジンが駆動していない状態では、吸気管502内に負圧は発生しておらず、袋部202は初期状態となっている。ここで、初期状態の袋部202は、シリンダ201内で膨らんだ状態となっている。そして、シリンダ201内の空間は、初期状態の袋部202によってその大半が占められている。その後、エンジン500が起動すると、吸気管502内の圧力が負圧となる。
図6は、エンジンが起動したときにおけるオイル供給装置200を模式的に示す断面図である。
この図6に示すように、吸気管502内の内圧が負圧となると、袋部202内の空気が引き抜かれ、袋部202が収縮する。袋部202が収縮して、袋部202の容積が小さくなると、シリンダ201内の内圧が急激に低くなる。
これに伴い、タンク170内のオイル160が接続管206を通って、シリンダ201内に入り込む。そして、シリンダ201内に入り込んだオイル160は、給油管204を通って、区画室142内に流れ込む。
このようにして、エンジンが起動することで、区画室142内にオイル160が供給され、上述のように、軸受部120,121の潤滑が確保される。
なお、図5および図6に示すように、シリンダ201内に位置する接続管206の開口部は、弁205が設けられており、区画室142内に位置する給油管204の開口部には、弁207が設けられている。
このため、タンク170からシリンダ201内に一旦入り込んだオイル160がタンク170に戻ることが抑制されており、さらに、区画室142内のオイルがシリンダ201内に入り込むことが抑制されている。
ここで、上記のように通気管203と吸気管502との接続部は、スロットルバルブ503より下流側に設けられているため、スロットルバルブ503が空気の流通面積を変化させることで、吸気管502内の内圧は変動する。これに伴い、袋部202の収縮量が変動し、袋部202の容積が変動する。袋部202の容積が変動することで、タンク170からオイル160が入り込む。そして、新たに、区画室142にオイル160が供給される。なお、この図5および図6に示す例においても、図1に示す区画室143は、タンク170に接続されており、軸受部121に供給されたオイル160は、その後、タンク170に戻されている。
この図4から図6に示す例においては、オイル供給装置200によって、区画室142にオイルが供給されている。このため、デフキャリア110内に充填するオイル量を低減させることができる。これに伴い、エンジンが駆動していない初期状態においても、リングギヤ112がオイル160に接触しない程度にまでオイル160の充填量を低減させることができる。これにより、リングギヤ112に加えられる攪拌抵抗を殆どなくすことができ、車両の駆動効率の向上をさらに図ることができる。
図7は、デファレンシャル100の第2変形例を示すデファレンシャルの断面図であり、図8は、上記図7に示されたデファレンシャル100に搭載されたオイル供給装置300を模式的に示す断面図である。
図7に示すデファレンシャル100は、タンク170の上方にオイル供給装置300が設けられている。このオイル供給装置300は、図8に示すように、タンク170の上方に配置され、タンク170に接続されたシリンダ301と、このシリンダ301内に移動可能に設けられたピストン部302と、シリンダ301内と区画室142とを接続する給油管304とを備えている。
そして、シリンダ301には、通気管203が接続されており、この通気管203は、上記図5などに示す吸気管502に接続されている。このため、エンジンが駆動することで、通気管203内の内圧は負圧となる。
このオイル供給装置300においては、エンジンが駆動していない状態では、ピストン部302は、自重によってシリンダ301の下端部にまで下降している。
そして、エンジンが駆動すると通気管203内は負圧となる。これに伴い、シリンダ301の内部空間のうち、ピストン部302より、通気管203側に位置する空間の内圧も、負圧となる。なお、給油管304は、シリンダ301の下端部に位置するピストン部302よりも、通気管203側に位置しており、区画室142内に位置する給油管304の開口部には、弁307が設けられている。なお、通気管203は、シリンダ301の端部に接続されており、給油管304に対してタンク170と反対側に位置している。
そして、通気管203およびシリンダ301内が負圧となると、ピストン部302が上昇する。ピストン部302が上昇することで、シリンダ301内のうち、ピストン部302よりタンク170側に位置する部分の圧力も低くなる。
これに伴い、タンク170内のオイル160がシリンダ301内に引き込まれる。シリンダ301内にオイル160が引き込まれると、弁307が開き、給油管304からオイル160が区画室142内に供給される。
特に、通気管203内の内圧は、図5に示すスロットルバルブ503の回転角度によって変動する。通気管203の圧力が変動することで、ピストン部302の位置も変位する。ピストン部302が変位することで、シリンダ301内のうち、ピストン部302よりも下方に位置する部分の内圧も変動する。これにより、区画室141内にオイル160が供給され続ける。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。さらに、上記数値などは、例示であり、上記数値および範囲にかぎられない。
本発明は、車両に搭載される動力伝達装置および動力伝達装置を備えた車両に適用することができ、特に、デファレンシャル装置に好適である。
100 デファレンシャル、110 デフキャリア、112 リングギヤ、112 上記リングギヤ、114 ドライブピニオン、115 軸部、116 ヘッド部、120,121 各軸受部、130 アウターレース、131 コロ、132 インナーレース、140 収容室、141,142,143 区画室、150 内周面、160 オイル、170 タンク、171 流通管、172,173,206 接続管、174,175 供給孔、180 シール部材、190 オイル流通装置、200,300 オイル供給装置、201,301 シリンダ、202 袋部、203 通気管、204 給油管、205 弁、207 弁、302 ピストン部、304 給油管、307 弁、500 エンジン、501 エンジン本体、502 吸気管、503 スロットルバルブ、504 排気管、506 出力シャフト。

Claims (7)

  1. 回転可能に設けられた第1ギヤと、
    前記第1ギヤと噛み合う歯部が形成されたヘッド部と前記ヘッド部に連接された軸部とを含む第2ギヤと、
    前記第1ギヤと前記第2ギヤのヘッド部とを収容すると共に、底部にオイルが貯留された第1区画室と、前記第2ギヤの軸部を収容する第2区画室とが内部に形成された収容ケースと、
    前記第2ギヤの軸部の外周面から間隔を空けて前記収容ケース内に設けられると共に、前記軸部の外周面を取り囲むように形成され、前記第1区画室と前記第2区画室との境界に設けられた境界部と、
    前記第1区画室の底部と前記第2区画室の底部とを接続し、前記オイルが内部を流通するオイル流通機構と、
    を備え、
    前記境界部の内周面が前記第2区画室側から前記第1区画室側に向けて拡径するように形成された、動力伝達装置。
  2. 前記第2ギヤの軸部を回転可能に支持する軸受部をさらに備え、
    前記軸受部は、前記収容ケースの内表面に装着されたアウターレースと、該アウターレースの内方に位置し、前記第2ギヤの軸部の外周面に装着されたインナーレースとを含み、
    前記アウターレースが前記境界部とされ、前記アウターレースの内周面が前記第2区画室側から前記第1区画室側に向けて拡径するように形成された、請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 前記収容ケース内には、前記第2区画室に対して前記第1区画室と反対側に位置する第3区画室が形成され、
    前記第2区画室と前記第3区画室との境界に設けられると共に、前記第2ギヤの軸部を回転可能に支持する後部側軸受部をさらに備え、
    前記後部側軸受部は、前記収容ケースの内表面に装着された後部側アウターレースと、該後部側アウターレースの内方に位置し、前記第2ギヤの軸部の外周面に装着された後部側インナーレースとを含み、
    前記後部側アウターレースの内周面が前記第2区画室側から前記第3区画室側に向けて拡径するように形成され、
    前記オイル流通機構は、前記第2区画室の底部と前記第3区画室の底部とを接続する、請求項1または請求項2に記載の動力伝達装置。
  4. 前記オイル流通機構は、前記第2区画室の下方であって、前記収容ケースの外方に配置されたタンクを含む、請求項1から請求項3のいずれかに記載の動力伝達装置。
  5. 前記オイル流通機構は、前記タンク内に貯留された前記オイルを前記第2区画室に供給するオイル供給装置を含む、請求項4に記載の動力伝達装置。
  6. エンジンと、
    前記エンジンに供給する空気が流通する吸気管と、
    をさらに備え、
    前記オイル供給装置は、前記タンクと前記第2区画室とに連通するシリンダ部と、前記シリンダ部内に配置され、膨張および収縮可能な袋部と、前記袋部の内部と前記吸気管とを接続する通気管とを含む、請求項5に記載された動力伝達装置。
  7. エンジンと、
    前記エンジンに供給される空気が流通する吸気管と、
    をさらに備え、
    前記オイル供給装置は、前記タンクと前記第2区画室とに連通するシリンダ部と、前記シリンダ部内と前記吸気管とを接続する通気管と、前記シリンダ部内に配置され、前記シリンダ内を移動可能に設けられ、前記タンク内のオイルを前記シリンダ部内に引き込むピストン部とを含む、請求項5に記載された動力伝達装置。
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