JP2010214230A - ハニカムフィルタの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハニカム成形体を焼成するときの切れの発生を抑制することが可能なハニカムフィルタの製造方法を提供する。
【解決手段】複数のセル3を区画形成する多孔質の隔壁2と外周壁4とを有するハニカム成形体100を作製し、ハニカム成形体100を焼成してハニカム焼成体を作製し、その外周壁を研削して研削ハニカム焼成体を作製し、研削ハニカム焼成体の外周に外周コート壁を形成してハニカムフィルタを作製するハニカムフィルタの製造方法であって、焼成時のハニカム成形体100が、中心軸方向に垂直な断面において、外周形状が円弧を含む形状であり、重心から外周までの距離が一定ではなく、更に、焼成時のハニカム成形体100が、中心軸方向に垂直な断面において、接線を引いたときに隔壁との角度が45°となる外周上の点、を含む外周上の幅10〜100mmの範囲に、外周壁が研削された研削部分6を有するものであるハニカムフィルタの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハニカムフィルタの製造方法に関し、更に詳しくは、ハニカム成形体を焼成するときの切れの発生を抑制することが可能なハニカムフィルタの製造方法に関する。
自動車用エンジン、建設機械用エンジン、産業機械用定置エンジン等の内燃機関、その他の燃焼機器等から排出される排ガス中の粒子状物質や有害物質は、環境への影響を考慮して排ガス中から除去する必要性が高まっている。特にディーゼルエンジンから排出される粒子状物質(以下「PM」ということがある。)の除去に関する規制は世界的に強化される傾向にあり、PMを除去するための捕集フィルタ(ディーゼル・パティキュレート・フィルタ:以下「DPF」ということがある。)としてハニカムフィルタの使用が注目され、種々のシステムが提案されている。上記DPFは、通常、流体の流路となる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁を備え、一方の端部が開口され且つ他方の端部が目封止された所定のセル(所定のセル)と、一方の端部が目封止され且つ他方の端部が開口された残余のセル(残余のセル)とが交互に配設され、所定のセルが開口する一方の端部から流入した流体(排ガス)を、隔壁を透過させて残余のセル内に透過流体として流出させ、透過流体を残余のセルが開口する他方の端部から流出させることにより、排ガス中のPMを捕集除去するものである。
このようなハニカムフィルタの中でも、耐熱衝撃性に優れたものとして、コージェライト質のハニカムフィルタが好適に使用されている。コージェライト質のハニカムフィルタの製造方法としては、例えば、セラミックス原料、水等を混練して坏土を作製し、得られた坏土を押出成形してハニカム成形体を作製し、ハニカム成形体を焼成してハニカム焼成体を作製し、得られたハニカム焼成体の外周壁を研削し、外周に外周コート壁を配設することによりハニカムフィルタを得る方法を挙げることができる(例えば、特許文献1参照)。
コージェライト質のハニカムフィルタが小型である場合には、上記のような製造方法によりハニカムフィルタを製造することが可能であったが、ハニカムフィルタが大型化してくると、その製造工程において、ハニカム成形体を焼成したときに、ハニカム焼成体に「切れ」が発生するという問題が生じることがあった。
特許第2925893号公報
例えば、図12及び図13に示すように、焼成後のハニカム焼成体200の一方の端部209において、接線207を引いたときに隔壁202との角度αが45°となる外周206上の点(45°の点)204付近から、中心205に向かって「切れ」208が発生するという問題が生じることがあった。本明細書において「切れ」というときは、ハニカム形状の構造物(ハニカム成形体、ハニカム焼成体、ハニカムフィルタ等)が、図12、図13に示すように、外周壁及び隔壁の一部が裂けるように割れた状態をいう。ここで、図12は、従来のハニカムフィルタの製造方法において、ハニカム焼成体の一方の端部209の「45°の点」204付近に切れが発生した状態を模式的に示した平面図であり、図13は、従来のハニカムフィルタの製造方法において、ハニカム焼成体の一方の端部の「45°の点」付近に切れが発生した状態を模式的に示した斜視図である。図12、図13に示すハニカム焼成体は、複数のセル201を区画形成する多孔質の隔壁202と隔壁202の外周に配設された外周壁203とを有するものである。
このように、大型のハニカムフィルタを製造する場合には、切れ208が、ハニカム焼成体200の、両端面における「45°の点」204付近に発生し易く、特に、ハニカム成形体を焼成装置内に載置したときに焼成装置の一部と接する下端面側の角部に発生し易いものであった。また、ハニカム成形体を焼成装置内に載置する際には、通常、一方の端面を下に向けて栃の上に置くため、そのときの下端面が焼成装置の一部と接する部分となる。ここで、本明細書において、「角部」というときは、ハニカム形状において、外周面と端面とが交わる部分をいう。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、大型のハニカムフィルタを製造する工程において、ハニカム成形体を焼成するときの切れの発生を抑制することが可能なハニカムフィルタの製造方法を提供することを特徴とする。
本発明によって以下のハニカムフィルタの製造方法が提供される。
[1] セラミック原料を含有する坏土を成形して、複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁と前記隔壁の外周に配設された外周壁とを有するハニカム成形体を作製し、前記ハニカム成形体を焼成してハニカム焼成体を作製し、前記ハニカム焼成体の外周壁を研削して研削ハニカム焼成体を作製し、前記研削ハニカム焼成体の外周に外周コート壁を形成してハニカムフィルタを作製するハニカムフィルタの製造方法であって、焼成時の前記ハニカム成形体が、中心軸方向に垂直な断面において、外周形状が円弧を含む形状であり、重心から外周までの距離が一定ではなく、更に、焼成時の前記ハニカム成形体が、中心軸方向に垂直な断面において、接線を引いたときに隔壁との角度が45°となる外周上の点、を含む外周上の幅10〜100mmの範囲に、外周壁が研削された研削部分を有するものであるハニカムフィルタの製造方法。
[2] 焼成時の前記ハニカム成形体が、中心軸方向に垂直な断面において、外周形状が、半径の異なる円弧を含む複数の円弧が組み合わされて形成された形状である[1]に記載のハニカムフィルタの製造方法。
[3] 焼成時の前記ハニカム成形体が、中心軸方向に垂直な断面において、外周形状が、5以上の円弧を含む形状である[1]又は[2]に記載のハニカムフィルタの製造方法。
[4] 焼成時の前記ハニカム成形体が、中心軸方向に垂直な断面において、外周形状が、対称軸が一本の線対称の形状か、又は線対称ではない形状である[1]〜[3]のいずれかに記載のハニカムフィルタの製造方法。
[5] 前記ハニカム成形体が有する前記研削部分の幅が、10〜100mmである[1]〜[4]のいずれかに記載のハニカムフィルタの製造方法。
[6] 前記焼成時のハニカム成形体の一方の端部から中心軸方向に延びるように、前記研削部分が形成され、前記研削部分の中心軸方向の長さが5〜20mmの範囲である[1]〜[5]のいずれかに記載のハニカムフィルタの製造方法。
[7] 前記研削部分を有する、焼成時のハニカム成形体の一方の端部が、ハニカム成形体を焼成装置内に載置したときに焼成装置の一部と接する側の端部である[6]に記載のハニカムフィルタの製造方法。
[8] 前記焼成時のハニカム成形体の一方の端部側に前記研削部分が形成されるとともに、前記焼成時のハニカム成形体の他方の端部側に、前記他方の端部から中心軸方向に延びるように研削部分が形成され、前記他方の端部側に形成された研削部分の中心軸方向の長さが5〜20mmの範囲である[6]又は[7]に記載のハニカムフィルタの製造方法。
[9] 前記坏土を成形して前記ハニカム成形体を作製した後、前記ハニカム成形体を焼成する前に、前記研削部分を形成する[1]〜[8]のいずれかに記載のハニカムフィルタの製造方法。
[10] 前記坏土を成形して前記ハニカム成形体を作製するときに、前記研削部分を形成しながら前記ハニカム成形体を作製する[1]〜[8]のいずれかに記載のハニカムフィルタの製造方法。
[11] 焼成時の前記ハニカム成形体が、中心軸方向に垂直な断面において、接線を引いたときに隔壁との角度が45°となる外周上の点、を中心とする外周上の幅10〜100mmの範囲に、外周壁が研削された研削部分を有するものである[1]〜[10]のいずれかに記載のハニカムフィルタの製造方法。
本発明のハニカムフィルタの製造方法によれば、ハニカム成形体を焼成するときに、「45°の点」を含む所定の幅で、外周壁が研削された研削部分を有するハニカム成形体を焼成することにより、応力(引張応力)が集中し易い「45°の点」の外周壁を除去することになるため、大型のハニカムフィルタを製造する場合であっても、外周壁の「45°の点」付近の応力集中がなくなり、焼成時に外周壁の応力集中により「切れ」が発生することを抑制することが可能となる。
本発明のハニカムフィルタの製造方法の一の実施形態における、焼成時のハニカム成形体を模式的に示す斜視図である。 本発明のハニカムフィルタの製造方法の一の実施形態における、焼成時のハニカム成形体の、中心軸方向に直交し、研削部分を含む位置の断面図である。 本発明のハニカムフィルタの製造方法の更に他の実施形態における、焼成時のハニカム成形体を模式的に示す斜視図である。 本発明のハニカムフィルタの製造方法の更に他の実施形態における、焼成時のハニカム成形体を模式的に示す斜視図である。 本発明のハニカムフィルタの製造方法の更に他の実施形態における、焼成時のハニカム成形体を模式的に示す斜視図である。 本発明のハニカムフィルタの製造方法の更に他の実施形態における、焼成時のハニカム成形体を模式的に示す斜視図である。 本発明のハニカムフィルタの製造方法の更に他の実施形態における、焼成時のハニカム成形体を模式的に示す斜視図である。 本発明のハニカムフィルタの製造方法の更に他の実施形態における、焼成時のハニカム成形体を模式的に示す斜視図である。 本発明のハニカムフィルタの製造方法の更に他の実施形態における、焼成時のハニカム成形体を模式的に示す斜視図である。 本発明のハニカムフィルタの製造方法の他の実施形態における、焼成時のハニカム成形体を模式的に示す斜視図である。 本発明のハニカムフィルタの製造方法における、焼成時のハニカム成形体の、中心軸方向に直交し、研削部分を含まない位置の断面図である。 従来のハニカムフィルタの製造方法において、ハニカム焼成体の一方の端部の「45°方向部分」付近に切れが発生した状態を模式的に示した平面図である。 従来のハニカムフィルタの製造方法において、ハニカム焼成体の一方の端部の「45°方向部分」付近に切れが発生した状態を模式的に示した斜視図である。 本発明のハニカムフィルタの製造方法の更に他の実施形態における、焼成時のハニカム成形体の中心軸に直交する断面を示す模式図である。 本発明のハニカムフィルタの製造方法においてハニカム成形体の成形に用いる、口金の上流側に配置する裏押え板を模式的に示した平面図である。 実施例13において、ハニカムフィルタの製造過程で形成されるハニカム成形体を示し、中心軸に直交する断面を示す模式図である。
以下、本発明を実施するための形態を具体的に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
本発明のハニカムフィルタの製造方法の一実施形態は、セラミック原料を含有する坏土を成形して、複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁と隔壁の外周に配設された外周壁とを有するハニカム成形体を作製し、ハニカム成形体を焼成してハニカム焼成体を作製し、ハニカム焼成体の外周壁を研削して研削ハニカム焼成体を作製し、研削ハニカム焼成体の外周に外周コート壁を形成してハニカムフィルタを作製するハニカムフィルタの製造方法であって、焼成時のハニカム成形体が、中心軸方向に垂直な断面において、外周形状が円弧を含む形状であり、重心から外周までの距離が一定ではなく、更に、焼成時のハニカム成形体が、「中心軸方向に垂直な断面において、接線を引いたときに隔壁との角度が45°となる外周上の点(45°の点)」、を含む外周上の幅10〜100mmの範囲に、外周壁が研削された研削部分を有するものである。ここで、「中心軸方向に垂直な断面において、接線を引いたときに隔壁との角度が45°となる外周上の点(45°の点)」とは、ハニカム成形体の中心軸方向に垂直な断面において、外周壁が研削される前の状態の外周上のいずれかの点であって、当該点における接線と、いずれかの隔壁とにより形成される角度が45°になるような点を意味する。「45°の点」は、外周壁が研削される前の状態の外周上に存在していた点であり、外周壁が研削された後の状態(ハニカム成形体)においては、「45°の点」は研削されてハニカム成形体上には存在しない点になっているが、焼成時のハニカム成形体における研削部分の位置を特定するために、「45°の点」を「外周上の点」と表現している。従って、「45°の点」は、外周壁が研削された後の状態(ハニカム成形体)においては、「仮想の外周上の点」ということもできる。
また、「焼成時のハニカム成形体が、中心軸方向に垂直な断面において、「45°の点」を含む外周上の幅10〜100mmの範囲に、外周壁が研削された研削部分を有する」とは、ハニカム成形体の外周壁が一部研削されており、当該研削された部分である「研削部分」の外周上における位置が、ハニカム成形体の中心軸方向に垂直な断面における「45°の点」を含む外周上の幅10〜100mmの範囲であることを意味する。
本発明のハニカムフィルタの製造方法において、焼成時のハニカム成形体の「45°の点」は、ハニカム成形体の形状、セルの形状によって、その位置が決まる。例えば、図11に示す焼成時のハニカム成形体190のように、中心軸方向に直交する断面において、外周形状が長方形の4つの頂点の部分が円弧状に形成された形状であり、セル形状が四角形であり、隔壁が外周形状の直線部分に平行であるの場合、中心軸方向に垂直な断面において、接線12を引いたときに隔壁2との角度αが45°となる外周8上の点(45°の点15)は4箇所存在する。図11は、本発明のハニカムフィルタの製造方法における、焼成時のハニカム成形体190の、中心軸方向に直交し、研削部分を含まない位置の断面図である。
(焼成時のハニカム成形体の研削部分)
まず、本実施形態のハニカムフィルタの製造方法における、焼成時のハニカム成形体が有する研削部分について説明する。本実施形態のハニカムフィルタの製造方法においては、ハニカム成形体を焼成してハニカム焼成体にするときに、焼成時のハニカム成形体が、図1及び図2に示すように、中心軸方向に垂直な断面において、接線12を引いたときに隔壁2との角度αが45°となる外周8上の点(45°の点15)、を含む外周8上の幅10〜100mmの範囲に、外周壁4が研削されてなる研削部分6を有するように形成されている。焼成時のハニカム成形体における研削部分の位置を、この様な範囲とすることにより、効果的に「切れ」の発生を防止することが可能となる。中心軸方向に垂直な断面において、研削部分6が形成される範囲は、幅10〜100mmの範囲であり、幅20〜80mの範囲が好ましく、幅30〜70mmの範囲が更に好ましい。幅10mmの範囲より狭いと、「切れ」の発生防止効果を十分に得ることができず、幅100mmの範囲より広いと、本来キレ発生のリスクが比較的低い領域まで研削部を設けてよい領域として含み得ることとなり、その様な領域にまで研削部を設けてよいとすることは、意味なく外壁除去(即ち強度低下)をもたらす可能性を与えることとなるからである。
焼成時のハニカム成形体100が有する研削部分6の、中心軸方向に垂直な断面における幅W(研削部分の幅W)は、10〜100mmが好ましく、20〜80mが更に好ましく、30〜70mmが特に好ましい。研削部分6の幅Wが、10mmより狭いと、「切れ」の発生防止効果を十分に得ることができないことがある。研削部分6の幅Wが、100mmより広いと、研削部分6において外部に露出している隔壁の表面が削れて落下し、その後の製造工程においてハニカム成形体等を汚したり、周囲を汚すという問題が生じることがある。また、100mmより広い場合には、比較的小型な製品の場合にはほぼ全周加工となる場合もあるが、その場合、外周部分が無いため、セル(隔壁)部分で設備へ固定すると製品が挫屈するなどの問題が発生する。研削部分の幅Wは、ハニカム成形体100の中心軸方向に垂直な断面における、周方向における長さである。
また、焼成時のハニカム成形体が、中心軸方向に垂直な断面において、接線を引いたときに隔壁との角度が45°となる外周上の点(45°の点)、を中心とする外周上の幅10〜100mmの範囲に、外周壁が研削された研削部分を有するものであることが好ましい。これにより、更に効果的に「切れ」の発生を防止することが可能となる。
研削部分6は、内部の隔壁2が露出しており、隔壁の露出部分が削れて焼成装置内等に落下し、ハニカム成形体やハニカム焼成体の端面等に付着する等の問題が生じることがあるため、研削部分6の面積は大きすぎないほうが好ましい。従って、例えば、図10に示すように、ハニカム成形体180の研削部分6が、外周壁4の、中心軸方向の両端部間に亘って形成されていてもよいが、図1に示すように、研削部分6が、一方の端部5から中心軸方向に所定の長さ(ハニカム成形体の中心軸方向長さより短い長さ)で形成されていることが好ましい。また、研削部分6を研削する深さとしては、外周壁全てを研削して除去し、内部の隔壁の最外周部分の一部を更に研削して除去した状態とすることが好ましいが、外周壁のみを研削して除去した状態であってもよいし、外周壁の内側部分を若干残した状態で、外周壁の外周側を研削して除去した状態としてもよい。ここで、図1は、本発明のハニカムフィルタの製造方法の一の実施形態における、焼成時のハニカム成形体を模式的に示す斜視図である。図2は、本発明のハニカムフィルタの製造方法の一の実施形態における、焼成時のハニカム成形体の、中心軸方向に直交し、研削部分を含む位置の断面図である。図10は、本発明のハニカムフィルタの製造方法の他の実施形態における、焼成時のハニカム成形体を模式的に示す斜視図である。
図1に示すように、研削部分6は、焼成時のハニカム成形体100の一方の端部5から中心軸方向に延びるように形成され、研削部分6の中心軸方向の長さLが5〜20mmの範囲であることが好ましく、7〜18mmの範囲であることが更に好ましく、10〜15mmの範囲であることが特に好ましい。この様な範囲とすることにより、効果的に「切れ」の発生を防止することが可能となる。長さLが、5mmより短いと、「切れ」の発生防止効果を十分に得ることができないことがあり、20mmより広いと、研削部分6において外部に露出している隔壁の表面の削れる量が多くなることがある。
ハニカム成形体を焼成する時には、通常、ハニカム成形体を、一方の端面(下端面)を下に向けて焼成装置内の所定の栃の上に載置する。そして、下端面が栃の表面と接触した状態で、ハニカム成形体の焼成が行われる。このように、下端面が栃の表面に接触した状態でハニカム焼成体の焼成を行う場合には、下端面付近の温度が、栃の表面との接触により若干の低温になり、下端面付近の熱応力が大きくなるため、ハニカム成形体の下端面側の角部に「切れ」が発生しやすい。そのため、図1に示す、研削部分6を有する焼成時のハニカム成形体100の一方の端部5が、ハニカム成形体100を焼成装置内に載置したときに焼成装置の一部と接する側の端部であることが好ましい。上記のように、「焼成装置の一部」は、焼成装置内のハニカム成形体を載置するための「栃」等であり、これは、焼成装置と一体となっていてもよいし、分離可能であってハニカム成形体を載置した状態で焼成装置内に装入するものであってもよい。また、「焼成装置の一部と接する側の端部」は、ハニカム成形体を焼成装置内に一方の端部を下に向けて載置したときの下端部である。
図3に示すように、本発明のハニカムフィルタの製造方法の更に他の実施形態においては、焼成時のハニカム成形体110が、その一方の端部5側に研削部分6aが形成されるとともに、焼成時のハニカム成形体110の他方の端部7側に、他方の端部7から中心軸方向に延びるように研削部分6a’が形成され、他方の端部7側に形成された研削部分6a’の中心軸方向の長さが5〜20mmの範囲である。研削部分6a’は、上記、「45°の点」を含む幅10〜100mmの範囲に形成されたものである。上記のように、ハニカム成形体を焼成する場合には、下端部側に切れが発生し易いが、上端部側にも発生することがある。そのため、本実施の形態のように、下端部側と上端部側との両方に研削部分を形成することにより、どちらの端部にも切れが発生しないようにすることが可能となる。研削部分6a’の、幅、中心軸方向長さ、研削する深さ等は、上記本発明のハニカムフィルタの製造方法の一の実施形態における、焼成時のハニカム成形体100(図1,2参照)の研削部分6の、幅W、中心軸方向長さL、研削する深さ等と同様の条件とすることが好ましい。また、焼成時のハニカム成形体110の形状は、上記本発明のハニカムフィルタの製造方法の一の実施形態における焼成時のハニカム成形体100の形状と同じである。ここで、図3は、本発明のハニカムフィルタの製造方法の更に他の実施形態における、焼成時のハニカム成形体を模式的に示す斜視図である。図3においては、焼成時のハニカム成形体110の外周形状と、研削部分6a,6a’の配置とを模式的に示している。
図4に示すように、本発明のハニカムフィルタの製造方法の更に他の実施形態においては、焼成時のハニカム成形体120の一方の端部側の、2箇所の「45°の点」を含む幅10〜100mmの範囲のそれぞれに、研削部分6a,6bが形成されている。焼成時のハニカム成形体120に、研削部分6aと研削部分6bとを形成することにより、作製するハニカムフィルタが更に大型化することにより、より「切れ」が発生し易くなった場合にも、「切れ」の発生を防止することが可能となる。研削部分6a,6bの、幅、中心軸方向長さ、研削する深さ等は、上記本発明のハニカムフィルタの製造方法の一の実施形態における、焼成時のハニカム成形体100(図1,2参照)の研削部分6の、幅W、中心軸方向長さL、研削する深さ等と同様の条件とすることが好ましい。但し、円弧のRが異なる場合等には、それぞれに応じて異なる条件とすることも好ましい実施態様である。また、焼成時のハニカム成形体120の形状は、上記本発明のハニカムフィルタの製造方法の一の実施形態における焼成時のハニカム成形体100の形状と同じである。ここで、図4は、本発明のハニカムフィルタの製造方法の更に他の実施形態における、焼成時のハニカム成形体を模式的に示す斜視図である。
図5に示すように、本発明のハニカムフィルタの製造方法の更に他の実施形態においては、焼成時のハニカム成形体130が、その一方の端部5側に研削部分6a,6bが形成されるとともに、焼成時のハニカム成形体130の他方の端部7側に、他方の端部7から中心軸方向に延びるように研削部分6a’,6b’が形成され、他方の端部7側に形成された研削部分6a’,6b’の中心軸方向の長さが、それぞれ5〜20mmの範囲である。研削部分6a,6b,6a’,6b’は、いずれも「45°の点」を含む幅10〜100mmの範囲に形成されたものである。研削部分6aは、研削部分6bから中心(中心軸方向に直交する断面における中心)に引いた直線の延長上に位置し、研削部分6a’は、研削部分6b’から中心(中心軸方向に直交する断面における中心)に引いた直線の延長上に位置している。このように、下端部側と上端部側との両方に研削部分を形成することにより、どちらの端部にも切れが発生しないようにすることが可能となる。研削部分6a,6b,6a’,6b’の、幅、中心軸方向長さ、研削する深さ等は、上記本発明のハニカムフィルタの製造方法の一の実施形態における、焼成時のハニカム成形体100(図1,2参照)の研削部分6の、幅W、中心軸方向長さL、研削する深さ等と同様の条件とすることが好ましい。また、焼成時のハニカム成形体130の形状は、上記本発明のハニカムフィルタの製造方法の一の実施形態における焼成時のハニカム成形体100の形状と同じである。ここで、図5は、本発明のハニカムフィルタの製造方法の更に他の実施形態における、焼成時のハニカム成形体を模式的に示す斜視図である。
図6に示すように、本発明のハニカムフィルタの製造方法の更に他の実施形態においては、焼成時のハニカム成形体140の一方の端部側の、3箇所の「45°の点」を含む幅10〜100mmの範囲のそれぞれに、研削部分6a,6bが形成されている。このように、焼成時のハニカム成形体140が、外周壁4の下端部に、3箇所の研削部分(6a,6b及び6c)を有するため、作製するハニカムフィルタが更に大型化することにより、より「切れ」が発生し易くなった場合にも、「切れ」の発生を防止することが可能となる。研削部分6a,6b及び6cの、幅、中心軸方向長さ、研削する深さ等は、上記本発明のハニカムフィルタの製造方法の一の実施形態における、焼成時のハニカム成形体100(図1,2参照)の研削部分6の、幅W、中心軸方向長さL、研削する深さ等と同様の条件とすることが好ましい。また、焼成時のハニカム成形体140の形状は、上記本発明のハニカムフィルタの製造方法の一の実施形態における焼成時のハニカム成形体100の形状と同じである。ここで、図6は、本発明のハニカムフィルタの製造方法の更に他の実施形態における、焼成時のハニカム成形体を模式的に示す斜視図である。
図7に示すように、本発明のハニカムフィルタの製造方法の更に他の実施形態においては、焼成時のハニカム成形体150が、その一方の端部5側に研削部分6a,6b及び6cが形成されるとともに、焼成時のハニカム成形体150の他方の端部7側に、他方の端部7から中心軸方向に延びるように研削部分6a’,6b’及び6c’が形成され、他方の端部7側に形成された研削部分6a’,6b’及び6c’の中心軸方向の長さが、それぞれ5〜20mmの範囲である。研削部分6a,6b,6c,6a’,6b’及び6c’は、いずれも「45°の点」を含む幅10〜100mmの範囲に形成されたものである。このように、下端部側と上端部側との両方に研削部分を形成することにより、どちらの端部にも切れが発生しないようにすることが可能となる。研削部分6a,6b,6c,6a’,6b’及び6c’の、幅、中心軸方向長さ、研削する深さ等は、上記本発明のハニカムフィルタの製造方法の一の実施形態における、焼成時のハニカム成形体100(図1,2参照)の研削部分6の、幅W、中心軸方向長さL、研削する深さ等と同様の条件とすることが好ましい。また、焼成時のハニカム成形体150の形状は、上記本発明のハニカムフィルタの製造方法の一の実施形態における焼成時のハニカム成形体100の形状と同じである。ここで、図7は、本発明のハニカムフィルタの製造方法の更に他の実施形態における、焼成時のハニカム成形体を模式的に示す斜視図である。
図8に示すように、本発明のハニカムフィルタの製造方法の更に他の実施形態においては、焼成時のハニカム成形体160の一方の端部側の、4箇所の「45°の点」を含む幅10〜100mmの範囲のそれぞれに、研削部分6a,6b,6c,6dが形成されている。本実施形態においては、研削部分は、外周壁4の一方の端部(下端部)側に形成されている。このように、焼成時のハニカム成形体160が、外周壁4の下端部に、4箇所の研削部分(6a,6b,6c及び6d)を有するため、作製するハニカムフィルタが更に大型化することにより、より「切れ」が発生し易くなった場合にも、「切れ」の発生を防止することが可能となる。研削部分6a,6b,6c及び6dの、幅、中心軸方向長さ、研削する深さ等は、上記本発明のハニカムフィルタの製造方法の一の実施形態における、焼成時のハニカム成形体100(図1,2参照)の研削部分6の、幅W、中心軸方向長さL、研削する深さ等と同様の条件とすることが好ましい。また、焼成時のハニカム成形体160の形状は、上記本発明のハニカムフィルタの製造方法の一の実施形態における焼成時のハニカム成形体100の形状と同じである。ここで、図8は、本発明のハニカムフィルタの製造方法の更に他の実施形態における、焼成時のハニカム成形体を模式的に示す斜視図である。
図9に示すように、本発明のハニカムフィルタの製造方法の更に他の実施形態においては、焼成時のハニカム成形体170が、その一方の端部5側に研削部分6a,6b,6c及び6dが形成されるとともに、焼成時のハニカム成形体170の他方の端部7側に、他方の端部7から中心軸方向に延びるように研削部分6a’,6b’,6c’及び6d’が形成され、他方の端部7側に形成された研削部分6a’,6b’,6c’及び6d’の中心軸方向の長さが、それぞれ5〜15mmの範囲である。研削部分6a,6b,6c,6d,6a’,6b’,6c’及び6d’は、いずれも「45°の点」を含む幅10〜100mmの範囲に形成されたものである。このように、下端部側と上端部側との両方に研削部分を形成することにより、どちらの端部にも切れが発生しないようにすることが可能となる。研削部分6a,6b,6c,6d,6a’,6b’,6c’及び6d’の、幅、中心軸方向長さ、研削する深さ等は、上記本発明のハニカムフィルタの製造方法の一の実施形態における、焼成時のハニカム成形体100(図1,2参照)の研削部分6の、幅W、中心軸方向長さL、研削する深さ等と同様の条件とすることが好ましい。また、焼成時のハニカム成形体170の形状は、上記本発明のハニカムフィルタの製造方法の一の実施形態における焼成時のハニカム成形体100の形状と同じである。ここで、図9は、本発明のハニカムフィルタの製造方法の更に他の実施形態における、焼成時のハニカム成形体を模式的に示す斜視図である。
(焼成時のハニカム成形体の形状)
次に、焼成時のハニカム成形体の形状について説明する。本発明のハニカムフィルタの製造方法の一の実施形態においては、図1、図2に示すように、焼成時のハニカム成形体100が、中心軸方向に垂直な断面において、外周形状が円弧を含む形状であり、重心から外周までの距離が一定ではない形状である。図1、図2に示される焼成時のハニカム成形体100は、4箇所の円弧を含む形状である。また、「重心から外周までの距離が一定ではない」とは、外周上の位置の中で、重心までの距離が「他の外周上の位置から重心までの距離」とは異なるような位置が存在することを意味する。例えば、円形は、全ての外周上の位置から重心(中心)までの距離が一定であるため、「重心から外周までの距離が一定ではない」には該当しない。また、図1、図2に示される焼成時のハニカム成形体100は、例えば、重心から「45°の点」までの距離と、重心から直線状に形成された外周部分までの最短距離とは異なるため、「重心から外周までの距離が一定ではない」に該当する。このように、「重心から外周までの距離が一定ではない」というときは、重心から外周までの距離が同じである部分(外周上の部分)が一部存在してもよく、「外周上の全ての点において重心までの距離が一定である」という状態のみが排除されている。
焼成時のハニカム成形体は、中心軸方向に垂直な断面において、外周形状が、半径の異なる円弧を含む複数の円弧が組み合わされて形成された形状であることが好ましい。例えば、図14に示す焼成時のハニカム成形体300は、中心軸方向に直交する断面の形状が、楕円形であり、2つの小さな円弧と2つの大きな円弧とを組み合わせて形成された形状である。図14は、本発明のハニカムフィルタの製造方法の更に他の実施形態における、焼成時のハニカム成形体の中心軸に直交する断面を示す模式図である。また、焼成時のハニカム成形体が、中心軸方向に垂直な断面において、外周形状が、5以上の円弧を含む形状であることが好ましい。また、焼成時のハニカム成形体が、中心軸方向に垂直な断面において、外周形状が、対称軸が一本の線対称の形状か、又は線対称ではない形状であることが好ましい。
以下に、本発明のハニカムフィルタの製造方法の一実施形態について、製造工程の順に説明する。
(坏土)
本発明のハニカムフィルタの製造方法の一実施形態において使用する坏土は、セラミック原料を含有するものである。セラミック原料としては、コーディエライト化原料、コーディエライト、炭化珪素、サイアロン、ムライト、窒化珪素、リン酸ジルコニウム、ジルコニア、チタニア、アルミナ、シリカ等を用いることができるが、耐熱衝撃性に優れたコーディエライト化原料が好ましい。コーディエライト化原料とは、焼成によりコーディエライトとなる原料を意味し、シリカが42〜56質量%、アルミナが30〜45質量%、マグネシアが12〜16質量%の範囲に入る化学組成となるように配合されたセラミックス原料である。具体的にはタルク、カオリン、仮焼カオリン、アルミナ、水酸化アルミニウム、及びシリカの中から選ばれた複数の無機原料を上記化学組成となるような割合で含むものが挙げられる。
本実施形態で用いる坏土は、上記セラミック原料を含有するものであり、更に、水等の分散媒、及び必要に応じて造孔材を加え、有機バインダ及び分散剤を含むことが好ましい。そして、これらの原料を混合、混練することにより、粘土状の坏土を作製することが好ましい。
造孔材としては、焼成工程により飛散消失する性質のものであればよく、コークス等の無機物質や発泡樹脂、吸水性樹脂等の高分子化合物、澱粉等の有機物質等を単独で用いるか組み合わせて用いることができる。
有機バインダとしては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ポリビニルアルコール等を使用することができる。これらは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
分散剤としては、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等を使用することができる。これらは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
セラミック原料を混練して坏土を調製する方法としては特に制限はなく、例えば、ニーダー、真空土練機等を用いる方法を挙げることができる。
(ハニカム成形体の成形)
次に、坏土を成形して、複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁と隔壁の外周に配設された外周壁とを有するハニカム成形体を作製する。ハニカム成形体を作製する方法としては、特に制限はなく、押出成形、射出成形、プレス成形等の従来公知の成形法を用いることができる。中でも、上述のように調製した坏土を、所望の全体形状、セル形状、隔壁厚さ、セル密度を有する口金を用いて押出成形する方法等を好適例として挙げることができる。
(ハニカム成形体の研削部分)
焼成時のハニカム成形体が有する研削部分は、ハニカム成形体を成形しながら形成してもよいし、ハニカム成形体を成形した後、焼成前に、形成してもよい。研削部分をハニカム成形体を成形しながら形成する場合には、例えば、図15に示すような、裏押え板50を押出成形用の口金の上流側(坏土が流入する裏孔側)に配置させる方法を用いることができる。裏押え板50の突起部51により坏土の流れが妨げられて、その部分に研削部分6が形成される。この場合には、図10に示す、両端部間に亘る研削部分6を有するハニカム成形体180のような構造のハニカム成形体を得ることができる。裏押え板50の材質は、特に限定されないが、例えば、ステンレス等が好ましい。ここで、図15は、本発明のハニカムフィルタの製造方法において、ハニカム成形体の成形に用いる口金の上流側に配置する裏押え板を模式的に示した平面図である。また、ハニカム成形体を成形して乾燥させる前、又は、成形したハニカム成形体を乾燥させた後、焼成する前に、上述した図1〜9に示すハニカム成形体(100,110,120,130,140,150,160,170)に形成された研削部分のような、所望の形状の研削部分を形成してもよい。この場合には、外周を砥石で加工する方法により研削部分を形成することが好ましい。更に、両者を併用することも可能である。
(目封止)
ハニカム成形体を形成した後に、得られたハニカム成形体の両端部を目封止することが好ましい。目封止の方法は特に限定されないが、例えば、まず一方の端面に、セルの開口部を交互に塞いで市松模様状にマスクを施す。また、コーディエライト化原料等のセラミック原料、水またはアルコール、及び有機バインダを含む目封止スラリーを、貯留容器に貯留しておく。そして、上記マスクを施した側の端部を、貯留容器中に浸漬して、マスクを施していないセルの開口部に目封止スラリーを充填して目封止部を形成する。他方の端部については、一方の端部において目封止されたセルについてマスクを施し、上記一方の端部に目封止部を形成したのと同様の方法で目封止部を形成する。これにより、上記一方の端部において目封止されていないセルについて、他方の端部において目封止され、他方の端部においても市松模様状にセルが交互に塞がれた構造となる。ハニカム成形体の目封止は、研削部分を形成する前に形成してもよいし、研削部分を形成した後に形成してもよい。
(乾燥)
次に、目封止を施したハニカム成形体を乾燥させることが好ましい。乾燥の方法も特に制限はなく、例えば、熱風乾燥、マイクロ波乾燥、誘電乾燥、減圧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等の従来公知の乾燥法を用いることができる。中でも、成形体全体を迅速かつ均一に乾燥することができる点で、熱風乾燥と、マイクロ波乾燥又は誘電乾燥とを組み合わせた乾燥方法が好ましい。
(焼成)
次に、ハニカム成形体を焼成してハニカム焼成体を作製する。焼成により、ハニカム成形体のセラミック原料を焼結させて緻密化し、所定の強度を確保することができる。焼成条件(温度・時間)は、セラミック原料の種類により異なるため、その種類に応じて適当な条件を選択すればよいが、例えば、コーディエライト原料を焼成する場合には、1410〜1440℃で焼成することが好ましい。
(外周壁の研削)
次に、ハニカム焼成体の外周壁を研削して研削ハニカム焼成体を作製する。ハニカム焼成体の外周壁を研削する方法は、特に限定されず、公知の研削方法を用いることができる。研削方法としては、例えば、円筒研削機等を挙げることができる。
(外周コート)
次に、研削ハニカム焼成体の外周に外周コート壁を形成してハニカムフィルタを作製する。外周コート壁は、研削ハニカム焼成体の外周に外周コート材を塗工することにより形成することが好ましい。外周コート材としては、特に限定されず、公知の外周コート材を用いることができる。また、外周コート材の塗工方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
本発明のハニカムフィルタの製造方法によって製造されるハニカムフィルタの形状は、外周形状が円弧を含む形状であり、重心から外周までの距離が一定ではない筒状である。ハニカムフィルタの中心軸に直交する断面の形状としては、楕円形、レーストラック形状、オーバル形状、「四角形、五角形等の多角形の角部が円弧状に形成された形状」等が好ましい。そして、ハニカムフィルタの大きさは、中心軸方向の長さが、50〜600mmであることが好ましく、100〜500mmであることが更に好ましい。ここで、レーストラック形状は、2つ並んだ小円を、小円の中心間を結ぶ線分と交わらない2本の共通接線で繋いだときの外周形状である。オーバル形状は、2つ並んだ小円を、小円の中心間を結ぶ線分と交わらない2本の共通接線で繋ぐ代わりに、大円の円弧で外側に凸になるように繋いだときの外周形状である。また、得られるハニカムフィルタの底面の形状が、例えば、四角形の角部が円弧状に形成された形状(図1,2参照)である場合には、その四角形の長辺の長さが150〜300mmであり、短辺の長さ50〜250mmであることが好ましい。ここで、上記長辺の長さとは、対向する辺の間の距離の中で長い側の距離であり、上記短辺の長さとは、対向する辺の間の距離の中で短い側の距離である。また、得られるハニカムフィルタの底面の形状が、例えば、オーバル形状又はレーストラック形状である場合には、長径が短径の1.0倍超、3.0倍以下であることが好ましく、1.0倍超、2.5倍以下であることが更に好ましい。そして、長径が150〜300mmであり、短径が50〜250mmであることが好ましい。断面積としては、6,000mm〜170,000mmであることが好ましく、下限は10,000mm以上であることが更に好ましい。このような、大型のハニカムフィルタを作製する場合に、「切れ」が発生し易いので、本発明のハニカムフィルタの製造方法を効果的に用いることができる。
また、ハニカムフィルタのセル形状(ハニカムフィルタの中心軸が延びる方向(セルが延びる方向)に対して垂直な断面におけるセル形状)は、四角形、四角形と八角形の組合せが好ましい。四角形としては、正方形又は長方形が好ましい。セル形状が四角形と八角形の組合せの場合、中心軸に直交する断面において、四角形セルの面積より八角形セルの面積のほうが大きく、四角形セルと八角形セルとが交互に配置されていることが好ましい。
本実施の形態のハニカムフィルタの製造方法によって製造されるハニカムフィルタにおいて、隔壁の厚さについては特に制限はないが、この隔壁の厚さが厚過ぎると、流体が透過する際の圧力損失が大きくなることがあり、薄過ぎると強度が不足することがある。隔壁の厚さは、30〜2000μmであることが好ましく、50〜1500μmであることが更に好ましく、100〜750μmであることが特に好ましい。
本実施の形態のハニカムフィルタの製造方法によって製造されるハニカムフィルタを構成する多孔質の隔壁の気孔率は、特に制限されないが、例えば、気孔率は、20〜80%であることが好ましく、30〜70%であることが更に好ましい。なお、気孔率は体積%を意味し、水銀ポロシメーターにより測定した値である。隔壁の気孔率は、ハニカムフィルタの製造時に、造孔材を調節することにより所望の値とすることができる。
本実施の形態のハニカムフィルタの製造方法によって製造されるハニカムフィルタにおいて、そのセル密度は特に制限されないが、1.5〜350セル/cmであることが好ましく、7〜300セル/cmであることが更に好ましく、10〜250セル/cmであることが特に好ましい。
本実施の形態のハニカムフィルタの製造方法によって製造されるハニカムフィルタにおいて、各セルを目封止するための目封止部材の材料は、特に制限されないが、上述のハニカムフィルタの隔壁の材料として挙げたものから選択された少なくとも一種を含むことが好ましい。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
コーディエライト化原料として、シリカ、タルク、及びアルミナを使用した。コーディエライト化原料100質量部に、分散媒である水25質量部、造孔材10質量部、有機バインダ5質量部、及び分散剤0.5質量部を添加し、混合、混練して坏土を調製した。造孔材としてはコークスを使用し、有機バインダとしてはヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用し、分散剤としては脂肪酸石鹸を使用した。造孔材は、平均粒子径40μmのものを使用した。混合装置としては、レーディゲミキサーを使用し、混練装置としてはニーダー及び真空土練機を使用した。
得られた坏土を押出成形し、図1に示される焼成前のハニカム成形体(研削部分は形成されていないものとする)のような形状の、中心軸に直交する断面において、セルの形状が正方形であり、全体形状(外周形状)が、長方形の角部が円弧状に形成された形状である、筒状のハニカム成形体を作製した。
次に、得られたハニカム成形体に目封止を施した。得られたハニカム成形体の一方の端面のセル開口部に、市松模様状に交互にマスクを施し、マスクを施した側の端部をコーディエライト化原料を含有する目封止スラリーに浸漬し、市松模様状に交互に配列された目封止部を形成した。更に、他方の端部については、一方の端部において目封止されたセルについてマスクを施し、上記一方の端部に目封止部を形成したのと同様の方法で目封止部を形成した。
次に、乾燥させたハニカム成形体の下端部側に、図1,図2に示すような、「45°の点」を含む幅50mmの範囲に、幅Wが50mm、中心軸方向長さが10mmの研削部分を形成した。研削部分は、「45°の点」が、その幅の中心に位置するように形成した。表1に、「研削部分の位置」及び「研削部分の寸法」を示した。「研削部分の位置」の「下側」の欄は、下端部側に設けられた研削部分の位置を示し、「上側」の欄は、上端部側に設けられた研削部分の位置を示す。また、「研削部分の寸法」の「幅」の欄は、「研削部分の位置」で示される位置を中心にした研削部分の周方向長さ(幅W)を示し、「研削部分の寸法」の「長さ」の欄は、「研削部分の位置」における研削部分の中心軸方向の長さを示す。
次に、ハニカム成形体を焼成することによってハニカムフィルタを得た(実施例1)。同条件により、20個のハニカムフィルタを作製した。焼成時には、ハニカム成形体の一方の端部(下端部)を下向きにして、焼成装置内の栃の上に載置した。焼成温度は、1410〜1440℃、150時間とした。
得られたハニカムフィルタは、対向する2辺間の距離が、280mmと180mmであり、中心軸方向長さが300mmであった。また、隔壁の厚さが0.3mmであり、セル密度が47セル/cmであり、隔壁の気孔率が50%であった。
得られた、20個のハニカムフィルタについて、目視にて、「切れ」の発生を確認した。得られた結果を表1に示す。表1において、「切れ発生数」の「下側」の欄は、ハニカムフィルタの下端部側の状態を示し、「上側」の欄は、ハニカムフィルタの上端部側の状態を示す。「切れ発生数」の欄は、「(切れ発生数)/(確認したハニカムフィルタの数)」により表示した。例えば、「3/20」と表示した場合は、20個のハニカムフィルタの中で、3個について「切れ」が発生したことを示す。そして、下端部側の「切れ」が発生したハニカムフィルタの個数が、5個以下である場合を、下端部側の「切れ」の発生について合格とした。更に、上端部側の「切れ」が発生したハニカムフィルタの個数が、5個以下である場合を、上端部側の「切れ」の発生について合格とした。
また、20個のハニカムフィルタについて、「イタミ不良発生数」を確認した。「イタミ不良」とは、研削した部分の隔壁などで、ハニカムフィルタに発生する、端面の傷、ヘコミなどのことである。「イタミ不良発生数」の欄は、「(イタミ不良発生数)/(確認したハニカムフィルタの数)」により表示した。例えば、「0/20」と表示した場合は、20個のハニカムフィルタの中で、0個について「イタミ不良」が発生したことを示す。合否の判定(「イタミ不良」が発生したか否かの判定)は、「イタミ不良」が端面に発生していない場合を合格(「イタミ不良」が発生していない)とした。そして、「イタミ不良」が発生したハニカムフィルタの個数が、3個以下である場合を「イタミ不良」の発生について合格とした。そして、下端部側の「切れ」の発生、上端部側の「切れ」の発生、及び「イタミ不良」の発生の全てが合格である場合を、ハニカムフィルタの製造方法全体として合格であるとした。
(気孔率)
気孔率の測定は、マイクロメリティクス社製の水銀ポロシメータ(オートポアIV9505型)を用いて行った。
Figure 2010214230
(実施例2〜12)
研削部分の位置及び研削部分の寸法を、表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして20個のハニカムフィルタを作製した。得られたハニカムフィルタについて、実施例1の場合と同様にして、「切れ発生数」及び「イタミ不良」の発生を確認した。結果を表1に示す。
(比較例1〜3)
研削部分の位置及び研削部分の寸法を、表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして20個のハニカムフィルタを作製した。得られたハニカムフィルタについて、実施例1の場合と同様にして、「切れ」及び「イタミ不良」の発生を確認した。結果を表1に示す。表1において、「45°の点を含まない円弧の範囲、1ヵ所」とは、ハニカムフィルタを作製する過程で形成される焼成時のハニカムフィルタの中心軸に直交する断面において、4つの円弧状の部分の中の1つに研削部分が形成され、研削部分の形成位置が、45°の点を含まない範囲であることを意味する。また、「45°の点を含まない円弧の範囲、4ヵ所」とは、ハニカムフィルタを作製する過程で形成される焼成時のハニカムフィルタの中心軸に直交する断面において、4つの円弧状の部分の全部(4つ)に研削部分が形成され、それぞれの研削部分の形成位置が、45°の点を含まない範囲であることを意味する。尚、比較例1は研削部分を1箇所も設けなかった。
(実施例13)
実施例1と同様にして、坏土を調製した。得られた坏土を押出成形し、図16に示される形状の焼成前のハニカム成形体400を得た。図16は、実施例13において、ハニカムフィルタの製造過程で形成されるハニカム成形体400を示し、中心軸に直交する断面を示す模式図である。得られたハニカム成形体400は、筒状であり、中心軸に直交する断面において、セルの形状が正方形であり、全体形状(外周形状)が、円弧R1〜円弧R8の8つの円弧が番号順に組み合わされて(繋がれて)形成された形状であった。円弧R1は半径402mmの円弧であり、円弧R2は半径62mmの円弧であり、円弧R3は半径402mmの円弧であり、円弧R4は半径62mmの円弧であり、円弧R5は半径402mmの円弧であり、円弧R6は半径78mmの円弧であり、円弧R7は半径402mmの円弧であり、円弧R8は半径62mmの円弧であった。また、中心軸に直交する断面における長径X(対向する円弧R2と円弧R6との間の距離)は240mmであり、短径Y(対向する円弧R4と円弧R8との間の距離)は216mmであった。ハニカム成形体の隔壁は、長径方向及び短径方向に平行とした。
次に、得られたハニカム成形体に、実施例1と同様にして、目封止を施した。
次に、乾燥させたハニカム成形体の下端部側の円弧R1の位置の「45°の点」を含む幅50mmの範囲に、幅Wが50mm、中心軸方向長さが10mmの研削部分を形成した。研削部分は、「45°の点」が、その幅の中心に位置するように形成した。表2に、「研削部分の位置」及び「研削部分の寸法」を示した。「研削部分の位置」の欄には、円弧R1〜円弧R8までの8つの円弧の中の、研削部分が形成された円弧を示した。他の表示方法は、表1の場合と同様にした。
次に、ハニカム成形体を焼成することによってハニカムフィルタを得た(実施例13)。同条件により、20個のハニカムフィルタを作製した。焼成時には、ハニカム成形体の一方の端部(下端部)を下向きにして、焼成装置内の栃の上に載置した。焼成温度は、1410〜1440℃、150時間とした。
得られたハニカムフィルタは、外形が上記ハニカム成形体と同様であり、隔壁の厚さが0.3mmであり、セル密度が47セル/cmであり、隔壁の気孔率が50%であった。
得られたハニカムフィルタについて、実施例1の場合と同様にして、「切れ発生数」及び「イタミ不良」の発生を確認した。結果を表2に示す。
Figure 2010214230
(実施例14〜24、比較例4〜6)
研削部分の位置及び研削部分の寸法を、表2に示すように変えた以外は実施例13と同様にして20個のハニカムフィルタを作製した(実施例14〜24・比較例4〜6)。実施例14〜24のハニカムフィルタの製造方法では、ハニカム成形体に形成した研削部分は、いずれも「45°の点」を含むものであった。また、比較例4では、ハニカム成形体に研削部分を形成しなかった。また、比較例5,6では、ハニカム成形体に形成した研削部分は、いずれも「45°の点」を含まないものであった。得られたハニカムフィルタについて、実施例1の場合と同様にして、「切れ発生数」及び「イタミ不良」の発生を確認した。結果を表2に示す。
表1,2より、「45°の点」を含む研削部分が「切れ」の発生を有効に防止することがわかる。また、研削部分の幅が、10mmの範囲より小さいと「切れ」の発生が多くなり、100mmより大きいと、イタミ不良が多く発生することが分る。
本発明のハニカムフィルタの製造方法は、自動車用エンジン、建設機械用エンジン、産業機械用定置エンジン等の内燃機関、その他の燃焼機器等から排出される排ガス中の粒子状物質を排ガス中から除去するために用いるハニカムフィルタを製造するために利用することができる。
2:隔壁、3:セル、4:外周壁、5:一方の端部(下端部)、6,6a,6b,6c,6d,6a’,6b’,6c’,6d’:研削部分、7:他方の端部、8:外周、12:接線、15:45°の点、50:裏押え板、51:突起部、100,110,120,130,140,150,160,170,180,190,300,400:ハニカム成形体、200:ハニカム焼成体、201:セル、202:隔壁、203:外周壁、204:45°の点、205:中心、206:外周、207:接線、208:切れ、209:一方の端部、W:幅、L:長さ、α:角度、R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8:円弧、X:長径、Y:短径。

Claims (11)

  1. セラミック原料を含有する坏土を成形して、複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁と前記隔壁の外周に配設された外周壁とを有するハニカム成形体を作製し、前記ハニカム成形体を焼成してハニカム焼成体を作製し、前記ハニカム焼成体の外周壁を研削して研削ハニカム焼成体を作製し、前記研削ハニカム焼成体の外周に外周コート壁を形成してハニカムフィルタを作製するハニカムフィルタの製造方法であって、
    焼成時の前記ハニカム成形体が、
    中心軸方向に垂直な断面において、外周形状が円弧を含む形状であり、重心から外周までの距離が一定ではなく、
    更に、焼成時の前記ハニカム成形体が、
    中心軸方向に垂直な断面において、接線を引いたときに隔壁との角度が45°となる外周上の点、を含む外周上の幅10〜100mmの範囲に、外周壁が研削された研削部分を有するものであるハニカムフィルタの製造方法。
  2. 焼成時の前記ハニカム成形体が、
    中心軸方向に垂直な断面において、外周形状が、半径の異なる円弧を含む複数の円弧が組み合わされて形成された形状である請求項1に記載のハニカムフィルタの製造方法。
  3. 焼成時の前記ハニカム成形体が、
    中心軸方向に垂直な断面において、外周形状が、5以上の円弧を含む形状である請求項1又は2に記載のハニカムフィルタの製造方法。
  4. 焼成時の前記ハニカム成形体が、
    中心軸方向に垂直な断面において、外周形状が、対称軸が一本の線対称の形状か、又は線対称ではない形状である請求項1〜3のいずれかに記載のハニカムフィルタの製造方法。
  5. 前記ハニカム成形体が有する前記研削部分の幅が、10〜100mmである請求項1〜4のいずれかに記載のハニカムフィルタの製造方法。
  6. 前記焼成時のハニカム成形体の一方の端部から中心軸方向に延びるように、前記研削部分が形成され、前記研削部分の中心軸方向の長さが5〜20mmの範囲である請求項1〜5のいずれかに記載のハニカムフィルタの製造方法。
  7. 前記研削部分を有する、焼成時のハニカム成形体の一方の端部が、ハニカム成形体を焼成装置内に載置したときに焼成装置の一部と接する側の端部である請求項6に記載のハニカムフィルタの製造方法。
  8. 前記焼成時のハニカム成形体の一方の端部側に前記研削部分が形成されるとともに、前記焼成時のハニカム成形体の他方の端部側に、前記他方の端部から中心軸方向に延びるように研削部分が形成され、前記他方の端部側に形成された研削部分の中心軸方向の長さが5〜20mmの範囲である請求項6又は7に記載のハニカムフィルタの製造方法。
  9. 前記坏土を成形して前記ハニカム成形体を作製した後、前記ハニカム成形体を焼成する前に、前記研削部分を形成する請求項1〜8のいずれかに記載のハニカムフィルタの製造方法。
  10. 前記坏土を成形して前記ハニカム成形体を作製するときに、前記研削部分を形成しながら前記ハニカム成形体を作製する請求項1〜8のいずれかに記載のハニカムフィルタの製造方法。
  11. 焼成時の前記ハニカム成形体が、
    中心軸方向に垂直な断面において、接線を引いたときに隔壁との角度が45°となる外周上の点、を中心とする外周上の幅10〜100mmの範囲に、外周壁が研削された研削部分を有するものである請求項1〜10のいずれかに記載のハニカムフィルタの製造方法。
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