JP2010208965A - Ldlレセプター合成促進剤 - Google Patents

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Abstract


【課題】日常的に連用可能であり、効果的、かつ安全性の高いLDLレセプター合成促進剤及びコレステロール低下剤を提供する。

【構成】本発明は、黒霊芝の抽出物を含有することを特徴とするLDLレセプター合成促進剤に関するものである。本発明のLDLレセプター合成促進剤は、安全性が高く、優れた血中コレステロール低下作用を示した。従って本発明は、動脈硬化の予防・改善を目的とする医薬品、医薬部外品又は食品に有用である。

【選択図】 なし

Description

本発明は、LDLレセプター合成促進剤に関するものである。さらに詳しくは、本発明は黒霊芝の抽出物を有効成分とするLDLレセプター合成促進剤、並びにこのLDLレセプター合成促進剤を含有する経口投与組成物に関する。
コレステロールは動物細胞膜の構成成分として、また胆汁酸、ステロイドホルモン、ビタミンDなどの前駆体として重要な脂質である。しかし、血中に過剰に存在するコレステロールは、動脈壁に沈着して動脈硬化を引き起こすという問題がある。また血中コレステロールレベルが高いほど、冠動脈硬化に起因する心疾患の危険性が高いことが疫学調査により明らかにされている(非特許文献1)。
血中のコレステロール低下治療薬として、メバロチンに代表されるコレステロール合成の律速酵素であるHMG−CoA還元酵素の阻害剤が知られる。しかし、これらの薬剤は、横紋筋融解症等の副作用があり、安全性の面で問題がある。
ヒトの血中コレステロールの大部分は低密度リポ蛋白質(low density lipoprotein,LDL)の形で運搬されており、その一部は末梢組織に供給されている。しかし、残りの多くのコレステロールは、肝臓においてLDLレセプターを介する経路によって血中から除去されている。
LDLレセプターは細胞膜上に局在しており、LDLのアポ蛋白質B−100を認識して結合する。このレセプターに結合したLDLは、細胞内に取り込まれた後、LDLレセプターと離れてリソソームに運搬され、そこで分解されてコレステロールを遊離する。このLDLレセプター活性によって血中コレステロールレベルが決定されることが、明らかにされている(非特許文献2)。したがって、LDLレセプター活性、すなわちLDLレセプターの合成を促進することにより、血中LDL濃度を低下させ、動脈硬化の危険性を低くすることができると期待されている。
LDLレセプター合成促進作用を持つ物質として、1,2,4−トリアジン−5−オン誘導体(特許文献1)、トリアリール類縁体(特許文献2)、ナフチリジン誘導体(特許文献3)、クヌギ科の葉及び/又は茎(特許文献4)等が開示されている。しかし、これらは何れも効果が不十分であったり、安全性や安定性の面で問題がある。
黒霊芝は、マンネンタケ科(Ganodermataceae)、マンネンタケ属(Ganoderma)に属するキノコで、学名は、G.atrum、G.japonicum、G.sinenseである(非特許文献3)。マンネンタケ属のキノコとしては、一般に赤霊芝(G.lucidum)が広く知られており、マンネンタケ或いは霊芝を赤霊芝の通称として用いることもある。黒霊芝と赤霊芝は、形状が類似するが、黒霊芝は赤霊芝に特有の苦味トリテルペン成分(ガノデリン酸類)を含まないため、両者の味は全く異なる(非特許文献4)。又、外観色も黒霊芝が黒褐色であるのに対して赤霊芝は赤褐色を呈し、両キノコは全く別種と解される。
黒霊芝に関しては、高血圧抑制剤(特許文献5)、抗血栓剤(特許文献6)及び脳機能改善剤(特許文献7)の発明が開示されている。しかし、前述の高血圧抑制剤はアンジオテンシン変換酵素の阻害作用、抗血栓剤は血小板凝集抑制作用、脳機能改善剤はアセチルコリンエステラーゼ及びプロリルエンドペプチダーゼの阻害作用に基づくものである。即ち、黒霊芝に関し、本願のLDLレセプター合成促進剤に係るLDLレセプター合成促進作用及び血中コレステロール低下作用は全く報告されていない。
特開平11−106378 特開2002−226464 特開2003−321365 特開2005−239684 特開2008−255041 特開2005−162627 特開2008−156240
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本発明の目的は、LDLレセプター合成促進剤を提供することにある。さらに詳しくは、本発明の目的は、肝臓のLDLレセプター合成を促進することにより血中LDL濃度を低下させる血中コレステロール低下剤、並びにこのLDLレセプター合成促進剤を含有する医薬品、医薬部外品及び食品を提供することにある。
本発明者は、鋭意研究した結果、黒霊芝の抽出物に強いコレステロール低下作用があることや、高いLDLレセプター合成促進効果を有していることを発見し、医薬品、医薬部外品又は食品、又はそれらの素材として有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、黒霊芝の抽出物を有効成分とするLDLレセプター合成促進剤、並びにこのLDLレセプター合成促進剤を含有する医薬品、医薬部外品及び食品を提供するものである。
本発明に用いられる黒霊芝は、中国や日本市場等で流通しているものを用いることができる。又、自生品や自家栽培品を用いても良い。
本発明に用いられる黒霊芝は、子実体、菌糸体、天産物、栽培物、培養物等を問わず使用することができる。また、必要に応じてそのままの状態、破砕物、乾燥物等を適宜選択して抽出操作に付することができる。
本発明に係るLDLレセプター合成促進剤は、黒霊芝の子実体を溶媒抽出することにより得ることができる。抽出する溶媒としては、例えば、水、低級アルコール類(メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールなど)、液状多価アルコール(1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)、アセトニトリル、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、炭化水素類(ヘキサン、ヘプタン、石油エーテルなど)、エーテル類(エチルエーテル、テトラヒドロフラン、プロピルエーテルなど)が挙げられる。好ましくは、低級アルコール、ケトン類、アセトニトリル、エステル類などや、これらの含水溶媒が良く、特に好ましくは、安全性の面からエタノール又は含水エタノールが良い。これらの溶媒は一種でも二種以上を混合して用いても良い。また、塩基性下で抽出することも好ましい。
本発明の抽出物をさらに精製する方法として、互いに混合しない溶媒で液・液分配抽出により溶媒分画精製することもできる。
液・液分配抽出に用いる溶媒としては、上記の溶媒を用いることが可能である。例えば、(水又は含水アルコール)・炭化水素系、(水又は含水アルコール)・エーテル系、(水又は含水アルコール)・エステル系、水・ブタノール系などを採用できる。上記にとらわれず、互いに混合しない溶媒系であれば採用できる。好ましくは、溶媒抽出物(固形物)に含水低級アルコールと炭化水素溶媒を加えて抽出し、炭化水素溶媒可溶分を除去した残液にエステル溶媒を加えて抽出することにより本発明の抽出物を精製することができる。また、酸や塩基による分別抽出を行うこともできる。
本発明の抽出物をさらに精製する方法として、黒霊芝の抽出物又は上記の溶媒分画物を吸着剤に吸着させ、溶媒により溶出させることにより、抽出物を精製することができる。
上記抽出物や精製物は、抽出した溶液のまま用いても良く、必要に応じて、濃縮、希釈
、ろ過、活性炭などによる脱色、脱臭、エタノール沈殿などの処理をして用いても良い。更には、抽出や精製した溶液を濃縮乾固、噴霧乾燥、凍結乾燥などの処理を行い、乾燥物として用いても良い。
本発明のLDLレセプター合成促進剤には、上記抽出物や吸着剤などによる精製物をそのまま使用しても良く、抽出物の効果を損なわない範囲内で、希釈剤を用いることができ、希釈剤としては固体、液体、半固体でもよく、たとえば次のものがあげられる。すなわち、賦形剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、香料、保存料、溶解補助剤、溶剤などである。具体的には、乳糖、ショ糖、ソルビット、マンニット、澱粉、沈降性炭酸カルシウム、重質酸化マグネシウム、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、セルロース又はその誘導体、アミロペクチン、ポリビニルアルコール、ゼラチン、界面活性剤、水、生理食塩水、エタノール、グリセリン、プロピレングリコール、カカオ脂、ラウリン脂、ワセリン、パラフィン、高級アルコール等があげられる。
本発明のLDLレセプター合成促進剤は、医薬品、医薬部外品又は食品のいずれにも用いることができる。医薬品または医薬部外品の剤型としては、例えば、経口用として散剤、顆粒剤、錠剤、糖衣錠剤、カプセル剤、シロップ剤、丸剤、懸濁剤、液剤、乳剤等である。非経口用としては注射液にすることができる。また、座薬とすることも出来る。食品の例として、錠菓、カプセル剤、チョコレート、ガム、飴、飲料等の通常の食品形態を採用することができる。
本発明に用いる薬効成分の摂取量は、投与形態、使用目的、年齢、体重などによって異なるが、0.1〜10,000mg/日、好ましくは10〜5,000mg/日の範囲で1日1回から数回経口投与できる。もちろん前記したように、投与方法や投与量は種々の条件で変動するので、上記投与範囲より少ない量で十分な場合もあるし、また、範囲を超えて投与する必要がある場合もある。また、製剤化における薬効成分の添加法については、予め加えておいても、製造途中で添加しても良く、作業性を考えて適宜選択すれば良い。
本発明の黒霊芝の抽出物は、優れたLDLレセプター合成促進作用及び血中コレステロール低下作用を示す。
本発明を詳細に説明するため、実施例として本発明に用いる抽出物の製造例、本発明の処方例及び実験例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。実施例に示す配合量の部とは重量部をし、%は重量%を示す。
製造例1 黒霊芝の熱水抽出物1
黒霊芝子実体の乾燥物100gに2Lの精製水を加え、95〜100℃で2時間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮後、凍結乾燥して、黒霊芝の熱水抽出物を5.4g得た。
製造例2 黒霊芝の熱水抽出物2
黒霊芝子実体の乾燥物250kgに5kLの精製水を加え、95〜100℃で2時間抽出した後、濾過して固形分濃度を測定した。該固形分に相当するデキストリンを加えて濃縮し、スプレー乾燥して黒霊芝の熱水抽出物を25kg得た。
製造例3 黒霊芝の50%エタノール抽出物
黒霊芝子実体の乾燥物100gに精製水1L及びエタノール1Lを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮し、凍結乾燥して黒霊芝の50%エタノール抽出物を2.9g得た。
製造例4 黒霊芝のエタノール抽出物
黒霊芝子実体の乾燥物1kgにエタノール15Lを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、黒霊芝のエタノール抽出物を20g得た。
製造例5 黒霊芝の溶媒分画精製物
製造例4の黒霊芝のエタノール抽出物3.0gをエタノール500mLに溶解し、同容量の精製水とヘキサンを加えて抽出した。水層部分を1/2に濃縮し、同容量の酢酸エチルを加えて抽出した後、濃縮乾固し、酢酸エチル画分0.84gを得た。
製造例6 黒霊芝のカラム精製物
製造例1の黒霊芝の熱水抽出物10.0gを精製水に溶解し、スチレン−ジビニルベンゼン系の合成吸着樹脂500mLを充填したカラムに通液した。次いで、精製水、10、20、50、80、90、100%エタノール各1Lで溶出させた後、それぞれを濃縮乾固した。80%以上のエタノール画分をまとめて、黒霊芝のカラム精製物を約0.40g得た。
比較製造例1 赤霊芝の熱水抽出物
赤霊芝の乾燥物100gに精製水2Lを加え、95〜100℃で2時間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮し、凍結乾燥して赤霊芝の熱水抽出物を5.0g得た。
本発明のLDLレセプター合成促進剤は、処方例として下記の製剤化を行うことができる。
処方例1 散剤
処方 配合量
1.黒霊芝の熱水抽出物1(製造例1) 20部
2.乾燥コーンスターチ 30
3.微結晶セルロース 50
[製法]成分1〜3を混合し、散剤とする。
処方例2 錠剤
処方 配合量
1.黒霊芝の50%エタノール抽出物(製造例3) 5部
2.乾燥コーンスターチ 25
3.カルボキシメチルセルロースカルシウム 20
4.微結晶セルロース 40
5.ポリビニルピロリドン 7
6.タルク 3
[製法]成分1〜5を混合し、次いで10%の水を結合剤として加えて、押出し造粒後乾燥する。成形した顆粒に成分6を加えて混合し打錠する。1錠0.52gとする。
処方例3 錠菓
処方 配合量
1.黒霊芝のエタノール抽出物(製造例4) 1.5部
2.乾燥コーンスターチ 50.0
3.エリスリトール 40.0
4.クエン酸 5.0
5.ショ糖脂肪酸エステル 3.4
6.香料 0.1
[製法]成分1〜4を混合し、10%の水を結合剤として加え流動層造粒する。成形した顆粒に成分5及び6を加えて混合し打錠する。1粒1.0gとする。
処方例4 飲料
処方 配合量
1.黒霊芝の熱水抽出物2(製造例2) 1.0部
2.赤霊芝の熱水抽出物(比較製造例1) 0.3
3.ステビア 0.02
4.マルチトール 3.6
5.グルコン酸液(50%) 0.6
6.香料 0.2
7.水 94.28
[製法]成分1〜6を成分7の一部の水に撹拌溶解する。次いで、成分7の残りの水を加えて混合する。
処方例5 米飯添加物
処方 配合量
1.黒霊芝の熱水抽出物2(製造例2) 10.0部
2.デキストリン 89.0
3.微粒子二酸化ケイ素 1.0
[製法]成分1〜3を混合して米飯添加物を得る。使用に当たっては、加水時に米1合に対して該添加物を2.0g加えて炊飯する。
次に、本発明の効果を詳細に説明するため、実験例を挙げる。
実験例1 肝臓細胞におけるLDLレセプター合成促進作用
肝臓細胞におけるLDLレセプター合成に対する効果について、mRNAの発現量を指標として評価した。
ヒト肝癌由来細胞株HepG2細胞を12ウェルプレートに2×10個播種し、10%FCSを含むMEM培地にて37℃、5%CO条件下で培養を行った。3日後、培養液を、表1記載の試料を添加したFCSフリーMEM培地に置き換え、さらに24時間培養した。尚、試料はDMSOに溶解し、最終濃度が0.1又は0.3mg/mLとなるように、FCSフリーMEM培地に添加した。培養後、TRIZOL試薬(Invitrogen社製)を用いてRNAの抽出を行った。抽出した総RNAを基にリアルタイムRT−PCR法によりLDLレセプターmRNA発現量の測定を行った。リアルタイムRT−PCR法にはRT−PCRキット(Invitrogen社製、Platinum SYBR Green qPCR SuperMixUDG)を用い、LDLレセプター用のprimerとしては5’GGCTGCGTTAATGTGACACTCT3’(配列番号1)及び5’TCGCCGCTGTGACACTTG3’(配列番号2)を用いた。また、内部標準としてはGAPDHを用い、GAPDH用のprimerとしては5’TGAACGGGAAGCTCACTGG3’(配列番号3)及び5‘TCCACCACCCTGTTGCTGTA3’(配列番号4)を用いた。その他の操作は定法に従い、LDLレセプターのmRNA発現量を内部標準であるGAPDHのmRNA発現量に対する割合として求めた。
これらの試験結果を表1に示した。その結果、黒霊芝の抽出物には優れたLDLレセプターのmRNA発現促進作用、すなわち、肝臓におけるLDLレセプター合成促進作用が認められた。
実験例2 黒霊芝の血中コレステロール低下作用
4週齢の雄性ICRマウス(日本SLC)を1週間予備飼育し、5週齢時に血中コレステロールをコレステロールE-テストワコー(和光純薬)により測定して、値が均等となるよう4群に分けた。1群の例数は6匹とした。ノーマル群には、粉末飼料MF(オリエンタルバイオ製)を、コントロール群には粉末MFに1%コレステロール、0.5%コール酸を添加した高コレステロール食飼料(以下、HC飼料)を与えた。試料の投与は、赤霊芝の熱水抽出物(比較製造例1)または黒霊芝の熱水抽出物1(製造例1)を1%添加したHC飼料を調製し、それを自由摂取させることにより行った。飼育開始から1ヶ月後に、1晩絶食させたマウスより採血した。遠心分離により得られた血漿を試料として、コレステロールE−テストワコー(和光純薬)により血中コレステロール値を測定した。測定結果は平均±標準誤差で表し、群間の比較についてはTukeyの多重比較検定を用いた。
これらの実験結果を、表2に示した。その結果、黒霊芝の熱水抽出物は、コントロール群と比較して有意な血中コレステロール低下作用を示した。その効果は、マンネンタケの中で、現在最も汎用されている赤霊芝の熱水抽出物と比較しても、更に強いものであった。また、その他の製造例の抽出物も同様に優れた血中コレステロール低下作用を示した。
処方例4の飲料を用いて、健康な男女23名(25−60歳)を対象に、1ヶ月間の摂取試験を行い、1日30mLを任意の時間に摂取させた。1ヶ月後に血液を採取し、血液検査を行ったところ、肝臓機能等を示す血液検査項目は何れの被験者も正常値の範囲内であり、高い安全性を有することが確認された。
本発明によれば、新たなLDLレセプター合成促進剤及び血中コレステロール低下剤を提供することができる。従って、医薬品、医薬部外品及び食品としての利用が期待される。

Claims (5)

  1. 黒霊芝の抽出物を含有することを特徴とする、LDLレセプター合成促進剤。
  2. 請求項1記載のLDLレセプター合成促進剤を配合したことを特徴とするコレステロール低下剤。
  3. 請求項1記載のLDLレセプター合成促進剤又は請求項2記載のコレステロール低下剤を配合したことを特徴とする経口投与組成物。
  4. 黒霊芝の抽出物が溶媒分画及び/又は吸着による精製物であることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載されたLDLレセプター合成促進剤、コレステロール低下剤、又は経口投与組成物。
  5. 米飯用組成物であることを特徴とする請求項3記載の経口投与組成物。
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