JP2010207670A - 濁水の処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】設備コストを低減し、消費電力を少なくしながら、攪拌槽の濁水を効率よく攪拌して、添加する凝集沈殿剤でもって濁成分を速やかに効率よく凝集・沈殿して分離する。
【解決手段】濁水の処理装置は、濁水が供給される攪拌槽1と、攪拌槽1に凝集沈殿剤を供給する薬剤供給器2と、凝集沈殿剤が供給される濁水を攪拌する強制攪拌機3と、凝集された濁成分を液体から分離する濁分離槽4とを備えている。強制攪拌機3はエアーリフトポンプ30で、攪拌槽1に上下に延びるように配設されて、攪拌槽1の底部に吸入口33を上部に吐出口34を開口している上昇管31と、この上昇管31に無数の気泡状の空気を供給する空気ポンプ32とを備えている。処理装置は、空気ポンプ32から上昇管31に供給される無数の気泡でもって、上昇管31内の濁水を上昇させて攪拌槽1の濁水を強制的に攪拌して、凝集沈殿剤でもって凝集して濁分離槽4に供給している。
【選択図】図1

Description

本発明は、泥成分を含む濁水から泥成分を分離して綺麗な水に処理する装置に関し、とくに、土木作業において発生する濁水から泥成分を分離して清澄な水として排水するのに使用される濁水の処理装置に関する。
土木作業で発生する濁水は、泥成分を含む状態で排水できない。濁水は、泥成分を分離して清澄な水として排水する必要がある。濁水に、ベントナイト等の凝集沈殿剤を添加し、凝集沈殿剤でもって泥成分を凝集させて沈殿しやすいフロックとし、フロックを沈殿させて分離して綺麗な水に処理する処理装置は開発されている。(特許文献1参照)
特開2002−336602号公報 特開2007−69104号公報
以上の処理装置は、凝集沈殿剤で濁水を速やかにフロックに凝集するために、凝集沈殿剤を添加している濁水を攪拌機や攪拌ポンプで攪拌している。攪拌機は、モータで回転羽根を回転して濁水を攪拌する。攪拌ポンプは、渦巻きポンプの水中ポンプで、濁水を底部から吸入して液面に排水して攪拌する。回転羽根で濁水を攪拌する攪拌機は、モータの消費電力が大きくなる欠点がある。攪拌機はモータを液面の上方に配置し、このモータに連結している回転軸を攪拌槽の内部に垂直姿勢に配置して回転羽根を固定している。この回転羽根は、濁水を水平方向に回転して攪拌するので、攪拌槽の濁水を、底部と液面部とに効果的に攪拌できない欠点もある。攪拌ポンプは、攪拌槽の底部から濁水を吸入して上部に排水することで、攪拌槽の底部と液面部に濁水を攪拌できるが、攪拌槽全体の濁水を効果的に攪拌するために、水中ポンプの流量を多くすると、水中ポンプの消費電力が大きくなって、設備コストとランニングコストが高くなる欠点がある。また、攪拌機や攪拌ポンプは、回転羽根やインペラやケーシングが摩耗して寿命が短い欠点もある。それは、濁水に含まれる泥成分が研磨材に使用されるほど硬い無機粉末のシリカやアルミナを主成分とするからである。研磨剤に使用されるシリカやアルミナを含む泥成分が、回転羽根やインペラやケーシングの内面に衝突して表面を擦ると、摩耗が甚だしくなる。
さらに、攪拌機の回転羽根は、凝集沈殿剤と濁水とを単に物理的に回転して攪拌することから、凝集沈殿剤でもって泥成分を速やかに効率よくフロックとして凝集させるのが難しい欠点もある。濁水を速やかに凝集してフロックとするには、多量の凝集沈殿剤を添加することから、ランニングコストが高くなる欠点がある。ランニングコストを低減するために、凝集沈殿剤の添加量を少なくすると、汚泥を速やかに凝集・沈殿できなくなるので、現実にはこれらの凝集沈殿剤の添加量を少なくできない。
特許文献2の処理装置は、攪拌ポンプの排出側にエジェクター機構を設けて無数の気泡を噴射するので、回転羽根に比較して濁水と凝集沈殿剤とを効果的に攪拌できる。しかしながら、この構造は水中ポンプとコンプレッサを必要とし、さらにエジェクター機構を設けることから、設備コストとランニングコストが極めて高くなる欠点がある。
本発明は、以上の欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、設備コストを低減すると共に、消費電力を少なくしながら、攪拌槽の濁水を効率よく攪拌して、添加する凝集沈殿剤でもって濁成分を速やかにフロックに凝集できる濁水の処理装置を提供することにある。
また、本発明の他の大切な目的は、凝集沈殿剤の添加量を少なくしながら、添加する凝集沈殿剤でもって濁成分を効率よく速やかにフロックに凝集して能率よく分離できる濁水の処理装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の濁水の処理装置は、濁水が供給される攪拌槽1と、この攪拌槽1に凝集沈殿剤を供給する薬剤供給器2と、この薬剤供給器2で凝集沈殿剤が供給される濁水を攪拌して凝集沈殿剤でもって濁水の濁成分を凝集させる強制攪拌機3と、この強制攪拌機3で攪拌されて濁成分の凝集された濁水が供給されて凝集された濁成分を液体から分離する濁分離槽4とを備えている。強制攪拌機3はエアーリフトポンプ30で、このエアーリフトポンプ30は、攪拌槽1に上下に延びるように配設されて、攪拌槽1の底部に吸入口33を上部に吐出口34を開口している上昇管31と、この上昇管31に無数の気泡状の空気を供給して上昇管31内の濁水の実質比重を小さくして上昇させる空気ポンプ32とを備えている。処理装置は、空気ポンプ32から上昇管31に供給される無数の気泡でもって、上昇管31内の濁水を上昇させて攪拌槽1の濁水を強制的に攪拌して、凝集沈殿剤でもって凝集して濁分離槽4に供給している。
以上の濁水の処理装置は、設備コストを低減すると共に、消費電力を少なくしながらエアーリフトポンプで、攪拌槽の濁水を効率よく攪拌して、添加する凝集沈殿剤でもって濁成分を速やかに凝集できる特徴がある。それは、以上の処理装置が、強制攪拌機をエアーリフトポンプとしており、このエアーリフトポンプが、空気ポンプから上昇管に供給される無数の気泡でもって、上昇管内の濁水を上昇させて攪拌槽の濁水を強制的に攪拌しているからである。エアーリフトポンプである強制攪拌機は、水中モータやスクリューなどの複雑な部品を必要とせず、単なる筒体である上昇管を使用することから、極めて簡単な構造として設備コストを低減できる。しかも、エアーリフトポンプである強制攪拌機は、上昇管に空気を供給する空気ポンプでもって、攪拌槽の液体を効率よく攪拌できることから、消費電力を少なくして、省エネルギーで経済的に運転できる。ちなみに、本発明者の実験によると、水深を約1メートルとする攪拌槽の濁水を、エアーリフトポンプと水中ポンプとで攪拌したところ、400Wの水中ポンプに匹敵する流量を、わずかに50Wのダイアフラム式ポンプからなる空気ポンプで実現することが可能であった。
とくに、エアーリフトポンプである強制攪拌機は、水中モータやスクリューなどのように、濁水に含まれる濁成分が回転羽根やインペラ等に衝突して表面を擦る摩耗による故障等が発生することがない。このことからも、濁水を強制攪拌するエアーリフトポンプは、濁成分を含む濁水を攪拌するこの種の処理装置の強制攪拌機として極めて有効である。したがって、本発明の処理装置は、メンテナンスを簡単にしながら、長期間にわたって安定して使用できる特徴が実現できる。
さらに、本発明の処理装置は、エアーリフトポンプである強制攪拌機でもって、攪拌槽の濁水を効率よく強制攪拌できるので、凝集沈殿剤の添加量を少なくしながら、添加する凝集沈殿剤でもって、濁成分を効率よく速やかにフロックに凝集して能率よく分離できる特徴も実現できる。
本発明の濁水の処理装置は、薬剤供給器2が、エアーリフトポンプ30の上昇管31に液状の凝集沈殿剤を供給する薬液ポンプ22を備えて、この薬液ポンプ22で上昇管31に供給される凝集沈殿剤を、上昇管31内を上昇させて濁水に強制的に攪拌することができる。
以上の処理装置は、薬剤供給器から供給される液状の凝集沈殿剤を薬液ポンプで上昇管に供給して、上昇管内を上昇する濁水に混合して強制攪拌するので、液状の凝集沈殿剤を効率よく濁水に混合させて濁成分を速やかに凝集できる特徴がある。
本発明の濁水の処理装置は、薬剤供給器2が、空気ポンプ32を上昇管31に連結している空気配管35に液状の凝集沈殿剤を供給する薬液ポンプ22を備えて、この薬液ポンプ22でもって、空気配管35を介して上昇管31に供給される凝集沈殿剤を、上昇管31内を上昇させて濁水に強制的に攪拌することができる。
以上の処理装置は、薬剤供給器が、液状の凝集沈殿剤を、薬液ポンプでもって、空気ポンプを上昇管に連結している空気配管に供給して、上昇管内を上昇する濁水に混合して強制攪拌するので、液状の凝集沈殿剤を効率よく濁水に混合させて濁成分を速やかに凝集できる特徴がある。
本発明の濁水の処理装置は、薬剤供給器2が、エアーリフトポンプ30の上昇管31に粉末状の凝集沈殿剤を供給する粉末供給機25を備えて、この粉末供給機25で上昇管31に供給される凝集沈殿剤を、上昇管31内を上昇させて濁水に強制的に攪拌することができる。
以上の処理装置は、薬剤供給器から供給される粉末状の凝集沈殿剤を粉末供給機で上昇管に供給して、上昇管内を上昇する濁水に混合して強制攪拌するので、粉末状の凝集沈殿剤を効率よく濁水に混合させて濁成分を速やかに凝集できる特徴がある。
本発明の濁水の処理装置は、薬剤供給器2が、空気ポンプ32を上昇管31に連結している空気配管35に粉末状の凝集沈殿剤を供給する粉末供給機25を備えて、この粉末供給機25で空気配管35を介して上昇管31に供給される凝集沈殿剤を、上昇管31内を上昇させて濁水に強制的に攪拌することができる。
以上の処理装置は、薬剤供給器が、粉末状の凝集沈殿剤を、粉末供給機でもって、空気ポンプを上昇管に供給している空気配管に供給して、上昇管内を上昇する濁水に混合して強制攪拌するので、粉末状の凝集沈殿剤を効率よく濁水に混合させて濁成分を速やかに凝集できる特徴がある。
本発明の濁水の処理装置は、上昇管31の上端を上下方向から水平方向に湾曲または折曲して、先端に吐出口34を開口することができる。
以上の濁水の処理装置は、濁水を移送する上昇管が、攪拌槽の底部から吸入した濁水を、攪拌槽の上部において水平方向に排出するので、攪拌槽の濁水を内部で対流させるように流動させて強制的に攪拌できる。
本発明の濁水の処理装置は、薬剤供給器2が供給する凝集沈殿剤を、ベントナイトと、硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物と、チオ硫酸ナトリウムとすることができる。
本発明の濁水の処理装置は、薬剤供給器2が、濁水に、5ppm〜1000ppmの濃度にベントナイトを供給することができる。
本発明の濁水の処理装置は、薬剤供給器2が、濁水に、5ppm〜1000ppmの濃度に硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物を供給することができる。
本発明の濁水の処理装置は、薬剤供給器2が、濁水に、2ppm〜250ppmのチオ硫酸ナトリウム水溶液を供給することができる。
本発明の濁水の処理装置は、濁分離槽4が、攪拌槽1で凝集沈殿剤の供給された濁水が供給される沈殿槽5と、この沈殿槽5の排水が流入されて濁成分を分離する分離槽6とを備えることができる。この処理装置は、沈殿槽5が、流入される濁水を透過させる多孔板からなる整流板41を備えて、この整流板41は、沈殿槽5を流入側と排水側に分離するように垂直姿勢に配設されて、攪拌槽1から流入される濁水を整流板41に透過させて排水側に移送することができる。
以上の濁水の処理装置は、攪拌槽で凝集沈殿剤が混合された濁水を、濁分離槽の沈殿槽で整流板に透過させて排水側に移送して凝集・沈殿させて、分離槽で濁成分を分離するので、凝集沈殿剤で凝集・沈殿された濁成分を速やかに効率よく分離できる。
本発明の一実施例にかかる濁水の処理装置の概略構成図である。 本発明の他の実施例にかかる濁水の処理装置の概略構成図である。 本発明の他の実施例にかかる濁水の処理装置の概略構成図である。 攪拌槽の仕切板の一例を示す斜視図である。 図1に示す濁水の処理装置の強制攪拌機を示す断面図である。 強制攪拌機の他の一例を示す断面図である。 エアーリフトポンプに凝集沈殿剤を供給する薬剤供給器の一例を示す断面図である。 エアーリフトポンプに凝集沈殿剤を供給する薬剤供給器の他の一例を示す断面図である。 エアーリフトポンプに凝集沈殿剤を供給する薬剤供給器の他の一例を示す断面図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための濁水の処理装置を例示するものであって、本発明は濁水の処理装置を以下のものには特定しない。
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
図1ないし図3に示す濁水の処理装置は、濁水が供給される攪拌槽1と、この攪拌槽1に凝集沈殿剤を供給する薬剤供給器2と、この薬剤供給器2で凝集沈殿剤が供給される濁水を攪拌して凝集沈殿剤でもって濁水の濁成分を凝集させる強制攪拌機3と、この強制攪拌機3で攪拌されて濁成分の凝集された濁水が供給されて、凝集された濁成分を液体から分離する濁分離槽4とを備えている。
攪拌槽1は、供給される濁水に含まれる濁成分を凝集沈殿剤で凝集させて排出する。攪拌槽1は、薬剤供給器2から凝集沈殿剤が供給されて濁水に混合されると共に、凝集沈殿剤が混合された濁水を強制的に攪拌して、濁水に含まれる濁成分を凝集沈殿剤で凝集させる。
攪拌槽1は、濁水が供給される供給パイプ10を流入側に配置している。図に示す供給パイプ10は、攪拌槽1の流入側の側壁に上下に延長して配置しており、下端に設けた排出口11を攪拌槽1の底部に配置している。この供給パイプ10は、供給部12から流入される濁水を攪拌槽1の底部に配置した排出口11から排出して攪拌槽1の底部に供給する。
図1の攪拌槽1は、内部を仕切板15で第1室1Aと第2室1Bと第3室1Bとに分割している。仕切板15は、攪拌槽1の底面から上部に延長して固定している。攪拌槽1は、仕切板15をオーバーフローさせて濁水を次の室に移送する。濁水は、第1室1Aをオーバーフローして第2室1Bに、さらに、第2室1Bをオーバーフローして第3室1Bに流入される。さらに、濁水は、第3室1Bからオーバーフローして濁分離槽4に流入される。ただ、各々の室で攪拌された濁水は、ポンプ等で次の室や濁分離槽に供給することもできる。攪拌槽1の第1室1A、第2室1B、及び第3室1Bの内容積は、たとえば10トンの濁水を蓄えられる容量に設計される。この攪拌槽1は、1時間に、100トン〜200トンの濁水を処理できる。濁水の処理量が小さい処理装置は、攪拌槽1の容積を小さくできる。攪拌槽1の内容積は、1時間に処理する濁水の容量の1/10〜1/20とする。
以上のように、攪拌槽1の内部を仕切板15で、第1室1Aと第2室1Bと第3室1Bとに分割する処理装置は、各々の攪拌槽1に強制攪拌機3を配置して、各室において供給される濁水を強制的に攪拌すると共に、各々の攪拌槽1に異なる種類の凝集沈殿剤を供給することができる。ただ、攪拌槽1は、図2に示すように、内部を仕切板15で第1室1Aと第2室1Bとに分割することも、また、図3に示すように、仕切板で分割することなくひとつの攪拌槽1とすることもできる。
薬剤供給器2は、攪拌槽1に供給される濁水に凝集沈殿剤を供給する。薬剤供給器2は、液状の凝集沈殿剤を攪拌槽1に供給し、あるいは、粉末状の凝集沈殿剤を攪拌槽1に供給する。液状の凝集沈殿剤は、粉末状あるいは固形状の凝集沈殿剤を水等の液体に溶解したもの、あるいは粉末状の凝集沈殿剤を水などの液体に懸濁したものとすることもできる。液状の凝集沈殿剤を攪拌槽1に供給する薬剤供給器2は、図1ないし図3に示すように、液状の凝集沈殿剤を貯溜する薬液タンク21と、この薬液タンク21に貯溜される液状の凝集沈殿剤を攪拌槽1に供給する薬液ポンプ22と、薬液ポンプ22で供給される凝集沈殿剤の流量を検出する流量計23を備える。これらの薬剤供給器2は、流量計23で凝集沈殿剤の流量を検出し、供給される凝集沈殿剤が所定の流量となるように薬液ポンプ22の回転数をコントロールする。
また、粉末状の凝集沈殿剤を攪拌槽1に供給する薬剤供給器2は、粉末供給機25とすることができる。図2に示す粉末供給機25は、攪拌槽1に濁水を供給する供給パイプ10に粉末状の凝集沈殿剤を供給する。図の供給パイプ10は、垂直管10Aの途中に水平管10Bを連結してなるT字状で、水平管10Bを濁水の供給部12とすると共に、垂直管10Aの下端を排液中に配置して排出口11とし、垂直管10Aの上端に粉末供給機25を設けている。図の粉末供給機25は、粉末状の凝集沈殿剤を貯溜するホッパー26と、このホッパー26から供給される凝集沈殿剤の供給量を制御するロータリーフィーダー27とを備える。この粉末供給機25も、濁水に供給する凝集沈殿剤が所定量となるようにロータリーフィーダー27の回転数をコントロールする。このように、供給パイプ10に粉末状の凝集沈殿剤を供給する構造は、供給パイプ10に供給される濁水の水流により、粉末状の凝集沈殿剤を確実に濁水に混合できる特長がある。
以上の薬剤供給器2は、供給する凝集沈殿剤が、攪拌槽1に供給される濁水に対して所定の濃度となるように供給量を制御する。図1ないし図3の処理装置は、濁水の流量を測定するために、図4に示すように、仕切板15に流量計測部16を設けている。図に示す流量計測部16は、仕切板15の上端部に設けたV溝17で、このV溝17をオーバーフローして通過する水面の高さから濁水の流量を測定する。薬剤供給器2は、流量計測部16で測定された濁水の流量に基づいて、供給する凝集沈殿剤が所定の濃度となるように、凝集沈殿剤の供給量をコントロールする。ただ、攪拌槽1に供給される濁水の流量は、流量計で測定することもできる。図2に示す処理装置は、攪拌槽1の流入側に設けた供給パイプ10に、供給される濁水の流量を測定する流量計13を設けている。この処理装置は、流量計13で測定された濁水の流量を、薬剤供給器2に入力して、この流量に基づいて凝集沈殿剤の供給量をコントロールする。
薬剤供給器2が供給する凝集沈殿剤には、ベントナイトと、硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物と、チオ硫酸ナトリウムを使用する。ただし、凝集沈殿剤には、無機系あるいは有機系の凝集沈殿剤であって、泥成分を含む濁水を凝集沈殿できる全てのものが使用できる。これらの凝集沈殿剤は、供給される濁水に対して所定の濃度となるように供給される。したがって、薬液供給器2は、所定の濃度となるように凝集沈殿剤を供給する。複数の凝集沈殿剤を供給する薬液供給器2は、各々の薬剤供給器2から所定の割合で凝集沈殿剤を供給する。薬剤供給器2は、供給される濁水に対して凝集沈殿剤を所定の濃度となるように供給する。図1に示すように、第1ないし第3の薬剤供給器2で異なる凝集沈殿剤を供給する挿入は、各々の薬液供給器2が所定の割合で凝集沈殿剤を供給する。図に示す薬剤供給器2は、濁水にベントナイトを供給する第1の薬剤供給器2Aと、硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物を供給する第2の薬剤供給器2Bと、チオ硫酸ナトリウムを供給する第3の薬剤供給器2Cとを備える。
第1の薬剤供給器2Aは、ベントナイトを攪拌槽1に供給する。第1の薬剤供給器2Aは、攪拌槽1の濁水に含まれるベントナイト濃度が500ppmとなるように、ベントナイトの供給量をコントロールする。ただし、ベントナイトの供給量は、濁成分の含有量を考慮して最適値に設定される。濁成分の含有量が多くなると、ベントナイトの供給量を多くして、濁水におけるベントナイト濃度を高くする。したがって、攪拌槽1に供給されるベントナイト濃度は、5ppm〜10000ppmの範囲に設定される。
第2の薬剤供給器2Bは、硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物を攪拌槽1に供給する。第2の薬剤供給器2Bは、攪拌槽1の濁水に含まれる硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物濃度が500ppmとなるように、硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物の供給量をコントロールする。硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物の供給量も、濁成分の含有量を考慮して最適値に設定される。濁成分の含有量が多くなると、硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物の供給量を多くして、濁水における硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物濃度を高くする。したがって、攪拌槽1に供給される硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物濃度は、5ppm〜10000ppmの範囲に設定される。
第3の薬剤供給器2Cは、25%チオ硫酸ナトリウム水溶液を攪拌槽1に供給する。第3の薬剤供給器2Cは、攪拌槽1の濁水に含まれるチオ硫酸ナトリウム濃度が125ppmとなるように、チオ硫酸ナトリウム水溶液の供給量をコントロールする。また、チオ硫酸ナトリウム水溶液の供給量も、濁成分の含有量を考慮して最適値に設定される。濁成分の含有量が多くなると、チオ硫酸ナトリウムの供給量を多くして、濁水におけるチオ硫酸ナトリウム濃度を高くする。したがって、攪拌槽1に供給されるチオ硫酸ナトリウムの供給量は、チオ硫酸ナトリウム濃度が、2ppm〜250ppmの範囲に設定される。
図1の処理装置は、攪拌槽1の第1室1Aの濁水に液状のベントナイトを添加して攪拌し、攪拌槽1の第2室1Bの濁水に硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物を添加して攪拌し、攪拌室1の第3室1Cの濁水にチオ硫酸ナトリウム水溶液を添加して攪拌する。すなわち、この攪拌槽1の第2室1Bは、第1室1Aで第1の薬剤供給器2Aからベントナイトを添加して攪拌された濁水が流入されて、この濁水に第2の薬剤供給器2Bから硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物を添加して攪拌し、さらに、第3室1Cは、ベントナイトと、硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物の添加された濁水が流入されて、この濁水に第3の薬剤供給器2Cからチオ硫酸ナトリウム水溶液を添加して攪拌する。
図2の処理装置は、攪拌槽1の第1室1Aに供給される濁水に、粉末状のベントナイトを添加して供給パイプ10内で攪拌し、攪拌槽1の第2室1Bの濁水に硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物とチオ硫酸ナトリウム水溶液とを添加して攪拌する。すなわち、この攪拌槽1の第1室1Aは、第1の薬剤供給器2Aでベントナイトを添加して攪拌された濁水が供給パイプ10から流入されて、第2室1Bは、ベントナイトを添加して攪拌された濁水が流入されて、第2の薬剤供給器2Bから硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物を、第3の薬剤供給器2Cからチオ硫酸ナトリウム水溶液を添加して攪拌する。第2の薬剤供給器2Bから供給される硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物と、第3の薬剤供給器2Cから供給されるチオ硫酸ナトリウム水溶液は、供給ホース24内で混合して、攪拌槽1に供給している。
図3の処理装置は、攪拌槽1に供給される濁水に、液状のベントナイトと、硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物と、チオ硫酸ナトリウム水溶液とを添加して攪拌する。すなわち、この攪拌槽1は、供給される濁水に、第1の薬剤供給器2Aでベントナイトを添加し、第2の薬剤供給器2Bで硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物を添加し、第3の薬剤供給器2Cでチオ硫酸ナトリウム水溶液を添加して攪拌する。各々の薬剤供給器2から供給される液状の凝集沈殿剤は、供給ホース24内で混合して、攪拌槽1に供給している。
図1ないし図3の処理装置は、複数の薬液供給器を備えているが、ひとつの凝集沈殿剤を濁水に供給する装置にあっては、液体又は粉末状の凝集沈殿剤を供給するひとつの薬液供給器を備える。この処理装置は、液体の凝集沈殿剤をポンプで吸入して上昇管や供給パイプや撹拌槽に供給し、あるいは粉末状の凝集沈殿剤を、図2に示す粉末供給機でもって上昇管や供給パイプや撹拌槽に供給する。
以上のように、薬剤供給器2から供給される凝集沈殿剤が添加された濁水は、攪拌槽1において攪拌される。攪拌槽1は、凝集沈殿剤の供給された濁水を強制的に攪拌する強制攪拌機3を配置している。図の強制攪拌機3はエアーリフトポンプ30である。エアーリフトポンプ30である強制攪拌機3は、攪拌槽1に上下に延びるように配設している上昇管31と、この上昇管31に無数の気泡状の空気を供給して、上昇管31内の濁水の実質比重を小さくして上昇させる空気ポンプ32とを備えている。
上昇管31は、図5に示すように、攪拌槽1の底部から濁水の液面に延びるように配設しており、攪拌槽1の底部に吸入口33を、上部に吐出口34を開口している。図5の上昇管31は、連結アーム36を介して、攪拌槽1の側壁に垂直な姿勢で固定している。上昇管31は、垂直姿勢として最も効率よく濁水を上昇して攪拌できる。ただ、上昇管は傾斜して配置して濁水を上昇することもできるので、必ずしも垂直姿勢に配置する必要はない。
図5の上昇管31は、下端部を、上下方向から水平方向に湾曲する形状として、先端に吸入口33を開口している。この上昇管31は、吸入口33から吸入する濁水を、水平方向から垂直方向に向けてスムーズに上昇させる。さらに、図5の上昇管31は、上端部を、上下方向から水平方向に湾曲する形状として、先端に吐出口34を開口している。この上昇管31は、上昇する濁水を、垂直方向から水平方向に向けて、吐出口34からスムーズに排出する。このため、濁水を水平方向に効率よく排出できる。この上昇管31は、下端部と上端部を、濁水をスムーズに流すように、所定の曲率半径で湾曲する形状としている。図の上昇管31は、下端部や上端部を、ほぼ90度に湾曲する形状としているが、上昇管は、上下の端部を必ずしも90度に湾曲する必要はなく、90度よりも小さい角度に湾曲または折曲し、あるいは90度よりも大きな角度に湾曲または折曲することができる。ただ、上昇管は、下端部や上端部を折曲することも、あるいは湾曲または折曲することなく上下方向に開口することもできる。
さらに、図5の上昇管31は、攪拌槽1の内部の濁水をスムーズに流動できるように、下端部と上端部を同じ方向に湾曲して、吸入口33と吐出口34とを同じ方向を向くように開口している。図5の上昇管3は、攪拌槽1の片側の側壁に固定すると共に、この側壁から反対側の側壁に向かって吸入口33と吐出口34を開口している。このエアーリフトポンプ30は、底部から吸入する濁水を上昇管31の片側に向かって排出して、攪拌槽1の内部の濁水を効率よく攪拌する。とくに、この上昇管31は、図5に示すように、吸入口33で水平方向から吸入した濁水を垂直方向に向けて上昇させて、上昇する濁水を、垂直方向から水平方向に向けて吐出口34からスムーズに排出する。このため、攪拌槽1の濁水を、水平方向から吸入すると共に、水平方向に排出して、図5の矢印で示すように、効率よく流動させて攪拌できる。
図6に示す上昇管31は、互いに異なる方向、図にあっては、互いに反対方向に向かって液体の濁水を排出する一対の吐出口34を上端に設けている。この上昇管31は、各々の吐出口34を、対向する両側に向かって、突出する形状としている。この上昇管31は、吸入口33から吸入して上昇する濁水を、互いに反対方向に向けて水平方向に排出して攪拌する。さらに、図6の上昇管31は、底プレート37に下部を連結して、垂直姿勢に自立できる構造としている。底プレート37は金属板で、上昇管31を攪拌槽1の内部で自立できる大きさと重さとしている。このエアーリフトポンプ30は、攪拌槽1の底に、簡単に設置できる。上昇管31は、連結アーム38を介して底プレート37の上面から離して配置しており、下端を開口して吸入口33としている。このエアーリフトポンプは、図6に示すように、攪拌槽1の中央部に設置されて、濁水を矢印で示すように循環して効率よく攪拌できる。
上昇管31は、底部に、空気配管35を介して空気ポンプ32を連結している。空気ポンプ32から供給される加圧された空気は、空気配管35を介して上昇管31に供給される。上昇管31に供給される空気は、無数の気泡となって上昇管31内に噴射されて、上昇管31内の液体の比重を小さくして上昇させる。空気ポンプ32は、上昇管31の底部に加圧空気を供給できるポンプで、ダイアフラム式ポンプが使用される。空気ポンプ32は、上昇管31の底部の高い圧力に空気を加圧して供給する。水深が1mで水圧は10kPaとなるので、最大水深を1mとする攪拌槽1は、10kPaよりも高圧の空気を上昇管31に供給して、上昇管31に液体を上昇できる。たとえば、消費電力を50Wとするダイアフラム式ポンプは、吐出圧力を11kPa、空気の流量を約50リットル/分とするので、このダイアフラム式ポンプを使用して、最大水深を1mとする攪拌槽1の濁水を効率よく攪拌できる。ただ、空気ポンプ32には、ブロアやコンプレッサを使用することもできる。ブロアは、供給する空気の流量を多くできる特徴がある。また、コンプレッサは、吐出圧力を高くできるので、最大水深が深い攪拌槽に好適に使用できる。
空気ポンプ32は、攪拌槽1の水深が深くなるにしたがって、吐出圧力を高くして、上昇管31に空気を気泡の状態で噴射できる。したがって、空気ポンプ32の吐出圧力は、攪拌槽1の水深により最適値に設定される。また、エアーリフトポンプ30は、空気ポンプ32の吐出流量を多くし、また、上昇管31の内径を大きくして、上昇する液体の流量を大きくできる。したがって、上昇管31の内径と空気ポンプ32の吐出流量と吐出圧力は、用途に最適なように設定される。
以上のエアーリフトポンプ30が濁水を吸入して排出する状態を図7に示す。このエアーリフトポンプ30は、攪拌槽1に蓄えられる濁水を上昇管31の下端の吸入口33から吸入し、これを上端の吐出口34から排出して攪拌槽1の濁水を強制的に攪拌する。吸入口33から吸入される濁水は、上昇管31の内部で無数の気泡によって強制的に攪拌されながら上昇し、上端の吐出口34から吐出される。したがって、このエアーリフトポンプ30は、上昇管31に流入される濁水を、無数の気泡によって強制的に攪拌しながら上昇させると共に、吐出口34から吐出される濁水を、攪拌槽1の内部で流動させて強制的に攪拌する。
エアーリフトポンプ30である強制攪拌機3は、薬剤供給器2から供給される凝集沈殿剤を上昇管31に供給して濁水に混合することができる。図7に示す処理装置は、上昇管31に薬剤供給器2を連結して、液状の凝集沈殿剤を上昇管31の底部に供給している。薬剤供給器2から上昇管31に供給される液状の凝集沈殿剤は、上昇管31を上昇する過程で濁水と強制的に攪拌されて効率よく混合される。この薬剤供給器2は、上昇管31の底部に上向きにノズル29を設けて、このノズル29を薬液ポンプ22に連結している。この薬剤供給器2は、ノズル29から上向きに液状の凝集沈殿剤を噴射して、上昇管31で濁水に混合している。
薬剤供給器2は、図8に示すように、空気配管35の途中に液状の凝集沈殿剤を供給することもできる。この薬剤供給器2は、薬液ポンプ22に連結している供給ホース24を空気配管35の途中に連結して、凝集沈殿剤を空気配管35に供給する。この薬剤供給器2は、上昇管31に供給される空気に凝集沈殿剤を添加しているので、空気と凝集沈殿剤とが一緒に上昇管31に供給され、上昇管31で凝集沈殿剤が濁水に混合される。
さらに、薬剤供給器2は、図9に示すように、粉末状の凝集沈殿剤を濁水に混合する粉末供給機25として、この粉末供給機25を、空気配管35の途中に連結することもできる。この粉末供給機25は、粉末状の凝集沈殿剤を貯溜するホッパー26と、このホッパー26から供給される凝集沈殿剤の供給量を制御するロータリーフィーダー27とを備えており、ロータリーフィーダー27の排出側を供給管28を介して空気配管35に連結している。この粉末供給機25は、空気配管35を高速流動して圧力が低下する空気のエジェクター作用で粉末状の凝集沈殿剤を吸入し、吸入した粉末状の凝集沈殿剤を、空気を搬送気体として上昇管31に供給する。この薬剤供給器2は、凝集沈殿剤を強制的に上昇管31に供給するポンプなどを使用しないで、凝集沈殿剤を液体に混合できる。ただ、粉末供給機は、粉末状の凝集沈殿剤を強制的に上昇管31に供給して、濁水に混合することもできる。濁水に混合された粉末状の凝集沈殿剤は、濁水に溶解され、あるいは溶解されることなく均一に分散される。
以上の強制攪拌機3は、空気ポンプ32から上昇管31に供給される無数の気泡でもって、上昇管31内の濁水を上昇させて攪拌槽1の濁水を強制的に攪拌する。強制攪拌機3で強制的に攪拌される濁水は、凝集沈殿剤でもって凝集されて、濁分離槽4に供給される。
濁分離槽4は、攪拌槽1で凝集沈殿剤が混合・攪拌された濁水が供給されて、凝集された濁成分を沈殿させる沈殿槽5と、この沈殿槽5の沈殿物が供給されて濁成分を分離する分離槽6とを備えている。
沈殿槽5は、流入される濁水を透過させる多孔板からなる整流板41を備えている。整流板41は、沈殿槽5を流入側と排水側に分離するように垂直姿勢に配設されている。整流板41は、たとえば開口率を5%とする多孔板である。この沈殿槽5は、攪拌槽1からオーバーフローして流入される濁水を整流板41に透過させて排水側に移送する。図に示す沈殿槽5は、複数の整流板41を所定の間隔で平行に並べて配設している。この沈殿槽5は、流入側から排水側に移送される濁水を複数の整流板41に透過させて流速を低下させ、排水側で速やかに凝集して沈殿できる。ただ、整流板は1枚とすることもできる。さらに、沈殿槽5に複数の整流板41を配設する構造は、濁水の流入側と排水側とでを開口率を調整することもできる。複数の整流板41は、たとえば、濁水の流入側で開口率を大きくし、排水側で開口率を小さくして、流入側から排水側に移送される濁水の流速を効果的に低下できる。したがって、沈殿槽5は、攪拌槽1から流入する濁水の流量や沈殿槽5の容積等を考慮して、配設される整流板41の枚数及び間隔や開口率を調整して、移送される濁水を排水側で速やかに凝集して沈殿できる。
沈殿槽5の流入側に供給された濁水は、整流板41を速やかに透過して、排水側で凝集して沈殿する。凝集・沈殿した濁成分は、沈殿槽5の底部に堆積する。底部に沈殿した濁成分は、移送ポンプ42で分離槽6に供給される。沈殿槽5の上澄液は、オーバーフローして排水する。
分離槽6は、側面をメッシュ状として、水を排水できる構造としている。分離槽6は、沈殿槽5から供給される沈殿物に含まれる水分を除去して濁成分を分離する。したがって、分離槽6には、水分が分離された濁成分が蓄えられる。
図1に示す処理装置は、以下の工程で、濁水を分離する。
(1)攪拌槽1の第1室1Aに濁水を140トン/時間の割合で供給する。攪拌槽1の第1室1Aに、ベントナイト濃度が500ppmとなるように、ベントナイトを供給する。ベントナイトには、エコマックスTW−20WB(アイサン工業株式会社、静岡県浜松市参野町378番地)を使用する。ベントナイトは、第1室に配置された上昇管31に第1の薬剤供給器2Aから供給される。上昇管31に供給されるベントナイトは、上昇管31の内部を上昇して、濁水に強制的に攪拌される。
(2)攪拌槽1の第1室1Aからオーバーフローさせて、ベントナイトの添加された濁水を攪拌槽1の第2室1Bに供給する。攪拌槽1の第2室1Bには、硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物の濃度が500ppmとなるように、硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物を供給する。硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物には、エコマックスTW−20W08(アイサン工業株式会社、静岡県浜松市参野町378番地)を使用する。硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物は、攪拌槽1の第2室1Bに配置された上昇管31に第2の薬剤供給器2Bから供給される。上昇管31に供給される硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物は、上昇管31の内部を上昇して、濁水に強制的に攪拌される。
(3)攪拌槽1の第2室1Bからオーバーフローさせて、攪拌槽1の第3室1Cに濁水を流入させる。攪拌槽1の第3室1Cに、チオ硫酸ナトリウム濃度が125ppmとなるように、チオ硫酸ナトリウムを供給する。チオ硫酸ナトリウム水溶液は、チオ硫酸ナトリウムを水に溶解している25%濃度のチオ硫酸ナトリウム水溶液を使用する。
(4)攪拌槽1から濁水をオーバーフローさせて、沈殿槽5に流入させる。沈殿槽5で濁成分を凝集、沈殿させる。
(5)沈殿槽52で沈殿した濁成分を移送ポンプ42で分離槽6に供給し、分離槽6で水分を分離して濁成分を分離する。
以上の方法で、ベントナイトとチオ硫酸ナトリウムの使用量を少なくして、各々の容積が10トンの攪拌槽1を使用して濁水から効率よく速やかに濁成分を分離できる。
1…攪拌槽 1A…第1室
1B…第2室
1C…第3室
2…薬剤供給器 2A…第1の薬剤供給器
2B…第2の薬剤供給器
2C…第3の薬剤供給器
3…強制攪拌機
4…濁分離槽
5…沈殿槽
6…分離槽
10…供給パイプ 10A…垂直管
10B…水平管
11…排出口
12…供給部
13…流量計
15…仕切板
16…流量計測部
17…V溝
21…薬液タンク
22…薬液ポンプ
23…流量計
24…供給ホース
25…粉末供給機
26…ホッパー
27…ロータリーフィーダー
28…供給管
29…ノズル
30…エアーリフトポンプ
31…上昇管
32…空気ポンプ
33…吸入口
34…吐出口
35…空気配管
36…連結アーム
37…底プレート
38…連結アーム
41…整流板
42…移送ポンプ

Claims (11)

  1. 濁水が供給される攪拌槽(1)と、この攪拌槽(1)に凝集沈殿剤を供給する薬剤供給器(2)と、この薬剤供給器(2)で凝集沈殿剤が供給される濁水を攪拌して凝集沈殿剤でもって濁水の濁成分を凝集させる強制攪拌機(3)と、この強制攪拌機(3)で攪拌されて濁成分の凝集された濁水が供給されて凝集された濁成分を液体から分離する濁分離槽(4)とを備える濁水の処理装置であって、
    前記強制攪拌機(3)がエアーリフトポンプ(30)で、このエアーリフトポンプ(30)が、上下に延びるように配設されて攪拌槽(1)の底部に吸入口(33)を上部に吐出口(34)を開口している上昇管(31)と、この上昇管(31)に無数の気泡状の空気を供給して上昇管(31)内の濁水の実質比重を小さくして上昇させる空気ポンプ(32)とを備えており、
    前記空気ポンプ(32)から前記上昇管(31)に供給される無数の気泡でもって、前記上昇管(31)内の濁水を上昇させて攪拌槽(1)の濁水を強制的に攪拌して凝集沈殿剤でもって凝集して前記濁分離槽(4)に供給するようにしてなる濁水の処理装置。
  2. 前記薬剤供給器(2)が、前記エアーリフトポンプ(30)の上昇管(31)に液状の凝集沈殿剤を供給する薬液ポンプ(22)を備えており、この薬液ポンプ(22)でもって、上昇管(31)に供給される凝集沈殿剤が、上昇管(31)内を上昇して濁水に強制的に攪拌されるようにしてなる請求項1に記載される濁水の処理装置。
  3. 前記薬剤供給器(2)が、前記空気ポンプ(32)を前記上昇管(31)に連結している空気配管(35)に液状の凝集沈殿剤を供給する薬液ポンプ(22)を備えており、この薬液ポンプ(22)でもって、空気配管(35)を介して上昇管(31)に供給される凝集沈殿剤が、上昇管(31)内を上昇して濁水に強制的に攪拌されるようにしてなる請求項1に記載される濁水の処理装置。
  4. 前記薬剤供給器(2)が、前記エアーリフトポンプ(30)の上昇管(31)に粉末状の凝集沈殿剤を供給する粉末供給機(25)を備えており、この粉末供給機(25)でもって、上昇管(31)に供給される凝集沈殿剤が、上昇管(31)内を上昇して濁水に強制的に攪拌されるようにしてなる請求項1に記載される濁水の処理装置。
  5. 前記薬剤供給器(2)が、前記空気ポンプ(32)を前記上昇管(31)に連結している空気配管(35)に粉末状の凝集沈殿剤を供給する粉末供給機(25)を備えており、この粉末供給機(25)でもって、空気配管(35)を介して上昇管(31)に供給される凝集沈殿剤が、上昇管(31)内を上昇して濁水に強制的に攪拌されるようにしてなる請求項1に記載される濁水の処理装置。
  6. 前記上昇管(31)の上端が上下方向から水平方向に湾曲または折曲されて、先端に吐出口(34)を開口している請求項1に記載される濁水の処理装置。
  7. 前記薬剤供給器(2)が供給する凝集沈殿剤が、ベントナイトと、硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物と、チオ硫酸ナトリウムである請求項1に記載される濁水の処理装置。
  8. 前記薬剤供給器(2)が、濁水に、5ppm〜1000ppmの濃度にベントナイトを供給する請求項7に記載される濁水の処理装置。
  9. 前記薬剤供給器(2)が、濁水に、5ppm〜1000ppmの濃度に硫酸アルミニウムとカチオン澱粉アクリルアミド重合物の混合物を供給する請求項7に記載される濁水の処理装置。
  10. 前記薬剤供給器(2)が、濁水に、2ppm〜250ppmの濃度にチオ硫酸ナトリウム水溶液を供給する請求項7に記載される濁水の処理装置。
  11. 前記濁分離槽(4)が、前記攪拌槽(1)で凝集沈殿剤の供給された濁水が供給される沈殿槽(5)と、この沈殿槽(5)の排水が流入されて濁成分を分離する分離槽(6)とを備え、
    前記沈殿槽(5)は流入される排水を透過させる多孔板からなる整流板(41)を備えており、この整流板(41)は、沈殿槽(5)を流入側と排水側に分離するように垂直姿勢に配設されて、攪拌槽(1)から流入される排水を整流板(41)に透過させて排水側に移送する請求項1に記載される濁水の処理装置。
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