JP2010202586A - プロトンポンプ阻害剤 - Google Patents
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Abstract
Description
[式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子又はプレニル基を表し、R3、R6は及びR7、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、プレニル基を表し、R4及びR5は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、プレニル基を表す。ただし、R4とR5が結合して環を形成し、式(2)で表される基を表してもよい。]
<1> 下記一般式(1)で表される化合物、その異性体及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩を有効成分とする、プロトンポンプ阻害剤。
[式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子又はプレニル基を表し、R3、R6は及びR7、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、プレニル基を表し、R4及びR5は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、プレニル基を表す。ただし、R4とR5が結合して環を形成し、式(2)で表される基を表してもよい。]
[式中、R8、R11及びR12は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、プレニル基を表し、R9及びR10は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、プレニル基を表す。ただし、R9とR10が結合して環を形成し、式(2)で表される基を表してもよい。]
<4> プロトンポンプ阻害剤が、Na+/H+交換輸送系である、<1>〜<3>の何れか一項に記載のプロトンポンプ阻害剤。
<5> <1>〜<4>の何れか一項に記載のプロトンポンプ阻害剤を含有することを特徴とする、組成物。
<6> <1>〜<4>の何れか一項に記載のプロトンポンプ阻害剤を、マメ科ハギ属の植物抽出物として含有することを特徴とする、<5>に記載の組成物。
<7> マメ科ハギ属の植物が、キハギ又はトウクサハギであることを特徴とする、<5>又は<6>に記載の組成物。
<8> 前記一般式(1)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩が、組成物全量に対し、0.00001質量%〜5質量%含有されることを特徴とする、<5>〜<7>の何れか一項に記載の組成物。
<9> 経口又は経皮投与組成物であることを特徴とする、<5>〜<8>の何れか一項に記載の組成物。
<10> 食品、医薬品又は化粧料であることを特徴とする、<5>〜<9>の何れか一項に記載の組成物。
<11> 高血圧症、不整脈、狭心症、心肥大、糖尿病、虚血若しくは虚血再潅流による臓器障害、脳障害、骨粗鬆症、胃潰瘍の予防薬又は治療薬、色素異常の改善用であることを特徴とする、<5>〜<10>の何れか一項に記載の組成物。
<12> マメ科ハギ属の植物体を溶媒で抽出し、該抽出物を分画し、分画に於けるプロトンポンプ阻害作用を計測し、該プロトンポンプ阻害作用を有する分画を集めて組成物に含有せしめることを特徴とする、<5>〜<11>の何れか一項に記載の組成物。
本発明のプロトンポンプ阻害剤は、前記一般式(1)に表される化合物、その異性体及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩を有効成分とすることを特徴とする。また、本発明におけるプロトンポンプ阻害剤としては、一般的にプロトンポンプと呼ばれる細胞膜に存在し能動的なプロトン輸送を担うH+−ATPaseのみならず、Na+/K+−ATPase等のイオンポンプと共役的に働き受動的にプロトンを輸送するNa+/H+交換輸送体などに作用し、細胞又は細胞小器官内におけるプロトン輸送を阻害することにより、細胞又は細胞小器官内の酸性化を誘引する物質も包含する。ここで、一般式(1)に表される化合物に付いて述べれば、一般式(1)に於いて、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子又はプレニル基を表し、R3、R6及びR7は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、プレニル基を表し、R4及びR5は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、プレニル基を表す。ただし、R4とR5が結合して環を形成し、式(2)で表される基を表してもよい。前記R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子又はプレニル基を表し、より好ましくは、プレニル基が好適に例示出来る。前記R3、R6及びR7は、それぞれ独立に水素原子、水酸基、プレニル基を表し、より好ましくは、R3及びR7に関しては、水素原子又は水酸基が、R6に関しては、水素原子又はプレニル基が、好適に例示出来る。前記R4及びR5は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、プレニル基、又は、R4とR5が結合して環を形成した前記式(2)で表される基を表してもよい基を表し、より好ましいものとしては、水酸基、プレニル基、前記式(2)に表される基が好適に例示出来る。一般式(1)に表される化合物の内、より好ましいものとしては、一般式(3)に表される化合物が好適に例示出来、これらの内、さらに好ましいものとしては、Euchrenone a6(化合物1)、Euchrenone a3(化合物2)、amorisin(化合物3)が好適に例示出来る。一般式(1)に表される化合物の内、プロトンポンプ阻害作用が認められないLespedezaflavanone H(化合物4)は、除かれることが好ましい。また、本発明において、プロトンポンプ阻害作用を有する物質とは、後述するヒト正常メラノサイト(NHEM)を用いたメラノソ−ム内酸性化検出(プロトンポンプ阻害作用)試験において、レ−ザ−顕微鏡による目視観察にて、コントロ−ルに比較し評価物質処理により、pH感受性蛍光色素の発色強度が増強している場合を意味する。
本発明の組成物は、一般式(1)に表される化合物、その異性体及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩を有効成分とするプロトンポンプ阻害剤を含有することを特徴とする。本発明の組成物に於いて、一般式(1)に表される化合物、その異性体及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩は、一般式(1)に表される化合物、その異性体及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩の内、1種又は2種以上を組み合わせて用いることが出来る。一般式(1)に表される化合物は、そのまま組成物に配合してもよく、また一般式(1)に表される化合物、その異性体及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩をマメ科ハギ属に属する植物より得られる抽出物として配合することも出来る。尚、本発明の抽出物とは、抽出物自体、抽出物を分画、精製した分画、抽出物乃至は分画、抽出物乃至は分画、精製物の溶媒除去物の総称を意味する。この様な一般式(1)に表される化合物、その異性体及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩の粗製物を本発明の組成物に含有させることは、処方の自由度が大きくなるという点でより好ましい。
本発明におけるプロトンポンプ阻害剤であるフラバノン誘導体は、マメ科ハギ属キハギより単離精製し、評価に用いた。
マメ科ハギ属キハギ(Lespedeza buergeri Miq.) 1(kg)の地上部にメタノ−ル 5(L)を加え還流下にて3時間抽出し、吸引濾過により抽出液を得た。得られた抽出液を減圧下にて濃縮し、熱水500(mL)に懸濁した後、エ−テルにて連続抽出を3時間行った。エ−テル層を減圧下にて濃縮し、褐色のエキス 5.83(g)を得た。得られたエ−テル層をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(PSQ−100B、富士シリシア化学株式会社、展開溶媒:クロロホルム:メタノ−ル=97:3→90:10)に付した後、さらに、液体クロマトグラフィ−(カラム:Inertsil ODS−3 3×50cm、溶媒:水:アセトニトリル=42:58→19:81、UV検出:205nm)により分取を行い、一般式(1)に表される化合物、特に、Euchrenone a6(化合物1)、Euchrenone a3(化合物2)、amorisin(化合物3)、さらには、フラバノン誘導体のLespedezaflavanone H(化合物4)を得た。
1H-NMR(Acetone-d6):δ1.42(6H、s)、1.72(6H、s)、1.75(3H、s)、1.81(3H、s)、2.88(1H、dd)、3.06(1H、dd)、3.29(2H、d)、3.34(2H、d)、5.16(1H、m)、5.23(1H、m)、5.48(1H、d)、5.52(1H、dd)、6.25(1H、d)、6.36(1H、s)、6.52(1H、s)、6.57(1H、s)、6.89(1H、s)、12.31(1H、s).
これらの示性値は、かかる分画が、Euchrenone a6(化合物1)であることを支持している。
1H-NMR(Acetone-d6):δ1.61(3H、s)、1.63(3H、s)、1.67(3H、s)、1.71(6H、s)、2.77(1H、dd)、3.10(1H、dd)、3.30−3.40(6H、m)、5.13−5.19(2H、m)、5.32−5.40(2H、m)、6.89(1H、d)、7.20(1H、d)、7.30(1H、s).
これらの示性値は、かかる分画が、Euchrenone a3(化合物2)であることを支持している。
1H-NMR(Acetone-d6):δ1.71(6H、s)、1.73(3H、s)、1.76(6H、s)、1.89(3H、s)、2.75(1H、dd)、2.98(1H、dd)、3.30−3.40(6H、m)、5.17―5.48(4H、m)、6.71(1H、m)、6.85(1H、s).
これらの示性値は、かかる分画が、(化合物3)であることを支持している。
1H-NMR(Acetone-d6):δ1.59(3H、s)、1.61(3H、s)、1.64(3H、s)、1.69(3H、s)、1.72(3H、s)、1.76(3H、s)、2.80(1H、dd)、3.10(1H、dd)、3.26−3.36(6H、m)、5.16−5.21(2H、m)、5.30−5.35(1H、m)、5.67(1H、dd)、6.49(1H、s)、7.20(1H、s).
これらの示性値は、かかる分画が、Lespedezaflavanone H(化合物4)であることを支持している。
前記の方法により得られたフラバノン誘導体(化合物1〜4)を用い、以下の記載の方法に従い、メラニン産生抑制作用を評価した。
24穴プレ−トにヒト正常メラノサイト(クラボウ株式会社)を22500(cells/cm2)播種する。翌日、評価物質を含有する培地 0.5(mL/well)に交換し、0.25(μCi)2−[2−14C]チオウラシル(GEヘルスケアバイオサイエンス社)を添加し培養を継続した。播種4日後、培地を除去しPBSで1回プレ−トを洗浄した後、細胞生存率を評価するため生細胞数測定試薬SF(ナカライテスク社)溶液を添加した培地に交換し、37℃、3時間呈色反応を行った。反応後、450(nm)の吸光度をマイクロプレ−トリ−ダ−Benchmark Plus(Bio-Rad Laboratories)を用いて測定した。コントロ−ルとして評価物質を含まないサンプルを前記同様に調製し、コントロ−ルに対する各評価物質を含むサンプルの吸光度の百分率を求め細胞生存率とした。
メラニン量測定のため吸光度測定後、PBSで1回プレ−トを洗浄し、TCAを添加し、細胞を溶解した後、蒸留水 を加え溶液をバイアルに移した。氷上に放置後、15000rpm、5分間遠心した後、上清を除去した。再度、各バイアルに10%TCA 500(μL)を添加し、氷上15分間放置した。15000rpm、5分間遠心した後、上清を除去した。残渣にアクアゾ−ル−2(パ−キンエルマ−社) 1(mL)を添加し、液体シンチレ−ションカウンタ− LSC−6100(アロカ社製)にて放射線量を測定した。コントロ−ルとして評価物質を含まないサンプルを前記同様に調製し、コントロ−ルに対する評価物質を含むサンプルの放射線量の百分率を求めメラニン量(%)とした。メラニン産生量の50%阻害濃度(IC50値)は、細胞毒性の認められない範囲でSAS software version 9.1.3(SAS Institute Inc.)を用い算出した。本発明に於いて、メラニン産生抑制作用を有する物質とは、ヒト正常メラノサイトを用いたメラニン産生抑制作用評価において、細胞毒性の認められない濃度においてコントロ−ルと比較しメラニン産生量を50%以下のレベルに低下させる作用を有する場合を意味する。これは、メラニン産生抑制作用が低い物質を配合した場合には、期待されるメラニン産生抑制作用が現われないためである。また、メラニン産生抑制作用を有する陽性対照としては、ハイドロキノンを用いた。結果を表1に表す。
本発明のフラバノン誘導体(化合物1〜4)及びフェニルチオウレアを用い、文献記載の方法(Busca, R. et. al.、J. Biol. Chem.,271、31824−30(1996))を参考に、以下の手順に従いチロシナ−ゼ阻害活性を測定した。ヒト正常メラノサイト(クラボウ株式会社)をセルスクレ−パ−にて剥離し、バイアルに移し、5000rpm、5分間遠心して細胞を回収した後、lysis buffer[1% nonidet P-40、100mM NaCl、2mM EDTA、0.5%deoxycholate(DOC)、2mM phenylmethylsulfonyl fluoride(PMSF)、1mM Na3VO4、10μg/mL aprotinin及び10μg/mL leupeptin]を含有した50mM Tris-HCl buffer(pH7.6)]にて溶解した。溶解液を15000rpm、5分間遠心し、上清を回収し細胞抽出液とした。細胞抽出液のタンパク量は、Bio-Rad Dc Protein Assay Kit(Bio-Rad Laboratories)を用いて定量した。96穴プレ−トの1ウェルあたりに評価物質又はフェニルチオウレア(陽性対照)を含有する培地 10μLと基質の0.1%dihydroxyphenylalanine(L-DOPA)(和光純薬工業株式会社) 50μLを添加・混合し、さらに細胞抽出液(タンパク量10μg)を添加・混合して酵素反応を行い、マイクロプレ−トリ−ダ−を用いて37℃保温下にて450nmの吸光度を15分間測定した。コントロ−ルとして評価物質を含まないサンプルも前記同様に調製し、測定した。チロシナ−ゼ活性の50%阻害濃度(IC50値)は、評価物質無添加サンプル(陰性対照)の吸光度を100%とした場合の各評価物質添加サンプルの吸光度の割合を算出し、縦軸に吸光度(%陰性対照)、横軸に各評価物質添加サンプル添加濃度を設定したグラフを作成し、近類曲線の傾きにより求めた。本発明に於いて、チロシナ−ゼ直接阻害作用を有しない物質とは、ヒト正常メラノサイトの細胞抽出液を用いたチロシナ−ゼ直接阻害作用評価において、各評価物質の示したメラニン産生抑制作用の濃度に比較し、100倍以上の濃度の評価物質を反応系に添加してもチロシナ−ゼ直接阻害作用を示さなかった物質を意味する。表2に、上記方法により測定されたフラバノン誘導体(化合物1〜4)及びフェニルチオウレア(陽性対照)のチロシナ−ゼ直接阻害作用検討に関する結果を示す。
本発明のフラバノン誘導体(化合物1〜4)に関し、以下の手順に従いWestern Blot法によるチロシナ−ゼファミリ−タンパク減少作用を検討した。
φ6cmディッシュにヒト正常メラノサイト(クラボウ株式会社)を22500cells/cm2播種し、翌日、評価物質を含む培地 5mL/dishに交換し培養を継続した。播種後4日後、実施例1に記載の方法に従い細胞生存率を測定した。実施例2に記載の方法に従い、評価物質を含む培地で処理した細胞より細胞抽出液を得た。コントロ−ルとして評価物質を含まないサンプルも前記同様に調製した。12.5%ポリアクリルアミドゲルを用いて、1レ−ンあたりに細胞抽出液(タンパク量10μg)を添加し、SDS-PAGEにて分離したタンパク質をPVDF膜にブロッティングし、3%スキムミルク/0.4%Tween20含有PBSにて室温1時間ブロッキングを行った。0.4%Tween20含有PBSにて洗浄後、抗体反応を実施した。1次抗体は、それぞれ抗チロシナ−ゼ(H-109)抗体、抗TYRP1(H-90)抗体、抗TYRP2(D-18)抗体(いずれもSanta Cruz Biotechnology, Inc.)を0.5%スキムミルク/0.4%Tween20含有PBSにて1:400希釈し、室温1時間、PVDF膜と共にインキュベ−ションした。なお、内部標準としてβ−actinを用いた。0.4%Tween20含有PBSにて洗浄後、ペルオキシダ−ゼ標識された二次抗体と共に再度室温1時間、PVDF膜をインキュベ−ションし、抗体反応を行った。反応終了後、0.4%Tween20含有PBSにて洗浄し、ECLPlus Western Blotting Detection Reagents(GEヘルスケアバイオサイエンス社)を用いて検出した。本発明に於いて、チロシナ−ゼファミリ−タンパク減少作用を有しない物質とは、ヒト正常メラノサイト細胞抽出液を用いたチロシナ−ゼファミリ−タンパクに対する影響の検討において、コントロ−ルと比較し、有意なチロシナ−ゼファミリ−タンパク減少作用を有しない場合を意味する。結果を図1に示す。
本発明のフラバノン誘導体(化合物1〜4)に関し、以下の手順に従い、生細胞内酸性化(プロトンポンプ阻害作用)検出を行った。
ヒト正常メラノサイト(クラボウ株式会社)を4ウェルLab-Tek chamber slide(Thormo Fisher Scientific社)に10000cells/cm2播種し、翌日、評価物質を含有する培地 0.5mL/wellに交換し、1時間30分培養した。コントロ−ルとして評価物質を含まないサンプルを前記同様に調製した。その後、3−(2,4−dinotroanilino)−3’−amino−N−methyldipropylamine(DAMP、Biomedical Research社)を加え、30分間培養した。培養終了後、PBSにて洗浄し、4%パラホルムアルデヒドで室温15分固定を行った。次いで、PBSにてウェルを洗浄し、4℃、2分間放置した、その後、10%FBS/PBSで室温、30分ブロッキングを行った。抗体反応として抗チロシナ−ゼ抗体(C-19:Santa Cruz Biotechnology, Inc)と抗DAMP抗体(ab24319:abcam)をそれぞれブロッキング溶液で1:100希釈した溶液を添加し、37℃、45分間インキュベ−ションした。反応終了後、PBSにてウェルを洗浄し、Cy3標識ウサギ抗ヤギ抗体(Invitrogen Corporation)とFITC標識ラット抗マウスIgE抗体(American research Products、Inc.)をそれぞれブロッキング溶液で1:100希釈した溶液を添加し、37℃、45分間インキュベ−ションした。PBSにてウェルを洗浄し、スライドガラスでサンプルを封入し、共焦点レ−ザ−顕微鏡(LSM510:Zeiss)にて観察した。本発明に於いて、プロトンポンプ阻害作用を有する物質とは、前記のヒト正常メラノサイトを用いたメラノソ−ム内酸性化検出(プロトンポンプ阻害作用)評価において、pH感受性蛍光色素の発色強度が、レ−ザ−顕微鏡による目視的観察により発光強度の増強が認められる場合を意味する。結果を図2に示す。
尚、前記の結果を踏まえ、プロトンポンプ阻害作用を介するメラノサイト内の酸性化を以って、メラノサイト内のチロシナ−ゼ活性を阻害する機作のメラニン産生抑制作用の代替値として、このメラノソ−ム内の酸性化作用を用いることが出来ることも判る。かかる作用を有する成分を、プロトンポンプ阻害作用を機作とするメラニン産生抑制剤と見なす。
Claims (12)
- 一般式(3)で表される化合物が、Euchrenone a6、Euchrenone a3、amorisinであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のプロトンポンプ阻害剤。
- プロトンポンプ阻害剤が、Na+/H+交換輸送系である、請求項1〜3の何れか一項に記載のプロトンポンプ阻害剤。
- 請求項1〜4の何れか一項に記載のプロトンポンプ阻害剤を含有することを特徴とする、組成物。
- 請求項1〜4の何れか一項に記載のプロトンポンプ阻害剤を、マメ科ハギ属の植物抽出物として含有することを特徴とする、請求項5に記載の組成物。
- マメ科ハギ属の植物が、キハギ又はトウクサハギであることを特徴とする、請求項5又は6に記載の組成物。
- 前記一般式(1)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩が、組成物全量に対し、0.00001質量%〜5質量%含有されることを特徴とする、請求項5〜7の何れか一項に記載の組成物。
- 経口又は経皮投与組成物であることを特徴とする、請求項5〜8の何れか一項に記載の組成物。
- 食品、医薬品又は化粧料であることを特徴とする、請求項5〜9の何れか一項に記載の組成物。
- 高血圧症、不整脈、狭心症、心肥大、糖尿病、虚血若しくは虚血再潅流による臓器障害、脳障害、骨粗鬆症、胃潰瘍の予防薬又は治療薬、色素異常の改善用であることを特徴とする、請求項5〜10の何れか一項に記載の組成物。
- マメ科ハギ属の植物体を溶媒で抽出し、該抽出物を分画し、分画に於けるプロトンポンプ阻害作用を計測し、該プロトンポンプ阻害作用を有する分画を集めて組成物に含有せしめることを特徴とする、請求項5〜11の何れか一項に記載の組成物。
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