JP2010191396A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】中間転写ベルト表面上における互いに異なる複数の位置の反射光量を検
知するための光学式センサ110により検知した各位置の反射光量のバラツキを示す
指標値である初期時バラツキ指標値M_disp(ini)と現在バラツキ指標値M_disp(current)との差を求め、この差が寿命判定値αを越えている場合には、中間転写ベルト101が寿命に達したと判断する。これにより、より適正な寿命判断を行うことができる。
【選択図】図8
Description
一方、光学式センサの個体差や特性変化に応じて寿命判断に用いる所定の閾値を適宜修正すれば、光学式センサの個体差や特性変化の影響を軽減して適正な寿命判断を行うことも不可能ではない。しかし、個々の画像形成装置においてこのような修正を行うことは、煩雑な処理あるいは作業を伴う事態を招き、コスト高騰という新たな問題を引き起こすことになる。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記像担持体の表面に付着するトナー付着量を検知するためのトナー付着量検知手段と、該トナー付着量検知手段の検知結果に基づいて、画像濃度が所定の濃度となるように調整する画像濃度調整手段とを有し、上記反射光量検知手段として、該トナー付着量検知手段を用いることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、周回移動する表面に記録材を担持して搬送する記録材搬送部材を有し、該記録材搬送部材により搬送された記録材へ像担持体上に担持された画像を最終的に転写することで、記録材上に画像を形成する画像形成装置において、上記記録材搬送部材の表面上における互いに異なる複数の位置の反射光量を検知するための反射光量検知手段と、該反射光量検知手段により検知した各位置の反射光量のバラツキに基づいて、該記録材搬送部材の寿命判断を行う寿命判断手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、所定の修正タイミングが到来するたびに、上記反射光量検知手段により検知した反射光量の少なくとも1つを用いて、該反射光量検知手段による検知条件を修正する検知条件修正手段と、上記寿命判断手段とは別に、該検知条件修正手段による修正後の検知条件に基づいて、上記像担持体又は上記記録材搬送部材の寿命判断を行う第2の寿命判断手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記反射光量検知手段は、上記像担持体又は上記記録材搬送部材の表面上における互いに異なる位置の反射光量をそれぞれ検知する複数の検知部材で構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記寿命判断手段の判断結果を報知する報知手段を有することを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記反射光量検知手段は、上記像担持体又は上記記録材搬送部材が1周する前に、上記複数の位置の反射光量を検知するように動作することを特徴とするものである。
また、各表面位置の反射光量のバラツキに基づいて寿命判断を行うので、この寿命判断では個々の反射光量の大きさが判断結果に影響しない。したがって、反射光量検知手段の個体差や特性変化の影響が無くなり、この影響により適正な寿命判断を行うことができないといった従来の画像形成装置による問題も解消される。
図1は、本実施形態に係るプリンタの要部の概略構成を示した説明図である。
本プリンタは、図1に示すように、複数の張架ローラに張架された像担持体である中間転写体としての中間転写ベルト101に沿って画像形成部102Y(イエロー),102M(マゼンダ),102C(シアン),102K(黒)が設けられている。また、各画像形成部102Y,102M,102C,102Kにより形成された各色トナー像は、一次転写装置106Y,106M,106C,106Kにより、中間転写ベルト101上へ転写される。また、後述する中間転写ベルト上に転写されたトナー像のトナー付着量を検出するトナー付着量検知手段としての光学式センサ110が中間転写ベルト101に対向して設けられている。中間転写ベルト101上のトナー像は、二次転写装置111により記録材としての転写紙112へ転写される。この転写紙112は、表面が周回移動する記録材搬送部材としての転写搬送ベルト115の表面に担持された状態で搬送される。また、中間転写ベルト上の転写残トナーなどをクリーニングするクリーニング手段としての中間転写ベルトクリーニング装置114も備わっている。
なお、各画像形成部102Y,102M,102C,102Kの構成は同様のものであるので、以下互いに区別することなく説明する。
像担持体である潜像担持体としての感光体202の周りには、感光体表面を一様に帯電させる帯電手段としての帯電装置201、書き込み光Lにより感光体表面に静電潜像を書き込む潜像形成手段としての書込装置203、静電潜像をトナーによって現像する現像手段としての現像装置206、感光体上の転写残トナーなどをクリーニングするクリーニング手段としての感光体クリーニング装置200、及び、感光体表面を除電する除電手段としての除電装置207、電位検知手段としての電位センサ210が設けられている。
図3に示すように、本プリンタには、コンピュータ構成のメイン制御部41が備えられており、このメイン制御部41が各部を駆動制御する。メイン制御部41は、各種演算や各部の駆動制御を実行するCPU(Central Processing Unit)42にバスライン45を介して、コンピュータプログラム等の固定的データを予め記憶するROM(Read Only Memory)44と各種データを書き換え自在に記憶するワークエリア等として機能するRAM(Random Access Memory)43とが接続されて構成されている。
図4は、黒トナーのトナー付着量を検知する光学式センサ110の構成を示す図である。
図5は、カラートナーのトナー付着量を検知する光学式センサ210の構成を示す図である。
一方、図5に示す光学式センサ210では、発光ダイオード(LED)等からなる発光素子210aと、正反射光を受光する第1受光素子210bと、拡散反射光を受光する第2受光素子210cとから構成されている。発光素子210aは、図4に示した光学式センサ110の場合と同様、中間転写ベルト101上に光を照射し、この照射光は、中間転写ベルト101の表面で反射される。第1受光素子210bは、この反射光のうちの正反射光を受光し、第2受光素子210cは、反射光のうち拡散反射光を受光する。
図6は、本実施形態におけるVsg調整処理の手順を示すフローチャートである。
(ステップ1)
まず、メイン制御部41の命令によりVsg調整処理が開始されたら、発光素子210aをONにする。本実施形態において、光学式センサ110の発光光量の制御は、発光素子210aへ流す電流をPWM(Pulse Width Modulation)制御することにより行う。ステップ1において発光素子210aへの電流PWM値は、RAM43に保存されている前回のPWM制御による発光量調整値IFを用いる。
次に、受光素子110bの出力データをサンプリングする。このときのサンプリング時間の間隔は2msecで、中間転写ベルト101の反射光量のバラツキの影響を軽減するために、互いに異なる10点の位置についてサンプリングし、その平均値を求める。以下、この平均値をセンサ出力値Vsg_REGという。
このセンサ出力値Vsg_REGが目標値である4.0Vの±0.2Vの範囲内であれば、発光量調整値IFは更新せずに前回値のままとし、Vsg調整処理を終了する。一方、センサ出力値Vsg_REGが4.0V±0.2Vの範囲内でなければ、発光量調整値IFの調整動作を行う。この調整動作では、本実施形態では2分割探索法を用い、センサ出力値Vsg_REGが目標値である4.0Vに最も近くなるような発光量調整値IFに調整する。
図7は、Vsg調整処理を行った場合における発光素子110aの電流PWM値と、中間転写ベルト101の駆動時間との関係を示すグラフである。
図7に示すように、中間転写ベルト101の駆動時間が長くなるにつれて、発光素子110aの電流PWM値は徐々に上昇していく傾向にある。これは、次の理由による。
中間転写ベルト101が劣化して寿命に近づくと、その表面の平滑性が低下し、正反射光量が減少する。すなわち、光学式センサ110が中間転写ベルト101の表面に光を照射し、中間転写ベルト101の表面で反射した光の受光光量が減少することを意味する。このため、中間転写ベルト101が繰り返し使用されると、センサ出力値Vsg_REGが低下する。そのため、センサ出力値Vsg_REGを目標値に近付けるために、Vsg調整処理において発光素子の電流PWM値を高める調整が行われる。その結果、中間転写ベルトの劣化度合いを示す中間転写ベルト101の駆動時間に応じて、発光素子の電流PWM値が徐々に大きくなる。
図8は、第2の寿命判定処理の手順を示すフローチャートである。
(ステップ1)
メイン制御部41より中間転写ベルトの第2の寿命判定処理の実行命令があった場合、まず、中間転写ベルト101が安定した速度で駆動している状態において、光学式センサ110を用いて中間転写ベルト101の表面の反射光量を検知することで、中間転写ベルト101の表面状態を検知する。このときの発光素子110aの電流PWM値は、RAM43に保存されている前回の発光量調整値IFを用いる。なお、中間転写ベルト101の表面状態検知を行う前には、少なくとも一回は光学式センサ110のVsg調整処理が終了していることが望ましい。
本実施形態のプリンタでは、前回の中間転写ベルト101の交換時点からのプリント枚数がRAM43にカウントされている。このカウント値が所定の閾値X以下である場合は、初期時最大値M_max(ini)=M_maxとし、初期時最小値M_min(ini)=M_minとして、RAM43に保存する。一方、このカウント値が所定の閾値Xよりも大きい場合は、現在最大値M_max(current)=M_maxとし、現在最小値M_min(current)=M_minとして、RAM43に保存する。ここで用いる閾値Xは、本プリンタ固有の又は本プリンタの機種固有の値であり、実験などによって求めることができる。なお、初期時最大値M_max(ini)及び初期時最小値M_min(ini)の値は、上記カウント値が所定の閾値Xよりも大きい場合でも、RAM43に保持されたままである。すなわち、このときの初期時最大値M_max(ini)及び初期時最小値M_min(ini)の値は、カウント値が所定の閾値X以下である場合に求めた最後の最大値M_maxと最小値M_minのまま保持される。
次に、初期時最大値M_max(ini)、初期時最小値M_min(ini)、現在最大値M_max(current)、現在最小値M_min(current)が取得できたら、これらの値から中間転写ベルトの表面状態のバラツキ(光学式センサ110で検知した各検知位置における反射光量のバラツキ)の指標値として、下記の式(1)及び式(2)より、初期時バラツキ指標値M_disp(ini)と、現在バラツキ指標値M_disp(current)を算出する。
M_disp(ini)=M_max(ini)−M_min(ini) ・・・(1)
M_disp(current)=M_max(current)−M_min(current) ・・・(2)
本実施形態において、第2の寿命判定処理における中間転写ベルト101の寿命判定は、前回の中間転写ベルト101の交換時点からのプリント枚数を示す上記カウント値が所定の閾値Xを越えている場合のみ行い、このカウント値が所定の閾値X以下である場合には行わない。そして、上記カウント値が所定の閾値Xを越えている場合、寿命判断手段としてのCPU41は、M_disp(ini)とM_disp(current)との差が所定の寿命判定値αを越えていると判断したら中間転写ベルト101が寿命に達したと判定し、M_disp(ini)とM_disp(current)との差が所定の寿命判定値α以下であると判断した場合は中間転写ベルト101が寿命に達していないと判定する。
また、本実施形態では、M_disp(current)−M_disp(ini)が寿命判定値α以下であっても、寿命警告値β以上である場合には、寿命が近い状態であると判断する。この場合、図示しない操作パネルに交換時期が近いことを知らせる画像を表示するなど、もうじき中間転写ベルト101の交換が必要であることを知らせるための報知処理を行う。
なお、寿命判定値αや寿命警告値βは、本プリンタ固有の値であり、実験から求めることができるが、α>βの関係を満たす。
特に、本実施形態では、中間転写ベルト101の表面に付着するトナー付着量を検知するためのトナー付着量検知手段としての光学式センサ110と、この光学式センサ110の検知結果に基づいて画像濃度が所定の濃度となるように調整する画像濃度調整手段としてのメイン制御部41とを有し、この光学式センサを用いて第2の寿命判定処理を行う。よって、第2の寿命判定処理専用の光学式センサを用いる場合に比べて、部品コストの削減等の効果が得られる。
また、本実施形態では、所定の修正タイミングが到来するたびに光学式センサ110により検知した反射光量の少なくとも1つを用いて、光学式センサ110による検知条件である発光光量(発光量調整値IF)を修正するVsg調整処理を実行する検知条件修正手段としてのメイン制御部41と、上記第2の寿命判定処理とは別に、このVsg調整処理による修正後の検知条件である発光量調整値IFに基づいて、具体的には発光量調整値IFが寿命判定定数γを超えているか否かによって、中間転写ベルト101の寿命判断を行う第1の寿命判定処理を実行する第2の寿命判断手段としてのメイン制御部41とを有している。このように第1の寿命判定処理と第2の寿命判定処理とを併用することで、それぞれ単体で寿命判断を行う場合よりも精度の高い寿命判断が可能となる。
また、本実施形態では、寿命判断結果を報知する報知手段を有するので、本プリンタのユーザー等に中間転写ベルト101の寿命が到来したことを知らせることができる。
また、本実施形態において、光学式センサ110は、中間転写ベルト101が1周する前に、第2の寿命判定処理に用いる必要数の出力データ(反射光量)を得ることができるように動作する。中間転写ベルト101の1周分以上の出力データ(反射光量)を取得して第2の寿命判定処理を行った方がより精度の高い寿命判定が可能となるが、その分だけ第2の寿命判定処理に時間がかかる。寿命判定の精度向上による効果よりも、その分の時間がかかることの不利益の方が大きい場合があり、この場合に対応できる。
また、本実施形態では、中間転写ベルトの表面状態のバラツキ(光学式センサ110で検知した各検知位置における反射光量のバラツキ)の指標値として、最大値と最小値の差を用いているが、バラツキを示す公知の指標値(例えば分散値σ)を用いてもよい。
また、本実施形態では、黒トナー用の光学式センサ110の出力データを用いて第2の寿命判定処理を行う場合について説明したが、カラートナー用の光学式センサ210を併用してもよい。
また、本実施形態では、中間転写ベルト101の寿命判定を例に挙げているが、本発明は、このような中間転写体以外の像担持体(例えば感光体202)や、記録材搬送部材である転写搬送ベルト115の寿命判定にも、同様に適用することができる。
101 中間転写ベルト
102Y,102M,102C,102K 画像形成部
110,210 光学式センサ
110a,210a 発光素子
110b,210b,210c 受光素子
112 転写紙
113 トナーパターン
115 転写搬送ベルト
202 感光体
Claims (7)
- 表面が周回移動する像担持体上に担持された画像を最終的に記録材へ転写することで、記録材上に画像を形成する画像形成装置において、
上記像担持体の表面上における互いに異なる複数の位置の反射光量を検知するための反射光量検知手段と、
該反射光量検知手段により検知した各位置の反射光量のバラツキに基づいて、該像担持体の寿命判断を行う寿命判断手段とを有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1の画像形成装置において、
上記像担持体の表面に付着するトナー付着量を検知するためのトナー付着量検知手段と、
該トナー付着量検知手段の検知結果に基づいて、画像濃度が所定の濃度となるように調整する画像濃度調整手段とを有し、
上記反射光量検知手段として、該トナー付着量検知手段を用いることを特徴とする画像形成装置。 - 周回移動する表面に記録材を担持して搬送する記録材搬送部材を有し、該記録材搬送部材により搬送された記録材へ像担持体上に担持された画像を最終的に転写することで、記録材上に画像を形成する画像形成装置において、
上記記録材搬送部材の表面上における互いに異なる複数の位置の反射光量を検知するための反射光量検知手段と、
該反射光量検知手段により検知した各位置の反射光量のバラツキに基づいて、該記録材搬送部材の寿命判断を行う寿命判断手段とを有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
所定の修正タイミングが到来するたびに、上記反射光量検知手段により検知した反射光量の少なくとも1つを用いて、該反射光量検知手段による検知条件を修正する検知条件修正手段と、
上記寿命判断手段とは別に、該検知条件修正手段による修正後の検知条件に基づいて、上記像担持体又は上記記録材搬送部材の寿命判断を行う第2の寿命判断手段とを有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
上記反射光量検知手段は、上記像担持体又は上記記録材搬送部材の表面上における互いに異なる位置の反射光量をそれぞれ検知する複数の検知部材で構成されていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
上記寿命判断手段の判断結果を報知する報知手段を有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
上記反射光量検知手段は、上記像担持体又は上記記録材搬送部材が1周する前に、上記複数の位置の反射光量を検知するように動作することを特徴とする画像形成装置。
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