JP2010189473A - エチレン系重合体からなる延伸フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記[1]〜[4]の物性を有するエチレン−α−オレフィン共重合体(E)を含む層を1層以上含む延伸フィルム;[1]密度(dE)が928〜955kg/m3の範囲にある、[2]135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]Eが1.2〜3.
0dl/gの範囲にある、[3]190℃で測定したメルトテンションが3.5〜18gの範囲にある、[4]GPCで測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が2.5〜18の範囲にある。
【選択図】なし
Description
生し難い延伸フィルムが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
[1]密度(dE)が928〜955kg/m3の範囲にある、
[2]135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]Eが1.2〜3.0dl/gの範
囲にある、
[3]190℃測定におけるメルトテンションが3.5〜18gの範囲にある、
[4]GPCで測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が2.5〜18の範囲にある。
エチレン単独重合体またはエチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体からなり、密度(dA)が945〜978kg/m3、135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]Aが0.6〜1.8dl/gを満たす。
エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体からなり、密度(dB)が9
05〜945kg/m3、135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]Bが2.0〜5.5dl/gを満たす。
[式1]
[式2]
本発明の延伸フィルムを形成するエチレン−α−オレフィン共重合体(E)は、密度(d)が、928〜955kg/m3、好ましくは930〜955kg/m3、さらに好まし
くは933〜953kg/m3の範囲にある。
5〜2.9dl/g、さらに好ましくは1.8〜2.4dl/gの範囲にある。
は、得られる延伸フィルムの剛性が低く包装時のフィルムの自立性(包装時のフィルム張り)が不十分であり、一方、955kg/m3を超えるエチレン−α−オレフィン共重合
体を用いた場合は、得られる延伸フィルムの剛性は高いが、フィルムの強度が低く、フィルム破れが起き易い虞がある。また、極限粘度[η]Eが1.2dl/g未満のエチレン
−α−オレフィン共重合体を用いた場合はフィルムの延伸が困難である虞があり、一方、極限粘度[η]Eが3.0dl/gを超えるエチレン−α−オレフィン共重合体を用いた
場合は、押出成形が困難となる虞がある。また、メルトテンションが3.5g未満のエチレン−α−オレフィン共重合体を用いた場合は、フィルムの延伸が困難となる虞があり、一方、18gを超えるよエチレン−α−オレフィン共重合体を用いた場合は、延伸原反の作製が困難となる虞がある。また、Mw/Mnが2.5未満のエチレン−α−オレフィン共重合体を用いた場合は、フィルムの延伸が困難となる虞があり、18を超えるエチレン−α−オレフィン共重合体を用いた場合は、表面が平滑な延伸フィルムを得ることが困難となる虞がある。
マー量を増加させることによって、減少させることができ、極限粘度[η]Eは、例えば
重合器への水素の供給量を増加させることによって減少させることができ、メルトテンションは、例えば重合器の水素の供給量を増加させることによって、減少させることができ、Mw/Mnは、例えば2つの重合器にて連続的に重合を行い第1重合器への水素の供給量を増加させかつ第2重合器への水素の供給量を減少させることによって、増加させることができる。
の温度の差を小さくすることができる。
本発明に係るエチレン−α−オレフィン共重合体(E)を構成するエチレン−α−オレフィン共重合体(A)は、密度(dA)が945〜978kg/m3、好ましくは950〜978kg/m3、さらに好ましくは955〜978kg/m3の範囲である。
1.8dl/g、好ましくは0.7〜1.5dl/g、さらに好ましくは0.8〜1.2dl/gの範囲にある。
。また、極限粘度[η]Aが0.6dl/g未満のエチレン−α−オレフィン共重合体を
含む組成物を用いた場合は低分子量成分のフィルム表面へのブリードアウトにより、得られる延伸フィルム表面に粉状の付着物が発生し好ましくなく、一方、1.8dl/gを超えるエチレン−α−オレフィン共重合体を含む組成物を用いた場合は押出性が低下する虞がある。
本発明に係るエチレン−α−オレフィン共重合体(E)を構成するエチレン−α−オレフィン共重合体(B)は、密度(dB)が905〜945kg/m3、好ましくは910〜940kg/m3、さらに好ましくは913〜935kg/m3の範囲にある。
5.5dl/g、好ましくは2.5〜5.0dl/g、さらに好ましくは2.8〜4.0dl/gの範囲にある。
む組成物を用いた場合はα−オレフィンの含有量が多い成分が少なく、得られる延伸フィルムの強度が劣る。また、極限粘度[η]Bが2.0dl/g未満のエチレン−α−オレ
フィン共重合体を含む組成物を用いた場合は分子量の高い成分が少なく、得られる延伸フィルムの強度が劣り、一方、5.5dl/gを超えるエチレン−α−オレフィン共重合体
を含む組成物を用いた場合は押出性が低下する虞がある。
フィルム加工に供する方法、または、添加剤やその他の重合体を少なくとも一種のマスターバッチにした後、これをヘンシェルミキサー、タンブラーミキサー等の各種ブレンダーを用いて、本発明に係るエチレン−α−オレフィン共重合体(E)とドライブレンドした後フィルム加工に供する方法等が挙げられる。
本発明に係るエチレン−α−オレフィン共重合体(E)は、例えば、(A)シクロペンタジエニル基とフルオレニル基が第14族原子を含む共有結合架橋によって結合されている遷移金属化合物と、
(B)(B−1)有機金属化合物、
(B−2)有機アルミニウムオキシ化合物、および
(B−3)遷移金属化合物と反応してイオン対を形成する化合物
から選ばれる少なくとも1種の化合物と、担体(C)から形成されるオレフィン重合用触媒を用いて、エチレンと炭素原子数3〜10のα−オレフィンとを共重合させることによって得ることができる。
遷移金属化合物(A)〔以下、単に「成分(A)」という場合がある。〕は、以下に記載する一般式(1)および(2)で表される化合物である。
、R15、R16、R17、R18、R19およびR20は水素原子、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R7〜R18までの隣接した置換
基は互いに結合して環を形成してもよく、Aは一部不飽和結合および/または芳香族環を含んでいてもよい炭素原子数2〜20の2価の炭化水素基であり、Yとともに環構造を形成しており、AはYと共に形成する環を含めて2つ以上の環構造を含んでいてもよく、Yは炭素またはケイ素であり、Mは周期律表第4族から選ばれた金属であり、Qはハロゲン、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組合せで選んでもよく、jは1〜4の整数である。〕
本発明においては、上記遷移金属化合物の中でも、R7〜R10は水素原子であり、Yは
炭素原子であり、MはZrであり、jは2である化合物が好ましく用いられる。
本発明で必要に応じて用いられる(B−1)有機金属化合物として、具体的には下記一般式(4)のような有機アルミニウム化合物が挙げられる。
本発明で必要に応じて用いられる(B−2)有機アルミニウムオキシ化合物は、従来公知のアルミノキサンであってもよく、また特開平2−78687号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。後述する実施例において使用した有機アルミニウムオキシ化合物は市販されている日本アルキルアルミ株式会社製のMAO(=メチルアルモキサン)/トルエン溶液である。
前記遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物(B−3)(以下、「イオン化イオン性化合物」という。)としては、特開平1−501950号公報、特開平1−502036号公報、特開平3−179005号公報、特開平3−179006号公報、特開平3−207703号公報、特開平3−207704号公報、US−5321106号公報などに記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物などを挙げることができる。このような化合物としては、例えばトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートやN,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが列挙できる。さらに、ヘテロポリ化合物およびイソポリ化合物も挙げることができる。このようなイオン化イオン性化合物(B−3)は、1種単独でまたは2種以上組み合せて用いられる。
本発明で必要に応じて用いられる(C)微粒子状担体は、無機または有機の化合物であって、顆粒状ないしは微粒子状の固体である。このうち無機化合物としては、多孔質酸化物、無機ハロゲン化物、粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物が好ましい。このような多孔質酸化物は、種類および製法によりその性状は異なるが、本発明に好ましく用いられる担体は、粒径が1〜300μm、好ましくは3〜200μmであって、比表面積が50〜1000m2/g、好ましくは100〜800m2/gの範囲にあり、細孔容積が
0.3〜3.0cm3/gの範囲にあることが望ましい。このような担体は、必要に応じ
て80〜1000℃、好ましくは100〜800℃で焼成して使用される。なお、後述する実施例において用いた担体は、特にことわらない限り平均粒径が12μm、比表面積が800m2/gであり、細孔容積が1.0cm3/gである旭硝子株式会社製のSiO2を
用いた。
本発明において、(D)有機化合物成分は、必要に応じて、重合性能および生成ポリマーの物性を向上させる目的で使用される。このような有機化合物としては、アルコール類、フェノール性化合物、カルボン酸、リン化合物およびスルホン酸塩等が挙げられるが、この限りではない。
本発明に係るエチレン−α−オレフィン共重合体(E)は、上記のようなオレフィン重合用触媒を用いて、既述のようにエチレンと炭素原子数3〜10のα−オレフィンとを共重合させることにより得られる。
異なっていてもよい。
しくは1〜5となるような量で用いられる。
(1)エチレン−α−オレフィン共重合体(E)粒子および所望により添加される他の成
分を、押出機、ニーダー等を用いて機械的にブレンドして、所定の大きさにカットする方法。
(2)エチレン−α−オレフィン共重合体(E)および所望により添加される他の成分を適当な良溶媒(例えば、ヘキサン、ヘプタン、デカン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の炭化水素溶媒)に溶解し、次いで溶媒を除去、しかる後に押出機、ニーダー等を用いて機械的にブレンドして、所定の大きさにカットする方法。
本発明の延伸フィルムは、前記エチレン−α−オレフィン共重合体(E)からなる層を1層以上含む延伸フィルムである。
(1)フィルム成形の流れ方向(MD)の引張ヤング率(Y)が900〜3500MPa、より好ましくは1200〜3500MPa、さらに好ましくは1500〜3500MPaの範囲にある。
(2)ダートインパクト(D)が100〜600g、より好ましくは120〜600g、さらに好ましくは150〜600g、さらには250〜600g、最も好ましくは350〜600gの範囲にある。
オレフィンランダム共重合体)、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等のポリエチレン;プロピレン単独重合体、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(プロピレンランダム共重合体)などのポリプロピレン;ポリ4−メチル−ペンテン;ポリブテン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロン−6、ナイロン−66、ポリメタキシレンアジパミド等)、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、エチレン・酢酸ビニル共重合体もしくはその鹸化物、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリスチレン、アイオノマー、あるいはこれらの混合物等を例示することができる。これらのうちでは、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等、延伸性、透明性が良好な熱可塑性樹脂が好ましい。
本発明の延伸フィルムは、前記エチレン−α−オレフィン共重合体(E)を用い、公知の溶融押出成形方法により延伸用原反フィルムを製膜し、次いで当該原反フィルムを縦方向または縦横2方向に延伸することで得ることができる。この溶融押出機製膜方法としては、Tダイキャスト成形法またはインフレーション法が採用され、厚みが100〜700μm、好ましくは200〜600μmの範囲の延伸用原反フィルムを製膜する。溶融樹脂の冷却方法は空冷、水冷のどちらであっても良い。
点強度で表される。延伸フィルムの破れの発生は、引張破断点強度及びダートインパクトの値が大きいと起き難い。
エチレン−α−オレフィン共重合体(E)の密度(dE)については造粒ペレット、エ
チレン−α−オレフィン共重合体(A)の密度(dA)については第1重合槽から抜き出
した内容物を該内容物中のヘキサン及び未反応モノマーを溶媒分離装置で除去乾燥し得られたパウダーを190℃に設定した神藤金属工業社製油圧式熱プレス機を用い、100kg/cm2の圧力で0.5mm厚のシートを成形し(スペーサー形状;240×240×
0.5mm厚の板に45×45×0.5mm、9個取り)、20℃に設定した別の神藤金属工業社製油圧式熱プレス機を用い、100kg/cm2の圧力で圧縮することで冷却し
て測定用試料を作成した。熱板は5mm厚のSUS板を用いた。このプレスシートを120℃で1時間熱処理し、1時間かけて直線的に室温まで徐冷したのち、密度勾配管で測定した。
デカリン溶媒を用いて、135℃で測定した値である。すなわち、エチレン−α−オレフィン共重合体(E)の[η]Eについては造粒ペレット約20mg、エチレン−α−オ
レフィン共重合体(A)の[η]Aは第1重合槽から抜き出した内容物を該内容物中のヘ
キサン及び未反応モノマーを溶媒分離装置で除去、乾燥し得られたパウダー約20mgをデカリン15mlに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定する。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5ml追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定する。この希釈操作をさらに2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のηsp/Cの値を極限粘度として求める(下記式(iii)参照)。
[式3]
(3)メルトテンション
メルトテンションは、(株)東洋精機製作所製キャピログラフ1Cにより測定した。測定条件は、次の通りである。
ウォーターズ社製GPC−150Cを用い以下のようにして測定した。
ソー社製を用い、1,000≦Mw≦4×106についてはプレッシャーケミカル社製を
用いた。分子量計算は、ユニバーサル校正して、ポリエチレンに換算して求めた値である。
三菱油化社製CFC T‐150A型を用い以下のようにして測定した。分離カラムはShodex AT‐806MSが3本であり、溶離液はo‐ジクロロベンゼンであり、試料濃度は0.1〜0.3wt/vol%であり、注入量は0.5mlであり、流速は1.0ml/minである。
を用い、応答時間10秒の吸光度モードの設定で、3.42μm(2924cm-1)の赤外光を検知した。
[1]ダートインパクト強度の測定
ASTM D1709に従って、下記条件にて測定した。
ASTM D1003に従って、全ヘイズを測定した。
延伸フィルムから長さ方向がフィルムの流れ方向(MD)、幅方向(TD)となるように15mm幅、200mm長さの短冊状試験片を切りだし、折塩テック社製テンシロンRT1225型を使用してJIS K 7127に準拠してヤング率と引張破断点強度の測定を行った。
[固体触媒成分(γ)の調製]
200℃で3時間乾燥したシリカ8.5kgを33リットルのトルエンで懸濁状にした後、メチルアルミノキサン溶液(Al=1.42mol/リットル)82.7リットルを30分かけて滴下した。次いで1.5時間かけて115℃まで昇温し、その温度で4時間反応させた。その後60℃まで降温し、上澄み液をデカンテーション法によって除去した。得られた固体触媒成分をトルエンで3回洗浄した後、トルエンで再懸濁化して固体触媒成分(α)を得た(全容積150リットル)。
攪拌機つき反応器に窒素雰囲気下、精製n‐ヘキサン15.8リットル、および上記固体触媒成分(γ)を投入した後、トリイソブチルアルミニウム5molを加え、攪拌しながら、固体成分1g当たり4時間で3gのエチレン重合体を生成相当量のエチレンで予備重合を行った。重合温度は20〜25℃に保った。重合終了後、攪拌を停止後、上澄み液をデカンテーションで取り除き、n‐ヘキサン35リットルを用いて洗浄を4回行い、得られた担持触媒をn‐ヘキサン20リットルにて触媒懸濁液として、固体触媒成分(δ)を得た。
[重合]
200リットルの第1重合槽に、ヘキサンを45リットル/hr、合成例1で得た固体触媒成分(δ)をZr換算原子に換算して0.075mmol/hr、トリイソブチルアルミニウムを12mmol/hr、エチレンを8.1kg/hr、水素を50N−リットル/hrで連続的に供給し、かつ重合槽内の液レベルが一定になるように重合槽内容物を連続的に抜出しながら、重合温度75.5℃、反応圧4.5kg/cm2G、平均滞留時
間2.6時間という条件で重合を行った。
G、65℃に保たれたフラッシュドラムで未反応エチレンおよび水素が実質的に除去された。
1.0時間という条件で引き続き重合を行った。
内層及び外層の原料としてポリプロピレン〔(株)プライムポリマー製 商品名 プライムポリプロF233DR:ランダムPP、MFR(230℃、荷重2160g):2.3g/10分〕を使用し、中間層に前記エチレン−α−オレフィン共重合体(E−1)を使用し、下記に従って延伸フィルムを作製した。
型式:BOY−700ML−455
押出機 内層:40mmφ 中間層:50mmφ 外層:40mmφ
を使用し、合計の押出量が28kg/hr及び内層/中間層/外層=1/5/1となるようダイスから押出し水冷により、厚み500μm、フィルム折幅110mmの延伸用チューブ原反を得た。
槽のエチレン重合量を合わせた値を100とした場合の第1重合槽のエチレン重合量の質
量%であり、下記式(iv)及び下記式(v)は密度及び極限粘度の一般的な加算則として用いることができるものである。
[式4]
[式5]
得られた延伸フィルムはフィルムの剛性が高く包装時のフィルムの自立性(包装時のフィルム張り)を十分満足し、フィルムの強度が高くフィルム破れの起き難い延伸フィルムあった。
[重合]
200リットルの第1重合槽に、ヘキサンを45リットル/hr、合成例1で得た固体触媒成分(δ)をZr換算原子に換算して0.075mmol/hr、トリイソブチルアルミニウムを24mmol/hr、エチレンを8.1kg/hr、水素を50N−リットル/hrで連続的に供給し、かつ重合槽内の液レベルが一定になるように重合槽内容物を連続的に抜出しながら、重合温度75.5℃、反応圧4.5kg/cm2G、平均滞留時
間2.6時間という条件で重合を行った。
たれた60リットルのフラッシュドラムで未反応エチレンおよび水素が実質的に除去された。
1.0時間という条件で引き続き重合を行った。
この重合粒子100重量部に対して、酸化防止剤として6‐[3‐(3‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシ‐5‐メチル)プロポキシ]‐2,4,8,10‐テトラ‐t‐ブチルベンズ[d,f][1,3,2]‐ジオキサホスフェピンを0.2重量部、ステアリン酸カルシウムを0.1重量部配合する。しかる後にプラコー社製単軸押出機(スクリュー径65mmφ、L/D=28)を用い、設定温度200℃、樹脂押出量25kg/hrで造粒して延伸フィルム作製用の原料〔エチレン−α−オレフィン共重合体(E−2)〕とした。
内層及び外層の原料として前記(株)プライムポリマー製 プライムポリプロF233DRを使用し、中間層に前記エチレン−α−オレフィン共重合体(E−2)を使用し、実施例1と同様に延伸フィルムを作製した。
ン−α−オレフィン共重合体(B)の密度(dB)及び極限粘度[η]Bは実施例1と同様にして求めた。
[重合]
200リットルの第1重合槽に、ヘキサンを45リットル/hr、合成例1で得た固体触媒成分(δ)をZr換算原子に換算して0.20mmol/hr、トリエチルアルミニウムを20mmol/hr、エチレンを6.3kg/hr、1‐ヘキセン91g/hr、水素を40N−リットル/hrで連続的に供給し、かつ重合槽内の液レベルが一定になるように重合槽内容物を連続的に抜出しながら、重合温度75℃、反応圧7.5kg/cm2G、平均滞留時間2.5時間という条件で重合を行った。
たれた60リットルのフラッシュドラムで未反応エチレンおよび水素が実質的に除去された。
時間という条件で引き続き重合を行った。
この重合粒子100重量部に対して、酸化防止剤として6‐[3‐(3‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシ‐5‐メチル)プロポキシ]‐2,4,8,10‐テトラ‐t‐ブチルベンズ[d,f][1,3,2]‐ジオキサホスフェピンを0.2重量部、ステアリン酸カルシウムを0.1重量部配合する。しかる後にプラコー社製単軸押出機(スクリュー径65mmφ、L/D=28)を用い、設定温度200℃、樹脂押出量25kg/hrで造粒して延伸フィルム作製用の原料〔エチレン−α−オレフィン共重合体(E−3)〕とした。
内層及び外層の原料として前記(株)プライムポリマー製 プライムポリプロF233DRを使用し、中間層に前記エチレン−α−オレフィン共重合体(E−3)を使用し、実施例1と同様に延伸フィルムを作製した。
あった。
[重合]
200リットルの第1重合槽に、ヘキサンを45リットル/hr、合成例1で得た固体触媒成分(δ)をZr換算原子に換算して0.080mmol/hr、トリエチルアルミニウムを20mmol/hr、エチレンを8.1kg/hr、1‐ヘキセン155g/hr、水素を70N−リットル/hrで連続的に供給し、かつ重合槽内の液レベルが一定になるように重合槽内容物を連続的に抜出しながら、重合温度75.5℃、反応圧7.5kg/cm2G、平均滞留時間2.5時間という条件で重合を行った。
たれた60リットルのフラッシュドラムで未反応エチレンおよび水素が実質的に除去された。
1.5時間という条件で引き続き重合を行った。
この重合粒子100重量部に対して、酸化防止剤として6‐[3‐(3‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシ‐5‐メチル)プロポキシ]‐2,4,8,10‐テトラ‐t‐ブチルベンズ[d,f][1,3,2]‐ジオキサホスフェピンを0.2重量部、ステアリン酸カルシウムを0.1重量部配合する。しかる後にプラコー社製単軸押出機(スクリュー径65mmφ、L/D=28)を用い、設定温度200℃、樹脂押出量25kg/hrで造粒して延伸フィルム作製用の原料〔エチレン−α−オレフィン共重合体(E−4)〕とした。
内層及び外層の原料として前記(株)プライムポリマー製 プライムポリプロF233DRを使用し、中間層に前記エチレン−α−オレフィン共重合体(E−4)を使用し、実施例1と同様に延伸フィルムを作製した。
[重合]
200リットルの第1重合槽に、ヘキサンを45リットル/hr、合成例1で得た固体触媒成分(δ)をZr換算原子に換算して0.080mmol/hr、トリエチルアルミニウムを20mmol/hr、エチレンを8.1kg/hr、1‐ヘキセン155g/hr、水素を70N−リットル/hrで連続的に供給し、かつ重合槽内の液レベルが一定になるように重合槽内容物を連続的に抜出しながら、重合温度75.5℃、反応圧7.5kg/cm2G、平均滞留時間2.5時間という条件で重合を行った。
たれた60リットルのフラッシュドラムで未反応エチレンおよび水素が実質的に除去された。
.5時間という条件で引き続き重合を行った。
内層及び外層の原料として前記(株)プライムポリマー製 プライムポリプロF233DRを使用し、中間層に前記エチレン−α−オレフィン共重合体(E−5)を使用し、実施例1と同様に延伸フィルムを作製した。
[重合]
200リットルの第1重合槽に、ヘキサンを45リットル/hr、合成例1で得た固体触媒成分(δ)をZr換算原子に換算して0.075mmol/hr、トリエチルアルミニウムを20mmol/hr、エチレンを8.1kg/hr、水素を50N−リットル/hrで連続的に供給し、かつ重合槽内の液レベルが一定になるように重合槽内容物を連続的に抜出しながら、重合温度75.5℃、反応圧7.5kg/cm2G、平均滞留時間2
.5時間という条件で重合を行った。
たれた60リットルのフラッシュドラムで未反応エチレンおよび水素が実質的に除去された。
1.5時間という条件で引き続き重合を行った。
内層及び外層の原料として前記(株)プライムポリマー製 プライムポリプロF233DRを使用し、中間層に前記エチレン−α−オレフィン共重合体(E−6)を使用し、実施例1と同様に延伸フィルムを作製した。
[延伸フィルムの作製]
内層及び外層の原料として前記(株)プライムポリマー製 プライムポリプロF233DRを使用し、中間層に実施例1で使用したエチレン−α−オレフィン共重合体(E−1)80質量%と密度:904kg/m3、極限粘度[η]:1.9dl/g及びメルトテンション2g:線状低密度ポリエチレン(エチレン・α−オレフィン共重合体)〔(株)プライムポリマー製 商品名 エボリュー SP0510〕を20質量%ドライブレンドして使用し、実施例1と同様に延伸フィルムを作製した。
[延伸フィルムの作製]
延伸フィルム用原反の製造;
3層インフレーション成形機(アルピネ社製:50mmφ押出機、3台)を用いて、各層に実施例1で使用したエチレン−α−オレフィン共重合体(E−1)を用いて、ブロー比2、押出量約100kg/hrで空冷により厚み200μmのインフレーションフィルム原反を製造した。また、押出の樹脂温度は230℃とした。
上記得られたフィルム原反を、表面温度(延伸温度)が110℃に加熱されたロールと、8倍の延伸倍率となるように異なる速度で回転させている他のロールとの間に通して延伸フィルムを得た。
内層及び外層の原料として下記に記載の方法にて製造したプロピレン系共重合体を使用し、中間層は実施例1で使用したエチレン−α−オレフィン共重合体(E−1)を使用し、実施例1と同様に延伸フィルムを作製した。
(1)固体触媒担体の製造
1リットル枝付フラスコにSiO2(洞海化学社製)300gをサンプリングし、トル
エン800mLを入れスラリー化した。次に5リットル四つ口フラスコへ移液し、トルエン260mLを加えた。メチルアルミノキサン(以下、MAO)トルエン溶液(アルベマ
ール社製10wt%溶液)を2830mL導入し、室温下で30分間攪拌した。1時間かけて110℃まで昇温し、同温度で4時間撹拌処理を行った。撹拌終了後、室温まで冷却した。冷却後、上澄みトルエンを抜き出し、フレッシュなトルエンで置換し、置換率が95%になるまで置換を行った。
グローブボックス内にて、5リットル四つ口フラスコにジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジ−tert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドを2.0g秤取った。
得られたジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジ−tert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド/MAO/SiO2トルエンスラリーはn−ヘプタンにて99%置換を行い、最終的なスラリー量を4
.5リットルとした。この操作は、室温で行った。
前記(2)で調製した固体触媒成分202g、トリエチルアルミニウム109mL、n−ヘプタン100リットルを内容量200リットルの攪拌機付きオートクレーブに挿入し、内温15〜20℃に保ちエチレンを2020g挿入し、180分間攪拌しながら反応させた。重合終了後、固体成分を沈降させ、上澄み液の除去およびn−ヘプタンによる洗浄を2回行った[投入した溶媒(n−ヘプタン)量および回収された溶媒量から計算される触媒洗浄率は99%であった]。
内容量58リットルの管状重合器にプロピレンを57kg/hr、水素を4Nリットル/hr、前記(3)で調製した前重合体の触媒スラリーを固体触媒成分として7.1g/hr、トリエチルアルミニウム4.0mL/hrを連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状反応器の温度は30℃であり、圧力は2.6MPa.Gであった。
前記(4)予重合で得られたスラリーを内容量1000リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを50kg/hr、エチレンを1.7kg/hr、水素を気相部の水素濃度が0.16mol%になるように供給した。重合温度60℃、圧力2.5MPa.Gで重合を行った。
プロピレン系共重合体100重量部に、酸化防止剤としてテトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを0.1重量部、2,4−ビス(1,1−ジメチル)−フォスフェイトフェノールを0.1重量部、中和剤としてステアリン酸カルシウムを0.1重量部、合成シリカを0.15重量部、エルカ酸アミドを0.1重量部配合し、KTX−30二軸押出機を用いて、樹脂温度250℃で溶融混練してプロピレン系共重合体のペレット化を行った。
内層及び外層の原料として前記(株)プライムポリマー製 プライムポリプロF233DRを使用し、中間層に、密度:922kg/m3、極限粘度[η]:2.0dl/g、
メルトテンション:8gの線状低密度ポリエチレン(エチレン・α−オレフィン共重合体)〔(株)プライムポリマー製 商品名 エボリューSP2510〕を使用し、実施例1と同様に延伸フィルムを作製した。
内層及び外層の原料として前記(株)プライムポリマー製 プライムポリプロF233DRを使用し、中間層に、密度:926kg/m3、極限粘度[η]:1.7dl/g、
メルトテンション:1.5g及びMw/Mn:3.2の線状低密度ポリエチレン(エチレン・α−オレフィン共重合体)〔(株)プライムポリマー製 エボリューGD1588〕を使用し、実施例1と同様に延伸フィルムを作製した。
内層及び外層の原料として前記(株)プライムポリマー製 プライムポリプロF233DRを使用し、中間層に、密度:950kg/m3、極限粘度[η]:2.2dl/g、
メルトテンション:3.0g及びMw/Mn:4.5の高密度ポリエチレン〔(株)プライムポリマー製 商品名 ハイゼックスHZ3300F〕を使用し、実施例1と同様に延伸フィルムを作製した。
内層及び外層の原料として前記(株)プライムポリマー製 プライムポリプロF233DRを使用し、中間層に、密度:965kg/m3、極限粘度[η]:1.4dl/g、
メルトテンション:0.5g及びMw/Mn:7.5の高密度ポリエチレン〔(株)プライムポリマー製 商品名 ハイゼックスHZ2200Jを使用し、実施例1と同様に延伸フィルムを作製した。
内層及び外層の原料として前記(株)プライムポリマー製 プライムポリプロF233DRを使用し、中間層に、密度:918kg/m3、極限粘度[η]:1.8dl/g、
メルトテンション:3.0g及びMw/Mn:3.9の線状低密度ポリエチレン(エチレン・α−オレフィン共重合体)〔ダウ ケミカル製 商品名 Dowlex2045G〕を使用し、実施例1と同様に延伸フィルムを作製した。
内層及び外層の原料として、前記(株)プライムポリマー製 プライムポリプロF233DRを使用し、中間層に、密度:916kg/m3、極限粘度[η]:1.8dl/g
、メルトテンション:3.0g及びMw/Mn:3.0の線状低密度ポリエチレン(エチレン・α−オレフィン共重合体)〔(株)プライムポリマー製 商品名 モアテック0138N〕を使用し、実施例1と同様に延伸フィルムを作製した。
内層及び外層の原料として、前記(株)プライムポリマー製 プライムポリプロF233DRを使用し、中間層に、密度:951kg/m3、極限粘度[η]:3.2dl/g、
メルトテンション:23g及びMw/Mn:52の高密度ポリエチレン〔(株)プライムポリマー製 商品名 ハイゼックスHZ8000F〕を使用し、実施例1と同様にフィルム成形を行った。
[重合]
200リットルの第1重合槽に、ヘキサンを45リットル/hr、合成例1で得た固体触媒成分(δ)をZr換算原子に換算して0.075mmol/hr、トリイソブチルアルミニウムを12mmol/hr、エチレンを7.0kg/hr、水素を80N−リットル/hrで連続的に供給し、かつ重合槽内の液レベルが一定になるように重合槽内容物を連続的に抜出しながら、重合温度85℃、反応圧4.5kg/cm2G、平均滞留時間2
.6時間という条件で重合を行った。
G、65℃に保たれたフラッシュドラムで未反応エチレンおよび水素が実質的に除去された。
.0時間という条件で引き続き重合を行った。
内層及び外層の原料として(株)プライムポリマー製 プライムポリプロF233DRを使用し、中間層に前記エチレン−α−オレフィン共重合体(F)を使用し、実施例1と同様にフィルム成形を行った。
α−オレフィン共重合体(B)に相当する極限粘度[η]Bの差が大きいために生じたも
のである。
ルムに適している。また、熱収縮を利用しないフィルムとしても、フィルムの剛性、フィルムの強度、光学特性に優れているため、食品、産業材、重量物のなどの包装材料にも適している。
Claims (4)
- 下記の[1]〜[4]を同時に満たすことを特徴とするエチレン−α−オレフィン共重合体(E)を含む層を1層以上含む延伸フィルム;
[1]密度(dE)が928〜955kg/m3の範囲にある、
[2]135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]Eが1.2〜3.0dl/gの範
囲にある、
[3]190℃で測定したメルトテンションが3.5〜18gの範囲にある、
[4]GPCで測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が2.5〜18の範囲にある。 - 前記エチレン−α−オレフィン共重合体(E)が、クロス分別(CFC)における溶出温度−溶出成分量曲線において全溶出成分量を100質量%とした時に溶出積算量が5質量%となる温度と、積算量が50質量%となる温度の差が12℃以下となることを特徴とする、請求項1に記載の延伸フィルム。
- 前記エチレン−α−オレフィン共重合体(E)が、下記のエチレン−α−オレフィン共重合体(A)70〜30質量%とエチレン−α−オレフィン共重合体(B)が30〜70質量%とからなることを特徴とする、請求項1または2に記載の延伸フィルム。
エチレン−α−オレフィン共重合体(A);
エチレン単独重合体またはエチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体からなり、密度(dA)が945〜978kg/m3、135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]Aが0.6〜1.8dl/g
エチレン−α−オレフィン共重合体(B);
エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体からなり、密度(dB)が9
05〜945kg/m3、135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]Bが2.0〜5.5dl/g。 - MD方向の引張ヤング率(Y)とダートインパクト(D)が、下記の式(i)及び式(ii)の条件を同時に満たすこと特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の延伸フィルム;
[式1]
900≦Y≦3500 (i)(Y:MD方向の引張ヤング率[単位:MPa])
[式2]
100≦D≦600 (ii) (D:ダートインパクト[単位:g])
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