JP2010185560A - 歯車変速機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】変速機の係合クラッチ31は、変速歯車11bに設けられた複数の歯車側係合部38とシフタ21に設けられた複数のシフタ側係合部39とを有する。歯車側係合部38は、弾性材料から形成された弾性部80を有する弾性係合部Bと、弾性係合部Bよりも剛性が大きい剛性係合部Aとから構成される。変速操作装置26で操作されたシフタ21が軸方向に移動して係合クラッチ31が接続完了状態になるまでの間に、弾性係合部Bである歯車側係合部38と、剛性係合部Aであるシフタ側係合部39が互いに当接することにより弾性係合部Bが弾性変形した後に、いずれも剛性係合部Aである歯車側係合部38およびシフタ側係合部39が互いに当接するように、弾性係合部Bが配置される。
【選択図】図2
Description
しかしながら、係合クラッチの係合部同士が当接する直前での変速歯車の回転速度とシフタの回転速度とが異なるため、歯車側係合部とシフタ側係合部との当接の際に、衝撃および該衝撃に起因する衝撃音が発生する。そこで、この衝撃および衝撃音を低減するために、変速歯車が設けられる回転軸を囲むリング状の緩衝部材が該変速歯車に取り付けられた歯車変速機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、緩衝部材がリング状であることや金属製のスリーブを備えることから、緩衝部材自体の重量が大きくなるので、緩衝部材を設けることが、衝撃および衝撃音の増大の原因となる変速歯車の慣性質量の増加を招来して、緩衝部材による衝撃および衝撃音の低減効果が減じることになる。
また、前述の緩衝部材では、リング状の弾性部材の捩れによる剪断方向での弾性変形を利用して緩衝作用が行われるため、弾性部材がスリーブから剥離することがあり、耐久性の点で改善の余地がある。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の歯車変速機(M)において、前記弾性係合部(B)の周方向形成範囲(W5,W5a)は、前記剛性係合部(A)の周方向形成範囲(W3,W3a)よりも大きく、周方向で1対の前記剛性係合部(A)の間に1つの前記弾性係合部(B)が配置されるものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の歯車変速機(M)において、前記弾性係合部(B)は、前記変速歯車(11b)または前記シフタ(21)に一体に設けられて径方向に延びているコア部(70)と、前記弾性材料から形成されると共に前記コア部(70)に固着された弾性部(80)とを有し、前記弾性部(80)は、周方向での前記コア部(70)の両側の少なくとも一方の側に配置され、前記弾性部(80)は、前記シフタ側係合部(39)または前記歯車側係合部(38)が周方向で当接すると共に前記接続完了状態で前記コア部(70)との間において周方向に圧縮されて弾性変形する緩衝部(81)を有し、前記弾性変形前の前記緩衝部(81)の径方向での延長上には、前記緩衝部(81)が前記シフタ側係合部(39)または前記歯車側係合部(38)により圧縮されたときに前記弾性部(80)が弾性変形して膨出することを許容する空間(91)が形成されるものである。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の歯車変速機(M)において、前記コア部(70)は、前記変速歯車(11b)または前記シフタ(21)に設けられた周壁(42)から径方向に延びており、前記弾性部(80)は、前記緩衝部(81)に連なると共に径方向で前記周壁(42)との間に配置されて前記緩衝部(81)に対して周方向で括れた括れ部(82)を有し、前記空間(91)は、前記括れ部(82)により形成され、前記コア部(70)に固着された前記括れ部(82)の周方向形成範囲(W6,W6a)は、径方向で前記周壁(42)に近づくにつれて大きくなるものである。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の歯車変速機(M)において、前記コア部(70)は、前記弾性部(80)が固着される固着面(F1)となる周方向でのコア側面(71)を有し、前記コア側面(71)は、前記コア側面(71)と軸方向に直交する平面とのコア交線(L3)が円弧状となるコア湾曲面(71a)を有し、周方向での前記括れ部(82)の括れ側面(82a)は、前記括れ側面(82a)と前記直交平面との括れ交線(L4)が円弧状となる括れ湾曲面(82e)を有し、前記コア交線L3の曲率は、前記括れ交線(L4)の曲率よりも小さく、前記コア部(70)の周方向形成範囲(W4,W4a)は、径方向で前記周壁(42)に近づくにつれて大きくなるものである。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の歯車変速機(M)において、前記コア交線(L3)の一部は、径方向で前記緩衝部(81)と重なる位置にあるものである。
そして、この衝撃および衝撃音を低減する緩衝構造では、弾性変形するのは、係合部自体である弾性係合部であるので、回転軸を囲むリング状の緩衝部材を設ける場合に比べて、構造が簡単化されて、コスト削減ができる。しかも、該緩衝構造を設けたことによる変速歯車またはシフタの軽量化または重量増の防止が可能になるので、緩衝構造に起因する変速歯車またはシフタの慣性質量の減少または増加防止が可能になって、緩衝構造による衝撃および衝撃音の低減効果を向上できる。さらに、弾性係合部の個数を変更することにより、衝撃および衝撃音の低減効果を調整することができる。
請求項2記載の事項によれば、周方向で1対の剛性係合部の間に1つの弾性係合部が配置されることから、周方向で弾性係合部に隣接する係合部は、弾性係合部の周方向形成範囲に比べて小さい周方向形成範囲を有する剛性係合部であるので、周方向で隣接する係合部間の間隔は、弾性係合部が周方向で隣接している場合に比べて大きくなる。この結果、歯車側係合群およびシフタ側係合群において、弾性係合部を有する一方の係合群の周方向で隣接する係合部の間に、他方の係合群の係合部が入り易くなるので、変速に要する時間が短くなって、変速が迅速化される。
請求項3記載の事項によれば、弾性係合部において、弾性材料から形成された弾性部の緩衝部は、係合部との当接により、周方向でコア部との間で周方向に圧縮されるので、弾性部とコア部とが剥離し難くなって弾性係合部の耐久性が向上し、ひいては歯車変速機の耐久性が向上する。
また、緩衝部が圧縮されて弾性部が弾性変形したとき、弾性部の一部が空間に膨出することから、弾性部の弾性変形が容易になって、弾性部に過大な応力の発生が抑制されるので、この点でも弾性係合部の耐久性が向上する。
請求項4記載の事項によれば、括れ部の周方向幅がコア部が突出する周壁に近づくほど大きくなることにより、弾性部の弾性変形を容易にする空間を形成する括れ部を利用して、弾性部とコア部との固着面、または、弾性部とコア部および周壁との固着面を大きくできる。この結果、コア部と弾性部との固着力が大きくなって、コア部と弾性部とが剥離し難くなるので、弾性係合部の耐久性が向上する。
請求項5記載の事項によれば、周壁から径方向に延びているコア部において、その側面の形状を規定するコア交線の曲率は、括れ部の側面を規定する括れ交線の曲率よりも小さく、しかもコア部の周方向幅は径方向で周壁に近づくほど大きくなるので、コア部の剛性が高められて、弾性係合部の耐久性が向上する。
また、弾性部の固着面となるコア部の側面が、径方向で周壁に近づくにつれて周方向に大きくなるので、コア部と弾性部との固着力が大きくなり、コア部と弾性部とが剥離し難くなって、弾性係合部の耐久性が向上する。
請求項6記載の事項によれば、コア部は、径方向で緩衝部と重なる部分から周方向幅が次第に大きくなるので、緩衝部に当接するシフタ側係合部または歯車側係合部が加える周方向での力が緩衝部を介して作用するコア部の剛性が高められて、弾性係合部の耐久性が向上する。
図1〜図5は、本発明の一実施形態を説明する図である。
図1を参照すると、本発明が適用された歯車変速機Mは、常時噛合式の歯車変速機であり、該変速機Mに入力される動力を発生する動力発生装置としての内燃機関Eと共に、機械である車両としての自動二輪車に搭載される。
ここで、変速機ケース(図示されず)に軸受5を介して回転可能に支持されるメイン軸3およびカウンタ軸4は、内燃機関Eにより回転駆動される回転軸であり、その回転中心線L1,L2が互いに平行となるように配置される。
メイン軸3は、第1変速クラッチ2aを介してクランク軸1からの動力が入力される第1メイン軸3aと、第2変速クラッチ2bを介してクランク軸1からの動力が入力される第2メイン軸3bとから構成される。第2メイン軸3bは、第1メイン軸3aと同軸に配置されて、第1メイン軸3aの外周に相対回転可能に支持される。
カウンタ軸4の動力は、該カウンタ軸4に設けられてカウンタ軸4と一体に回転する出力回転体としての出力歯車6を有する減速機構を介して、自動二輪車の駆動輪である後輪に伝達される。
なお、別の例として、変速クラッチおよびメイン軸はそれぞれ1つであってもよい。
第1〜第6変速歯車対11〜16は、最大変速比としての第1変速比から、最小変速比としての第6変速比まで、同一のメイン軸3の回転速度に対してカウンタ軸4の回転速度が順次大きくなる変速比をそれぞれ確立する。
なお、変速時には、第1,第2変速クラッチ2a,2bが、それぞれ第1,第2メイン軸3a,3bに対するクランク軸1の動力の伝達を遮断する。
一方、第1〜第4変速歯車11b〜14bは、カウンタ軸4に相対回転可能に設けられ、第5,第6変速歯車15b,16bは、カウンタ軸4と一体に回転するように設けられる。
第1シフタ21は第5変速歯車15bに、第2シフタ22は第6変速歯車16bに、第3シフタ23は第3変速歯車13aに、第4シフタ24は第4変速歯車14aに、それぞれ一体成形により一体に設けられて、各変速歯車15b,16b,13a,14aが各シフタ21,22,23,24を兼ねる。
電動モータ27は、シフトドラム28の回転位置としての位置を検出する位置検出手段8と、車速および内燃機関Eの機関運転状態を含む運転状態を検出する運転状態検出手段9からの検出信号が入力される制御装置7により制御される。
制御装置7は、検出手段8,9により検出されるシフトドラム28の回転位置、車速および機関運転状態に基づいて、第1,第2変速クラッチ2a,2bを制御する一方、電動モータ27の作動を制御することにより、シフトドラム28の回転位置を設定し、したがってシフトフォーク29の位置を設定する。
各シフタ21,22,21,22,23,24に一体成形された各シフタ側係合部39は、シフタ21,22,21,22,23,24の、軸方向で変速歯車11b,16b,13b,14b,15a,16aに対向する面において、軸方向に突出する凸部である。
一方、係合クラッチ31〜36が非接続状態(以下、「非接続状態」という。)にあるとき、すなわち各歯車側係合部38と各シフタ側係合部39とが周方向で互いに当接していない状態にあるとき、通常、変速歯車11b,16b,13b,14b,15a,16aとシフタ21,22,21,22,23,24とは異なる回転速度となる。
図2を参照すると、該緩衝構造は、歯車側係合群およびシフタ側係合群の少なくとも一方、この実施形態では歯車側係合群を構成する複数である所定数の、ここでは5つの歯車側係合部38が、弾性材料から形成された弾性係合部Bと、弾性係合部Bよりも剛性が大きい剛性係合部Aとの、それぞれ別個の2種類の係合部から構成される構造である。このため、歯車側係合群は、1以上の、この実施形態では同一形状の2つの弾性係合部Bと、1以上の、この実施形態では同一形状の3つの剛性係合部Aとを有する。そして、周方向で1対の剛性係合部Aの間に1つの弾性係合部Bが配置される。
一方、シフタ側係合群では、前記所定数としての5つのシフタ側係合部39の全てが剛性係合部Aから構成される。そして、係合クラッチ31におけるトルク伝達のための強度は、これら剛性係合部Aにより確保される。なお、各第2〜第6係合クラッチ32〜36(図1参照)の全ての歯車側係合部38および全てのシフタ側係合部39は、剛性係合部Aから構成される。
このように、基準面P1は、歯車側係合群における歯車側係合部38の周方向での配置を定める面であり、基準面P2は、シフタ側係合群におけるシフタ側係合部39の周方向での配置を定める面である。なお、別の例として、各係合部38,39は基準面P1,P2に対して面対称でなくてもよい。
第1,第2当接面51a,52aは、シフタ側係合部39の周方向での両側の側面61,62の一部としての第1,第2当接面61a,62aとのそれぞれの当接開始時に、各当接面61a,62aと面接触する形状に形成されている。
剛性係合部Aと同様に変速歯車11bに一体成形されて一体に設けられるコア部70は、径方向に延びており、ここでは外周壁42から径方向内方に突出している。コア部70は、周方向での両コア側面71と、径方向での内側端面72とを有する。
このため、弾性係合部Bの基準面P1と剛性係合部Aの基準面P1とを一致させたと仮定した場合の剛性係合部A(以下、「仮想剛性係合部」という。)が二点鎖線で示される図3を参照することで明らかなように、緩衝部81が形成されている径方向範囲S1において、弾性係合部Bの、後述する第1,第2当接面81a,81bにより規定される周方向形成範囲(または周方向角度)W5は、各剛性係合部Aの周方向形成範囲(または周方向角度)W3よりも大きく、また両コア側面71により規定されるコア部70の周方向形成範囲(または周方向角度)W4は、周方向形成範囲W3よりも小さい。同様に、基準面P1に対する第1,第2当接面81a,81bの周方向形成範囲(または周方向角度)W5aは、基準面P1に対する各剛性係合部Aの周方向形成範囲(または周方向角度)W3aよりも大きく、また基準面P2に対するコア部70の周方向形成範囲(または周方向角度)W4aは、周方向形成範囲W3aよりも小さい。
第1,第2当接面81a,81bは、シフタ側係合部39の第1,第2当接面61a,62aとのそれぞれの当接開始時に、該第1,第2当接面61a,62aとそれぞれ面接触する形状に形成されている。
このため、変速時の第1係合クラッチ31における歯車側係合群およびシフタ側係合群の係合部38,39同士の当接の際の衝撃が、弾性部80の前述の弾性変形により緩和されて、該当接時に発生する衝撃および衝撃音が低減する。
そして、弾性部80は周方向での両側に1対の側面83を有し、緩衝部81の当接面81aおよび括れ側面82aのそれぞれは、一方の側面83の一部であり、緩衝部81の当接面81bおよび括れ側面82aのそれぞれは、他方の側面83の一部である。
また、図5に示されるように、コア交線L3の一部(したがって、コア湾曲面71aの一部)は、径方向で緩衝部81と重なる位置、換言すれば、径方向で、径方向での緩衝部81の位置と同じ位置にある。
変速機Mにおいて、変速歯車11bに周方向に間隔を置いて設けられた前記所定数の歯車側係合部38とシフタ21に周方向に間隔を置いて設けられた前記所定数のシフタ側係合部39とを有する係合クラッチ31の該所定数の歯車側係合部38は、弾性材料から形成された1以上の、ここでは2つの弾性係合部Bと、弾性係合部Bよりも剛性が大きい1以上の、ここでは弾性係合部Bの数よりも多い数の剛性係合部Aとから構成され、変速操作装置26により操作されたシフタ21が軸方向に移動して係合クラッチ31が接続完了状態になるまでの間に、弾性係合部Bである歯車側係合部38と、剛性係合部Aであるシフタ側係合部39が互いに当接することにより弾性係合部Bが弾性変形した後に、いずれも剛性係合部Aである歯車側係合部38およびシフタ側係合部39が互いに当接するように、弾性係合部Bが配置される。
この構造により、係合クラッチ31の歯車側係合群は、弾性係合部Bおよび剛性係合部Aの2種類の係合部から構成される所定数の歯車側係合部38を有し、変速時には、歯車側係合群およびシフタ側係合群の剛性係合部A同士が当接して変速歯車11bとシフタ21とが一体に回転する係合クラッチ31の接続完了状態に先だって、歯車側係合群の弾性係合部Bがシフタ側係合群の剛性係合部Aとの当接により弾性変形することで、歯車側係合部38およびシフタ側係合部39が当接する際に発生する衝撃が緩和されて、該衝撃および衝撃音が低減する。
そして、この衝撃および衝撃音を低減する前記緩衝構造では、弾性変形するのは、係合部自体である弾性係合部Bであるので、例えばカウンタ軸4を囲むリング状の緩衝部材を設ける場合に比べて、構造が簡単化されて、コスト削減ができる。しかも、該緩衝構造を設けたことによる変速歯車11bまたはシフタ21の軽量化または重量増の防止が可能になるので、該緩衝構造に起因する変速歯車11bまたはシフタ21の慣性質量の減少または増加防止が可能になって、該緩衝構造による衝撃および衝撃音の低減効果を向上できる。さらに、歯車側係合群での弾性係合部Bの個数を変更することにより、衝撃および衝撃音の低減効果を調整することができる。
また、緩衝部81が圧縮されて弾性部80が弾性変形したとき、弾性部80の一部が空間91に膨出することから、弾性部80の弾性変形が容易になって、弾性部80に過大な応力の発生が抑制されるので、この点でも弾性係合部Bの耐久性が向上する。
また、弾性部80の固着面F1となるコア部70のコア側面71が、径方向で外周壁42に近づくにつれて周方向に大きくなるので、コア部70と弾性部80との固着力が大きくなり、コア部70と弾性部80とが剥離し難くなって、弾性係合部Bの耐久性が向上する。
図6,図7に示されるように、空間に加えて、軸方向での各緩衝部81の延長上に周方向で括れた軸方向括れ部86が形成されて、周方向での凹状の側面86aを有する括れ部86により軸方向空間92が径方向に延びて形成されてもよい。この空間92により、緩衝部81が押し込められたときの弾性部80の弾性変形が一層容易になって、弾性係合部Bの耐久性の向上に寄与する。
緩衝部81および括れ部82は、周方向で、コア部70の一方側または基準面P1の一方側のみに設けられてもよい。この場合、係合クラッチの歯車側係合群またはシフタ側係合群において、複数、例えば2つの弾性係合部Bが設けられる場合、1つの弾性係合部Bには、周方向での一方側に緩衝部81および括れ部82が設けられ、別の弾性係合部Bには、周方向での他方側に緩衝部81および括れ部82が設けられる。
緩衝部81の当接面81a,81bは、弾性材料以外の材料、例えば金属や合成樹脂で形成された表面層(例えば、板状の表面層)により形成されてもよい。
括れ部82は、緩衝部81に対して径方向内方に配置されてもよい。
歯車側係合群の前記所定数の歯車側係合部が、全て剛性係合部Aで構成され、かつシフタ側係合群の前記所定数のシフタ側係合部39が、弾性係合部Bおよび剛性係合部Aから構成されてもよい。
また、歯車側係合群の前記所定数の歯車側係合部38が、弾性係合部Bおよび剛性係合部Aから構成され、かつシフタ側係合群の前記所定数のシフタ側係合部39が、弾性係合部Bおよび剛性係合部Aから構成されてもよい。この場合、少なくとも1つの剛性係合対ができるように、弾性係合部Bの配置および数が設定される。
複数の弾性係合部Bが、周方向で隣接して配置されてもよい。
歯車変速機が備える前記設定数の係合クラッチのうちで、1以上の一部の係合クラッチまたは全ての係合クラッチが、前記緩衝構造を有していてもよく、したがって、前記設定数の係合クラッチの任意の係合クラッチが、弾性係合部Bを有する歯車側係合群または弾性係合部Bを有するシフタ側係合群を有していてもよい。
前記実施形態では、弾性部80の径方向での内側端面87(図3,図6参照)は、コア部70よりも径方向内方に位置するが、コア部70の内側端面72と同じ位置または該内側端面72よりも径方向外方に位置してもよい。
歯車変速機は、車両以外の機械に備えられてもよい。
M…歯車変速機、E…内燃機関、A…剛性係合部、B…弾性係合部。
Claims (6)
- 回転軸に設けられた変速歯車と、前記回転軸に軸方向に移動可能に設けられると共に変速操作装置により操作されるシフタと、前記変速歯車に設けられた複数である所定数の歯車側係合部からなる歯車側係合群と前記シフタに設けられた前記所定数のシフタ側係合部からなるシフタ側係合群とを有する係合クラッチとを備え、
前記係合クラッチが、前記所定数の前記歯車側係合部と前記所定数の前記シフタ側係合部とがそれぞれ互いに周方向で当接している接続完了状態にあるとき、前記変速歯車および前記シフタが一体に回転することにより前記変速歯車で規定される変速比が確立される歯車変速機において、
前記歯車側係合群または前記シフタ側係合群は、弾性材料から形成された1以上の弾性係合部と、前記弾性係合部よりも剛性が大きい1以上の剛性係合部とから構成され、
前記変速操作装置により操作された前記シフタが軸方向に移動して前記係合クラッチが前記接続完了状態になるまでの間に、少なくとも一方が前記弾性係合部である前記歯車側係合部および前記シフタ側係合部が互いに当接することにより前記弾性係合部が弾性変形した後に、いずれも前記剛性係合部である前記歯車側係合部および前記シフタ側係合部が互いに当接するように、前記弾性係合部が配置されることを特徴とする歯車変速機。 - 請求項1記載の歯車変速機において、
前記弾性係合部の周方向形成範囲は、前記剛性係合部の周方向形成範囲よりも大きく、
周方向で1対の前記剛性係合部の間に1つの前記弾性係合部が配置されることを特徴とする歯車変速機。 - 請求項1または2記載の歯車変速機において、
前記弾性係合部は、前記変速歯車または前記シフタに一体に設けられて径方向に延びているコア部と、前記弾性材料から形成されると共に前記コア部に固着された弾性部とを有し、
前記弾性部は、周方向での前記コア部の両側の少なくとも一方の側に配置され、
前記弾性部は、前記シフタ側係合部または前記歯車側係合部が周方向で当接すると共に前記接続完了状態で前記コア部との間において周方向に圧縮されて弾性変形する緩衝部を有し、
前記弾性変形前の前記緩衝部の径方向での延長上には、前記緩衝部が前記シフタ側係合部または前記歯車側係合部により圧縮されたときに前記弾性部が弾性変形して膨出することを許容する空間が形成されることを特徴とする歯車変速機。 - 請求項3記載の歯車変速機において、
前記コア部は、前記変速歯車または前記シフタに設けられた周壁から径方向に延びており、
前記弾性部は、前記緩衝部に連なると共に径方向で前記周壁との間に配置されて前記緩衝部に対して周方向で括れた括れ部を有し、
前記空間は、前記括れ部により形成され、
前記コア部に固着された前記括れ部の周方向形成範囲は、径方向で前記周壁に近づくにつれて大きくなることを特徴とする歯車変速機。 - 請求項4記載の歯車変速機において、
前記コア部は、前記弾性部が固着される固着面となる周方向でのコア側面を有し、
前記コア側面は、前記コア側面と軸方向に直交する平面とのコア交線が円弧状となるコア湾曲面を有し、
周方向での前記括れ部の括れ側面は、前記括れ側面と前記直交平面との括れ交線が円弧状となる括れ湾曲面を有し、
前記コア交線の曲率は、前記括れ交線の曲率よりも小さく、
前記コア部の周方向形成範囲は、径方向で前記周壁に近づくにつれて大きくなることを特徴とする歯車変速機。 - 請求項5記載の歯車変速機において、
前記コア交線の一部は、径方向で前記緩衝部と重なる位置にあることを特徴とする歯車変速機。
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- 2009-02-13 JP JP2009031817A patent/JP5222176B2/ja not_active Expired - Fee Related
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