JP2010182841A - 半導体薄膜の形成方法および半導体薄膜の検査装置 - Google Patents

半導体薄膜の形成方法および半導体薄膜の検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】レーザアニールによる結晶化を利用した半導体薄膜の形成において、その結晶化度を従来よりも高精度に評価することが可能な半導体薄膜の形成方法を提供する。
【解決手段】p−Si膜23の結晶化度の検査処理の際に、p−Si膜23およびa−Si膜230へ向けて、LED12によって照射光Loutを照射する。これにより、p−Si膜23およびa−Si膜230の干渉縞画像(干渉縞画像データD1)を取得する。また、画像処理用コンピュータ15において、p−Si膜23(結晶化領域51)とa−Si膜230(未結晶化領域50)との(反射)光学的段差を求める。そして求めた(反射)光学的段差に基づいて、p−Si膜23に対する選別および結晶化度の制御量の算出のうちの少なくとも一方の評価を行う。これにより、従来よりも確実な選別が実現されると共に、新たな制御(結晶化度の制御)が実現可能となる。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば液晶表示装置または有機EL(ElectroLuminescence)表示装置に用いられるTFT(Thin Film Transistor;薄膜トランジスタ)基板の製造に好適な半導体薄膜の形成方法およびそのような半導体薄膜の検査装置に関する。
アクティブマトリクス型の液晶表示装置や有機EL素子を用いた有機EL表示装置においては、TFT基板が用いられる。このTFT基板は、基板上に非晶質または比較的粒径の小さな多結晶の半導体薄膜を形成すると共にこの半導体薄膜に対してレーザビームを照射してアニールすることにより結晶成長させた半導体薄膜を用いて、駆動素子としてのTFTを形成したものである。
このようなレーザビームによるアニール装置の光源としては、従来より、半導体薄膜の吸収率が高く、かつ大きなパルス光出力が得られるエキシマレーザが用いられている。しかしながら、このエキシマレーザはガスレーザであるが故に、パルスごとの出力強度にばらつきがある。よって、エキシマレーザを用いて形成したTFTにおいても特性のばらつきが発生してしまい、これを用いた表示装置においても表示むらが発生し易いという欠点がある。特に、有機EL表示装置では電流駆動で動作させる場合が多いため、このような特性ばらつきは、量産時の歩留まり低下の大きな原因となる。
そこで、ガスレーザにおけるパルス強度ばらつきによる画質の低下を解消することを目的として、出力の安定性が高い半導体レーザを光源に用いたアニール装置が提案されている(例えば、特許文献1)。しかしながら、半導体レーザから得られる光出力はエキシマレーザ等と比べると非常に小さいため、アニール処理の際のビームのサイズも小さくなってしまう。このため、TFT基板の単位面積あたりのアニール処理時間が増加し、生産性の低下や製造コストの増大といった問題が生じている。
そこで、アニール処理の高スループット化を目的として、複数のレーザ光源を互いに近接して配置すると共に、それらによる複数のレーザビームを非晶質半導体薄膜上の複数の領域に対して同時に照射するようにし、走査時間を短縮して生産性を上げるようにしたアニール方法も提案されている(例えば、特許文献2)。
一方、このような半導体レーザを用いた半導体薄膜の結晶化に対する制御方法は、従来より、アニール装置に備え付けられたレーザビーム強度のモニタ手段によりなされてきた。例えば、特許文献3に示されているレーザビーム強度のモニタ方法は、複数のレーザ光学系の光路に対して単一の強度測定部を用いるものであり、一つの強度測定部を各レーザ光学系の光路上に移動させて各光路において受光可能となるようにすることにより、複数のレーザ光学系に対し、1つの強度測定部によってそれぞれの照射エネルギーを測定できるようにしたものである。
また、例えば特許文献4には、アニール領域(結晶化された領域)内において、照射光に基づく輝度の階調の高低を求めることにより、アニール領域内の結晶化の度合いを評価するようにしたものが提案されている。具体的には、結晶化された領域内での結晶性の高低の模様に基づいて、結晶化の度合いを評価するようになっている。
特開2003−332235号公報 特開2004−153150号公報 特開2005−101202号公報 特開2002−319606号公報
ところが、上記特許文献2のように複数のレーザビームを用いてアニール処理を行う場合、個々のレーザ光源には、射出光の発散角の個体差がある。また、このような個体差を補正するために均一照射光学系を設けた場合でも、その調整誤差等が生じてしまう。その結果、たとえばタクト向上を目的として複数のレーザビームでアニール処理を行うと、デバイス特性に差異が生じてしまう。そのようなデバイスを使用した表示パネルでは、場合によっては、視認できてしまうほどの差異が生じることがある。したがって、デバイスを作製する前のアニール処理直後の工程において、異なるビームごとに処理された個々のデバイス上の結晶性分布あるいはそれに対応する指標を、検出・判定できる手法が望まれている。
また、上記特許文献3の場合、個々のレーザ光源によるレーザビームの強度(パワー)のみをモニタしているため、フォーカス位置や光学系の収差等による被照射体面上での微妙なパワー密度の差をモニタすることは不可能である。よって、このようなパワー密度の差異は被照射体(半導体薄膜)に対するアニール効果の差異となり、半導体薄膜上の位置による結晶化度の差異となるため、結果として形成されたTFTの特性が、各レーザビームにより異なってしまう。そしてこのようなTFTの特性差は、表示装置における表示むらの原因ともなってしまう。なお、このような半導体薄膜に対するレーザアニール効果の差異(薄膜上の位置による効果の差異)は、上記のように複数のレーザ光源を用いてアニール処理を行う場合だけではなく、単一のレーザ光源を用いてアニール処理を行う場合にも生じうるものである。
さらに、上記特許文献4では、場合によっては(例えば、粒径が数十nm以下の微結晶の場合など)、結晶化された領域内において上記した特徴的な模様が現れないことがあった。したがって、そのような場合には結晶化の度合いを評価できないこととなり、より精度の高い評価方法が望まれていた。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、レーザアニールによる結晶化を利用した半導体薄膜の形成において、その結晶化度を従来よりも高精度に評価することが可能な半導体薄膜の形成方法および半導体薄膜の検査装置を提供することにある。
本発明の半導体薄膜の形成方法は、基板上に非晶質半導体薄膜を形成する工程と、レーザ光を照射して非晶質半導体薄膜に対して選択的に加熱処理を施すことにより、照射領域に対応する非晶質半導体薄膜を結晶化させて要素領域ごとに部分的に結晶質半導体薄膜を形成する工程と、この結晶質半導体薄膜の結晶化度を検査する検査工程とを含むようにしたものである。また、この検査工程は、結晶質半導体薄膜および非晶質半導体薄膜へ向けて光を照射することにより、結晶化領域と未結晶化領域との光学的位相差に基づく光学的段差を求める工程と、求めた光学的段差に基づいて、結晶質半導体薄膜に対する選別と結晶質半導体薄膜に対する結晶化度の制御とのうちの少なくとも一方の評価を行う評価工程とを含むようになっている。
本発明の半導体薄膜の形成方法では、基板上に非晶質半導体薄膜が形成されたのち、レーザ光を照射してこの非晶質半導体薄膜に対して選択的に加熱処理が施されることにより、照射領域に対応する非晶質半導体薄膜が結晶化され、要素領域ごとに部分的に結晶質半導体薄膜が形成される。そしてそののち、この結晶質半導体薄膜の結晶化度が検査される。ここで、この検査工程では、結晶質半導体薄膜および非晶質半導体薄膜へ向けて光が照射されることにより、結晶化領域と未結晶化領域との光学的位相差に基づいて光学的段差が求められ、求められた光学的段差に基づいて、結晶質半導体薄膜に対する選別と結晶質半導体薄膜に対する結晶化度の制御とのうちの少なくとも一方の評価が行われる。このようにして、結晶化領域と未結晶化領域との光学的位相差に基づく光学的段差を用いて結晶質半導体薄膜に対する評価がなされることにより、微細な結晶分布をも含めた評価が可能となり、従来よりも確実な選別が実現されると共に、新たな制御(結晶化度の制御)が実現可能となる。
本発明の半導体薄膜の検査装置は、レーザ光を照射して基板上の非晶質半導体薄膜に対して選択的に加熱処理を施すことにより照射領域が結晶化され、要素領域ごとに部分的に形成された結晶質半導体薄膜における基板を搭載するステージと、結晶質半導体薄膜および非晶質半導体薄膜へ向けて光を照射する光源と、この光源から発せられた光に基づいて、結晶化領域と未結晶化領域との光学的位相差に基づく光学的段差を求める導出部と、この導出部により求められた光学的段差に基づいて、結晶質半導体薄膜に対する選別と結晶質半導体薄膜に対する結晶化度の制御量の算出とのうちの少なくとも一方の評価を行う評価部とを備えたものである。
本発明の半導体薄膜の検査装置では、結晶質半導体薄膜が要素領域ごとに部分的に形成された基板において、結晶質半導体薄膜および非晶質半導体薄膜へ向けて、光源より光が照射される。そしてこの光源から発せられた光に基づいて、結晶化領域と未結晶化領域との光学的位相差に基づく光学的段差が求められ、求められた光学的段差に基づいて、結晶質半導体薄膜に対する選別と結晶質半導体薄膜に対する結晶化度の制御量の算出とのうちの少なくとも一方の評価が行われる。このようにして、結晶化領域と未結晶化領域との光学的位相差に基づく光学的段差を用いて結晶質半導体薄膜に対する評価がなされることにより、微細な結晶分布をも含めた評価が可能となり、従来よりも確実な選別が実現されると共に、新たな制御(結晶化度の制御)が実現可能となる。
本発明の半導体薄膜の形成方法によれば、結晶質半導体薄膜の結晶化度を検査する検査工程において、結晶質半導体薄膜および非晶質半導体薄膜へ向けて光を照射することにより、結晶化領域と未結晶化領域との光学的位相差に基づく光学的段差を求めると共に、求めた光学的位相差に基づいて、結晶質半導体薄膜に対する選別と結晶質半導体薄膜に対する結晶化度の制御とのうちの少なくとも一方の評価を行うようにしたので、従来よりも確実な選別が実現されると共に、新たな制御(結晶化度の制御)が実現可能となる。よって、レーザアニールによる結晶化を利用した半導体薄膜の形成において、その結晶化度を従来よりも高精度に評価することが可能となとなり、これにより歩留りも向上させることが可能となる。
本発明の半導体薄膜の検査装置によれば、結晶質半導体薄膜および非晶質半導体薄膜へ向けて光源より光を照射し、結晶化領域と未結晶化領域との光学的位相差に基づく光学的段差を求めると共に、求められた光学的位相差に基づいて、結晶質半導体薄膜に対する選別と結晶質半導体薄膜に対する結晶化度の制御量の算出とのうちの少なくとも一方の評価を行うようにしたので、従来よりも確実な選別が実現されると共に、新たな制御(結晶化度の制御)が実現可能となる。よって、レーザアニールによる結晶化を利用した半導体薄膜の形成において、その結晶化度を従来よりも高精度に評価することが可能となり、これにより歩留りも向上させることが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る半導体薄膜の検査装置の全体構成を表す図である。 本発明の一実施の形態に係る半導体薄膜の形成方法の主要な工程の一部を表す断面図である。 図2に続く工程を表す断面図である。 図3に続く工程を表す断面図である。 図4に続く工程(検査工程)の一例を表す流れ図である。 未結晶化領域に対する結晶化領域の光学的段差の分布態様の一例を表す特性図である。 照射光の波長と反射率との関係の一例を表す特性図である。 図5に示した検査工程の際に用いる照射強度、光学的段差指標および電気特性の相関関係の一例を表す特性図である。 本発明による評価手法と従来の評価手法とを比較して説明するための図である。 図2ないし図5の工程により形成された半導体薄膜を含むTFT基板の構成の一例を表す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態(光学的段差を用いた検査工程を含む半導体薄膜の形成方法の例)
2.変形例および適用例
<1.実施の形態>
[半導体薄膜の検査装置の構成例]
図1は、本発明の一実施の形態に係る半導体薄膜の検査装置(検査装置1)の全体構成を表すものである。この検査装置1は、例えば、ボトムゲート構造を有する薄膜トランジスタ(ボトムゲート型TFT)の製造工程中に形成されるシリコン半導体膜に適用されるものである。具体的には、Si(シリコン)薄膜基板2に適用される結晶化度の検査装置である。このSi薄膜基板2では、透明基板上にa−Si(アモルファスシリコン)膜(非晶質半導体薄膜)を形成したのちに、このa−Si膜に対してレーザ光を選択的に照射してアニール処理を施すことにより、照射領域(後述する照射領域41)が結晶化されている。これにより、Si薄膜基板2では、p−Si(ポリシリコン)膜(結晶質半導体薄膜)が要素領域(画素)ごとに部分的に形成されている。
検査装置1は、可動ステージ11と、LED(Light Emitting Diode)12と、通常の光干渉顕微鏡システムと、専用の画像処理用コンピュータ15と、制御用コンピュータ16とから構成されている。また、上記光干渉顕微鏡システムは、光干渉計用の対物レンズ13と、CCD(Charge Coupled Device)カメラ14とを含んで構成されている。なお、以下の説明では、結晶化されたSi薄膜の一例としてp−Si膜を挙げて説明するが、微結晶Si膜であってもよい。
可動ステージ11は、検査対象であるSi薄膜基板2を搭載する(支持する)ものであり、後述する制御用コンピュータ16から供給される制御信号Sによって、図中のX軸方向やY軸方向に任意に移動することができるようになっている。
LED12は、可動ステージ11の上方からビームスプリッタ17を介してSi薄膜基板2へ向けて光(照射光Lout)を照射する光源であり、例えば400〜600nm程度の波長を中心波長とする波長領域の光を発するようになっている。このLED12は、厚さ方向の測定領域の精度に合わせて選択するバンドパスフィルター(図示せず)と共に使用することにより、照射光Loutを照射するようになっているものであることが好ましい。なお、光源として高輝度のLEDの代わりに、顕微鏡のランプ照明などを用いるようにしてもよい。
対物レンズ13は、LED12から発せられてSi薄膜基板2上で反射した照射光Lout(反射光)を拡大して検出するための光学素子である。また、CCDカメラ14は、約400〜600nmの波長領域の光に対して高感度化されたカメラであり、内部に撮像素子としてCCDイメージセンサを有している。このような構成により光干渉顕微鏡では、Si薄膜基板2におけるa−Si膜(未結晶化領域)およびp−Si膜(結晶化領域)の反射像および干渉縞画像を撮像するようになっている。
画像処理用コンピュータ15は、対物レンズ13およびCCDカメラ14により得られたa−Si膜およびp−Si膜の干渉縞画像に基づいて、p−Si膜に対する選別および結晶化度の制御量の算出のうちの少なくとも一方の評価を行うものである。このような評価(検査処理)では、具体的には、まず、CCDカメラ13から供給される干渉縞画像データD1を取り込むと共に、その干渉縞の分布を解析して、Si薄膜基板2上に形成されているp−Si膜(結晶化領域)とa−Si膜(未結晶化領域)との光学的段差を求める。そして、この求めた光学的段差に基づいて、Si薄膜基板2上に形成されたp−Si膜が良品であるか不良品であるかの判別を行う。あるいは、例えばEQC(Equipment Quality Control)プロセスの場合には、アニール強度の定量的なフィードバック処理を行う。なお、この画像処理用コンピュータ15による検査処理の詳細については、後述する。
制御用コンピュータ16は、制御信号Sに基づいて、LED12による照射光Loutの点灯制御や、LED12、対物レンズ13およびCCDカメラ14の移動位置の制御、ならびに対物レンズ13の切換制御等を行うものである。このうち、移動位置の制御については、具体的には、可動ステージ11上に搭載されたSi薄膜基板2に対してLED12、対物レンズ13およびCCDカメラ14を相対的に変位させるための制御を行うようになっている。
ここで、LED12が、本発明における「光源」の一具体例に対応する。また、対物レンズ13、CCDカメラ14および画像処理用コンピュータ15が、本発明における「導出部」の一具体例に対応する。また、対物レンズ13、CCDカメラ14およびビームスプリッタ17が、本発明における「導出部の光学系」の一具体例に対応する。また、画像処理用コンピュータ15が、本発明における「評価部」の一具体例に対応する。また、制御用コンピュータ16が、本発明における「制御部」の一具体例に対応する。
[半導体薄膜の形成方法の例]
次に、図2〜図9を参照して、図1に示した検査装置1を用いた検査工程を含む、本発明の一実施の形態に係る半導体薄膜の形成方法について説明する。ここで、図2〜図4は、本実施の形態の半導体薄膜の形成方法の主要な工程の一部を断面図(Z−X断面図)で表したものである。また、図5は、図4に続く工程である検査工程の一例を流れ図で表したものである。
(半導体薄膜の形成工程)
まず、図2に示したように、例えばガラス基板などの透明基板20上に、例えばフォトリソグラフィ法を用いて、ゲート電極21、ゲート絶縁膜221,222およびa−Si膜230を、この順に形成する。この際、透明基板20としては、基板サイズが例えば550mm×650mm程度のものを用いる。なお、ゲート電極21は例えばモリブデン(Mo)により構成し、ゲート絶縁膜221は例えばシリコン窒化物(SiNX)により構成し、ゲート絶縁膜222は例えばシリコン酸化物(SiO2)により構成する。
次に、図3に示したように、透明基板20上のa−Si膜230に対し、図示しない半導体レーザ光源を用いてレーザ光L1を部分的に照射し、選択的にアニール処理(加熱処理)を施す。これにより、要素領域(Si薄膜基板2を表示装置に適用した場合、画素に対応する)ごとに、部分的にa−Si膜230を結晶化させる。具体的には、例えば図4に示したように、レーザ光L1の照射領域41に対してはアニール処理が施されることにより結晶化され、p−Si膜23が形成された結晶化領域51となる。一方、レーザ光L1の非照射領域40に対してはアニール処理が施されないために結晶化されず、a−Si膜230が形成されたままの未結晶化領域50となる。
(検査工程)
次に、例えば図5中のステップS101〜S104に示したようにして、図1に示した検査装置1を用いることにより、透明基板20上に形成されたp−Si膜23の結晶化状態(結晶化度)の検査を行う(検査処理を実行する)。
具体的には、まず、p−Si膜23が形成されているSi薄膜基板2を、可動ステージ11上に搭載させる。次に、可動ステージ11の上方(Si薄膜基板2の搭載面側)からp−Si膜(結晶化領域51)およびa−Si膜(未結晶化領域50)に対し、LED12によってビームスプリッタ17を介して照射光Loutを照射(例えば、一括照射)する。そして、対物レンズ13およびCCDカメラ14によって、可動ステージ11およびSi薄膜基板2での反射光を受光して撮像する。これにより、画像処理用コンピュータ15において、p−Si膜23(結晶化領域51)およびa−Si膜230(未結晶化領域50)の干渉縞画像(干渉縞画像データD1)を取得する(図5のステップS101)。なお、この際、制御用コンピュータ16から供給される制御信号Sによって、可動ステージ11上に搭載されたSi薄膜基板2に対し、LED12、対物レンズ13、ビームスプリッタ17およびCCDカメラ14を相対的に変位させるようにしてもよい。これにより、p−Si膜23上の複数のポイントでの干渉縞画像を取得することが可能となる。
次に、画像処理用コンピュータ15によって、取得した干渉縞画像に基づいて、p−Si膜23(結晶化領域51)とa−Si膜230(未結晶化領域50)との物性の差から生じる光学的位相差から、光学的段差およびその分布を求める(ステップS102)。具体的には、画像処理用コンピュータ15は、以下の(1)式を用いることにより、p−Si膜23とa−Si膜230との光学的位相差Δφを算出し、算出した光学的位相差Δφから光学的段差およびその分布を求める。これは、微結晶Si膜またはSi膜の結晶化度は、アニール処理の際のエネルギー密度(照射強度)に大きく依存しており、微結晶Si膜やSi膜の屈折率が、結晶性の違いによって変わるためである。
Δφ=(2π/λ)×d×Δn ……(1)
(Δφ:光学的位相差、d:物理的段差、Δn:物性変化に伴う屈折率差)
したがって、例えば図6に示したように、結晶化領域51(照射領域41)と未結晶化領域50(非照射領域40)とでは、光学的位相差(光学的段差)が互いに異なることとなる。なお、図6(A)は、結晶化領域51における所定の下地パターン上の領域における光学的位相差(光学的段差)の分布態様の一例を表したものである。また、図6(B)は、結晶化領域51における所定の下地パターンを除く領域における光学的位相差(光学的段差)の分布態様の一例を表したものである。
また、この光学的段差を求める工程では、照射光Loutとして、350nm〜400nm程度の波長領域の光を用いるようにするのが好ましい。これは、図7中の符号P1で示したように、このような波長領域では、アニール強度の大小に伴う反射率変化が最も大きくなるため、光学的位相差(光学的段差)も大きくなり、測定感度を高めることができるからである。
次に、画像処理用コンピュータ15によって、求められた光学的段差に基づいて、例えば図8(A),(B)に示したような相関関係を利用して、p−Si膜23において得られると予想される電気特性を予測する(ステップS103)。このような電気的特性(デバイス電気特性)としては、例えば、TFTにおけるソース・ドレイン間に流れる電流値などが挙げられる。具体的には、画像処理用コンピュータ15は、光学的段差と、光学的段差を求める際の光の照射強度と、p−Si膜23において得られると予想される電気特性との相関関係を利用して、この電気特性を予測する(ステップS103)。なお、図8に示したような相関関係の特性のグラフは、予め作成しておくようにする。
ここで、例えば、隣接するTFT間の電気特性のばらつきが3%程度以下と小さい場合、例えば図8に示したように、以下の(1)〜(3)の事項が成り立つことが、実験結果により求められた。
(1)プロセス処理強度(照射強度)と(反射)光学的段差とは、非常に良い相関関係を示す。
(2)(反射)光学的段差が増加するにつれて、デバイス電気特性も増加する。
(3)(反射)光学的段差が常に特定の値になるようにプロセス処理強度(照射強度)を制御すると、デバイス電気特性も一定となる。
これらのことから、プロセス処理強度(照射強度)と(反射)光学的段差との相関関係(図8(B))を予め把握しておくことにより、デバイスを最後の工程まで作製する前に、デバイス電気特性を1%以下の精度で予測できることが分かった。したがって、上流管理によって製造歩留まりが向上することになる。
また、TFTを用いた表示装置の場合、一般に、隣接する画素間の輝度差が3%以下のとき、その差は視認できないといわれている。つまり、TFTにおける電流値差が3%以下であれば、視認できないことになる。そのため、例えば上記(2)の対応曲線(図8(A))を予め作成しておいてその微分係数を求めておき、光学的段差の差を0.01/微分係数の範囲内に収めれば、TFTにおける電流値差1%以下が実現されることが分かる。
次に、画像処理用コンピュータ15によって、(反射)光学的段差と、照射強度と、デバイス電気特性との相関関係を利用して、p−Si膜23に対する選別および結晶化度の制御量の算出のうちの少なくとも一方の評価を行う(ステップS104)。具体的には、ステップS103において予測したデバイス電気特性の値に応じて、p−Si膜23が良品であるか不良品であるかの選別を行ったり、例えばEQCプロセスの場合にはアニール強度の定量的なフィードバック処理を行ったりする。これにより、透明基板20上に形成されたp−Si膜23の結晶化度の検査処理が終了となる。
このようにして本実施の形態では、透明基板20上にa−Si膜230が形成されたのち、このa−Si膜230に対してレーザ光L1が部分的に照射されて選択的にアニール処理(加熱処理)が施される。これにより、照射領域41に対応するa−Si膜230が結晶化され、要素領域(画素)ごとに部分的にp−Si膜23が形成される。そしてそののち、検査装置1によって、p−Si膜23の結晶化度が検査される(検査処理がなされる)。ここで、この検査処理では、p−Si膜23およびa−Si膜230が形成された透明基板20(Si薄膜基板2)を搭載する可動ステージ11の表側から、p−Si膜23およびa−Si膜230へ向けて、LED12により照射光Loutが照射される。そして、ビームスプリッタ17を介してp−Si膜23またはa−Si膜230において反射された反射光が、対物レンズ13を介してCCDカメラ14により受光される。これにより、p−Si膜23およびa−Si膜230の干渉縞画像(干渉縞画像データD1)が取得される。そして、干渉縞画像データD1を取得した画像処理用コンピュータ15は、p−Si膜23(結晶化領域51)とa−Si膜230(未結晶化領域50)との(反射)光学的段差を求め、求めた(反射)光学的段差に基づいて、p−Si膜23に対する評価を行う。具体的には、p−Si膜23に対する選別および結晶化度の制御量の算出のうちの少なくとも一方の評価を行う。このようにして、結晶化領域51と未結晶化領域50との光学的段差に基づいてp−Si膜23に対する評価がなされることにより、微細な結晶分布をも含めた評価が可能となる。したがって、従来よりも確実な選別が実現されると共に、新たな制御(結晶化度の制御)が実現可能となる。すなわち、例えば、粒径が数十nm以下の微結晶Si膜の場合などであっても、確実な選別がなされる。
また、このような(反射)光学的段差に基づいて選別を行うことにより、例えば図9に示したように、従来の評価手法と比べて格段に高速な面内分布測定・評価が実現されると共に、非接触および非破壊かつ微小領域の検査が実現され、数値定量化が可能となる。なお、ここでいう従来の評価手法とは、反射分光測定法、X線膜厚測定法、分光エリプソメトリ法、Raman分光法、SEM(Scanning Electron Microscope)法およびTEM(Transmission Electron Microscope)法である。このような従来の評価手法のうちでは、低温p−Siを例に挙げると、大型基板のアニールプロセスにおいて非破壊・非接触・高速・高精度でインライン評価し、プロセスモニターができるものがない。具体的には、SEM法は破壊検査であり、またセコエッチを行うため、時間がかかりすぎる。また、表面モホロジーを観察しているため、定量評価が難しい。非接触・非破壊という点では、X線膜厚測定法、分光反射測定法、分光エリプソメトリ法およびRaman分光法もあるが、アニール光源の1%以下のばらつきを検出できるほどの精度はない。また、ポイントごとの測定となるため、パターン領域内の面内分布を評価するには膨大な時間を要し、インラインでは使えない。さらに、微結晶Siとなると、低温p−Siと比べ粒径が1桁小さくなるため、高精度の評価はいっそう難しくなる。低温p−Siでは、形成された膜表面の空間構造に直線性および/または周期性が現れることを見いだし、この表面の空間構造の直線性および/または周期性を評価することにより、p−Si膜の評価をする方法も提案されている。しかしながら、微結晶の場合はこのような特長的な現象は出現しないため、評価することができない。唯一、反射分光測定による光学的段差評価が提案されているが、この手法によっても、結晶化の有無を検出することはできても、そのアナログ的な定量検出は困難であり、高精度な面内分布測定はできない。特にボトムゲート型方式の場合、下地金属パターン形状の影響を大きく受けるため、パターン上での面内結晶性分布を評価する必要がある。また、タクトの向上を図るために複数ビームを使用する場合は、特に各ビームのパワー密度やプロファイルによってはパターン依存性を大きく受ける場合があるため、パターン上の結晶性分布を定量的に精度良くかつ高速に評価する必要性が生じることになる。
以上のように本実施の形態では、p−Si膜23の結晶化度の検査処理の際に、p−Si膜23およびa−Si膜230へ向けてLED12により照射光Loutを照射し、p−Si膜23およびa−Si膜230の干渉縞画像(干渉縞画像データD1)を取得すると共に、画像処理用コンピュータ15において、p−Si膜23(結晶化領域51)とa−Si膜230(未結晶化領域50)との(反射)光学的段差を求め、求めた(反射)光学的段差に基づいて、p−Si膜23に対する選別および結晶化度の制御量の算出のうちの少なくとも一方の評価を行うようにしたので、従来よりも確実な選別が実現されると共に、新たな制御(結晶化度の制御)が実現可能となる。よって、レーザアニールによる結晶化を利用したSi薄膜の形成において、その結晶化度を従来よりも高精度に評価することが可能となり、これにより歩留りも向上させることが可能となる。例えば、CCDカメラ14の階調が12ビットの場合、1/4096の精度での評価が可能となる。よって、焦点位置の微妙な差や発散角の違いによるレーザビーム径の微妙な差、あるいは光学系の微妙な収差などから生じる被照射体(a−Si膜230)上でのパワー密度の差等が生じているような場合であっても、アニール処理の際の半導体レーザによる結晶化の制御が可能となる。また、p−Si膜23上の照射領域間の結晶粒の大きさその他の特性の差を軽減することができる。また、Si薄膜基板2に対して非接触かつ非破壊により結晶化度の検査を行うことができるため、短時間に再現性の高い結晶化モニタを行うことが可能となる。例えば、典型的なRaman分光測定法では、数μmの1スポットエリアを、数分の積分時間をかけて測定する一方、本実施の形態の手法では、CCDの画素数分のエリア数を、数秒間で測定することができる。すなわち、1エリア測定に換算すると、従来と比べて106倍、速く測定することができることになる。
具体的には、p−Si膜23に対する選別の際に、求めた(反射)光学的段差と、干渉縞画像取得の際の光の照射強度と、p−Si膜23において得られると予想される電気特性との相関関係を利用して、p−Si膜23に対する選別を行うようにしたので、上記のような効果を得ることが可能となる。
また、従来の評価手法と比べて格段に高速な評価が実現されるため、リアルタイム測定が可能となる。よって、アニール処理を行いながらのリアルタイムフィードバックが可能になる。
また、従来の手法では、アニール強度の大小により生ずる半導体薄膜の物性変化およびそれに伴う屈折率変化を、反射分光顕微鏡等により反射光量の変化によって検出し、アニール強度との対応を取っている。これに対し、本実施の形態では、物性変化により引き起こされた屈折率変化を、光量変化ではなく、光干渉法による光学的位相変化により検出している。したがって、本実施の形態では、従来の手法に比べ、屈折率の変化を1桁以上の高精度で検出することができる。また、パターン上の面内分布を一括同時に測定することができ、これまで見えなかった微細な結晶性の分布を高速に観察することができる。したがって、これまで同一と評価されていたアニール条件においても、異なる場合があり得ることを把握することができる。また、ウェブナー・フェヒナーの定理によりに、人間が視認できるステップ状輝度差は1%以下であるといわれているが、本実施の形態の評価技術により、プロセスの上流で管理することができ、歩留まりの高い薄膜トランジスタの製造を実現することができる。
また、p−Si膜23およびa−Si膜230の干渉縞画像(干渉縞画像データD1)を取得する際に、p−Si膜23およびa−Si膜230へ向けて照射する光(照射光Lout)として、青色光(350nm〜400nm程度の波長領域の光)を用いるようにした場合には、図7に示したように、より高感度な測定が可能となる。
また、アニール処理の際に、複数のレーザ光源を用いてレーザ光L1を照射するようにした場合には、アニール処理のスループットを向上させて短時間でアニール処理を行うことが可能となる。また、このように複数のレーザ光源を用いた場合であっても、上記した検査処理を行うことにより、レーザ光の強度ばらつきの影響を抑えることができ、p−Si膜23の特性の面内ばらつきを低減することが可能となる。
さらに、制御用コンピュータ16から供給される制御信号Sによって、可動ステージ11上に搭載されたSi薄膜基板2に対し、LED12、対物レンズ13、ビームスプリッタ17およびCCDカメラ14を相対的に変位させるようにしたので、p−Si膜23およびa−Si膜230上の複数のポイントでの干渉縞画像を取得することができ、そのような複数ポイントでの検査を行うことが可能となる。
<2.変形例および適用例>
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態では、p−Si膜23の干渉縞画像(干渉縞画像データD1)を取得する際に、照射光Loutとして青色光(350nm〜400nm程度の波長領域の光)を用いる場合について説明したが、照射光Loutの波長領域はこれには限られない。なお、取得する際の撮像手段としても、上記実施の形態で説明した対物レンズ13およびCCDカメラ14には限られず、他の光学系によって構成してもよい。
また、上記実施の形態では、p−Si膜23を形成する際(アニール処理の際)に、半導体レーザ光源を用いてレーザ光L1を照射する場合について説明したが、例えばエキシマレーザ等のガスレーザなど、他の種類のレーザ光源を用いるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、p−Si膜23を形成する工程において、a−Si膜230に対してレーザ光L1を照射することにより、a−Si膜230に対して直接的に加熱処理を施す場合について説明したが、この場合には限られない。すなわち、a−Si膜230上の光吸収層(図示せず)に対してレーザ光L1を照射することにより、a−Si膜230に対して間接的に加熱処理を施すようにしてもよい。
また、上記実施の形態において説明したp−Si膜23は、例えば図10に示したように、液晶表示装置や有機EL表示装置の製造に用いられるボトムゲート型の薄膜トランジスタ(TFT)を有するTFT基板3に適用することができる。具体的には、上記実施の形態の検査処理を行ったのちのSi薄膜基板2において、p−Si膜23上に、例えばフォトリソグラフィ法によって、層間絶縁膜251,252、配線26、平坦化膜27および透明導電膜28を、この順に積層形成するようにすればよい。その際、層間絶縁膜251は例えばシリコン窒化物(SiNX)により構成し、層間絶縁膜252は例えばシリコン酸化物(SiO2)により構成する。また、配線26は例えばアルミニウム(Al)により構成し、平坦化膜27は例えばアクリル樹脂等により構成し、透明導電膜28は例えばITO(Indium Tin Oxide;酸化インジウム錫)により構成する。なお、図10には、ボトムゲート型のTFTを有するTFT基板について示したが、例えばトップゲート型のTFTを有するTFT基板についても、本発明により形成した半導体薄膜を適用することが可能である。また、本発明により形成した半導体薄膜は、このようなTFTの形成に用いられるものには限られず、他の半導体素子に適用してもよい。
さらに、上記実施の形態では、非晶質半導体薄膜および結晶質半導体薄膜の一例として、Si薄膜(a−Si膜230、p−Si膜23および微結晶Si膜)を挙げて説明したが、この場合には限られない。すなわち、本発明は、Si薄膜以外の半導体薄膜(例えばSiGe薄膜など、照射領域と未照射領域との光学的段差が測定可能な全ての半導体薄膜)にも適用することが可能である。
1…検査装置、11…可動ステージ、12…LED、13…対物レンズ、14…CCDカメラ、15…画像処理用コンピュータ、16…制御用コンピュータ、17…ビームスプリッタ、2…Si薄膜基板、20…透明基板、21…ゲート電極、221,222…ゲート絶縁膜、230…a−Si膜、23…p−Si膜(微結晶Si膜)、24…ストッパ膜、251,252…層間絶縁膜、26…配線、27…配線、28…透明導電膜、3…TFT基板、30…薄膜トランジスタ(TFT)、40…非照射領域、41…照射領域、50…未結晶化領域、51…結晶化領域、Lout…照射光、L1…レーザ光、D1…干渉縞画像データ、S…制御信号。

Claims (13)

  1. 基板上に非晶質半導体薄膜を形成する工程と、
    レーザ光を照射して前記非晶質半導体薄膜に対して選択的に加熱処理を施すことにより、照射領域に対応する非晶質半導体薄膜を結晶化させて要素領域ごとに部分的に結晶質半導体薄膜を形成する工程と、
    前記結晶質半導体薄膜の結晶化度を検査する検査工程と
    を含み、
    前記検査工程は、
    前記結晶質半導体薄膜および前記非晶質半導体薄膜へ向けて光を照射することにより、結晶化領域と未結晶化領域との光学的位相差に基づく光学的段差を求める工程と、
    求めた光学的段差に基づいて、前記結晶質半導体薄膜に対する選別と、前記結晶質半導体薄膜に対する結晶化度の制御と、のうちの少なくとも一方の評価を行う評価工程と
    を含む
    半導体薄膜の形成方法。
  2. 前記評価工程において、求めた光学的段差と、前記光学的段差を求める工程における光の照射強度と、前記結晶質半導体薄膜において得られる電気特性との相関関係を用いて、前記結晶質半導体薄膜に対する選別または前記結晶質半導体薄膜に対する結晶化度の制御を行う
    請求項1に記載の半導体薄膜の形成方法。
  3. 照射された光の反射光に基づいて前記結晶質半導体薄膜および前記非晶質半導体薄膜の干渉縞画像を取得することにより、前記光学的段差およびその分布を求める
    請求項1に記載の半導体薄膜の形成方法。
  4. 前記光学的段差を求める工程において、照射する光として、350nm以上かつ400nm以下の波長領域の光を用いる
    請求項1に記載の半導体薄膜の形成方法。
  5. 前記結晶質半導体薄膜を形成する工程において、光吸収層に対して前記レーザ光を照射することにより、前記非晶質半導体薄膜に対して間接的に加熱処理を施す
    請求項1に記載の半導体薄膜の形成方法。
  6. 前記結晶質半導体薄膜を形成する工程において、半導体レーザ光源を用いて前記レーザ光を照射する
    請求項1に記載の半導体薄膜の形成方法。
  7. 前記結晶質半導体薄膜が、TFT(薄膜トランジスタ)の形成に用いられるものである
    請求項1に記載の半導体薄膜の形成方法。
  8. 前記結晶質半導体薄膜および前記非晶質半導体薄膜が、Si(シリコン)薄膜である
    請求項1に記載の半導体薄膜の形成方法。
  9. 前記結晶質半導体薄膜が、多結晶Si薄膜または微結晶Si薄膜である
    請求項8に記載の半導体薄膜の形成方法。
  10. 前記光学的段差を求める工程において、前記結晶化領域における所定の下地パターン上の領域における光学的段差を求める
    請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の半導体薄膜の形成方法。
  11. 前記光学的段差を求める工程において、前記結晶化領域における所定の下地パターンを除く領域における光学的段差を求める
    請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の半導体薄膜の形成方法。
  12. レーザ光を照射して基板上の非晶質半導体薄膜に対して選択的に加熱処理を施すことにより照射領域が結晶化され、要素領域ごとに部分的に形成された結晶質半導体薄膜における前記基板を搭載するステージと、
    前記結晶質半導体薄膜および前記非晶質半導体薄膜へ向けて光を照射する光源と、
    前記光源から発せられた光に基づいて、結晶化領域と未結晶化領域との光学的位相差に基づく光学的段差を求める導出部と、
    前記導出部により求められた光学的段差に基づいて、前記結晶質半導体薄膜に対する選別と、前記結晶質半導体薄膜に対する結晶化度の制御量の算出と、のうちの少なくとも一方の評価を行う評価部と
    を備えた半導体薄膜の検査装置。
  13. 前記ステージ上に搭載された基板に対して前記光源および前記導出部の光学系を相対的に変位させるための制御を行う制御部を備えた
    請求項12に記載の半導体薄膜の検査装置。
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