JP2010182456A - 冷陰極蛍光管用電極及びそれを用いた冷陰極蛍光管 - Google Patents

冷陰極蛍光管用電極及びそれを用いた冷陰極蛍光管 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた耐スパッタ性及び加工性を備え、管電圧を低くするとともに、水銀との反応を抑制して環境対策としての低水銀化を実現することができる冷陰極蛍光管用電極及びそれを用いた冷陰極蛍光管を提供する。
【解決手段】冷陰極蛍光管1は、全量に対して、0.1〜30質量%の範囲のMoと、0.1〜6質量%の範囲のNbとを含有し、残部がFe及び不可避的不純物である合金からなる冷陰極蛍光管用電極3を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、冷陰極蛍光管用電極及びそれを用いた冷陰極蛍光管に関する。
液晶ディスプレイのバックライト用光源等として、冷陰極蛍光管が広く用いられている。冷陰極蛍光管は、内部にHg蒸気とAr,Ne等の不活性ガスとが封入されるとともに内壁面に蛍光体が塗着された細径のガラス管と、該ガラス管内の両端に管軸方向に互いに対向させて取り付けられた1対の冷陰極蛍光管用電極とを備える。冷陰極蛍光管では、1対の冷陰極蛍光管用電極間に高電圧を印加することにより電界が発生し、非加熱状態の陰極(冷陰極)から電子が放出される。次いで、この電子がHg原子に衝突することによりHg原子が励起され、該Hg原子が励起状態から基底状態に遷移するときに放出された紫外線が蛍光体に照射することにより該蛍光体から可視光が放出される。
一般に、前記冷陰極蛍光管用電極は、薄板形状の電極材料を深絞り加工等の塑性加工により一方が開口する有底筒状体に成形したものが使用されている。従来、前記冷陰極蛍光管用電極として、実質的にNiのみからなるものが広く使用されている。Niは、塑性加工性に優れ、冷陰極蛍光管用電極としての利点がある。
そこで、前記Niの特性に着目して、Ni基合金からなる冷陰極蛍光管用電極が種々提案されている。例えば本発明者らによりMoとNbとを含有するNi基合金からなる冷陰極蛍光管用電極が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、実質的にNiからなる前記冷陰極蛍光管用電極及びNi基合金からなる前記冷陰極蛍光管用電極は、該電極を構成するNiがスパッタされやすく、スパッタされたNi原子がガラス管内に封入されたHg原子と反応して該Hg原子が消耗するため、冷陰極蛍光管の寿命が短くなるという不都合があり、かつ、環境対策としての冷陰極蛍光管内の低水銀化対応には不向きであるという不都合がある。
一方、一部の用途においては、実質的にMoのみからなる冷陰極蛍光管用電極が使用されている(例えば特許文献2参照)。実質的にMoのみからなる前記冷陰極蛍光管用電極は、管電圧が低くエネルギー効率が良好であるので放電特性に優れている。また、実質的にMoのみからなる前記冷陰極蛍光管用電極は、Ni基合金からなる前記冷陰極蛍光管用電極に比較して、耐スパッタ性に優れているため、冷陰極蛍光管の寿命を長くすることができる。
しかしながら、実質的にMoのみからなる前記冷陰極蛍光管用電極は、Moが極めて高価であり、硬度が大きく電極への加工が困難であるため、製造コストが高くなるという不都合がある。
特開2007−31832号公報 特開2000−133201号公報
本発明は、かかる不都合を解消して、優れた耐スパッタ性及び加工性を備え、管電圧を低くするとともに、水銀との反応を抑制して環境対策としての低水銀化を実現することができる冷陰極蛍光管用電極及びそれを用いた冷陰極蛍光管を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために種々検討を重ね、Moよりも低コスト化が可能であり且つNiよりも耐スパッタ性に優れる金属元素として、Feに着目した。しかし、実質的にFeのみからなる冷陰極蛍光管用電極は、放電特性及び耐スパッタ性に課題が残るため、Feを主成分として種々の合金元素の添加を試みた。その結果、所定の範囲のMoとNbとを含有するFe基合金からなる冷陰極蛍光管用電極は、実質的にMoのみからなる前記冷陰極蛍光管用電極に匹敵する放電特性と耐スパッタ性との両立が可能であることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の冷陰極蛍光管用電極は、全量に対して、0.1〜30質量%の範囲のMoと、0.1〜6質量%の範囲のNbとを含有し、残部がFe及び不可避的不純物である合金からなることを特徴とする。
本発明の電極は、冷陰極蛍光管に用いることができる。
本実施形態の冷陰極蛍光管及び冷陰極蛍光管用電極を示す説明図。 本実施形態の冷陰極蛍光管用電極の電流電圧特性を示すグラフ。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図1に示す本実施形態の冷陰極蛍光管1は、液晶ディスプレイのバックライト用光源等に用いられるものであり、例えば直径3mmのガラス管2と、ガラス管2内の両端に取り付けられた1対の冷陰極蛍光管用電極3とを備える。
ガラス管2は、内壁面にそれ自体周知の蛍光体が塗着されていて、内部にHg蒸気とAr,Ne等の不活性ガスとが封入されている。
冷陰極蛍光管用電極3は、一方が開口する有底筒状体であって、開口部の外径が2.1mm、肉厚が0.15mm、長さが7.0mmとなっている。冷陰極蛍光管用電極3は、薄板状としてもよいが、前記有底筒状体であることにより、該電極3から電子を放出させ易くすることができる。
1対の各冷陰極蛍光管用電極3は、前記開口部をガラス管2の軸方向に互いに対向させて、ガラス管2内に取り付けられている。冷陰極蛍光管用電極3の底部には、コバール線からなり、ガラス管2に封着されてガラス管2の外方に突出する封着ピン4が接続されている。封着ピン4の冷陰極蛍光管用電極3とは反対側の端部には、ジュメット線からなる外部リード線5が接続されている。また、封着ピン4には、ガラス管2との封着用ガラスビーズ(図示せず)が取り付けられている。
冷陰極蛍光管用電極3は、全量に対して、0.1〜30質量%の範囲のMoと、0.1〜6質量%の範囲のNbとを含有し、残部がFe及び不可避的不純物である合金からなる。
本実施形態の冷陰極蛍光管用電極3(以下、単に電極3と略記することがある)は、該電極3を構成する前記合金において基となる元素をFeとしたことにより、低コスト化できる。また、前記電極3は、該電極3表面及び該電極3からのスパッタ粒子とガラス管2内のHg原子との反応を抑制してHgの消耗を抑制することにより、冷陰極蛍光管1の寿命を長くすることができる。また、前記電極3は、該電極3を構成する前記合金において基となる元素をFeとしたことにより、電極としての基本的な電気特性を得ることができ、且つ優れた加工性を得ることができる。
しかし、上述したように、電極3を構成する前記合金が実質的にFeのみでは、放電特性及び耐スパッタ性に課題が残る。そこで、本実施形態の冷陰極蛍光管用電極3では、前記合金に前記範囲のMoと前記範囲のNbとを添加している。
本実施形態の冷陰極蛍光管用電極3は、前記合金が前記範囲のMoを含有することにより、放電時の管電圧を低下させて電子放出特性を向上させることができる。また、電極3は、前記合金が前記範囲のMoを含有することにより、Fe基合金の発錆を抑制して耐食性を向上させることができる。また、電極3は、前記合金が前記範囲のMoを含有することにより、Fe基合金とHgとの反応をさらに確実に抑制することができる。
このとき、前記合金において、Moの含有量が全量に対して0.1質量%未満の場合には、前記効果を得ることができない。
一方、前記合金において、Moの含有量が全量に対して30質量%を超える場合には、冷陰極蛍光管用電極3の管電圧を低くすることできない上に、該合金中にFeMo、FeMo等の脆性を示す金属間化合物が形成され、あるいは、硬度が大きくなることにより加工性が低くなる。従って、前記合金において、Moの含有量が全量に対して30質量%を超える場合には、所望の形状を備える冷陰極蛍光管用電極3を形成することができない。
また、本実施形態の冷陰極蛍光管用電極3は、前記合金が前記範囲のNbを含有することにより、放電時の管電圧を低下させて電子放出特性を向上させることができる。また、電極3は、前記合金が前記範囲のNbを含有することにより、耐スパッタ性を向上させることができる。また、Fe基合金の発錆を抑制して耐食性を向上させることができる。
このとき、前記合金において、Nbの含有量が全量に対して0.1質量%未満の場合には、前記効果を得ることができない。
一方、前記合金において、Nbの含有量が全量に対して6質量%を超える場合には、該合金中にFeNb等の脆性を示す金属間化合物が形成され、あるいは、硬度が大きくなることにより加工性が低くなる。従って、前記合金において、Nbの含有量が全量に対して6質量%を超える場合には、所望の形状を備える冷陰極蛍光管用電極3を形成することができない。
次に、本実施形態の冷陰極蛍光管用電極3について、実施例と比較例とを示す。
本実施例では、まず、FeとMoとNbとを真空溶解炉にて溶解して溶湯を調製し、鋳造することにより、約10kgのインゴットを製造した。前記インゴットは、全量に対して3.4質量%のMoと1.6質量%のNbとを含有し、残部がFe及び不可避的不純物である合金からなる。前記不可避的不純物は、前記合金の全量に対して、0.10質量%以下のCと、0.50質量%以下のSiと、0.80質量%以下のMnと、0.05質量%以下のPと、0.05質量%以下のSとを含有している。
次に、前記インゴットを1100℃の温度で熱間鍛造を行い、厚さ20mmの板材を得た。次に、前記厚さ20mmの板材をワイヤーカットすることにより、厚さ1mmの板材を得た。次に、前記厚さ1mmの板材を研磨することにより、前記ワイヤーカットで生じた酸化スケールを除去した。
次に、前記酸化スケールが除去された厚さ1mmの板材に対し、常温での冷間圧延と、水素雰囲気下800℃の温度での焼鈍とをこの順で繰り返し行うことにより、厚さ0.2mmの薄板材を得た。次に、前記0.2mmの薄板材を、水素雰囲気下800℃での焼鈍を10分間行った後に、常温に冷却することにより、冷陰極蛍光管用電極3に用いられる電極材料を得た。
次に、本実施例で得られた電極材料から、縦20mm、横20mm、厚さ0.2mmの試験片を製造した。前記試験片を、スパッタ装置の真空チャンバー内に設置し、5.33×10−1PaのAr雰囲気下、投入電力150Wの条件で8時間連続スパッタを行った。次に、連続スパッタされた前記試験片の重量減を測定することにより、本実施例で得られた電極材料におけるスパッタによる消耗量を算出した。
次に、不可避的不純物を除き実質的にNiからなる電極材料(参考例1)について、本実施例と全く同一にして試験片を製造し、該電極材料におけるスパッタによる消耗量を算出した。次に、参考例1の電極材料におけるスパッタによる消耗量に対する本実施例で得られた電極材料のスパッタによる消耗量を求めたところ、本実施例で得られた電極材料の前記消耗量は、参考例1の電極材料の69.1%であった。結果をスパッタ率として表1に示す。表1において、スパッタ率は、その値が小さい程、スパッタによる消耗量が少なく、耐スパッタ性が優れることを意味している。
次に、本実施例で得られた電極材料から、縦15mm、横1.5mm、厚さ0.2mmの薄板状の本実施例の冷陰極蛍光管用電極3を2対製造した。
次に、本実施例で得られた冷陰極蛍光管用電極3の性能評価を行うために、内壁面に蛍光体が塗着されたガラス管2の内部に、1対の該電極3を備える冷陰極蛍光管1を製造した。
まず、本実施例で得られた1対の冷陰極蛍光管用電極3の端部にコバール線からなる封着ピン4を接続し、該封着ピン4の該電極3とは反対側の端部にジュメット線からなる外部リード線5を接続した。封着ピン4には、ガラス管2との封着用ガラスビーズ(図示せず)が取り付けられている。
次に、内壁面に蛍光体が塗着された直径3mmのガラス管2内の両端に、封着ピン4が接続された冷陰極蛍光管用電極3を取り付けた。このとき、1対の冷陰極蛍光管用電極3は、封着ピン4が接続されていない側の端部が互いに対向するように、軸方向に取り付けられた。
次に、前記ガラス管2の内部にHg蒸気とArガスとNeガスとを封入した後に、封着ピン4と該ガラス管2とを封着した。このとき、封着ピン4をガラス管2の外方に突出させることにより、冷陰極蛍光管1を製造した。
次に、得られた冷陰極蛍光管1について、1対の前記電極3の間に、5mA,6mA,7mA,8mAの管電流をそれぞれ印加し、それぞれの管電流に対して生じた管電圧を測定した。結果を図1に示す。
次に、参考例1の電極材料を用いた以外は、本実施例と全く同一にして、冷陰極蛍光管用電極を1対製造し、該電極を備える冷陰極蛍光管(参考例1)を製造した。得られた冷陰極蛍光管について、1対の前記電極の間に、5mA,6mA,7mA,8mAの管電流をそれぞれ印加し、それぞれの管電流に対して生じた管電圧を測定した。結果を図1に示す。
次に、本実施例で得られた冷陰極蛍光管用電極3の性能評価を行うために、内壁面に蛍光体が塗着されていないガラス管の内部に、1対の該電極3を備える冷陰極管Aを製造した。冷陰極管Aは、後で冷陰極蛍光管用電極3からスパッタされた原子の有無及びその影響を調べる際の便宜を考慮して、内壁面に蛍光体が塗着されていないガラス管を用いた。すなわち、冷陰極管Aは、内壁面に蛍光体が塗着された直径3mmのガラス管2に代えて、内壁面に蛍光体が塗着されていない直径3mmのガラス管を用いた点を除いて、冷陰極蛍光管1と全く同一にして製造された。
次に、前記冷陰極管Aについて、管電流を6mA一定の条件で300時間放電させた後、該冷陰極管Aを開封して冷陰極蛍光管用電極3を取り出した。次に、冷陰極蛍光管用電極3からスパッタされた原子の有無及びその影響を調べるために、冷陰極蛍光管用電極3の表面の組成と、前記ガラス管の内壁面の組成とを、電子線マイクロアナライザ(EPMA:Electron Probe Micro Analyzer)により測定した。結果を表2に示す。表2は、冷陰極蛍光管用電極3の表面及びガラス管の内壁における水銀原子の有無を示す。
次に、参考例1の電極材料を用いた以外は、本実施例と全く同一にして、冷陰極蛍光管用電極を1対製造し、該電極を備える冷陰極管(参考例1)Bを製造した。得られた冷陰極管Bについて、実施例1と全く同一にして、冷陰極蛍光管用電極の表面の組成と、ガラス管の内壁面の組成とを、EPMAにより測定した。結果を表2に示す。
次に、本実施例の電極材料の加工性評価を行うために、引張試験を行った。まず、本実施例で得られた前記インゴットに対して、1100℃の温度で熱間鍛造を行い、常温での冷間圧延と、水素雰囲気下800℃の温度での焼鈍とをこの順で繰り返し行い、水素雰囲気下800℃での焼鈍を10分間行った後に、常温に冷却することにより、丸棒試験片を作製した。丸棒試験片は、平行部としての小径部と、その両端に大径部とを有し、平行部は、長さが24mmであり、直径が8mmである。
次に、前記丸棒試験片について、引張速度24mm/秒にて引張試験を行い、引張強さを測定したところ、502N/mmであった。さらに、引張試験後の丸棒試験片の平行部の長さ及び直径を測定し、引張試験による伸び及び絞りを算出したところ、伸び34.9%、絞り59.6%であった。結果を表3に示す。
次に、参考例1の電極材料から丸棒試験片(参考例1)を作製し、本実施例と全く同一にして、引張試験を行い、引張強さを測定するとともに伸び及び絞りを算出したところ、引張強さ361N/mm、伸び18.8%、絞り6.4%であった。結果を表3に示す。
〔比較例1〕
次に、不可避的不純物を除き実質的にMoからなる電極材料について、実施例1と全く同一にして試験片を製造し、該電極材料におけるスパッタによる消耗量を算出した。本比較例で得られた電極材料の前記消耗量は、参考例1の電極材料の83.4%であった。結果をスパッタ率として表1に示す。
次に、本比較例の電極材料を用いた以外は、実施例1と全く同一にして、冷陰極蛍光管用電極を1対製造し、該電極を備える冷陰極蛍光管を製造した。得られた冷陰極蛍光管について、1対の前記電極の間に、5mA,6mA,7mA,8mAの管電流をそれぞれ印加し、それぞれの管電流に対して生じた管電圧を測定した。結果を図1に示す。
次に、本比較例の電極材料を用いた以外は、実施例1と全く同一にして、冷陰極蛍光管用電極を1対製造し、該電極を備える冷陰極管Cを製造した。得られた冷陰極管Cについて、実施例1と全く同一にして、冷陰極蛍光管用電極の表面の組成と、ガラス管の内壁面の組成とを、EPMAにより測定した。結果を表2に示す。
次に、本比較例の電極材料から丸棒試験片を作製し、実施例1と全く同一にして、引張試験を行い、引張強さを測定するとともに伸び及び絞りを算出したところ、引張強さ335N/mm、伸び2.4%、絞り1.6%であった。結果を表3に示す。
〔比較例2〕
次に、不可避的不純物を除き実質的にFeからなる電極材料について、実施例1と全く同一にして、冷陰極蛍光管用電極を1対製造し、該電極を備える冷陰極蛍光管を製造した。得られた冷陰極蛍光管について、1対の前記電極の間に、5mA,6mA,7mA,8mAの管電流をそれぞれ印加し、それぞれの管電流に対して生じた管電圧を測定した。結果を図1に示す。
次に、本比較例の電極材料を用いた以外は、実施例1と全く同一にして、冷陰極蛍光管用電極を1対製造し、該電極を備える冷陰極管Dを製造した。得られた冷陰極管Dについて、実施例1と全く同一にして、冷陰極蛍光管用電極の表面の組成と、ガラス管の内壁面の組成とを、EPMAにより測定した。結果を表2に示す。
表1から、全量に対してMoの含有量が3.4質量%であり、Nbの含有量が1.6質量%であり、残部が実質的にFeである実施例1の電極材料のスパッタによる消耗量は、実質的にMoからなる比較例1の電極材料よりも小さいことが明らかである。したがって、実施例1の電極材料は、スパッタ率が小さく、優れた耐スパッタ性を備えることが明らかである。
表2から、実施例1の冷陰極蛍光管用電極3を備える前記冷陰極管Aにおいては、該電極3の表面及びガラス管の内壁面にHg原子が存在していないことが明らかである。したがって、前記冷陰極管Aにおいては、冷陰極蛍光管用電極3を構成するFe原子が僅かにスパッタされるものの、該電極3の表面とガラス管の内壁面との両方に、FeとHgとからなる合金(アマルガム)が形成されていないことが明らかである。これにより、前記冷陰極管Aは、アマルガム形成によりガラス管内のHg蒸気を消耗することがなく、該冷陰極管Aの寿命を長くすることができることが明らかである。
一方、参考例1の冷陰極蛍光管用電極を備える前記冷陰極管Bにおいては、該電極の表面にHg原子が87質量%存在し、ガラス管の内壁面にHg原子が21質量%存在していることが明らかである。したがって、前記冷陰極管Bにおいては、前記冷陰極蛍光管用電極を構成するNi原子がスパッタされ、該電極の表面にNiとHgとからなるアマルガムが形成されていることが明らかである。これにより、前記冷陰極管Bは、アマルガム形成によりガラス管内のHg蒸気を消耗し、該冷陰極管Bの寿命が短くなることが明らかである。
また、比較例2の冷陰極蛍光管用電極を備える前記冷陰極管Dにおいては、ガラス管の内壁面にHg原子が存在していないものの、該電極の表面にHg原子が2.5質量%存在していることが明らかである。したがって、前記冷陰極管Dにおいては、前記冷陰極蛍光管用電極を構成するFe原子がスパッタされ、該電極の表面にFeとHgとからなるアマルガムが僅かに形成されていることが明らかである。これにより、前記冷陰極管Dは、アマルガム形成によりガラス管内のHg蒸気を消耗し、冷陰極管Aと比較して該冷陰極管Dの寿命が短くなることが明らかである。
また、表3から、実施例1の電極材料の引張強さは、比較例1よりも大きいことが明らかである。したがって、実施例1の電極材料は、優れた強度を備えることが明らかである。また、表3から、実施例1の電極材料の伸び及び絞りは、比較例1よりも格段に大きいことが明らかである。したがって、実施例1の電極材料は、優れた加工性を備えることが明らかである。
また、図1から、実施例1の冷陰極蛍光管用電極3は、Moの含有量が全量に対して3.4質量%と少ないにも拘わらず、実質的にNiからなる参考例1の冷陰極蛍光管用電極と比較して、管電圧が小さく、実質的にMoからなる比較例1の冷陰極蛍光管用電極に近い管電圧となっていることが明らかである。したがって、実施例1の冷陰極蛍光管用電極3は、管電圧が小さくエネルギー効率が良好であることが明らかである。
1…冷陰極蛍光管、 3…冷陰極蛍光管用電極。

Claims (2)

  1. 全量に対して、0.1〜30質量%の範囲のMoと、0.1〜6質量%の範囲のNbとを含有し、残部がFe及び不可避的不純物である合金からなることを特徴とする冷陰極蛍光管用電極。
  2. 全量に対して、0.1〜30質量%の範囲のMoと、0.1〜6質量%の範囲のNbとを含有し、残部がFe及び不可避的不純物である合金からなる冷陰極蛍光管用電極を備えることを特徴とする冷陰極蛍光管。
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