JP2010180767A - 燃料噴射ノズル - Google Patents

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Abstract

【課題】アウタニードルおよびインナニードルにて複数の噴射孔を開閉可能な燃料噴射ノズルにおいて、各ニードルをリフトさせる場合の先端側における軸ずれを抑制する。
【解決手段】燃料噴射ノズル10は、燃料を噴射する複数の噴孔が形成されたノズルボデー13と、ノズルボデー13内の先端部の反対端部側にて摺動可能に保持されて第1噴孔群132を開閉するアウタニードル11と、アウタニードル11内にて摺動可能に保持されて第2噴孔群133を開閉するインナニードル12とを備える。また、ノズルボデー13の反対端部側よりも先端側の内周とアウタニードル11の外周との間には、燃料溜まり14が設けられている。そして、燃料溜まり14には、燃料溜まり14内の燃料を各噴孔群に導く燃料通路15が確保されるとともに、アウタニードル11を軸方向に移動可能にしつつ径方向への移動を規制するガイド手段114が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関に燃料を噴射供給する燃料噴射弁の燃料噴射ノズルに関する。
従来、燃料噴射弁の燃料噴射ノズルとして、ノズルボデー内に配設したノズルニードルのリフト量に応じて、ノズルボデーに形成された複数の噴孔を順に開放することで燃料噴射量を可変とするものが知られている。
この種の燃料噴射ノズルとしては、ノズルニードルとしてアウタニードルとインナニードルと有する同軸2重ニードル式噴射ノズルがある(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載された燃料噴射ノズルのアウタニードルは、ノズルボデー内を摺動可能に保持されて、ノズルボデーの先端側(長手方向の一端側)に配設された複数の噴孔の一部(第1噴孔群)を開閉するように構成されている。また、インナニードルは、アウタニードル内に摺動可能に保持されて、複数の噴孔の残部(第2噴孔群)を開閉するように構成されている。これより、アウタニードルをリフトさせて第1噴孔群を開放したり、アウタニードルおよびインナニードルをリフトさせて第1、第2噴孔群を開放したりすることで、燃料噴射量を可変させている。
特表2006−511756号公報
ところで、特許文献1に記載の燃料噴射ノズルは、ノズルボデーの先端部(長手方向の一端部)の反対端部(長手方向の他端部)側においてアウタニードルが保持され、アウタニードルの内周においてインナニードルが保持される構成となっている。
このような構成の燃料噴射ノズルでは、一方のニードルのみをリフトさせる場合、一方のニードルは、他方のニードルが支軸として機能するため先端側における軸ずれが生じ難い。しかし、両方のニードルをリフトさせる場合には、アウタニードルが反対端部側でのみ保持される構成であるため、アウタニードルの先端側において軸ずれが生じ易くなる。この場合、アウタニードルとともにインナニードルの先端側にも軸ずれが生じてしまう。
各ニードルに軸ずれが生じると、各噴孔から噴射される燃料噴霧にばらつきが生じ、内燃機関の燃焼室内の噴霧の状態が不均一となる。その結果、内燃機関からのNOx(窒素酸化物)や黒煙(すす)の排出量が増加して排気状態が悪化するといった問題がある。
本発明は上記点に鑑みて、アウタニードルおよびインナニードルにて複数の噴射孔を開閉可能な燃料噴射ノズルにおいて、各ニードルをリフトさせる際に各ニードルの先端側における軸ずれを抑制することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、燃料を噴射する複数の噴孔が先端部に形成されたノズルボデー(13)と、ノズルボデー(13)内の先端部の反対端部側にて摺動可能に保持されて複数の噴孔の一部(132)を開閉するアウタニードル(11)と、アウタニードル(11)内にて摺動可能に保持されて複数の噴孔の残部(133)を開閉するインナニードル(12)とを備え、ノズルボデー(13)における反対端部側よりも先端側の内周とアウタニードル(11)の外周との間には、隙間が設けられ、隙間が燃料を溜める燃料溜まり(14)を構成しており、燃料溜まり(14)には、燃料溜まり(14)内の燃料を複数の噴孔に導く燃料通路(15)が確保されるとともに、アウタニードル(11)を軸方向への移動可能にしつつ径方向への移動を規制するガイド手段(114、134)が設けられていることを特徴とする。
これによれば、各ニードル(11、12)をノズルボデー(13)の複数の噴孔を開放するようにリフトさせた場合、燃料溜まり(14)内に設けられたガイド手段(114、134)によって、アウタニードル(11)の径方向への移動を規制されているので、アウタニードル(11)の先端側における軸ずれを抑制することができる。さらに、インナニードル(12)は、ガイド手段(114、134)に保持されたアウタニードル(11)が支軸として機能するため、先端側における軸ずれが生じ難くなる。
従って、各ニードル(11、12)をノズルボデー(13)の複数の噴孔を開放するようにリフトさせた場合の各ニードル(11)の先端側の軸ずれを抑制することができる。
具体的には、請求項2に記載の発明のように、請求項1に記載の燃料噴射ノズルにおいて、ガイド手段(114)をアウタニードル(11)と一体に構成することができる。
また、請求項3に記載の発明のように、請求項1に記載の燃料噴射ノズルにおいて、ガイド手段(134)をノズルボデー(13)と一体に構成することができる。なお、請求項中の「一体に構成されている」との記載の意味は、別部品を一体に接合する場合と、一体成形品による場合の両方の意味を包含している。
そして、請求項4に記載の発明のように、請求項2に記載の燃料噴射ノズルにおいて、ガイド手段(114)の外周には、ノズルボデー(13)の内周と当接する部位および離間する部位が形成されており、離間する部位とノズルボデー(13)の内周との間には、アウタニードル(11)の軸方向に沿って延びる隙間が形成され、隙間にて燃料通路(15)が構成されるようにしてもよい。
また、請求項5に記載の発明のように、請求項3に記載の燃料噴射ノズルにおいて、ガイド手段(134)の内周には、アウタニードル(11)の外周と当接する部位および離間する部位が形成されており、離間する部位とアウタニードル(11)の外周との間には、アウタニードル(11)の軸方向に沿って延びる隙間が形成され、隙間にて燃料通路(15)が構成されるようにしてもよい。
さらに、請求項6に記載の発明のように、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の燃料噴射ノズルにおいて、ガイド手段(114、134)には、アウタニードル(11)の軸方向に沿って貫通する貫通孔(114c)が形成されており、貫通孔(114c)にて燃料通路(15)が構成されるようにしてもよい。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態に係る燃料噴射装置の概略構成を示す模式図である。 第1実施形態に係る燃料噴射ノズルの先端側の軸方向断面図である。 第1実施形態に係る燃料噴射ノズルの先端側の径方向断面図である。 第2実施形態に係る燃料噴射ノズルの先端側の軸方向断面図である。 第2実施形態に係る燃料噴射ノズルの先端側の径方向断面図である。 第3実施形態に係る燃料噴射ノズルの先端側の軸方向断面図である。 第3実施形態に係る燃料噴射ノズルの先端側の径方向断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1〜図3に基づいて説明する。図1は、本実施形態の燃料噴射装置の概略構成を示す模式図を示している。なお、説明の都合上、図1の燃料噴射弁1を軸方向断面図で示している。
図1に示すように、燃料噴射装置は、図示しないディーゼルエンジン(以下、単に内燃機関と称する。)に燃料を噴射する燃料噴射弁1、後述する燃料噴射ノズル10の各ニードル11、12を駆動するニードル駆動機構2を備えている。また、高圧燃料を蓄える蓄圧器(コモンレール)3、燃料を低圧状態で蓄える燃料タンク4、燃料タンク4から吸上げた燃料を加圧して、燃料通路5aを介して蓄圧器3に供給するサプライポンプ5、およびニードル駆動機構2、サプライポンプ5等の作動を制御する制御装置(ECU)6を備えている。ここで、本実施形態のニードル駆動機構2は、制御弁7およびピエゾ駆動部8からなり、それぞれ制御装置6にて制御される。なお、駆動部はピエゾに限定されるものではない。
燃料噴射弁1は、開弁時に燃料を噴射する燃料噴射ノズル10、燃料噴射ノズル10に燃料を供給する高圧燃料通路21等が形成されたホルダボデー20を備えている。
燃料噴射ノズル10は、有底円筒状のノズルボデー13、ノズルボデー13内に摺動可能に保持された円筒状のアウタニードル11、およびアウタニードル11内に摺動可能に保持された円柱状のインナニードル12を主な構成要素としている。
ノズルボデー13には、先端部(長手方向の一端部)に円錐状の弁座131が形成され、この弁座131に高圧燃料を噴射する第1噴孔群132、第2噴孔群133といった複数の噴孔が開口している。第2噴孔群133は、第1噴孔群132よりも、弁座131の先端側に配置されている。各噴孔群132、133は、弁座131の周回り方向に均等な間隔で配置された複数の噴孔で構成されている。また、ノズルボデー13の先端部の反対端部(長手方向の他端部)には、ホルダボデー20が図示しないリテーニングナット等にて油密に固定されている。
アウタニードル11は、ノズルボデー13内を摺動可能なように、ノズルボデー13の先端部(長手方向の一端部)の反対端部(長手方向の他端部)側に対応する部位の外径がノズルボデー13の内径と略同径となるように拡径されている。そして、拡径された部位111(以下、第1ガイド部と称する。)の外周面111aに対向するノズルボデー13の内周面にて、ノズルボデー13に対してアウタニードル11が保持される構成としている。なお、ノズルボデー13の反対端部側における内径をアウタニードル11の外径と略同径となるように縮径し、この縮径した部位にて、アウタニードル11が保持される構成としてもよい。
インナニードル12は、アウタニードル11内を摺動可能なように、その外径がアウタニードル11の内径と略同径となるように形成されている。そして、インナニードル12の外周面に対向するアウタニードル11の外周面にて、アウタニードル11に対してインナニードル12が保持される構成としている。
アウタニードル11における噴孔132、133に対して近い側の先端には、弁座131に対して着座・離座することで第1噴孔群132を開閉するアウタシート部112が形成されている。また、インナニードル12における噴孔132、133に対して近い側の先端には、弁座131に対して着座・離座することで第2噴孔群133を開閉するインナシート部121が形成されている。
従って、本実施形態では、第1噴孔群132が「複数の噴孔の一部」を構成し、第2噴孔群133が「複数の噴孔の残部」を構成している。なお、燃料噴射ノズル10の先端側の詳細については後述する。
ここで、アウタニードル11は、第1ガイド部111よりも先端側の外径がノズルボデー13の内径に対して縮径されており、その部位のアウタニードル11の外周とノズルボデー13の内周との間には隙間がある。この隙間は、ホルダボデー20およびノズルボデー13に形成された高圧燃料通路21を介して燃料が供給される燃料溜まり14を構成している。
高圧燃料通路21は、ニードル駆動部2内の高圧通路2aを介して蓄圧器3に至る燃料供給通路3aに連通している。そのため、燃料溜まり14内には、高圧燃料通路21および燃料供給通路3aを介して蓄圧器3内の高圧燃料が供給されるようになっている。燃料溜まり14に供給された燃料は、ノズルボデー13の先端側の各噴孔群132、133に流れる。
アウタニードル11の根元側(噴孔に対して遠い側)の端部には、アウタ鍔部113が形成されている。このアウタ鍔部113における根元側の端面とホルダボデー20との間には、アウタニードル11を閉弁方向(第1噴孔群132を閉鎖する方向)に付勢する第1スプリング22が配設されている。
また、アウタ鍔部113における根元側の端面とホルダボデー20との間には、制御室23が形成されている。制御室内23には、インナニードル12の根元側(噴孔に対して遠い側)の端部に形成されたインナ鍔部122が配置されている。また、制御室23内には、インナニードル12を閉弁方向(第2噴孔群133を閉鎖する方向)に付勢する第2スプリング24が配設されている。
この制御室23の油圧は、ニードル駆動装置2の制御弁7にて制御される。本実施形態の制御弁7は、2位置3方弁構造であって、高圧通路2aから分岐する分岐通路2bと、燃料タンク4への燃料排出通路4aに接続する低圧通路2cのいずれか一方を選択的に連通させる。
制御室23には、制御弁7へ連通する制御通路25が開口しており、分岐通路2bが開放される図示の位置では、蓄圧器3からの高圧燃料が分岐通路2bから制御通路25を経て流入することになる。このため、高圧となる制御室23内の圧力と第1、第2スプリング22、24の付勢力との合力によって、アウタニードル11およびインナニードル12の各シート部112、121が第1、第2噴孔群132、133に押し付けられて、各ニードル11、12が閉弁している。
本実施形態のピエゾ駆動部8は、ピエゾアクチュエータ81の駆動力にて駆動ピストン82を変位させ、油圧室83の圧力を増減することによって制御弁7を駆動する。ピエゾアクチュエータ81は、例えば、圧電体を積層してなるピエゾスタックを備え、通電によってピエゾスタックを伸長させて変位を発生する。これに伴い、制御弁7の位置が切り換えられ、低圧通路2cと制御室23とが連通すると、制御室23の圧力が低下するために各ニードル11、12が開弁する。
ここで、制御装置6は、CPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータを備え、マイクロコンピュータは、各種センサ情報等に基づいて内部に記憶された各種処理を実行するように構成されている。
次に、本実施形態の燃料噴射ノズル10の先端部の構造を図2、図3(a)に基づいて説明する。図2は図1の燃料噴射ノズルの先端部の拡大図、図3は図2のA−A断面図(径方向断面図)を示している。なお、図2に示す燃料噴射ノズル1は、図3(a)のX−X断面で示している。また、図3(b)、図3(c)は、図3(a)に対応するもので、後述する第2ガイド部114の形状の変型例を示す図である。
図2に示すように、第1噴孔群132を閉鎖するアウタニードル11のアウタシート部112は、弁座22の内周に沿う略円錐状に形成されている。これにより、アウタニードル11が弁座131に着座する際に、燃料溜まり14内の燃料が第1噴孔群132に流出することを防止している。
第2噴孔群24を閉鎖するインナニードル12のインナシート部121は、弁座131の内周に沿う略円錐状に形成されている。これにより、アウタニードル11が弁座131から離座し、インナニードル12が弁座131に着座する際に、燃料溜まり14内の燃料が第2噴孔群133に流出することを防止している。
ここで、上述のように、本実施形態の燃料溜まり14は、ノズルボデー13の内周とアウタニードル11の外周との間の隙間で構成されている。そのため、インナニードル12のみが弁座131から離座して第2噴孔群133が開放されたとしても、アウタニードル11のアウタシート部112が燃料溜まり14と第2噴孔群133との間の通路を閉鎖することとなり、燃料溜まり14内の燃料が第2噴孔群133に流出することはない。
また、燃料溜まり14内には、アウタニードル11を軸方向に移動可能にしつつ、径方向への移動を規制する第2ガイド部114が設けられている。この第2ガイド部114は、アウタニードル11の外周とノズルボデー13の内周との径方向の間隔を一定に保つとともに、アウタニードル11がノズルボデー13内を軸方向への移動可能に保持している。
本実施形態では、第2ガイド部114をアウタニードル11の先端側と一体に成形される一体成形品にて構成している。具体的には、本実施形態では、アウタニードル11の先端側の外径をノズルボデー13の先端側の内径と略同径となるように拡径し、この拡径した部位にて第2ガイド部114が構成されている。
また、図3(a)に示すように、第2ガイド部114は、その外周にノズルボデー13の内周に対して当接する部位および離間する部位が形成されている。ここで、第2ガイド部114は、ノズルボデー13の内周径に対応する円筒の外周面の一部を、アウタニードル11の軸方向に沿って切り欠いて平坦面114aとすることで、ノズルボデー13に対して離間する部位を形成している。
具体的には、第2ガイド部114には、第2ガイド部114の周周りに等間隔に3つ当接する部位が形成されており、これら当接する部位にて、アウタニードル11の径方向への移動が規制されている。なお、当接する部位は、3つ以上形成されていてもよい。
そして、第2ガイド部114における離間する部位とノズルボデー13との間には、アウタニードル11の軸方向に沿って延びる隙間が形成されており、この隙間によって、燃料溜まり14内の燃料を各噴孔群132、133に供給する燃料通路15が確保される。
従って、第2ガイド部114は、燃料溜まり14内の燃料を各噴孔群132、133に導く燃料通路15を確保するとともに、アウタニードル11を軸方向に移動可能にしつつ径方向への移動を規制するガイド手段として機能する。
ここで、第2ガイド部114は、アウタニードル11の先端側を拡径した部位で構成するものに限らず、例えば、アウタニードル11と異なる部材(外周の一部に平坦面が形成された円筒状の部材)をアウタニードル11の外周に圧入固定する等し、ノズルボデー13と一体に構成してもよい。
次に、上記構成の燃料噴射装置の作動を説明する。サプライポンプ5が内燃機関によって駆動され、燃料タンク4から吸い上げた燃料を高圧にして、燃料通路5aを介して蓄圧器3に供給する。また、蓄圧器3内の燃料圧力が目標圧力になるように、サプライポンプ5の燃料吐出量が制御回路6により制御される。蓄圧器3内の燃料は、燃料供給通路3aおよび高圧通路2aを介して燃料噴射弁1に供給される。
燃料噴射弁1の作動は、先ずニードル駆動機構2のピエゾ駆動部8が作動しない状態では、制御弁7が制御室23と分岐通路2bを連通する位置にある。この時、蓄圧器3から制御弁7および制御通路25を介して制御室23に高圧燃料が導入されるために、各ニードル11、12が閉弁する。
ここで、アウタニードル11は、高圧となった制御室23の燃料圧力と第1スプリング22の合力によってアウタシート部112が弁座131に押し付けられ、第1噴孔群132を閉鎖する。同様に、制御室23の燃料圧力と第2スプリング24の合力によって、インナニードル12のインナシート部121が弁座131に押し付けられ、第2噴孔群133を閉鎖する。
制御装置6からの指令によって、ピエゾ駆動部8のピエゾアクチュエータ81が通電されて伸長し、駆動ピストン82が油圧室83の圧力を上昇させると、制御弁7が制御室23と低圧通路2cとを連通する位置に切り換えられる。
これにより、制御室23の燃料が制御通路25を介して排出され、制御室23の燃料圧力が徐々に低下する。制御室23の燃料圧力が所定圧を下回ると、アウタニードル11の先端面に上向きに作用する燃料溜まり14内の燃料圧力によって、アウタシート部112が弁座131から離座し、アウタニードル11がリフトを開始する。これに伴い、第1噴孔群132が開放され、第1噴孔群132から燃料が噴射される。
ここで、アウタニードル11は、インナニードル12を支軸とし、さらに、第1、第2ガイド部111、114にてその両端側が保持されているので、先端側において軸ずれすることなく開弁方向にリフトする。従って、第1噴孔群132から噴射される噴霧は均一で良好な燃料状態が得られる。
そして、アウタニードル11がさらにリフトすると、アウタニードル11の根元側の端面(アウタ鍔部113)がインナニードル12のインナ鍔部122に衝突し、インナ鍔部122を押し上げる。このため、インナニードル12のインナシート部121が弁座131から離座し、インナニードル12がリフトを開始する。その後は、アウタニードル11とインナニードル12とが一体にリフトすることになる。これに伴い、第1噴孔群132に加えて第2噴孔群133が開放され、第1噴孔群132および第2噴孔群133から燃料が噴射される。
ここで、各ニードル11、12が一体にリフトする場合、インナニードル12がアウタニードル11の支軸として機能しなくなるが、アウタニードル11は、第1、第2ガイド部111、114にて両端側が保持される。そのため、アウタニードル11は、先端側にて軸ずれすることなく開弁方向にリフトする。
また、インナニードル12は、第1、第2ガイド部111、114にて保持されたアウタニードル11の内周面で保持されているため軸ずれすることなく開弁方向にリフトする。従って、第1、第2噴孔群132、133から噴射される噴霧は均一で良好な燃料状態が得られる。
また、噴射停止時には、ピエゾ駆動部8によって、制御弁7を初期位置(制御室23と分岐通路2bとを連通する位置)に切り換え、蓄圧器3から制御弁7および制御通路25を介して制御室23に高圧燃料を導入する。制御室23の圧力が再上昇し、所定圧を超えるとアウタニードル11およびインナニードル12が下降する。この際、先ずインナニードル12がアウタニードル11の内周面で保持された状態で下降し、インナシート部121が弁座131に着座して第2噴孔群133が閉鎖される。これにより、第2噴孔群133からの燃料噴射が停止される。
一方、アウタニードル11は、インナニードル12のインナ鍔部122から離れて、第1、第2ガイド部111、114にて保持された状態で、さらに下降する。インナニードル12のインナシート部121が弁座131に着座して、第1噴孔群132が閉鎖される。これにより、第1噴孔群132からの燃料噴射が停止される。
以上説明したように、本実施形態では、第2ガイド部114にてアウタニードル11の先端側を保持しているので、各ニードル11、12を第1、第2噴孔群132、133を開放するようにリフトさせた場合の各ニードル11、12の先端側での軸ずれを抑制することができる。
その結果、各噴孔から噴射される燃料噴霧にばらつきを抑制することができるので、内燃機関からのNOxや黒鉛の排出量を抑制し、排気状態を向上させることができる。
ここで、本実施形態では、第2ガイド部114の外周面の平坦面114aとノズルボデー13の内周との間の隙間によって燃料通路15を構成しているが、これに限定されない。例えば、図3(b)、図3(c)に示すように、第2ガイド部114の外周にアウタニードル11の軸方向に沿って延びる複数の溝部114bを形成して、複数の溝部114bにて燃料通路15を構成してもよい。
溝部114bは、例えば、図3(b)に示すように断面略U字状の溝としてもよいし、図3(c)に示すように断面略V字状の溝としてもよい。なお、溝部114bは、第2ガイド部114の周周りに均等に形成されている。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図4、図5に基づいて説明する。上記第1実施形態と同様または均等な部分について同一の符号を付し、その説明を省略する。ここで、図4は、本実施形態の燃料噴射ノズルの先端部の軸方向断面図、図5(a)は、図4のB−B断面図である。なお、図5(b)は、図5(a)に対応するもので、本実施形態における第2ガイド部114の変型例を示す図である。
図4に示すように、本実施形態の第2ガイド部114には、アウタニードル11の軸方向に貫通する複数の貫通孔114cが形成されており、この貫通孔114cにて燃料通路15が構成されている。
この貫通孔114cとしては、図5(a)に示すように、周周りに均等に設けた複数の丸孔で構成することができる。なお、貫通孔114cは、燃料溜まり14内の燃料を各噴孔群132、133に導くことができればよく、上述した例に限らず、例えば、図5(b)に示すように、周周りに沿って形成した複数の長孔で構成してもよい。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図6、図7に基づいて説明する。上記第1実施形態と同様または均等な部分について同一の符号を付し、その説明を省略する。ここで、図6は、本実施形態の燃料噴射ノズルの先端部の軸方向断面図、図7は、本実施形態の燃料噴射ノズルの先端部の径方向断面図である。なお、図7(a)は、図6のC−C断面図であり、図7(b)は図6のD−D断面図である。
図6に示すように、本実施形態では、第1実施形態で説明した第2ガイド部114の替わりに、アウタニードル11を軸方向に移動可能にしつつ径方向への移動を規制するガイド手段としてニードルガイド部134が燃料溜まり14内に設けられている。
本実施形態では、ニードルガイド部134をノズルボデー11の先端側と一体に成形される一体成形品にて構成している。具体的には、ノズルボデー13の先端側の内径をアウタニードル11の先端側の外径と略同径となるように縮径し、この縮径した部位にてニードルガイド部134が構成されている。
また、図7に示すように、ニードルガイド部134は、その外周にアウタニードル11の外周に対して当接する部位および離間する部位が形成されている。この当接する部位にて、アウタニードル11の径方向への移動を規制するとともに、離間する部位とアウタニードル11の外周との隙間にて、燃料通路15が構成されている。
具体的には、ニードルガイド部134には、ニードルガイド部134の内周にアウタニードル11の軸方向に沿って延びる複数の溝部134aが形成されており、複数の溝部134aにて燃料通路15を構成している。
本実施形態の構成では、各ニードル11、12のそれぞれがリフトする際に、第1ガイド部111およびニードルガイド部134でアウタニードル11の両端側を保持しているので、各ニードル11、12の先端側での軸ずれを抑制することができる。
従って、本実施形態の燃料噴射ノズル10の構成によっても、第1実施形態で記載した効果と同様な効果を奏することができる。
なお、ニードルガイド部134は、ノズルボデー13の先端側の内周を縮径した部位で構成するものに限らず、例えば、ノズルボデー13と異なる部材(内周の一部に複数の溝が形成された部材)を圧入固定する等し、ノズルボデー13と一体に構成してもよい。また、燃料通路15は、燃料溜まり14内の燃料を各噴孔群132、133に導くことができればよく、例えば、ニードルガイド部134にアウタニードル11の軸方向に沿って貫通する貫通孔を形成し、この貫通孔にて燃料通路を構成するようにしてもよい。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。例えば、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の実施形態の燃料噴射ノズル10は、アウタニードル11がリフトした後にインナニードル12がリフトする構成であるが、これに限定されず、インナニードル12がリフトした後にアウタニードル11がリフトする構成であってもよい。
(2)上述の実施形態では、各噴孔群132、133には、ノズルボデー13の内周面とアウタニードル11の外周面との間の隙間に形成された燃料溜まり14内の燃料が供給される構成としているが、これに限定されない。例えば、アウタニードル11に外周と内周とを連通させる連通孔を設け、この連通孔からインナシート部121まで延びる燃料通路をインナニードル12の外周に確保して、この燃料通路を介して燃料溜まり14内の燃料を第2噴孔群132に供給する構成としてもよい。ここで、インナニードル12の外周に確保する燃料通路は、例えば、アウタニードルに設けた連通孔からインナシート部121まで延びる溝通路で構成することができる。
(3)上述の実施形態では、蓄圧器3内の燃料をノズルボデー13に形成された高圧燃料通路23aを介して燃料溜まり14に導く構成としているが、例えば、アウタニードル11の反対端部側の拡径した部位(第1ガイド部111)に燃料通路を形成し、この燃料通路を高圧燃料通路としてもよい。これによれば、ノズルボデー13に高圧燃料通路を確保する必要がないため、燃料噴射ノズル10の径方向の体格の小さくすることができる。なお、この場合の高圧燃料通路は、制御室に連通しないように形成する必要がある。
(4)上述の実施形態におけるニードル駆動機構2、例えば制御弁やピエゾ駆動部の構成は、これに限定されるものではなく、他の構成としてもよい。また、ピエゾ駆動部に代えてソレノイドを有する電磁駆動部を用いてもよい。
(5)上述の実施形態では、燃料噴射ノズル10をディーゼルエンジン用の燃料噴射弁1に適用した例を説明したが、これに限らず、ディーゼルエンジン以外の燃料噴射弁に適用してもよい。
10 燃料噴射ノズル
11 アウタニードル
114 第2ガイド部(ガイド手段)
12 インナニードル
13 ノズルボデー
132 第1噴孔群(複数の噴孔の一部)
133 第2噴孔群(複数の噴孔の残部)
134 ニードルガイド部(ガイド手段)
14 燃料溜まり
15 燃料通路

Claims (6)

  1. 燃料を噴射する複数の噴孔が先端部に形成されたノズルボデー(13)と、
    前記ノズルボデー(13)内の先端部の反対端部側にて摺動可能に保持されて前記複数の噴孔の一部(132)を開閉するアウタニードル(11)と、
    前記アウタニードル(11)内にて摺動可能に保持されて前記複数の噴孔の残部(133)を開閉するインナニードル(12)とを備え、
    前記ノズルボデー(13)における前記反対端部側よりも先端側の内周と前記アウタニードル(11)の外周との間には、隙間が設けられ、前記隙間が燃料を溜める燃料溜まり(14)を構成しており、
    前記燃料溜まり(14)には、前記燃料溜まり(14)内の燃料を前記複数の噴孔に導く燃料通路(15)が確保されるとともに、前記アウタニードル(11)を軸方向に移動可能にしつつ径方向への移動を規制するガイド手段(114、134)が設けられていることを特徴とする燃料噴射ノズル。
  2. 前記ガイド手段(114)は、前記アウタニードル(11)と一体に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射ノズル。
  3. 前記ガイド手段(134)は、前記ノズルボデー(13)と一体に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射ノズル。
  4. 前記ガイド手段(114)の外周には、前記ノズルボデー(13)の内周と当接する部位および離間する部位が形成されており、
    前記離間する部位と前記ノズルボデー(13)の内周との間には、前記アウタニードル(11)の軸方向に沿って延びる隙間が形成され、前記隙間にて前記燃料通路(15)が構成されていることを特徴とする請求項2に記載の燃料噴射ノズル。
  5. 前記ガイド手段(134)の内周には、前記アウタニードル(11)の外周と当接する部位および離間する部位が形成されており、
    前記離間する部位と前記アウタニードル(11)の外周との間には、前記アウタニードル(11)の軸方向に沿って延びる隙間が形成され、前記隙間にて前記燃料通路(15)が構成されていることを特徴とする請求項2に記載の燃料噴射ノズル。
  6. 前記ガイド手段(114、134)には、前記アウタニードル(11)の軸方向に沿って貫通する貫通孔(114c)が形成されており、前記貫通孔(114c)にて前記燃料通路(15)が構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の燃料噴射ノズル。
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