JP2010174674A - 密閉型ロータリ圧縮機および空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧縮機運転状態から、室温制御等で、圧縮機を停止した場合、シリンダから密閉容器内部へ吐出された高圧冷媒ガスは、弁で仕切られているシリンダへは逆流しないため、吸入低圧ガスと、吐出高圧ガスとの間に圧力差が残存する。この状態から、圧縮機の運転を再開する場合、圧力差が残存していると、電動機の始動トルクが不足し、圧縮機の起動ができないため、圧力差が緩和されるまでの間、一定時間を経過させる必要がある。空気調和機に搭載した場合、停止から再始動までの時間を一定以上に確保する必要があり、安定した室温制御に制限がある。
【解決手段】シリンダと密閉容器とを仕切る弁の可動部を任意に開閉させことで、圧縮機運転状態から停止させた時、吸入低圧ガスと、吐出高圧ガスとの間の圧力差を緩和する。
【選択図】図1
【解決手段】シリンダと密閉容器とを仕切る弁の可動部を任意に開閉させことで、圧縮機運転状態から停止させた時、吸入低圧ガスと、吐出高圧ガスとの間の圧力差を緩和する。
【選択図】図1
Description
本発明は、冷凍空調機器などに使用される密閉型ロータリ圧縮機とそれを搭載した空気調和機に関するものである。
図3は、ロータリ圧縮機の圧縮機構部の横断面図であり、この圧縮機構部101は、シリンダ102と、クランク軸103の偏心軸104に回転自在に嵌合され、前記シリンダ102内部を回転運動するピストン105と、このピストン105の外周に接して前記シリンダ102に設けられたベーン溝106を往復運動するベーン107と、このベーン107を前記ピストン105に押接させるためのベーンバネ108とで構成されている。また、前記シリンダ102は、前記ベーン107によって吸入孔109側の気室と、吐出切欠き110側の気室とに仕切られている。
圧縮機構部101は、前記シリンダ102の外径とほぼ同じ内径を有する円筒形の密閉容器(図示せず)内に、電動機(図示せず)とともに設置されており、この電動機の回転力が前記クランク軸103によって、この圧縮機構部101へ伝達される。
上記構成により、圧縮機構部101に設けられた吸入孔109から吸入された低圧冷媒ガスは、圧縮された後、吐出切欠き110を経て高圧冷媒ガスとなって、一旦、前記密閉容器内部へ吐出された後、密閉容器外部へ吐出される。シリンダ102と、前記密閉容器内部とは弁(図示せず)で仕切られており、一旦前記密閉容器内部へと吐出された高圧冷媒ガスは、シリンダ102へは逆流しない。
特開平8−021387号公報
しかしながら、従来の技術では、次のような課題が発生していた。
圧縮機を搭載した空気調和機において、圧縮機運転状態から、室温制御等で、圧縮機を停止した場合、シリンダから密閉容器内部へ吐出された高圧冷媒ガスは、弁で仕切られているシリンダへは逆流しないため、吸入低圧ガスと、吐出高圧ガスとの間に圧力差が残存する。この状態から、圧縮機の運転を再開する場合、圧力差が残存していると、電動機の始動トルクが不足し、圧縮機の起動ができないため、圧力差が緩和されるまでの間、一定時間を経過させる必要があった。
本発明にかかる密閉型ロータリ圧縮機は、シリンダと密閉容器とを仕切る弁の可動部を任意に開閉させるものである。
また本発明の密閉型ロータリ圧縮機は、シリンダと密閉容器とを仕切る弁の可動部先端を延設し、前記弁の延設された可動部に対向するシリンダに、可動ピストンを設けたものである。
また本発明の密閉型ロータリ圧縮機は、シリンダと密閉容器とを仕切る弁の可動部先端を延設し、前記弁の延設された可動部に対向するシリンダに設けた可動ピストンを電磁コイルで駆動するものである。
また本発明は、前記密閉型ロータリ圧縮機を空気調和機に搭載するものである。
本発明の密閉型ロータリ圧縮機によって、圧縮機運転状態から、圧縮機を停止した場合に、シリンダから密閉容器内部へ吐出された高圧冷媒ガスが、弁で仕切られているシリンダへは逆流せず、吸入低圧ガスと、吐出高圧ガスとの間に圧力差が残存するが、この時、弁を任意に開くことができ、シリンダから一旦密閉容器内へ吐出された高圧冷媒ガスを、再びシリンダ内へと導くことにより、吸入低圧ガスと、吐出高圧ガスとの圧力差が解消でき、圧縮機停止後、圧力差が緩和されるまでの一定時間が経過するのを待つ必要は無く、任意の時間で圧縮機の運転を再開することができる。
また本発明によって、弁を強制的に開くことができる。
また本発明によって、弁を圧縮機外部から、任意に開くことができる。
また本発明により、圧縮機停止から再起動までの時間を任意に行うことが可能となり、より安定した室温制御を行う空気調和機が提供できる。
第1の発明は、円筒形の密閉容器内部に、電動機部と、この電動機部によってクランク軸を介して駆動される圧縮機構部とを設置し、前記圧縮機構部を、円筒形のシリンダと、前記クランク軸の偏心軸に回転自在に嵌合され前記シリンダ内部を回転運動するピストンと、前記シリンダと前記ピストンからなる空間を仕切るベーンで構成された密閉型ロータリ圧縮機において、前記シリンダと前記密閉容器とを仕切る弁の可動部を任意に開閉させるものである。
第2の発明は前記シリンダと前記密閉容器とを仕切る弁の可動部先端を延設し、前記弁の延設された可動部に対向する前記シリンダに、可動ピストンを設けるものである。
第3の発明は前記可動ピストンを、電磁コイルで駆動するものである。
第4の発明は前記第1の発明、または前記第2の発明、または前記第3の発明の密閉型ロータリ圧縮機を、空気調和機に搭載するものである。
(実施の形態1)
図1は第1の発明を示す実施の形態1における密閉型ロータリ圧縮機の縦断面図である。
図1は第1の発明を示す実施の形態1における密閉型ロータリ圧縮機の縦断面図である。
また図2は第1の発明を示す実施の形態1における密閉型ロータリ圧縮機の要部横断面図である。
さらに図3は第1の発明を示す実施の形態1における密閉型ロータリ圧縮機の要部縦断面図である。
図1、図2及び図3において、圧縮機構部1は、シリンダ2と、クランク軸3の偏心軸4に回転自在に嵌合され、前記シリンダ2内部を回転運動するピストン5と、このピストン5の外周に接してシリンダ2に設けられたベーン溝6を往復運動するベーン7と、このベーン7をピストン5に押接させるためのベーンバネ8とで構成されている。また、シリンダ2は、ベーン7によって吸入孔9側の気室と、吐出切欠き10側の気室とに仕切られている。
圧縮機構部1は、シリンダ2の外径とほぼ同じ内径を有する円筒形の密閉容器11内に、電動機12とともに設置されており、この電動機12の回転力がクランク軸3によって、圧縮機構部1へ伝達される。
シリンダ2と、密閉容器11内部とを仕切る弁14の可動部先端14aを延設し、シリンダ2の可動部先端14aに対向する部分に、可動ピストン15を設けている。
可動ピストン15は電磁コイル16で任意に駆動でき、可動ピストン15をシリンダ2から外部へ突出させることで弁14を開くことができる。
上記構成において、圧縮機の通常通常運転時は、可動ピストン15はシリンダ2内に収納されている。圧縮機の通常運転時において、圧縮機構部1に設けられた吸入孔9から吸入された低圧冷媒ガスは、圧縮された後、吐出切欠き10を経て高圧冷媒ガスとなって、一旦、密閉容器11内部へ吐出された後、密閉容器11外部へ吐出される。シリンダ2と、密閉容器11内部とは弁14で仕切られており、一旦密閉容器11内部へと吐出された高圧冷媒ガスは、シリンダ2へは逆流しない。
この状態で、圧縮機運転状態から、圧縮機を停止した場合に、シリンダ2から密閉容器11内部へ吐出された高圧冷媒ガスが、弁14で仕切られているシリンダ2へは逆流せず、吸入低圧ガスと、吐出高圧ガスとの間に圧力差が残存するため、このままでは即座に圧縮機の運転を再開することはできない。
ここで、電磁コイル16により、可動ピストン15をシリンダ2から突出させ、弁14の可動部先端14aを押し上げることで、弁14を開き、シリンダ2から一旦密閉容器11内へ吐出された高圧冷媒ガスを、再びシリンダ2内へと導くことで、吸入低圧ガスと、吐出高圧ガスとの圧力差が解消でき、圧縮機停止後、圧力差が緩和されるまでの一定時間が経過するのを待つ必要は無く、任意の時間で圧縮機の運転を再開することができる。
以上のように、第1の発明は、シリンダ2と密閉容器11とを仕切る弁14の可動部を任意に開閉させるもので、シリンダ2から一旦密閉容器11内へ吐出された高圧冷媒ガスを、再びシリンダ2内へと導くことにより、吸入低圧ガスと、吐出高圧ガスとの圧力差が解消でき、圧縮機停止後、圧力差が緩和されるまでの一定時間が経過するのを待つ必要は無く、任意の時間で圧縮機の運転を再開することができる。
第2の発明は、シリンダ2と、密閉容器11内部とを仕切る弁14の可動部先端14aを延設し、シリンダ2の可動部先端14aに対向する部分に、可動ピストン15を設けることで、可動ピストン15の動きによって、弁14を強制的に開くことができる。
第3の発明は、可動ピストン15を電磁コイル16で任意に駆動することにより、弁14を圧縮機外部から、任意に開くことができる。
第4の発明は、本発明の圧縮機を空気調和機に搭載したもので、圧縮機停止から再起動までの時間を任意に行うことが可能となり、より安定した室温制御を提供できる。
以上のように、本発明にかかる密閉型ロータリ圧縮機は、空気調和機用や、冷蔵庫、除湿機等、類似の冷凍サイクル装置に、応用展開が可能である。
1 圧縮機構部
2 シリンダ
3 クランク軸3
4 偏心軸4
5 ピストン
7 ベーン
11 密閉容器
12 電動機
14 弁
15 可動ピストン
16 電磁コイル
2 シリンダ
3 クランク軸3
4 偏心軸4
5 ピストン
7 ベーン
11 密閉容器
12 電動機
14 弁
15 可動ピストン
16 電磁コイル
Claims (4)
- 円筒形の密閉容器内部に、電動機部と、この電動機部によってクランク軸を介して駆動される圧縮機構部とを設置し、前記圧縮機構部を、円筒形のシリンダと、前記クランク軸の偏心軸に回転自在に嵌合され前記シリンダ内部を回転運動するピストンと、前記シリンダと前記ピストンからなる空間を仕切るベーンで構成された密閉型ロータリ圧縮機において、前記シリンダと前記密閉容器とを仕切る弁の可動部を任意に開閉させることを特徴とする密閉型ロータリ圧縮機。
- シリンダと密閉容器とを仕切る弁の可動部先端を延設し、前記弁の延設された可動部に対向する前記シリンダに、可動ピストンを設けたことを特徴とする請求項1記載の密閉型ロータリ圧縮機。
- 可動ピストンを、電磁コイルで駆動することを特徴とする請求項2記載の密閉型ロータリ圧縮機。
- 請求項1から3のいずれか1項に記載の密閉型ロータリ圧縮機を搭載した空気調和機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009016191A JP2010174674A (ja) | 2009-01-28 | 2009-01-28 | 密閉型ロータリ圧縮機および空気調和機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009016191A JP2010174674A (ja) | 2009-01-28 | 2009-01-28 | 密閉型ロータリ圧縮機および空気調和機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010174674A true JP2010174674A (ja) | 2010-08-12 |
Family
ID=42705887
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009016191A Pending JP2010174674A (ja) | 2009-01-28 | 2009-01-28 | 密閉型ロータリ圧縮機および空気調和機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010174674A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112412789A (zh) * | 2019-08-23 | 2021-02-26 | 广东美芝制冷设备有限公司 | 压缩机及冷冻循环装置 |
WO2022077754A1 (zh) * | 2020-10-14 | 2022-04-21 | 广东美芝制冷设备有限公司 | 压缩机和制冷*** |
-
2009
- 2009-01-28 JP JP2009016191A patent/JP2010174674A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112412789A (zh) * | 2019-08-23 | 2021-02-26 | 广东美芝制冷设备有限公司 | 压缩机及冷冻循环装置 |
CN112412789B (zh) * | 2019-08-23 | 2022-09-06 | 广东美芝制冷设备有限公司 | 压缩机及冷冻循环装置 |
WO2022077754A1 (zh) * | 2020-10-14 | 2022-04-21 | 广东美芝制冷设备有限公司 | 压缩机和制冷*** |
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