JP2010173139A - 台タイヤの製造方法と更生用トレッド及び更生タイヤ - Google Patents

台タイヤの製造方法と更生用トレッド及び更生タイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】台タイヤを形成するバフがけにおいて不良の発生を抑制する台タイヤの製造方法と、その台タイヤに使用する更生用トレッド、及び、前記台タイヤに前記更生用トレッドを貼り付けた更生タイヤを提供する。
【解決手段】使用済みタイヤのトレッド部分を削ることによりバフ面10aを形成する台タイヤ10の製造方法であって、バフ面10aの幅方向両端を幅方向中心よりタイヤ径方向に高く位置するように削るようにして台タイヤを製造し、前記台タイヤ10の製造方法により製造される台タイヤ10のバフ面10aに貼り付けられる更生用トレッド11を前記バフ面10aに貼り付けられる面が前記バフ面10aと相対する形状に形成し、この更生用トレッドを前記台タイヤ10に貼り付けて更生タイヤを製造する。
【選択図】図2

Description

本発明は、使用済みタイヤのトレッド部をバフがけして、新品のトレッドを配設して、再びタイヤとして使用するための台タイヤの製造方法とその更生用トレッド及びその更生タイヤに関する。
更生タイヤを製造する工程の1つにバフ工程がある。従来、バフ工程は、特許文献1に示すように、タイヤのクラウン形状つまり新品状態のタイヤのトレッド部分が有する形状を、仮想のバフがけ形状(バフライン)として用い、このバフラインに沿って使用済みタイヤをバフがけすることにより台タイヤが形成される。
また、バフがけされた台タイヤには、加硫済みのプレキュアトレッドや未加硫のトレッドゴムなどの更生用トレッドゴムが貼り付けられる。更生用トレッドは、台タイヤへの貼り付け面とトレッドの踏面がほぼ平行に形成されるため、この更生用トレッドが貼り付けられた更生タイヤは、バフがけ形状が更生タイヤの踏面の形状に影響することになる。
特開2004−98953号公報
しかし、上記のように使用済みタイヤを新品タイヤのクラウン形状に沿ってバフがけすると、バフがけ形状(バフライン)がタイヤ幅方向の端部においてタイヤ幅方向の中心よりもタイヤ径方向に低い位置となるため、バフがけしたときに使用済みタイヤの最外層に位置するベルトの端部をバフがけしてしまい、バフ工程で使用済みタイヤを台タイヤとして使用できなくさせてしまうおそれがある。
また、従来の更生用トレッドは、台タイヤのバフがけ形状に依存するため、例えば、ベルトをバフがけしないようにバフがけ形状を都度変化させた場合、このバフ面に従来の更生用トレッドを貼り付けてしまうと、更生タイヤのトレッドの踏面は、タイヤの接地形状が十分性能を発揮できない形状となるおそれがある。
本発明は、前記課題を解決するため、台タイヤを形成するバフがけにおいて不良の発生を抑制する台タイヤの製造方法と、その台タイヤに使用する更生用トレッド、及び、前記台タイヤに前記更生用トレッドを貼り付けた更生タイヤを提供する。
本発明の第1の形態として、使用済みタイヤのトレッド部分を削ることによりバフ面を形成する台タイヤの製造方法であって、バフ面の幅方向両端が幅方向中心よりタイヤ径方向に高く位置するように削る製造方法とした。
本発明によれば、バフ面の幅方向両端を幅方向中心よりタイヤ径方向に高く位置するように削ることにより、使用済みタイヤをバフがけするときに、使用済みタイヤの最外層に位置するベルトを削ることなく台タイヤを製造することができる。
本発明の他の形態として、バフ面の幅方向中心は、台タイヤのベルト層の最外層に位置するベルトからタイヤ径方向に2mm〜5mmの位置となるように設定される製造方法とした。
本発明によれば、台タイヤのベルト層の最外層に位置するベルトからタイヤ径方向に2mm〜5mmの位置となるように設定されることにより、使用済みタイヤをバフがけするときの精度により使用済みタイヤの最外層に位置するベルトを削ることなく、また、バフがけ後に、使用済みタイヤの溝などを残すことなく、バフがけして台タイヤを製造することができる。
本発明の他の形態として、台タイヤのバフ面に貼り付けられる更生用トレッドであって、更生用トレッドはバフ面に貼り付けられる面がバフ面と相対する形状に形成される構成とした。
本発明によれば、台タイヤの製造方法により製造される台タイヤのバフ面に貼り付けられる更生用トレッドであって、更生用トレッドのバフ面に貼り付けられる面がバフ面と相対する形状に形成されることにより、更生用トレッドを台タイヤのバフ面に対して変形させることなく合致させることができる。
本発明の他の形態として、更生用トレッドは、幅方向中心の厚さが幅方向両端の厚さよりも厚く形成される構成とした。
本発明によれば、更生用トレッドは、幅方向中心の厚さが幅方向両端の厚さよりも厚く形成されることにより、更生用トレッドの踏面の形状や溝深さを自由に設定することができる。
本発明の他の形態として、使用済みタイヤのトレッド部分を削ることによりバフ面を形成した台タイヤと、この台タイヤのバフ面に貼り付けた更生用トレッドとを備えた更生用タイヤにおいて、前記バフ面の幅方向両端が幅方向中心よりタイヤ径方向に徐々に高く位置するようにバフ面を成形し、更生用トレッドが前記バフ面の成形された形状に合致するように成形されて貼り付けられる構成とした。
本発明によれば、使用済みタイヤのトレッド部分を削ることによりバフ面を形成した台タイヤと、この台タイヤのバフ面に貼り付けた更生用トレッドとを備えた更生タイヤにおいて、バフ面の幅方向両端が幅方向中心よりタイヤ径方向に徐々に高く位置するようにバフ面を成形し、更生用トレッドが前記バフ面の成形された形状に合致するように成形されて貼り付けられることにより、台タイヤの不良発生を抑制しつつ効率よく更生タイヤを製造することができる。
本発明の実施形態に係る使用済みタイヤ断面図。 本発明の実施形態に係る台タイヤ及び更生用トレッドの断面図。 本発明の実施形態に係る更生タイヤ製造工程図。 試験用比較例1の台タイヤ及び更生用トレッドの断面図。 試験用比較例2の台タイヤ及び更生用トレッドの断面図。 試験用比較例3の台タイヤ及び更生用トレッドの断面図。 本発明の実施形態に係る試験結果。 本発明の他の形態に係る台タイヤのバフがけ形状を示す図。
以下、本発明について説明する。
図1は、本発明の台タイヤ10の製造方法により加工される加工前の使用済みタイヤTの断面を示す。図1に示す使用済みタイヤTは、路面踏面となるトレッド部分T1の表面側を破線Sまで削って切除することにより、トレッド部分T1の断面がほぼ台形状に成形された台タイヤ10として形成される。
例えば、台タイヤ10となる使用済みタイヤTは、概略、インナーライナー6、カーカス4、ベルト7、ビードコード2、ビードフィラー3などによって構成される。
インナーライナー6は、タイヤTの内圧を保持して空気がタイヤT内部から漏れないようにタイヤの内圧を保持するためのゴム層である。
カーカス4は、プライコードと呼ばれる繊維コードやスチールコードを骨格としてカーカスゴムに接着して形成される。繊維コードは、すだれ状に加工されて繊維コード補強材を形成し、両面からゴム部材を加熱しながら加圧することによりカーカス4が形成される。タイヤにおいてカーカス4は、タイヤのビード部において外側に折り返されビードコード2とビードフィラー3を包み込むように形成される。
ビードコード2は、スチールコードなどからなり、ホイールリムとの内圧を保持したり、回転するタイヤに作用するトルクに対してタイヤとホイールリムとの間に滑りが生じないようにタイヤをリムに固定する役割を果たしている。このビードコード2の周囲には、ゴムを基本素材とするビードフィラー3が設けられる。
ビードフィラー3は、硬質や軟質のゴムからなる部材で、ビード部におけるカーカス4の折り返し部分を満たしてビード部分の補強部材の役割を果たす。
ベルト7は、カーカス4の中央上部に配置され、スチールコードからなり、ベルトゴムとスチールコードとを接着して形成される。ベルト7は、最もカーカス4側に位置するベルト7aと、次層となるベルト7bと、最外層となるベルト7cの3層構造からなる。ベルト7の役割は、タイヤの内圧の変化や回転による変形を抑え、路面からの入力を受け止めて衝撃を緩和する役目を持つ。
なお、ベルト7は、上記3層構造に限らずタイヤによってベルト層の数量及び形状、ベルトの素材が異なる。
図2は、本発明により形成された台タイヤ10とそれに貼り付けられる更生用トレッド11の断面を示す。図3は、更生タイヤの製造工程を示す。
以下更生タイヤの製造工程を説明しつつ台タイヤ10の製造方法について説明する。
更生タイヤは、図3に示す工程により生産される。
まず、検査工程S1により使用済みタイヤTが更生タイヤとして使用の可否の検査が行われる。この検査工程S1では、3つの検査が行われる。
最初に使用済みタイヤTの外観検査が目視により行われる。外観検査により、使用済みタイヤTの内外に存在するすべての傷やパンク痕などの異常を見つけてマーキングが行われる。
次に、検査機器を使い釘穴検査が行われる。この検査は、使用済みタイヤTの内側から電極となるチェーンを垂らし、使用済みタイヤTの外側に配置した電極に向けて約5万ボルトの高電圧を印加することで、高電圧が穴を通過するときに生じるスパークを認識することにより、目視では確認できない釘穴が発見される。
次に、検査チェンバーを使い使用済みタイヤTの剥離検査が行われる。この検査は、検査チェンバー内に使用済みタイヤTを配し、チェンバー内の空気を抜き入れし、その様子をレーザー光を照射しつつ撮影することにより行われる。剥離が生じている場合には、剥離部分に気泡が生じ、照射されるレーザー光により映し出される。つまり、外観からは見ることができないタイヤ内部、特にトレッドゴムやその下に位置するラジアルベルトとの間に生じている剥離部分を発見することができる。この検査で剥離が発見された使用済みタイヤTは台タイヤ10として使用されない。
次のバフ工程S2では、使用済みタイヤTを回転させてトレッド部分T1の表面に残っているパターンに刃物を押し当てトレッド部分T1が削られる。バフがけを行う図外のバフ装置には、あらかじめ使用済みタイヤ毎に異なるサイズや種類及びメーカー毎に異なるバフがけの基準となるベルト7cの位置データなどがあらかじめ入力される。
最外層のベルト7cの位置は、タイヤのサイズや種類及びメーカーによって異なるため、各種類毎の使用済みタイヤTをサンプルとして、実際にトレッド部分T1の幅方向中心24の一部をベルト7cが見える位置まで削り、タイヤ径中心からベルト7cまでのタイヤ径方向距離、又は、タイヤ径方向距離に基づいてベルト7cのタイヤ周方向長さを算出することにより求められる。
本実施形態では、算出されたベルト7cのタイヤ周方向長さに基づいてバフがけが行われる。具体的には、バフ工程S2においてバフがけしつつ、バフがけした外周面の長さを測定して所定のタイヤ周方向長さになるまでバフがけされる。
このタイヤ周方向長さは、ベルト7cの位置からタイヤ径方向外側に2mm〜5mmの位置となるように設定される。
なお、ベルト7cの外面位置からタイヤ径方向に2mmから5mmに離れた位置に設定した理由は、例えば2mm未満では、バフがけ作業の精度を考慮した場合、ベルト7cをキズつけるおそれがあり、5mmを超えると使用済みタイヤTにバフがけしたにもかかわらずバフ面10aに溝が残ってしまうおそれがあるからである。
また、バフ面10aは、バフ面10aの幅方向左右の端部である幅方向両端21,22が、幅方向中心24より高さHだけ高くなるように弓なりに形成される。すなわち、使用済みタイヤTのバフ面10aの幅方向両端21,22が幅方向中心24よりタイヤ半径方向外側に向かうに従い徐々に高く位置するようにバフ面10aが形成される。
上記のようにバフ面10aを形成することにより、ベルト層の最外層に位置するベルト7cを削ることなくバフがけすることができ、バフ工程での不良発生を抑制することができる。
上記形状が得られるようにバフ装置に設定することにより、使用済みタイヤTにあったメニューからメーカーやサイズを選択するだけで、自動的にバフ工程S2を実行することができる。なお、バフがけは、台タイヤ10の上にゴムを貼り付けるためにバフ面10aは所定の粗さとなるように削られる。
次の補修工程S3は、バフ工程S2が終わった台タイヤ10の表面に生じた欠損部や穴などが補修される。補修工程S3は、台タイヤ10の程度に合わせて、グラインダーや補修ゴムなどを使い分けて補修したのちクッションゴムが貼り付けられる。
次の糊付け工程S4では、台タイヤ10のバフがけを施した面にクッションゴムを介して更生用トレッド11を貼り付けるためにゴム糊が塗布される。
次の貼り付け工程S5では、本発明にかかる更生用トレッド11を貼り付ける。本実施形態ではプレキュア成型により形成された更生用トレッド11が貼り付けられる。プレキュア成型とは、更生用トレッド11が予め加硫成型された加硫済みの更生用トレッド11を製造する方法である。
更生用トレッド11は、台タイヤ10に形成された弓なりのバフ面10aに対して反転形状となるように合致するように成形された逆弓なりの貼り付け面11aを有する。つまり、バフ面10aに対して更生用トレッド11の貼り付け面11aが、相対する形状、即ち、互いがぴったりと一致して貼り付けられる形状に成形される。
すなわち、本発明の台タイヤの製造方法により製造される台タイヤのバフ面に貼り付けられる更生用トレッドであって、更生用トレッドはバフ面に貼り付けられる面がバフ面と相対する形状に形成される。
さらに更生用トレッド11の踏面11bが更生前の新品タイヤと同じクラウン形状となるように形成されている。この場合、図2に示すように、更生用トレッド11の表面形状は、やや膨出する如く成形された断面ほぼカマボコ状の形状を有し、更生用トレッド11の断面形状は幅方向中心28部分の厚みAが幅方向両端25,26部分の厚みBよりも厚くなる形状となる。
次のエンベローピング工程S6では、更生用トレッド11が台タイヤ10に貼り付けられた更生タイヤをエンベロープで包み更生タイヤを加硫する準備が行われる。ここで用いられるエンベロープは、台タイヤ10に更生用トレッド11が密着するように包まれる。
次の加硫工程S7では、エンベローピングされた更生タイヤを加硫容器に入れて加硫を行う。この加硫工程S7は、台タイヤ10と更生用トレッド11の接着面に対して加圧,加熱,加硫を行うことにより、台タイヤ10と更生用トレッド11とが密着するように約4時間行われる。
次の完成検査工程S8では、2つの方法により検査される。まず、加硫された更生タイヤの目視による外観検査が行われる。外観検査では、特に、加硫された更生タイヤの台タイヤ10と更生用トレッド11の接合面や、補修工程S3で行われた補修箇所の検査が行われる。
次の検査では、耐圧検査が行われる。耐圧検査では、更生タイヤに空気を入れて内圧をかけて加圧し、十数分放置して圧がかかった状態での異常の有無が検査される。
以上の工程S1からS8により更生タイヤが製造される。
なお、上記工程においてプレキュアトレッドを使用した工程について述べたが、上記貼り付け工程S5において未加硫のトレッドゴムが貼り付けられても良い。この場合、トレッドゴムが貼り付けられた更生タイヤは、金型で成型されるため、トレッドゴムはプレキュアトレッドのように貼り付け面や踏面が形成されていなくても良い。
図7は、台タイヤの使用率の検証及び生産された更生タイヤの耐偏摩耗性能の試験結果を示す表である。
実験例
本発明の製造方法により台タイヤ10を形成し、更生用トレッド11を作成して貼り付け、更生タイヤを試作し、台タイヤ10の使用率の検証及び生産された更生タイヤの耐偏摩耗性能の評価を行った。
まず、本発明による更生タイヤの製造は、大型車用のタイヤサイズ275/80R22.5の使用済みタイヤTをタイヤメーカーやトレッドパターンを問わず無作為に100本選出し、上記方法により台タイヤ10を形成したときの台タイヤ10としての不良発生率(リジェクト率)と、従来の方法で台タイヤ10′を形成したときの台タイヤ10′としての不良発生率(リジェクト率)を比較した。
なお、比較例1は図4,比較例2は図5,比較例3は図6に示すように形成される。
試験タイヤの製造方法
実施例1は、図2に示すように、本発明の台タイヤの製造方法及び本発明の更生トレッドを貼り付けた更生タイヤである。
また、比較例1は、図4に示すように、台タイヤ10′は、従来の方法により、バフがけ形状の幅方向中心24が幅方向両端21,22よりもタイヤ径方向に高く位置するように成形され、幅方向中心28の厚みAと幅方向両端25,26の厚みBとがほぼ同じ厚みとなった更生用トレッド11’を貼り付けた更生タイヤである。
なお、更生用トレッド11’は全体形状が幅方向両端25,26側を幅方向中心28側よりやや台タイヤ10方向に撓ませた形状となる。
また、比較例2は、図5に示すように、本発明の台タイヤ10に従来のほぼフラットに成形された更生用トレッド11’を貼り付けた更生タイヤである。
また、比較例3は、図6に示すように、台タイヤ10”は、貼り付け面11aの幅方向中心24が幅方向両端21,22とタイヤ径方向に同じ高さに位置するように平らに形成され、この平らなバフ面10aに相対する貼り付け面11aを有し、踏面11bが新品タイヤのクラウン形状に形成された更生用トレッド11”を貼り付けた更生タイヤである。更生用トレッド11”の表面形状は図4と同様となっている。
試験方法
上記試験タイヤを7.5×22.5のリムに組み付けてタイヤ車輪とし、この車輪を大型トラックに装着して、タイヤ内圧:900kPa,タイヤ荷重:26.7kN/本の条件下で舗装された良路(高速道路50%+一般道路50%)を4000km走行した。
評価方法
上記走行後、残溝の全平均の比較を行うことでトレッド形状により生じる偏摩耗が与える耐磨耗の低下レベルを比較した。
図7に示す試験結果は、台タイヤを形成するときの不良発生を示すリジェクト率と耐偏磨耗性を示す。リジェクト率及び耐偏磨耗性は、従来の製造方法により製造された更生タイヤを示す比較例1を基準とし100で示す。
リジェクト率について比較すると、実施例と比較例2が105と向上しリジェクト量が減少したことを示す。すなわち、台タイヤ10が本発明の方法で形成されることにより台タイヤ10にバフがけするときに生じる不良の発生を抑制することが分かった。
また、耐偏摩耗性について比較すると、比較例2を除き耐偏摩耗性が100と従来の製造方法のものと同じ結果となった。つまり、更生用トレッド11が本発明のように形成された場合でも耐偏摩耗性に影響を与えないことが分かった。
図8(a),(b),(c)は、バフ面10a及びそれに対応する更生用トレッド11の他の形状を示す拡大図である。なお、図8(a),(b),(c)の拡大図においてバフ面10aの形状を誇張して示してある。
上記実施形態では、バフ面10aを弓なりに形成するとしたが図8(a)に示すようにバフ面10aが幅方向中心24から幅方向両端21,22に向かうに従い直線的に半径方向に徐々に高くなるように成形しても良い。
例えば、図8(a)に示すバフ面10aが、台タイヤ10の幅方向中心24から幅方向両端21,22に向けて直線状に成形された形態である。
また、図8(b)に示すバフ面10aが、直線を連結して幅方向中心24から幅方向両端21,22に向けて徐々に高くなるように成形された形態である。
また、図8(c)に示すバフ面10aが、階段状に幅方向中心24から幅方向両端21,22に向けて徐々に高くなるように成形された形態である。
いずれの形態においても、最外層に位置するベルト7cを削ることなくバフ面10aを形成することができる。
一方、図8(a)〜(c)の更生用トレッド11は、バフ面10aに対して合致するように貼り付け面11aが反転形状に成形され、かつ、更生用トレッド11の幅方向中心28部分の厚さAが幅方向両端25,26部分の厚さBよりも厚くなるように成形されればよい。
すなわち、図8(a)〜(c)のバフ面10aに対して合致する更生用トレッド11を貼り付けた更生タイヤにおいても、上記試験結果と同様な効果を得ることができる。
以上、本発明の効果を試験結果に基づいて説明したが、本発明によれば台タイヤ形成時のリジェクト率を向上させ、また、本発明の台タイヤ対応する更生用トレッドを成形して台タイヤに貼り付けて更生タイヤを製造することにより、耐偏摩耗性についても従来の製造方法による更生タイヤと同じ性能を有する更生タイヤが製造できることが分かる。
特に、更生用トレッドの厚みを幅方向中心から幅方向両端に変化させても耐偏摩耗性が従来の更生タイヤと比較しても影響がないということは、更生用トレッドを製造する場合に、更生用トレッドの設計に自由度を与えることを裏付け、例えば、踏面の溝深さを深くしたりしてタイヤとしての耐久性を向上させたりすることが可能となる。
7 ベルト、7a ベルト、7b ベルト、7c ベルト、10 台タイヤ、
10a バフ面、11 更生用トレッド、11a 貼り付け面、11b 踏面、
21 幅方向端部、22 幅方向端部、24 幅方向中心、A 幅方向中心厚さ、
B 幅方向端部厚さ、H 高さ、S バフがけ形状、T 使用済みタイヤ、
T1 トレッド部分。

Claims (5)

  1. 使用済みタイヤのトレッド部分を削ることによりバフ面を形成する台タイヤの製造方法であって、
    前記バフ面の幅方向両端を幅方向中心よりタイヤ径方向に高く位置するように削ることを特徴とする台タイヤの製造方法。
  2. 前記バフ面の幅方向中心は、台タイヤのベルト層の最外層に位置するベルトからタイヤ径方向に2mm〜5mmの位置となるように設定されることを特徴とする請求項1に記載の台タイヤの製造方法。
  3. 台タイヤのバフ面に貼り付けられる更生用トレッドであって、
    前記更生用トレッドは前記バフ面に貼り付けられる面が前記バフ面と相対する形状に形成されることを特徴とする台タイヤの更生用トレッド。
  4. 前記更生用トレッドは、幅方向中心の厚さが幅方向両端の厚さよりも厚く形成されることを特徴とする請求項3に記載の更生用トレッド。
  5. 使用済みタイヤのトレッド部分を削ることによりバフ面を形成した台タイヤと、この台タイヤのバフ面に貼り付けた更生用トレッドとを備えた更生用タイヤであって、前記バフ面の幅方向両端が幅方向中心よりタイヤ径方向に徐々に高く位置するように成形され、
    更生用トレッドが前記バフ面の形状に合致するように成形されて貼り付けられることを特徴とする更生タイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012240506A (ja) * 2011-05-18 2012-12-10 Yokohama Rubber Co Ltd:The 更生タイヤ及びその製造方法
WO2014013845A1 (ja) 2012-07-19 2014-01-23 株式会社ブリヂストン 台タイヤの製造方法及び台タイヤ
JP2014504570A (ja) * 2010-12-29 2014-02-24 ミシュラン ルシェルシュ エ テクニーク ソシエテ アノニム カスタムプレキュア型再生タイヤ

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