JP2010166911A - 環状ジペプチド含有飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】コーヒー飲料やココアに含まれている環状ジペプチドのCyclo(Pro−Leu)やCyclo(Pro−Phe)は、苦味成分として機能することが知られているが、Cyclo(Pro−Phe)が増量された飲料を殺菌、特にレトルト殺菌処理を行うと、加熱に伴う加熱臭や雑味が相俟ってさらに苦味が増強されて後味が悪くなる。そこで、Cyclo(Pro−Phe)の含有量が多い飲料で、風味が改善された飲料(特に容器詰飲料)を提供する。
【解決手段】Cyclo(Pro−Phe)(A)とクロロゲン酸(B)とを含有し、Cyclo(Pro−Phe)の濃度が飲料100gあたり30μg以上であり、Cyclo(Pro−Phe)のクロロゲン酸に対する割合(重量比)((A)/(B))が1.2×10−3以下とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、機能性物質として有用な環状ジペプチド(ジケトピペラジン誘導体)を多量に含有する飲料に関する。
近年、アミノ酸が2つながった「ジペプチド」が機能性物質として注目されている。ジペプチドは単体アミノ酸にない物理的性質や新たな機能を付加することが可能であり、アミノ酸以上の応用範囲を有するとして期待されている物質である。また、ジペプチドは直鎖状又は環状等の構造の違いによっても物理的性質や新たな機能が付加されることが知られている。環状ジペプチド(ジケトピペラジン誘導体)の生理活性としては、例えば、Cyclo(Trp−Trp)及びCyclo(Pro−Phe)が抗ガン作用を有すること(非特許文献1)、Cyclo(Pro−Trp)及びCyclo(Pro−Phe)が抗菌作用を有すること、Cyclo(Trp−Pro)及びCyclo(Trp−Trp)が抗カビ作用を有すること(非特許文献2)等が報告されている。
一方、健康意識の高まりから、日常の飲食品でより多くの栄養素を摂取することが注目されている。環状ジペプチド(ジケトピペラジン誘導体)は、焙焦中のタンパク質分子内アミノリシスにより形成され、コーヒー飲料やココアなどの焙焦食品に多く含まれている(非特許文献3)。したがって、これら焙焦食品を日常的に摂取することで、環状ジペプチドの生理活性を期待できる。特に、コーヒー飲料には、抗ガン作用を有する環状ジペプチドCyclo(Pro−Phe)の他、ガンの原因となる活性酸素を除去し、体内で発ガン物質であるニトロソアミンの生成を抑え、ニトロソ化合物の動きを不活性化する抗変異原作用を有するクロロゲン酸も含まれている。すなわち、コーヒー飲料の日常的な摂取により、環状ジペプチドとクロロゲン酸の相加的又は相乗的なガン予防が可能と考えられる。
J. Pharm Pharmacol. 2000 Jan;52(1):75-82. Pharmazie 1999 Oct;54(10):772-5 中林敏郎ら、コーヒー焙煎の化学と技術、1995年、弘学出版株式会 J. Agric. Food Chem. 2000, 48, 3528-3532 J. Agric. Food Chem. 1997, 45, 3183-3189
Cyclo(Pro−Phe)の生理作用を発現させるためには、成人一日あたり約3杯以上のコーヒー飲料を飲む必要があり、カフェイン等の刺激物質の過剰摂取が懸念されることから、より簡便に多量のCyclo(Pro−Phe)を摂取するために、飲料にCyclo(Pro−Phe)を高濃度配合することが必要である。しかし、コーヒー飲料やココアに含まれている環状ジペプチドのCyclo(Pro−Leu)やCyclo(Pro−Phe)は、苦味成分として機能することが知られている(非特許文献4、非特許文献5)ものであり、これら環状ジペプチドを多量に含む飲料は飲用に適さないものであった。
また、Cyclo(Pro−Phe)を摂取する上で、多量のCyclo(Pro−Phe)を容易にとりやすい飲料形態が、嗜好性・市場性から望ましいが、Cyclo(Pro−Phe)が増量された飲料を殺菌、特にレトルト殺菌処理を行うと、加熱に伴う加熱臭や雑味が相俟ってさらに苦味が増強されて後味が悪くなるので、容器詰飲料の形態とする上で大きな課題となる。
本発明の目的は、Cyclo(Pro−Phe)の含有量が多い飲料で、風味が改善された飲料(特に容器詰飲料)を提供することにある。
本発明者らは、高濃度のCyclo(Pro−Phe)の風味の改善を図るべく鋭意検討した結果、驚くべきことに、コーヒーの苦味成分として知られているクロロゲン酸が、Cyclo(Pro−Phe)の苦味を抑制し、Cyclo(Pro−Phe)含有飲料の苦味をマイルドにする作用があることを見出した。さらに驚くべきことに、このCyclo(Pro−Phe)とクロロゲン酸とを含有する飲料に、渋味やえぐ味を呈することが知られているカリウム塩を添加したところ、カリウム塩の渋味やえぐ味を呈することなしに、Cyclo(Pro−Phe)に起因する苦味をより低減した。そして、このカリウム含有飲料は、レトルト等の加熱殺菌を施しても加熱臭や雑味の発生が少なく、風味良好な容器詰飲料であることを確認し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下を提供する:
1) 下式で表される環状ジペプチドであるCyclo(Pro−Phe)(A)と
Figure 2010166911
クロロゲン酸(B)とを含有し、Cyclo(Pro−Phe)の濃度が飲料100gあたり30μg以上であり、Cyclo(Pro−Phe)のクロロゲン酸に対する割合(重量比)((A)/(B))が1.2×10−3以下である、飲料。
2) Cyclo(Pro−Phe)の濃度が、飲料100gあたり150μg以下である、1)に記載の飲料。
3) クロロゲン酸の濃度が、飲料100gあたり250mg以下である、1)に記載の飲料。
4) 飲料100gあたり90mg以上のカリウムを含有する、1)〜3)のいずれか1に記載の飲料。
5) コーヒー飲料である、1)〜4)のいずれか1項に記載の飲料。
6) レトルト殺菌処理を経て得られる飲料である、1)〜5)のいずれか1に記載の飲料。
7) 室温以下で飲用するための、1)〜6)のいずれか1に記載の飲料。
8) クロロゲン酸を用いる、環状ジペプチド(好ましくは、Cyclo(Pro−Phe)又はCyclo(Pro−Leu))の呈味の改善方法。
本発明によると、機能性物質(例えば、ガン予防作用)である環状ジペプチドCyclo(Pro−Phe)を高濃度に含有し、苦味や雑味が抑制された、風味良好な飲料を得ることができる。苦味が顕著となる室温以下の温度で飲用した場合にも、本発明の飲料は、著しい苦味や雑味を感じることがなく風味良好であり、毎日摂取可能な嗜好性(ドリンカビリティ;飲料の性質を指し、ある飲料を一定量飲用した後も、なおおいしく飲み続けられる場合には、その飲料はドリンカビリティがあるといえる。ドリンカビリティは「飲みたいかどうか」と表現されることもある。)を有する。したがって、容器詰飲料とすることで、長期間に渡り日常的に一定量の環状ジペプチドを摂取でき、機能性飲料として好適である。
(環状ジペプチド)
環状ジペプチドとは、アミノ酸2分子(双方とも、αアミノ酸であることが好ましく、L体であってもD体であってもよく、L体であることが好ましい。)が脱水縮合して環化した化合物で、ジケトピペラジン(diketopiperazine)誘導体ともいわれる。アミノ酸やたんぱく質の加熱等で生成され、コーヒー、ココア、ビール等の焙焦食品に含まれている物質である。
本発明は、環状ペプチドのうち、下記式(1)
Figure 2010166911
で示される抗ガン作用を有するCyclo(Pro−Phe)(シクロ−プロリル−フェニルアラニン)を高濃度に含有する飲料を対象とする。
本発明の飲料に使用するCyclo(Pro−Phe)は、市販の試薬、純品を添加したものであっても、Cyclo(Pro−Phe)を含有する食品、例えば焙煎コーヒー豆又はその抽出物や濃縮物、焙煎カカオ豆又はその抽出物や濃縮物等を配合して飲料中に存在するようにしたものであってもよい。本発明の飲料がコーヒー飲料又はココア飲料の場合、原料となる焙煎コーヒー豆の抽出液又は焙煎カカオ豆の粉砕物に所望する量のCyclo(Pro−Phe)が含まれるのであれば、Cyclo(Pro−Phe)を追加して添加する必要がなく、添加物等を使用することなく或いはその使用を少量に抑えて飲料を製造できる、煩雑な工程が不要(製造が容易)という利点がある。
本発明の飲料は、Cyclo(Pro−Phe)を飲料100gあたり30μg以上、好ましくは35μg以上、より好ましくは40μg以上、特に好ましくは45μg以上含有する。Cyclo(Pro−Phe)含量がこの範囲にあると、多量のCyclo(Pro−Phe)を容易に取り易い。また、Cyclo(Pro−Phe)の上限は、いずれの場合においても、風味の観点から、飲料100gあたり150μg以下、好ましくは110μg以下、より好ましくは90μg以下、特に好ましくは80μg以下程度である。Cyclo(Pro−Phe)の濃度が飲料100gあたり150μgを超えると、クロロゲン酸やカリウム塩を配合しても苦味を抑制することができず、飲料として適切でない。
ただし、焙煎コーヒー豆や焙煎カカオ豆には、Cyclo(Pro−Phe)の他、下記式(2)
Figure 2010166911
で示される環状ジペプチドCyclo(Pro−Leu)(シクロ−プロリル−ロイシン)が含まれる。Cyclo(Pro−Leu)の生理活性は今のところ知られておらず、苦味成分として機能することが知られている。Cyclo(Pro−Phe)及びCyclo(Pro−Leu)のいずれもコーヒー豆やカカオ豆の焙煎により生成される化合物であるが、本発明者らの検討によると、Cyclo(Pro−Leu)の反応がCyclo(Pro−Phe)の反応よりも早く進む。コーヒー豆を例にすると、焙煎度が増すにつれて、Cyclo(Pro−Leu)が対数的に増加し、Cyclo(Pro−Phe)は直線的に増加する傾向にある。すなわち、Cyclo(Pro−Phe)を多量に含有させることを目的として、焙煎度の高いコーヒー豆やカカオ豆を多く配合してコーヒー飲料やココア飲料を製造した場合、同時にCyclo(Pro−Leu)が飲料中に多量に存在する可能性が高い。Cyclo(Pro−Leu)が過剰に存在すると、後述するクロロゲン酸を特定量配合したり、カリウム塩を配合したりしても、その苦味を抑制できないことがあり、香味の観点から飲料として適切でない。したがって、Cyclo(Pro−Phe)を焙煎コーヒー豆の抽出液や焙煎カカオ豆の粉砕物等として配合する場合には、苦味物質として機能する環状ジペプチドであるCyclo(Pro−Phe)及びCyclo(Pro−Leu)の総量が、いずれの場合においても、飲料100gに対して450μg以下、好ましくは400μg以下、より好ましくは350μg以下、特に好ましくは300μg以下となるようにするとよい。
飲料中に含まれる上記環状ジペプチドの含量は、当業者であれば、例えばGC−MS分析を用いて、適宜測定することができる。
(飲料)
本発明の飲料は、特定量のCyclo(Pro−Phe)及びクロロゲン酸を含有する飲料である。飲料の原料となる焙煎コーヒー豆の抽出液や焙煎カカオ豆等の粉砕物を用いて製造される飲料、すなわちコーヒー飲料やココア飲料は本発明の好適な態様であり、原料の一部にクロロゲン酸が含まれるコーヒー飲料は、特に本発明の飲料の好適な態様である。
本明細書でいう「コーヒー飲料」とは、特別な場合を除き、コーヒー分を原料として使用し、加熱殺菌工程を経て製造される飲料製品のことをいう。製品の種類は特に限定されない。本発明でいうコーヒー飲料は、1977年に認定された「コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約」の定義である「コーヒー」、「コーヒー飲料」及び「コーヒー入り清涼飲料」を含む。また、コーヒー分を原料とした飲料においても、乳固形分が3.0重量%以上のものは「飲用乳の表示に関する公正競争規約」の適用を受け、「乳飲料」として取り扱われるが、これも、本発明でいうコーヒー飲料に含まれる。ここで、コーヒー分とは、コーヒー豆由来の成分を含有する液のことをいい、例えば、コーヒー抽出液、すなわち、焙煎、粉砕されたコーヒー豆を水や温水などを用いて抽出した液が挙げられる。また、コーヒー抽出液を濃縮したコーヒーエキス、コーヒー抽出液を乾燥したインスタントコーヒーなどを、水や温水などで適量に調整した液も、コーヒー分として挙げられる。
本発明の飲料においては、多量のCyclo(Pro−Phe)に伴う風味(苦味)を改善する上で、一定量のクロロゲン酸を配合することが必要である。Cyclo(Pro−Phe)(A)に対するクロロゲン酸(B)の配合割合((A)/(B))は、重量比で1.2×10−3以下であり、好ましくは1.1×10−3以下であり、より好ましくは1.0×10−3以下であり、特に好ましくは0.9×10−3以下である。この比((A)/(B))が1.2×10−3を超えると、Cyclo(Pro−Phe)の苦味が顕著で、特に室温以下(例えば10度以下の冷蔵状態)で飲用する場合には飲用に適さないほど苦味が顕著となる。クロロゲン酸が一定量配合されていれば、多量のCyclo(Pro−Phe)に伴う風味が改善され、Cyclo(Pro−Phe)の苦味抑制剤としてクロロゲン酸が作用するが、クロロゲン酸の独特の苦味は飲料の香味形成に大きく影響し、過剰に存在すると飲料本来の香味が損なわれて嗜好性が低下する。したがって、Cyclo(Pro−Phe)(A)に対するクロロゲン酸(B)の配合割合((A)/(B))の下限値が、0.2×10−3以上、好ましくは0.4×10−3以上、より好ましくは0.5×10−3以上、特に好ましくは0.6×10−3以上となるようにする。すなわち、(A)/(B)の好ましい範囲は、0.2×10−3〜1.2×10−3、より好ましくは0.4×10−3〜1.1×10−3、さらに好ましくは0.5×10−3〜1.0×10−3、特に好ましくは0.6×10−3〜0.9×10−3である。なお、本発明で飲料の成分に関し、「比」又は「割合」をいうときは、特別な場合を除き、重量による値をいう。
本発明で、クロロゲン酸の含量をいうときは、モノカフェオイルキナ酸成分(3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸、5−カフェオイルキナ酸)、フェルラキナ酸成分(3−フェルラキナ酸、4−フェルラキナ酸、5−フェルラキナ酸)及びジカフェオイルキナ酸成分(3,4−ジカフェオイルキナ酸、3,5−ジカフェオイルキナ酸、4,5−ジカフェオイルキナ酸)の三種の合計を意味する。なお、飲料中のクロロゲン酸類の含量は、当業者であれば、例えばHPLCを用いて、適宜測定することができる。
クロロゲン酸は独特の苦味を有するものであるが、Cyclo(Pro−Phe)に対して上記の一定範囲内の割合で存在する場合には、Cyclo(Pro−Phe)の苦味を抑制する作用を有する。クロロゲン酸が過剰に存在すると、その独特な苦味により飲料の嗜好を低下させることがあるので、本発明の飲料におけるクロロゲン酸の配合量は、いずれの場合においても、飲料100gあたり20mg〜250mg、好ましくは25mg〜200mg、より好ましくは30mg〜150mg、特に好ましくは35mg〜100mg程度である。
(他の成分)
また、本発明の飲料においては、飲料100gあたり90〜250mg、好ましくは100〜200mgのカリウムを配合することで、Cyclo(Pro−Phe)等の環状ジペプチドに起因する苦味や、レトルト殺菌等の加熱処理に伴う加熱臭や雑味(えぐ味)を改善することができる。また、カリウムの存在は、特に、苦味が顕著となる室温(25℃)以下の温度での飲用を風味良好とする。
カリウムは、Cyclo(Pro−Phe)(A)に対するカリウム(C)の配合割合((A)/(C))(重量比)が0.5×10−3以下となるように配合するのがよい。特に、飲料がコーヒー飲料又はココア飲料の場合には、苦味成分であるCyclo(Pro−Phe)(A)とCyclo(Pro−Leu)(D)の総量に対するカリウム(C)の配合割合((A+D)/(C))(重量比)が1.8×10−3以下、好ましくは1.7×10−3以下、より好ましくは1.6×10−3以下となるように配合するのがよい。
本発明の飲料中のカリウムに関し、濃度又は含量を表示するときは、特別な場合を除き、カリウムがどのような形態で添加され、また存在するかに関わらず、カリウムとして換算又は測定した値をいう。カリウムは、焙煎コーヒー豆又は焙煎カカオから配合されるカリウム、飲料(例えばコーヒー飲料、ココア飲料)に通常配合される甘味料、乳成分、pH調整剤等に含まれるカリウムで所定の濃度になるように調整することができるが、調整の容易さからはカリウム塩を添加することが好ましい。カリウム塩としては、炭酸カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸ニ水素カリウム、リン酸三カリウム、水酸化カリウム、乳酸カリウム、酒石酸カリウム、コハク酸カリウム、リンゴ酸カリウム等が挙げられるが、香味の観点から、特に炭酸カリウム及び/又は水酸化カリウムを用いることが好ましい。
炭酸カリウムを用いて所定の濃度となるようにカリウムを調整する場合、用いる焙煎コーヒー豆やカカオ豆或いは飲料に配合されるその他成分の種類や量によるが、通常、炭酸カリウムの配合量は、0.05〜0.20重量%、好ましくは0.10〜0.18重量%程度である。0.20重量%を超えるとカリウムのえぐ味が飲料自体の味に影響を及ぼすことがある。なお、飲料中のカリウム含量は、当業者であれば、例えばICP発光分光分析装置を用いて、適宜測定することができる。
本発明の飲料は、Cyclo(Pro−Phe)を高濃度に含有するものであるが、このCyclo(Pro−Phe)をコーヒー分由来とする場合、このコーヒー飲料は、コーヒー固形分が飲料の総重量に基づいて1.3重量%以上、好ましくは1.5重量%以上、より好ましくは1.8重量%以上となるような、コーヒー固形分が高い飲料である。ここで、コーヒー固形分とは、コーヒー豆由来の可溶性固形分を表し、コーヒー飲料に含まれ得る可溶性固形分のうち、甘味成分、乳成分、pH調整剤、香料等のコーヒー豆に由来しない成分を除いた固形分で、コーヒー抽出液中のコーヒー固形分は糖度計を用いてBrix(%)を測定することにより求められる。本発明のコーヒー飲料の好ましい態様の一つとして、コーヒー固形分が飲料の総重量に基づいて1.8〜2.2重量%、飲料100gあたりCyclo(Pro−Phe)を40μg以上含有するコーヒー飲料が例示される。
苦味やえぐ味を発現するコーヒー分由来の成分としてトリゴネリンがある。本発明者らの検討によると、トリゴネリンの苦味は、Cyclo(Pro−Phe)等の環状ジペプチドと相乗的な苦味を呈し、Cyclo(Pro−Phe)を高濃度に含有する本発明の飲料における風味改善の観点からはマイナス効果であり、トリゴネリンの含有量が多くなるに従い、コーヒー飲料の苦味は増大する。したがって、本発明の飲料、特にコーヒー飲料においては、トリゴネリンを含まないか、飲料100gあたりのトリゴネリン量を2.0mg以下、好ましくは1.5mg以下、より好ましくは1.0mg以下となるように、調整するのが好ましい。なお、コーヒー飲料中のトリゴネリンの含量は、当業者であれば、例えばHPLCを用いて、適宜測定することができる。
上記成分に加えて、本発明の飲料においては、所定濃度の乳たんぱく質を含有させることが好ましい。乳たんぱく質を配合することにより、Cyclo(Pro−Phe)の苦味をさらに抑制することができる。乳たんぱく質は、牛乳、全粉乳、脱脂粉乳、部分脱脂粉乳、濃縮乳、クリーム等から選択される1種又は2種以上を用いて、飲料全体に対する乳たんぱく質量が0.3〜0.6重量%、好ましくは0.4〜0.5重量%となるように配合するのがよい。
その他、本発明の飲料には、飲料に通常配合される成分、例えば、糖類(ショ糖、異性化糖、ブドウ糖、果糖、乳糖、麦芽糖等)、オリゴ糖類、及び糖アルコール類のような糖質甘味料、あるいは天然非糖質甘味料(ステビア抽出物、カンゾウ抽出物等)や合成非糖質甘味料(アスパルテーム、アセスルファムK等)のような高甘味度甘味料などの甘味料、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム等のpH調整剤、沈殿物や凝集物の発生抑制を目的とした各種乳化剤・安定剤、香料等を配合することができる。
さらに、本発明者らは、コーヒー分由来のCyclo(Pro−Phe)を高濃度含むコーヒー飲料において、pHが低いとレトルト殺菌に伴う加熱臭や雑味による後口の苦味・雑味が顕著になることを見出している。レトルト殺菌処理を経て製造される本発明のコーヒー飲料の好ましいpHは、pH5.4〜8.0、より好ましくはpH5.4〜7.5程度である。
高濃度のCyclo(Pro−Phe)を所定量含有する本発明の飲料は、容器詰飲料とすることで、長期間に渡り日常的に一定量のCyclo(Pro−Phe)を摂取できる。Cyclo(Pro−Phe)とクロロゲン酸とを含む本発明の飲料は、Cyclo(Pro−Phe)とクロロゲン酸の抗ガン作用が相加的及び/又は相乗的に発揮されるので、例えばガン予防飲料等の機能性飲料として有用である。
(製造方法)
本発明の容器詰飲料の製造方法は、常法に従い製造される。コーヒー飲料を例に詳述する。Cyclo(Pro−Phe)を高濃度に含むコーヒー飲料は、Cyclo(Pro−Phe)を含有する焙煎コーヒー豆を粉砕し、この粉砕コーヒー豆から所定濃度のCyclo(Pro−Phe)を含有するコーヒー抽出液を得る工程1、必要に応じてコーヒー抽出液のクロロゲン酸含量を一定範囲に調整する工程2、さらに必要に応じてカリウムを添加して調合液を得る工程3、調合液を殺菌して容器に充填する、又は容器に充填した後に加熱殺菌する工程4、を含む方法により製造される。
上記工程1で用いられる焙煎コーヒー豆は、Cyclo(Pro−Phe)を含有するものであれば、原料となるコーヒー豆の栽培樹種(例えば、アラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種など)や品種(モカ、ブラジル、コロンビア、グァテマラ、ブルーマウンテン、コナ、マンデリン、キリマンジャロ)、これらコーヒー豆の焙煎方法等は何ら限定されるものではない。Cyclo(Pro−Phe)を効率的に生成させる観点からは、180〜300℃で1〜60分間、好ましくは10〜40分間程度の焙煎が好ましい。180℃以下の温度では、ほとんどCyclo(Pro−Phe)が生成されず、300℃を超える温度では、コーヒー豆の炭化が進行してコーヒー飲料の味を損なうことがある。このような条件で焙煎コーヒー豆は、色差計で測定されるL値が20以下、好ましくはL値が18以下、より好ましくはL値が16以下である。本発明のコーヒー飲料では、上記のCyclo(Pro−Phe)を含有する焙煎度の高い深煎り焙煎コーヒー豆1種を原料として用いてもよいが、所望するコーヒー飲料の香味に応じて、味や香りなどの旨味が異なる焙煎コーヒー豆、例えばコーヒー豆の産地や焙煎度等の異なる複数種類をブレンドして用いてもよい。
この原料となる焙煎コーヒー豆から常法により抽出処理を行い、Cyclo(Pro−Phe)を含有するコーヒー抽出液を得る。通常、粉砕されたコーヒー豆を用いるが、粉砕の度合(通常、粗挽き、中挽き、細挽き、中細挽きなど)についても特に限定されず、各種の粒度分布の粉砕豆を用いることができる。Cyclo(Pro−Phe)は比較的難水溶性であり、熱に強い成分であることから、焙煎コーヒー豆からは、50〜130℃(好ましくは60〜100℃、より好ましくは65〜95℃)程度の高温水を用いて抽出することが、抽出効率の観点から好ましい。抽出装置としては、ドリップ式、サイフォン式、ボイリング式、ジェット式、連続式等、いずれの装置を用いてもよいが、なかでもドリップ式で行うことが好ましい。ここでいうドリップ式とは、流下式抽出であり、原料(焙煎して粉砕したコーヒー豆)の層に温水をシャワー、流下して原料中を通過させる抽出方法である。ドリップ式抽出では、コーヒー豆は、通常、金属製のメッシュの上に置かれるが、金属メッシュでなくとも、布やペーパーなど、コーヒー豆層を支え、コーヒー豆層から抽出液が分離できるものであれば特に限定されない。なお、抽出装置内を密閉にして、圧力をかけて抽出を行ってもよい。上記ドリップ式の抽出では、通常、コーヒー豆粉砕物1重量部に対して、5〜15重量部、好ましくは7〜10重量部の温水を加水、流下してコーヒーを抽出する。抽出時間は、抽出装置の種類・大きさ等により異なるが、通常、15〜50分、好ましくは20〜40分程度である。
なお、抽出時において、コーヒーの香気成分が酸化を受けやすいものであることを考慮し、抽出は不活性気体中にて行ってもよい。また、工業的な抽出装置全体を不活性気体にてパージしてもよく、一旦装置全体を減圧して酸素を除去しその後不活性気体にて常圧にする方法を行ってもかまわない。
次いで、工程1で得られたCyclo(Pro−Phe)を含有するコーヒー抽出液のクロロゲン酸量を測定する。Cyclo(Pro−Phe)(A)に対するクロロゲン酸(B)の配合割合((A)/(B))が0.2×10−3〜1.2×10−3の範囲でなければ、クロロゲン酸又はクロロゲン酸を多く含む原料や抽出方法の異なるコーヒー豆(好ましくば焙煎コーヒー豆)の抽出液(濃縮液を含む)やインスタントコーヒー(焙煎コーヒー豆の抽出液を粉末状にしたもの)を一種又は複数種類混合し、(A)/(B)が上記範囲となるように調整する(工程2)。
このコーヒー抽出液に、その他飲料に配合する成分(例えば甘味料、乳成分、pH調整剤、香料等)を添加し、さらにカリウム濃度が所定濃度となるようにカリウム塩を添加して調合液を得る(工程3)。カリウムの配合量については、上述したとおりである。
この調合液を殺菌して容器詰飲料とする(工程4)。殺菌条件は、用いる容器等によって適宜設定すればよい。例えば缶飲料とする場合には、上記調合液を缶に所定量充填し、レトルト殺菌(例えば、120〜125℃で5〜20分間程度)を行い、ペットボトルや紙パック、瓶飲料とする場合には、例えば130〜145℃で2〜120秒間程度保持するUHT殺菌等を行い、所定量をホットパック充填或いは低温で無菌充填する。なお、容器としては、アルミ缶、スチール缶、PETボトル、ガラス瓶、紙容器など、通常用いられる容器のいずれも用いることができる。レトルト殺菌は、コーヒー飲料にとって過酷な加熱を伴う殺菌であり、特にコーヒー固形分が高いコーヒー飲料においては、レトルトによる加熱臭や雑味が顕著になりコーヒー飲料としての品質が低下する、コーヒー分由来の苦味と相俟って飲みにくくドリンカビリティに欠けるという問題があるが、本発明の所定濃度のクロロゲン酸及び/又はカリウム塩(カリウム)を含有する苦味が抑制されたコーヒー飲料は、コーヒー固形分が高くても、コーヒー飲料本来の香味を保持しつつ、すなわちコーヒー感を強く維持しながら、コーヒー分由来の苦味とレトルトによる加熱臭や雑味とを抑制するという利点を有するものである。
以下、実施例を示して本発明の詳細を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、実施例中の飲料に含有される各種成分は、次の方法で求めた。
(1)環状ジペプチド
環状ジペプチドであるCyclo(Pro−Phe)及びCyclo(Pro−Leu)は、試料となるコーヒー飲料20mLを多孔性ケイソウ土カラム(メルク社製、Extrelut NT20)に付加した後、ジクロロメタン100mLで抽出したものをエバポレーター及びN気流にて1mLまで濃縮し、GC−MS分析に供した。測定条件は以下のとおり。
(GC−MS測定条件)
《GC》
・分析装置:Agilent
・カラム:HP-1MS(30m×250μm×1μm)
・カラム温度:40℃(1min.ホールド)-20℃/min(8min.昇温)-5℃/min(20min.昇温)-300℃(21min.ホールド) Runtime=50min
・カラム流量:1mL/min.
・注入方法:パルスドスプリットパス(パルス圧:200kPa)
・注入口温度:250℃
・トランスファーライン:250℃
《MS》
・イオン源温度:230℃
・スキャン範囲:35〜400m/z
(2)クロロゲン酸、トリゴネリン
クロロゲン酸類及びトリゴネリンは、試料となる飲料を移動相Aで10倍希釈(w/w)した後、メンブランフィルター(ADVANTEC製 Cellulose Acetate 0.45μm)で濾過し、HPLCに注入して定量した。
リテンションタイムは、トリゴネリン:2.7分であり、クロロゲン酸類は、15.3分、18.9分、20.7分、30.3分、31.3分、32.3分、44.1分、44.8分、46.3分であり、クロロゲン酸類はリテンションタイムのピーク面積の和より求めた。HPLCの測定条件は以下のとおり。
(HPLC測定条件)
・カラム:TSK-gel ODS-80TsQA(4.6mmφx150mm、東ソー株式会社)
・移動相:A:水:トリフルオロ酢酸=1000:0.5
B:アセトニトリル:トリフルオロ酢酸=1000:0.5
・流速:1.0ml/min
・カラム温度:40℃
・グラディエント条件;分析開始から5分後まではA液100%保持、
5分から10分まででB液7.5%
10分から20分まででB液10.5%
20分から32分までB液10.5%保持
32分から45分まででB液26.3%
45分から46分まででB液75.0%
46分から51分までB液75.0%保持
51分から52分まででB液0%
52分から58分までB液0%保持
・注入量:5.0μL
・検出波長:トリゴネリン(254nm)、クロロゲン酸類(325nm)
・標準物質:トリゴネリン塩酸塩(東京化成工業株式会社)、クロロゲン酸0.5水和物(ナカライテスク株式会社)
(3)カリウム
試料となる飲料を蒸留水で500倍に希釈し、メンブランフィルター(ADVANTEC製 Cellulose Acetate 0.45μm)で濾過した精製液を、ICP発光分光分析装置(バリアン社製、Viata AX)に供した。
実施例1.環状ジペプチド含有コーヒー飲料(1)
焙煎コーヒー豆(L値15.5)(アラビカ種)を粉砕機(日本グラニュレーター社製)で粉砕(粉砕の程度:中細挽き)し、94℃の熱水でドリップ抽出を行い、Brix4.0(%)のコーヒー抽出液(焙煎コーヒー豆の抽出物)を得た。このコーヒー抽出液335gに加水して、全量1kgのコーヒー飲料(サンプルNo.1)を得た。次いで、このサンプルNo.1のコーヒー飲料にCyclo(Pro−Phe)(Bachem AG社製)及び/又はクロロゲン酸0.5水和物(ナカライテスク株式会社製)を添加、溶解して、Cyclo(Pro−Phe)(A)とクロロゲン酸(B)の比率((A)/(B))の異なる10種のコーヒー飲料を調製した(サンプルNo.2〜11)。サンプルNo.1〜11の計12種のコーヒー飲料について、環状ジペプチド濃度(Cyclo(Pro−Phe)、Cyclo(Pro−Leu))、クロロゲン酸、トリゴネリン濃度を測定し、専門パネラーで官能評価を行った。
官能評価は、Cyclo(Pro−Phe)に起因する後口の苦味の強さを、○:コーヒー本来の苦味(許容できる苦味)、×:飲用に適さない苦味(許容できない苦味)、△:飲用できないほどではないが、顕著な苦味がある(どうにか許容できる程度の苦味)の3段階で評価した。評価は15℃で行った。
結果を表1に示す。コーヒー飲料中のCyclo(Pro−Phe)含量は、飲料100gあたり49μg〜101.5μg(489〜1015ppb)であった。Cyclo(Pro−Phe)(A)とクロロゲン酸(B)の比率((A)/(B))が、1.40×10−3のサンプル(No.11)は飲用に適さないほどの苦味を呈するものであり、1.19×10−3のサンプル(No.10)は何とか許容できる程度の苦味であった。環状ジペプチド濃度が同じサンプル(No.1〜5)を比較すると、クロロゲン酸含量が高い、すなわち(A)/(B)が小さいものほど、環状ジペプチドに起因する苦味がマイルドになっていた。
Figure 2010166911
実施例2.環状ジペプチド含有コーヒー飲料(2)
実施例1で調製したサンプルNo.11に、クロロゲン酸を添加して、クロロゲン酸濃度が異なる7種のコーヒー飲料を調製した(サンプルNo.11〜17)。環状ジペプチドCyclo(Pro−Phe)に起因する苦味の抑制について、実施例1と同様にして評価した。
表2に結果を示す。表2より明らかなとおり、クロロゲン酸を添加することで、飲用に適さないほどCyclo(Pro−Phe)の苦味が顕著であったサンプルNo.11のコーヒー飲料が、苦味がマイルドになり飲用できる程度の苦味となった。実施例1及び2の結果から、一定量のクロロゲン酸を配合することで、高濃度に環状ジペプチドを含有するコーヒー飲料の苦味を抑制することができることが示唆された。
Figure 2010166911
実施例3.コーヒー飲料(カリウム塩配合1)
実施例1のコーヒー抽出液を用い、表3に示す処方のコーヒー飲料を調製した。カリウム塩として炭酸カリウム又は水酸化カリウムを配合したコーヒー飲料(サンプルNo.21〜25)、水酸化ナトリウムを添加してpH調整を行ったコーヒー飲料(サンプルNo.20)の計6種類のコーヒー飲料(全量1kg)を製造した。コーヒー飲料は、いずれもコーヒー固形分が飲料の総重量に基づいて1.34重量%であった。調合液の環状ジペプチド、クロロゲン酸、トリゴネリン、カリウム含量を測定した。また、得られた6種類のコーヒー飲料を5℃で冷蔵した後、専門パネラー3名による官能評価を行った。官能評価は、飲用時の苦味(コーヒー飲料を口に含んだときに感じられる苦味の強さ;苦味のアタックの強さ)と、飲用後の苦味(後口の苦味の強さ)及び飲用後の雑味(後口の雑味の強さ)について、レトルト加熱殺菌前の比較例1を対照として、専門パネラーの合議により7段階で評価した。
結果を表3に示す。炭酸カリウムや水酸化カリウムを用いてカリウムを920ppm以上含有するようにカリウムを配合したコーヒー飲料(飲料100gあたり約90mg以上のカリウム)(サンプルNo.21〜25)は、飲用時の苦味、飲用後の苦味、雑味の点において、大きく改善されていた。カリウムの配合量が多くなるにつれ飲用時の苦味が低減され、後口の苦味及び雑味も配合量に伴って低減される傾向にあった。さらに、飲料の総重量に基づいて乳たんぱく質が0.38重量%となるようにクリームを配合したサンプルNo.24は、サンプルNo.22と比較して、飲用時の苦味、後口の苦味及び雑味の点において改善されていた。
Figure 2010166911
6種類のコーヒー飲料をそれぞれ190gずつ缶に充填し、レトルト殺菌(125℃、5分程度)を行って、容器詰コーヒー飲料を得、5℃で冷蔵した後、専門パネラーで後味の苦味の強さについてレトルト殺菌前の対照と比較して評価した。表3に結果を示す。レトルト殺菌によりコーヒー飲料のpHが低下し、またレトルト殺菌により加熱臭・雑味(苦味)が発生し、後口の苦味・雑味が顕著となったが、カリウムを一定濃度含有するコーヒー飲料(サンプルNo.21〜25)は、カリウム塩の添加により、レトルト殺菌による苦味や雑味を低減できた。
実施例4.コーヒー飲料(カリウム塩配合2)
表4に示すようにコーヒー抽出液の配合量を506g/kgとする以外は、実施例3と同様にして6種類のコーヒー飲料を製造し(サンプルNo.30〜35)、評価した。実施例3と同様に、所定濃度のカリウムを含むコーヒー飲料(サンプルNo.31〜35)では、飲用時及び飲用後における苦味や雑味の改善作用が確認された。
Figure 2010166911
実施例5.コーヒー飲料(カリウム塩配合3)
表5に示すようにコーヒー抽出液の配合量を671g/kgとする以外は、実施例3と同様にして炭酸カリウムを添加又は無添加とする2種類のコーヒー飲料を製造し(サンプルNo.40,41)、評価した。カリウムを含むコーヒー飲料(サンプルNo.41)では、飲用時及び飲用後における苦味や雑味の改善作用が確認された。
以上の結果をまとめると、環状ジペプチドであるCyclo(Pro−Phe)(A)とクロロゲン酸(B)とを含有し、Cyclo(Pro−Phe)の濃度が飲料100gあたり30μg以上であり、クロロゲン酸に対する割合(重量比)((A)/(B))が1.2×10−3以下である飲料は、環状ジペプチド由来の苦味が抑制された風味良好な飲料であった。特に、飲料100gあたり90〜250mg、好ましくは100〜200mgのカリウムを配合した飲料、好ましくはCyclo(Pro−Phe)(A)に対するカリウム(C)の配合割合((A)/(C))(重量比)が0.5×10−3以下となる飲料で、苦味成分であるCyclo(Pro−Phe)(A)とCyclo(Pro−Leu)(D)の総量に対するカリウム(C)の配合割合((A+D)/(C))(重量比)が1.8×10−3以下、好ましくは1.7×10−3以下、より好ましくは1.6×10−3以下となるように配合した飲料は、コーヒー本来の苦味を有しながらも環状ジペプチド由来の苦味やレトルト殺菌処理による雑味が抑制された、風味良好なコーヒー飲料であった。
Figure 2010166911

Claims (8)

  1. 下式で表される環状ジペプチドであるCyclo(Pro−Phe)(A)と
    Figure 2010166911
    クロロゲン酸(B)とを含有し、Cyclo(Pro−Phe)の濃度が飲料100gあたり30μg以上であり、Cyclo(Pro−Phe)のクロロゲン酸に対する割合(重量比)((A)/(B))が1.2×10−3以下である、飲料。
  2. Cyclo(Pro−Phe)の濃度が、飲料100gあたり150μg以下である、請求項1に記載の飲料。
  3. クロロゲン酸の濃度が、飲料100gあたり250mg以下である、請求項1に記載の飲料。
  4. 飲料100gあたり90mg以上のカリウムを含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の飲料。
  5. コーヒー飲料である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の飲料。
  6. レトルト殺菌処理を経て得られる飲料である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の飲料。
  7. 室温以下で飲用するための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の飲料。
  8. クロロゲン酸を用いる、環状ジペプチドの呈味の改善方法。
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