JP2010164820A - クリーニング装置、像担持体ユニット及び画像形成装置 - Google Patents

クリーニング装置、像担持体ユニット及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】第一クリーニングブレードと第二クリーニングブレードとを備え、装置の長寿命化を図ることができるクリーニング装置、並びにこれを備えた画像形成装置及び像担持体ユニットを提供する。
【解決手段】表面移動する被清掃体である転写ベルト20に接触し、転写ベルト20の表面上の付着物を除去するクリーニングブレードとして、転写ベルト20の表面移動方向上流側に配置された第一クリーニングブレードである第一ブレード56と、表面移動方向下流側に配置された第二クリーニングブレードである第二ブレード59とを有するベルトクリーニング装置50で、第一ブレード56は装置の使用開始時から転写ベルト20の表面に接触させ、第二ブレード59は装置の使用開始時には転写ベルト20の表面から離間させ、使用開始時から所定期間を経過した後に転写ベルト20の表面に接触させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に用いられるクリーニング装置、並びにこれを備えた画像形成装置及び像担持体ユニットに関するものである。
従来、被清掃体としてトナー像転写後の感光体や中間転写ベルト等の像担持体上に残留したトナーを除去するクリーニング装置としては、ゴム等の弾性体からなるクリーニングブレードを当接させて像担持体上のトナーを除去するブレードクリーニング方式のものが知られている。
このようなブレードクリーニング方式で、1つのクリーニングブレードを像担持体に当接させる構成の場合、クリーニングブレードの像担持体に対する当接部分が磨耗すると、クリーニング性が低下し、クリーニング装置の寿命となる。
ブレードクリーニング方式のクリーニング装置の寿命を延ばすことが可能な構成として、特許文献1や特許文献2では、像担持体の表面移動方向に2つのクリーニングブレードを配置するクリーニング装置が提案されている。このようなクリーニング装置であれば、像担持体の表面移動方向上流側に配置された第一クリーニングブレードと像担持体との当接位置をトナーが通過しても、像担持体の表面移動方向上流側に配置された第二クリーニングブレードによるクリーニングが行われる。
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載のクリーニング装置の構成では、像担持体の表面移動方向下流側に配置された第二クリーニングブレードを不要に磨耗させてしまうという不具合が生じた。
以下、この不具合について説明する。
新品のクリーニング装置の使用開始当初は、像担持体の表面移動方向上流側に配置された第一クリーニングブレードの当接部分が磨耗しておらず、クリーニング性能が高いため、像担持体上のトナーのほとんどすべてが第一クリーニングブレードによって除去される。これにより、第二クリーニングブレードと像担持体との当接位置にはトナーがほとんど入力されないため、第二クリーニングブレードはトナーのクリーニングにほとんど寄与しない。しかし、第二クリーニングブレードも像担持体に当接しているため、第二クリーニングブレードの像担持体に対する当接部分の磨耗は進行する。このように、第二クリーニングブレードがトナーのクリーニングにほとんど寄与しないにも係わらず、当接部分の磨耗が進行することは第二クリーニングブレードを不要に磨耗させてしまうという不具合になる。
このように、第二クリーニングブレードを不要に磨耗させてしまうと、第二クリーニングブレードの磨耗が早まり、第一クリーニングブレードと像担持体との当接位置を通過したトナーに対する第二クリーニングブレードのクリーニング性の低下が早まり、クリーニング装置の寿命が低下する。
なお、このような問題は、クリーニング装置による被清掃体が像担持体の場合に限らず、記録体を搬送する記録体搬送部材など、トナー等の付着物が付着し得る表面移動体であれば発生し得る問題である。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、第一クリーニングブレードと第二クリーニングブレードとを備え、装置の長寿命化を図ることができるクリーニング装置、並びにこれを備えた画像形成装置及び像担持体ユニットを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、表面移動する被清掃体に接触し、該被清掃体の表面上の付着物を除去するクリーニングブレードとして、該被清掃体の表面移動方向上流側に配置された第一クリーニングブレードと、表面移動方向下流側に配置された第二クリーニングブレードとを有するクリーニング装置において、上記第一クリーニングブレードはクリーニング装置の使用開始時から上記被清掃体の表面に接触させ、上記第二クリーニングブレードはクリーニング装置の使用開始時には上記被清掃体の表面から離間させ、使用開始時から所定期間を経過した後に該被清掃体の表面に接触させることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1のクリーニング装置において、上記第一クリーニングブレード及び上記第二クリーニングブレードは導電性の材料からなり、該第一クリーニングブレードに電圧を印加する第一電源と、該第一電源が該第一クリーニングブレードに印加する電圧とは逆極性の電圧を該第二クリーニングブレードに印加する第二電源とを有することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2のクリーニング装置において、上記所定期間が、該クリーニング装置の使用開始時からの上記被清掃体の表面移動時間が予め定められた所定の時間に到達するまでの期間であることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2または3のクリーニング装置において、上記被清掃体は画像形成装置に配置され、トナーが付着し得る表面移動体であり、上記所定期間が、使用開始時からの該画像形成装置での画像形成枚数が予め定められた所定の枚数に到達するまでの期間であることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体を帯電せしめる帯電手段と、該潜像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の静電潜像をトナーにより現像しトナー像化する現像手段と、該潜像担持体上のトナー像を転写体又は記録媒体に転写する転写手段と、転写後の該潜像担持体を被清掃体として表面に付着した転写残トナーを除去する潜像担持体クリーニング手段とを有する画像形成装置において、該潜像担持体クリーニング手段として、請求項1、2、3または4のクリーニング装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5の画像形成装置において、上記現像手段としてそれぞれ色の異なるトナーを収容した複数の現像装置を備え、上記潜像担持体1つに対して該複数の現像装置が対向することを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項5の画像形成装置において、上記現像手段としてそれぞれ色の異なるトナーを収容した複数の現像装置を備え、該複数の現像装置と同数の上記潜像担持体を備え、該潜像担持体1つに対して該複数の現像装置のうち一つが対向することを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、像担持体と、該像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、該像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体に一次転写する一次転写手段と、該中間転写体上のトナー像を転写体又は記録媒体に転写する二次転写手段と、二次転写後の該中間転写体を被清掃体として表面に付着した転写残トナーを除去する中間転写体クリーニング手段とを有する画像形成装置において、該中間転写体クリーニング手段として、請求項1、2、3または4のクリーニング装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、像担持体と、該像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、該像担持体上に形成されたトナー像を転写位置で記録媒体に転写する転写手段と、トナー像が転写された記録媒体にトナー像を定着位置で定着させる定着手段と、該転写位置から該定着位置に向かう記録媒体を担持して搬送する記録媒体搬送部材と、該記録媒体搬送部材を被清掃体として表面に付着した不要なトナーを除去する記録媒体搬送部材クリーニング手段とを有する画像形成装置において、記録媒体搬送部材クリーニング手段として、請求項1、2、3または4のクリーニング装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項5、6または7の画像形成装置において、上記潜像担持体として、感光層がアモルファスシリコンからなるものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項5、6または7の画像形成装置において、上記潜像担持体として、フィラーを分散させた材料からなるものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項5、6または7の画像形成装置において、上記潜像担持体として、架橋型電荷輸送材料を使用した感光体、または、充填剤で補強された表面層を有する感光体の少なくとも一方の構成を有する有機感光体を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項5〜12のいずれかの画像形成装置において、上記トナー像の形成に用いるトナーとして、形状係数SF−1が100〜150の範囲となるトナーを用いることを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、被清掃体である像担持体と少なくとも該像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段とを一体に支持し、画像形成装置本体に対して着脱自在な像担持体ユニットにおいて、該クリーニング手段として、請求項1、2、3または4のクリーニング装置を用いたことを特徴とするものである。
本発明においては、クリーニング装置の使用開始時から所定期間を経過するまでは第二クリーニングブレードを被清掃体の表面から離間させるため、使用開始当初の第二クリーニングブレードと像担持体との当接位置にトナーがほとんど入力されない状態で第二クリーニングブレードと被清掃体とが接触することを抑制することが出来る。これにより、第二クリーニングブレードがトナーのクリーニングにほとんど寄与しない状態で当接部分の磨耗が進行することを抑制することができ、第二クリーニングブレードの不要な磨耗を抑制することができる。
本発明によれば、第二クリーニングブレードの不要な磨耗を抑制することができるので、第二クリーニングブレードの磨耗が早まることを防止し、クリーニング性を維持することができるため、クリーニング装置の長寿命化を図ることができるという優れた効果がある。
本実施形態に係る実施例1のベルトクリーニング装置の概略構成図。 実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。 プリント枚数200[kp]後に高トナー付着量を入力したときの、極性制御ブレードに電圧印加した場合と電圧印加しない場合との極性制御ブレードの当接位置をすり抜けるトナーの量を比較するグラフ。 ID値とトナー付着量との関係を示すグラフ。 転写ベルト上に担持されたトナーの2次転写後における帯電電位分布と、極性制御ブレードの当接位置を通過した転写残トナーの帯電電位分布とを示すグラフ。 極性制御ブレードに印加する電圧を変化させたときの転写残トナーの帯電電位分布の変化を示すグラフ。 極性制御ブレードが転写ベルトに当接する当接点の経時使用による磨耗の説明図。 アモルファスシリコン感光体の層構成の説明図。 形状係数SF−1を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図。 実施例2のベルトクリーニング装置の概略構成図。 実施例3のベルトクリーニング装置の概略構成図。 実施例4のベルトクリーニング装置の概略構成図。 実施例5のベルトクリーニング装置の概略構成図。 実施例6の感光体クリーニング装置の概略構成図。 変形例1のプリンタの要部説明図。 変形例2のプリンタの要部説明図。 変形例2の作像ユニットの説明図。
以下、本発明を画像形成装置であるフルカラープリンタ(以下、プリンタ100という)に適用した場合の実施形態について説明する。
図2は、プリンタ100の概略構成を示す構成図である。
プリンタ100は、図2に示すように、像形成手段としての各構成部材を収納する位置固定された装置本体1と、転写紙Pを収納する引き出し可能な給紙カセット2とを備えている。装置本体1の中央部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)、黒(K)の各色のトナー像を形成するための作像ユニット3Y、3C、3M、3Kを備えている。以下、各符号の添字Y、C、M、Kは、それぞれイエロー、シアン、マゼンダ、黒用の部材であることを示す。
図2に示すように、作像ユニット3Y、3C、3M、3Kは、不図示の駆動源より駆動が伝達されて図2中矢印方向に回転するドラム状の感光体10Y、10C、10M、10Kを備えている。感光体10は、アルミニウム製の円筒状基体と、その表面を覆う、例えばOPC(有機光半導体)感光層とから構成されている。各作像ユニット3は、感光体10の周囲に、感光体10を帯電する帯電装置11Y、11C、11M、11K、感光体10に形成された潜像を収容するトナーを用いて現像する現像装置12Y、12C、12M、12Kを有する。さらに、感光体10上の残留トナーをクリーニングする感光体クリーニング装置13Y、13C、13M、13Kを備える。各作像ユニット3の下方には、感光体10Y、10C、10M、10Kにレーザ光Lを照射可能な露光手段としての光学ユニット4を備えている。また、各作像ユニット3の上方には、各作像ユニット3により形成されたトナー画像が転写される転写ベルト20を備えた中間転写ユニット5を備えている。
なお、プリンタ100の画像形成の一連の作像プロセスは、ここではN/P(ネガポジ:電位が低い所にトナーが付着する)で画像の形成が成される。
また、転写ベルト20に転写されたトナー画像を転写紙Pに定着する定着装置6を備えている。また、装置本体1の上部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、黒(K)の各色のトナーを収容するトナーボトル7Y、7C、7M、7Kが装填されている。このトナーボトル7Y、7C、7M、7Kは、装置本体1の上部に形成される排紙トレイ8を開くことにより、装置本体1から脱着可能に構成されている。
また、プリンタ100は、各作像ユニット3、中間転写ユニット5、光学ユニット4、定着装置6等のプリンタ100の各部を制御する不図示の制御部を備えている。
光学ユニット4は、光源であるレーザダイオードから発射させるレーザ光Lをポリゴンミラー等によって反射させ、感光体10Y、10C、10M、10K上に照射しながら順次走査している。中間転写ユニット5の転写ベルト20は、駆動ローラ21、テンションローラ22、及び従動ローラ23に掛け回され、所定タイミングで図中反時計回り方向に回転駆動される。また、中間転写ユニット5は、感光体10Y、10C、10M、10Kに形成されたトナー像を転写ベルト20に転写する一次転写ローラ24Y、24C、24M、24Kを備えている。中間転写ユニット5は、転写ベルト20上に転写されたトナー像を転写紙Pに転写する二次転写ローラ25、転写紙P上に転写されなかった転写ベルト20上の転写残トナーをクリーニングするベルトクリーニング装置50を備えている。また、転写ベルト20が二次転写ローラ25と対向する位置に対して転写ベルト20の表面移動方向下流側の転写ベルト20と対向する位置には、トナー濃度の制御用に転写ベルト20上に形成されるパターン画像の濃度を検出するPセンサパターン検出器85が配置されている。
次に、プリンタ100において、カラー画像を得る行程について説明する。
不図示の操作部のプリントボタンが押される、または、不図示の外部装置からの画像形成信号を受信する、と制御部は、画像形成に必要な各部の所定の動作を開始し、所定の電圧または電流を印加されるように制御して画像形成動作を開始する。画像形成動作が開始されると、駆動ローラ21及び感光体10Y、10C、10M、10Kに不図示の駆動源からの駆動が伝達され、転写ベルト20は図2中の反時計回り方向に表面移動を開始し、感光体10Y、10C、10M、10Kは図2中の時計回り方向に回転を開始する。
作像ユニット3Y、3C、3M、3Kにおいて、不図示の駆動源によって回転駆動される感光体10Y、10C、10M、10Kの表面が、帯電装置11Y、11C、11M、11Kが備える帯電ローラによって一様に帯電される。その後、光学ユニット4により、各色に対応した画像情報に基づきレーザ光Lが走査露光されて感光体10Y、10C、10M、10K表面に潜像が形成される。感光体10Y、10C、10M、10K上の潜像は、現像装置12Y、12C、12M、12Kの現像ローラ上に担持された各色のトナーによって現像されてトナー像として可視像化される。感光体10Y、10C、10M、10K上のトナー像は、各一次転写ローラ24Y、24C、24M、24Kの作用によって反時計回りに回転駆動される転写ベルト20上に順次重ねて転写される。このときの各色の作像動作は、そのトナー像が転写ベルト20上の同じ位置に重ねて転写されるように、転写ベルト20の移動方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。一次転写終了後の感光体10Y、10C、10M、10Kは、感光体クリーニング装置13Y、13C、13M、13Kのクリーニングブレードによってその表面がクリーニングされ、次の画像形成に備えられる。トナーボトル7Y、7C、7M、7Kに充填されているトナーは、必要性に応じて図示しない搬送経路によって各作像ユニット3Y、3C、3M、3Kの現像装置12Y、12C、12M、12Kに所定量補給される。
一方、給紙カセット2内の転写紙Pは、給紙カセット2の近傍に配設された給紙ローラ27によって、装置本体1内に搬送され、レジストローラ対28によって所定のタイミングで、転写ベルト20と二次転写ローラ25とが対向する二次転写部に搬送される。そして、二次転写部において、転写ベルト20上に形成されたトナー画像が転写紙Pに転写される。トナー画像が転写された転写紙Pは、定着装置6を通過することで画像定着が行われ、排出ローラ29によって排紙トレイ8に排出される。感光体10と同様に、転写ベルト20上に残った転写残のトナーは、転写ベルト20の表面移動によって従動ローラ23の位置まで移送され、転写ベルト20を挟んで従動ローラ23と対向する位置に配置されたベルトクリーニング装置50によってクリーニングされる。これにより、転写ベルト20の表面が次の画像形成に備えられる。
なお、4つの作像ユニット3Y、3C、3M、3K及びトナーボトル7Y、7C、7M、7Kの配列順は図2に示す例に限らず、どのような順番であってもよい。
感光体クリーニング装置13Yとしては、クリーニング部材によって感光体10Yの表面から回収された回収トナーを搬送する回収トナー搬送装置を備える。また、クリーニング部材が感光体10Yに当接する位置に対して感光体10Yの回転方向下流側に、感光体10Y表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置を配置してもよい。潤滑剤塗布装置としては、固形潤滑剤とブラシローラとから成り、回転しながら感光体10Yと固形潤滑剤とに接触するブラシローラが固形潤滑剤を削り取り、感光体10Yに削り取った潤滑剤を塗布する構成である。
また、作像ユニット3Yは、感光体10Y、帯電装置11Y、現像装置12Y、感光体クリーニング装置13Y等を一体的に支持し、プリンタ100本体から着脱自在なプロセスカートリッジを構成している。なお、他の3つの作像ユニット3C、3M、3Kも同様の構成で、プロセスカートリッジとしてプリンタ100本体から着脱自在な構成である。
〔実施例1〕
図1は、本実施形態のプリンタ100が備えるベルトクリーニング装置50の一つ目の実施例(以下、実施例1と呼ぶ)拡大説明図である。
ベルトクリーニング装置50のケーシング51内に、転写ベルト20の表面移動方向上流側から、入口シール53、第一ブレード56、及び、第二ブレード59の順で転写ベルト20の表面に接触するように配置されている。
第一ブレード56を支持する第一ブレードホルダ58は、第一ブレード軸54を中心に回動可能であり、第一ブレード軸54を挟んで第一ブレード56の反対側の端部に第一ブレード加圧バネ57が固定されている。第一ブレードホルダ58に第一ブレード加圧バネ57の収縮する力が働くことにより、第一ブレード56が転写ベルト20に対して加圧当接する。
また、第二ブレード59を支持する第二ブレードホルダ61は、第二ブレード軸64を中心に回動可能であり、第二ブレード軸64を挟んで第二ブレード59の反対側の端部に第二ブレード加圧バネ66が固定されている。第二ブレードホルダ61に第二ブレード加圧バネ66の収縮する力が働くことにより、第二ブレード59が転写ベルト20に対して加圧当接する。また、ベルトクリーニング装置50は、第二ブレードホルダ61における第二ブレード軸64と第二ブレード加圧バネ66との間の箇所を押圧することで、第二ブレード59を転写ベルト20から離間させる接離カム65を備えている。図1に示す状態では接離カム65による第二ブレードホルダ61の押圧は解除した状態であり、第二ブレード59が転写ベルト20に当接した状態である。この状態から接離カム65が矢印A方向に180[°]回転した状態となると、接離カム65が第二ブレードホルダ61を押圧することで、第二ブレードホルダ61が第二ブレード軸64を中心に図中反時計回り方向に回転し、第二ブレード59は図1中の矢印Bで示すように転写ベルト20に対して離間した状態となる。
入口シール53は、転写ベルト20上の転写残トナーを掻き取らないように厚さ0.2[mm]のポリウレタンゴムからなるシート部材であり、転写ベルト20に対する当接角度11[°]、対向ローラである従動ローラ23に対する食い込み量が1[mm]となるように、転写ベルト20の表面移動方向に対して、トレーリング方向となるように接触している。このような入口シール53によって第一ブレード56によって転写ベルト20から掻き落とされたトナーがベルトクリーニング装置50の外へと飛散するトナー飛散を防止している。
図1に示すように、入口シール53に対して転写ベルト20の表面移動方向下流側の転写ベルト20表面と対向する位置には、第一ブレード電源55からマイナス極性の電圧が印加された導電性の弾性ブレードからなる第一ブレード56が配置されている。第一ブレード56は転写ベルト20の表面移動方向に対してカウンター方向となるように配置されている。
実施例1では、第一ブレード電源55が−2[kV]の定電圧を第一ブレード56に印加する構成であるが、第一ブレード電源55が第一ブレード56に対して−80[μA]〜−100[μA]程度の定電流を印加する構成であってもよい。
ベルトクリーニング装置50は第一ブレード56の下方に、ベルトクリーニング装置50で除去した転写残トナーをベルトクリーニング装置50外に配置した不図示の廃トナーボトルに搬送するトナー排出コイル62を備えている。
第一ブレード56に対して転写ベルト20の表面移動方向下流側の転写ベルト20表面と対向する位置には、第二ブレード電源67からマイナス極性の電圧が印加される導電性の弾性ブレードからなる第二ブレード59が配置されている。
実施例1では、第二ブレード電源67が−3[kV]の定電圧を第二ブレード59に印加する構成であるが、第二ブレード電源67が第二ブレード59に対して−120[μA]〜−150[μA]程度の定電流を印加する構成であってもよい。
第二ブレード59は転写ベルト20の表面移動方向に対してカウンター方向となるように配置されており、詳細は後述するが第二ブレード59は、制御部200が第二ブレード接離機構65aを制御することで転写ベルト20に対して接離可能となっている。また、第二ブレード59とトナー排出コイル62との間には第二ブレード59で除去した転写残トナーをトナー排出コイル62へ案内するトナー排出ガイド63が配置されている。
なお、第一ブレード56及び第二ブレード59に印加する電圧の極性は実施例1と逆極性であってもよい。
また、実施例1では第一ブレード56と第二ブレード59とに同極性の電圧を印加する構成であるが、第一ブレード56と第二ブレード59と極性の異なる電圧を印加する構成であっても良い。さらに、第一ブレード56と第二ブレード59とに異なった電圧を印加する場合は、第一ブレード56へ印加する電圧の極性は正負どちらでも可能である。
なお、以降に示すq/d分布(帯電量分布)は細川ミクロン製 E−スパートアナライザで計測したもので、縦軸が収集した個数に対する比率を、横軸がトナー1個の帯電量を表す。
本実施形態のプリンタ100では転写残トナーが少ない為、今回の収集個数はトナー個数を500個とした。
図3に示す縦軸がクリーニング残IDを示すグラフは第一ブレード56が当接する位置を通過した後の転写ベルト20上のトナーをスコッチテープでテープ転写し、紙上に貼り付け、それを分光測色計(アムテック社製Xライト)で測定し、他方でスコッチテープのみを紙に貼り付けた状態を分光測色計で測定し、転写ベルト20上をテープ転写したテープの反射濃度からスコッチテープのみの反射濃度を引いた値で有る。
また、IDとトナー個数(トナー付着量)は図4に示すように相関関係が有り、トナー個数が多いとIDの値は増加する。従ってIDを測定することでクリーニング性の判断ができる。
次に、ベルトクリーニング装置50による転写残トナーのクリーニングについて説明する。
二次転写部で転写紙Pに転写されず転写ベルト20上に残ったトナーは転写ベルト20の表面移動によって、転写ベルト20を挟んで従動ローラ23とベルトクリーニング装置50とが対向する位置まで移動し、転写ベルト20に入口シール53が当接する位置を通過する。
第一ブレード56が当接する位置を通過する前の転写ベルト20上の転写残トナーの帯電の極性分布は二次転写部での電界の影響を受け、図5中の(a)で示すグラフのようにq/d分布は+、−極性が混在した状態となっている。
そして、転写ベルト20上の転写残トナーは第一ブレード56が当接する位置を通過するときに、第一ブレード56によって転写ベルト20から掻き落とされ、ほとんどが除去される。第一ブレード56で掻き落とされた転写残トナーは、そのまま図1中左側下方へ落下し、トナー排出コイル62によってベルトクリーニング装置50のユニット外へ排出される。
通常の転写残トナー(付着量:約0.05[mg/cm])は電圧が印加された第一ブレード56でほぼ完全に除去される。また、詳細は後述するが、ジャム後等の高トナー付着量(付着量:約0.6[mg/cm])でもベルトクリーニング装置50の使用開始から一定枚数(200[kp])程度まではほぼ完全に除去される。しかし、ある程度のプリント枚数をプリントした後には、転写残トナーが転写ベルト20と第一ブレード56との当接位置をすり抜けはじめる。このように、転写残トナーが第一ブレード56の当接位置をすり抜ける際に、マイナス極性の電圧が印加された第一ブレード56によって図5中の(b)で示すグラフのようにマイナス極性に帯電極性を揃えられる。
第一ブレード56が転写ベルト20に当接する位置を通過した転写トナーは転写ベルト20の表面移動で第二ブレード59が転写ベルト20に当接する位置まで移送され、第二ブレード59によって転写ベルト20の表面上から除去される。
なお、本実施形態では、プリント枚数の単位として1000枚プリントを[kp]とし、これは転写紙がA4横(紙進行方向長さ:210[mm]、紙進行方向に直交する方向の長さ:297[mm])のときのプリント枚数である。また、本実施形態において、特にトナーの付着量について記載がない場合は、通常の転写残トナーのトナー付着量(0.05[mg/cm])である。
次にトナーと同極性の電圧(−80[kV]で定電圧制御)が印加された第一ブレード56と転写ベルト20との当接位置をすり抜けて行く、転写ベルト20上の転写残トナーの帯電極性が揃えられるときの詳細について説明する。
第一ブレード56の電気抵抗は10〜10[Ω・cm]、第一ブレード56の転写ベルト20に対する当接圧は20[g/cm]、そして、第一ブレード56は転写ベルト20の表面移動方向に対してカウンター当接するように構成されている。
図6は、転写ベルト20上の転写残トナーが第一ブレード56との当接部を通過する前のトナーのq/d分布(図6中の「転写残トナー」)と、第一ブレード56に印加する電圧の強さを変化させた場合(定電圧制御で、−2[kV]、−3[kV]、−4[kV]の3段階)のトナーのq/d分布とを示すグラフである。
第一ブレード56の当接位置をすり抜ける転写残トナーの帯電量は、転写ベルト20と第一ブレード56とによって、「摩擦帯電」、「電荷注入」、及び、「放電」等で図6に示すように印加電圧(又は電流)の増加に従いトナーの正規帯電極性(実施例1ではマイナス極性)側にシフトする。
トナーが第一ブレード56と転写ベルト20との間にはさまれたとき、第一ブレード56に印加された電圧(又は電流)で転写残トナーに電流の一部が流れ込み、転写残トナーは印加電圧側の極性に帯電して第一ブレード56の当接位置を通過する。
このような状態で転写残トナーの帯電極性が変化するのは主に第一ブレード56と転写ベルト20との間の放電によるものと考えられている。
二次転写部を通過した後の転写ベルト20の表面の電位は転写条件により変化するが、おおよそ−100[V]〜+100[V]の範囲で変化する事が確認されている。
従って、図6に示した第一ブレード56への印加電圧が「−2[kV]」では、転写ベルト20の表面電位が+100[V]では電位差が2100[V](−100[V]の時は1900[V])となり、十分な電位差が生じるため、放電が始まる。この結果、第一ブレード56の当接位置を通過した後の転写残トナーのq/d分布がマイナス極性側にシフトする。
また、第一ブレード56の当接位置では、当接位置の入口側及び出口側に転写ベルト20と第一ブレード56とで形成された楔部の微小ギャップ部の放電により転写残トナーは印加電圧と同極性側に帯電量がシフトする。
第一ブレード56の当接位置では、転写ベルト20の表面移動によって移送される転写残トナーを機械的に掻き落とすため、使用時間が経過すると第一ブレード56の当接位置の入口側の楔部はトナーで汚れる。このため、第一ブレード56の当接位置の微小ギャップ部の放電は主に出口側の楔部で行われることになる。
次に第一ブレード56のクリーニング性能の詳細について説明する。
第一ブレード56は従来のクリーニング装置で使用されている絶縁のクリーニングブレードと当接条件はほぼ同じであり、転写残トナーの極性を片側に揃える機能以外に転写残トナーを堰き止める(掻き落す)機能がある。
また、上述したように第一ブレード56の転写ベルト20に対する当接条件は従来のクリーニング装置が備える絶縁のクリーニングブレードの被清掃体に対する当接条件とほぼ同じであり、転写残トナーの極性を片側に揃える機能以外に転写残トナーを堰き止める(掻き落す)機能がある。
従来の絶縁のクリーニングブレードによるトナー除去は、清掃対象とクリーニングブレードとで形成される楔部に、当接位置で塞き止めたトナーが堰を形成し後続のトナーを塞き止めていると考えられている。
一方、実施例1のベルトクリーニング装置50の第一ブレード56は絶縁のクリーニングブレードとほぼ同じ線圧に加え、第一ブレード56には、転写残トナーの一部のトナー極性(+、−が混在している転写残トナーの+極性側の転写残トナー)と反対の極性(−極性)の電圧(又は電流)が印加されているため、楔部に積極的にトナーの堰が形成される。
すなわち、第一ブレード56へ印加された電圧(又は電流)とは逆極性に帯電したトナーは、電気的に強い力で第一ブレード56に保持され、楔部に形成されたトナーの堰は崩れにくく強い堰となって後続の転写残トナーを塞き止めることができる。
従って、通常の画像形成時の転写残トナーはもちろん、ジャム後等の高トナー付着量のトナー入力時でも一定枚数(200[kp])程度までは、転写残トナーはほぼ完全に第一ブレード56で塞き止められ、第一ブレード56の当接位置をほとんどすり抜けない。
また、第二ブレード59の当接位置では入力して来るトナーの帯電極性がマイナスであるが、第一ブレード56に印加される電圧より更に絶対値の大きなマイナス極性の電圧が印加されているので第一ブレード56を通過してきた−極性のトナーでも、トナーが第二ブレード59へ引き寄せられる電界が形成されトナーの堰が形成される。
図3は、第一ブレード56にマイナス極性の電圧を印加した場合と、印加しなかった場合とのクリーニング性を比較するグラフである。詳しくは、第一ブレード56に−2[kV]の定電圧制御の電圧を印加した場合と電圧を印加しなかった場合とのそれぞれの場合で、高トナー付着量(付着量:0.6[mg/cm])で200[kp]使用後の第一ブレード56の当接位置を通過した転写ベルト20の表面のクリーニング残IDを示すグラフである。
図3から明らかなように、クリーニングブレード(実施例1の第一ブレード56)に電圧を印加するとクリーニング性能が大きく向上することが解る。
しかしながら、電圧を印加した第一ブレード56も従来の絶縁性クリーニングブレードと同様に、転写ベルト20と当接している稜線は、使用時間とともに少しずつ磨耗していく。
図7は、第一ブレード56が転写ベルト20に当接する当接点56tの経時使用による磨耗の説明図であり、図7(a)は使用開始時、図7(b)は200[kp]後、図7(c)は400[kp]後の説明図である。第一ブレード56は、時間と共に図7(b)、図7(c)に示すように少しずつ摩耗していき、第一ブレード56の当接位置をすり抜けるトナーの量も少しずつ増加していく。
なお、図7(b)及び図7(c)は、図7(a)に示す転写ベルト20と当接する稜線を右斜め45[°]から拡大して稜線の摩耗幅を示した図である。
クリーニングブレード(実施例1の第一ブレード56)の稜線の摩耗はおおよそ転写ベルト20の走行距離に比例して多くなることが知られており、今回の実験でも転写ベルト20の走行距離に比例して摩耗幅が多くなることが確認された。
第一ブレード56の摩耗が進行してきた場合、実験結果ではトナー付着量の少ない状態では転写残トナーは図7(c)に示す摩耗量(400[kp])までは電圧(又は電流)が印加された第一ブレード56でほぼ完全に除去できることが確認された。
しかし、200[kp]後であって、ジャム後等のような高トナー付着量(0.6[mg/cm])では図3中の「−2[kV]印加」のグラフに示すようにトナーすり抜けが発生してくる。
ここで、図3中の「−2[kV]印加」のグラフでは、第一ブレード56の当接位置をすり抜けてくるトナー量はIDでおおよそ「0.005」程度で図4に示すIDとトナー付着量との関係を示すグラフによれば、約0.03[mg/cm]程度である。このトナー付着量は、第一ブレード56の下流側に配置された第二ブレード59でほぼ完全に除去することが出来る。
また、詳細は後述するがベルトクリーニング装置50では、第二ブレード59を200[kp]後に転写ベルト20に当接させる。
第二ブレード59は転写ベルト20に当接させてから第一ブレード56と同様に磨耗が始まる。そして、第二ブレード59を転写ベルト20に当接させてから200[kp]後、すなわち、ベルトクリーニング装置50を使用開始してから400[kp]後にはベルトクリーニング装置50を使用開始してから200[kp]後の状態(図7(b)の状態)の磨耗量と同程度磨耗する。
一方、第一ブレード56は、400[kp]後には図7(c)に示すよう摩耗量となる。このとき、通常の転写残トナーのトナー量であれば第一ブレード56によって略完全にクリーニングできるが、ジャム時など高トナー付着量の場合は完全にクリーニングできずトナーが少しすり抜けてくる。
このときに第一ブレード56の当接位置をすり抜けてくるトナーの量は、IDで200[kp]の場合のおよそ倍として付着量に換算すれば図4のグラフより0.07[mg/cm]程度であり、下流側に配置された第二ブレード59でほぼ完全にクリーニングできる。
その後、第一ブレード56と第二ブレード59とを共に当接し、これらが共に摩耗すると、何れ第二ブレード59の当接位置からトナーがすり抜け、クリーニング不良となり、ベルトクリーニング装置50の寿命となる。実験的には約500[kp]程度で高トナー付着量が入力してきた場合に第二ブレード59の当接位置からトナーがすり抜けてくるようになった。
なお、200[kp]よりも後であっても高付着量のトナーが入力して来る時はほとんどジャム後であるので転写ベルト20を2〜3周すれば、第一ブレード56のみで略完全にクリーニングできるが、2〜3周させる時間だけ次の画像形成が遅くなる。これに対して、実施例1のベルトクリーニング装置50のように第一ブレード56の下流側に第二ブレード59を備える構成であれば、高トナー付着量のトナーが入力した場合であっても、転写ベルト20の表面がベルトクリーニング装置50との対向部を一度通過するだけでほぼ完全にクリーニングでき、次の画像形成が短時間で可能となる。
次に、ベルトクリーニング装置50の第一ブレード56と第二ブレード59との動作説明を行う。
第一ブレード56は第一ブレード加圧バネ57の加圧によって転写ベルト20に対して常時加圧当接している。
第二ブレード59も第二ブレード加圧バネ66の加圧によって転写ベルト20に対して加圧される構成になっている。しかし、新品のベルトクリーニング装置50の使用開始時は接離カム65が図1中の状態から反時計方向に180[°]回転して停止した状態になっており、第二ブレード59は転写ベルト20から離間した状態になっている。ベルトクリーニング装置50の使用開始から転写ベルト20が所定の走行距離に達するまで、または、プリント枚数が所定の枚数(200[kp])達するまで、といった所定期間を経過するまでは第二ブレード59は転写ベルト20から離間した状態である。
そして、ベルトクリーニング装置50の使用開始時から所定期間を経過したことを不図示の検知手段が検知すると、制御部200が検知手段の検知結果に基づいて、第二ブレード接離機構65aを制御して接離カム65を反時計回り方向に180[°]回転させて停止する。これにより、接離カム65が図1に示す状態となり、第二ブレード59が転写ベルト20に当接する。
このように実施例1のベルトクリーニング装置50は、使用開始時から所定期間を経過するまでは第二ブレード59を転写ベルト20の表面から離間させるため、使用開始当初の第二ブレード59と転写ベルト20との当接位置にトナーがほとんど入力されない状態で第二ブレード59と転写ベルト20とが接触することを抑制することが出来る。これにより、第二ブレード59がトナーのクリーニングにほとんど寄与しない状態で当接部分の磨耗が進行することを抑制することができ、第二ブレード59の不要な磨耗を抑制することができる。
以下、実施例1のベルトクリーニング装置50の各部品の特性値及び当接条件等の具体的な構成を示す。
先ず、転写ベルト20の具体的な構成条件を以下に示す。
・転写ベルトの線速:138[mm/s]
転写ベルト20の材質としては、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリプロピレン等の合成樹脂又は各種のゴムに、カーボンブラック等の導電剤を適当量含有させたものが用いられ、その体積抵抗率が10〜1014[Ω・cm]となるものが使われている。
また、転写ベルト20としては弾性を有する弾性ベルトでも使用可能であり、この場合、導電性弾性層の主基材として、シリコンゴム、NBR、H−NBR、CR、EPDM、ウレタンゴム等が用いられ、導電性の保護層の材料は、摩擦抵抗の低減、電気特性の環境に対する安定性、表面粗さ低減による残留トナークリーニング性能の向上といった目的を達成できるものであれば、特に限定されないが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルの共重合体(PFA)、PVdFなどのフッ素樹脂系ポリマーを、アルコール可溶性ナイロン系、シリコン樹脂系、シランカプラー、ウレタン樹脂系のエマルジョンや有機溶媒に、溶解・分散した塗料を使用することができる。
上述の導電性の保護層は、上述の塗料をディップコート、スプレーコート、静電塗装、ロールコートなどにより設けることができる。さらに、保護層に表面処理または研磨を施すことにより離型性、導電性、耐磨耗性、表面クリーニング性等を改善することができる。
第一ブレード56の具体的な構成条件を以下に示す。
・ブレードの電気抵抗:10〜10[Ω・cm]
・当接方向:転写ベルト20の表面移動方向に対してカウンターで当接
・当接角度:転写ベルト20に対して20[°]
・当接圧:線圧で20[g/cm]
・印加電圧:定電圧制御で−2[kV](または定電流制御で−80[μA])
また、第一ブレード56は板金からなる第一ブレードホルダ58上に接着された板状部材によって構成され、厚みが2[mm]、自由長が7[mm]、JIS−A硬度計で60〜80、反撥弾性は30[%]となるものを用いたが、この値以外のものでも使用可能である。
また、第一ブレード56の少なくとも転写ベルト20と当接する面にはアクリル系のコート層(約5[μm])が設けてある。このコート層は第一ブレード56の摩耗を低減するためである。
次に、第二ブレード59の具体的な構成条件を以下に示す。
・ブレードの電気抵抗:10〜10[Ω・cm]
・当接方向:転写ベルト20の表面移動方向に対してカウンターで当接
・当接角度:転写ベルト20に対して20[°]
・当接圧:線圧で20[g/cm]
・印加電圧:定電圧制御で−3[kV](または定電流制御で−120[μA])
また、第二ブレード59は板金からなる第二ブレードホルダ61上に接着された板状部材によって構成され、厚みが2[mm]、自由長が7[mm]、JIS−A硬度計で60〜80、反撥弾性は30[%]となるものを用いたが、この値以外のものでも使用可能である。
また、第二ブレード59の少なくとも転写ベルト20と当接する面にはアクリル系のコート層(約5[μm])が設けてある。このコート層は第二ブレード59の摩耗を低減するためである。
入口シール53の具体的な構成条件を以下に示す。
・材質:ポリウレタンゴム
・厚さ:0.2[mm]
・自由長:7[mm]
・転写ベルト20に対する当接角度:11[°]
・転写ベルト20に対する食い込み量:1[mm]
次に、本実施形態のプリンタ100に用いられる感光体10Y,10M,10C,10Kについて詳しく説明する。
本実施形態で用いる感光体10としては、導電性支持体を50[℃]〜400[℃]に加熱し、この支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱CVD法、光CVD法、プラズマCVD法等の成膜法によりアモルファスシリコン(a−Si)からなる光導電層を有するアモルファスシリコン系感光体(以下、「a−Si系感光体」と称する。)を用いることができる。なかでもプラズマCVD法、すなわち、原料ガスを直流または高周波あるいはマイクロ波グロー放電によって分解し、支持体上にa−Si堆積膜を形成する方法が好適なものとして用いられている。
先に述べたa−Si系感光体の層構成は例えば以下のようなものである。
図8は、層構成を説明するための模式的構成図である。図8(a)に示すa−Si系感光体500は、支持体501の上にa−Si:H,Xからなり光導電性を有する光導電層502が設けられている。図8(b)に示すa−Si系感光体500は、支持体501の上に、a−Si:H,Xからなり光導電性を有する光導電層502と、アモルファスシリコン系表面層503とから構成されている。図8(c)に示すa−Si系感光体500は、支持体501の上に、a−Si:H,Xからなり光導電性を有する光導電層502と、アモルファスシリコン系表面層503と、アモルファスシリコン系電荷注入阻止層504とから構成されている。図8(d)に示すa−Si系感光体500は、支持体501の上に、光導電層502が設けられている。光導電層502はa−Si:H,Xからなる電荷発生層505ならびに電荷輸送層506とからなり、その上にアモルファスシリコン系表面層503が設けられている。
上述したa−Si系感光体500の支持体501としては、導電性でも電気絶縁性であってもよい。導電性支持体としては、Al、Cr、Mo、Au、In、Nb、Te、V、Ti、Pt、Pd、Fe等の金属、およびこれらの合金、例えばステンレス等が挙げられる。また、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド等の合成樹脂のフィルム、またはシート、ガラス、セラミック等の電気絶縁性支持体の少なくとも感光層を形成する側の表面を導電処理した支持体も用いることができる。
支持体501の形状は平滑表面あるいは凹凸表面の円筒状または板状、無端ベルト状であることができ、その厚さは、所望通りの画像形成装置用感光体を形成し得るように適宜決定するが、画像形成装置用感光体としての可撓性が要求される場合には、支持体501としての機能が充分発揮できる範囲内で可能な限り薄くすることができる。しかしながら、支持体501は製造上、および取り扱い上、機械的強度等の点から通常は10[μm]以上とされる。
本実施形態に用いることができるa−Si系感光体500には必要に応じて導電性の支持体501と光導電層502との間に、導電性支持体側からの電荷の注入を阻止する働きのあるアモルファスシリコン系電荷注入阻止層504を設けるのがいっそう効果的である(図8(c))。すなわち、アモルファスシリコン系電荷注入阻止層504は感光層が一定極性の帯電処理をその自由表面に受けた際、支持体501側より光導電層502側に電荷が注入されるのを阻止する機能を有し、逆の極性の帯電処理を受けた際にはそのような機能が発揮されない、いわゆる極性依存性を有している。そのような機能を付与するために、アモルファスシリコン系電荷注入阻止層504には伝導性を制御する原子を光導電層502に比べ比較的多く含有させる。
アモルファスシリコン系電荷注入阻止層504の層厚は所望の電子写真特性が得られること、及び経済的効果等の点から、好ましくは0.1〜5[μm]、より好ましくは0.3〜4[μm]、最適には0.5〜3[μm]とされるのが望ましい。
光導電層502は必要に応じて下引き層上に形成され、光導電層502の層厚は所望の電子写真特性が得られること及び経済的効果等の点から適宜所望にしたがって決定され、好ましくは1〜100[μm]、より好ましくは20〜50[μm]、最適には23〜45[μm]とされるのが望ましい。
電荷輸送層506は、光導電層502を機能分離した場合の電荷を輸送する機能を主として奏する層である。この電荷輸送層506は、その構成要素として少なくともシリコン原子と炭素原子と弗素原子とを含み、必要であれば水素原子、酸素原子を含むa−SiC(H、F、O)からなり、所望の光導電特性、特に電荷保持特性、電荷発生特性および電荷輸送特性を有する。本発明においては酸素原子を含有することが特に好ましい。
電荷輸送層506の層厚は所望の電子写真特性が得られることおよび経済的効果などの点から適宜所望にしたがって決定され、電荷輸送層506については、好ましくは5〜50[μm]、より好ましくは10〜40[μm]、最適には20〜30[μm]とされるのが望ましい。
電荷発生層505は、光導電層502を機能分離した場合の電荷を発生する機能を主として奏する層である。この電荷発生層505は、構成要素として少なくともシリコン原子を含み、実質的に炭素原子を含まず、必要であれば水素原子を含むa−Si:Hから成り、所望の光導電特性、特に電荷発生特性,電荷輸送特性を有する。
電荷発生層505の層厚は所望の電子写真特性が得られること、および経済的効果等の点から適宜所望にしたがって決定され、好ましくは0.5〜15[μm]、より好ましくは1〜10[μm]、最適には1〜5[μm]とされる。
本実施形態の感光体10に用いることができるa−Si系感光体500には必要に応じて、上述のようにして支持体501上に形成された光導電層502の上に、更に表面層を設けることができ、アモルファスシリコン系表面層503を形成することが好ましい。このアモルファスシリコン系表面層503は自由表面を有し、主に耐湿性、連続繰り返し使用特性、電気的耐圧性、使用環境特性、耐久性において本発明の目的を達成するために設けられる。
アモルファスシリコン系表面層503の層厚としては、通常0.01〜3[μm]、好適には0.05〜2[μm]、最適には0.1〜1[μm]とされるのが望ましいものである。層厚が0.01[μm]よりも薄いと感光体を使用中に摩耗等の理由によりアモルファスシリコン系表面層503が失われてしまい、3[μm]を超えると残留電位の増加等の電子写真特性低下がみられる。
a−Si系感光体500は、表面硬度が高く、半導体レーザー(770〜800[nm])などの長波長光に高い感度を示し、しかも繰返し使用による劣化もほとんど認められない。このため、高速複写機やレーザービームプリンタ(LBP)などに用いるのに好適な電子写真用感光体である。
また、導電性支持体上に感光層を設けこの感光層の上に被覆された表面層にフィラーを含有させ、電荷輸送物質を架橋型電荷輸送材料とした有機感光体を用いても良い。有機感光体の表面層に粒子状物質を含有させ、電荷輸送物質として架橋型電荷輸送材料を用いることで、耐磨耗性を上げることができる。
感光体の表面層としては、ビニルフルオライド、ビニリデンフルオライド、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテルより選ばれる化合物の重合体もしくは共重合が挙げられる。また、表面層に含有するフィラーとしては、有機フィラーと無機フィラーのどちらを用いても良いが、無機フィラーが特に好ましく用いられる。有機フィラー材料としては、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂粉末、シリコン樹脂粉末、a−カーボン粉末等が挙げられ、無機フィラー材料としては、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化カルシウム、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、フッ化錫、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウム等の金属フッ化物、チタン酸カリウム、窒化硼素等が挙げられる。これらのフィラーは単独で用いても、或いは2種以上を混合して用いても良い。また、分散性を向上させるために、これらのフィラーは表面処理剤で表面処理を行っても良い。
導電性支持体としては、アルミニウム、ステンレスなどの金属、紙、プラスチックなどの円筒状シリンダーまたはフィルムが用いられる。これらの支持体の上には、バリアー機能と下引機能をもつ下引層(接着層)を設けることができる。下引層は感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体の保護、支持体上の欠陥の被覆、支持体からの電荷注入性改良、感光層の電気的被覆に対する保護などのために形成される。下引層の材料としては、ポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、メチルセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、カゼイン、ポリアミド、共重合ナイロン、ニカワ、ゼラチン、等が知られている。これらはそれぞれに適した溶剤に溶解されて支持体上に塗布される。その膜厚は0.2〜2[μm]程度である。
感光層の具体例としては、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層との積層構造を有するもの、電荷発生物質と電荷輸送物質を含有する単一の層から成るものなどがある。
電荷発生物質としては、ピリリウム、チオピリリウム系染料、フタロシアニン系顔料、アントアントロン顔料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラントロン顔料、トリスアゾ顔料、ジスアゾ顔料、アゾ顔料、インジゴ顔料、キナクリドン系顔料、非対称キノシアニン、キノシアニンなどを用いることができる。
電荷輸送物質としては、ピレン、N−エチルカルバゾール、N−イソプロピルカルバゾール、N−メチル−N−フェニルヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバゾール、N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバゾール、N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−10−エチルフェノチアジン、N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−10−エチルフェノキサジン、p−ジエチルアミノベンズアルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾン、p−ジエチルアミノベンズアルデヒノ−2−メチルフェニル−フェニルメタン等のトリアリールメタン系化合物、1,1−ビス(4−N,N−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)ヘプタン、1,1,2,2−テトラキス(4−N,N−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)エタン等のポリアリールアルカン類、およびトリアリールアミン類などを用いることができる。
また、最表面に保護層を設け、この保護層の耐摩耗性を向上する目的でフィラーを添加した感光体としてもよい。有機フィラーとしては、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂粉末、シリコン樹脂粉末、a−カーボン粉末等が挙げられ、無機フィラーとしては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、チタン酸カリウムなどの無機材料が挙げられる。これらのフィラーは単独もしくは2種類以上混合して用いられる。これらフィラーは、保護層用塗工液に適当な分散機を用いることにより分散できる。また、フィラーの平均粒径は、0.5[μm]以下、好ましくは0.2[μm]以下にあることが保護層の透過率の点から好ましい。また、実施形態において保護層中に可塑剤やレベリング剤を添加してもよい。
次に、本実施形態のプリンタ100に好適に用いられるトナーについて説明する。
近年、画像形成装置においては、より高精度および高精細な画像が形成できるよう、高解像度を有することが要求されている。その達成手段の1つとしてより粒径を小さくしたトナーを用いることがあげられる。又従来より転写率向上のためにトナーの形状を不定形からより球に近い形状のものが使われるようになってきている。
しかし、従来のクリーニング装置で使用されている絶縁のクリーニングブレードを像担持体に当接させるブレードクリーニング方式では、小粒径トナーや球形のトナーをクリーニングすることは粒径が小さいことや、形状が球形であることから、ブレードの当接位置をトナーがすり抜けやすくクリーニング不良が発生しクリーニングが困難な状況である。しかしながら小粒径トナーや、球形トナーを用いると画像品質が良くなるので、小粒径の球形トナーの使用が望ましい。
実施例1のベルトクリーニング装置50では、電圧が印加された第一ブレード56を転写ベルト20に当接させることで、当接位置にトナーの堰を静電的に形成させるため、小粒径の球形トナーを使用したとしても、従来の絶縁のクリーニングブレードを用いた構成に比べて良好なクリーニングを行うことが出来る。また、第一ブレード56の転写ベルト20に対する当接位置に対して、転写ベルト20の表面移動方向下流側に電圧が印加された第二ブレード59を設けることにより、第一ブレード56の当接位置を通過したトナーをより確実に除去することが出来る。そして、プリンタ100において、小粒径の球形トナーを用いることにより、高画質化を達成することができる。
本実施形態のプリンタ100では、トナーとして形状係数SF−1が100〜150である真円度の高い、いわゆる球形トナーを用いている。球形トナーを用いた場合、粉砕トナーを用いた場合に比べてクリーニングブレードによる転写ベルト20上からのトナー除去は少なくなる。しかし、本実施形態では、電圧が印加された第一ブレード56及び第二ブレード59によって転写残トナーを転写ベルト20上から除去するため、球形トナーを用いたとしてもクリーニング性を維持することができる。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーとトナー像担持体との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーとトナー像担持体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。形状係数SF−1が150を超えると、転写率が低下するため好ましくない。
図9は、形状係数SF−1を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記(1)式で表される。球状物質(本実施形態ではトナー)を二次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
つまり次式、
SF−1={(MXLNG)/AREA}×(100π/4)・・・(1)
によって定義されるものである。
〔実施例2〕
次に、ベルトクリーニング装置50の二つ目の実施例(以下、実施例2と呼ぶ)について説明する。
図10は、実施例2のベルトクリーニング装置50の拡大説明図である。
実施例2のベルトクリーニング装置50は、第二ブレード59に対して転写ベルト20の表面移動方向下流側に潤滑剤供給装置70を備える点で実施例1のベルトクリーニング装置50と相異し、他の点は共通する。よって、ここでは、実施例1との相違点についてのみ説明する。
図10に示すように、実施例2のベルトクリーニング装置50はが備える潤滑剤供給装置70は、第二ブレード59に対して転写ベルト20の表面移動方向下流側で転写ベルト20に接触するブラシローラ状の塗布ブラシ69を備える。さらに、潤滑剤供給装置70は、ステアリン酸亜鉛からなる固形潤滑剤71と、固形潤滑剤71を塗布ブラシ69に対して付勢する付勢部材としての潤滑剤加圧バネ72とを備える。
塗布ブラシ69の具体的な構成条件を以下に示す。
・ブラシ材質:導電性ポリエステル
・ブラシの毛足長さ:4[mm]
・転写ベルト20に対する食いこみ量:1[mm]
・塗布ブラシの線速:138[mm/s](転写ベルト20と同じ線速)
・塗布ブラシの回転軸への印加電圧:アース
・ブラシ繊維の原糸抵抗:10[Ω・cm]
・ブラシ植毛密度:10[万本/inch
・ブラシ形態:ブラシ回転方向下流側へ傾斜
・ブラシローラ径:Φ14[mm]
・回転方向:図10中の反時計方向
実施例2のベルトクリーニング装置50は、実施例1と同様に使用開始時から所定期間を経過するまでは第二ブレード59を転写ベルト20の表面から離間させるため、第二ブレード59の不要な磨耗を抑制することができ、装置の長寿命化を図ることができる。
また、一般的に転写ベルト20等のトナー被清掃体の表面に潤滑剤を塗布するとクリーニングブレードによるトナー除去性が向上するとともに、クリーニングブレードの磨耗を軽減することは知られている。このため、実施例2のように潤滑剤供給装置を備える構成にすることによりクリーニング装置の寿命を更に延ばすことができる。
〔実施例3〕
次に、ベルトクリーニング装置50の三つ目の実施例(以下、実施例3と呼ぶ)について説明する。
図11は、実施例3のベルトクリーニング装置50の拡大説明図である。
実施例3のベルトクリーニング装置50は、導電性材料からなる第一ブレード56に対して第一ブレード電源55がプラス極性の電圧を印加する点と、第二ブレード59として絶縁性のブレード部材を用いて第二ブレード59には電圧を印加しない点とで実施例2と相異する。
転写ベルト20の表面移動方向下流側の第二ブレード59を電圧が印加された導電性ブレードから絶縁性ブレードに変更することにより、実施例2の構成に比して第二ブレード59でのトナー除去性は低下する。しかし、実施例3のベルトクリーニング装置50は、実施例2と同様に使用開始時から所定期間を経過するまでは第二ブレード59を転写ベルト20の表面から離間させるため、第二ブレード59の不要な磨耗を抑制することができる。よって、クリーニングブレードを二つ備えた従来のクリーニング装置に比して装置の長寿命化を図ることができる。
なお、実施例3では第一ブレード56に対してプラス極性の電圧を印加しているが、逆極性(マイナス極性)の電圧を印加する構成であっても良い。
〔実施例4〕
次に、ベルトクリーニング装置50の四つ目の実施例(以下、実施例4と呼ぶ)について説明する。
図12は、実施例4のベルトクリーニング装置50の拡大説明図である。
実施例4のベルトクリーニング装置50は、導電性材料からなる第二ブレード59に対して第二ブレード電源67がプラス極性の電圧を印加する点と、第一ブレード56として絶縁性のブレード部材を用いて第一ブレード56には電圧を印加しない点とで実施例2と相異する。
転写ベルト20の表面移動方向上流側の第一ブレード56を電圧が印加された導電性ブレードから絶縁性ブレードに変更することにより、実施例2の構成に比してクリーニング装置としてのトナー除去性は低下する。しかし、実施例4のベルトクリーニング装置50は、実施例2と同様に使用開始時から所定期間を経過するまでは第二ブレード59を転写ベルト20の表面から離間させるため、第二ブレード59の不要な磨耗を抑制することができる。よって、クリーニングブレードを二つ備えた従来のクリーニング装置に比して装置の長寿命化を図ることができる。
なお、実施例4では第二ブレード59に対してプラス極性の電圧を印加しているが、逆極性(マイナス極性)の電圧を印加する構成であっても良い。
〔実施例5〕
次に、ベルトクリーニング装置50の五つ目の実施例(以下、実施例5と呼ぶ)について説明する。
図13は、実施例5のベルトクリーニング装置50の拡大説明図である。
実施例5のベルトクリーニング装置50は、第一ブレード56と第二ブレード59とを共に絶縁性のブレード部材を用いて、2つのクリーニングブレードの両方とも電圧を印加しない点で実施例2と相異する。
2つのクリーニングブレードを電圧が印加された導電性ブレードから絶縁性ブレードに変更することにより、実施例2〜実施例4の構成に比してクリーニング装置としてのトナー除去性は低下し、クリーニング装置の寿命を低下する。しかし、実施例5のベルトクリーニング装置50は、実施例2〜4と同様に使用開始時から所定期間を経過するまでは第二ブレード59を転写ベルト20の表面から離間させるため、第二ブレード59の不要な磨耗を抑制することができる。よって、クリーニングブレードを二つ備えた従来のクリーニング装置に比して装置の長寿命化を図ることができる。
〔実施例6〕
次に、実施例6として、本発明を感光体クリーニング装置13に適用した実施例について説明する。
図14は、実施例6の感光体クリーニング装置13の概略説明図である。
図14中の感光体クリーニング装置13は、図1を用いて説明した実施例1のベルトクリーニング装置50とクリーニングする対象が異なる点以外はほぼ同様の構成であり、図14中の各部材のうち、図1に示す各部材と符号が同じ符号を付した部材は、ベルトクリーニング装置50の各部材と同様の機能を有する。
そして、図14に示す感光体クリーニング装置13においても、実施例1と同様に使用開始時から所定期間を経過するまでは第二ブレード59を被清掃体である感光体10の表面から離間させるため、第二ブレード59の不要な磨耗を抑制することができる。よって、クリーニングブレードを二つ備えた従来のクリーニング装置に比して装置の長寿命化を図ることができる。
なお、実施例6の感光体クリーニング装置13は、第一ブレード電源55が第一ブレード56に印加する電圧(プラス極性の電圧)とは逆極性(マイナス極性)の電圧を第二ブレード電源67が第二ブレード59に印加する構成である。このような構成であれば、第一ブレード56の当接位置を通過するときに帯電極性がプラスに揃えられたトナーが第二ブレード59に静電的に引き寄せられ、第二ブレード59によるクリーニング性の向上を図ることができる。
また、図14に示すように感光体クリーニング装置13は、第二ブレードホルダ61とケーシング51との間に飛散防止スポンジ68を配置しており、第二ブレードホルダ61よりも下流側からトナーが飛散することを防止している。
〔変形例1〕
次に、変形例1として、本発明を適用したクリーニング装置を1ドラム型のフルカラー画像形成装置に適用した構成について説明する。
図15は、変形例1のプリンタ100の要部説明図である。
図15のプリンタ100において画像形成を行う場合、まず、感光体10を図15中反時計方向に回転駆動するとともに中間転写部78の転写ベルト20を図15中時計方向に回転駆動する。そして、感光体10の表面を帯電装置11の帯電ローラで一様に帯電した後、感光体10の表面に対してC用画像データで変調されたレーザー光Lを照射して、感光体10の表面にC用静電潜像を形成する。そして、このC用静電潜像を現像装置12CによりCトナーで現像を行う。これにより得られたC用トナー像は、中間転写部78の転写ベルト20上に一次転写される。その後、感光体10の表面に残留した転写残トナーを感光体クリーニング装置13で除去した後、感光体10の表面は除電ランプ150で除電され、遮光板49と対向する位置を通過する。その後、再び感光体10の表面を帯電装置11で一様に帯電する。次に、感光体10の表面に対してM用画像データで変調されたレーザー光Lを照射して、感光体10の表面にM用静電潜像を形成する。そして、このM用静電潜像を現像装置12MによりMトナーで現像を行う。これにより得られたM用トナー像は、中間転写部78の転写ベルト20上に既に一次転写されているC用トナー像と重なり合うようにして、転写ベルト20上に一次転写される。以後、Y及びKについても、同様に転写ベルト20上に一次転写する。このようにして互いに重なり合った状態の転写ベルト20上の各色トナー像は、二次転写ローラ25により二次転写領域に搬送されてきた転写紙P上に転写される。このようにしてトナー像が転写された転写紙Pは、紙搬送ベルト79によって、図示しない定着部に搬送される。この定着部で、転写紙Pを加熱、加圧して、転写紙P上のトナー像を転写紙Pに定着させる。定着後の転写紙Pは、図示しない排紙トレー上に排出する。転写後の感光体10の表面に残留した転写残トナーは、感光体クリーニング装置13で除去される。また、転写ベルト20の表面に残留した転写残トナーは、ベルトクリーニング装置50で除去される。
図15に示すプリンタ100において、ベルトクリーニング装置50として図1に示すベルトクリーニング装置50と同様の構成を備えることにより、実施例1と同様に使用開始時から所定期間を経過するまでは第二ブレード59を転写ベルト20の表面から離間させるため、第二ブレード59の不要な磨耗を抑制することができる。これにより、ベルトクリーニング装置50として、クリーニングブレードを二つ備えた従来のクリーニング装置に比して装置の長寿命化を図ることができる。
また、図15に示すプリンタ100において、感光体クリーニング装置13として図14に示す感光体クリーニング装置13と同様の構成を備えることにより、実施例6と同様に使用開始時から所定期間を経過するまでは第二ブレード59を被清掃体である感光体10の表面から離間させるため、第二ブレード59の不要な磨耗を抑制することができる。これにより、感光体クリーニング装置13として、クリーニングブレードを二つ備えた従来のクリーニング装置に比して装置の長寿命化を図ることができる。
〔変形例2〕
次に、変形例2として、本発明を適用したクリーニング装置を記録媒体搬送部材クリーニング手段に適用した構成について説明する。
図16は、変形例2のプリンタ100の要部説明図である。
図16に示すプリンタ100では、用紙ジャムが起こると、感光体10上のトナー像が紙搬送ベルト79に転写されてしまい、紙搬送ベルト79が汚れてしまう。また、現像装置12の現像ローラ88内の帯電量の低いトナーやプラスに帯電したトナーが感光体10上の紙間に付着する場合がある。この紙間に付着していたトナーは、紙搬送ベルト79に転写され、紙搬送ベルト79を汚してしまう。
このような紙搬送ベルト79をクリーニングする紙搬送ベルトクリーニング装置300として、実施例1〜5のベルトクリーニング装置50と同様の構成を用いることにより、実施例1〜5と同様に使用開始時から所定期間を経過するまでは第二ブレード59を被清掃体である紙搬送ベルト79の表面から離間させるため、第二ブレード59の不要な磨耗を抑制することができる。これにより、紙搬送ベルトクリーニング装置300として、クリーニングブレードを二つ備えた従来のクリーニング装置に比して装置の長寿命化を図ることができる。
また、図16に示すプリンタ100において、感光体クリーニング装置13として図14に示す感光体クリーニング装置13と同様の構成を備えることにより、実施例6と同様に使用開始時から所定期間を経過するまでは第二ブレード59を被清掃体である感光体10の表面から離間させるため、第二ブレード59の不要な磨耗を抑制することができる。これにより、感光体クリーニング装置13として、クリーニングブレードを二つ備えた従来のクリーニング装置に比して装置の長寿命化を図ることができる。
また、変形例2のプリンタ100としては、図17に示すように、像担持体としての感光体10と感光体クリーニング装置13とを枠体83内に一体に支持し、プリンタ100本体に対して着脱自在な像担持体ユニットである作像ユニット3としてもよい。なお、図17では、感光体10と感光体クリーニング装置13とのほか、帯電装置11及び現像装置12も一体に支持した像担持体ユニットであるが、少なくとも、感光体10と感光体クリーニング装置13とを一体に支持したものであればよい。
以上、本実施形態によれば、実施例1〜実施例5のベルトクリーニング装置50は、表面移動する被清掃体である転写ベルト20に接触し、転写ベルト20の表面上の付着物を除去するクリーニングブレードとして、転写ベルト20の表面移動方向上流側に配置された第一クリーニングブレードである第一ブレード56と、表面移動方向下流側に配置された第二クリーニングブレードである第二ブレード59とを有し、第一ブレード56はベルトクリーニング装置50の使用開始時から転写ベルト20の表面に接触させ、第二ブレード59はベルトクリーニング装置50の使用開始時には転写ベルト20の表面から離間させ、使用開始時から所定期間を経過した後に転写ベルト20の表面に接触させることにより、使用開始当初の第二ブレード59と転写ベルト20との当接位置にトナーがほとんど入力されない状態で第二ブレード59と転写ベルト20とが接触することを抑制することが出来る。これにより、第二ブレード59がトナーのクリーニングにほとんど寄与しない状態で当接部分の磨耗が進行することを抑制することができ、第二ブレード59の不要な磨耗を抑制することができる。よって、第二ブレード59の磨耗が早まることを防止し、クリーニング性を維持することができるため、ベルトクリーニング装置50の長寿命化を図ることができる。
また、実施例6の感光体クリーニング装置13や変形例2の紙搬送ベルトクリーニング装置300においても同様であり、クリーニング装置の長寿命化を図ることができる。
また、実施例1のベルトクリーニング装置50としては、第一ブレード56及び第二ブレード59として導電性の材料のものを用い、第一電源である第一ブレード電源55が第一ブレード56に印加する電圧とは逆極性の電圧を、第二電源である第二ブレード電源67が第二ブレード59に印加するように構成しても良い。このような構成であれば、第一ブレード56の当接位置を通過するときに帯電極性が揃えられたトナーが第二ブレード59に静電的に引き寄せられ、第二ブレード59によるクリーニング性の向上を図ることができる。
また、ベルトクリーニング装置50で第二ブレード59を転写ベルト20に対して離間させる所定期間が、ベルトクリーニング装置50の使用開始時からの転写ベルト20の表面移動時間が予め定められた所定の時間に到達するまでの期間であることにより、第一ブレード56の磨耗がある程度進行し、第二ブレード59によるクリーニングを要することが起こり得る状態から第二ブレード59を転写ベルト20に当接させるため、第二ブレード59の不要な磨耗を抑制することができる。
また、ベルトクリーニング装置50で第二ブレード59を転写ベルト20に対して離間させる所定期間が、ベルトクリーニング装置50の使用開始時からのプリンタ100での画像形成枚数が予め定められた所定の枚数(200[kp])に到達するまでの期間であることにより、第一ブレード56の磨耗がある程度進行し、第二ブレード59によるクリーニングを要することが起こり得る状態から第二ブレード59を転写ベルト20に当接させるため、第二ブレード59の不要な磨耗を抑制することができる。
また、潜像担持体である感光体10と、感光体10を帯電せしめる帯電手段である帯電装置11と、感光体10上に静電潜像を形成する潜像形成手段である光学ユニット4と、感光体10上の静電潜像をトナーにより現像しトナー像化する現像手段である現像装置12と、感光体10上のトナー像を転写体である転写ベルト20に転写する転写手段である一次転写ローラ24と、転写後の感光体10を被清掃体として表面に付着した転写残トナーを除去する潜像担持体クリーニング手段とを有する画像形成装置であるプリンタ100において、潜像担持体クリーニング手段として、実施例6の感光体クリーニング装置13を用いることにより、感光体10のクリーニング性が向上し画質の向上を図ることができる。
また、変形例1のように、現像手段としてそれぞれ色の異なるトナーを収容した4つの現像装置12を備え、一つの感光体10に対して4つの現像装置12が対向するプリンタ100が備える感光体10をクリーニングする感光体クリーニング装置13として、実施例6と同様の感光体クリーニング装置13を適用することにより、感光体10のクリーニング性が向上し画質の向上を図ることができる。
また、実施例6のように、現像手段としてそれぞれ色の異なるトナーを収容した4つの現像装置12を備え、3つの現像装置12と同数の感光体10を備え、一つの感光体10に対して4つの現像装置12のうち一つが対向する構成のる感光体10をクリーニングする感光体クリーニング装置13として、本発明を適用した感光体クリーニング装置13を適用することにより、感光体10のクリーニング性が向上し画質の向上を図ることができる。
また、像担持体である感光体10と、感光体10上にトナー像を形成するトナー像形成手段である作像ユニット3と、感光体10上に形成されたトナー像を中間転写体である転写ベルト20に一次転写する一次転写手段である一次転写ローラ24と、転写ベルト20上のトナー像を記録媒体である転写紙Pに転写する二次転写手段である二次転写ローラ25と、二次転写後の転写ベルト20を被清掃体として表面に付着した転写残トナーを除去する中間転写体クリーニング手段とを有する画像形成装置であるプリンタ100において、中間転写体クリーニング手段として、実施例1〜5のベルトクリーニング装置50を用いることにより、転写ベルト20のクリーニング性が向上して画質の向上を図ることができる。さらに、プリンタ100のように複数の感光体10の表面上に形成されたトナー像を転写ベルト20上で重ね合わせる構成の場合、感光体10のトナー像の形成に用いられたトナーが他の色の感光体10に付着してトナーの色が混ざる、混色を防止することが出来る。
また、像担持体である感光体10と、感光体10上にトナー像を形成するトナー像形成手段を構成する現像装置12と、感光体10上に形成されたトナー像を転写位置で記録媒体である転写紙に転写する転写手段である転写ローラ45と、トナー像が転写された転写紙にトナー像を定着位置で定着させる不図示の定着手段と、転写位置から定着位置に向かう転写紙を担持して搬送する記録媒体搬送部材である紙搬送ベルト79と、紙搬送ベルト79を被清掃体として表面に付着した不要なトナーを除去する記録媒体搬送部材クリーニング手段とを有する画像形成装置としての変形例2のプリンタ100において、記録媒体搬送部材クリーニング手段として、変形例2の紙搬送ベルトクリーニング装置300を用いることにより、紙搬送ベルト79のクリーニング性が向上して転写紙の裏汚れを防止することが出来る。
また、プリンタ100が備える感光体10として、感光層がアモルファスシリコンからなるものを用いることにより、感光体10の膜削れ量が低減できる。
また、プリンタ100が備える感光体10として、フィラーを分散させた材料からなるものを用いることにより、感光体10の膜削れ量が低減できる。
また、感光体10として架橋型電荷輸送材料を使用した感光体、または、充填剤で補強された表面層を有する感光体の少なくとも一方の構成を有する有機感光体を用いることにより、感光体10の膜削れ量が低減できる。
また、プリンタ100でトナー像の形成に用いるトナーとして、形状係数SF−1が100〜150の範囲となるトナーを用いることにより、画質の向上を図ることができる。
また、被清掃体である像担持体である感光体10と少なくとも感光体クリーニング装置13とを一体に支持し、プリンタ100本体に対して着脱自在な像担持体ユニットである作像ユニット3とすることにより、作像ユニット3を構成する部材を交換するときの操作性が向上する。
1 装置本体
2 給紙カセット
3 作像ユニット
4 光学ユニット
5 中間転写ユニット
6 定着装置
7 トナーボトル
8 排紙トレイ
10 感光体
11 帯電装置
12 現像装置
13 感光体クリーニング装置
20 転写ベルト
21 駆動ローラ
22 テンションローラ
23 従動ローラ
24 一次転写ローラ
25 二次転写ローラ
27 給紙ローラ
28 レジストローラ対
29 排出ローラ
45 転写ローラ
49 遮光板
50 ベルトクリーニング装置
51 ケーシング
53 入口シール
54 第一ブレード軸
55 第一ブレード電源
56 第一ブレード
56t 当接点
57 第一ブレード加圧バネ
58 第一ブレードホルダ
59 第二ブレード
61 第二ブレードホルダ
62 トナー排出コイル
63 トナー排出ガイド
64 第二ブレード軸
65 接離カム
65a 第二ブレード接離機構
66 第二ブレード加圧バネ
67 第二ブレード電源
68 飛散防止スポンジ
69 塗布ブラシ
70 潤滑剤供給装置
71 固形潤滑剤
72 潤滑剤加圧バネ
78 中間転写部
79 紙搬送ベルト
83 枠体
88 現像ローラ
100 プリンタ
150 除電ランプ
200 制御部
300 紙搬送ベルトクリーニング装置
500 a−Si系感光体
501 支持体
502 光導電層
503 アモルファスシリコン系表面層
504 アモルファスシリコン系電荷注入阻止層
505 電荷発生層
506 電荷輸送層
P 転写紙
特開昭61−251887号公報 特開平05−341696号公報

Claims (14)

  1. 表面移動する被清掃体に接触し、該被清掃体の表面上の付着物を除去するクリーニングブレードとして、該被清掃体の表面移動方向上流側に配置された第一クリーニングブレードと、表面移動方向下流側に配置された第二クリーニングブレードとを有するクリーニング装置において、
    上記第一クリーニングブレードはクリーニング装置の使用開始時から上記被清掃体の表面に接触させ、
    上記第二クリーニングブレードはクリーニング装置の使用開始時には上記被清掃体の表面から離間させ、使用開始時から所定期間を経過した後に該被清掃体の表面に接触させることを特徴とするクリーニング装置。
  2. 請求項1のクリーニング装置において、
    上記第一クリーニングブレード及び上記第二クリーニングブレードは導電性の材料からなり、
    該第一クリーニングブレードに電圧を印加する第一電源と、
    該第一電源が該第一クリーニングブレードに印加する電圧とは逆極性の電圧を該第二クリーニングブレードに印加する第二電源とを有することを特徴とするクリーニング装置。
  3. 請求項1または2のクリーニング装置において、
    上記所定期間が、該クリーニング装置の使用開始時からの上記被清掃体の表面移動時間が予め定められた所定の時間に到達するまでの期間であることを特徴とするクリーニング装置。
  4. 請求項1、2または3のクリーニング装置において、
    上記被清掃体は画像形成装置に配置され、トナーが付着し得る表面移動体であり、
    上記所定期間が、使用開始時からの該画像形成装置での画像形成枚数が予め定められた所定の枚数に到達するまでの期間であることを特徴とするクリーニング装置。
  5. 潜像担持体と、
    該潜像担持体を帯電せしめる帯電手段と、
    該潜像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
    該潜像担持体上の静電潜像をトナーにより現像しトナー像化する現像手段と、
    該潜像担持体上のトナー像を転写体又は記録媒体に転写する転写手段と、
    転写後の該潜像担持体を被清掃体として表面に付着した転写残トナーを除去する潜像担持体クリーニング手段とを有する画像形成装置において、
    該潜像担持体クリーニング手段として、請求項1、2、3または4のクリーニング装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5の画像形成装置において、
    上記現像手段としてそれぞれ色の異なるトナーを収容した複数の現像装置を備え、
    上記潜像担持体1つに対して該複数の現像装置が対向することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項5の画像形成装置において、
    上記現像手段としてそれぞれ色の異なるトナーを収容した複数の現像装置を備え、
    該複数の現像装置と同数の上記潜像担持体を備え、
    該潜像担持体1つに対して該複数の現像装置のうち一つが対向することを特徴とする画像形成装置。
  8. 像担持体と、
    該像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    該像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体に一次転写する一次転写手段と、
    該中間転写体上のトナー像を転写体又は記録媒体に転写する二次転写手段と、
    二次転写後の該中間転写体を被清掃体として表面に付着した転写残トナーを除去する中間転写体クリーニング手段とを有する画像形成装置において、
    該中間転写体クリーニング手段として、請求項1、2、3または4のクリーニング装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 像担持体と、
    該像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    該像担持体上に形成されたトナー像を転写位置で記録媒体に転写する転写手段と、
    トナー像が転写された記録媒体にトナー像を定着位置で定着させる定着手段と、
    該転写位置から該定着位置に向かう記録媒体を担持して搬送する記録媒体搬送部材と、
    該記録媒体搬送部材を被清掃体として表面に付着した不要なトナーを除去する記録媒体搬送部材クリーニング手段とを有する画像形成装置において、
    記録媒体搬送部材クリーニング手段として、請求項1、2、3または4のクリーニング装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項5、6または7の画像形成装置において、
    上記潜像担持体として、感光層がアモルファスシリコンからなるものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項5、6または7の画像形成装置において、
    上記潜像担持体として、フィラーを分散させた材料からなるものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項5、6または7の画像形成装置において、
    上記潜像担持体として、架橋型電荷輸送材料を使用した感光体、または、充填剤で補強された表面層を有する感光体の少なくとも一方の構成を有する有機感光体を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項5〜12のいずれかの画像形成装置において、
    上記トナー像の形成に用いるトナーとして、形状係数SF−1が100〜150の範囲となるトナーを用いることを特徴とする画像形成装置。
  14. 被清掃体である像担持体と少なくとも該像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段とを一体に支持し、画像形成装置本体に対して着脱自在な像担持体ユニットにおいて、
    該クリーニング手段として、請求項1、2、3または4のクリーニング装置を用いたことを特徴とする像担持体ユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012042655A (ja) * 2010-08-18 2012-03-01 Ricoh Co Ltd 中間転写ベルト及びこれを備えた画像形成装置
JP2012220513A (ja) * 2011-04-04 2012-11-12 Konica Minolta Business Technologies Inc クリーニング装置及び画像形成装置
JP2015087647A (ja) * 2013-10-31 2015-05-07 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置

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