JP2010163078A - 装軌式車両 - Google Patents

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Shinichi Tanabe
慎一 田邉
Osamu Gokita
修 五木田
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Abstract

【課題】 サイドフレームの隔壁の強度を高めて隔壁の耐久性を向上すると共に、土砂等の堆積によるローラの動作不良や早期摩耗を防止する。
【解決手段】 サイドフレーム7の隔壁10と各底板9との間に斜めに傾斜して補強板22を設け、隔壁10、底板9に対する補強板22の当接部を溶接手段を用いて固着する構成とする。従って、遊動輪13から履帯張り調整装置19を介して隔壁10に作用する荷重は、補強板22を介して厚板部材からなる高強度な底板9で受止めることができる。これにより、補強板22は、隔壁10自体の強度を高めることができ、また上板8、底板9と隔壁10との間の溶接部に作用する荷重を低減することができる。さらに、補強板22は、隔壁10から底板9に向けて斜めに傾斜して設けているから、その傾きによって土砂等を容易に落とすことができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば油圧ショベル、油圧クレーン等の建設機械として好適に用いられる履帯を備えた装軌式車両に関する。
一般に、油圧ショベル、油圧クレーン等の装軌式車両は、自走可能な装軌式の下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体と、該上部旋回体に俯仰動可能に設けられた作業装置とにより大略構成されている。
そして、装軌式の下部走行体は、センタフレームの左,右両側に前,後方向に延びるサイドフレームを有したトラックフレームと、前記左,右のサイドフレームの前,後方向の一側に設けられた遊動輪と、前記各サイドフレームの前,後方向の他側に設けられ油圧モータ等により駆動される駆動輪と、前記遊動輪と駆動輪とに亘って巻回して設けられた履帯と、前記遊動輪と駆動輪との間に位置して前記サイドフレームの下側に設けられ該履帯をガイドする複数個の下ローラと、前記遊動輪と駆動輪との間に位置して前記サイドフレームの上側に設けられ該履帯をガイドする上ローラと、前記履帯の張りを調整するために前記サイドフレームと遊動輪との間に設けられた履帯張り調整装置とを備えている。
また、トラックフレームのサイドフレームは、上面部と外側面部と内側面部とにより横断面が門型状をなして前,後方向に延び前記センタフレームに取付けられる上板と、前,後方向に延びる厚板部材からなり該上板の各側面部の下側に取付けられると共に前記各下ローラが設けられる底板と、前記遊動輪から前記履帯張り調整装置の長さ分だけ離間して前記上板と底板との間に設けられ、前記履帯張り調整装置を介して前記遊動輪から作用する荷重を支持する隔壁とにより大略構成されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、サイドフレームに設けた隔壁には、遊動輪から履帯張り調整装置を介して荷重が作用するから、この隔壁の強度を高める必要がある。そこで、特許文献1の発明では、隔壁の履帯張り調整装置と反対面に位置して該隔壁に水平方向に延びた台形状の補強板を設ける構成としている。また、特許文献1に記載された従来技術では、隔壁に水平方向に延びる補強板を設け、この補強板の左,右両側を上板の各側面部に固着する構成としている。
実開平1−161887号公報
ところで、特許文献1の発明は、隔壁に対して水平方向に延びるように補強板を設けているが、この補強板は、隔壁だけに溶接する構成としている。従って、隔壁は、それ自体の強度を補強板によって高めることができるものの、上板、底板と隔壁との取付部(溶接部)に作用する荷重を低減することはできない。このために、上板、底板と隔壁との溶接部に応力が集中してしまい、この溶接部分が損傷するという問題がある。
また、特許文献1に記載された従来技術は、隔壁に水平方向に延びるように設けた補強板の左,右両側を上板の外側面部と内側面部に溶接する構成としている。しかし、補強板の左,右両側を溶接している上板は、横断面を門型状に形成することで構造的な強度を与えることにより、板厚を薄くして軽量化、低コスト化を図っている。このために、補強板を上板に溶接しても、該補強板に作用する荷重によって上板が変形する虞がある。
さらに、補強板は、隔壁に対して水平方向に延びるように設けているから、走行時や作業時に補強板上に載った土砂等が落ち難く、土砂が堆積してしまう。また、寒冷地では、補強板に堆積した土砂が凍結して固着すると、この土砂の固まりが上ローラ等に干渉してしまい、上ローラが回転不良を生じたり、摩耗が早まるといった問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、サイドフレームの隔壁の強度を高めることにより、隔壁の耐久性を向上できるようにした装軌式車両を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、補強板から土砂等が落ち易くすることにより、ローラの動作不良や早期摩耗を防止できるようにした装軌式車両を提供することにある。
本発明による装軌式車両は、センタフレームの左,右両側に前,後方向に延びるサイドフレームを有したトラックフレームと、前記サイドフレームの前,後方向の一側に設けられた遊動輪と、前記サイドフレームの前,後方向の他側に設けられた駆動輪と、前記遊動輪と駆動輪とに亘って巻回して設けられた履帯と、前記遊動輪と駆動輪との間に位置して前記サイドフレームの下側に設けられ該履帯をガイドする複数個の下ローラと、前記履帯の張りを調整するために前記サイドフレームと遊動輪との間に設けられた履帯張り調整装置とを備え、前記トラックフレームのサイドフレームは、横断面が門型状をなして前,後方向に延び前記センタフレームに取付けられる上板と、前,後方向に延びる厚板部材からなり該上板の下側に取付けられると共に前記各下ローラが設けられる底板と、前記遊動輪から前記履帯張り調整装置の長さ分だけ離間して前記上板と底板との間に設けられ前記履帯張り調整装置を介して前記遊動輪から作用する荷重を支持する隔壁とにより構成してなる。
そして、上述した課題を解決するために、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記トラックフレームのサイドフレームには、前記隔壁を挟んで前記履帯張り調整装置の反対側に位置して前記隔壁と底板との間に補強部材を斜めに傾斜して配置する構成としたことにある。
請求項2の発明は、前記補強部材は、前記隔壁の上,下方向の途中位置から前記底板に向けて斜めに傾斜させた1枚の傾斜板により形成し、該傾斜板のうち前記底板側の下側端縁には、前記下ローラを避けるための切欠き部を設ける構成としたことにある。
請求項1の発明によれば、隔壁を補強する補強部材を、該隔壁と底板との間に斜めに傾斜して設けているから、遊動輪から履帯張り調整装置を介して隔壁に作用する荷重は、補強部材を介して厚板部材からなる高強度な底板で受止めることができる。
この結果、隔壁は、補強部材によって当該隔壁自体の強度を高めることができる上に、上板、底板と隔壁との溶接部に作用する荷重を低減することができる。これにより、隔壁の耐久性を向上することができる。また、例えば補強部材をサイドフレームに対し溶接手段を用いて固着する場合には、厚板部材からなる底板に溶接することができるから、溶接作業時の熱変形を防止でき、作業性を向上することができる。
請求項2の発明によれば、補強部材は、隔壁の上,下方向の途中位置に固着しているから、この補強部材により隔壁を立体構造として撓み変形等を抑制することができる。また、補強部材は、隔壁の上,下方向の途中位置から底板に向けて斜めに傾斜して延びた1枚の傾斜板として形成しているから、簡単な構成で隔壁に作用する荷重を底板に支持させることができる。しかも、傾斜板は、その傾きによって土砂等を容易に落とすことができ、固着した土砂によるローラの動作不良や早期摩耗を防止して信頼性等を向上することができる。
一方、補強部材の底板側の下側端縁には切欠き部を設けているから、この切欠き部によって底板に取付けられる下ローラを避けることができる。これにより、底板に対する補強部材の固着位置は、下ローラに邪魔されることなく、最適な位置に設定することができるから、隔壁の強度を効果的に高めることができる。
本発明の第1の実施の形態による油圧ショベルを示す正面図である。 図1中の下部走行体を拡大して示す正面図である。 右側のサイドフレームの上板を上,下方向の途中位置で切断した状態のトラックフレーム等を拡大して示す一部破断の平面図である。 トラックフレームを単体で左前側からみた外観斜視図である。 サイドフレームの前側部分と下ローラと履帯張り調整装置と補強板とを右後側からみた要部拡大の外観斜視図である。 サイドフレームの前側部分と下ローラと履帯張り調整装置と補強板とを図5中の矢示VI−VI方向からみた要部拡大の断面図である。 補強板を単体で拡大して示す外観斜視図である。 第2の実施の形態による補強板をサイドフレームの前側部分、下ローラ、履帯張り調整装置等と一緒に右後側からみた要部拡大の外観斜視図である。 サイドフレームの前側部分と下ローラと履帯張り調整装置と補強板とを図8中の矢示IX−IX方向からみた要部拡大の断面図である。 補強板を単体で拡大して示す外観斜視図である。
以下、本発明の実施の形態に係る装軌式車両として、装軌式の下部走行体を備えた油圧ショベルを例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
まず、図1ないし図6は本発明の第1の実施の形態を示している。図1において、1は土砂等の掘削作業に用いられる装軌式車両としての油圧ショベルである。この油圧ショベル1は、自走可能な装軌式(クローラ式)の下部走行体2と、該下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3と、該上部旋回体3の前側に設けられた作業装置4とにより大略構成されている。
ここで、装軌式の下部走行体2の構成について説明する。この下部走行体2は、図2に示す如く、後述のトラックフレーム5、遊動輪13、駆動輪15、履帯16、上ローラ17、下ローラ18、履帯張り調整装置19、補強板22等により大略構成されている。
5は下部走行体2の本体部分を構成するトラックフレームである。このトラックフレーム5は、中央部に上部旋回体3を搭載し、前,後位置に左,右方向に延びた脚部6Aを有するセンタフレーム6と、該センタフレーム6の左,右両側に位置して各脚部6Aの先端に設けられ、前,後方向に伸長した後述のサイドフレーム7とにより構成されている。
7はセンタフレーム6の左,右両側に位置して前,後方向に伸長して設けられた左,右のサイドフレームを示している。この左,右のサイドフレーム7は、左,右方向で対称形状となっている以外は同様の構成であることから、本実施の形態では、右側のサイドフレーム7についてのみ説明し、左側のサイドフレーム7の説明は同一の符号を付して省略するものとする。そして、サイドフレーム7は、図3、図4に示すように、後述の上板8、底板9、隔壁10等により構成されている。
8はサイドフレーム7の上側部分を構成する上板である。この上板8は、左,右方向の外側に向け下側に傾斜した上面部8Aと、該上面部8Aの外側縁から下向きに延びた外側面部8Bと、前記上面部8Aの内側縁から下向きに延びた内側面部8Cとからなり、その全体形状は、下側が開口した状態で前,後方向に延びる横断面が門型状(例えば横断面コ字状、U字状、V字状、逆樋形状等)に形成されている。ここで、上面部8Aは、左,右方向の外側に向け下側に傾斜することにより、その傾斜を利用して土砂等を外側に排出することができる。
また、上面板8Aの内側位置には、前,後方向の途中位置に所定寸法離間して上ローラ取付台座8Dが設けられ、該取付台座8Dの外側位置には排出開口8Eが設けられている。この排出開口8Eは、上ローラ17が履帯16から掻き落とした土砂を下側に排出するための開口となっている。さらに、外側面部8Bには、前側の排出開口8Eの下側近傍位置、具体的には、後述する隔壁10の後側に位置して給脂用開口8Fが設けられ、該給脂用開口8Fは、後述する張力調整シリンダ20のグリースニップル20Gに給脂するための開口である。
そして、上板8は、上面部8A、外側面部8Bおよび内側面部8Cによって門型状に形成することで構造的な強度を有している。これにより、上板8は、軽量化やコスト低減のために、比較的に厚さ寸法の小さな薄板により形成することができる。
9はサイドフレーム7の下側部分を構成する2枚の底板で、該各底板9は、上板8の各側面部8B,8Cの下端部を前,後方向に延び、溶接手段を用いて各側面部8B,8Cの下端部に固着されている。
ここで、底板9は、油圧ショベル1の重量を支持する後述の各下ローラ18を取付けるために、高強度な厚板部材を用いて前,後方向に伸長して形成されている。この厚板部材からなる底板9は、薄板部材からなる上板8に比較して板厚寸法が大きいから、大きな荷重を受止めることができる上に、溶接による熱影響(熱変形)を受け難くなっている。また、各底板9は、図5に示すように、上板8の下端部に取付けられることにより該上板8と共に角筒体を形成し、その前側には、後述する履帯張り調整装置19の後側部分が収容されている。
10は上板8、底板9の長さ方向の一側(前側)に位置して上板8、底板9の内側に設けられた隔壁で、該隔壁10は、後述の遊動輪13から履帯張り調整装置19の長さ分だけ離間した位置に配置されている。また、隔壁10は、遊動輪13から履帯張り調整装置19を介して後向きに作用する荷重を支持することにより、履帯張り調整装置19を前,後方向に位置決めするものである。ここで、隔壁10は、略台形状をなす板体として形成され、その中央部には、張力調整シリンダ20の他側ロッド20Cが挿通されるロッド挿通孔10Aが形成されている。
そして、隔壁10は、その周囲が上板8の内側面、底板9の上面に溶接手段を用いて固着されている。また、隔壁10は、サイドフレーム7の前側位置に履帯張り調整装置19を収容する空間を画成している。
11はサイドフレーム7の前側位置に設けられた遊動輪ブラケットで、該遊動輪ブラケット11は、後述の遊動輪13を回転可能に支持したヨーク12を前,後方向に移動可能に支持するものである。そして、遊動輪ブラケット11は、図3、図4に示すように、上板8と底板9の前端部に溶接手段によって固着されたフランジ板11Aと、左,右方向で対面しつつ該フランジ板11Aから前方に突出した左側板11Bおよび右側板11Cとにより大略構成されている。
12は遊動輪ブラケット11の左,右の側板11B,11C間に設けられたヨークで(図2等参照)、該ヨーク12は、後述の遊動輪13を回転可能に支持するものである。ここで、ヨーク12は、全体として略U字状に形成され、分岐した先端部に遊動輪13を回転可能に支持している。
13はサイドフレーム7の長さ方向の一側となる前側に設けられた遊動輪(アイドラ)で、該遊動輪13は、前,後方向に移動可能なヨーク12に回転可能に支持されている。従って、遊動輪13は、ヨーク12と一体となって遊動輪ブラケット11に沿って前,後方向に移動する構成となっている。
14はサイドフレーム7の長さ方向の他側となる後側に設けられた駆動輪ブラケット、15は駆動輪ブラケット14に回転可能に取付けられた駆動輪(スプロケット)で、該駆動輪15は、走行用の油圧モータ等(図示せず)によって回転駆動され、遊動輪13との間で後述の履帯16を周回駆動するものである。
16は遊動輪13と駆動輪15とに亘って巻回して設けられた履帯で、履帯16は、駆動輪15を回転駆動することにより該駆動輪15と遊動輪13との間で周回動作し、泥濘地や不整地等においても油圧ショベル1を安定して走行させるものである。
17は遊動輪13と駆動輪15との間に位置してサイドフレーム7の上板8に設けられた2個の上ローラで、該各上ローラ17は、上板8の取付台座8Dに取付けられ、履帯16を下側から前,後方向にガイドするものである。
18は遊動輪13と駆動輪15との間に位置してサイドフレーム7の底板9に設けられた複数個、例えば7個の下ローラである。これらの下ローラ18は、履帯16を上側から前,後方向にガイドすると共に、油圧ショベル1の重量を支持するものである。そこで、各下ローラ18は、図6に示すように、ローラ本体18Aの軸方向の両端部が取付部材18Bを介して高強度な底板9の下面にボルト止めされている。この取付状態では、ローラ本体18Aが各底板9の上面から上側に突出している。
19はサイドフレーム7と遊動輪13との間に設けられた履帯張り調整装置で、該履帯張り調整装置19は、遊動輪13と駆動輪15との間で履帯16の張り具合を調整するものである。そして、履帯張り調整装置19は、図3、図5に示すように、後述の張力調整シリンダ20と圧縮ばね21とにより大略構成されている。
20はサイドフレーム7内に位置して隔壁10とヨーク12との間に設けられた張力調整シリンダで、該張力調整シリンダ20は、図5に示すように、内部にグリース(図示せず)が充填されるチューブ20Aと、該チューブ20A内の一側(前側)に挿嵌され突出した先端部がヨーク12に当接した一側ロッド20Bと、該一側ロッド20Bと軸方向の反対側に位置してチューブ20A内の他側(後側)挿嵌され突出した先端側が隔壁10のロッド挿通孔10Aに挿通された他側ロッド20Cと、チューブ20Aの前側の外周に一体に設けられた鍔状のばね受部20Dと、他側ロッド20Cの外周側に挿通され隔壁10に当接したばね受板20Eとにより大略構成されている。また、他側ロッド20Cには、その先端側に位置してばね受板20Eを抜止めするナット20Fが螺着され、隔壁10のロッド挿通孔10Aから突出した先端部に位置してチューブ20A内にグリースを充填するためのグリースニップル20Gが取付けられている。
そして、張力調整シリンダ20は、他側ロッド20Cに取付けたグリースニップル20Fからチューブ20A内にグリースを充填し、このグリースの充填量に応じて一側ロッド20Bを伸縮させる。そして、この一側ロッド20Bの伸縮に応じてヨーク12を前,後方向に移動させることにより、遊動輪13と駆動輪15との間に巻装された履帯16の初期張力を調整するものである。
21は張力調整シリンダ20のチューブ20Aの外周側に位置してばね受部20Dとばね受板20Eとの間に縮装された圧縮ばねである。この圧縮ばね21は、後側がばね受板20Eを介して隔壁10に固定されることにより、張力調整シリンダ20の一側ロッド20Bによってヨーク12を押圧し、該ヨーク12を介して遊動輪13を駆動輪15から離れる方向に付勢するものである。
即ち、履帯張り調整装置19は、圧縮ばね21のばね力によって遊動輪13を駆動輪15から離間する方向に常時押圧することにより、張力調整シリンダ20によって初期張力が設定された履帯16に対して適度な張りを与えている。そして、例えば油圧ショベル1の走行時に地面の凹凸形状に応じて履帯16が変形し、遊動輪13に対して駆動輪15側への荷重が作用したときには、圧縮ばね21が縮小側に撓み変形することにより、履帯16に対して過大な荷重(張力)が作用するのを抑える構成となっている。このときに遊動輪13から履帯張り調整装置19に作用する荷重は、ほぼ全てが隔壁10に作用するが、この荷重の一部は、隔壁10から後述の補強板22を介して各底板9にも支持させることができる。
次に、サイドフレーム7の隔壁10の強度を高めるために設けられた第1の実施の形態による補強板22について説明する。
22はサイドフレーム7の隔壁10を挟んで履帯張り調整装置19の反対側に位置して隔壁10と各底板9との間に設けられた補強部材としての補強板を示している。この補強板22は、隔壁10と底板9との間に斜めに傾斜した状態、即ち、図5、図6に示す如く、隔壁10の上,下方向の途中位置から底板9に向けて斜めに傾斜させた1枚の傾斜板により構成されている。ここで、補強板22を固着する隔壁10の上,下方向の途中位置とは、張力調整シリンダ20の他側ロッド20C先端に設けたグリースニップル20Gに給脂するのに邪魔にならない位置、即ち、ロッド挿通孔10Aよりも低い位置となっている。
また、補強板22は、横方向に長尺な略長方形状の板体、具体的には、隔壁10側となる縦方向の上側がほぼ直線状に延びた長尺な上側端縁22Aとなり、底板9側となる下側は横方向の両端側だけに形成された短尺な下側端縁22Bとなっている。そして、補強板22は、隔壁10との当接部となる上側端縁22Aが隔壁溶接部23によって該隔壁10に固着されると共に、各底板9との当接部となる下側端縁22Bが底板溶接部24によって該底板9に固着されている。
これにより、補強板22は、隔壁10と立体構造を形成することができ、隔壁10の撓み変形等を抑制することができる。しかも、補強板22は、遊動輪13から履帯張り調整装置19を介して隔壁10に作用する荷重を厚板部材からなる高強度な底板9に受止めさせることができる。また、斜めに傾斜した補強板22は、その傾きによって土砂等を容易に落とすことができ、土砂の固着を防止することができる。
一方、補強板22には、各底板9側の溶接部となる下側端縁22B間に位置して切欠き部22Cが設けられ、該切欠き部22Cは、左,右方向に離間した底板9間から上側に突出した下ローラ18のローラ本体18Aを避けるものである。これにより、補強板22は、下ローラ18に邪魔されることなく、各底板9に対して最適な位置に溶接することができる。
第1の実施の形態による油圧ショベル1は上述の如き構成を有するもので、この油圧ショベル1の動作について述べる。
まず、油圧ショベル1で走行するときには、駆動輪15を回転させることにより、遊動輪13との間で履帯16を周回動作させ、油圧ショベル1を作業現場まで自走させる。そして、土砂の掘削作業等を行う場合には、作業装置4を俯仰動させることにより、土砂を掘削することができる。
ここで、油圧ショベル1の走行時に地面の凹凸形状に応じて履帯16が変形すると、遊動輪13が後側に強く押されるから、この遊動輪13から履帯張り調整装置19を介してサイドフレーム7の隔壁に大きな荷重が作用する。
然るに、第1の実施の形態によれば、サイドフレーム7の隔壁10と各底板9との間に斜めに傾斜して補強板22を設け、該隔壁10と底板9に対する当接部を溶接手段を用いて固着する構成としている。従って、遊動輪13から履帯張り調整装置19を介して隔壁10に作用する荷重は、補強板22を介して厚板部材からなる高強度な底板9で受止めることができる。
この結果、隔壁10は、隔壁10自体の強度を高めることができる上に、上板8、底板9と隔壁10との間の溶接部に作用する荷重を低減することができる。これにより、補強板22によって隔壁10の耐久性を向上することができる。また、補強板22は、厚板部材からなる底板9に溶接しているから、溶接作業時の熱変形を防止でき、作業性を向上することができる。
また、補強板22は、隔壁10の上,下方向の途中位置となるロッド挿通孔10Aの下側位置に溶接して固着しているから、この補強板22により隔壁10を立体構造として撓み変形等を抑制することができる。また、補強板22は、隔壁10から底板9に向けて斜めに傾斜して延びた1枚の傾斜板として形成しているから、簡単な構成で隔壁10に作用する荷重を底板9に支持させることができる。しかも、補強板22は、その傾きによって土砂等を容易に落とすことができ、固着した土砂による上ローラ17、下ローラ18等の動作不良や早期摩耗を防止して信頼性等を向上することができる。
さらに、補強板22には、各底板9との溶接部側となる下側端縁22B間に位置して切欠き部22Cを設けている。これにより、切欠き部22Cは、左,右方向に離間した底板9間から上側に突出した下ローラ18のローラ本体18Aを避けることができる。この結果、補強板22の各下側端縁22Bは、底板9に溶接するときに下ローラ18に邪魔されることがないから、補強板22の取付位置を最適な位置に設定することができ、隔壁10の強度を効果的に高めることができる。
次に、図8ないし図10は本発明の第2の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、隔壁に対する補強板の固着位置を高い位置に設定したことにある。なお、第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図8、図9において、31は第1の実施の形態による補強板22に代えて隔壁10と各底板9との間に設けられた第2の実施の形態による補強部材としての補強板を示している。この補強板31は、隔壁10と底板9との間に斜めに傾斜した状態、即ち、隔壁10の上,下方向の途中位置から底板9に向けて斜めに傾斜させた1枚の傾斜板により構成されている。
ここで、第2の実施の形態による補強板31を固着する隔壁10の上,下方向の途中位置とは、第1の実施の形態による上,下方向の途中位置(ロッド挿通孔10Aよりも低い位置)と異なり、ロッド挿通孔10Aのほぼ中心位置となる高い位置に設定している。これにより、補強板31は、隔壁10の上,下方向のほぼ中間位置に固着することができるから、該隔壁10をバランスよく補強することができ、また、遊動輪13からの荷重を底板9側に効果的に支持させることができる。
また、補強板31は、横方向に長尺な略長方形状の板体、具体的には、縦方向の上側が二又に分かれて2つの上側端縁31Aとなり、下側は二又に分かれた横方向の両端側だけに形成された2つの下側端縁31Bとなっている。そして、補強板31は、隔壁10との当接部となる各上側端縁31Aが隔壁溶接部32によって該隔壁10に固着されると共に、各底板9との当接部となる各下側端縁31Bが底板溶接部33によって該底板9に固着されている。
かくして、このように構成された第2の実施の形態においても、前述した第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、第2の実施の形態では、補強板31は、隔壁10に対しロッド挿通孔10Aのほぼ中心位置となる高い位置に固着しているから、上,下方向の中間位置で隔壁10をバランスよく補強することができる。また、履帯張り調整装置19からの荷重を直接的に底板9側に伝えることができる。
なお、第1の実施の形態では、補強部材としての補強板22を、1枚の略長方形状の板体によって形成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば補強板を2枚、または3枚以上の板体によって構成してもよい。この構成は、第2の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
また、各実施の形態では、サイドフレーム7には前,後方向に長尺な2枚の底板9を設けた場合を例示した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、底板を1枚の板体として構成してもよい。
さらに、各実施の形態では、装軌式車両として油圧ショベルを例に挙げて説明している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば油圧クレーン、ブルドーザ等の他の装軌式車両にも広く適用することができる。
1 油圧ショベル(装軌式車両)
2 下部走行体
5 トラックフレーム
6 センタフレーム
7 サイドフレーム
8 上板
9 底板
10 隔壁
10A ロッド挿通孔
13 遊動輪
15 駆動輪
16 履帯
17 上ローラ
18 下ローラ
19 履帯張り調整機構
20 張力調整シリンダ
21 圧縮ばね
22,31 補強板(補強部材)
22A,31A 上側端縁
22B,31B 下側端縁
22C,31C,31D 切欠き部
23,32 隔壁溶接部
24,33 底板溶接部

Claims (2)

  1. センタフレームの左,右両側に前,後方向に延びるサイドフレームを有したトラックフレームと、前記サイドフレームの前,後方向の一側に設けられた遊動輪と、前記サイドフレームの前,後方向の他側に設けられた駆動輪と、前記遊動輪と駆動輪とに亘って巻回して設けられた履帯と、前記遊動輪と駆動輪との間に位置して前記サイドフレームの下側に設けられ該履帯をガイドする複数個の下ローラと、前記履帯の張りを調整するために前記サイドフレームと遊動輪との間に設けられた履帯張り調整装置とを備え、
    前記トラックフレームのサイドフレームは、横断面が門型状をなして前,後方向に延び前記センタフレームに取付けられる上板と、前,後方向に延びる厚板部材からなり該上板の下側に取付けられると共に前記各下ローラが設けられる底板と、前記遊動輪から前記履帯張り調整装置の長さ分だけ離間して前記上板と底板との間に設けられ前記履帯張り調整装置を介して前記遊動輪から作用する荷重を支持する隔壁とにより構成してなる装軌式車両において、
    前記トラックフレームのサイドフレームには、前記隔壁を挟んで前記履帯張り調整装置の反対側に位置して前記隔壁と底板との間に補強部材を斜めに傾斜して配置する構成としたことを特徴とする装軌式車両。
  2. 前記補強部材は、前記隔壁の上,下方向の途中位置から前記底板に向けて斜めに傾斜させた1枚の傾斜板により形成し、該傾斜板のうち前記底板側の下側端縁には、前記下ローラを避けるための切欠き部を設ける構成としてなる請求項1に記載の装軌式車両。
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