JP2010163041A - アライメント制御装置 - Google Patents

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Katsuya Kusuda
勝也 楠田
Miki Mori
美樹 森
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Abstract

【課題】直進する車両が最良の燃費で走行可能なホイールアライメントに設定できるアライメント制御装置を提供することを課題とする。
【解決手段】直進する車両Vに適したホイールアライメントを判定する車両制御ECU10と、左右の後輪2L,2Rのトー角を変更可能なトー角変更装置120を備えるアライメント制御装置とする。そして、車両制御ECU10は、左右の後輪2L,2Rのトー角が、制駆動力が発生していない状態で車両Vが直進するときに速度低下率が最も低くなるトー角に設定されるホイールアライメントを、直進する車両Vに適したホイールアライメントと判定することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両のホイールアライメントの設定を変更できるアライメント制御装置に関する。
車両の車輪(ホイール)は、キャンバー角、キャスター角、トー角など、様々な角度をもって車両に取り付けられる。これらの角度は、車両の走行性能(直進性能、旋回性能、制動性能等)や燃費に大きな影響を与える要素であり、それぞれが好適な角度になるようにホイールアライメントが設定される。
さらに、後輪のトー角を任意に設定可能なトー角変更装置を備えた車両が知られ、例えば、特許文献1には、一定速走行時や加速走行時に後輪のトー角を「0」に設定することで、直進する車両の燃費を向上する技術が開示されている。
特開平5−077626号公報
しかしながら、例えば特許文献1に開示される技術は、トー角変更装置を駆動するアクチュエータのロッドのストローク量からトー角を算出し、算出したトー角が「0」になるように制御していることから、例えば、アクチュエータのロッドのストローク量と実際のトー角のずれ(誤差)などによって、トー角を精度良く「0」に設定することができない場合がある。このような場合、トー角の算出値が「0」になるようにアクチュエータを制御しても、実際のトー角が「0」に設定されず、直進する車両が最良の燃費で走行することができない。
そこで本発明は、直進する車両が最良の燃費で走行可能なホイールアライメントに設定できるアライメント制御装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために本発明は、ホイールアライメントを制御するアライメント制御装置とする。そして、直進する車両に適したホイールアライメントを判定する判定手段と、前記車両が直進するときに、前記直進する車両に適したホイールアライメントに設定する設定手段と、を備え、前記判定手段は、制駆動力が発生していない状態で前記車両が直進するときに速度低下率が最も低くなるホイールアライメントを、前記直進する車両に適したホイールアライメントと判定することを特徴とする。
なお、制駆動力は、制動力と駆動力をまとめて表記する場合の表記である。
本発明によれば、アライメント制御装置に備わる判定手段が、直進する車両に適したホイールアライメントを判定できる。そして、車両が直進するとき、設定手段は、直進する車両に適したホイールアライメントに設定できる。したがって、直進する車両は、直進に適したホイールアライメントで走行できる。
直進に適したホイールアライメントは、制駆動力が発生していない状態で直進する車両の速度低下率が最も低くなるホイールアライメントとすることができ、走行抵抗を最も小さくできる。したがって、直進する車両は最良の燃費で走行できる。
また、本発明は、後輪のトー角を任意に設定できるトー角変更装置を備えるアライメント制御装置とする。そして、前記判定手段は、制駆動力が発生していない状態で前記車両が直進するときに速度低下率が最も低くなるトー角に前記後輪のトー角が設定されるホイールアライメントを、前記直進する車両に適したホイールアライメントと判定することを特徴とする。
本発明によれば、アライメント制御装置に後輪のトー角を任意に設定できるトー角変更装置を備え、判定手段は、直進する車両に適したトー角に後輪のトー角が設定されたときのホイールアライメントを、直進する車両に適したホイールアライメントと判定できる。そして、車両は、直進に適したトー角を後輪に設定して走行できる。直進する車両に適した後輪のトー角は、制駆動力が発生していない状態で直進するときに速度低下率が最も低くなるトー角であり、走行抵抗を最も小さくできる。したがって、直進する車両は最良の燃費で走行できる。
本発明によれば、直進する車両が最良の燃費で走行可能なホイールアライメントに設定できるアライメント制御装置を提供できる。
本実施形態に係るトー角変更装置が備わる車両の概略構成図である。 車両に備わるトー角変更装置の構成を左トー角変更装置を例に示す構成図である。 基準トー角を決定する手順を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について、適宜図を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、車両Vは、左右の前輪1L,1Rと、左右の後輪2L,2Rからなる4輪で構成される。左右の前輪1L,1Rは、車両Vの進行方向を決定する転舵輪であって、運転者は操向ハンドル3の操舵によって前輪1L,1Rを転舵し、車両Vを左右方向に旋回させる。なお、車両Vが前輪駆動の場合、左右の前輪1L,1Rは駆動輪でもある。以下、前輪駆動の車両Vに基づいて説明する。
左右の後輪2L,2Rには、トー角を任意に設定できるトー角変更装置120が備わる。トー角変更装置120は、左右の後輪2L,2Rにそれぞれ対応して2つ備わり、左後輪2Lに対応するトー角変更装置120を左トー角変更装置120L、右後輪2Rに対応するトー角変更装置120を右トー角変更装置120Rとする。
左トー角変更装置120Lと右トー角変更装置120Rは、それぞれ個別に駆動し、対応する後輪2のトー角を個別に設定できる。
トー角変更装置120は、左右の後輪2L,2Rのトー角を、車速や左右の前輪1L,1R(転舵輪)の転舵角に応じて車両制御ECU10が算出するトー角に設定するように動作する。
左右のトー角変更装置120には、それぞれに対応するトー角変更制御ECU37が備わり、車両制御ECU10とデータ通信可能に接続される。
トー角変更制御ECU37は、車両制御ECU10が算出するトー角をデータとして受け取ると、それぞれ対応するトー角変更装置120のアクチュエータ30に指令を与え、左右の後輪2L,2Rのトー角を、車両制御ECU10が算出するトー角に設定する。
車両Vには、転舵輪である左右の前輪1L,1Rの転舵角を検出する舵角センサ4と、車速を検出する車速センサ6が備わる。
さらに、車両VのエンジンEには、スロットル開度を検出するスロットル開度センサ7と、図示しないブレーキペダルの操作量を検出するブレーキ操作センサ8が備わる。
舵角センサ4は、例えば、左右の前輪1L,1Rを転舵するラック軸5の動作量を検出するラック位置センサで構成され、舵角信号θsを出力する。
車速センサ6は、車速を単位時間あたりのパルス数として検出するものであり、車速信号Vsを出力する。
スロットル開度センサ7は、例えばエンジンEの図示しないスロットル弁の回転角度を検出する角度センサで構成され、スロットル開度信号Ssを出力する。
ブレーキ操作センサ8は、例えば図示しないブレーキペダルの操作量(ストローク)を検出するストロークセンサで構成され、ブレーキ信号Bsを出力する。
舵角センサ4、車速センサ6、スロットル開度センサ7、及びブレーキ操作センサ8は車両制御ECU10に接続され、それぞれ舵角信号θs、車速信号Vs、スロットル開度信号Ss、及びブレーキ信号Bsを車両制御ECU10に入力するように構成される。
次に、トー角変更装置120(図1参照)の構成を、左トー角変更装置120Lを例に説明する。
図2に示すように、車体のリアサイドフレーム11には、略車幅方向に延びるクロスメンバ12の車幅方向端部が弾性支持されている。そして、略車体前後方向に延びるトレーリングアーム13の前端がクロスメンバ12の車幅方向端部近くで支持され、さらに、トレーリングアーム13の後端に左後輪2Lが固定されている。トレーリングアーム13は、クロスメンバ12に装着される車体側アーム13aと、左後輪2Lに固定される車輪側アーム13bとが、略鉛直方向の回転軸13cを介して連結されて構成されている。これにより、トレーリングアーム13が車幅方向へ変位することが可能となっている。
アクチュエータ30は、その一端が車輪側アーム13bの回転軸13cより前方側の前端部にボールジョイント16を介して取り付けられ、他端がクロスメンバ12にボールジョイント17を介して取り付けられている。アクチュエータ30は、特に詳細な構成は示されていないが、電動機、減速機構、及び送りねじ部を備えて構成されている。
アクチュエータ30の一端に設けられたボールジョイント16がトレーリングアーム13の車輪側アーム13bに回動自在に連結され、また、他端に設けられたボールジョイント17がクロスメンバ12に回動自在に連結されている。そして、アクチュエータ30の電動機(図示せず)の動力によってスクリュー軸(図示せず)が回転してアクチュエータ30のロッド(図示せず)が左方向へ伸びると、車輪側アーム13bが車幅方向外側(左方向)に押圧されて、左後輪2Lが左方向に旋回する。また、アクチュエータ30のロッド(図示せず)が右方向へ縮むと、車輪側アーム13bが車幅方向内側(右方向)に引かれて、左後輪2Lが右方向に旋回する。
さらに、アクチュエータ30には、図示しないロッドのストローク量を検出するストロークセンサ30aが備わっている。
以下、アクチュエータ30の図示しないロッドのストローク量をアクチュエータ30のストローク量と表記する場合がある。
また、アクチュエータ30には、トー角変更制御ECU37が一体に構成されている。トー角変更制御ECU37は、例えばアクチュエータ30のケース本体に固定され、ストロークセンサ30aとコネクタなどを介して接続されて構成されている。トー角変更制御ECU37、ストロークセンサ30aには、車両Vに搭載された図示しないバッテリなどの電源から電力が供給される。
なお、右トー角変更装置120R(図1参照)は、左右対称である以外は、図2に示す左トー角変更装置120Lと同等に構成される。
図1に示す車両制御ECU10は、車速センサ6から入力される車速信号Vsによって車両Vの車速を算出し、車両Vが一定のとき車両Vが一定速で走行していると判定する。
また、車両制御ECU10は、舵角センサ4から入力される舵角信号θsによって、前輪1L,1Rの転舵角を算出し、前輪1L,1Rの転舵角が「0」のとき、すなわち前輪1L,1Rが転舵していないときに、車両Vが直進していると判定する。
そして、車両制御ECU10は、車両Vが一定速で直進しているとき、左右の後輪2L,2Rのトー角として「0」を算出し、トー角変更制御ECU37にデータとして送信する。
トー角変更装置120のトー角変更制御ECU37がアクチュエータ30に指令を与え、左右の後輪2L,2Rのトー角が「0」に設定されると、車両Vの走行抵抗が軽減し、燃費が向上する。
このときトー角変更制御ECU37は、アクチュエータ30のストローク量に基づいて、左右の後輪2L,2Rのトー角を算出し、算出したトー角が「0」になるようにアクチュエータ30を制御している。
具体的にトー角変更制御ECU37は、ストロークセンサ30a(図2参照)から入力される信号によって、アクチュエータ30の図示しないロッドのストローク量を取得する。
さらに、予め設定されている、アクチュエータ30の図示しないロッドのストローク量と左右の後輪2L,2Rのトー角の関係に基づいて、左右の後輪2L,2Rのトー角をそれぞれ算出する。そして、トー角変更制御ECU37は、算出したトー角が「0」になるように、左右のトー角変更装置120L,120Rに備わるアクチュエータ30をそれぞれ制御している。
しかしながら、例えば、アクチュエータ30のストローク量と実際のトー角にずれ(誤差)が発生すると、左右の後輪2L,2Rのトー角を精度良く「0」に設定できない場合がある。そして、左右の後輪2L,2Rのトー角が精度良く「0」に設定できないと、車両Vの燃費を最良にできないという問題がある。
そこで、本実施形態に係る車両制御ECU10は、直進する車両Vが最良の燃費で走行できるホイールアライメントを判定し、そのときの、左右の後輪2L,2Rのトー角を記憶しておく。そして、車両Vが直進するときは、記憶したトー角を左右の後輪2L,2Rに設定する。
例えば、車両制御ECU10は、駆動力や制動力が発生していない状態(空走状態)で車両Vが直進するときに、トー角変更制御ECU37を介して左右の後輪2L,2Rのトー角を任意に設定変更して車両Vの速度低下率を算出し、速度低下率が最も低くなるトー角を「基準トー角」として記憶する。すなわち、車両制御ECU10は、空走状態で直進する車両Vの速度低下率が最も低くなるホイールアライメントを判定して、そのときの左右の後輪2L,2Rのトー角を、基準トー角に決定する。
そして、車両制御ECU10は、車両Vが直進する際に、トー角変更制御ECU37を介して左右の後輪2L,2Rに備わるトー角変更装置120を駆動し、左右の後輪2L,2Rのトー角を基準トー角に設定する。
駆動力や制動力が発生していない空走状態の車両Vの速度低下率が低くなることは、車両Vの走行抵抗が軽減することに等しく、走行抵抗が軽減すると、車両Vの燃費が向上する。したがって、空走状態で直進する車両Vの速度低下率が最も低くなる基準トー角は、直進する車両Vが最良の燃費で走行できるトー角といえる。
そして、本実施形態に係る車両制御ECU10は、左右の後輪2L,2Rのトー角を基準トー角に設定したホイールアライメントを、直進する車両Vが最良の燃費で走行できるホイールアライメントと判定する。
なお、本実施形態においては、直進する車両Vが最良の燃費で走行できるホイールアライメントを、直進する車両Vに適したホイールアライメントとする。
このように、本実施形態に係る車両制御ECU10は、直進する車両Vに適したホイールアライメントを判定する機能を有し、請求項に記載の判定手段になる。
また、トー角変更制御ECU37は、トー角変更装置120を駆動して左右の後輪2L,2Rのトー角を任意に設定する機能を有することから、請求項に記載の設定手段になる。
そして、車両制御ECU10(判定手段)、トー角変更制御ECU37(設定手段)、トー角変更装置120を含んで、請求項に記載のアライメント制御装置を構成する。
以下、図3を参照して、車両制御ECU10(図1参照)が、直進する車両Vに適したホイールアライメントを判定して基準トー角を決定する手順を説明する(適宜図1、図2参照)。
この手順は、例えば、車両制御ECU10が実行するプログラムに組み込まれる構成とすればよい。
車両制御ECU10は、車両Vが直進していないときは(ステップS1→No)、基準トー角を決定する手順を終了するが、車両Vが直進しているときは(ステップS1→Yes)、処理をステップS2に進める。
車両制御ECU10は、舵角センサ4から入力される舵角信号θsに基づいて算出する前輪1L,1Rの転舵角が「0」のときに、車両Vが直進していると判定する。
車両制御ECU10は、制駆動力が発生しているときは(ステップS2→No)、基準トー角を決定する手順を終了するが、制駆動力が発生していないときは(ステップS2→Yes)、処理をステップS3に進める。
車両制御ECU10は、スロットル開度センサ7から入力されるスロットル開度信号Ssに基づいて算出するスロットル開度がアイドル開度の状態になったときに、車両Vに駆動力が発生していないと判定する。
なお、アイドル開度は、エンジンEがアイドル運転をするときのスロットル開度であり、予め設定される値である。
また、車両制御ECU10は、ブレーキ操作センサ8から入力されるブレーキ信号Bsに基づいて算出する図示しないブレーキペダルの操作量が「0」のときに、車両Vに制動力が発生していないと判定する。
そして車両制御ECU10は、制動力と駆動力が共に発生していないときに、制駆動力が発生していないと判定する。
車両制御ECU10は、左後輪2Lの基準トー角である「基準トー角(左)」が決定されてなければ(ステップS3→No)、処理をステップS4に進め、「基準トー角(左)」が決定されていれば(ステップS3→Yes)、処理をステップS7に進める。
車両制御ECU10は、ステップS3がNoの場合は、左トー角変更装置120Lのトー角変更制御ECU37に指令を与えて左後輪2Lのトー角を変更し(ステップS4)、さらに、車両Vの速度低下率を算出する。
車両制御ECU10は、基準トー角を決定する手順を開始するときに、例えば左後輪2Lのトー角を最もトーインの側に設定し、ステップS4を実行するごとに、左後輪2Lのトー角をトーアウト側に、例えば1°づつ変更する。
そして、変更したトー角の状態を維持するとともに車速センサ6から入力される車速信号Vsに基づいて、所定時間間隔で車両Vの車速を算出し、車両Vの速度低下率(所定時間における速度低下)を算出する。このときの所定時間は、適宜設定すればよい。
車両制御ECU10は、速度低下率が最小にならない間は(ステップS5→No)、ステップS1〜ステップS4を繰り返し、速度低下率が最小になったら(ステップS5→Yes)、そのときの左後輪2Lのトー角を「基準トー角(左)」として決定する(ステップS6)。そして、車両制御ECU10は、決定した「基準トー角(左)」を、例えば図示しない記憶部に記憶する。具体的に車両制御ECU10は、左後輪2Lが「基準トー角(左)」に設定されるときのアクチュエータ30の図示しないロッドのストローク量を図示しない記憶部に記憶する。
例えば、車両制御ECU10は、左後輪2Lのトー角を変更する前の速度低下率より左後輪2Lのトー角を変更した後の速度低下率が小さいとき、変更した後のトー角を候補角度として記憶する。さらに車両制御ECU10は、左後輪2Lのトー角を候補角度から変更した場合の速度低下率が、左後輪2Lのトー角が候補角度のときの速度低下率より小さいときには、候補角度を更新する。このように、車両制御ECU10は、候補角度を、速度低下率が小さくなるトー角に順次更新し、速度低下率が最小になったときの候補角度を「基準トー角(左)」と決定する。
なお、車両制御ECU10がステップS6を実行する前、すなわち、「基準トー角(左)」を決定する前に、車両Vが旋回したり(ステップS1→No)、車両Vに制駆動力が発生した場合(ステップS2→No)、車両制御ECU10は基準トー角を決定する手順を中断する。そして、基準トー角を決定する手順を中断した時点での左後輪2Lの候補角度を、例えば「仮トー角」として、図示しない記憶部に記憶する構成が好適である。
さらに、再度、車両Vが、制駆動力が発生していない空走状態で直進するとき、車両制御ECU10は、左後輪2Lのトー角が「仮トー角」に設定された状態から基準トー角を決定する手順を開始する構成とすればよい。
この構成によって、車両制御ECU10は、基準トー角を決定する手順を中断する場合であっても、中断前の処理を無駄にすることなく、効率よく基準トー角を決定する手順を実行できる。
車両制御ECU10は、ステップS7で、右トー角変更装置120Rのトー角変更制御ECU37に指令を与えて右後輪2Rのトー角を変更し、車両Vの速度低下率を算出する。
車両制御ECU10は、車両Vの速度低下率が最小にならない間は(ステップS8→No)、左後輪2Lに対する処理と同様の処理を右後輪2Rに対して実行し、速度低下率が最小になったら(ステップS8→Yes)、そのときの右後輪2Rのトー角を、右後輪2Rの基準トー角である「基準トー角(右)」として決定する(ステップS9)。そして車両制御ECU10は、決定した「基準トー角(右)」を、例えば図示しない記憶部に記憶する。具体的に車両制御ECU10は、右後輪2Rが「基準トー角(右)」に設定されるときのアクチュエータ30の図示しないロッドのストローク量を図示しない記憶部に記憶する。
なお、車両制御ECU10がステップS9を実行する前、すなわち、「基準トー角(右)」を決定する前に、車両Vが旋回したり(ステップS1→No)、車両Vに制駆動力が発生した場合は(ステップS2→No)、車両制御ECU10は基準トー角を決定する手順を中断する。この場合においても、車両制御ECU10は、基準トー角を決定する手順を中断した時点での右後輪2Rの候補角度を、例えば「仮トー角」として、図示しない記憶部に記憶すればよい。
さらに、再度、車両Vが、制駆動力が発生していない空走状態で直進するとき、車両制御ECU10は、右後輪2Rのトー角が「仮トー角」に設定された状態から基準トー角を決定する手順を開始する構成とすればよい。
この構成によって、車両制御ECU10は、基準トー角を決定する手順を中断する場合であっても、中断前の処理を無駄にすることなく、効率よく基準トー角を決定する手順を実行できる。
また、基準トー角を決定する手順において、ステップS5及びステップS8(車両制御ECU10が、車両Vの速度低下率が最小になったと判定するステップ)は、車両制御ECU10が、直進する車両Vに適したホイールアライメントを判定するステップに相当する。
以上のように、本実施形態に係る車両制御ECU10(図1参照)は、直進する車両V(図1参照)に適したホイールアライメント、すなわち、直進する車両Vが最良の燃費で走行できるホイールアライメントを判定して、そのときの左後輪2L(図1参照)のトー角を「基準トー角(左)」として決定するとともに、右後輪2R(図1参照)のトー角を「基準トー角(右)」として決定する。
そして、車両制御ECU10は、車両Vが直進するときに、左トー角変更装置120Lのトー角変更制御ECU37に「基準トー角(左)」をデータとして送信して左後輪2Lのトー角を「基準トー角(左)」に設定するとともに、右トー角変更装置120Rのトー角変更制御ECU37に「基準トー角(右)」をデータとして送信して右後輪2Rのトー角を「基準トー角(右)」に設定する。
基準トー角は、アクチュエータ30の図示しないロッドのストローク量と、左右の後輪2L,2Rの実際のトー角のずれ(誤差)の影響を受けることなく、直進する車両Vの走行抵抗を最も小さくできるトー角であり、直進する車両Vが最良の燃費で走行できるトー角である。
したがって、例えば車両Vが直進するときに、車両制御ECU10がトー角変更制御ECU37を介して左右の後輪2L,2Rを基準トー角に設定することで、直進する車両Vの燃費を最良にできるという優れた効果を奏する。
なお、図3に示す、基準トー角を決定する手順において、図1に示す車両制御ECU10は、左後輪2Lの「基準トー角(左)」を先に設定する構成としたが、これは限定されるものではなく、右後輪2Rの「基準トー角(右)」を先に設定する構成であっても同じ効果を得ることはいうまでもない。
また、基準トー角を決定する手順において、車両制御ECU10は、エンジンEのスロットル開度がアイドル開度の状態になったときに駆動力が発生していないと判定するとしたが、これは限定されるものではない。
例えば、車両制御ECU10が、マニュアルトランスミッションの図示しないシフトレバーや、オートマチックトランスミッションの図示しないセレクタレバーがニュートラル位置にあることを検出することによって、車両Vに駆動力が発生していないと判定する構成であってもよい。
さらに、マニュアルトランスミッションを備える車両Vの場合、車両制御ECU10は、図示しないクラッチペダルが操作されていること(踏み込まれていること)を検出することによって、車両Vに駆動力が発生していないと判定する構成であってもよい。
また、前記したように、アクチュエータ30の図示しないロッドのストローク量と、左右の後輪2L,2Rの実際のトー角には、ずれ(誤差)が発生することがあるが、このずれ(誤差)は、例えば、車両Vの組み立て時の誤差によって生じる場合がある。
車両Vの組み立て時に発生する誤差は車両Vごとの固有値である。そこで、例えば、車両Vの組み立て終了後に、テストコースを走行する車両Vの車両制御ECU10に基準トー角を決定する手順を実行させ、左右の後輪2L,2Rの基準トー角を決定するように運用することで、組み立て時に発生する誤差の影響を受けることのない基準トー角を決定できる。
テストコースは路面状態が安定していることから、精度良く基準トー角を決定できる。
また、経時変化によって、アクチュエータ30の図示しないロッドのストローク量と、左右の後輪2L,2Rの実際のトー角にずれ(誤差)が発生する場合がある。このように発生する誤差に対処するため、例えば半年など所定の時間間隔で、車両制御ECU10が、基準トー角を決定する手順を実行する構成であってもよい。または、直進する車両Vの燃費が低下したと車両制御ECU10が判定した時点で、基準トー角を決定する手順を実行する構成であってもよい。
さらに、例えば自動車専用道路は、路面状態が安定し車両Vが直進する機会も多いことから、車両制御ECU10は、車両Vに搭載されるナビゲーションシステムなどからの情報によって、車両Vが自動車専用道路を走行していると判定したときに、基準トー角を決定する手順を実行する構成であってもよい。このような構成によって、精度良く基準トー角を決定できる。
また、本実施形態においては、図1に示すように、舵角センサ4、車速センサ6、スロットル開度センサ7、及びブレーキ操作センサ8を車両Vに搭載する構成としたが、例えばテストコース等に備わるセンサによって、車両Vの速度、加速度、進行方向等を検出する構成としてもよい。この場合、車両Vに備わる車両制御ECU10が、テストコース等に備わるセンサが検出したデータを受信できる構成とすれば、舵角センサ4、車速センサ6、スロットル開度センサ7、及びブレーキ操作センサ8を備えない車両Vであっても、車両制御ECU10が、車両Vの直進状態や、制駆動力が発生していないことを判定できる。
1L,1R 前輪
2L,2R 後輪
4 舵角センサ
6 車速センサ
7 スロットル開度センサ
8 ブレーキ操作センサ
10 車両制御ECU(判定手段、アライメント制御装置)
37 トー角変更制御ECU(設定手段、アライメント制御装置)
120 トー角変更装置(アライメント制御装置)
V 車両

Claims (2)

  1. ホイールアライメントを制御するアライメント制御装置であって、
    直進する車両に適したホイールアライメントを判定する判定手段と、
    前記車両が直進するときに、前記直進する車両に適したホイールアライメントに設定する設定手段と、を備え、
    前記判定手段は、制駆動力が発生していない状態で前記車両が直進するときに速度低下率が最も低くなるホイールアライメントを、前記直進する車両に適したホイールアライメントと判定することを特徴とするアライメント制御装置。
  2. 後輪のトー角を任意に設定できるトー角変更装置を備え、
    前記判定手段は、制駆動力が発生していない状態で前記車両が直進するときに速度低下率が最も低くなるトー角に前記後輪のトー角が設定されるホイールアライメントを、前記直進する車両に適したホイールアライメントと判定することを特徴とする請求項1に記載のアライメント制御装置。
JP2009006680A 2009-01-15 2009-01-15 アライメント制御装置 Pending JP2010163041A (ja)

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