JP2010157495A - 照明器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、器具効率の低下を抑えてベースライティングとして充分な明るさを得ることができ、しかも不快グレアを抑制できる照明器具を得ることにある。
【解決手段】照明器具は、天井から床に向けて光を放射する光源(5)と、光源(5)の下方に配置された透光性カバー(4)と、光源(5)から放射された光に対して遮光角(α1)を設定する遮光角設定要素(8)と、を備えている。遮光角設定要素(8)は、透光性カバー(4)の上に光源(5)から放射された光が直接入射される直射領域(11)を定める。透光性カバー(4)の直射領域(11)に第1の反射要素(13)が配置されている。第1の反射要素(13)は、光源(5)から直射領域(11)に入射された光の少なくとも一部を反射させる。第1の反射要素(13)によって反射された光は、第2の反射要素(6)によって透光性カバー(4)の直射領域(11)の周囲に向けて反射される。
【選択図】図1
【解決手段】照明器具は、天井から床に向けて光を放射する光源(5)と、光源(5)の下方に配置された透光性カバー(4)と、光源(5)から放射された光に対して遮光角(α1)を設定する遮光角設定要素(8)と、を備えている。遮光角設定要素(8)は、透光性カバー(4)の上に光源(5)から放射された光が直接入射される直射領域(11)を定める。透光性カバー(4)の直射領域(11)に第1の反射要素(13)が配置されている。第1の反射要素(13)は、光源(5)から直射領域(11)に入射された光の少なくとも一部を反射させる。第1の反射要素(13)によって反射された光は、第2の反射要素(6)によって透光性カバー(4)の直射領域(11)の周囲に向けて反射される。
【選択図】図1
Description
本発明は、天井から床に向けて光を放射する照明器具に関する。より詳しくは、照明器具を見上げた時の不快グレアを抑制しつつ明るさを充分に確保するための構造に関する。
屋内の全般照明に用いる照明器具は、10W/m2を目標として省エネルギー化が推し進められている。照明器具の省エネルギー化を実現するためには、光源自体の発光効率を向上させるとともに、光源から放射された光を照明用の光として効率よく取り出すことが必要となる。
例えば発光ダイオードは、けい光ランプや白熱電球のような既存の光源と比較して高効率で、寿命が長い。発光ダイオードの発光効率は年々上昇する傾向にあり、将来的には発光効率が200lm/Wに達することが予測されている。発光ダイオードの高出力化に伴い、最近、光源として発光ダイオードを用いた一般照明用の照明器具が提供されている。発光ダイオードを用いた照明器具で天井から床に向けて光を放射する場合、ベースライティングとして充分な明るさを得るためには、数多くの発光ダイオードを規則的に配列する必要がある。
ところが、発光ダイオードは、けい光ランプのような既存の光源と比較して発光部の形状が小さい点光源である。そのため、特に高輝度の発光ダイオードを用いた照明器具は、人が照明器具を見上げた時に人に不快グレアを与え易い。
特許文献1に開示された照明器具では、不快グレアを抑制するため、発光ダイオードの下方に光拡散性を有する半透明又は乳白色の透光性カバーを配置している。
しかしながら、透光性カバーは、光の透過を妨げるために、器具効率が低下するのを否めない。詳しく述べると、発光ダイオードは、光の指向性が強い点光源であるとともに、互いに間隔を存して規則的に配列されるために、人が点灯中の発光ダイオードを視認した時に粒々感が際立つ。そのため、透光性カバーを通して見える発光ダイオードの輝度を従来のけい光ランプと同程度に抑えるためには、より濃い色調の透光性カバーを用いる必要がある。これにより、ぎらつきが緩和される反面、照明器具の器具効率が20〜40%まで低下する。
さらに、例えばオフィス等で行われるデスクワークの際に、不快グレアの原因となるのは配光角が60°以上の光であることが知られており、この光を低減して眩しさを抑制することも課題の一つとなっている。
本発明の目的は、器具効率の低下を抑えてベースライティングとして充分な明るさを得ることができ、しかも不快グレアを抑制できる照明器具を得ることにある。
上記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る照明器具は、天井から床に向けて光を放射する光源と;前記光源の下方に配置されて、前記光源と向かい合う透光性カバーと;前記光源から放射された光に対して遮光角を設定することで、前記透光性カバーの上に前記光源から放射された光が直接入射される直射領域を定める遮光角設定手段と;前記透光性カバーの前記直射領域に配置され、前記光源から前記直射領域に入射される光の少なくとも一部を反射させる第1の反射手段と;前記第1の反射手段によって反射された光を前記透光性カバーの前記直射領域の周囲に向けて反射させる第2の反射手段と、を備えている。
本発明の一つの形態に係る照明器具は、天井直付け形器具、天井埋込み形器具あるいは光天井として適用することができる。さらに、前記構成を有する複数の照明器具を天井に並べて配置することにより、複数の照明器具で一つの照明システムを構成してもよい。それとともに、複数の照明器具を互いに組み合せてユニット化した複数の照明モジュールを準備し、これら照明モジュールを天井に並べて配置するようにしてもよい。
照明器具の光源としては、高輝度の発光ダイオードを用いることができる。照明器具のサイズは、例えば4Wの発光ダイオードを用いた場合は約100mm2、1Wの発光ダイオードを用いた場合は約50mm2とすることができる。
照明器具の光源は、複数の発光ダイオードを備えている。発光ダイオードは、分散して配置されているとともに、天井から床に向けて光を放射する。発光ダイオードは、その素子自体が白色光を放射してもよいし、素子が青色光あるいは紫外光を放射する場合は、青色光あるいは紫外光を蛍光体で波長変換して白色光を放射するように構成してもよい。さらに、互いに異なる色を発する複数の発光ダイオードを光の三原色の関係あるいは補色関係を満たすように組み合わせて白色光を放射する構成としてもよい。
照明器具の透光性カバーは、光源と対向するように光源の下方に配置されている。透光性カバーは、一つの光源毎に独立していてもよいし、複数の光源を組み合せてユニット化した一つの照明モジュール毎に独立していてもよい。さらに、透光性カバーは、複数の照明モジュールで共用する構成とすることもできる。透光性カバーは、透明でもよいし光拡散性を有していてもよい。透光性カバーが光拡散性を有する場合、透光性カバーは、照明器具の内部が透けて見えるように、直線透過率を比較的高く設定することが望ましい。
照明器具の遮光角設定手段は、主にオフィスなどに好適する全般照明を行うために、例えば水平面に対して45°以上の範囲内で所望の遮光角を設定することが望ましい。遮光角設定手段は、透光性カバーの直射領域からの光を受ける受光面の照度が例えばオフィスでの作業に最適となるように配光を制御する。
すなわち、直射領域は、90°から遮光角を差し引いた値で表されるカットオフ角の範囲内に存在する。例えば遮光角が45°である場合、カットオフ角は45°となる。カットオフ角の範囲内の照明は、主に光源から直接放射される光によって行われる。カットオフ角が45°であれば、配光角45°以下で配光された光が主にオフィスの照明に寄与する。
照明器具の第1の反射手段は、透光性カバーの直射領域に向かう光源からの光の少なくも一部を反射させる。第1の反射手段の存在により、透光性カバーの直射領域の輝度を所望の値まで低下させることができる。これにより、人が透光性カバーを真下から見上げた時に、光源を直視することができなくなり、不快グレアを低減できる。第1の反射手段としては、下記のような既知の手段を適宜選択して採用することができる。
(i) 直射領域の略全体に亘って半透過性反射膜を積層する。半透過性反射膜の存在により、半透過性反射膜に入射する光源からの光の一部が半透過性反射膜および透光性カバーの直射領域を透過し、残りの光が半透過性反射膜によって反射される。
(ii) 直射領域に多数のドット状の模様を有する反射膜を積層する。ドット状の模様は、互いに間隔を存して分散されており、隣り合う模様の間に隙間が存在する。そのため、光源からの光が模様に入射されると、この光は、反射膜を透過することなく反射される。光源からの光が模様の間の隙間に入射されると、光は反射膜および透光性カバーの直射領域を透過する。
(iii) 直射領域に多数のドット状の模様を有する半透過性反射膜を積層する。
(iv) 半透過性反射膜又は多数のドット状の模様を有する反射膜を透光性カバーのうち光源に面する内面、透光性カバーのうち照明器具の外に露出する外面あるいは透光性カバーの内部に積層する。
半透過性反射膜および多数のドット状の模様を有する反射膜は、例えば金属蒸着膜および金属酸化物の微粒子を主体とする印刷膜などの物質により形成することができる。さらに、例えば白色樹脂を透光性カバーの内面又は外面に印刷することで、ドット状の模様を形成してもよい。
照明器具の第2の反射手段で反射された光は、透光性カバーのうち直射領域の周囲に入射される。直射領域の周囲に入射された光の多くは、反射を生じることなく透光性カバーを透過する。すなわち、直射領域の周囲に向かう光を照明用の光として有効に取り出すことができ、器具効率の低下を抑制できる。
第2の反射手段は、第1の反射手段で反射された光を下方に向けて反射させる機能を有する。そのため、第2の反射手段は、光を均整度が高くなるように効率よく反射させるのに適した構成とすることが好ましい。例えば、第2の反射手段として反射面を採用する場合、反射面を鏡面とするとともに放物面のような回転二次曲面とするとよい。反射面を回転二次曲面とするに当たっては、回転二次曲面の軸を鉛直線に対して略平行に配置したり、あるいは光源の方向に進むに鉛直線から遠ざかる方向に鋭角に傾斜させて配置することができる。これにより、直射領域の周囲に放射される光量が多くなり、直射領域の周囲に対する照明の均整度を高めることができる。
本発明の照明器具によると、遮光角設定手段は、反射筒を含んでいる。反射筒は、透光性カバーの直射領域に向けて開口された第1の開口端部と、第1の開口端部の反対側に位置された第2の開口端部とを有している。光源が前記第2の開口端部に配置されて前記第1の開口端部から透光性カバーに向けて光が放射されるとともに、前記反射筒の前記第1の開口端部によって遮光角が設定される。反射筒は、内面が光反射面となっている。光反射面は、鏡面および拡散反射面のいずれであってもよい。さらに、反射筒の断面形状は、円形に限らず、角形でもよい。
本発明の照明器具によると、第2の反射手段は、反射筒の第1の開口端部から放射される光に対して遮光角を設定し、この遮光角は前記反射筒の前記第1の開口端部によって設定される遮光角よりも小さい。具体的には、例えば第1の開口端部によって設定される遮光角を45°とすれば、第2の反射手段により設定される遮光角を30°とすることができる。これにより、人が光源の光軸から離れた位置で照明器具を見上げた時の不快グレアを抑制できる。
本発明の照明器具によると、第1の反射手段は、光源の光軸から遠ざかるに従い第2の反射手段に向けて反射される光が減少するような反射特性を有している。これにより、光軸から遠ざかる程、透光性カバーを透過する光の割合が多くなり、直射領域内の輝度分布が均整化される。
前記目的を達成するため、本発明の他の形態に係る照明器具は、天井から床に向けて光を放射するように規則的に配列された複数の光源と;前記光源の下方に配置されて前記光源と向かい合う透光性カバーと;前記光源からの光を前記透光性カバーに向けて放射させる開口端部を有し、前記開口端部によって前記光源が発する光に対して第1の遮光角を設定することで、前記透光性カバーの上に前記光源から放射された光が直接入射される複数の直射領域を定める第1の遮光角設定手段と、前記透光性カバーの前記直射領域に配置され、前記光源から前記直射領域に入射された光の少なくとも一部を反射させる第1の反射手段と;前記第1の反射手段によって反射された光を前記透光性カバーの前記直射領域の周囲に向けて反射させる第2の反射手段と;前記第1の遮光角設定手段の開口端部から放射される光に対して前記第1の遮光角よりも小さい第2の遮光角を設定する第2の遮光角設定手段と;を備えている。前記第2の遮光角は、前記第1の遮光角設定手段の開口端部から前記透光性カバーに向かう線分によって定まり、この線分は、隣り合う光源に対応する前記直射領域の周囲に至るとともに、前記隣り合う直射領域に配置された前記第1の反射手段から外れている。
本発明の他の形態に係る照明器具では、第1の遮光角設定手段の開口端部から放射された光を、隣り合う光源に対応する直射領域の周囲に導いて照明器具の下方に取り出すことができる。言い換えると、開口端部から放射された光が、隣り合う光源に対応する第1の反射手段によって反射されずに済む。そのため、透光性カバーの上で光の損失が発生するのを防止でき、透光性カバーを透過する光の割合が多くなる。
本発明の照明器具によると、透光性カバーは、直射領域を個々に取り囲む複数の周辺領域を有し、第2の遮光角を定める線分は、隣り合う光源に対応する周辺領域に達している。これにより、第1の遮光角設定手段の開口端部から放射された光を周辺領域を透過させて照明器具の下方に取り出すことができる。
本発明の照明器具では、第2の遮光角を定める線分が透光性カバーと交差する交点は、隣り合う光源に対応する直射領域と周辺領域との境界に位置されている。この構成によれば、第1の遮光角設定手段の開口端部から放射された光を、周辺領域の全体を透過させて透光性カバーの下方に取り出すことができる。それとともに、透光性カバーの上での不必要な多重反射を防止することができ、周辺領域に向かう光を照明用の光として効率よく取り出すことができる。
請求項1の発明によれば、不快グレアを低減しつつ、器具効率の低下を抑えてベースライティングとして充分な明るさを得ることができる。
請求項2の発明によれば、遮光角設定手段としての反射筒の第1の開口端部から透光性カバーに向けて光を放射することができ、ベースライティングとしての明るさ感がさらに向上する。
請求項3の発明によれば、人が光源の真下から離れた位置で照明器具を見上げた時に、反射筒の第1の開口端部から放射された光が目に入り難くなり、不快グレアを低減することができる。
請求項4の発明によれば、直射領域内の輝度分布を均整化できるとともに、光軸から離れた位置でも光を充分に取り出すことができ、明るさ感の向上に寄与する。
請求項5の発明によれば、透光性カバーの上で光の損失が発生するのを防止して、透光性カバーを透過する光の割合を多くすることができる。そのため、第2の反射手段で反射された光を照明用の光として有効に取り出すことができる。
請求項6の発明によれば、第2の反射手段で反射された光を照明用の光として有効に取り出すことができ、照明器具の器具効率を高めることができる。
請求項7の発明によれば、透光性カバーの周辺領域に向かう光を照明用の光として効率よく取り出すことができ、明るさ感の向上に寄与する。
以下本発明の実施の形態を図1ないし図3に基づいて説明する。
図1は、例えば屋内の全般照明に用いる天井直付け形の照明器具1を開示している。照明器具1は、基板2、反射板アッセンブリ3および透光性カバー4を備えている。
基板2は、照明器具1の器具本体に収容されて、例えば天井と平行となるように水平に配置されている。基板2の下面は、フラットな実装面2aとなっている。複数の発光ダイオード5が基板2の実装面2aに実装されている。発光ダイオード5は光源の一例であって、基板2の実装面2aにマトリクス状に規則的に配列されている。
本実施の形態によると、各発光ダイオード5は、例えば波長460nmの青色の光を発する少なくとも一つの半導体発光素子と、半導体発光素子をモールドする封止部材とを有している。封止部材は、透光性材料の一例である透明シリコーン樹脂により形成されており、この封止部材に例えば黄色の蛍光体粒子が混入されている。
半導体発光素子が発する青色光は、透明な封止部材に入射される。封止部材に入射された青色光の一部は、黄色の蛍光体粒子に吸収される。残りの光は、蛍光体粒子に当たることなく封止部材を通過する。青色光を吸収した蛍光体粒子は、波長変換により黄色の光を発する。この結果、黄色の光と青色の光とが混じり合って白色光となり、この白色光が発光ダイオード5から放射される。
さらに、発光ダイオード5は、光の放射方向に沿う光軸O1を有している。光軸O1は、発光ダイオード5の中心を通るとともに、鉛直方向に延びている。
反射板アッセンブリ3は、基板2の下方に配置されている。反射板アッセンブリ3は、発光ダイオード5に対応する複数の反射鏡6を有している。図2に示すように、複数の反射鏡6は、下方から見た時の形状が円形であり、発光ダイオード5の位置に対応するように規則的に並んでいる。各反射鏡6は、光反射面7を有している。光反射面7は、例えば放物面のような回転二次曲面であり、所望の配光が得られるように基板2の下方に向けて拡開された形状となっている。
図1に示すように、各反射鏡6は、円筒状の反射筒8を備えている。反射筒8は、第1の遮光角設定手段の一例であって、反射鏡6に対し同軸状に配置されている。反射筒8は、第1の開口端部8aと第2の開口端部8bとを有している。第1の開口端部8aは、光反射面7の中央部に開口されている。第2の開口端部8bは、第1の開口端部8aの反対側に位置されて基板2の実装面2aと向かい合っている。さらに、反射筒8の内面は、光反射面10となっている。光反射面10は、第1の開口端部8aと第2の開口端部8bとの間を結んでいる。
基板2に実装された発光ダイオード5は、反射筒8の第2の開口端部8bに位置されている。発光ダイオード5が発する光は、第2の開口端部8bから反射筒8内に導かれるとともに、第1の開口端部8aから反射鏡6の下方に向けて放射される。反射筒8の第1の開口端部44aは、発光ダイオード5よりも下方に張り出している。そのため、反射筒8の第1の開口端部8aは、人が光軸O1を外れた位置から照明器具1を見上げた時に、発光ダイオード5を直視できないように遮る第1の遮光角α1を設定している。本実施の形態では、第1の遮光角α1は、45°以上である。
前記透光性カバー4は、例えば透明なシリコーン樹脂をベースとする透光性材料で構成されている。透光性カバー4は、反射板アッセンブリ3および複数の発光ダイオード5を下方から覆っている。
図1に示すように、反射筒8の第1の開口端部8aで第1の遮光角α1を設定したことに伴い、前記透光性カバー4の上に直射領域11および周辺領域12が夫々規定されている。直射領域11は、発光ダイオード5から放射された光が直接入射される領域である。言い換えると、直射領域11は、90°から第1の遮光角α1を差し引いたカットオフ角βによって定まる領域であって、各発光ダイオード5の真下に位置されている。発光ダイオード5の光軸O1は、直射領域11の中央部で直射領域11と直交している。
周辺領域12は、直射領域11を取り囲んでいる。周辺領域12は、反射鏡6の光反射面7の外周部と向かい合っている。したがって、直射領域11および反射領域12は、複数の反射鏡6毎に存在するとともに、反射鏡6と向かい合うように規則的に並んでいる。
図1に示すように、透光性カバー4は、反射板アッセンブリ3および発光ダイオード5と向かい合う内面4aを有している。複数の半透過性反射膜13が透光性カバー4の内面4aに積層されている。半透過性反射膜13は、第1の反射手段の一例であって、発光ダイオード5と向かい合うように前記直射領域11に位置されている。このため、半透過性反射膜13は、発光ダイオード5に対応するように互いに間隔を存して規則的に配列されている。
図3に示すように、半透過性反射膜13は、光反射性を有する多数のドット状の模様15を含んでいる。模様15は、発光ダイオード5の光軸O1が通過する直射領域11の中央部で密となり、光軸O1から遠ざかるに従い粗くなっている。言い換えると、直射領域11の中央部から外周部の方向に進むに従い模様15の間隔が広がっている。
発光ダイオード5からの光が透光性カバー4の直射領域11に入射されると、図3に実線の矢印で示すように、入射された光の一部は、模様15に当たって反射鏡6の光反射面7に向けて反射される。直射領域11に入射された光の残りの多くは、破線の矢印で示すように、模様15の間を通って透光性カバー4に至るとともに、透光性カバー4を透過する。光反射面7に向かう光は、光反射面7で反射されて透光性カバー4の周辺領域12に導かれる。そのため、本実施の形態では、反射鏡6が第2の反射手段として機能している。
直射領域11の中央部では、直射領域11の外周部に比べて半透過性反射膜13の模様15が密となっている。このため、直射領域11の中央部では半透過性反射膜13の反射性能が高く、直射領域11の外周部の方向に進むに従い半透過性反射膜13の反射性能が低くなっている。すなわち、半透過性反射膜13は、発光ダイオード5の光軸O1から遠ざかるに従い光反射面7に向けて反射される光が減少するような反射特性を有している。
よって、直射領域11内の輝度は、半透過性反射膜13の反射作用によって適度に低下する。これにより、直射領域11の輝度は、直射領域11の中央部から外周部の方向に進むに従い連続的に高くなる。
半透過性反射膜13は、直射領域11にのみ積層され、直射領域11を取り囲む周辺領域12に半透過性反射膜13は存在しない。これにより、直射領域11の直線透過率が周辺領域12の直線透過率よりも低くなっている。
図1に示すように、各反射鏡6の外周縁部6aは、第2の遮光角設定手段の一例であって、反射筒8の第1の開口端部8aよりも透光性カバー4に向けて張り出している。反射鏡6の外周縁部6aは、人が光軸O1を外れた位置から照明器具1を見上げた時に、反射筒8の第1の開口端部8aを隠して第1の開口端部8aから放射される光を遮る第2の遮光角α2を設定している。第2の遮光角α2は例えば30°であり、前記第1の遮光角α1よりも小さい。
図1に示すように、第2の遮光角α2は、反射筒8の第1の開口端部8aと反射鏡6の外周縁部6aとの間を結ぶ線分Aによって定まる。線分Aよりも下方であれば、反射筒8の第1の開口端部8aから放射された光が透光性カバー4に向かう。
透光性カバー4の上に規定された複数の直射領域11および複数の周辺領域12は、複数の反射鏡6の位置に対応するように規則的に並んでいる。そのため、本実施の形態では、一つの反射鏡6から延びる線分Aが隣り合う他の反射鏡6の下方に入り込んでいる。これにより、線分Aが透光性カバー4と交差する交点Bは、隣り合う他の反射鏡6の直下に位置する直射領域11と周辺領域12との境界に位置されている。
このような構成によると、発光ダイオード5が発する光は、反射筒8の第1の開口端部8aから透光性カバー4の直射領域11に向けて放射される。直射領域11に入射された光の一部は、図1に矢印で示すように、半透過性反射膜13の模様15に当たって反射鏡6の光反射面7に向けて反射される。
半透過性反射膜13で反射された光は、反射鏡6の光反射面7で再び反射されて透光性カバー4の周辺領域12に向かう。周辺領域12に向かう光は、透光性カバー4を透過して照明器具1の下方に放射される。
本発明の実施の形態に係る照明器具1では、発光ダイオード5から放射された光が直接入射される透光性カバー4の直射領域11に半透過性反射膜13が積層されている。この半透過性反射膜13の存在により、直射領域11の輝度が抑えられる。さらに、反射鏡6の外周縁部6aは、第2の遮光角α2を規定しているので、人が照明器具1を離れた位置から見上げた場合でも、反射筒8の第1の開口端部8aから放射された光が直接目に入り難くなる。この結果、人が照明器具1を見上げた時の不快グレアを低減することができる。
加えて、半透過性反射膜13で反射された光は、反射鏡6の光反射面7で透光性カバー4に向けて再び反射されて、透光性カバー4の周辺領域12に入射される。周辺領域12に入射された光は、反射を生じることなく透光性カバー4を透過して照明器具1の下方に放射される。この結果、半透過性反射膜13で反射された光を照明用の光として有効に取り出すことができ、照明器具1の器具効率を高めることができる。
それとともに、半透過性反射膜13は、直射領域11の中央部から外周部に従い反射性能が低下しているので、直射領域11の外周部では、透光性カバー4を通過する光の割合が増える。このため、器具効率が向上するとともに、光軸O1から外れた位置でも光を充分に取り出すことができる。
さらに、第2の遮光角α2を規定する線分Aと透光性カバー4との交点Bが、隣り合う反射鏡6の直下に対応する直射領域11と周辺領域12との境界に位置されている。このため、反射筒8の第1の開口端部8aから放射された光を隣の反射鏡6に対応する周辺領域12を透過させて、照明器具1の下方に取り出すことができる。
言い換えると、前記交点Bが隣の反射鏡6に対応する直射領域11に位置する場合は、反射筒8の第1の開口端部8aから放射された光の一部が隣の反射鏡6に対応する半透過性反射膜13によって反射されてしまう。そのため、光の損失が発生し、周辺領域12を透過する光の割合が少なくなる。
よって、第2の遮光角α2は、線分Aの交点Bが隣の反射鏡6に対応する周辺領域12の範囲内に位置するような角度に設定することが望ましい。これにより、透光性カバー4の内面4aの上で光の多重反射が生じるのを防止できる。
加えて、前記構成によると、透光性カバー4の直射領域11に半透過性反射膜13が設けられているため、発光ダイオード5が直接視認されずに済む。すなわち、黄色蛍光体を用いた発光ダイオード5の場合には、消灯時に黄色が目立ち易くなる。しかし、発光ダイオード5を直接視認できないような構成とすることで、消灯時に発光ダイオード5の色が目立たなくなる。
本発明は、不快グレアを抑えつつベースライティングとして充分な明るさを得ることができ、天井から床に向けて光を放射するオフィスや一般家庭用の照明器具として有効に活用できる。
4…透光性カバー、5…光源(発光ダイオード)、6…第2の反射手段(反射鏡)、6a…第2の遮光角設定手段(外周縁部)、8…第1の遮光角設定手段(反射筒)、8a…開口端部(第1の開口端部)、11…直射領域、13…第1の反射手段(半透過性反射膜)、A…線分。
Claims (7)
- 天井から床に向けて光を放射する光源と;
前記光源の下方に配置されて前記光源と向かい合う透光性カバーと;
前記光源から放射された光に対して遮光角を設定することで、前記透光性カバーの上に前記光源から放射された光が直接入射される直射領域を定める遮光角設定手段と;
前記透光性カバーの前記直射領域に配置され、前記光源から前記直射領域に入射された光の少なくとも一部を反射させる第1の反射手段と;
前記第1の反射手段によって反射された光を前記透光性カバーの前記直射領域の周囲に向けて反射させる第2の反射手段と;
を備えていることを特徴とする照明器具。 - 前記遮光角設定手段は、前記透光性カバーの前記直射領域に向けて開口する第1の開口端部と、この第1の開口端部の反対側に位置された第2の開口端部とを有する反射筒を含み、前記光源が前記反射筒の前記第2の開口端部に配置されて前記第1の開口端部から前記透光性カバーに向けて光が放射されるとともに、前記反射筒の前記第1の開口端部によって前記遮光角が設定されることを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
- 前記第2の反射手段は、前記反射筒の前記第1の開口端部から放射される光に対して遮光角を設定し、この遮光角は、前記反射筒の前記第1の開口端部によって設定される前記遮光角よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の照明器具。
- 前記第1の反射手段は、前記光源の光軸から遠ざかるに従い前記第2の反射手段に向けて反射される光が減少するような反射特性を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の照明器具。
- 天井から床に向けて光を放射するように規則的に配列された複数の光源と;
前記光源の下方に配置されて前記光源と向かい合う透光性カバーと;
前記光源からの光を前記透光性カバーに向けて放射させる開口端部を有し、前記開口端部によって前記光源が発する光に対して第1の遮光角を設定することで、前記透光性カバーの上に前記光源から放射された光が直接入射される複数の直射領域を定める複数の第1の遮光角設定手段と、
前記透光性カバーの前記直射領域に配置され、前記光源から前記直射領域に入射された光の少なくとも一部を反射させる第1の反射手段と;
前記第1の反射手段によって反射された光を前記透光性カバーの前記直射領域の周囲に向けて反射させる第2の反射手段と;
前記第1の遮光角設定手段の開口端部から放射される光に対して前記第1の遮光角よりも小さい第2の遮光角を設定する第2の遮光角設定手段と;を具備し、
前記第2の遮光角は、前記第1の遮光角設定手段の開口端部から前記透光性カバーに向かう線分によって定まり、この線分は、隣り合う光源に対応する前記直射領域の周囲に至るとともに、隣り合う前記直射領域に配置された前記第1の反射手段から外れていることを特徴とする照明器具。 - 前記透光性カバーは、前記直射領域を個々に取り囲む複数の周辺領域を有し、前記第2の遮光角を定める前記線分は、隣り合う光源に対応する前記周辺領域に達していることを特徴とする請求項5に記載の照明器具。
- 前記第2の遮光角を定める前記線分が前記透光性カバーと交差する交点は、隣り合う光源に対応する前記直射領域と前記周辺領域との境界に位置されていることを特徴とする請求項6に記載の照明器具。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2009
- 2009-11-24 JP JP2009266557A patent/JP2010157495A/ja not_active Withdrawn
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