JP2010156512A - 冷凍装置 - Google Patents

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覚 阪江
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Abstract

【課題】複数の圧縮機を備える冷凍装置において、冷凍機油が不足する圧縮機がでてくることを抑制して、冷凍装置の信頼性を向上させる。
【解決手段】左側油分離器(37a)から延びる左側油戻し通路(42)は、左側油分離器(37a)で分離された冷凍機油を主注入通路(30d)へ送るように構成されている。一方、右側油分離器(37b)から延びる右側油戻し管(43)は、右側油分離器(37b)で分離された冷凍機油を右側分岐注入管(30b)における電磁弁(SV2)の下流に送る第1油戻状態と、右側油分離器(37b)で分離された冷凍機油を主注入管(30d)に送る第2油戻状態とが切り換え可能に構成されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、冷凍サイクルを行う冷凍装置に関し、圧縮機の吐出管に設けられた油分離器から圧縮機へ冷凍機油を戻すための油戻し通路に係るものである。
従来より、冷凍サイクルを行う冷媒回路を備える冷凍装置が知られている。この種の冷凍装置は、食品等を貯蔵する冷蔵庫や冷凍庫等の冷却機を始め、室内を冷暖房する空調機などに広く利用されている。
特許文献1には、3台の圧縮機からなる圧縮機構を備える冷凍装置が開示されている。圧縮機構では、各圧縮機の中間圧の圧縮室に、1本の配管から分岐したインジェクション管がそれぞれ接続されている。各圧縮機の中間圧の圧縮室は、インジェクション管を通じて互いに連通している。また、吐出合流管には、各圧縮機の吐出冷媒から冷凍機油を分離する油分離器が設けられている。油分離器から延びる油戻し管は、3本に分岐して、それぞれがインジェクション管に接続されている。
特開2007−178052号公報
ところで、従来の冷凍装置では、1つの油分離器を複数の圧縮機で共用しているが、各圧縮機の吐出管に個別に油分離器を設けることが考えられる。この場合、油分離器から延びる油戻し通路を、該油分離器に冷媒を吐出する圧縮機の中間圧の圧縮室に個別に接続することが考えられる。しかし、このように接続する場合は、特定の圧縮機に冷凍機油が偏る状態になっても、その特定の圧縮機の吐出冷媒から分離された冷凍機油の全てが、その特定の圧縮機に戻るので、その特定の圧縮機に冷凍機油が偏る状態が解消されにくい。
他方、インジェクション通路のうち各圧縮機に対して分岐する箇所の上流に、油分離器から延びる油戻し通路を接続することが考えられる。このように接続する場合は、特定の圧縮機の吐出冷媒から分離された冷凍機油を、他の圧縮機にも戻すことが可能になる。しかし、インジェクション通路では、圧縮機の間で例えば回転速度や中間圧の圧縮室の内圧が異なる場合に、各圧縮機の間で中間圧の圧縮室へ注入される冷媒及び冷凍機油の流量に違いが出てくる。従って、運転状態によっては、特定の圧縮機の吐出冷媒から分離された冷凍機油が、他の圧縮機に偏って戻るおそれがあり、その特定の圧縮機で冷凍機油が不足するおそれがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の圧縮機からなる圧縮機構を備える冷凍装置において、圧縮機構において冷凍機油が不足する圧縮機がでてくることを抑制して、冷凍装置の信頼性を向上させることにある。
第1の発明は、第1圧縮機(14a)及び第2圧縮機(14b,14c)を有する圧縮機構(40)が設けられて、冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷媒回路(4)を備え、上記冷媒回路(4)には、上記第1圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)及び上記第2圧縮機(14b,14c)の中間圧の圧縮室(73)に注入する冷媒が流通する主注入通路(30d)と、該主注入通路(30d)から分岐して上記第1圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)に接続する第1分岐注入通路(30a)と、該主注入通路(30d)から分岐して上記第2圧縮機(14b,14c)の中間圧の圧縮室(73)に接続する第2分岐注入通路(30b,30c)と、該第2分岐注入通路(30b,30c)に配置された開閉自在の開閉弁(SV2,SV3)とを有するインジェクション通路(30)が設けられている冷凍装置(1)を対象とする。
そして、この冷凍装置(1)は、上記第1圧縮機(14a)の吐出管(56a)に設けられた第1油分離器(37a)と、上記第2圧縮機(14b,14c)の吐出管(56b,56c)に設けられた第2油分離器(37b,37c)と、上記第1油分離器(37a)で分離された冷凍機油を上記主注入通路(30d)へ送る第1油戻し通路(42)と、上記第2油分離器(37b,37c)で分離された冷凍機油を上記第2分岐注入通路(30b,30c)における上記開閉弁(SV2,SV3)の下流に送る第1油戻状態と、該第2油分離器(37b,37c)で分離された冷凍機油を上記主注入通路(30d)に送る第2油戻状態とが切り換え可能に構成された第2油戻し通路(43,44)と備えている。
第1の発明では、第2油戻し通路(43,44)が第1油戻状態に設定されると、第2油分離器(37b,37c)で分離された冷凍機油が、第2分岐注入通路(30b,30c)における開閉弁(SV2,SV3)の下流に送られ、第2圧縮機(14b,14c)の中間圧の圧縮室(73)に戻る。一方、第2油戻し通路(43,44)が第2油戻状態に設定されると、第2油分離器(37b,37c)で分離された冷凍機油は、主注入通路(30d)に送られる。第2油戻し通路(43,44)は、第2油分離器(37b,37c)の冷凍機油を第1圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)に戻す場合に、第2油戻状態に設定される。第2油戻し通路(43,44)が第2油戻状態に設定されると、第1油戻状態に設定されている場合に比べて、第2油分離器(37b,37c)から第2圧縮機(14b,14c)の中間圧の圧縮室(73)へ戻る冷凍機油の流量が減少する。この第1の発明では、第2油分離器(37b,37c)から第2圧縮機(14b,14c)の中間圧の圧縮室(73)へ戻る冷凍機油の流量が、第2油戻し通路(43,44)の切り換えによって調節される。
なお、本願明細書において、「中間圧の圧縮室(73)」とは、圧縮行程の途中の圧縮室を意味している。中間圧の圧縮室(73)の内圧は、冷凍サイクルにおける高圧と低圧の間の中間圧になっている。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記冷媒回路(4)には、第1利用側熱交換器(64a)及び第2利用側熱交換器(54)が設けられ、上記冷媒回路(4)では、上記第1利用側熱交換器(64a)で蒸発した冷媒を上記第1圧縮機(14a)が吸入して、該第1利用側熱交換器(64a)よりも冷媒の蒸発温度が高くなる上記第2利用側熱交換器(54)で蒸発した冷媒を上記第2圧縮機(14b,14c)が吸入する別吸入の冷凍サイクルが行われる。
第2の発明では、冷媒回路(4)において、別吸入の冷凍サイクルが行われる。別吸入の冷凍サイクルでは、第1圧縮機(14a)よりも第2圧縮機(14b,14c)の方が、中間圧の圧縮室(73)の内圧が高くなる。このため、別吸入の冷凍サイクル中は、第1油分離器(37a)及び第2油分離器(37b,37c)で分離された冷凍機油を主注入通路(30d)に送る場合には、内圧が低い方の第1圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)に冷凍機油が偏って戻るおそれがある。この第2の発明では、冷凍機油が偏るおそれがある別吸入の冷凍サイクルを行う場合においても、第2油戻し通路(43,44)の切り換えによって、第2油分離器(37b,37c)から第2圧縮機(14b,14c)の中間圧の圧縮室(73)へ戻る冷凍機油の流量が調節される。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記別吸入の冷凍サイクル中に、上記第2油戻し通路(43,44)を上記第1油戻状態に設定すると共に、上記第2分岐注入通路(30b,30c)の開閉弁(SV2,SV3)を閉状態に設定することによって、上記第2油分離器(37b,37c)の冷凍機油を上記第2圧縮機(14b,14c)の中間圧の圧縮室(73)に戻す油戻し動作を行う制御手段(110)を備えている。
第3の発明では、別吸入の冷凍サイクル中は、上述したように、第1圧縮機(14a)よりも第2圧縮機(14b,14c)の方が、中間圧の圧縮室(73)の内圧が高くなる。ここで、第2分岐注入通路(30b,30c)の開閉弁(SV2,SV3)を閉鎖しない場合には、第2油戻し通路(43,44)が第1油戻状態に設定されている間に、第2分岐注入通路(30b,30c)に流入した冷凍機油が第2圧縮機(14b,14c)の中間圧の圧縮室(73)へ流れるように、インジェクション通路(30)における中間圧の値を第2圧縮機(14b,14c)の中間圧の圧縮室(73)の内圧よりも高くする必要がある。つまり、第2油戻し通路(43,44)が第1油戻状態に設定されている間は、インジェクション通路(30)における中間圧の値が、第2圧縮機(14b,14c)の中間圧の圧縮室(73)の内圧によって制約されてしまう。これに対して、この第3の発明では、第2油戻し通路(43,44)が第1油戻状態に設定されている間であっても、第2分岐注入通路(30b,30c)の開閉弁(SV2,SV3)を閉鎖すれば、インジェクション通路(30)における中間圧の値の大きさに関係なく、第2分岐注入通路(30b,30c)に流入した冷凍機油が第2圧縮機(14b,14c)の中間圧の圧縮室(73)に流れる。つまり、第2油戻し通路(43,44)が第1油戻状態に設定されている間に、インジェクション通路(30)における中間圧の値が第2圧縮機(14b,14c)の中間圧の圧縮室(73)の内圧によって制約されることがない。
第4の発明は、上記第1の発明において、上記冷媒回路(4)には、利用側熱交換器(64a)が設けられ、上記冷媒回路(4)では、上記第1圧縮機(14a)及び上記第2圧縮機(14c)が上記利用側熱交換器(64a)で蒸発した冷媒を吸入する同吸入の冷凍サイクルが行われる一方、上記同吸入の冷凍サイクル中に上記第2油戻し通路(43,44)を上記第2油戻状態に設定する制御手段(110)を備えている。
第4の発明では、同吸入の冷凍サイクル中に、第2油戻し通路(43,44)が第2油戻状態に設定される。この同吸入の冷凍サイクル中は、第1圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)の内圧と第2圧縮機(14c)の中間圧の圧縮室(73)の内圧とに差が生じない。従って、例えば第1圧縮機(14a)の回転速度と第2圧縮機(14c)の回転速度とに差がなければ、第1油分離器(37a)の冷凍機油と第2油分離器(37c)の冷凍機油とが、合流後に第1圧縮機(14a)と第2圧縮機(14c)とに概ね均一に分配される。
ここで、圧縮機(14)は、油溜まりの油面の高さが高くなるほど、油上がり率が高くなり、単位流量当たりの吐出冷媒に含まれる冷凍機油の量が増加する。このため、第1圧縮機(14a)及び第2圧縮機(14c)のうち第1圧縮機(14a)に冷凍機油が偏り始めると、油面が上昇する第1圧縮機(14a)から吐出される冷凍機油の流量が増加する一方で、油面が低下する第2圧縮機(14c)から吐出される冷凍機油の流量が減少する。他方、第1油分離器(37a)の冷凍機油と第2油分離器(37c)の冷凍機油とは合流後に第1圧縮機(14a)と第2圧縮機(14c)とに分配されるので、第1圧縮機(14a)や第2圧縮機(14c)に戻る冷凍機油の流量は、第1圧縮機(14a)から吐出された冷凍機油と第2圧縮機(14c)から吐出された冷凍機油の合計流量に応じて変化する。このため、第1圧縮機(14a)から吐出される冷凍機油の流量が増えても、第1圧縮機(14a)へ戻る冷凍機油の流量はそれに応じて増える訳ではなく、第2圧縮機(14c)から吐出される冷凍機油の流量が減っても、第2圧縮機(14c)へ戻る冷凍機油の流量はそれに応じて減る訳ではない。第1圧縮機(14a)に冷凍機油が偏り始めると、第1圧縮機(14a)内の冷凍機油の量が減少し、第2圧縮機(14c)内の冷凍機油の量が増加する。一方、第2圧縮機(14c)に冷凍機油が偏り始めると、同様に、第2圧縮機(14c)内の冷凍機油の量が減少し、第1圧縮機(14a)内の冷凍機油の量が増加する。
このように、第2油戻し通路(43,44)が第2油戻状態に設定されると、第1圧縮機(14a)と第2圧縮機(14c)の間で偏油が生じ始めても、その偏油が進行することがある程度抑制される。この第4の発明では、同吸入の冷凍サイクル中に、第1圧縮機(14a)と第2圧縮機(14c)の間の偏油の進行がある程度抑制される第2油戻状態に、第2油戻し通路(43,44)が設定される。
第5の発明は、上記第4の発明において、上記制御手段(110)が、上記同吸入の冷凍サイクル中は、上記第2油戻し通路(43,44)を上記第1油戻状態と上記第2油戻状態とに切り換える。
第5の発明では、同吸入の冷凍サイクル中は、第2油戻し通路(43,44)が第1油戻状態と第2油戻状態とに切り換える。ここで、例えば第1圧縮機(14a)の回転速度が第2圧縮機(14c)の回転速度よりも遅くなる場合には、第1圧縮機(14a)の方が、インジェクション通路(30)が中間圧の圧縮室(73)に連通する時間が長くなるので、中間圧の圧縮室(73)に注入されるインジェクション通路(30)の冷媒流量が多くなる。従って、第2油戻し通路(43,44)が第2油戻状態に設定される間は、合流した第1油分離器(37a)の冷凍機油と第2油分離器(37c)の冷凍機油とが、第1圧縮機(14a)に多く分配される。このため、この第5の発明では、第2油戻し通路(43,44)が、第2圧縮機(14c)だけに冷凍機油を戻す第1油戻状態にも設定される。
第6の発明は、上記第1乃至第5の何れか1つの発明において、上記第1分岐注入通路(30a)には、開閉自在の開閉弁(SV1)が設けられる一方、上記第1油戻し通路(42)は、上記第1油分離器(37a)で分離された冷凍機油を上記第1分岐注入通路(30a)における上記開閉弁(SV1)の下流に送る第1油戻状態と、該第1油分離器(37a)で分離された冷凍機油を上記主注入通路(30d)に送る第2油戻状態とが切り換え可能に構成されている。
第6の発明では、第1分岐注入通路(30a)の開閉弁(SV1)を閉鎖して、第1油戻し通路(42)が第1油戻状態に設定されると、第1油分離器(37a)で分離された冷凍機油が、第1圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)に戻る。一方、第1油戻し通路(42)が第2油戻状態に設定されると、第1油分離器(37a)の冷凍機油は主注入通路(30d)に送られる。第1油戻し通路(42)は、第1油分離器(37a)の冷凍機油を第2圧縮機(14b,14c)の中間圧の圧縮室(73)に戻す場合に、第2油戻状態に設定される。第1油戻し通路(42)が第2油戻状態に設定されると、第1油戻状態に設定されている場合に比べて、第1油分離器(37a)から第1圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)へ戻る冷凍機油の流量が減少する。この第6の発明では、第1油分離器(37a)から第1圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)へ戻る冷凍機油の流量が、第1油戻し通路(42)の切り換えによって調節される。
第7の発明は、上記第1乃至第6の何れか1つの発明において、上記第2油戻し通路(43,44)は、上記第2油分離器(37b,37c)を上記第2分岐注入通路(30b,30c)における上記開閉弁(SV2,SV3)の下流に連通させる第1状態と、該第2油分離器(37b,37c)を上記主注入通路(30d)に連通させる第2状態とを切り換える油戻し切換手段(101,102)を備え、該油戻し切換手段(101,102)が第1状態に切り換わると上記第1油戻状態に切り換わり、該油戻し切換手段(101,102)が第2状態に切り換わると上記第2油戻状態に切り換わるように構成される一方、上記第2圧縮機(14b,14c)の吐出管(56b,56c)における上記第2油分離器(37b,37c)の下流には、停止中の第2圧縮機(14b,14c)へ冷媒が流入することを阻止する流入阻止弁(CV2,CV3)が設けられ、上記第2圧縮機(14b,14c)では、上記圧縮室(73)で流体を圧縮する流体機械(82)を収容するケーシング内に該流体機械(82)で圧縮された冷媒で満たされる吐出空間が形成され、上記油戻し切換手段(101,102)は、上記第2圧縮機(14b,14c)の停止中は上記第2状態に設定される。
第7の発明では、第2圧縮機(14b,14c)の吐出管(56b,56c)における第2油分離器(37b,37c)の下流に、停止中の第2圧縮機(14b,14c)に冷媒が流入することを阻止する流入阻止弁(CV2,CV3)が設けられている。このため、第1圧縮機(14a)の運転中に第2圧縮機(14b,14c)が停止する状態で、第1圧縮機(14a)の吐出冷媒が第2圧縮機(14b,14c)へ流入することが阻止される。また、第2圧縮機(14b,14c)の停止中は、油戻し切換手段(101,102)が第2状態に設定される。このため、第2圧縮機(14b,14c)の吐出空間は、第2圧縮機(14b,14c)の吐出管(56b,56c)、その吐出管(56b,56c)の第2油分離器(37b,37c)、その第2油分離器(37b,37c)に接続する第2油戻し通路(43,44)を通じて、インジェクション通路(30)に連通する。従って、停止中の第2圧縮機(14b,14c)内の吐出空間の圧力は、中間圧に維持される。
ここで、例えば高圧ドーム型の圧縮機(14)など、流体機械(82)によって圧縮された冷媒で満たされる吐出空間がケーシング内に形成される圧縮機(14)の停止中は、吐出空間の冷媒が流体機械(82)に流入するので、その流体機械(82)内の圧力が吐出空間と概ね等しくなる。そして、圧縮機(14)の停止中に吐出空間の圧力が比較的高くなると、流体機械(82)の起動時に高圧冷媒を圧縮することになるので、流体機械(82)の吐出側の圧力が過大になり、流体機械(82)が損傷するおそれがある。従って、吐出空間がケーシング内に形成される圧縮機(14)は、停止中に吐出空間の圧力をある程度低くする必要がある。この第7の発明では、上述したように、油戻し切換手段(101,102)を第2状態に設定することによって、停止中の第2圧縮機(14b,14c)の吐出空間の圧力が中間圧に維持される。すなわち、停止中の第2圧縮機(14b,14c)の吐出空間の圧力をある程度低くするのに、第2油戻し通路(43,44)が利用されている。
本発明では、第2油戻し通路(43,44)が第2油分離器(37b,37c)の冷凍機油の送り先を切り換え可能になっているので、第2油分離器(37b,37c)から第2圧縮機(14b,14c)の中間圧の圧縮室(73)へ戻る冷凍機油の流量が調節可能である。このため、第2油戻し通路(43,44)の切り換えによって第2油分離器(37b,37c)から第2圧縮機(14b,14c)の中間圧の圧縮室(73)へ戻る冷凍機油の流量を増減させることによって、第1圧縮機(14a)に冷凍機油が偏る状態や、第2圧縮機(14b,14c)に冷凍機油が偏る状態が解消される。従って、冷凍機油が不足する圧縮機(14)がでてくることを抑制することができるので、冷凍装置(1)の信頼性を向上させることができる。
また、上記第3の発明では、第2油戻し通路(43,44)が第1油戻状態に設定されている間に、第2分岐注入通路(30b,30c)の開閉弁(SV2,SV3)を閉鎖すれば、インジェクション通路(30)における中間圧の値の大きさに関係なく、第2油分離器(37b,37c)の冷凍機油を第2圧縮機(14b,14c)の中間圧の圧縮室(73)に戻すことが可能である。ここで、インジェクション通路(30)における中間圧の値が第2圧縮機(14b,14c)の中間圧の圧縮室(73)の内圧によって制約されて比較的高い値になる場合には、インジェクション通路(30)の冷媒流量が、例えば各圧縮機(14)の吐出冷媒の温度を低下させるのに必要な流量に対して、多くなりすぎるおそれがある。各圧縮機(14)では、中間圧の圧縮室(73)に注入される冷媒流量が過多になる分だけ、無駄にエネルギーが消費される。また、各圧縮機(14)では、中間圧の圧縮室(73)に注入される冷媒流量が過多になると、冷凍機油の粘度が低下するおそれもある。これに対して、この第3の発明では、第2油戻し通路(43,44)が第1油戻状態に設定されている間に、インジェクション通路(30)における中間圧の値が第2圧縮機(14b,14c)の中間圧の圧縮室(73)の内圧によって制約されないので、インジェクション通路(30)における中間圧の値を比較的低い値に調節することができる。従って、第2油戻し通路(43,44)が第1油戻状態に設定されている間に、各圧縮機(14)で無駄にエネルギーが消費されること、及び各圧縮機(14)で冷凍機油の粘度が低下することを抑制することができる。
また、上記第4の発明では、同吸入の冷凍サイクル中に、第1圧縮機(14a)と第2圧縮機(14c)の間の偏油の進行がある程度抑制される第2油戻状態に、第2油戻し通路(43,44)が設定されるようにしている。このため、同吸入の冷凍サイクル中に、第1圧縮機(14a)と第2圧縮機(14c)の間の偏油が進行しにくい。従って、同吸入の冷凍サイクル中に、冷凍機油が不足する圧縮機(14)がでてくることを抑制することができる。
また、上記第5の発明では、例えば第1圧縮機(14a)の回転速度が第2圧縮機(14c)の回転速度よりも遅くなる場合には、第2油戻し通路(43,44)が第2油戻状態に設定される間は、合流した第1油分離器(37a)の冷凍機油と第2油分離器(37c)の冷凍機油とが第1圧縮機(14a)に多く分配されるので、第2油戻し通路(43,44)が、第2圧縮機(14c)だけに冷凍機油を戻す第1油戻状態にも設定される。従って、例えば第1圧縮機(14a)の回転速度が第2圧縮機(14c)の回転速度よりも遅くなる場合でも、第1圧縮機(14a)と第2圧縮機(14c)とに戻る冷凍機油の量が均一化されるので、冷凍機油が不足する圧縮機(14)がでてくることを抑制することができる。
また、上記第6の発明では、第1油戻し通路(42)が第1油分離器(37a)の冷凍機油の送り先を切り換え可能になっているので、第1油分離器(37a)から第1圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)へ戻る冷凍機油の流量が調節可能である。このため、第1油戻し通路(42)の切り換えによって第1油分離器(37a)から第1圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)へ戻る冷凍機油の流量を増減させることによって、第1圧縮機(14a)に冷凍機油が偏る状態や、第2圧縮機(14b,14c)に冷凍機油が偏る状態が解消される。従って、冷凍機油が不足する圧縮機(14)がでてくることを抑制することができるので、冷凍装置(1)の信頼性を向上させることができる。
また、上記第7の発明では、停止中の第2圧縮機(14b,14c)の吐出空間の圧力をある程度低くするのに、第2油戻し通路(43,44)が利用されている。従って、停止中の第2圧縮機(14b,14c)の吐出空間の圧力をある程度低くするために、別途に配管等を設ける必要がないので、冷媒回路(4)の構成を簡素化することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1について説明する。本実施形態1は、本発明に係る冷凍装置(1)である。冷凍装置(1)は、例えばコンビニエンスストアに設けられる。冷凍装置(1)は、図1に示すように、室外に設置される室外ユニット(10)と、店内空間を空調する室内ユニット(50)と、庫内を冷却する2台の庫内ユニット(60a,60b)と、ブースタユニット(80)とを備えている。2台の庫内ユニット(60a,60b)は、冷蔵用の第1庫内ユニット(60a)と冷凍用の第2庫内ユニット(60b)とから構成されている。
室外ユニット(10)には室外回路(11)が、室内ユニット(50)には室内回路(52)が、第1庫内ユニット(60a)には第1庫内回路(61a)が、第2庫内ユニット(60b)には第2庫内回路(61b)が、ブースタユニット(80)にはブースタ回路(81)がそれぞれ設けられている。この冷凍装置(1)では、室外回路(11)、室内回路(52)、第1庫内回路(61a)、第2庫内回路(61b)、及びブースタ回路(81)を4本の連絡配管(2a,2b,3a,3b)で接続することによって、蒸気圧縮冷凍サイクルを行う冷媒回路(4)が構成されている。第1庫内回路(61a)と第2庫内回路(61b)は並列に接続されている。また、第2庫内回路(61b)とブースタ回路(81)は直列に接続されている。
4本の連絡配管(2a,2b,3a,3b)は、第1液側連絡配管(2a)、第2液側連絡配管(2b)、第1ガス側連絡配管(3a)、及び第2ガス側連絡配管(3b)から構成されている。第1液側連絡配管(2a)は、一端が室外回路(11)の第1液側閉鎖弁(111)に接続され、他端が室内回路(52)に接続されている。第2液側連絡配管(2b)は、一端が室外回路(11)の第2液側閉鎖弁(112)に接続され、他端が2手に分岐して第1庫内回路(61a)と第2庫内回路(61b)に接続されている。第1ガス側連絡配管(3a)は、一端が室外回路(11)の第1ガス側閉鎖弁(113)に接続され、他端が室内回路(52)に接続されている。第2ガス側連絡配管(3b)は、一端が室外回路(11)の第2ガス側閉鎖弁(114)に接続され、他端が2手に分岐して第1庫内回路(61a)と第2庫内回路(61b)に接続されている。また、第2庫内回路(61b)とブースタ回路(81)との間は、接続ガス管(5)によって接続されている。
《室外ユニット》
室外回路(11)には、圧縮機構(40)、室外熱交換器(15)、及びレシーバ(12)が設けられている。圧縮機構(40)は、可変容量圧縮機(14a)と第1固定容量圧縮機(14b)と第2固定容量圧縮機(14c)とから構成されている。圧縮機構(40)では、これらの圧縮機(14a,14b,14c)の吐出側が互いに接続されている。また、これらの圧縮機(14a,14b,14c)は、吸入側が後述する第3四路切換弁(33)に接続されている。本実施形態1では、可変容量圧縮機(14a)が第1圧縮機(14a)を構成し、第1固定容量圧縮機(14b)及び第2固定容量圧縮機(14c)が共に第2圧縮機(14b,14c)を構成している。
可変容量圧縮機(14a)には、インバータを介して電力が供給される。可変容量圧縮機(14a)は、インバータの出力周波数を変化させることによって、その運転容量を段階的に調節することができるように構成されている。一方、第1固定容量圧縮機(14b)及び第2固定容量圧縮機(14c)は、電動機が常に一定の回転速度で運転されるものであって、その運転容量が変更不能となっている。
可変容量圧縮機(14a)は、庫内ユニット(60a,60b)で蒸発した冷媒を吸入する庫内用圧縮機(34)を構成している。可変容量圧縮機(14a)は、庫内専用の圧縮機である。第1固定容量圧縮機(14b)は、冷房運転時に室内ユニット(50)で蒸発した冷媒を吸入する室内用圧縮機(35)を構成している。第1固定容量圧縮機(14b)は、室内専用の圧縮機である。また、第2固定容量圧縮機(14c)は、後述する第3四路切換弁(33)が第1状態のときに庫内用圧縮機(34)を構成し、その第3四路切換弁(33)が第2状態のときに室内用圧縮機(35)を構成する。つまり、第2固定容量圧縮機(14c)は、庫内用圧縮機(34)と室内用圧縮機(35)に兼用される。
圧縮機構(40)では、冷蔵側及び冷凍側の庫内熱交換器(64a,64b)における冷却負荷の合計である庫内側負荷が比較的小さい場合には、可変容量圧縮機(14a)のみが庫内用圧縮機(34)に設定され、その可変容量圧縮機(14a)の運転容量が、例えば可変容量圧縮機(14a)の吸入管(57a)の圧力が一定値になるように調節される。その結果、可変容量圧縮機(14a)の運転容量は、庫内側負荷に応じて調節されることになる。そして、庫内側負荷が可変容量圧縮機(14a)の運転容量の最大値を超えると、第2固定容量圧縮機(14c)も庫内用圧縮機(34)に設定される。このとき、庫内用圧縮機(34)の合計運転容量は、可変容量圧縮機(14a)によって調節される。
また、室内熱交換器(54)における冷房負荷が比較的小さい場合には、第1固定容量圧縮機(14b)のみが室内用圧縮機(35)に設定される。そして、冷房負荷が大きくなると、第2固定容量圧縮機(14c)も室内用圧縮機(35)に設定される。なお、庫内側負荷と冷房負荷が共に大きい場合には、第2固定容量圧縮機(14c)は庫内用圧縮機(34)に優先的に用いられる。
可変容量圧縮機(14a)、第1固定容量圧縮機(14b)、及び第2固定容量圧縮機(14c)は共に、例えば全密閉の高圧ドーム型のスクロール圧縮機により構成されている。各圧縮機(14)は、図2に示すスクロール式の流体機械(82)を備えている。
この流体機械(82)では、固定スクロールのラップ(75)と可動スクロールのラップ(76)の間に複数の圧縮室(73)が形成されている。流体機械(82)では、吸入管(57)に連通する吸入ポート(98)から吸い込んだ冷媒が圧縮されて、圧縮された冷媒が吐出管(56)に連通する吐出ポート(93)から吐出される。なお、吸入ポート(98)には、冷媒の逆流を防止する吸入逆止弁が設けられている。また、この流体機械(82)には、後述する分岐注入管(30a,30b,30c)に連通する中間ポート(99)が形成されている。中間ポート(99)は、圧縮行程の途中の中間圧の圧縮室(73)に開口している。
また、各圧縮機(14)では、流体機械(82)を収容するケーシング内に、その流体機械(82)の吐出ポート(93)から吐出された冷媒で満たされる吐出空間が形成されている(図示省略)。吐出空間には吐出管(56)が開口している。また、各圧縮機(14)では、ケーシングの底部に冷凍機油が貯留されている(図示省略)。冷凍機油は、流体機械(82)等の摺動部に供給され、その一部が冷媒と共に吐出管(56)から吐出される。
可変容量圧縮機(14a)の第1吐出管(56a)、第1固定容量圧縮機(14b)の第2吐出管(56b)及び第2固定容量圧縮機(14c)の第3吐出管(56c)は、吐出合流管(21)に接続されている。吐出合流管(21)は、第1四路切換弁(31)に接続されている。吐出合流管(21)からは吐出分岐管(22)が分岐している。吐出分岐管(22)は、第2四路切換弁(32)に接続されている。
各吐出管(56)には、圧縮機(14)側から順に、油分離器(37a,37b,37c)と高圧圧力スイッチ(39a,39b,39c)と逆止弁(CV1,CV2,CV3)とが配置されている。各高圧圧力スイッチ(39)は、異常高圧時に圧縮機(14)を緊急停止させるように構成されている。各逆止弁(CV1,CV2,CV3)は、圧縮機(14)へ向かう冷媒の流れを禁止するように構成されている。逆止弁(CV2,CV3)は、停止中の第2圧縮機(14b,14c)へ冷媒が流入することを阻止する流入阻止弁(CV2,CV3)を構成している。なお、油分離器(37a,37b,37c)についての詳細は後述する。
可変容量圧縮機(14a)の第1吸入管(57a)は、第2ガス側閉鎖弁(114)に接続されている。第1固定容量圧縮機(14b)の第2吸入管(57b)は、第2四路切換弁(32)に接続されている。第2固定容量圧縮機(14c)の第3吸入管(57c)は、第3四路切換弁(33)に接続されている。第1吸入管(57a)からは、第1吸入分岐管(58a)が分岐している。第2吸入管(57b)からは、第2吸入分岐管(58b)が分岐している。第1吸入分岐管(58a)及び第2吸入分岐管(58b)は共に第3四路切換弁(33)に接続されている。また、第1吸入分岐管(58a)及び第2吸入分岐管(58b)には、第3四路切換弁(33)側からの冷媒の流れを禁止する逆止弁(CV7,CV8)がそれぞれ設けられている。
室外熱交換器(15)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。室外熱交換器(15)は熱源側熱交換器を構成している。室外熱交換器(15)の近傍には、室外熱交換器(15)に室外空気を送る室外ファン(23)が設けられている。室外熱交換器(15)では、冷媒と室外空気との間で熱交換が行われる。
室外熱交換器(15)のガス側は、第1四路切換弁(31)に接続されている。室外熱交換器(15)の液側は、第1液管(24)を介してレシーバ(12)の頂部に接続されている。第1液管(24)には、室外熱交換器(15)へ向かう冷媒の流れを禁止する逆止弁(CV9)が設けられている。
レシーバ(12)は、縦長の密閉容器状に構成されている。レシーバ(12)では、室外熱交換器(15)等で凝縮した高圧冷媒が一時的に貯留される。レシーバ(12)の頂部には、第1液管(24)に加えて、開閉自在の第4電磁弁(SV4)が設けられたガス抜き管(48)が接続されている。また、レシーバ(12)の底部には、第2液管(25)の一端が接続されている。第2液管(25)の他端は、第1分岐管(26)と第2分岐管(27)とに分岐している。
第1分岐管(26)は、第1液側閉鎖弁(111)に接続されている。第1分岐管(26)は、第1液側連絡配管(2a)を介して室内回路(52)に連通している。第1分岐管(26)には、第2液管(25)へ向かう冷媒の流れを禁止する逆止弁(CV10)が設けられている。第1分岐管(26)からは、第1液管(24)における逆止弁(CV9)とレシーバ(12)の間に接続された第3分岐管(28)が分岐している。第3分岐管(28)には、第1分岐管(26)へ向かう冷媒の流れを禁止する逆止弁(CV11)が設けられている。
第2分岐管(27)は、第2液側閉鎖弁(112)に接続されている。第2分岐管(27)は、第2液側連絡配管(2b)を介して各庫内回路(61a,61b)に連通している。第2分岐管(27)には、後述する第2中間熱交換器(17)が接続されている。第2分岐管(27)からは、第4分岐管(29)とインジェクション管(30)とが分岐している。
第4分岐管(29)は、第2中間熱交換器(17)と第2液側閉鎖弁(112)の間から分岐している。第4分岐管(29)は、第2分岐管(27)に接続されている方とは逆端が第1液管(24)における室外熱交換器(15)と逆止弁(CV9)の間に接続されている。第4分岐管(29)には、開度可変の電子膨張弁により構成された第1室外膨張弁(66)が設けられている。
インジェクション管(30)は、第4分岐管(29)の分岐箇所と第2液側閉鎖弁(112)の間から分岐している。インジェクション管(30)はインジェクション通路を構成している。インジェクション管(30)は、第2分岐管(27)から延びる主注入管(30d)と、主注入管(30d)から分岐して可変容量圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)に接続する左側分岐注入管(30a)と、主注入管(30d)から分岐して第1固定容量圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)に接続する右側分岐注入管(30b)と、主注入管(30d)から分岐して第2固定容量圧縮機(14c)の中間圧の圧縮室(73)に接続する中央分岐注入管(30c)とを備えている。本実施形態1では、主注入管(30d)が主注入通路(30d)を構成し、左側分岐注入管(30a)が第1分岐注入通路(30a)を構成し、右側分岐注入管(30b)及び中央分岐注入管(30c)が共に第2分岐注入通路(30b,30c)を構成している。
主注入管(30d)には、第2室外膨張弁(67)が設けられている。第2室外膨張弁(67)は開度可変の電子膨張弁により構成されている。第2室外膨張弁(67)では、第2分岐管(27)から主注入管(30d)に流入した冷媒が、冷凍サイクルにおける中間圧に減圧される。また、主注入管(30d)では、後述する第2中間熱交換器(17)の下流の位置にガス抜き管(48)が接続されている。
各分岐注入管(30a,30b,30c)には、圧縮機(14a,14b,14c)側から順番に、逆止弁(CV4,CV5,CV6)と、パイロット式の電磁弁(SV1,SV2,SV3)とが設けられている。逆止弁(CV4,CV5,CV6)は、圧縮機(14a,14b,14c)側からの冷媒の流れを禁止する。なお、電磁弁(SV1,SV2,SV3)は、その電磁弁(SV1,SV2,SV3)が設けられた分岐注入管(30a,30b,30c)が接続する圧縮機(14a,14b,14c)が停止されるときに、閉鎖される。
本実施形態1では、室内熱交換器(54)及び庫内熱交換器(64)の両方へ供給される冷媒を冷却するための第1中間熱交換器(16)と、室内熱交換器(54)及び庫内熱交換器(64)のうち庫内熱交換器(64)だけに供給される冷媒を冷却するための第2中間熱交換器(17)とが設けられている。
第1中間熱交換器(16)は、第1流路(16a)を流通する冷媒と第2流路(16b)を流通する冷媒とを熱交換させるように構成されている。第1中間熱交換器(16)は、例えば二重管式熱交換器により構成されている。第1中間熱交換器(16)では、第1流路(16a)が第2液管(25)に接続され、第1流路(16a)の内側に形成された第2流路(16b)が主注入管(30d)における第2室外膨張弁(67)の下流に接続されている。第1中間熱交換器(16)における熱交換では、第2液管(25)の高圧の冷媒が主注入管(30d)の中間圧の冷媒によって冷却される。
第2中間熱交換器(17)は、第1流路(17a)を流通する冷媒と第2流路(17b)を流通する冷媒とを熱交換させるように構成されている。第2中間熱交換器(17)は、例えばプレート式の熱交換器により構成されている。第2中間熱交換器(17)では、第1流路(17a)が第2分岐管(27)に接続され、第2流路(17b)が主注入管(30d)における第1中間熱交換器(16)の下流に接続されている。第2中間熱交換器(17)における熱交換では、第2分岐管(27)の高圧の冷媒が主注入管(30d)の中間圧の冷媒によって冷却される。
第1四路切換弁(31)は、第1ポート(P1)が吐出合流管(21)に、第2ポート(P2)が第2四路切換弁(32)の第4ポート(P4)に、第3ポート(P3)が室外熱交換器(15)に、第4ポート(P4)が第1ガス側閉鎖弁(113)にそれぞれ接続されている。また、第2四路切換弁(32)は、第1ポート(P1)が吐出分岐管(22)に、第2ポート(P2)が第2吸入管(57b)に、第4ポート(P4)が第1四路切換弁(31)の第2ポート(P2)にそれぞれ接続されている。第2四路切換弁(32)の第3ポート(P3)は閉塞された閉鎖ポートに構成されている。また、第3四路切換弁(33)は、第1ポート(P1)が吐出合流管(21)に接続された高圧管(120)に、第2ポート(P2)が第3吸入管(57c)に、第3ポート(P3)が第2吸入分岐管(58b)に、第4ポート(P4)が第1吸入分岐管(58a)にそれぞれ接続されている。
第1乃至第3の各四路切換弁(31,32,33)は、第1ポート(P1)と第3ポート(P3)が互いに連通して第2ポート(P2)と第4ポート(P4)が互いに連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1ポート(P1)と第4ポート(P4)が互いに連通して第2ポート(P2)と第3ポート(P3)が互いに連通する第2状態(図1に破線で示す状態)との間で切換自在に構成されている。
本実施形態1では、第1吐出管(56a)に左側油分離器(37a)が、第2吐出管(56b)に右側油分離器(37b)が、第3吐出管(56c)に中央油分離器(37c)が設けられている。各油分離器(37)は、密閉容器状に構成され、対応する圧縮機(14)から吐出された冷媒から冷凍機油を分離するように構成されている。本実施形態1では、左側油分離器(37a)が第1油分離器(37a)を構成し、右側油分離器(37b)及び中央油分離器(37c)が共に第2油分離器(37b,37c)を構成している。
また、左側油分離器(37a)には左側油戻し管(42)が接続され、右側油分離器(37b)には右側油戻し管(43)が接続され、中央油分離器(37c)には中央油戻し管(44)が接続されている。各油戻し管(42,43,44)は、油分離器(37)で分離された冷凍機油をインジェクション管(30)を通じて圧縮機(14)の中間圧の圧縮室(73)に送るように構成されている。
ここで、油分離器(37)からの冷凍機油を圧縮機(14)の吸入側へ戻す場合には、圧縮機(14)が吸入管(57)を通じて吸入する冷媒流量が、冷凍機油の分だけ減少してしまう。また、圧縮機(14)へ戻す冷凍機油には冷媒が混じるので、その冷凍機油に混じる冷媒の昇圧に要したエネルギーが無駄になってしまう。本実施形態1では、圧縮機(14)が吸入管(57)を通じて吸入する冷媒流量が圧縮機(14)へ戻る冷凍機油によって減少することがなく、さらに冷媒が冷凍機油に混じって圧縮機(14)に戻ることによるエネルギーロスが緩和されるように、油分離器(37)からの冷凍機油を中間圧の圧縮室(73)へ戻すようにしている。
本実施形態1では、左側油戻し管(42)が、第1油戻し通路(42)を構成している。左側油戻し管(42)は、左側油戻し管(42)で分離された冷凍機油を主注入管(30d)へ送るように構成されている。すなわち、左側油戻し管(42)の出口端は、インジェクション管(30)の主注入管(30d)に接続されている。左側油戻し管(42)には、左側油分離器(37a)側から順番に、左側油分離器(37a)側へ戻る冷凍機油の流れを禁止する逆止弁(CV12)と、高圧の冷凍機油を中間圧に減圧するキャピラリーチューブ(41a)とが設けられている。
右側油戻し管(43)は、第2油戻し通路(43)を構成している。右側油戻し管(43)は、右側油分離器(37b)で分離された冷凍機油を右側分岐注入管(30b)における電磁弁(SV2)の下流に送る第1油戻状態と、右側油分離器(37b)で分離された冷凍機油を主注入管(30d)に送る第2油戻状態とが切り換え可能に構成されている。
具体的に、右側油戻し管(43)は、右側油分離器(37b)から延びる上流側配管(43a)と、上流側配管(43a)から分岐して右側分岐注入管(30b)に接続する第1下流側配管(43b)と、上流側配管(43a)から分岐して主注入管(30d)に接続する第2下流側配管(43c)とを備えている。上流側配管(43a)には、右側油分離器(37b)側から順番に、右側油分離器(37b)側へ戻る冷凍機油の流れを禁止する逆止弁(CV13)と、高圧の冷凍機油を中間圧に減圧するキャピラリーチューブ(41b)とが設けられている。また、第1下流側配管(43b)は、右側分岐注入管(30b)における第2電磁弁(SV2)と逆止弁(CV5)の間に接続されている。すなわち、右側分岐注入管(30b)では、第1下流側配管(43b)が接続する箇所の上流に、第2電磁弁(SV2)が設けられている。また、第2下流側配管(43c)は、左側油戻し管(42)を介して主注入管(30d)に接続されている。
また、右側油戻し管(43)には、上流側配管(43a)の連通先を第1下流側配管(43b)と第2下流側配管(43c)との間で切換自在に構成された第1三路切換弁(101)が設けられている。第1三路切換弁(101)が上流側配管(43a)を第1下流側配管(43b)に連通させる第1状態に設定されると、右側油戻し管(43)は第1油戻状態に設定される。一方、第1三路切換弁(101)が上流側配管(43a)を第2下流側配管(43c)に連通させる第2状態に設定されると、右側油戻し管(43)は第2油戻状態に設定される。
中央油戻し管(44)は、第2油戻し通路(44)を構成している。中央油戻し管(44)は、中央油分離器(37c)で分離された冷凍機油を中央分岐注入管(30c)における電磁弁(SV3)の下流に送る第1油戻状態と、中央油分離器(37c)で分離された冷凍機油を主注入管(30d)に送る第2油戻状態とが切り換え可能に構成されている。
具体的に、中央油戻し管(44)は、中央油分離器(37c)から延びる上流側配管(44a)と、上流側配管(44a)から分岐して中央分岐注入管(30c)に接続する第1下流側配管(44b)と、上流側配管(44a)から分岐して主注入管(30d)に接続する第2下流側配管(44c)とを備えている。上流側配管(44a)には、中央油分離器(37c)側から順番に、中央油分離器(37c)側へ戻る冷凍機油の流れを禁止する逆止弁(CV14)と、高圧の冷凍機油を中間圧に減圧するキャピラリーチューブ(41c)とが設けられている。また、第1下流側配管(44b)は、中央分岐注入管(30c)における第3電磁弁(SV3)と逆止弁(CV6)の間に接続されている。すなわち、中央分岐注入管(30c)では、第1下流側配管(44b)が接続する箇所の上流に、第3電磁弁(SV3)が設けられている。また、第2下流側配管(44c)は、左側油戻し管(42)を介して主注入管(30d)に接続されている。
また、中央油戻し管(44)には、上流側配管(44a)の連通先を第1下流側配管(44b)と第2下流側配管(44c)との間で切換自在に構成された第2三路切換弁(102)が設けられている。第2三路切換弁(102)が上流側配管(44a)を第1下流側配管(44b)に連通させる第1状態に設定されると、中央油戻し管(44)は第1油戻状態に設定される。一方、第2三路切換弁(102)が上流側配管(44a)を第2下流側配管(44c)に連通させる第2状態に設定されると、中央油戻し管(44)は第2油戻状態に設定される。
右側油戻し管(43)及び中央油戻し管(44)では、上流側配管(43a,44a)が上流側通路(43a,44a)を構成し、第1下流側配管(43b,44b)が第1下流側通路(43b,44b)を構成し、第2下流側配管(43c,44c)が第2下流側通路(43c,44c)を構成している。また、第1三路切換弁(101)及び第2三路切換弁(102)が、油戻し切換手段(101,102)を構成している。なお、第1三路切換弁(101)及び第2三路切換弁(102)の代わりに、油戻し切換手段(101,102)が、四路切換弁により構成されていてもよいし、第1下流側配管(43b,44b)及び第2下流側配管(43c,44c)にそれぞれ設けられた開閉自在の電磁弁により構成されていてもよい。
また、室外ユニット(10)には、各種のセンサが設けられている。具体的に、吐出合流管(21)には、吐出圧力センサ(18)が設けられている。各吐出管(56)には、吐出温度センサが設けられている(図示省略)。第1吸入管(57a)には、第1吸入圧力センサ(19a)及び第1吸入温度センサ(20a)が設けられている。第2吸入管(57b)には、第2吸入圧力センサ(19b)及び第2吸入温度センサ(20b)が設けられている。第2分岐管(27)には、液温度センサ(72)が設けられている。これらのセンサの検出値は、後述するコントローラ(110)に入力される。
《室内ユニット》
室内回路(52)では、その液側端からガス側端へ向かって順に、室内膨張弁(53)と室内熱交換器(54)とが設けられている。室内膨張弁(53)は、開度が調節可能な電子膨張弁により構成されている。また、室内熱交換器(54)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。室内熱交換器(54)は、第2利用側熱交換器(54)を構成している。室内熱交換器(54)の近傍には、室内熱交換器(54)に室内空気を送る室内ファン(55)が設けられている。室内熱交換器(54)では、冷媒と室内空気との間で熱交換が行われる。
また、室内回路(52)では、室内熱交換器(54)の伝熱管に、蒸発温度センサ(121)が設けられている。また、室内回路(52)におけるガス側端の近傍に、ガス温度センサ(123)が設けられている。
《庫内ユニット》
第1庫内回路(61a)及び第2庫内回路(61b)では、その液側端からガス側端へ向かって順に、庫内膨張弁(63a,63b)と庫内熱交換器(64a,64b)とがそれぞれ設けられている。各庫内膨張弁(63a,63b)は、開度が調節可能な電子膨張弁により構成されている。各庫内熱交換器(64a,64b)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。第1庫内回路(61a)の庫内熱交換器(64a)は、第1利用側熱交換器(64a)を構成している。各庫内熱交換器(64a,64b)の近傍には、庫内熱交換器(64a,64b)に庫内空気を送る庫内ファン(65a,65b)が設けられている。各庫内熱交換器(64a,64b)では、冷媒と庫内空気との間で熱交換が行われる。
また、各庫内回路(61a,61b)では、庫内熱交換器(64a,64b)の伝熱管に、蒸発温度センサ(122a,122b)が設けられている。また、庫内回路(61a,61b)におけるガス側端の近傍に、ガス温度センサ(124a,124b)が設けられている。
《ブースタユニット》
ブースタ回路(81)には、運転容量が可変のブースタ圧縮機(86)が設けられている。ブースタ圧縮機(86)の吐出管(78)には、ブースタ圧縮機(86)側から順に、油分離器(87)、高圧圧力スイッチ(88)、逆止弁(CV15)が設けられている。油分離器(87)には、キャピラリーチューブ(91)が設けられた油戻し管(92)が接続されている。また、ブースタ回路(81)には、ブースタ圧縮機(86)をバイパスするバイパス管(95)が設けられている。バイパス管(95)には、逆止弁(CV16)が設けられている。
−運転動作−
次に、冷凍装置(1)が行う運転動作について運転の種類毎に説明する。この冷凍装置(1)は、7種類の運転モードを設定可能に構成されている。具体的には、<i>室内ユニット(50)の冷房のみを行う冷房運転、<ii>室内ユニット(50)の暖房のみを行う暖房運転、<iii>第1庫内ユニット(60a)と第2庫内ユニット(60b)での庫内の冷却のみを行う冷蔵冷凍運転、<iv>第1庫内ユニット(60a)及び第2庫内ユニット(60b)での庫内の冷却と共に室内ユニット(50)での冷房を行う冷却冷房運転、<v>室外熱交換器(15)を用いずに、第1庫内ユニット(60a)及び第2庫内ユニット(60b)での庫内の冷却と室内ユニット(50)での暖房とを行う第1冷却暖房運転、<vi>第1冷却暖房運転で室内ユニット(50)の暖房能力が余るときに行う第2冷却暖房運転、そして<vii>第1冷却暖房運転で室内ユニット(50)の暖房能力が不足するときに行う第3冷却暖房運転が選択可能に構成されている。
〈冷房運転〉
冷房運転では、図3に示すように、第1四路切換弁(31)及び第2四路切換弁(32)が共に第1状態に設定された状態で、第1固定容量圧縮機(14b)の運転が行われる。各庫内膨張弁(63)は閉状態に設定される。冷房運転中は、室内熱交換器(54)を通過した冷媒の過熱度が目標過熱度(例えば5℃)になるように、室内膨張弁(53)の開度が制御される。この点は、後述する冷却冷房運転でも同じである。
冷房運転では、室外熱交換器(15)が凝縮器となって室内熱交換器(54)が蒸発器となる蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。なお、冷房運転では、冷房能力が不足する場合に、第2固定容量圧縮機(14c)の運転も行われる。その際、第3四路切換弁(33)が第2状態に設定されて、第2固定容量圧縮機(14c)が室内用圧縮機(35)を構成する。可変容量圧縮機(14a)は常に停止している。
具体的に、冷房運転では、第1固定容量圧縮機(14b)から吐出された冷媒が、室外熱交換器(15)で凝縮し、レシーバ(12)を経て室内回路(52)に流入する。室内回路(52)では、流入した冷媒が、室内膨張弁(53)で減圧された後に、室内熱交換器(54)で室内空気から吸熱して蒸発する。冷媒によって冷却された室内空気は店内空間へ供給される。室内熱交換器(54)で蒸発した冷媒は、第1固定容量圧縮機(14b)に吸入されて再び吐出される。なお、室内熱交換器(54)での冷媒の蒸発温度は、例えば10℃程度になる。
〈暖房運転〉
暖房運転では、図4に示すように、第1四路切換弁(31)が第2状態に設定されて第2四路切換弁(32)が第1状態に設定された状態で、第1固定容量圧縮機(14b)の運転が行われる。各庫内膨張弁(63)は閉状態に設定される。
暖房運転では、室内熱交換器(54)が凝縮器となって室外熱交換器(15)が蒸発器となる蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。なお、暖房運転では、暖房能力が不足する場合には、第2固定容量圧縮機(14c)の運転も行われる。その際、第3四路切換弁(33)は第2状態に設定される。可変容量圧縮機(14a)は常に停止している。
具体的に、第1固定容量圧縮機(14b)から吐出された冷媒は、室内回路(52)に流入して、室内熱交換器(54)で室内空気に放熱して凝縮する。冷媒によって加熱された室内空気は店内空間へ供給される。室内熱交換器(54)で凝縮した冷媒は、第1室外膨張弁(66)で減圧された後に室外熱交換器(15)で蒸発し、第1固定容量圧縮機(14b)に吸入されて再び吐出される。
〈冷蔵冷凍運転〉
冷蔵冷凍運転では、図5に示すように、第1四路切換弁(31)が第1状態に設定された状態で、可変容量圧縮機(14a)の運転が行われる。室内膨張弁(53)は閉状態に設定される。冷蔵冷凍運転中は、庫内熱交換器(64,64b)を通過した冷媒の過熱度が目標過熱度(例えば5℃)になるように、庫内膨張弁(63a,63b)の開度が制御される。この点は、後述する冷却冷房運転及び冷却暖房運転でも同じである。
冷蔵冷凍運転では、室外熱交換器(15)が凝縮器となって各庫内熱交換器(64)が蒸発器となる蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。なお、冷蔵冷凍運転では、庫内の冷却能力が不足する場合には、第2固定容量圧縮機(14c)の運転も行われる。その際、第3四路切換弁(33)が第1状態に設定されて、第2固定容量圧縮機(14c)が庫内用圧縮機(34)を構成する。第1固定容量圧縮機(14b)は常に停止している。
具体的に、冷蔵冷凍運転では、可変容量圧縮機(14a)から吐出された冷媒が、室外熱交換器(15)で凝縮する。そして、室外熱交換器(15)で凝縮した冷媒は、レシーバ(12)を経て、第1庫内回路(61a)及び第2庫内回路(61b)にそれぞれ分配される。
第1庫内回路(61a)では、流入した冷媒が、庫内膨張弁(63a)で減圧された後に、庫内熱交換器(64a)で庫内空気から吸熱して蒸発する。冷媒によって冷却された庫内空気は、冷蔵ショーケースの庫内へ供給される。また、第2庫内回路(61b)では、流入した冷媒が、庫内膨張弁(63b)で減圧された後に、庫内熱交換器(64b)で庫内空気から吸熱して蒸発する。冷媒によって冷却された庫内空気は、冷凍ショーケースの庫内へ供給される。庫内熱交換器(64b)で蒸発した冷媒は、ブースタ圧縮機(86)によって圧縮される。そして、庫内熱交換器(64a)で蒸発した冷媒と、ブースタ圧縮機(86)によって圧縮された冷媒とは、合流後に可変容量圧縮機(14a)に吸入されて再び吐出される。
なお、冷蔵冷凍運転では、庫内熱交換器(64a)での冷媒の蒸発温度が例えば5℃に設定され、庫内熱交換器(64b)での冷媒の蒸発温度が例えば−30℃に設定される。
また、冷蔵冷凍運転では、第2固定容量圧縮機(14c)が庫内用圧縮機(34)となる場合に、可変容量圧縮機(14a)及び第2固定容量圧縮機(14c)が同じ庫内熱交換器(64a)で蒸発した冷媒を吸入する同吸入の冷凍サイクルが行われる。
〈冷却冷房運転〉
冷却冷房運転では、第1四路切換弁(31)及び第2四路切換弁(32)が共に第1状態に設定された状態で、可変容量圧縮機(14a)及び第1固定容量圧縮機(14b)の運転が行われる。冷却冷房運転では、室外熱交換器(15)が凝縮器となって室内熱交換器(54)及び各庫内熱交換器(64)が蒸発器となる蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。
なお、冷却冷房運転では、室内ユニット(50)における冷房能力及び庫内ユニット(60)における冷却能力が足りている場合には、第2固定容量圧縮機(14c)が停止される。また、庫内ユニット(60)における冷却能力が不足する場合には、図6に示すように、第3四路切換弁(33)が第1状態に設定されて第2固定容量圧縮機(14c)の運転が行われる。この場合、第2固定容量圧縮機(14c)は庫内用圧縮機(34)となる。また、室内ユニット(50)における冷房能力が不足する場合には、図7に示すように、第3四路切換弁(33)が第2状態に設定されて第2固定容量圧縮機(14c)の運転が行われる。この場合、第2固定容量圧縮機(14c)は室内用圧縮機(35)となる。
具体的に、冷却冷房運転では、可変容量圧縮機(14a)及び第1固定容量圧縮機(14b)から吐出された冷媒が、室外熱交換器(15)で凝縮する。そして、室外熱交換器(15)で凝縮した冷媒は、レシーバ(12)を経て、第1庫内回路(61a)、第2庫内回路(61b)、及び室内回路(52)に分配される。
第1庫内回路(61a)及び第2庫内回路(61b)に分配された冷媒は、冷蔵冷凍運転と同様の流れで流通し、可変容量圧縮機(14a)に吸入されて再び吐出される。室内回路(52)に分配された冷媒は、冷房運転と同様の流れで流通し、第1固定容量圧縮機(14b)に吸入されて再び吐出される。
なお、冷却冷房運転では、室内熱交換器(54)での冷媒の蒸発温度が例えば10℃程度になり、第1庫内回路(61a)の庫内熱交換器(64a)での冷媒の蒸発温度が例えば5℃に設定され、第2庫内回路(61b)の庫内熱交換器(64b)での冷媒の蒸発温度が例えば−30℃に設定される。室内熱交換器(54)における冷媒の蒸発温度は、第1庫内回路(61a)の庫内熱交換器(64a)における冷媒の蒸発温度よりも高くなる。
冷却冷房運転では、第1庫内回路(61a)の庫内熱交換器(64a)で蒸発した冷媒を可変容量圧縮機(14a)が吸入して、その庫内熱交換器(64a)よりも冷媒の蒸発温度が高くなる室内熱交換器(54)で蒸発した冷媒を第1固定容量圧縮機(14b)が吸入する別吸入の冷凍サイクルが行われる。また、第2固定容量圧縮機(14c)が室内用圧縮機(35)となる場合には、第2固定容量圧縮機(14c)も室内熱交換器(54)で蒸発した冷媒を吸入する。また、冷却冷房運転では、第2固定容量圧縮機(14c)が庫内用圧縮機(34)となる場合に、可変容量圧縮機(14a)及び第2固定容量圧縮機(14c)が同じ庫内熱交換器(64a)で蒸発した冷媒を吸入する同吸入の冷凍サイクルにもなる。
〈第1冷却暖房運転〉
第1冷却暖房運転では、図8に示すように、第1四路切換弁(31)が第2状態に設定されて第2四路切換弁(32)が第1状態に設定された状態で、可変容量圧縮機(14a)の運転が行われる。第1冷却暖房運転では、庫内の冷却能力が不足する場合に、第2固定容量圧縮機(14c)の運転も行われる。その際、第3四路切換弁(33)が第1状態に設定され、第2固定容量圧縮機(14c)は庫内用圧縮機(34)となる。第1冷却暖房運転では、室内熱交換器(54)が凝縮器となって各庫内熱交換器(64)が蒸発器となる蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。第1冷却暖房運転中は、第1庫内ユニット(60a)と第2庫内ユニット(60b)との冷却能力(蒸発熱量)と、室内ユニット(50)の暖房能力(凝縮熱量)とがバランスし、100%の熱回収が行われる。
具体的に、可変容量圧縮機(14a)から吐出された冷媒は、室内熱交換器(54)で室内空気に放熱して凝縮する。室内熱交換器(54)で凝縮した冷媒は、第1庫内回路(61a)及び第2庫内回路(61b)にそれぞれ分配される。第1庫内回路(61a)及び第2庫内回路(61b)に分配された冷媒は、冷蔵冷凍運転と同様の流れで流通し、可変容量圧縮機(14a)に吸入されて再び吐出される。
第1冷却暖房運転では、第2固定容量圧縮機(14c)が庫内用圧縮機(34)となる場合に、可変容量圧縮機(14a)及び第2固定容量圧縮機(14c)が同じ庫内熱交換器(64a)で蒸発した冷媒を吸入する同吸入の冷凍サイクルが行われる。この点は、後述する第2冷却暖房運転及び第3冷却暖房運転でも同じである。
〈第2冷却暖房運転〉
第2冷却暖房運転は、第1冷却暖房運転の際に暖房能力が余っている場合に、図9に示すように、第2四路切換弁(32)を第2状態に切り換えることによって行われる。第2冷却暖房運転では、室外熱交換器(15)が凝縮器として動作する。第2冷却暖房運転時の設定は、第2四路切換弁(32)以外は、基本的に第1冷却暖房運転と同じである。
第2冷却暖房運転では、可変容量圧縮機(14a)から吐出した冷媒の一部が、室外熱交換器(15)に流入する。室外熱交換器(15)では、流入した冷媒が室外空気に放熱して凝縮する。室外熱交換器(15)で凝縮した冷媒は、室内熱交換器(54)で凝縮した冷媒と合流して、第1庫内回路(61a)及び第2庫内回路(61b)にそれぞれ分配される。第2冷却暖房運転では、第1庫内ユニット(60a)と第2庫内ユニット(60b)との冷却能力(蒸発熱量)と、室内ユニット(50)の暖房能力(凝縮熱量)とはバランスせずに、余る凝縮熱が室外熱交換器(15)で放出される。
〈第3冷却暖房運転〉
第3冷却暖房運転は、第1冷却暖房運転の際に暖房能力が不足する場合に、図10に示すように、第2四路切換弁(32)を第1状態に設定すると共に第1室外膨張弁(66)を開状態に設定した状態で、第1固定容量圧縮機(14b)の運転を行うことによって行われる。第3冷却暖房運転では、室内熱交換器(54)が凝縮器となって各庫内熱交換器(64)及び室外熱交換器(15)が蒸発器となる蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。
第3冷却暖房運転では、室内熱交換器(54)で凝縮した冷媒が、第1庫内回路(61a)及び第2庫内回路(61b)だけでなく、室外熱交換器(15)側へ分配される。室外熱交換器(15)に分配された冷媒は、第1室外膨張弁(66)で減圧された後に室外熱交換器(15)で蒸発して、第1固定容量圧縮機(14b)に吸入されて再び吐出される。第3冷却暖房運転では、第1庫内ユニット(60a)と第2庫内ユニット(60b)との冷却能力(蒸発熱量)と、室内ユニット(50)の暖房能力(凝縮熱量)とはバランスせずに、不足する蒸発熱が室外熱交換器(15)で吸熱される。
〈インジェクション動作〉
本実施形態1では、圧縮機(14)の中間圧の圧縮室(73)に中間圧の冷媒を注入するインジェクション動作が行われる。以下では、可変容量圧縮機(14a)が庫内用圧縮機(34)を構成して第1固定容量圧縮機(14b)及び第2固定容量圧縮機(14c)が室内用圧縮機(35)を構成する冷却冷房運転を例に、インジェクション動作について説明する。
このインジェクション動作では、庫内用圧縮機(34)を構成する可変容量圧縮機(14a)だけに、冷媒が注入される。インジェクション動作では、第2室外膨張弁(67)が開状態に設定される。第2室外膨張弁(67)を開状態に設定すると、図7に示すように、第2液管(25)を流れる冷媒の一部が主注入管(30d)に流入する。主注入管(30d)では、流入した冷媒が第2室外膨張弁(67)で中間圧に減圧されることによって、その温度が低下する。第2室外膨張弁(67)で減圧された冷媒は、第1中間熱交換器(16)において第2液管(25)を流れる冷媒と熱交換を行う。第1中間熱交換器(16)では、主注入管(30d)の冷媒が加熱される一方で、第2液管(25)を流れる冷媒が冷却される。また、第1中間熱交換器(16)で加熱された冷媒は、第2中間熱交換器(17)において第2分岐管(27)を流れる冷媒と熱交換を行う。第2中間熱交換器(17)では、主注入管(30d)の冷媒が加熱される一方で、第2分岐管(27)を流れる冷媒が冷却される。そして、第2中間熱交換器(17)で加熱された冷媒は、左側分岐注入管(30a)を通じて可変容量圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)に注入される。
なお、この冷凍装置(1)では、例えば冷房運転中など室内用圧縮機(35)だけが運転しているときには、室内用圧縮機(35)の中間圧の圧縮室(73)に中間圧の冷媒を注入するインジェクション動作が行われる。また、例えば冷蔵冷凍運転中など庫内用圧縮機(34)だけが運転しているときには、庫内用圧縮機(34)の中間圧の圧縮室(73)に中間圧の冷媒を注入するインジェクション動作が行われる。
《コントローラ》
本実施形態1の冷凍装置(1)には、圧縮機構(40)の運転容量や、四路切換弁(31〜33)等を制御することによって冷媒回路(4)の動作を制御するコントローラ(110)が、制御手段(110)として設けられている。以下では、上記インジェクション動作の制御と、各油分離器(37)から各圧縮機(14)へ冷凍機油を戻す油戻し動作の制御とについて説明する。
まず、インジェクション動作の制御について説明する。以下では、可変容量圧縮機(14a)及び第2固定容量圧縮機(14c)が庫内用圧縮機(34)を構成して第1固定容量圧縮機(14b)が室内用圧縮機(35)を構成する冷却冷房運転中のインジェクション動作の制御について主に説明する。
この冷却冷房運転中のコントローラ(110)は、庫内用圧縮機(34)を構成する可変容量圧縮機(14a)及び第2固定容量圧縮機(14c)の中間圧の圧縮室(73)に冷媒が注入されるように、電磁弁(SV1,SV2,SV3)を制御するように構成されている。すなわち、コントローラ(110)は、左側分岐注入管(30a)の第1電磁弁(SV1)及び中央分岐注入管(30c)の第3電磁弁(SV3)を開状態に設定し、右側分岐注入管(30b)の第2電磁弁(SV2)を閉状態に設定する。なお、第2固定容量圧縮機(14c)が室内用圧縮機(35)を構成する場合は、中央分岐注入管(30c)の第3電磁弁(SV3)は閉状態に設定される。
また、コントローラ(110)は、インジェクション管(30)における第2中間熱交換器(17)を通過後の冷媒の過熱度が所定の目標値(例えば5℃)になるように、第2室外膨張弁(67)の開度を制御する。なお、第2室外膨張弁(67)の開度の制御方法は、他の運転におけるインジェクション動作の場合も同じである。
ところで、冷却冷房運転中は、庫内用圧縮機(34)よりも室内用圧縮機(35)の方が、中間圧の圧縮室(73)の内圧が高くなる。このため、庫内用圧縮機(34)と室内用圧縮機(35)との両方にインジェクション管(30)の冷媒を注入しようとすれば、インジェクション管(30)における中間圧の値(第2室外膨張弁(67)を通過後の冷媒の圧力)を室内用圧縮機(35)の中間圧の圧縮室(73)の内圧よりも高くする必要がある。
しかし、インジェクション管(30)における中間圧の値を室内用圧縮機(35)の中間圧の圧縮室(73)の内圧よりも高くすると、インジェクション管(30)の冷媒流量が、各圧縮機(14)の吐出冷媒の温度を低下させるのに必要な流量に対して、多くなりすぎるおそれがある。各圧縮機(14)では、中間圧の圧縮室(73)に注入される冷媒流量が過多になる分だけ、無駄にエネルギーが消費される。また、各圧縮機(14)では、中間圧の圧縮室(73)に注入される冷媒流量が過多になると、冷凍機油の粘度が低下するおそれもある。また、庫内用圧縮機(34)と室内用圧縮機(35)とでは、吐出冷媒と吸入冷媒の圧力差が小さい室内用圧縮機(35)の方が吐出冷媒の温度が低くなる。このため、室内用圧縮機(35)は、インジェクション管(30)の中間圧の冷媒によって吐出冷媒の温度を低下させる必要性が、庫内用圧縮機(34)に比べて小さい。
従って、本実施形態1では、庫内用圧縮機(34)だけにインジェクション管(30)の冷媒が注入されるようにインジェクション管(30)を制御し、インジェクション管(30)における中間圧の値が高くならないように、インジェクション管(30)における第2中間熱交換器(17)を通過後の冷媒の過熱度が所定の目標値(例えば5℃)になるように第2室外膨張弁(67)の開度を制御している。
続いて、油戻し動作の制御について説明する。以下では、可変容量圧縮機(14a)及び第2固定容量圧縮機(14c)が庫内用圧縮機(34)を構成して第1固定容量圧縮機(14b)が室内用圧縮機(35)を構成する冷却冷房運転中の油戻し動作の制御について主に説明する。
この冷却冷房運転中のコントローラ(110)は、第1三路切換弁(101)の制御に関しては、第1三路切換弁(101)を第1状態に設定する第1動作を主に行うように構成されている。コントローラ(110)の第1動作中は、右側油戻し管(43)が第1油戻状態に設定され、右側油分離器(37b)で分離された冷凍機油が、右側油戻し管(43)のうち上流側配管(43a)及び第1下流側配管(43b)を通じて、右側分岐注入管(30b)に送られる。
ここで、冷却冷房運転中は、インジェクション管(30)における中間圧の値が室内用圧縮機(35)の中間圧の圧縮室(73)の内圧によって制約されることなく制御されるので、インジェクション管(30)における中間圧の値が室内用圧縮機(35)の中間圧の圧縮室(73)の内圧より低くなるおそれがある。このため、仮に第2電磁弁(SV2)が開状態に設定されていれば、右側分岐注入管(30b)に送られた冷凍機油が、可変容量圧縮機(14a)及び第2固定容量圧縮機(14c)に流れて、第1固定容量圧縮機(14b)に戻らないおそれがある。しかし、本実施形態1では、冷却冷房運転中に第2電磁弁(SV2)が閉鎖されるので、右側分岐注入管(30b)に送られた冷凍機油を、第1固定容量圧縮機(14b)に戻すことができる。本実施形態1では、冷却冷房運転中にコントローラ(110)が第1三路切換弁(101)を第1状態に設定すると共に、第2電磁弁(SV2)を閉状態に設定する動作が、油戻し動作を構成する。
また、右側油分離器(37b)の冷凍機油が第1固定容量圧縮機(14b)だけに戻される場合には、第1固定容量圧縮機(14b)に冷凍機油が偏る状態になっても、その第1固定容量圧縮機(14b)の吐出冷媒から分離された冷凍機油の全てが、その第1固定容量圧縮機(14b)に戻るので、その第1固定容量圧縮機(14b)に冷凍機油が偏る状態が解消されにくい。このため、本実施形態1では、第1固定容量圧縮機(14b)に冷凍機油が偏ることを抑制するために、コントローラ(110)が、第1三路切換弁(101)を第2状態に設定する第2動作を定期的に行う。
コントローラ(110)の第2動作中は、右側油戻し管(43)が第2油戻状態に設定されて、右側油分離器(37b)で分離された冷凍機油が、右側油戻し管(43)のうち上流側配管(43a)及び第2下流側配管(43c)を通じて、主注入管(30d)に送られる。主注入管(30d)に送られた冷凍機油は、可変容量圧縮機(14a)と第2固定容量圧縮機(14c)とに分配される。なお、可変容量圧縮機(14a)が庫内用圧縮機(34)を構成して第1固定容量圧縮機(14b)及び第2固定容量圧縮機(14c)が室内用圧縮機(35)を構成する冷却冷房運転の場合には、第2三路切換弁(102)も、第1三路切換弁(101)と同じ方法で制御される。
また、冷却冷房運転中のコントローラ(110)は、第2三路切換弁(102)の制御に関しては、第2三路切換弁(102)を第2状態に設定する第3動作を主に行うように構成されている。コントローラ(110)の第3動作中は、中央油戻し管(44)が第2油戻状態に設定され、中央油分離器(37c)で分離された冷凍機油が、中央油戻し管(44)のうち上流側配管(44a)及び第2下流側配管(44c)を通じて、主注入管(30d)に送られる。そして、左側油戻し管(42)を通じて左側油分離器(37a)から主注入管(30d)へ送られた冷凍機油と合流して、可変容量圧縮機(14a)と第2固定容量圧縮機(14c)とに分配される。
ここで、圧縮機(14)は、油溜まりの油面の高さが高くなるほど、油上がり率が高くなり、単位流量当たりの吐出冷媒に含まれる冷凍機油の量が増加する。このため、可変容量圧縮機(14a)と第2固定容量圧縮機(14c)のうち可変容量圧縮機(14a)に冷凍機油が偏り始めると、油面が上昇する可変容量圧縮機(14a)から吐出される冷凍機油の流量が増加する一方で、油面が低下する第2固定容量圧縮機(14c)から吐出される冷凍機油の流量が減少する。他方、左側油分離器(37a)の冷凍機油と中央油分離器(37c)の冷凍機油とは合流後に可変容量圧縮機(14a)と第2固定容量圧縮機(14c)とに分配されるので、可変容量圧縮機(14a)や第2固定容量圧縮機(14c)に戻る冷凍機油の流量は、可変容量圧縮機(14a)から吐出された冷凍機油と第2固定容量圧縮機(14c)から吐出された冷凍機油の合計流量に応じて変化する。このため、可変容量圧縮機(14a)から吐出される冷凍機油の流量が増えても、可変容量圧縮機(14a)へ戻る冷凍機油の流量はそれに応じて増える訳ではなく、第2固定容量圧縮機(14c)から吐出される冷凍機油の流量が減っても、第2固定容量圧縮機(14c)へ戻る冷凍機油の流量はそれに応じて減る訳ではない。可変容量圧縮機(14a)に冷凍機油が偏り始めると、可変容量圧縮機(14a)内の冷凍機油の量が減少し、第2固定容量圧縮機(14c)内の冷凍機油の量が増加する。一方、第2固定容量圧縮機(14c)に冷凍機油が偏り始めると、同様に、第2固定容量圧縮機(14c)内の冷凍機油の量が減少し、可変容量圧縮機(14a)内の冷凍機油の量が増加する。このように、第2三路切換弁(102)が第2状態に設定されている間は、可変容量圧縮機(14a)と第2固定容量圧縮機(14c)の間で偏油が生じ始めても、その偏油が進行することがある程度抑制される。
しかしながら、可変容量圧縮機(14a)の回転速度が低速になって第2固定容量圧縮機(14c)の回転速度よりも遅くなる場合には、可変容量圧縮機(14a)の方が、インジェクション管(30)が中間圧の圧縮室(73)に連通する時間が長くなるので、中間圧の圧縮室(73)に注入されるインジェクション管(30)の冷媒流量が多くなる。このため、合流した左側油分離器(37a)の冷凍機油と中央油分離器(37c)の冷凍機油とが、可変容量圧縮機(14a)に多く分配される。
このため、本実施形態1では、可変容量圧縮機(14a)と第2固定容量圧縮機(14c)の回転速度の違いによって生じる偏油を抑制するために、コントローラ(110)が第2三路切換弁(102)を第1状態に設定する第4動作を定期的に行う。コントローラ(110)の第4動作中は、中央油戻し管(44)が第1油戻状態に設定され、中央油分離器(37c)で分離された冷凍機油が、中央油戻し管(44)のうち上流側配管(44a)及び第1下流側配管(44b)を通じて、中央分岐注入管(30c)に送られる。そして、中央分岐注入管(30c)に送られた冷凍機油は、第2固定容量圧縮機(14c)に戻される。つまり、中央油分離器(37c)で分離された冷凍機油は、第2固定容量圧縮機(14c)だけに戻される。なお、第2三路切換弁(102)は、冷蔵冷凍運転中に第2固定容量圧縮機(14c)の運転が行われる場合にも、同じ方法で制御される。
また、冷房運転中や暖房運転中に第2固定容量圧縮機(14c)の運転が行われる場合は、コントローラ(110)は、第1三路切換弁(101)及び第2三路切換弁(102)を共に第2状態に設定する動作を主に行う。これにより、第1固定容量圧縮機(14b)と第2固定容量圧縮機(14c)の間で偏油が生じ始めても、その偏油が進行することがある程度抑制される。但し、一方の圧縮機(14b,14c)に冷凍機油が偏る場合には、コントローラ(110)は、冷凍機油が減少した圧縮機(14b,14c)に対応する三路切換弁(101,102)を第1状態に設定する。
また、コントローラ(110)は、第1固定容量圧縮機(14b)を停止させる際には、第1三路切換弁(101)を第2状態に設定する。第1固定容量圧縮機(14b)の停止中は、第1三路切換弁(101)が第2状態に保持される。この状態では、第1固定容量圧縮機(14b)の吐出空間が、第1固定容量圧縮機(14b)の吐出管(56b)、その吐出管(56b)の右側油分離器(37b)、その右側油分離器(37b)に接続する上流側配管(43a)、及び第2下流側配管(43c)を通じて、インジェクション管(30)に連通する。また、逆止弁(CV2)は、停止中の第1固定容量圧縮機(14b)に可変容量圧縮機(14a)の吐出冷媒が流入することを阻止している。このため、停止中の第1固定容量圧縮機(14b)内の吐出空間の圧力は、中間圧に維持される。
なお、コントローラ(110)は、第2固定容量圧縮機(14c)を停止させる際にも、同様に、第2三路切換弁(102)を第2状態に設定し、第2固定容量圧縮機(14c)の停止中は第2三路切換弁(102)を第2状態に保持する。
−実施形態1の効果−
本実施形態1では、右側油分離器(37b)の冷凍機油の送り先を切り換える第1三路切換弁(101)の切り換えによって、右側油分離器(37b)から第1固定容量圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)へ戻る冷凍機油の流量が調節されるようにしている。また、中央油分離器(37c)の冷凍機油の送り先を切り換える第2三路切換弁(102)の切り換えによって、中央油分離器(37c)から第2固定容量圧縮機(14c)の中間圧の圧縮室(73)へ戻る冷凍機油の流量が調節されるようにしている。このため、第1三路切換弁(101)の切り換えによって右側油分離器(37b)から第1固定容量圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)へ戻る冷凍機油の流量を増減させたり、第2三路切換弁(102)の切り換えによって中央油分離器(37c)から第2固定容量圧縮機(14c)の中間圧の圧縮室(73)へ戻る冷凍機油の流量を増減させることによって、何れかの圧縮機(14)に冷凍機油が偏る状態が解消される。従って、冷凍機油が不足する圧縮機(14)がでてくることを抑制することができるので、冷凍装置(1)の信頼性を向上させることができる。
また、本実施形態1では、第1三路切換弁(101)が第1状態に設定されている間に、右側分岐注入管(30b)における第1下流側配管(43b)の接続箇所の上流に設けた第2電磁弁(SV2)を閉鎖すれば、インジェクション管(30)における中間圧の値の大きさに関係なく、右側油分離器(37b)の冷凍機油を第1固定容量圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)に戻すことが可能である。このため、第1三路切換弁(101)が第1状態に設定されている間に、インジェクション管(30)における中間圧の値が第1固定容量圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)の内圧によって制約されないので、インジェクション管(30)における中間圧の値を比較的低い値に調節することができる。従って、第1三路切換弁(101)が第1状態に設定されている間に、各圧縮機(14)で無駄にエネルギーが消費されること、及び各圧縮機(14)で冷凍機油の粘度が低下することを抑制することができる。
また、本実施形態1では、停止中の第1固定容量圧縮機(14b)の吐出空間の圧力をある程度低くするのに、第1三路切換弁(101)が利用されている。また、停止中の第2固定容量圧縮機(14c)の吐出空間の圧力をある程度低くするのに、第2三路切換弁(102)が利用されている。従って、停止中の第1固定容量圧縮機(14b)の吐出空間の圧力をある程度低くしたり、停止中の第2固定容量圧縮機(14c)の吐出空間の圧力をある程度低くするために、別途に配管等を設ける必要がないので、冷媒回路(4)の構成を簡素化することができる。
《発明の実施形態2》
本発明の実施形態2について説明する。本実施形態2は、本発明に係る冷凍装置(1)である。冷凍装置(1)は、図11に示すように、利用側のユニットとして、庫内ユニット(60a,60b)のみを備えている。以下では、上記実施形態1と異なる点について説明する。
実施形態2の圧縮機構(40)では、可変容量圧縮機(14a)と第1固定容量圧縮機(14b)と第2固定容量圧縮機(14c)とが互いに並列に接続されている。第1吸入管(57a)と第2吸入管(57b)と第3吸入管(57c)は、合流して四路切換弁(31)の第2ポート(P2)に接続されている。
圧縮機構(40)では、庫内熱交換器(64a,64b)における冷却負荷の合計である庫内側負荷が比較的小さい場合には、可変容量圧縮機(14a)のみが庫内用圧縮機(34)に設定され、その可変容量圧縮機(14a)の運転容量が、例えば可変容量圧縮機(14a)の吸入管(57a)の圧力が一定値になるように調節される。その結果、可変容量圧縮機(14a)の運転容量は、庫内側負荷に応じて調節されることになる。そして、庫内側負荷が大きくなるに従って、第1固定容量圧縮機(14b)と第2固定容量圧縮機(14c)とが順次起動され、合計運転容量が可変容量圧縮機(14a)によって調節される。
また、実施形態2では、レシーバ(12)の底部から延びる第2液管(25)の他端が、液側閉鎖弁(111)に接続されている。第2液管(25)には、中間熱交換器(17)が1台設けられている。第2液管(25)からは、インジェクション管(30)、第1分岐管(28)および第2分岐管(29)が分岐している。
また、実施形態2では、左側油戻し管(42)が、左側油分離器(37a)で分離された冷凍機油を左側分岐注入管(30a)における電磁弁(SV1)の下流に送る第1油戻状態と、左側油分離器(37a)で分離された冷凍機油を主注入管(30d)に送る第2油戻状態とが切り換え可能に構成されている。
具体的に、左側油戻し管(42)は、左側油分離器(37a)から延びる上流側配管(42a)と、上流側配管(42a)から分岐して左側分岐注入管(30a)に接続する第1下流側配管(42b)と、上流側配管(42a)から分岐して主注入管(30d)に接続する第2下流側配管(42c)とを備えている。第1下流側配管(42b)は、左側分岐注入管(30a)における第1電磁弁(SV1)と逆止弁(CV4)の間に接続されている。すなわち、左側分岐注入管(30a)では、第1下流側配管(42b)が接続する箇所の上流に、第1電磁弁(SV1)が設けられている。
また、左側油戻し管(42)には、上流側配管(42a)の連通先を第1下流側配管(42b)と第2下流側配管(42c)との間で切換自在に構成された三路切換弁(100)が設けられている。三路切換弁(100)が上流側配管(42a)を第1下流側配管(42b)に連通させる第1状態に設定されると、左側油戻し管(42)は第1油戻状態に設定される。一方、上流側配管(42a)を第2下流側配管(42c)に連通させる第2状態に設定されると、左側油戻し管(42)は第2油戻状態に設定される。三路切換弁(100)は、油戻し切換手段(100)を構成している。なお、油戻し切換手段(100)が、四路切換弁により構成されていてもよいし、第1下流側配管(42b)及び第2下流側配管(42c)にそれぞれ設けられた開閉自在の電磁弁により構成されていてもよい。
また、実施形態2の庫内ユニット(60)では、庫内熱交換器(64)の下方に、ドレンパン加熱用配管(69)が配設されたドレンパン(68)が設けられている。このドレンパン(68)は、庫内熱交換器(64)の表面から落下する霜や結露水を回収するものである。
本実施形態2の冷凍装置(1)では、各庫内ユニット(60)での庫内の冷却を行う冷蔵運転が行われる。冷蔵運転では、図11に示すように、四路切換弁(31)が第1状態に設定されて、室外熱交換器(15)が凝縮器となって各庫内熱交換器(64)が蒸発器となる蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。なお、四路切換弁(31)を第2状態に切り換えると、各庫内熱交換器(64)に付着した氷を融解させるデフロスト運転が行われる。
本実施形態2では、冷蔵運転中のコントローラ(110)が、各三路切換弁(100,101,102)を第1状態と第2状態との間で切り換える動作を定期的に行う。このため、左側油分離器(37a)から第1圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)へ戻る冷凍機油の流量、右側油分離器(37b)から第2圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)へ戻る冷凍機油の流量、および中央油分離器(37c)から第3圧縮機(14c)の中間圧の圧縮室(73)へ戻る冷凍機油の流量が、それぞれ調節される。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態について、冷凍装置(1)が、冷凍サイクルの高圧が冷媒の臨界圧力よりも高い値に設定される超臨界サイクルを行うように構成されていてもよい。この場合、冷凍サイクルの高圧が冷媒の臨界圧力よりも低い値に設定される通常の冷凍サイクルでは凝縮器となる熱交換器が、ガスクーラとして動作する。冷媒としては、例えば二酸化炭素が用いられる。
また、上記実施形態について、圧縮機(14)がスクロール圧縮機以外の圧縮機(ロータリ式圧縮機、スイング圧縮機等)により構成されていてもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、圧縮機の吐出管に設けられた油分離器から圧縮機へ冷凍機油を戻すための油戻し通路を有する冷凍装置について有用である。
図1は、本発明の実施形態1に係る冷凍装置の冷媒回路図である。 図2は、実施形態1の圧縮機の流体機械の横断面図である。 図3は、実施形態1における冷房運転時の冷媒の流れを表す冷媒回路図である。 図4は、実施形態1における暖房運転時の冷媒の流れを表す冷媒回路図である。 図5は、実施形態1における冷蔵冷凍運転時の冷媒の流れを表す冷媒回路図である。 図6は、実施形態1における冷却冷房運転時の冷媒の流れを表す冷媒回路図である。 図7は、実施形態1における冷却冷房運転時の別の冷媒の流れを表す冷媒回路図である。 図8は、実施形態1における第1冷却暖房運転時の冷媒の流れを表す冷媒回路図である。 図9は、実施形態1における第2冷却暖房運転時の冷媒の流れを表す冷媒回路図である。 図10は、実施形態1における第3冷却暖房運転時の冷媒の流れを表す冷媒回路図である。 図11は、本発明の実施形態2に係る冷凍装置の冷媒回路図である。
符号の説明
1 冷凍装置
4 冷媒回路
14a 可変容量圧縮機(第1圧縮機)
14b 第1固定容量圧縮機(第2圧縮機)
30 インジェクション管(インジェクション通路)
30a 左側分岐注入管(第1分岐注入通路)
30b 右側分岐注入管(第2分岐注入通路)
30d 主注入管(主注入通路)
37a 左側油分離器(第1油分離器)
37b 右側油分離器(第2油分離器)
42 左側油戻し管(第1油戻し通路)
43 右側油戻し管(第2油戻し通路)
43a 上流側配管
43b 第1下流側配管
43c 第2下流側配管
101 第1三路切換弁(油戻し切換手段)
110 コントローラ(制御手段)

Claims (7)

  1. 第1圧縮機(14a)及び第2圧縮機(14b,14c)を有する圧縮機構(40)が設けられて、冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷媒回路(4)を備え、
    上記冷媒回路(4)には、上記第1圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)及び上記第2圧縮機(14b,14c)の中間圧の圧縮室(73)に注入する冷媒が流通する主注入通路(30d)と、該主注入通路(30d)から分岐して上記第1圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)に接続する第1分岐注入通路(30a)と、該主注入通路(30d)から分岐して上記第2圧縮機(14b,14c)の中間圧の圧縮室(73)に接続する第2分岐注入通路(30b,30c)と、該第2分岐注入通路(30b,30c)に配置された開閉自在の開閉弁(SV2,SV3)とを有するインジェクション通路(30)が設けられている冷凍装置であって、
    上記第1圧縮機(14a)の吐出管(56a)に設けられた第1油分離器(37a)と、
    上記第2圧縮機(14b,14c)の吐出管(56b,56c)に設けられた第2油分離器(37b,37c)と、
    上記第1油分離器(37a)で分離された冷凍機油を上記主注入通路(30d)へ送る第1油戻し通路(42)と、
    上記第2油分離器(37b,37c)で分離された冷凍機油を上記第2分岐注入通路(30b,30c)における上記開閉弁(SV2,SV3)の下流に送る第1油戻状態と、該第2油分離器(37b,37c)で分離された冷凍機油を上記主注入通路(30d)に送る第2油戻状態とが切り換え可能に構成された第2油戻し通路(43,44)と備えていることを特徴とする冷凍装置。
  2. 請求項1において、
    上記冷媒回路(4)には、第1利用側熱交換器(64a)及び第2利用側熱交換器(54)が設けられ、
    上記冷媒回路(4)では、上記第1利用側熱交換器(64a)で蒸発した冷媒を上記第1圧縮機(14a)が吸入して、該第1利用側熱交換器(64a)よりも冷媒の蒸発温度が高くなる上記第2利用側熱交換器(54)で蒸発した冷媒を上記第2圧縮機(14b,14c)が吸入する別吸入の冷凍サイクルが行われることを特徴とする冷凍装置。
  3. 請求項2において、
    上記別吸入の冷凍サイクル中に、上記第2油戻し通路(43,44)を上記第1油戻状態に設定すると共に、上記第2分岐注入通路(30b,30c)の開閉弁(SV2,SV3)を閉状態に設定することによって、上記第2油分離器(37b,37c)の冷凍機油を上記第2圧縮機(14b,14c)の中間圧の圧縮室(73)に戻す油戻し動作を行う制御手段(110)を備えていることを特徴とする冷凍装置。
  4. 請求項1において、
    上記冷媒回路(4)には、利用側熱交換器(64a)が設けられ、
    上記冷媒回路(4)では、上記第1圧縮機(14a)及び上記第2圧縮機(14c)が上記利用側熱交換器(64a)で蒸発した冷媒を吸入する同吸入の冷凍サイクルが行われる一方、
    上記同吸入の冷凍サイクル中に上記第2油戻し通路(43,44)を上記第2油戻状態に設定する制御手段(110)を備えていることを特徴とする冷凍装置。
  5. 請求項4において、
    上記制御手段(110)は、上記同吸入の冷凍サイクル中は、上記第2油戻し通路(43,44)を上記第1油戻状態と上記第2油戻状態とに切り換えることを特徴とする冷凍装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか1つにおいて、
    上記第1分岐注入通路(30a)には、開閉自在の開閉弁(SV1)が設けられる一方、
    上記第1油戻し通路(42)は、上記第1油分離器(37a)で分離された冷凍機油を上記第1分岐注入通路(30a)における上記開閉弁(SV1)の下流に送る第1油戻状態と、該第1油分離器(37a)で分離された冷凍機油を上記主注入通路(30d)に送る第2油戻状態とが切り換え可能に構成されていることを特徴とする冷凍装置。
  7. 請求項1乃至6の何れか1つにおいて、
    上記第2油戻し通路(43,44)は、上記第2油分離器(37b,37c)を上記第2分岐注入通路(30b,30c)における上記開閉弁(SV2,SV3)の下流に連通させる第1状態と、該第2油分離器(37b,37c)を上記主注入通路(30d)に連通させる第2状態とを切り換える油戻し切換手段(101,102)を備え、該油戻し切換手段(101,102)が第1状態に切り換わると上記第1油戻状態に切り換わり、該油戻し切換手段(101,102)が第2状態に切り換わると上記第2油戻状態に切り換わるように構成される一方、
    上記第2圧縮機(14b,14c)の吐出管(56b,56c)における上記第2油分離器(37b,37c)の下流には、停止中の第2圧縮機(14b,14c)へ冷媒が流入することを阻止する流入阻止弁(CV2,CV3)が設けられ、
    上記第2圧縮機(14b,14c)では、上記圧縮室(73)で流体を圧縮する流体機械(82)を収容するケーシング内に該流体機械(82)で圧縮された冷媒で満たされる吐出空間が形成され、
    上記油戻し切換手段(101,102)は、上記第2圧縮機(14b,14c)の停止中は上記第2状態に設定されることを特徴とする冷凍装置。
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