JP2010153537A - フレキシブル配線用基板 - Google Patents

フレキシブル配線用基板 Download PDF

Info

Publication number
JP2010153537A
JP2010153537A JP2008329177A JP2008329177A JP2010153537A JP 2010153537 A JP2010153537 A JP 2010153537A JP 2008329177 A JP2008329177 A JP 2008329177A JP 2008329177 A JP2008329177 A JP 2008329177A JP 2010153537 A JP2010153537 A JP 2010153537A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copper plating
plating layer
layer
flexible wiring
electroless
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008329177A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Kasai
一雄 河西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority to JP2008329177A priority Critical patent/JP2010153537A/ja
Publication of JP2010153537A publication Critical patent/JP2010153537A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】耐折性が向上した高品質なフレキシブル配線用基板を提供する。
【解決手段】樹脂フィルム基材(A)の少なくとも片面に、シード層を介して銅めっき層(B)が形成されたフレキシブル配線用基板において、前記銅めっき層(B)は、電気銅めっき層(b1)と無電解銅めっき層(b2)が交互に形成され、最表面に電気銅めっき層(b1)を有する多層構造の積層体であり、かつ1層当たりの厚さは、電気銅めっき層(b1)が1〜3μm、無電解銅めっき層が0.5〜1μmであることを特徴とするフレキシブル配線用基板によって提供する。
銅めっき層(B)は、電気銅めっき層(b1)と無電解銅めっき層(b2)が交互に2回以上形成されたフレキシブル配線用基板;電気銅めっき層(b1)と無電解銅めっき層(b2)は、初回に形成される厚さと2回目以降に形成される厚さとが実質的に同一であるフレキシブル配線用基板が好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、フレキシブル配線用基板に関し、より詳しくは耐折性が向上した高品質なフレキシブル配線用基板に関する。
フレキシブル配線用基板は、ハードディスクの読み書きヘッドやプリンターヘッドなどの屈折特性や屈曲特性を必要とする電子機器やデジタルカメラ内の屈折配線などに広く用いられている。
フレキシブル配線用基板には、電解銅箔や圧延銅箔を接着剤で樹脂フィルム基材に接着した通称3層基板(銅層/接着剤層/ベースフィルム層(絶縁層))と、樹脂フィルム基材上にシード層、銅めっき層を順次形成した配線用基板(通称めっき基板)、および銅箔に樹脂フィルム基材のワニスを塗って絶縁層を形成した配線用基板(通称キャスト基板)の通称2層基板(銅層/ベースフィルム層(絶縁層))の2種類がある。
そして、フレキシブル配線用基板を用いたフレキシブルプリント配線板は、フォトエッチング法により所定の配線パターンや認識マークを形成するため、フレキシブル配線用基板には、耐折性、耐熱性、電気特性、寸法安定性、難燃性等が要求され、繰り返し屈曲に耐える耐折性に対する要望が更に強くなってきている。
近年、フレキシブル配線基板の電気回路配線に用いられる銅箔の耐屈折性の評価としてJIS−P−8115やASTM−D2176で規格されたMIT耐折度試験(folding endurance test)が工業的に使用されている。この試験では、試験片に形成する回路パターンの断線までの屈折回数で評価され、この屈折回数が大きいほど耐折性が良いとされている。銅箔の耐折性の向上に関して、例えば、カーボン量が18ppm以下の銅箔を用いて該銅箔表面を100℃以上で加熱処理することにより耐屈曲性や常温及び高温時の伸びを向上させる技術(特許文献1参照)、また、伸び率が20〜40%の電解銅箔を用いて圧下率40〜80%の圧延加工を行うことにより耐屈折性の向上を図る技術(特許文献2参照)が提案されている。
しかし、上記の従来技術は、すべて3層基板用の圧延銅箔や電解銅箔で配線基板形成前の銅箔に対するものであり、2層基板では、キャスト基板に用いられる銅箔に対応することができる。ところが、本発明が対象とするめっき基板は、樹脂フィルム基材の少なくとも片面にシード層を設けた後、該シード層上に銅めっき層を形成しているため、銅めっき層の熱処理や圧延加工ができない。
そのため本出願人は、銅めっき層をより薄く形成でき、配線幅をより細くすることができる2層フレキシブル配線基板に対する耐屈折性を向上させるために様々な検討を行って、銅めっき層厚さと銅めっき層の銅結晶の結晶サイズとの比が特定の範囲になるようにすると、銅めっき層の耐屈折性が高くなることを見出している(特許文献3参照)。具体的には銅めっき層を形成後、銅めっき層を熱処理して銅結晶の結晶サイズを調整するが、熱処理条件の調整は必ずしも容易とはいえず、2層基板の耐屈折性を十分に向上させることができない場合があった。
特開平8−283886号 特開平6−269807号 特開2007−317782号
本発明の目的は、このような状況に鑑み、耐折性に優れ高品質なフレキシブル配線用基板を提案することにある。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ね、樹脂フィルム基材の少なくとも片面にシード層を設けた後、該シード層上に銅めっき層を形成する2層フレキシブル配線用基板において、前記の銅めっき層を、電気銅めっき層と無電解銅めっき層とを複数組み合わせて形成した多層構造の積層めっき層で構成し、1層当たりの厚みをそれぞれ特定範囲とすることで、極めて耐折性に優れ高品質なフレキシブル配線用基板が得られることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、樹脂フィルム基材(A)の少なくとも片面に、シード層を介して銅めっき層(B)が形成されたフレキシブル配線用基板において、前記銅めっき層(B)は、電気銅めっき層(b1)と無電解銅めっき層(b2)が交互に形成され、最表面に電気銅めっき層(b1)を有する多層構造の積層体であり、かつ1層当たりの厚さは、電気銅めっき層(b1)が1〜3μm、無電解銅めっき層が0.5〜1μmであることを特徴とするフレキシブル配線用基板が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、銅めっき層(B)は、電気銅めっき層(b1)と無電解銅めっき層(b2)が交互に2回以上形成されることを特徴とするフレキシブル配線用基板が提供される。
さらに、本発明の第3の発明によれば、第2の発明において、電気銅めっき層(b1)と無電解銅めっき層(b2)は、初回に形成される厚さと2回目以降に形成される厚さとが実質的に同等であることを特徴とするフレキシブル配線用基板が提供される。
本発明のフレキシブル配線用基板は、前記したごとく樹脂フィルム基材の少なくとも片面に形成したシード層の上に、電気銅めっき層および無電解銅めっき層を順次組み合わせて形成した多層構造の積層めっき層を設けるように構成したので、無電解銅めっき層の作用によりMIT耐折度試験の折り曲げ応力で生じるクラックを微細化し応力を分散することができ、優れた耐屈折性を有する。
また、本発明のフレキシブル配線用基板は、特にハードディスクの読み書きヘッドやプリンターヘッドなどの屈折特性や屈曲特性を必要とする電子機器やデジタルカメラ内の屈折配線などに広く用いられている回路基板として有用であり、その産業的価値は極めて大である。
1.フレキシブル配線用基板
本発明のフレキシブル配線用基板は、樹脂フィルム基材(A)の少なくとも片面に、シード層を介して銅めっき層(B)が形成されたフレキシブル配線用基板において、前記銅めっき層(B)は、電気銅めっき層(b1)と無電解銅めっき層(b2)が交互に形成され、最表面に電気銅めっき層(b1)を有する多層構造の積層体であり、かつ1層当たりの厚さは、電気銅めっき層(b1)が1〜3μm、無電解銅めっき層が0.5〜1μmであることを特徴とする。
本発明において、樹脂フィルム基材(A)は、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィルム、PETフィルム等の絶縁性樹脂フィルム基材である。なかでも、柔らかく、耐熱性、耐久性の良いポリイミド樹脂が好ましく、例えば、鐘淵化学工業社製の商品名:アピカル、東レ・デュポン社製の商品名:カプトン、宇部興産社製の商品名:ユーピレックスなどが挙げられる。
ポリアミドフィルムであれば、PPTA(ポリパラフェニレンテレフタルアミド)フィルムである帝人アドバンストフィルム(株)製の製品名:アラミカ120Rなどが挙げられる。また、PETフィルムであれば、テレフタル酸をエチレングリコールと直接エステル化反応させて得られるビス(2−ヒドロキシ−エチル)テレフタレートなどを用いることができる。
樹脂フィルム基材の厚さは、材料の種類にもよるが、通常10〜80μmであることが好ましい。厚さが10μm未満であると薄すぎて取扱いが困難になり、キャリアーフィルムの貼り付けが必要になる場合がある。また、厚さが80μmを超えるものは、経済的ではない。
樹脂フィルム基材の少なくとも片面には、シード層、すなわち導電性材料層が設けられる。シード層の材質は、導電性を有するものであればよく、絶縁性フィルムとの密着性、配線形成時の簡便性等より、銅、ニッケル、クロム等の金属やこれらの合金とすることが好ましい。
シード層は、蒸着法、スパッタリング法等の乾式めっき法、あるいは無電解めっき法を用いて形成される。中でも乾式めっき法によることが好ましい。0.1〜0.3μmの範囲の厚さであれば、銅めっき層の形成時に、電解液に容易に溶解してしまうことはなく、スパッタリング工程の生産性もよい。スパッタリング方法は特に限定されるものではなく、DCマグネトロンスパッタリング、2極スパッタリング、3極スパッタリング、イオンビームスパッタリングなどで印加する通常の真空スパッタリングでよい。
2.銅めっき層(B)
本発明において、銅めっき層(B)は、シード層の上に電気銅めっき層(b1)と無電解銅めっき層(b2)が交互に形成され、最表面に電気銅めっき層(b1)を有する多層構造の積層体である。
フレキシブル配線用基板では、従来、シード層の上に電気銅めっき層のみが単一層として形成されていた。ところが、電気銅めっき層のみの単一層とすると、該金属層の表面にクラックが入り易く、かつそのクラックが厚さ方向に進行し、断線につながることから耐屈折特性に限界がある。
本発明においては、電気銅めっき層に析出結晶組織の違う無電解銅めっき層を組み合わせて積層めっき層として用いている。電気銅めっき層と無電解銅めっき層とを交互に複数組み合わせて形成した多層構造の積層めっき層を採用するのは、電気銅めっき層と無電解銅めっき層とでは析出結晶組織が違うためである。
すなわち、電気銅めっき層では析出結晶組織が比較的緻密であるのに対して、無電解銅めっき層では析出結晶組織がより粗雑であるため、クラックの起点を小さくし折り曲げ時の応力を分散できるからである。この無電解銅めっき層の代わりに、無電解ニッケルめっき層を用いることも考えられるが、銅皮膜のパターニングの際、銅とニッケルではエッチングレートが違うため微細パターンが難しい。
また、多層構造の積層体における電気銅めっき層1層当たりの厚さは、1〜3μm、無電解銅めっき層1層当たりの厚さは、0.5〜1μmとする。無電解銅めっき層の厚さが、0.5μm未満では折り曲げ応力が銅めっき層に局部的に強く作用するため断線することがあり、一方、無電解銅めっき層厚が1μmを超えると応力により無電解銅めっき層に微細クラックが発生せず、銅めっき層の応力分散が起きず局部的に強く作用して大きなクラックが進行し断線することがある。
銅めっき層(B)の全体の厚さは、特に制限されるわけではないが、4〜11μmとすることが好ましい。より好ましいのは7〜10μmである。4μmより薄くなると、めっき層の欠陥などで耐屈折性が低下し、また、11μmより厚くなると屈折したときの表面近傍の引っ張り応力が大きくなるため破断しやすくなり、耐屈折性が低下することがある。
本発明において、銅めっき層(B)は、電気銅めっき層(b1)と無電解銅めっき層(b2)が交互に2回以上形成されることが望ましい。また、電気銅めっき層(b1)と無電解銅めっき層(b2)は、初回に形成される厚さと2回目以降に形成される厚さとが異なっていても構わないが、実質的に同等であることが好ましい。
このような多層構造の積層体は、フレキシブル配線用基板のMIT耐折度試験時に、無電解銅めっき層で微細なクラックが形成しやすくようになり、皮膜に掛かる折り曲げ応力がさらに分散し、銅めっき層での大きなクラックの発生と進行を大幅に抑制することができる。
3.フレキシブル配線用基板の製造方法
本発明に係るフレキシブル配線用基板を製造するには、まず、樹脂フィルム基材の少なくとも片面に例えば銅、ニッケル等の金属を化学的に形成する無電解めっき、銅、ニッケル、クロム等の金属を蒸着やスパッタリング等で形成する乾式めっき、または酸化物を塗布することでシード層を形成する。
その後、前記シード層の上に電気銅めっき層と無電解銅めっき層とを交互に複数組み合わせて形成した多層構造の積層めっき層を形成する。
なお、本発明における電気銅めっき層の形成には、ハイスロー自家建浴もしくは市販の銅めっき用ハイスロー液(硫酸銅めっき液)を含むハイスロー硫酸銅めっき浴を採用し、また、無電解銅めっき層の形成には自家建浴あるいは市販の無電解めっき浴を用いてめっきする方法を採用することができる。
この銅めっき用ハイスロー液を用いた電気めっき法では、通常、室温で行われるが、該めっき液の温度を可及的に高くし電流密度を上げると銅めっきの析出量が増加することから、当該めっき液の温度を30〜70℃の範囲内で高くすることにより銅めっきの生産効率を上げることができる。めっき液としては、例えば硫酸銅60〜100g/L、硫酸150〜220g/L、塩素40〜100g/Lの組成を有するものを用いて、電気銅めっき層1層当たりの厚さが、1〜3μmとなる条件で行なう。
無電解銅めっき層は、EDTAなどの錯化剤、還元剤、安定剤、及び水酸化イオンを含有するPH調整剤からなる無電解銅めっき浴を用い、無電解銅めっき層1層当たりの厚さが、0.5〜1μmとなる条件で行なう。消費した銅イオンや錯化剤の消費量を分析し、消費成分を補充しながら、めっき装置を連続的に運転する。
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。なお、各実施例、比較例などに用いた成分、試験方法、評価方法は単なる例示であり、本発明の趣旨を逸脱しない限り、これらに限定されるものではない。
(実施例1)
表1に示すハイスロー硫酸銅めっき浴と無電解銅めっき浴に、厚さ25μmのポリイミドフィルムの表面に銅0.2μmスパッタした銅−ポリイミド基板を入れ、電気銅めっき層と無電解銅めっき層とを交互に2μm→1μm→2μm→1μmの順にめっきし、最表面に電気銅めっき2μm合計8μmの積層銅めっき皮膜を形成した。
そして得られたフレキシブル配線用基板の性能を調べるため、JIS−P−8115のMIT試験法のパターンをホトリソグラフィーにて形成し、これらをJIS−P−8115のMIT試験機にセットし、R=0.38mm、荷重500g、屈折回転数175r.p.mの条件下で断線までの屈折回数を求めた。結果を表2に示す。
(実施例2)
表1に示すハイスロー硫酸銅めっき浴と無電解銅めっき浴に、厚さ25μmのポリイミドフィルムの表面に銅0.2μmスパッタした銅−ポリイミド基板を入れ、電気銅めっき層と無電解銅めっき層を交互に3μm→0.5μm→3μm→0.5μmの順にめっきし最表面に1μm電気銅めっきし合計8μmの積層銅めっき皮膜を形成した。
得られたフレキシブル配線用基板について実施例1と同様の条件でMIT試験を行なった。結果を表2に併せて示す。
(実施例3)
表1に示すハイスロー硫酸銅めっき浴と無電解銅めっき浴に、厚さ25μmのポリイミドフィルムの表面に銅0.2μmスパッタした銅−ポリイミド基板を入れ、電気銅めっき層と無電解銅めっき層を交互に3μm→1μm→2μm→0.5μmの順にめっきし、最表面に1.5μm電気銅めっきし合計8μmの積層銅めっき皮膜を形成した。
得られたフレキシブル配線用基板について実施例1と同様の条件でMIT試験を行なった。結果を表2に併せて示す。
(実施例4)
表1に示すハイスロー硫酸銅めっき浴と無電解銅めっき浴に、厚さ25μmのポリイミドフィルムの表面に銅0.2μmスパッタした銅−ポリイミド基板を入れ、電気銅めっき層と無電解銅めっき層を交互に5μm→1μmの順にめっきし、最表面に2μm電気銅めっきし合計8μmの積層銅めっき皮膜を形成した。
得られたフレキシブル配線用基板について実施例1と同様の条件でMIT試験を行なった。結果を表2に併せて示す。
(従来例)
表1に示すハイスロー硫酸銅めっき浴で、厚さ25μmのポリイミドフィルムの表面に銅0.2μmスパッタした銅−ポリイミド基板を用い、電気銅めっきし、8μmの銅めっき層を形成した。
得られた2層フレキシブル配線用基板について実施例1と同様の条件でMIT試験を行なった。結果を表2に併せて示す。
(比較例1)
表1に示すハイスロー硫酸銅めっき浴で、厚さ25μmのポリイミドフィルムの表面に銅0.2μmスパッタした銅−ポリイミド基板を用い、電気銅めっきで銅めっき層を7μm形成し、無電解ニッケル層を1μm形成した。
得られた2層フレキシブル配線用基板について実施例1と同様の条件でMIT試験を行なった。結果を表2に併せて示す。
Figure 2010153537
Figure 2010153537
「評価」
表2に示した結果より明らかなごとく、従来例は、電気銅めっき層のみであり、MIT耐折度試験で受ける折り曲げ応力を銅めっき層表面に局部的に強く受けるためクラックが入り易く、そのクラックが厚さ方向に伝播し、断線につながることが確認された。また、電気銅めっきで銅めっき層を形成し、その上に無電解ニッケル層を1μm形成した比較例1は、従来例よりも改善されたが、十分とはいえない。
これに対して、本発明の2層フレキシブル配線用基板である実施例1〜4は、銅めっき層が電気銅めっき層と無電解銅めっき層の多層構造の積層体であるため、従来例(電気銅めっき層のみ)に比べて断線までの屈折回数が大幅に向上している。
これは、本発明の場合、MIT耐折度試験で受ける折り曲げ応力を無電解銅めっき層で形成される微細なクラックにより分散することで、電気銅めっき層へのクラックの進行を抑制することができ、基板の耐折性向上に有効であることがわかる。また、電気銅めっき層と無電解銅めっき層が交互に2回形成された実施例1〜3が、1回づつ形成された実施例4よりも優れた結果を示している。

Claims (3)

  1. 樹脂フィルム基材(A)の少なくとも片面に、シード層を介して銅めっき層(B)が形成されたフレキシブル配線用基板において、
    前記銅めっき層(B)は、電気銅めっき層(b1)と無電解銅めっき層(b2)が交互に形成され、最表面に電気銅めっき層(b1)を有する多層構造の積層体であり、かつ1層当たりの厚さは、電気銅めっき層(b1)が1〜3μm、無電解銅めっき層が0.5〜1μmであることを特徴とするフレキシブル配線用基板。
  2. 銅めっき層(B)は、電気銅めっき層(b1)と無電解銅めっき層(b2)が交互に2回以上形成されることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル配線用基板。
  3. 電気銅めっき層(b1)と無電解銅めっき層(b2)は、初回に形成される厚さと2回目以降に形成される厚さとが実質的に同等であることを特徴とする請求項2に記載のフレキシブル配線用基板。
JP2008329177A 2008-12-25 2008-12-25 フレキシブル配線用基板 Pending JP2010153537A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008329177A JP2010153537A (ja) 2008-12-25 2008-12-25 フレキシブル配線用基板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008329177A JP2010153537A (ja) 2008-12-25 2008-12-25 フレキシブル配線用基板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010153537A true JP2010153537A (ja) 2010-07-08

Family

ID=42572319

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008329177A Pending JP2010153537A (ja) 2008-12-25 2008-12-25 フレキシブル配線用基板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010153537A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013089910A (ja) * 2011-10-21 2013-05-13 Fujikura Ltd フレキシブルプリント基板及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013089910A (ja) * 2011-10-21 2013-05-13 Fujikura Ltd フレキシブルプリント基板及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5521113B2 (ja) 高強度、高耐熱電解銅箔及びその製造方法
CN103731974B (zh) 2层挠性基板及以2层挠性基板作为基材的印刷布线板
KR101669745B1 (ko) 2층 플렉시블 배선용 기판 및 플렉시블 배선판 및 이들의 제조 방법
JP2009295656A (ja) フレキシブル配線板用基板及びその製造方法
TWI530234B (zh) Printed wiring board with copper foil and the use of its laminated body, printed wiring board and electronic components
JP6110581B2 (ja) 高周波信号伝送回路形成用表面処理銅箔、銅張積層板及びプリント配線板
JP5532706B2 (ja) フレキシブル性銅張積層板の製造方法
JP2012038823A (ja) 配線回路基板
JP2015108187A (ja) 2層フレキシブル配線用基板及びそれを用いたフレキシブル配線板
TWI568865B (zh) Layer 2 flexible wiring substrate and manufacturing method thereof, and two-layer flexible wiring board and manufacturing method thereof
JP2008168585A (ja) フレキシブル積層板
JP2006224571A (ja) 銅メタライズドフィルムおよびその製造方法
JP5404123B2 (ja) 銅被覆ポリイミド基板とその製造方法
JP4430020B2 (ja) フレキシブルプリント配線板用銅箔、その製造方法及びフレキシブルプリント配線板
JP2010153537A (ja) フレキシブル配線用基板
JP6403095B2 (ja) フレキシブル配線用基板およびフレキシブル配線板
JP2012186307A (ja) 2層フレキシブル基板とその製造方法、並びに2層フレキシブル基板を基材とした2層フレキシブルプリント配線板と、その製造方法
JP5052806B2 (ja) 薄膜抵抗層付き導電性基材、薄膜抵抗層付き導電性基材の製造方法及び薄膜抵抗層付き回路基板
JP5373993B1 (ja) キャリア付き銅箔
JP6398175B2 (ja) 2層フレキシブル配線板およびその製造方法
JP5481591B1 (ja) キャリア付き銅箔
JP6667982B2 (ja) フレキシブル配線板
JP5255496B2 (ja) 金属張積層体及び金属張積層体の製造方法
CN110537393B (zh) 导电性基板、导电性基板的制造方法
JP6405615B2 (ja) 2層フレキシブル配線用基板およびその製造方法