JP2010148287A - 電力供給システム - Google Patents

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Abstract

【課題】非接触式の電力供給システムにおいて、簡易な構成で高効率な電力供給を行うことが可能となる電力供給システムを提供すること。
【解決手段】固定体10から可動体20を介して所定の負荷24に対して電力を供給する電力供給システムであって、固定体10は、交流電力が供給される複数の第1の送電電極12及び複数の第2の送電電極13と、これら複数の第1の送電電極12及び複数の第2の送電電極13に対して電力を供給する交流電源11とを備え、可動体20は、第1の送電電極12又は第2の送電電極13に対して対向状かつ非接触に配置されることによりコンデンサ5を構成する複数の受電電極21を備える。
【選択図】図3

Description

この発明は、各種の負荷に対して電力供給を行うための電力供給システムに関する。
床面上に配置された各種の負荷に対して給電を行う電力供給システムは、一般に、床面に露出するように設けた電極を負荷の底面に設けた電極に接触させて給電する接触式の電力供給システムと、床の内部に非露出状に設けた電極を負荷の電極に接触させることなく給電する非接触式の電力供給システムとに大別できる。
このうち、従来の非接触式の電力供給システムは、例えば特許文献1に開示されている。このシステムは、走行路に沿って移動する負荷(地上可動体)に対して電力供給を行うもので、走行路に沿って誘導線を配置すると共に、地上可動体にはコイルが巻き付けられた鉄心を設けて構成されている。そして、誘導線に高周波電流を流し、この誘導線を一次側とすると共にコイルを二次側とする電磁誘導を行うことで、地上可動体に給電を行なう。
しかしながら、このような従来の非接触式の電力供給システムでは、電力伝送効率を高めるためには、誘導線とコイルを相互に近接させたり、誘導線への通電によって生じる磁束をコイルの中心軸に通過させるようにこれら誘導線とコイルの位置合せを行う必要がある等、位置上の制約が多かった。従って、走行路の如き固定的な経路でしか給電を行うことができず、床面上を自由に移動する必要があるロボットの如き可動体に対して給電を行うことができないという問題があった。また、磁路を形成するために鉄心の如き磁性体を用いる必要があり、重量が大きくなると共に、磁性体を交流励磁したときに磁歪が生じることで騒音を発生させるという問題があった。この他、非接触式の電力供給システムとしては、電磁波による給電を行うことも考えられるが、人体への悪影響や電子機器の誤作動を回避する観点から厳しい規制があり、オフィス空間のように人がいる場所への導入が困難であった。
このような点に鑑みて、本願発明者等は、電磁誘導や電磁波ではなく、直列共振を利用して非接触給電を行うことができる電力供給システムを提案した(特許文献2参照。ただし、本願出願時において、当該特許文献2は非公開であり、当該電力供給システムは非公知である)。以下、この電力供給システムの概要を説明する。
図32は、このような従来の電力供給システムの要部縦断面図である。この電力供給システムは、電力供給領域100に配置された固定体101から、電力被供給領域102に配置された可動体103を介して、負荷104に対して電力を供給するための電力供給システムである。固定体101は、電力供給領域100と電力被供給領域102との相互の境界面に対する近傍位置に配置される第1の送電電極105及び第2の送電電極106を備える。可動体103は、境界面に対する近傍位置に配置されるものであって、第1の送電電極105又は第2の送電電極106に対して対向状かつ非接触に配置される第1の受電電極107と第2の受電電極108を備える。そして、これら第1の送電電極105及び第2の送電電極106と第1の受電電極107及び第2の受電電極108とを組み合わせてコンデンサ109を構成し、このコンデンサ109とコイル110による直列共振回路を形成して、固定体101から可動体103へ高効率で電力供給を行うことが可能となる。具体的には、このような固定体101を床板111の下方に多数並設しておき、この床板111上に可動体103を走行等させつつ、非接触にて電力供給を継続することが可能となる。
この電力供給システムでは、固定体10に、スイッチングによって周波数を制御可能な交流電源115を設けており、この交流電源115によって、所望の周波数の交流電力を第1の送電電極105と第2の送電電極106に供給している。
また、この電力供給システムでは、電力供給制御を行うため、固定体101と可動体103の相互間の通信を可能とする機能を設けている。具体的には、各固定体101には通信部112を設けると共に、可動体103には通信部113を設けている。そして、可動体103の通信部113から電力供給要求信号を送信する。各固定体101は、自己の通信部112によって電力供給要求信号が受信された場合に、自己の上方に可動体103が位置しているものとして、電力供給制御を行う。
また、このように自己の上方に可動体103が位置していることを判別可能しても、可動体103がランダムな方向で移動する場合には、第1の送電電極105に対向配置された電極が第1の受電電極107と第2の受電電極108とのいずれであるのか、あるいは、第2の送電電極106に対向配置された電極が第1の受電電極107と第2の受電電極108とのいずれであるのかを特定できない。そこで、複数のダイオードを有する接続部114を用いて整流を行い、各電極の対向配置状態に関わらず、負荷104の極性に適合するように電力供給を継続可能としている。また、このようにダイオードを可動体103に配置しており、ダイオードと負荷104の相互間にインダクタンス110を設けた場合には、ダイオードにより整流されてしまい、コンデンサ108との直列共振が成り立たなくなるため、インダクタンス110を固定体101側に配置している。
この電力供給システムによれば、第1の送電電極105及び第2の送電電極106を電力被供給領域102に露出させる必要がないため、人がいる場所への導入が容易になる。また、各電極を所望のキャパシタ容量が生じる程度の距離で対向配置させれば電力供給ができるため、電磁誘導方式のように厳密な位置合わせを行う必要がないので、ロボットの如き可動体103に対しても給電を行うことができる。
特開平9−93704号公報 特願2007−256369号
しかしながら、上記特許文献2に記載の電力供給システムは、改善すべき以下のような問題を有していた。まず、固定体の第1の送電電極及び第2の送電電極の各組に対して1つの交流電源を設けていたので、これら第1の送電電極及び第2の送電電極を多数組並設するような場合には、多数の交流電源が必要になり、固定体の構成が複雑になると共に、簡易化することができると共に、固定体の製造コストが上昇する一因となっていた。
また、固定体と可動体の各々に通信部を設ける必要があったので、回路構成が複雑になることでシステムの設置コストが増大したり、消費電力が増大するという問題があった。また、インダクタンスを固定体に配置していたので、可動体の大きさ等が変わった場合には、当該インダクタンスを可変させて直列共振条件を維持する必要があり、回路構成が複雑になることでシステムの設置コストが増大するという問題があった。
さらに、各送電電極と各受電電極が鉛直方向に完全に対応する位置に可動体が配置されず、各送電電極の一部のみに掛かるように各受電電極が配置された場合には、所定の直列共振条件が満足されないために送電効率が低下したり、電極の配置状態に応じて発信周波数をずらして直列共振条件を満足させる必要が生じるといった問題があった。
そこで本発明は、非接触式の電力供給システムにおいて、簡易な構成で高効率な電力供給を行うことが可能となる、電力供給システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に係る電力供給システムは、前記固定体は、前記電力供給領域と前記電力被供給領域との相互の境界面に対する近傍位置に配置されるものであって、交流電力が供給される複数の第1の送電電極及び複数の第2の送電電極と、前記複数の第1の送電電極及び前記複数の第2の送電電極に対して電力を供給する交流電源とを備え、前記可動体は、前記第1の送電電極又は前記第2の送電電極に対して前記境界面を挟んで対向状かつ非接触に配置されることにより、これら第1の送電電極又は第2の送電電極との間にコンデンサを構成する少なくとも一組の受電電極とを備え、前記固定体又は前記可動体に、前記コンデンサと直列にコイルを接続し、これらコンデンサとコイルの直列共振により前記負荷に対する電力供給を行うことを特徴とする。
また、請求項2に係る電力供給システムは、請求項1に係る電力供給システムにおいて、前記可動体は、前記複数の受電電極に対して対向配置される電極が前記第1の送電電極と前記第2の送電電極のいずれであるのかを判別し、この判別結果に基づいて、前記負荷に対する前記複数の受電電極の接続の切替えを行う判別切替手段を備えることを特徴とする。
また、請求項3に係る電力供給システムは、請求項1に係る電力供給システムにおいて、前記可動体は、前記複数の受電電極を前記負荷に対して固定的に接続したことを特徴とする。
また、請求項4に係る電力供給システムは、請求項1から3のいずれか一項に係る電力供給システムにおいて、前記コイルを、前記可動体に配置したことを特徴とする。
また、請求項5に係る電力供給システムは、請求項1から4のいずれか一項に係る電力供給システムにおいて、前記第1の送電電極又は前記第2の送電電極のいずれか一方を強磁性体にて形成すると共に、前記第1の送電電極又は前記第2の送電電極のいずれか他方を非磁性体にて形成し、前記判別切替手段は、永久磁石を備え、当該永久磁石と前記第1の送電電極又は前記第2の送電電極との相互間の磁力を用いて前記判別を行うことを特徴とする。
また、請求項6に係る電力供給システムは、請求項1から4のいずれか一項に係る電力供給システムにおいて、前記第1の送電電極又は前記第2の送電電極のいずれか一方の磁気特性と、前記第1の送電電極又は前記第2の送電電極のいずれか他方の磁気特性とを、相互に異なるものとし、前記判別切替手段は、前記磁気特性の相違を検知する磁気特性検知手段を備え、当該磁気特性検知手段の検知結果に基づいて前記判別を行うことを特徴とする。
また、請求項7に係る電力供給システムは、請求項1から4のいずれか一項に係る電力供給システムにおいて、前記第1の送電電極又は前記第2の送電電極のいずれか一方には、所定のエネルギーを出力するエネルギー出力手段を設け、前記判別切替手段は、前記エネルギーを検知するエネルギー検知手段を備え、当該エネルギー検知手段の検知結果に基づいて前記判別を行うことを特徴とする。
請求項1に係る電力供給システムによれば、送電電極と受電電極とを相互に非接触状態としたまま電力供給を行うことができ、送電電極を電力被供給領域に露出させる必要がないため、送電電極が人体に触れることによる感電の危険性をなくすことができ、心理的な不安も解消することができるので、オフィス空間のように人がいる場所への導入が容易になる。特に、直列共振条件が満たされない場合には電力供給が行われないので、例えば固定体の電源を常にオンにしておき、人や物が送電電極に近づいた場合であっても、感電や短絡のおそれがないため、電力供給システムの安全性を確保することができる。また特に、共通の交流電源から複数の第1の送電電極及び複数の第2の送電電極に対して電力を供給するので、第1の送電電極及び第2の送電電極の各々に交流電源を設けることが不要となり、固定体の構成を簡易化することができると共に、固定体の製造コストを低減することができる。
また、請求項2に係る電力供給システムによれば、第1の送電電極と第2の送電電極を判別できるので、固定体に対する任意の位置に可動体を配置しても自動的に電力供給を行うこと可能となり、可動体の配置の自由度が向上する。
また、請求項3に係る電力供給システムによれば、複数の受電電極を負荷に対して固定的に接続したので、可動体の構成を一層簡素化でき、可動体の製造コストを一層低減することができる。
また、請求項4に係る電力供給システムによれば、コイルを可動体に配置したので、直列共振条件を可動体で調整することができ、固定体の調整が不要になるため、共通の固定体を用いて様々な可動体に対する電力供給を行うことが一層容易になる。
また、請求項5に係る電力供給システムによれば、永久磁石と第1の送電電極又は第2の送電電極との相互間の磁力を用いて、第1の送電電極と第2の送電電極を判別できるので、固定体に対する任意の位置に可動体を配置しても自動的に電力供給を行うことが可能となり、可動体の配置の自由度が向上する。特に、永久磁石を用いた場合には、機械的部分を低減できるため、電力供給システムの耐久性を高めることができる。
また、請求項6に係る電力供給システムによれば、磁気特性検知手段の検知結果に基づいて、第1の送電電極と第2の送電電極を判別できるので、第1の送電電極と第2の送電電極を判別できるので、固定体に対する任意の位置に可動体を配置しても自動的に電力供給を行うこと可能となり、可動体の配置の自由度が向上する。
また、請求項7に係る電力供給システムによれば、エネルギー検知手段の検知結果に基づいて、第1の送電電極と第2の送電電極を判別できるので、第1の送電電極と第2の送電電極を判別できるので、固定体に対する任意の位置に可動体を配置しても自動的に電力供給を行うこと可能となり、可動体の配置の自由度が向上する。例えば、光による判別を行う場合には、磁力を用いる必要がないため、磁力利用に制限がある領域においても電力供給システムを容易に導入することができる。
以下に添付図面を参照して、この発明の各実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕各実施の形態に共通の基本的概念を説明した後、〔II〕各実施の形態の具体的内容について説明し、〔III〕最後に、各実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、各実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕各実施の形態に共通の基本的概念
まず、各実施の形態に共通の基本的概念について説明する。各実施の形態に係る電力供給システムは、電力供給領域に配置された固定体から、電力被供給領域に配置された可動体に対して、電力を供給するための電力供給システムである。電力供給領域や電力被供給領域の具体的構成は任意であり、例えば、一般住宅やオフィスビルの如き建屋の内部空間や、電車や飛行機の如き乗り物の内部空間、あるいは、屋外空間を含む。以下では、電力供給領域と電力被供給領域とを相互に区画する面を境界面と称する。例えば、電力被供給領域を建屋の居室とすると共に、電力供給領域を居室の床部とした場合、床部の上面(床面)が境界面になる。
固定体は、当該固定体の内部に電源を備えたものと、当該固定体の外部の電源から供給された電力を可動体に供給するものを含む。この固定体は、電力供給領域に配置されるものであるが、恒久的に移動不能に固定されるものに限定されず、不使用時には電力供給領域から取り外すことができたり、当該電力供給領域の内部の任意位置に移動可能なものを含む。特に、固定体の全体が常時固定的であるものに限定されず、例えば、固定体の一部の構成要素の位置を必要に応じて調整することで、当該構成要素と可動体との相対的な位置関係を変更可能なものを含む。
可動体は、電力被供給領域に固定的に配置して使用されるもの(静止体)と、電力被供給領域の内部において必要に応じて移動するもの(移動体)とを含む。この可動体の機能や具体的構成は特記する点を除いて任意であるが、例えば、静止体としては、コンピュータや家電の如き機器を挙げることができ、移動体としては、ロボットや電気自動車を挙げることができる。
このように構成される電力供給システムでは、固定体から可動体に対して電力を非接触で供給する。この非接触電力供給は、概略的には、境界面を介して配置されたコンデンサを用いて行われる。すなわち、固定体に設けた送電電極と、可動体に設けた受電電極とを、境界面を挟んで相互に非接触状に対向配置することで、コンデンサ(結合キャパシタ)を構成する。このようなコンデンサを少なくとも2つ設けて送電路に配置し、この2つのコンデンサを介して電界型の送電を行う。この構成によれば、固定体の送電電極を電力被供給領域に露出させる必要がないため、電力供給システムの安全性や耐久性を高めることができる。また、送電電極を複数配置することで、可動体が移動した場合においても当該可動体に対して継続的に電力供給を行うことができ、可動体の移動の自由度を確保することができる。
また、この電力供給システムでは、直列共振を利用した電力供給を行う。すなわち、上述したように送電電極と受電電極によって構成されるコンデンサに対して、コイルを直列接続することで、直列共振条件が満たされる場合に直列共振を生じさせ、この共振効果によって高効率な電力供給を行うことが可能となる。
特に、各実施の形態に係る電力供給システムの特徴の一部は、可動体に、受電電極と送電電極との対向配置関係を判別し、これらの判別結果に基づいて、負荷に対する受電電極の接続の切替えを行う判別切替手段を設けた点にある。この構成により、従来のように複数のダイオードを用いて整流を行うことが不要となるため、コイルを可動側に設けることが可能となって直列共振条件を当該可動体側のみで調整できる等の利点を得ることができる。
〔II〕各実施の形態の具体的内容
次に、各実施の形態の具体的内容について説明する。
〔実施の形態1〕
最初に、実施の形態1について説明する。この実施の形態1は、固定体側の電源供給用の切り替えスイッチを省略する一方、可動体側には電極の判別切替手段を設けた形態である。
(全体構成)
図1は本実施の形態に係る電力供給システムを適用した居室の斜視図である。本実施の形態では、電力供給領域(ここでは床板の下方空間)1に配置された固定体10から、電力被供給領域(ここでは居室)2に配置された可動体(ここではロボット)20に対して電力を供給する例を示すもので、これら固定体10及び可動体20を備えて本形態の電力供給システムが構成されている。ここでは、電力供給領域1の上方に敷設された床板3が電力供給領域1と電力被供給領域2との相互間の境界面に相当し、この床板3を介して後述するコンデンサ5(図1には図示せず)が構成される。
(全体構成−固定体)
次に、固定体10の構成について説明する。図2は図1の固定体10及び可動体20を簡略化して示す縦断面図、図3は図2の固定体10及び可動体20を詳細に示した要部拡大図である。この固定体10は、交流電源11、第1の送電電極12、第2の送電電極13、通信部14、及び制御部(コントローラー)16を備えて構成されている。図3には固定体10を一つのみ示すが、実際には、図1に示すように、複数の固定体10が電力被供給領域2において床板3に沿って並設される。
図2、3において、交流電源11は、交流電力の供給源である。この交流電源11は各固定体10に設けてもよいが、1つの共通の交流電源11から複数の固定体10の各々に電力供給を行ってもよい。図2、3の例では、1つの交流電源11が、線路L1を介して第1の送電電極12に接続されていると共に、GND及び線路L2を介して第2の送電電極13に接続されており、これら線路L1、L2にはそれぞれ線路L3、L4が接続され、これら線路L3、L4を介して、共通の交流電源11からの電力が各固定体10に供給され、複数の第1の送電電極12と複数の第2の送電電極13に電力が供給される。なお、図2、3では、通信部14や制御部16に対して電力を供給するための構成を省略して示すが、交流電源11や、交流電源11とは別の図示しない電源から、任意の経路を経てこれら通信部14や制御部16に電源を供給することができる。
第1の送電電極12及び第2の送電電極13は、それぞれ平板状の導電体であり、床板3の下方近傍位置において、当該床板3に対して略平行になるように配置されている。これら第1の送電電極12及び第2の送電電極13は、床板3に対して接触させてもよく、あるいは、床板3に対して微小距離を隔てて配置してもよい。いずれの場合においても、これら第1の送電電極12及び第2の送電電極13の電力被供給領域2側の面(ここでは図2、3における上側の面)は、床板3によって完全に覆われており、これら第1の送電電極12及び第2の送電電極13が電力被供給領域2に対して非露出状となっている。なお、以下では、これら第1の送電電極12と第2の送電電極13とを相互に区別する必要がない場合には、これらを単に「送電電極」12、13と総称する。
図3において、通信部14は、可動体20に設けた後述する通信部25と通信を行う通信手段である。この通信部14の具体的構成は任意であるが、例えば、RF通信をMACプロトコルにて行うRF/MACを用いて構成される(後述する通信部25において同じ)。この通信部14は、可動体20から送電経路に重畳され、線路L1、L2を介して出力された通信信号を結合用のコンデンサ15を介して取得する。なお、線路L1、L2を介して出力された通信信号は、当該線路L1、L2に接続された通信信号遮断用のコイル18にて遮断される。この通信部14は、制御部16に対して線路L5を介して通信可能に接続されている。また、この通信部14は、線路L7を介してハブ(HUB)30に接続されており、このハブ30はさらにサーバ31に接続されている。
制御部16は、固定体10を制御する制御手段であり、例えばハブ30を介してサーバ31に接続されており、このサーバ31からの制御信号に応じて制御動作を行なう。ただし、制御部16に自立制御プログラムを組み込むことで自立制御を行うようにし、ハブ30やサーバ31を省略することもできる。また、制御部16の通信接続先はサーバ31以外とすることもでき、例えば他の固定体10の制御部16との間で通信を行うことで、電力供給領域1に配置された複数の固定体10を相互に連動制御することができる。さらに、この制御部16は、交流電源11に対して線路L8を介して接続されており、この交流電源11のONN/OFFや周波数制御を行うことによって、固定体10に対する電力供給を制御する。この制御部16の具体的構成は任意であるが、例えばCPU(Central Processing Unit)及びこのCPU上で解釈実行されるプログラムを含んで構成される。
(全体構成−可動体)
次に、可動体20の構成について説明する。可動体20は、複数の受電電極21、コイル(インダクタ)22、判別切替部40、負荷24、及び通信部25を備えて構成されている。
複数の受電電極21の各々は、固定体10から供給された電力を受電するものであり、それぞれ平板状の導電体として構成されている。これら複数の受電電極21は、可動体20の最下部において外部に露出するように並設されており、可動体20が固定体10に載置された状態においては、床板3の上面に直接的に接触する位置又は微小間隔を隔てた位置で、当該床板3に対して略平行に配置される。
この状態において複数の受電電極21は、床板3を挟んで第1の送電電極12又は第2の送電電極13のいずれかに対向配置され、これら第1の送電電極12又は第2の送電電極13と共にコンデンサ(結合コンデンサ)5を構成する。ここで、電力被供給領域2には送電電極12、13は露出していないため、これら送電電極12、13と受電電極21とは相互に非接触状態で配置されることになる。
コイル(インダクタ)22は、コンデンサ5と直列に配置されるもので、このコンデンサ5と共に直列共振回路を構成して、直列共振による送電を可能とする。このコンデンサ5は、直列共振可能な限りにおいて任意の構成及び配置をとり得るものであり、例えば固定体10に配置してもよいが、ここでは可動体20に配置している。特に、このようにコイル22を可動体20に配置することで、共通の固定体10から様々な可動体20に対して電力供給を行う場合であっても、直列共振条件を各可動体20側で設定することが可能となり、各可動体20に対して直接共振条件を維持することが容易になる。なお、図3の例では、負荷24の両端子にコイル22を接続しているが、いずれか一方を省略してもよい。
判別切替部40は、複数の受電電極21の各々に対して対向配置される電極が第1の送電電極12と第2の送電電極13のいずれであるのかを判別し、この判別結果に基づいて、負荷24に対する複数の受電電極21の接続の切替えを行う判別切替手段である。この判別切替手段の具体的構成は任意であるが、例えば、判別切替部40は、負荷24の一方の端子(以下、第1端子)24aにコイル22を介して接続された線路L10から分岐された線路L11と、負荷24の他方の端子(以下、第2端子)24bにコイル22を介して接続された線路L12から分岐された線路L13と、各受電電極21に接続された線路L14と、この線路L14を線路L11又は線路L13のいずれか一方に選択的に接続する複数の切替スイッチ(具体的構成については後述する)を備えて構成されている。さらに、この判別切替部40は、複数の受電電極21の各々に対して対向配置される電極が第1の送電電極12と第2の送電電極13のいずれであるのかを判別するための判別機構を備える。この判別切替部40の具体的な構成については後述する。
負荷24は、判別切替部40を介して供給された交流電力にて駆動され、所定機能を発揮するものである。例えば、可動体20が図1に示す如きロボットとして構成された場合、負荷24としては、当該ロボットに内蔵されたモータや制御ユニットが該当する。この他、負荷24の具体的構成は任意であり、例えば、可動体20の外部の機器との相互間で通信信号の送受を無線又は有線にて行う通信機器、各種情報に関する情報処理を行なう情報処理機器、電力被供給領域2における所定の検知対象の検知を行なって当該検知結果に関する信号を所定機器に出力するセンサ、あるいは、可動体20の外部の機器に対する電力の送受を行う電源(例えば二次電池)として構成することができる。なお、負荷24は、必ずしも可動体20の内部に設ける必要はなく、可動体20の外部に負荷24を設けると共に、当該負荷24に対して可動体20を介して電力供給を行うようにしてもよい。また、図2、3においては負荷24を1つのみ示しているが、相互に直列又は並列に接続された複数の負荷24に対して電力供給を行ってもよい。
通信部25は、固定体10の通信部14と通信を行う通信手段である。この通信部25は、通信信号を結合用のコンデンサ26を介して線路L10、L12に重畳出力する。なお、この電力供給システムにおいて、電力供給には1MHz前後の周波数を用いるが、通信部14、25を用いた通信には数GHz付近の周波数帯を使用することを想定している。コンデンサ5、15、26のキャパシタンスは、通信周波数に対しては、十分に大きく、伝送ロスにはならないと考えられる。
(構成−床板)
次に、図1、2に示す床板3について説明する。この床板3については、コンデンサ5を構成し得る誘電材料にて構成される。このような誘電材料としては、例えばテフロン(登録商標)を採用することができる。この誘電材料は、床板3に用いる場合以外にも、送電電極12、13における受電電極21側の面や、受電電極21における送電電極12、13側の面にコーティングすることもできる。また、このように床板3に使用する材料や、送電電極12、13や受電電極21のコーティングに使用する材料には、送電電極12、13と受電電極21の相互間の所要の絶縁性を保持するための絶縁性能を持たせることが好ましい。
(構成−判別切替部の詳細)
次に、判別切替部40の構成について詳細に説明する。この判別切替部40による第1の送電電極12と第2の送電電極13の判別機構としては種々のものが考えられるが、以下では、1)永久磁石利用型の判別機構を適用した判別切替部40、2)磁気特性検知型の判別機構を適用した判別切替部40、3)エネルギー利用型の判別機構を適用した判別切替部40について、順次説明する。
まず、永久磁石利用型の判別機構を適用した判別切替部40について説明する。図4は永久磁石利用型の判別機構を適用した判別切替部40を備える可動体20を固定体10と共に示す縦断面図、図5は図4の要部拡大図を示す。この構成では、第1の送電電極12又は第2の送電電極13の一方(図4、5では第1の送電電極12)を強磁性を有する導電体(例えば、鉄、コバルト、ニッケル等)にて形成し、他方(図4、5では第2の送電電極13)を非磁性を有する導電体(例えば、アルミニウム、オーステナイト系ステンレス等)にて形成する。そして、判別切替部40には、これら強磁性体と非磁性体の磁力の相違を利用して線路の切替えを行う複数の切替スイッチ41を設けている。この切替スイッチ41は、後述する各種の永久磁石を備えており、この永久磁石と、第1の送電電極12又は第2の送電電極13との相互間の磁力を用いて、これら第1の送電電極12と第2の送電電極13の判別を行う。
図6は、この切替スイッチ41の拡大断面図であり、(a)は非磁性体にて形成された第2の送電電極13に対向配置された状態、(b)は強磁性体にて形成された第1の送電電極12に対向配置された状態を示す。この切替スイッチ41は、可動体20に固定された軸41aと、この軸41aに沿って移動自在支持された円環状の永久磁石41bと、この永久磁石41bに設けた可動接点41cと、この永久磁石41bを送電電極12、13から遠ざかる方向に付勢するバネ41dと、永久磁石41bが送電電極12、13に遠ざかる位置に移動した場合に可動接点41cに接続される固定接点41eと、永久磁石41bが送電電極12、13に近接する位置に移動した場合に可動接点41cに接続される固定接点41fとを備える。
そして、図6(a)に示すように、切替スイッチ41が非磁性体にて形成された第2の送電電極13に対向配置された場合には、永久磁石41bがバネ41dの付勢によって第2の送電電極13から遠ざかる位置に保持され、可動接点41cが固定接点41eに接続される。一方、図6(b)に示すように、切替スイッチ41が強磁性体にて形成された第1の送電電極12に対向配置された場合には、永久磁石石41bがバネ41dの付勢力に抗して第1の送電電極12に近接し、可動接点41cが固定接点41fに接続される。従って、固定接点41e、41fのいずれか一方(図6では固定接点41e)に線路L11を接続しておき、固定接点41e、41fのいずれか他方(図6では固定接点41f)に線路L13を接続しておくことで、第1の送電電極12と第2の送電電極13の判別と、この判別結果に応じた切替えを行うことができる。なお、バネ41dとしては、コイルバネを用いると不要なインダクタンス成分を有するため、板バネを用いることが好ましい。また、切替スイッチ41を防塵カバー41gで覆うと共に、この防塵カバー41gの内部にアルゴン等の不活性ガスを充填することで可動接点41cや固定接点41e、41fの劣化を防止したり、可動接点41cや固定接点41e、41fをロジウムやルテニウム等の接点材料にてコーティングすることがより好ましい(後述する他の切替スイッチにおいても同様)。
次に、永久磁石利用型の切替スイッチの他の例について説明する。図7は切替えスイッチ42の拡大断面図であり、(a)は非磁性体にて形成された第2の送電電極13に対向配置された状態、(b)は強磁性体にて形成された第1の送電電極12に対向配置された状態を示す(ただし、図7及び後述する図8、図11、図12においては、送電電極12、13の図示を省略する)。この切替スイッチ42は、永久磁石42aと、永久磁石42aを送電電極12、13から遠ざかる方向に付勢するカンチレバー42bと、カンチレバー42bの可動側の端部に設けられた可動接点42cと、可動接点42cの上下に配置された一対の固定接点42d、42eを備える。
そして、図7(a)に示すように、切替スイッチ42が非磁性体にて形成された第2の送電電極13に対向配置された場合には、永久磁石42aがカンチレバー42bの付勢力によって第2の送電電極13から遠ざかる位置に保持され、可動接点42cが固定接点42dに接続される。一方、図7(b)に示すように、切替スイッチ42が強磁性体にて形成された第1の送電電極12に対向配置された場合には、永久磁石42aが第1の送電電極12に近接することでカンチレバー42bが移動し、可動接点42cが固定接点42eに接続される。従って、固定接点42d、42eのいずれか一方(図7では固定接点42d)に線路L11を接続しておき、固定接点42d、42eのいずれか他方(図7では固定接点42e)に線路L13を接続しておくことで、第1の送電電極12と第2の送電電極13の判別と、この判別結果に応じた切替えを行うことができる。特に、この構造では、図6の構造に比べて、切替スイッチ42を一層薄厚に構成できる。
次に、永久磁石利用型の切替スイッチの他の例について説明する。図8は切替えスイッチ43の拡大断面図であり、(a)は非磁性体にて形成された第2の送電電極13に対向配置された状態、(b)は強磁性体にて形成された第1の送電電極12に対向配置された状態を示す。この切替スイッチ43は、図7に示した切替えスイッチ42と基本的に同様の構成を有するが(同様の構成については同一の符号を示す)、カンチレバー42bは永久磁石42aを送電電極12、13に近接する方向に付勢するものである点、このカンチレバー42bの固定端がベース43aに回動可能に固定されている点、及びカンチレバー42bを上方に付勢するバネ43bを設けている点において異なる。
この構造では、図8(a)に示すように、切替スイッチ43が非磁性体にて形成された第2の送電電極13に対向配置された場合には、バネ43bの付勢力によってカンチレバー42bが第2の送電電極13から遠ざかる位置に保持され、可動接点42cが固定接点42dに接続される。一方、図8(b)に示すように、切替スイッチ43が強磁性体にて形成された第1の送電電極12に対向配置された場合には、永久磁石42aが第1の送電電極12に近接することで、バネ43bの付勢力に抗してカンチレバー42bが移動し、可動接点42cが固定接点42eに接続される。従って、切替スイッチ42と同様に、切替えを行うことができる。特に、この構造では、図7の構造に比べて、永久磁石42aと送電電極12、13の相互間の距離を短くできるので、永久磁石42aとして比較的小さい磁石を利用できるようになると共に、永久磁石42aからの漏洩磁場を小さくすることができる。
次に、永久磁石利用型の切替スイッチの他の例について説明する。図9は切替えスイッチ44の拡大断面図であり、(a)は非磁性体にて形成された第2の送電電極13に対向配置された状態、(b)は強磁性体にて形成された第1の送電電極12に対向配置された状態を示す。この切替スイッチ44は、受電電極21に接するように配置された一対の永久磁石44aと、これら永久磁石44aの各々に接続されたヨーク(磁気回路)44bと、これらヨーク44bによって挟持された磁気センサ44cと、受電電極21に接続された線路L14を線路L11と線路L13のいずれかに対して切替えるもので、磁気センサ44cによって駆動されるスイッチ44dを備えて構成されている。ここで、一対の永久磁石44aは、受電電極21に接する面の極性が相互に逆になるように配置されている。
この構造では、図9(a)に示すように、切替スイッチ44が非磁性体にて形成された第2の送電電極13に対向配置された場合には、永久磁石44aの磁束が第2の送電電極13を流れないため、磁路が形成されず、磁気センサ44cには磁束が流れない。この場合、磁気センサ44cは、スイッチ44dを図9(a)に示す方向に駆動する。一方、図9(b)に示すように、切替スイッチ44が強磁性体にて形成された第1の送電電極12に対向配置された場合には、永久磁石44aの磁束が第2の送電電極13を流れるため、磁路が形成され、磁気センサ44cに磁束が流れる。この場合、磁気センサ44cは、切替スイッチを図9(b)に示す方向に駆動する。なお、磁気センサ44cとしては、MR(Magneto Resistance 磁気抵抗)型素子、ホール素子、あるいはリードスイッチ等を使用でき、ヨークは、積層珪素鋼板、フェライト、積層ファインメット等によって形成できる(後述する他の磁気センサにおいて同じ)。この構造では、スイッチ44dを除いて機械的可動部分が存在せず、特に、スイッチ44dとしてMR型素子やホール素子を用いた場合には機械的可動部分を完全に排除でき、信頼性を高めることができる(図11に示す例においても同様)。
次に、永久磁石利用型の切替スイッチの他の例について説明する。図10は切替えスイッチ45の拡大断面図であり、(a)は非磁性体にて形成された第2の送電電極13に対向配置された状態、(b)は強磁性体にて形成された第1の送電電極12に対向配置された状態を示す。この切替スイッチ45は、受電電極21に接するように配置された永久磁石45aと、受電電極21に接続された線路L14を線路L11と線路L13のいずれかに対して切替えるもので、永久磁石45aの近傍位置に固定されたリードスイッチ45bと、これら永久磁石45aとリードスイッチ45bの相互間に配置されたヨーク45cを備えて構成されている。
この構造では、図10(a)に示すように、切替スイッチ45が非磁性体にて形成された第2の送電電極13に対向配置された場合には、永久磁石45aの磁束が第2の送電電極13を流れないため、永久磁石45aからの磁束がヨーク45cを介してリードスイッチ45bに集まり、リードスイッチ45bの可動接点が磁化されてヨーク45cに引き寄せられて、図10(a)に示す方向に駆動される。一方、図10(b)に示すように、切替スイッチ45が強磁性体にて形成された第1の送電電極12に対向配置された場合には、永久磁石45aの磁気が第1の送電電極12を流れるため、永久磁石45aからリードスイッチ45bに至る磁束が減少し、リードスイッチ45bの可動接点の磁化が解消されて自己の弾性により図10(b)に示す方向に駆動される。この構造では、リードスイッチ45bを除いて機械的可動部分が存在しないため、信頼性を高めることができる。
次に、永久磁石利用型の切替スイッチの他の例について説明する。図11は切替えスイッチ46の拡大断面図であり、(a)は非磁性体にて形成された第2の送電電極13に対向配置された状態、(b)は強磁性体にて形成された第1の送電電極12に対向配置された状態を示す。この切替スイッチ46は、永久磁石46aと、永久磁石46aを支持するバネ46bと、磁気センサ46cと、受電電極21に接続された線路L14を線路L11と線路L13のいずれかに対して切替えるもので、磁気センサ46cによって駆動されるスイッチ46dを備えて構成されている。
この構造では、図11(a)に示すように、切替スイッチ46が非磁性体にて形成された第2の送電電極13に対向配置された場合には、永久磁石46aがバネ46bによって磁気センサ46cに近接する位置に保持されるので、永久磁石46aの磁束が磁気センサ46cによって検知され、磁気センサ46cは、スイッチ46dを図11(a)に示す方向に駆動する。一方、図11(b)に示すように、切替スイッチ46が強磁性体にて形成された第1の送電電極12に対向配置された場合には、永久磁石46aがバネ46bの付勢力に抗して第1の送電電極12に引き寄せられるので、永久磁石46aの磁束が磁気センサ46cによって検知されなくなり、磁気センサ46cは、スイッチ46dを図11(b)に示す方向に駆動する。この構造では、永久磁石46aを移動させることで磁束密度の変化を大きくすることができ、磁気センサ46cによる検知を確実に行うことができる。
次に、永久磁石利用型の切替スイッチの他の例について説明する。図12は切替えスイッチ47の拡大断面図である。この切替スイッチ47は、アルミニウム等の非磁性体で形成されたものであって受電電極21に接するように配置された外筐体47aの内部に、内筐体47bを可動自在に収容して構成されている。外筐体47aの内部上面と内筐体47bの外部底面との間にはバネ47cが設けられており、このバネ47cによって内筐体47bが受電電極21から遠ざかる方向に付勢されている。内筐体47bには、可動自在に収容された永久磁石47dと、外筐体47aに対して図示しない開口を介して固定された固定部47eと、この固定部47eを介して外筐体47aに対して固定されたマイクロスイッチ47fが収容されている。このマイクロスイッチ47fは、内筐体47bとの間に接点47gを有し、この接点のオン/オフ状態に応じて、スイッチ47hを切替える。
この構造では、切替スイッチ47が非磁性体にて形成された第2の送電電極13に対向配置された場合には、永久磁石47dが第2の送電電極13に引き寄せられることがないため、内筐体47bがバネ47cによって受電電極21から遠ざかる方向に付勢され、マイクロスイッチ47fの接点47gが内筐体47bに押し付けられることなくオフとなる。一方、切替スイッチ47が強磁性体にて形成された第1の送電電極12に対向配置された場合には、永久磁石47dが第1の送電電極12に引き寄せられることで、内筐体47bがバネ47cの付勢力に抗して受電電極21に引き寄せられるので、マイクロスイッチ47fの接点47gが内筐体47bに押し付けられてオンとなる。このようなマイクロスイッチ47fのオン/オフ状態に応じてスイッチ47hを駆動することで、線路L14を線路L11と線路L13のいずれか一方に選択的に接続することができる。
次に、磁気特性検知型の判別機構を適用した判別切替部40について説明する。図13は磁気特性検知型の判別機構を適用した判別切替部40を備える可動体20を固定体10と共に示す縦断面図である。この構成では、第1の送電電極12又は第2の送電電極13のいずれか一方の磁気特性と、第1の送電電極12又は第2の送電電極13のいずれか他方の磁気特性とを、相互に異なるものとする。そして、判別切替部40は、磁気特性の相違を検知する磁気特性検知手段としての後述する各種の探索プローブを備え、この探索プローブの検知結果に基づいて、第1の送電電極12と第2の送電電極13との判別を行う。
このような磁気特性検知型の判別機構を適用した判別切替部40の具体的構成例について説明する。図14は第1の送電電極12と受電電極21の近傍の拡大断面図である。この例では、第1の送電電極12の上面の床板3をゴム磁石3Aとして形成している。一方、受電電極21を非磁性体で形成し、この受電電極21には探索プローブ50を設けている。この探索プローブ50は、磁気センサ50a、50bを備えている。そして、ゴム磁石3Aからの磁束を磁気センサ50a、50bで検知することで、第1の送電電極12を探索し、この探索結果に基づいてスイッチを介して線路L14を線路L11と線路L13のいずれか一方に選択的に切替える(スイッチ及び各線路L11、L13、L14は例えば図9と同様に構成できるので図示を省略する)。なお、複数の磁気センサ50a、50bを設けているのは、ゴム磁石3Aによる磁束は一方向の磁場しか作らないためであり、複数の磁気センサ50a、50bをセンサ感度を有する方位が異なるように配置している。
磁気特性検知型の探索プローブの他の例について説明する。図15は磁気プローブの拡大断面図であり、(a)は励磁コイル51aとモニタコイル51bを用いた磁気プローブ51、(b)は励磁コイル52aと磁気センサ52bを用いた磁気プローブ52、(c)は励磁コイル53aをコンデンサ53bで並列共振させる磁気プローブ53を示す。図15(a)の例では、交流電源で励起した励磁コイル51aで磁界を発生させ、この磁界が第1の送電電極12と第2の送電電極13から受ける影響の差を、モニタコイル51bで検知する。図15(b)の例では、交流電源で励起した励磁コイル52aで磁界を発生させ、この磁界が第1の送電電極12と第2の送電電極13から受ける影響の差を、磁気センサ52bで検知する。図15(c)の例では、交流電源で励起した励磁コイル53aで磁界を発生させる際に、励磁コイル53aに並列接続されたコンデンサ53bの容量を変化させて、第1の送電電極12又は第2の送電電極13に応じた並列共振条件を満たすようにし、この並列共振条件を満たす場合の共振周波数に基づいて、第1の送電電極12と第2の送電電極13を判別する。
これら図15に示した磁気プローブ51〜53の使い方を図16に示す。図16において、(a)は磁気プローブ51〜53を受電電極21に取り付けた状態の縦断面図、(b)は磁気プローブ51〜53を非磁性体にて形成された第2の送電電極13に対向配置した状態の縦断面図、(c)は磁気プローブ51〜53を強磁性体にて形成された第1の送電電極12に対向配置した状態の縦断面図である。図16(a)に示すように、磁気プローブ51〜53を取り付けた受電電極21を空間中で励磁させた場合、磁気プローブ51〜53による磁束のほぼ100%が当該磁気プローブ51〜53を差交し、インダクタンスは大きな値となる。図16(b)に示すように、磁気プローブ51〜53を取り付けた受電電極21を、アルミニウム等の非磁性体にて形成した第2の送電電極13に対向配置した場合、磁気プローブ51〜53による磁束が非磁性体を貫通することで、渦電流と反対方向の磁束が発生し、磁気プローブ51〜53による磁束が磁気的に打ち消される.このため、インダクタンスは小さく見える。図16(c)に示すように、磁気プローブ51〜53を取り付けた受電電極21を、鉄等の強磁性体にて形成した第1の送電電極12に対向配置した場合、磁気プローブ51〜53による磁束の一部は第1の送電電極12を透過するが、その多くは第1の送電電極12を流れる磁路を通過するため、反対方向の磁界が発生せず、インダクタンスは大きな値となる。従って、これら第1の送電電極12と第2の送電電極13の違いを、モニタコイル51b、磁気センサ52b、あるいはコンデンサ53bの容量変化により検知することで、上述した他の例と同様にスイッチを切り替えることが可能となる。なお、このように第1の送電電極12に磁気プローブ51〜53を配置する場合、床板3としては透磁材料を用いる。
次に、これら磁気プローブ51〜53が配置された受電電極21の構造についてさらに詳細に説明する。図17は、受電電極21の平面図であり、(a)は受電電極21を渦電流と共に示す図、(b)は受電電極21を送電電流と共に示す図、(c)は受電電極21を磁気プローブ51〜53と共に示す図である。図17(a)に示すように、受電電極21は全体として円板状に形成されており、その中心から放射方向(径方向)に沿って複数のスリット21aが形成されている。従って、受電電極21を磁気プローブ51〜53に近接させた場合であっても、渦電流はスリット21aで阻害されて流れない(図17(a)には説明の便宜上として渦電流を示しているが、実際にはこの渦電流は流れない)。一方、図17(b)に示すように、送電電極12、13から送電された電流は、放射方向に沿って円滑に流れる。なお、図17(c)に示すように、例えば、磁気プローブ51〜53を全体として円環状に形成し、受電電極21と同心状に配置することができる。
次に、エネルギー利用型の判別機構を適用した判別切替部40の具体的構成例について説明する。図18は、エネルギー利用型の判別を適用した判別切替部40を備える可動体20を固定体10と共に示す縦断面図である。この構成では、第1の送電電極12又は第2の送電電極13の一方(図18では第1の送電電極12)に近接する位置に、電波、磁場、音波、振動、光等のエネルギーを発するエネルギー出力手段としてのアクチュエータ60を設け、受電電極21には、判別切替部40の一部として、このエネルギーを検知するエネルギー検知手段としてのエネルギーセンサ61を設け、このエネルギーセンサ61の検知結果に基づいて、第1の送電電極12と第2の送電電極13との判別を行う。
このような構造の具体例について説明する。図19は、エネルギー利用型の判別を適用した判別切替部40を備える可動体20を固定体10と共に示す縦断面図である。この図19の例では、第1の送電電極12にアクチュエータ60としてのコイル62を巻き付けており、当該第1の送電電極12に平行な磁場をコイル62によって誘起し、この磁場を、受電電極21に設けたエネルギーセンサ61としての磁気センサ63にて検知し、この検知結果に基づいてスイッチを介して線路L14を線路L11と線路L13のいずれか一方に選択的に切替える(スイッチ及び線路L11、L13、L14は例えば図9と同様に構成できるので図示を省略する)。なお、この場合には、第1の送電電極12を鉄にて形成することで、この第1の送電電極12を磁心として機能させることができる。
また、図19の構造に加えて、磁気を増幅するための磁気増幅パネルを設けてもよい。図20は、磁気増幅パネル64を備えた磁気センサ63を示す図であり、(a)は磁気センサ63を第1の送電電極12及び受電電極21と共に示す側面図、(b)は磁気増幅パネル64及び磁気センサ63の平面図、(c)は磁気増幅パネル64及び磁気センサ63の縦断面図である。この例では、強磁性材料で形成した磁気増幅パネル64の内部に磁気センサ63を配置しており、磁気増幅パネル64にて増幅した磁気を磁気センサ63で検知することで、検知感度を向上させることが可能となる。なお、一般に、磁気センサ63は一方向しか感度を有しないため、図20(c)に示すように、一対の磁気センサ63A、63Bを各々の感度方向が相互に直交するように重合させることが好ましい。あるいは、図示は省略するが、第1の送電電極12に対して、一対のコイル62を各々の磁気方向が相互に直交するように設けることが好ましい。
図21は、エネルギー利用型の切替スイッチの他の例に係る拡大断面図である。この図21の例では、第1の送電電極12の近傍(受電電極21とは反対側)に発光素子65を設け、この発光素子65にて発せられた光を、受電電極21に設けた受光素子66にて検知している。この場合、第1の送電電極12及び受電電極21には、光の透過が可能なように図示しない開口部が形成されていると共に(例えば、第1の送電電極12及び受電電極21がメッシュ状に形成されている)、床板3にも透光性を持たせている。
(構成−送電電極及び受電電極の詳細)
次に、送電電極12、13及び受電電極21の形状や配置位置についてより詳細に説明する。図22は図1の床部周辺の斜視図、図23は送電電極12、13と受電電極21との配置関係を示す平面図(この図23では、相互に異なる方向で配置された複数の可動体20A〜20Dを示す)。なお、固定体10の各部は実際には床板3にて覆われて非露出状に配置されているが、図22、23では、床板3を取り外して固定体10の各部を露出させた状態を示す。
図22に示すように、床板3の下方には複数の電力供給シート70が敷設されている。各電力供給シート70は、平面形状を方形状とされており、図23に示すように、少なくとも送電電極12、13を備え、さらには、固定体10の構成要素の全部又は一部(交流電源11、第1の送電電極12、第2の送電電極13、通信部14、又は制御部16)を備える。この構成では、シート単位で送電電極12、13の設置を行うことができるので、送電電極12、13の設置やその設置数の調整が容易になる。このようにシート単位で送電電極12、13を並設する場合、例えば、固定体10の通信部14は一対の第1の送電電極12及び第2の送電電極13に対して一つずつ設け、制御部16は各電力供給シート70に対して一つずつ設ける。ただし、交流電源11のみは、複数の各電力供給シート70に対して一つのみ設ける。この複数の電力供給シート70の敷設後、各電力供給シート70の各部を相互に公知の手段で接続する。この電力供給シート70の敷設範囲は電力被供給領域2に対応させることが好ましく、例えば、居室の全領域を電力被供給領域2とする場合には、当該居室の床板3の下方の略全面に電力供給シート70を敷設することが好ましく、あるいは、居室の一部分のみを電力被供給領域2とする場合には、当該一部分に対応する当該居室の床板3の下方にのみ電力供給シート70を敷設してもよい。
各電力供給シート70においては、送電電極12、13は、単位面積当たりの当該送電電極12、13の敷設効率を高めるために、相互に所定間隔を隔てて複数並設されている。特に、第1の送電電極12と第2の送電電極13とは、図示の上下方向及び左右方向において隣接する送電電極12、13が相互に異なる極性になるように、これら上下方向及び左右方向において交互に配置されている(図23では第1の送電電極12を白抜きの正四角形、第2の送電電極13を斜線付きの正四角形にて示す)。なお、各送電電極12、13は、方向による性能差が極力小さくなるように、それぞれ平面形状を方形状とされている。
また、1つの可動体20A〜20Dに対しては、受電電極22を少なくとも一対設ければよいが、ここでは、図23に示すように、1つの可動体20A〜20Dに対して受電電極22を多数配置することで、全体として所要の受電面積を確保している。このように1つの可動体20A〜20Dに受電電極21を多数配置する場合における当該受電電極21の並設形状は任意であり、図23のような方形状の他、円形状としてもよい。各受電電極21の個々の平面形状は、図23に示すように円形状としてもよい。
また、図23において、各受電電極21は、上述のように平面形状を円形状とされており、この円形の直径は複数の送電電極12、13の相互の並設間隔よりも十分に小さくなるように決定されている。従って、図23に示すように可動体20A〜20Dが様々な方向で配置された場合であっても、一つの受電電極21が複数の送電電極12、13の両方に同時に跨ることがないので、一つの受電電極21と複数の送電電極12、13との相互間で同時にコンデンサを構成することが防止され、このようなコンデンサによって電力供給に悪影響を与えることが防止される。この構成によれば、各受電電極21を任意の位置に配置でき、可動体20A〜20Dの可動の自由度を高めることができる。
さらに、これら複数の受電電極21の相互の並設間隔は、当該複数の受電電極21の相互間におけるコンデンサ容量が電力供給に悪影響を生じないように決定されることが好ましい。具体的には、第1の送電電極12又は第2の送電電極13のいずれか一方から、コンデンサを介して、第1の送電電極12又は第2の送電電極13のいずれか他方に電流が流れることがないように、受電電極21の相互間隔が決定される。
(電力供給制御処理)
次に、上述のように構成された固定体10及び可動体20における電力供給制御処理について図3を参照しつつ説明する。この制御においては、固定体10の一部機能を待機状態とすることによって当該固定体10の消費電力を低減する待機モードと、固定体10の全機能を可動状態として電力供給を行う通常運転モードとの2つのモードを切替えて電力供給を行う。
例えば、可動体20は、直列共振条件に合致するようにコイル22の値が設定されており、任意のタイミングで、床板3の任意の位置に配置される。また、通信部25は、電力供給要求信号を常時出力する。
一方、固定体10は、初期状態では待機モードとされている。具体的には、通信部14のみに微小電力を供給して当該通信部14のみを起動状態としておき、他の部分については電力供給を行わずにスリープ状態として省電力化を図る。固定体10の通信部14は、当該可動体20の通信部25からの電力供給要求信号を常時監視しており、当該固定体10の上方に可動体20が配置された場合に、通信部25が通信部14からの電力供給要求信号を受信する。このように受信された電力供給要求信号が通信部14から制御部16に送信されると、待機モードが運転モードに切替えられ、制御部16が起動され、制御部16が電力供給制御を開始する。このような電力供給制御によれば、常に運転モードにしている場合に比べて、固定体10の消費電力を低減できる。
なお、このような処理に加えて、IDによる可動体20の認証を行うようにしてもよい。例えば、通信部25から通信部14に対して電力供給要求信号と共に可動体20のIDを送信し、このIDを受信した通信部14は、当該IDを制御部16に送信する。制御部16は、このIDをさらにハブ30を介してサーバ31に送信し、このサーバ31において予め登録されたIDに基づいて認証を行い、この認証結果を制御部16に返す。そして、制御部16は、この認証結果に基づいて電力供給の可否を決定してよい。
この実施の形態に係る電力供給システムでは、固定体10の上方に可動体20が配置されていない場合には、直列共振条件が成り立たず、電力供給が行われないため、例えば、固定体10を常に運転モードにしておき、床板3の上を人が歩いたようば場合であっても、人体に電流が流れるような事態を防止でき、安全性を維持できる。例えば、本願発明者による実験では、固定体10の上方に可動体20が配置した場合において、送電出力を約12.7kW(出力電圧を約800V0p)とした場合には、送電効率は約99.6%と極めて高い効率を示したが、可動体20を配置せずに、第1送電電極と第2送電電極を平面的に跨ぐように鉄板を配置した場合には、接合容量が可動体20を配置した場合の約1.7倍になると共に、負荷抵抗が約0.002mオームとなり、送電出力は約0.3mW、伝送効率はほぼ0%となり、安全性が確認された。
(実施の形態1の変形例)
次に、実施の形態1の変形例について説明する。図24は、変形例に係る固定体10及び可動体20の要部拡大図である。この図24に示す例では、可動体20の通信部25は、電力供給要求信号やIDの如き通信データを、電力供給用の線路に重畳して固定体10に送信する。固定体10においては、通信部14の両端が結合用のコンデンサ15を介して電力供給用の線路に接続されており、また通信データ遮断用のコイル18を設けていることから、コンデンサ15を介して通信データの周波数成分のみが電力から分離されて通信部14に受信される。ただし、このように通信部14の両端にコンデンサ15を設けた場合には不要なインピーダンスを増加させる可能性があるため、図3に示すように、通信部14の一端にのみコンデンサ15を設けることがより好ましい。
図25は、他の変形例に係る固定体10及び可動体20の要部拡大図である。この図25に示す例では、可動体20の通信部25は、線路L15を介して電力供給を受けて駆動され、電力供給要求信号を無線送信する。一方、固定体10の通信部14には、線路L6を介してアンテナ17が接続されている。アンテナ17は、送電電極12、13の相互間に設けられており、通信部25から送信された電力供給要求信号がアンテナ17を介して受信され通信部14に出力される。
(実施の形態1の効果)
このような構成によれば、送電電極12、13を電力被供給領域2に露出させる必要がないため、送電電極12、13が人体に触れることによる感電の危険性をなくすことができ、心理的な不安も解消することができるので、オフィス空間のように人がいる場所への導入が容易になる。特に、直列共振条件が満たされない場合には電力供給が行われないので、例えば固定体10の電源を常にオンにしておき、人や物が送電電極12、13に近づいた場合であっても、感電や短絡のおそれがないため、電力供給システムの安全性を確保することができる。また特に、共通の交流電源11から複数の第1の送電電極12及び複数の第2の送電電極13に対して電力を供給するので、第1の送電電極12及び第2の送電電極13の各々に交流電源11を設けることが不要となり、固定体10の構成を簡易化することができると共に、固定体10の製造コストを低減することができる。
また、第1の送電電極12と第2の送電電極13を判別切替部40を用いて判別できるので、固定体10に対する任意の位置に可動体20を配置しても自動的に電力供給を行うこと可能となり、可動体20の配置の自由度が向上する。
また、コイル22を可動体20に配置したので、直列共振条件を可動体20で調整することができ、固定体10の調整が不要になるため、共通の固定体10を用いて様々な可動体20に対する電力供給を行うことが一層容易になる。
また、判別切替部40を永久磁石利用型とした場合には、第1の送電電極12又は第2の送電電極13との相互間の磁力を用いて、第1の送電電極12と第2の送電電極13を判別できるので、固定体10に対する任意の位置に可動体20を配置しても自動的に電力供給を行うこと可能となり、可動体20の配置の自由度が向上する。特に、永久磁石を用いた場合には、機械的部分を低減できるため、電力供給システムの耐久性を高めることができる。
また、判別切替部40を磁気特性検知型とした場合には、磁気特性検知手段の検知結果に基づいて、第1の送電電極12と第2の送電電極13を判別できるので、第1の送電電極12と第2の送電電極13を判別できるので、固定体10に対する任意の位置に可動体20を配置しても自動的に電力供給を行うこと可能となり、可動体20の配置の自由度が向上する。
また、判別切替部40をエネルギー利用型とした場合には、エネルギー検知手段の検知結果に基づいて、第1の送電電極12と第2の送電電極13を判別できるので、第1の送電電極12と第2の送電電極13を判別できるので、固定体10に対する任意の位置に可動体20を配置しても自動的に電力供給を行うこと可能となり、可動体20の配置の自由度が向上する。例えば、光による判別を行う場合には、磁力を用いる必要がないため、磁力利用に制限がある領域においても電力供給システムを容易に導入することができる。
〔実施の形態2〕
次に、実施の形態2について説明する。この実施の形態2は、固定体側の電源供給用の切り替えスイッチを省略すると共に、可動体側における判別切替手段も省略してスイッチレス化を図った形態である。ただし、実施の形態2の構成及び処理に関し、特に説明なき構成及び処理は実施の形態1と同じであり、必要に応じて実施の形態1と同じ符号を付して、その説明を省略する。
図26は固定体10及び可動体80を簡略化して示す縦断面図、図27は図26の固定体10及び可動体80を詳細に示した要部拡大図である。この固定体10は、1つの共通の交流電源11から複数の固定体10の各々に電力供給を行っている。この交流電源11は、具体的には、従来のシステムに係る図32と同様に、直流電源11Aと、複数のトランジスタとダイオードをスイッチング制御部にてスイッチングするスイッチング部11Bとを備えて構成されており、直流電源11Aによる直流電流をスイッチング部11Bにてスイッチングすることで所定周波数の交流電流としている。
可動体80は、一対の受電電極21を備えて構成されている。ここで、実施の形態1の判別切替部40は省略されており、一方の受電電極21は線路L11を介して負荷24の一方の端子24aに対して切り替え不能に固定的に接続されており、他方の受電電極21は線路L13を介して負荷24の他方の端子24bに対して切り替え不能に固定的に接続されている。すなわち、この実施の形態2においては、可動体80が小型の装置であって、第1の送電電極12と第2の送電電極13に対応する位置に一対の受電電極21が配置されるように、使用者が可動体80を位置決めしながら手等で移動させ、所望位置に設置することを想定している。このため、一対の受電電極21は、第1の送電電極12と第2の送電電極13に対して1対1で対応するものとなっており、判別切替部40を省略することが可能となっている。また、可動体80には、平滑用のコンデンサ81が接続されている。この平滑用のコンデンサ81は、負荷24に対して並列接続されており、コイル22を介して供給された直流電力を平滑化する。
ここで、可動体80の移動中に、通信部25から常に電力供給要求信号を出力し続けた場合には、通信部25を駆動するための電源(例えば可動体20に内蔵した図示しない電池)の消耗が過大になる可能性がある。このため、可動体80には、負荷24及び通信部25と線路L16、L17を介して通信可能に接続された制御部(コントローラー)82を設けている。この制御部82には、スイッチ83、OK表示灯84、及びNG表示灯85が接続されている。また、制御部82は、コイル22と負荷24の間に接続された電流検知用の検出部(ホール素子)86に線路L18を介して接続されることにより、ホール素子86にて検知された電流をモニタ可能である。さらに、制御部82は、これら負荷24とホール素子86の間に線路L19を介して接続されており、負荷24に供給される電圧をモニタ可能である。このような構成において、使用者が可動体80を所望位置に設置した後、スイッチ83を押した場合に、制御部82は通信部25を制御して電力供給要求信号を出力させる。そして、制御部82は、モニタしている電流と電圧に基づいて、固定体10からの電力供給の有無を判定し、電力供給がない場合にはNG表示灯85を点灯又は点滅させ、電力供給がある場合にはOK表示灯84を点灯又は点滅させる。
図28は変形例に係る固定体10及び可動体80を簡略化して示す縦断面図、図29は図28の固定体10及び可動体80を詳細に示した要部拡大図である。この可動体80は、図26、27に示すコイル22を省略することによって構成されている。発振周波数が十分に高い場合には、コンデンサ5のインピーダンスが小さくなるので、直列共振を用いることなく電力伝送が可能になるため、このようにコイル22を省略することが可能となり、この場合には、可動体80の構成を一層簡素化することができる。
ここで、図26から図29の例では、使用者が自ら可動体80の位置決めを行うことを想定しているため、当該位置決めを容易に行うことができる工夫を施すことが好ましい。以下では、このような工夫について説明する。図30(a)〜(c)及び図31(a)〜(b)は、送電電極12、13と受電電極21の拡大縦断面図である。
図30(a)の例では、送電電極12、13と受電電極21には、これらがアルミニウム等の非磁性の導電材で形成されていることを前提として、これらが相互に異極となるように(図示の例では、送電電極12、13がN極、受電電極21がS極となるように)、永久磁石87を設けている。この構成によれば、送電電極12、13と受電電極21の相対位置が大きくずれているときには、強い斥力が生じ、送電電極12、13と受電電極21の相対位置が合致している場合には、強い吸引力を生じるため、使用者がこれら斥力や吸引力を感じつつ可動体80を移動させることで、位置決めを一層容易に行うことが可能となる。
図30(b)の例では、床板3において送電電極12、13に対応する箇所に、受電電極21の形状に対応した平面形状及び深さの凹部88が形成されている。この構成によれば、使用者が、この凹部88に受電電極21が収まるように可動体80を移動させることで、位置決めを一層容易に行うことが可能となる。
図30(c)の例では、床板3において送電電極12、13に対応する箇所が、それ以外の箇所とは異なる所定の色で形成されている(図30(c)では、他の箇所と色が異なる部分を符号3Bとして示す)。この構成によれば、使用者が、所定の色の箇所に受電電極21が載置されるように可動体80を移動させることで、位置決めを一層容易に行うことが可能となる。
図31(a)の例では、床板3が半透明または透明になっており、電力被供給領域2から送電電極12、13が目視可能となっている(図31(a)では、半透明または透明の床板3を点線で示す)。この構成によれば、使用者が、送電電極12、13の位置を目視で確認しながら、当該送電電極12、13に対応する位置に受電電極21が載置されるように可動体80を移動させることで、位置決めを一層容易に行うことが可能となる。
図31(b)の例では、床板3の電力被供給領域2側の面に起毛89が形成されているが、送電電極12、13に対応する面には起毛89が形成されていない。この構成によれば、使用者が、起毛89がない箇所に受電電極21が載置されるように可動体80を移動させることで、位置決めを一層容易に行うことが可能となる。
(実施の形態2の効果)
この実施の形態2によれば、実施の形態1と共通の効果に加えて、複数の受電電極21を負荷24に対して固定的に接続したので、可動体80の構成を一層簡素化でき、可動体80の製造コストを一層低減することができる。
〔III〕各実施の形態に対する変形例
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
また、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
(固定体や可動体の配置箇所について)
上記の実施の形態では、固定体10を床部に配置すると共に、可動体20を当該床部の上面に配置した例を示したが、これら形態に限定されず、固定体10及び可動体20は任意の方向にて配置することができる。例えば、固定体10を壁面内や天井内に配置すると共に、可動体20を壁面や天井に接触又は所定間隔を隔てて配置してもよい。
(回路構成について)
また、図示した回路構成の詳細については、特記した場合を除いて任意に変更することができ、例えば、平滑用コンデンサを付加したり、過電流保護用の回路素子を追加してもよく、あるいは、特記した構成に関しても同様の機能を公知の他の回路構成にて代替してもよい。
(通信機能について)
上述したように、直列共振条件が満たされない場合には電力供給が行われないため、固定体10の電力供給を常のオンとしてもよく、この場合には通信機能を省略してもよい。また、通信機能を設ける場合であっても、その具体的構成は改変可能である。
(適用対象について)
上記の実施の形態に係る電力供給システムの具体的な適用例の一つとして、電気自動車を可動体20とした電力供給を挙げることができる。例えば、固定体10を電気自動車用のスタンドの床面に配置し、当該床面の上に停車した可動体20としての電気自動車に対して、電力供給を行うことができる。この場合、必要に応じて、送電電極12、13を床面と共にリフトアップし、電気自動車の底面近傍に設けた受電電極21に近接させてもよい。あるいは、逆に、電気自動車の受電電極21をリフトダウンしてもよい。
本発明の実施の形態1に係る電力供給システムを適用した居室の斜視図である。 図1の固定体及び可動体を簡略化して示す縦断面図である。 図2の固定体及び可動体を詳細に示した要部拡大図である。 永久磁石利用型の判別機構を適用した判別切替部を備える可動体を固定体10と共に示す縦断面図である。 図4の要部拡大図である。 切替スイッチの拡大断面図であり、(a)は非磁性体にて形成された第2の送電電極に対向配置された状態、(b)は強磁性体にて形成された第1の送電電極に対向配置された状態を示す図である。 切替えスイッチの拡大断面図であり、(a)は非磁性体にて形成された第2の送電電極に対向配置された状態、(b)は強磁性体にて形成された第1の送電電極に対向配置された状態を示す図である。 切替えスイッチの拡大断面図であり、(a)は非磁性体にて形成された第2の送電電極に対向配置された状態、(b)は強磁性体にて形成された第1の送電電極に対向配置された状態を示す図である。 切替えスイッチの拡大断面図であり、(a)は非磁性体にて形成された第2の送電電極に対向配置された状態、(b)は強磁性体にて形成された第1の送電電極に対向配置された状態を示す図である。 切替えスイッチの拡大断面図であり、(a)は非磁性体にて形成された第2の送電電極に対向配置された状態、(b)は強磁性体にて形成された第1の送電電極に対向配置された状態を示す図である。 切替えスイッチの拡大断面図であり、(a)は非磁性体にて形成された第2の送電電極に対向配置された状態、(b)は強磁性体にて形成された第1の送電電極に対向配置された状態を示す図である。 切替えスイッチの拡大断面図である。 磁気特性検知型の判別機構を適用した判別切替部を備える可動体を固定体と共に示す縦断面図である。 第1の送電電極と受電電極の近傍の拡大断面図である。 磁気プローブの拡大断面図であり、(a)は励磁コイルとモニタコイルを用いた磁気プローブ、(b)は励磁コイルと磁気センサを用いた磁気プローブ、(c)は励磁コイルをコンデンサで並列共振させる磁気プローブを示す図である。 図15の磁気プローブの使い方を示す図であり、(a)は磁気プローブを受電電極に取り付けた状態の縦断面図、(b)は磁気プローブを非磁性体にて形成された第2の送電電極に対向配置した状態の縦断面図、(c)は磁気プローブを強磁性体にて形成された第1の送電電極に対向配置した状態の縦断面図である。 受電電極の平面図であり、(a)は受電電極を渦電流と共に示す図、(b)は受電電極を送電電流と共に示す図、(c)は受電電極を磁気プローブと共に示す図である。 エネルギー利用型の判別を適用した判別切替部を備える可動体を固定体と共に示す縦断面図である。 エネルギー利用型の判別を適用した判別切替部を備える可動体を固定体と共に示す縦断面図である。 磁気増幅パネルを備えた磁気センサを示す図であり、(a)は磁気センサを第1の送電電極及び受電電極と共に示す側面図、(b)は磁気増幅パネル及び磁気センサの平面図、(c)は磁気増幅パネル及び磁気センサの縦断面図である。 エネルギー利用型の切替スイッチの他の例に係る拡大断面図である。 図1の床部周辺の斜視図である。 送電電極と受電電極との配置関係を示す平面図である。 変形例に係る固定体及び可動体の要部拡大図である。 他の変形例に係る固定体及び可動体の要部拡大図である。 本発明の実施の形態2に係る固定体及び可動体を簡略化して示す縦断面図である。 図26の固定体及び可動体を詳細に示した要部拡大図である。 変形例に係る固定体及び可動体を簡略化して示す縦断面図である。 図28の固定体及び可動体を詳細に示した要部拡大図である。 可動体の位置決めのための構成を示す図であり、送電電極と受電電極の拡大縦断面図である。 可動体の位置決めのための構成を示す図であり、送電電極と受電電極の拡大縦断面図である。 従来の電力供給システムの要部縦断面図である。
符号の説明
1、100 電力供給領域
2、102 電力被供給領域
3、3B、111 床板
3A ゴム磁石
5、15、26、53b、81、109 コンデンサ
10、101 固定体
11、115 交流電源
11A 直流電源
11B スイッチング部
12、105 第1の送電電極
13、106 第2の送電電極
14、25、112、113 通信部
16、82 制御部
17 アンテナ
18、22、62、110 コイル
20、20A〜20D、80、103 可動体
21 受電電極
21a スリット
24、104 負荷
24a、24b 端子
30 ハブ
31 サーバ
40 判別切替部
41、42、43、44、45、46、47 切替スイッチ
41a 軸
41b、42a、44a、45a、46a、47d、87 永久磁石
41c、42c 可動接点
41d、43b、46b、47c バネ
41e、41f、42d、42e 固定接点
41g 防塵カバー
42b カンチレバー
43a ベース
44b、45c ヨーク(磁気回路)
44c、46c、50a、50b、52b、63、63A、63B 磁気センサ
44d、46d、47h、83 スイッチ
45b リードスイッチ
47a 外筐体
47b 内筐体
47e 固定部
47f マイクロスイッチ
47g 接点
50 探索プローブ
51〜53 磁気プローブ
51a、52a、53a 励磁コイル
51b モニタコイル
60 アクチュエータ
61 エネルギーセンサ
64 磁気増幅パネル
65 発光素子
66 受光素子
70 電力供給シート
84 OK表示灯
85 NG表示灯
86 検出部
88 凹部
89 起毛
107 第1の受電電極
108 第2の受電電極
114 接続部
L1〜L19 線路

Claims (7)

  1. 電力供給領域に配置された固定体から、電力被供給領域に配置された可動体を介して、所定の負荷に対して電力を供給するための電力供給システムであって、
    前記固定体は、
    前記電力供給領域と前記電力被供給領域との相互の境界面に対する近傍位置に配置されるものであって、交流電力が供給される複数の第1の送電電極及び複数の第2の送電電極と、
    前記複数の第1の送電電極及び前記複数の第2の送電電極に対して電力を供給する交流電源とを備え、
    前記可動体は、
    前記第1の送電電極又は前記第2の送電電極に対して前記境界面を挟んで対向状かつ非接触に配置されることにより、これら第1の送電電極又は第2の送電電極との間にコンデンサを構成する少なくとも一組の受電電極とを備え、
    前記固定体又は前記可動体に、前記コンデンサと直列にコイルを接続し、これらコンデンサとコイルの直列共振により前記負荷に対する電力供給を行うこと、
    を特徴とする電力供給システム。
  2. 前記可動体は、
    前記複数の受電電極に対して対向配置される電極が前記第1の送電電極と前記第2の送電電極のいずれであるのかを判別し、この判別結果に基づいて、前記負荷に対する前記複数の受電電極の接続の切替えを行う判別切替手段、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の電力供給システム。
  3. 前記可動体は、
    前記複数の受電電極を前記負荷に対して固定的に接続したこと、
    を特徴とする請求項1に記載の電力供給システム。
  4. 前記コイルを、前記可動体に配置したこと、
    を特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電力供給システム。
  5. 前記第1の送電電極又は前記第2の送電電極のいずれか一方を強磁性体にて形成すると共に、前記第1の送電電極又は前記第2の送電電極のいずれか他方を非磁性体にて形成し、
    前記判別切替手段は、永久磁石を備え、当該永久磁石と前記第1の送電電極又は前記第2の送電電極との相互間の磁力を用いて前記判別を行うこと、
    を特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電力供給システム。
  6. 前記第1の送電電極又は前記第2の送電電極のいずれか一方の磁気特性と、前記第1の送電電極又は前記第2の送電電極のいずれか他方の磁気特性とを、相互に異なるものとし、
    前記判別切替手段は、前記磁気特性の相違を検知する磁気特性検知手段を備え、当該磁気特性検知手段の検知結果に基づいて前記判別を行うこと、
    を特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電力供給システム。
  7. 前記第1の送電電極又は前記第2の送電電極のいずれか一方には、所定のエネルギーを出力するエネルギー出力手段を設け、
    前記判別切替手段は、前記エネルギーを検知するエネルギー検知手段を備え、当該エネルギー検知手段の検知結果に基づいて前記判別を行うこと、
    を特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電力供給システム。
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