JP2010148209A - 直流モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量化、性能低下の抑制、および低コギングトルクが得られる直流モータを提供する。
【解決手段】界磁マグネットの磁極に対向するモータフレーム10の角の部分に、開口11a、11bを形成する。この部分は、磁束密度が低いので、取り除いてもモータの性能への悪影響は小さい。更に、この開口11a、11bの軸から見た開き角を、2°〜14°の範囲とする。こうすることで、軽量化しつつ、性能低下小さく、且つ、コギングトルクの小さい直流モータを得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、直流モータに関する。
直流モータのモータフレームは、界磁マグネットが作る磁力の磁路としても機能する。このため、モータフレームは、磁性金属により構成されるのが普通である。磁性金属は、密度が高いので、直流モータの重量を軽減させる必要のある場合は、不利となる。一方、電子機器の軽量化に対応して、直流モータにもなお一層の軽量化が求められている。このような背景において、直流モータのモータフレームに切り欠き部や穴を形成し、軽量化を図る技術が知られている。この技術については、例えば特許文献1〜3に記載されている。
実開昭50−75006号公報 特開平4−67757号公報 特開平4−190646号公報
上述した特許文献には、界磁マグネットの磁極の中心部分に対向する部分であれば、モータフレームに切り欠きや穴を形成しても動作への影響が小さくて済む点が記載されている。
重量軽減のためには、モータフレームに形成される上記の切り欠きや穴を大きくし、直流モータ全体におけるモータフレーム材料の占める割合をできるだけ小さくすることが望まれる。しかしながら、モータフレームは磁路としても機能するので、上述した切り欠きや穴を大きくしてゆくと、磁路が制限され、モータとしての性能が低下する。
そこで問題となるのは、モータフレームの軽量化と性能低下とのバランスの見極めとなる。上述した引用文献1〜3には、この点について記載されていない。また、モータは、コギングトルクを小さくすることが重要であるが、引用文献1〜3では、コギングトルクを低減する技術については記載されていない。そこで本発明は、軽量化、性能低下の抑制、および低コギングトルクが得られる直流モータを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、磁性材料により構成される環状のモータフレームと、複数の磁極を有し、前記モータフレームの内側に配置された界磁マグネットと、前記界磁マグネットの内側に配置された回転子とを備え、前記モータフレームにおける前記界磁マグネットの前記磁極の中心に対向する部分は、1または複数の開口が形成された開口形成領域とされており、前記開口形成領域の前記回転子の回転軸から見た開き角が2°〜14°の範囲であることを特徴とする直流モータである。
本発明は、界磁マグネットの磁極中心に対向するモータフレームの部分は、磁路として利用されず、そのため、この部分を取り除いてもモータの性能低下への影響が小さい点、および上記の部分を取り除いたモータフレームの構造とすると、この部分の回転軸から見た開き角の値が所定の範囲で、界磁マグネットの磁極中央部と磁極間の表面磁束密度による回転子の誘引する力のバランスが取れ、通常のモータフレームの構造よりもコギングトルクが低下する現象に基づくものである。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、回転軸から見た開き角により定義される開口形成領域の幅の寸法を2°〜14°の範囲内に限定することで、モータフレームに開口を設けることによる軽量化、磁路を妨げない範囲に開口を形成することによる起動トルクの低下の抑制、低コギングトルク特性を同時に得ることができる。
開口が一つの場合は、開口形成領域の全体が一つの開口となる。開口が複数の場合は、開口形成領域に複数の開口が形成される。開口が複数の場合、開口が一つの場合に比較して重量の軽減効果は低下するが、強度を確保する点で有利となる。
回転子の回転軸から見た開き角というのは、当該回転軸から開口形成領域を見た際のラジアル方向における一方の境界部から他方の境界部までの角度範囲のことをいう。この開き角が大きければ、それだけ開口形成領域の周方向の寸法は大きくなる。
開口形成領域は、界磁マグネットの磁極の中心に対向した全ての部分に形成するのが理想的であるが、その一部であってもよい。ただし、軸方向から見て非対称な位置に開口形成領域を配置すると回転子に作用する力のラジアル方向のバランスが崩れる傾向が大きくなるので、軸方向から見て対称な位置に開口形成領域を配置する構造が好ましい。
請求項2に記載の発明は、磁性材料により構成される環状のモータフレームと、複数の磁極を有し、前記モータフレームの内側に配置された界磁マグネットと、前記界磁マグネットの内側に配置された回転子とを備え、前記モータフレームにおける前記界磁マグネットの前記磁極の中心に対向する部分は、厚みが薄くされた薄肉領域とされており、前記薄肉領域の前記回転子の回転軸から見た開き角が、2°〜14°の範囲であることを特徴とする直流モータである。
請求項2に記載の発明によれば、開口を設けるのではなく、薄肉化することで、モータフレームの軽量化を実現する。この薄肉化する領域は、請求項1に関連して説明したように、磁路として利用されない部分であるので、薄肉化しても動作上の問題はない。なお、請求項2に記載の発明によれば、薄肉化した部分にもモータフレームを構成する材料が残るので、モータフレームの強度を確保する上では有利となる。
請求項3に記載の発明は、前記モータフレームは略角形状であり、前記開き角が2°〜10°の範囲であることを特徴とする。請求項3に記載の発明によれば、特にコギングトルクを低減させた直流モータを得ることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記モータフレームは略角形状であり、前記開き角が2°〜6°の範囲であることを特徴とする。請求項4に記載の発明によれば、起動トルクが通常のモータフレーム構造の場合よりも高く、且つ、コギングトルクの小さい直流モータを得ることができる。
モータフレームが多角形状である場合、この角の部分は、曲げ加工により形成される。このため、応力が集中しており、この応力の影響は、磁路として機能するモータフレームの他の部分まで及ぶ。一方、モータフレームが角形状の場合、界磁マグネットの中心に対向するモータフレームの部分は、上記角の部分となる。したがって、本発明の開口形成領域や薄肉領域は、上述した応力が集中する部分に形成されることになる。開口形成領域や薄肉領域が形成されると、この集中した応力の影響が緩和されるので、モータフレーム全体における残留応力が緩和される。残留応力があると、磁性材料の透磁率が低下する傾向が生じるが、請求項4に記載の構成とすることで、モータフレームの在留応力が緩和されるので、そうでない構造とした場合に比較して透磁率が高くなる。このため、磁力の利用効率が高くなり、起動トルクが大きくなる。また、請求項4で規定される開き角の範囲は、コギングトルクが低下する範囲であるので、同時に低コギングトルク特性を得ることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発明において、前記界磁マグネットは、環状であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発明において、前記モータフレームは略四角形状であって、角部が円弧状を有し、前記界磁マグネットは、磁極の中心を前記角部に一致させると共に前記磁極の中心から前記磁極の両端部に向かって厚みが次第に減少していることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6に記載の発明において、前記開口の軸方向の寸法は、前記界磁マグネットの軸方向の寸法以上であることを特徴とする。請求項7に記載の発明によれば、磁路して機能しないモータフレーム部分を利用して開口形成領域や薄肉領域を設けることができ、直流モータの性能の低下を抑えつつ、直流モータの軽量化を実現できる。
本発明によれば、軽量化、性能低下の抑制、および低コギングトルクが得られる直流モータが提供される。
(1)第1の実施形態
(構成)
(モータフレームの構成)
図1は、本発明を利用した直流モータを構成するモータフレームの一例である。図1にはモータフレーム10が示されている。モータフレーム10は、軸方向から見て角が丸い略四角形状の外周形状および内周形状を有した環状の構造(角筒状の構造)を備えている。ここで、モータフレーム10は、強磁性特性を有する鋼材により構成されている。モータフレーム10の4つの角部のそれぞれには、開口が形成されている。図1には、そのうちの開口11aと11bが記載されている。
図2は、モータフレーム10を軸方向から見た断面図である。図2には、モータフレーム10に形成された4つの開口11a〜11dが示されている。開口11a〜11dは、モータフレーム10の4つの角部に形成され、軸方向に延在した細長い形状を有している(図1参照)。ここで、開口11a〜11dは、同じ形状と寸法を有している。図2には、開口11aの回転軸から見た開き角αが示されている。ここで角度αの中心は、角部の曲率半径の中心に一致し、モータの中心に一致する状態とされている。
図示するように、開き角αは、ラジアル方向における開口11aの一方の縁と他方の縁との間がなす角度である。なお、開口11a〜11dの部分に複数の開口を設ける場合、開口11a〜11dが設けられている領域が開口形成領域となる。また開口11a〜11dの軸方向の長さは、後述する回転子の突極の軸方向の長さと同じ寸法、あるいはそれより長い寸法とされている。
(直流モータの構成)
図3は、図2と同じ視点から実施形態の直流モータを見た断面図である。図3には、直流モータ1が示されている。直流モータ1は、図1および図2に示すモータフレーム10を備えている。モータフレーム10の4角には、開口11a〜11dが形成されている。モータフレーム10の内側には、界磁マグネット12が固定されている。界磁マグネット12は、外周が略四角形状で、その角の部分が円弧形状を有し、内周が円形状を有した断面の形が環状の筒構造を有している。界磁マグネット12は、4つの磁極13a〜13dを備えている。図3では、磁極13a〜13dの中心の位置が、45°、135°、225°および315°の角度位置とされている。また、磁極13a〜13dの中心は、モータフレーム10の4箇所の角部に対向した位置とされている。
図3に示す角度位置で、0°(360°)、90°、180°および270°の部分が、磁極13a〜13dの隣接する磁極との境界部(端部)となる、例えば、磁極13aの両端部は、角度位置0°と角度位置90°の位置となる。界磁マグネット12は、磁極の中心から、磁極の境界部に向かって厚みが次第に減少し、境界部において厚みが最も薄くなる断面構造を有している。
界磁マグネット12の内側には、回転子14が配置されている。回転子14は、図示するように6個の突極を備えた6スロットの構造を有している。回転子14の回転中心には、回転軸15が固定されている。
図4は、図3に断面形状を示す直流モータを軸方向に平行な面で切断した断面図である。図4には、回転子14の回転軸15が、モータフレーム10にベアリング17および18により回転可能な状態で支持された状態が示されている。符号16は、ブラシ給電機構であり、このブラシ給電機構を介して、回転子14の各突極に巻かれた巻線(図示省略)に駆動電流が供給される。これらの機構は、通常の直流モータと同じである。
(モータフレームの磁束分布)
本発明者らは、直流モータの動作時におけるモータフレーム内の磁束の状態を、コンピュータシミュレーションを用いて調べた。以下、その結果について説明する。図5は、一般的な直流モータの断面形状の概略を示す断面図である。
図5には、角の丸い略四角形状の外周および内周を有した環状のモータフレーム51、このモータフレーム51の内側に収まった外周が角の丸い略四角形状を有し、内周が円形の界磁マグネット52、6スロット構造の回転子53が示されている。
図5に示す直流モータ50を動作させた際の磁束分布を調べた結果、モータフレーム51における符号54の部分は、磁束密度が高く、符号55の部分は磁束密度が低いことが判明した。特にモータフレーム51の符号55の部分の中心部分(界磁マグネット52の磁極の中心に対向する部分)は、磁束密度がほぼゼロに近いことが判明した。このことから、界磁マグネットの磁極の中心に対向した部分のモータフレームの部分(符号55の部分の中心部分)は、磁路として利用されていないことが確認された。他方で、界磁マグネットの隣接する磁極間の境界付近に対向するモータフレームの部分(符号54の部分)は、磁束密度が高く、磁路として機能していることが確認された。
(開口の開き角について)
図6は、モータフレームの形成された開口の開き角と起動トルクとの関係、および当該開き角とコギングトルクとの関係を測定した結果を示すグラフである。図6縦軸の起動トルクおよびコギングトルクの値は、相対値である。図6に示すデータは、図3および図4に示す直流モータ1において、開口11a〜11dの開き角(図2参照)を0°から2°おきに変化させた場合における起動トルクとコギングトルクの値を測定したデータである。なお、開口11a〜11dのそれぞれにおいて、ラジアル方向における中心の角度位置は、図2の角度位置45°、135°、225°、315°であり、開き角の変更は、これら中心角度位置を中心として開き角を変化させることで行った。
図6から以下のことが認識できる。すなわち、起動トルクは、開口11a〜11dの開き角を2°〜14°とした場合に、開口なしの場合に比較して遜色のない値が得られ、開き角が14°を超えると、急激に低下する。また、開き角が2〜6°では、開口がない場合もよりも大きな起動トルクが得られる。
このような傾向が観察されたのは、以下の理由によるものであると推察できる。すなわち、開き角が14°以下で起動トルクの低下が緩やかなのは、動作時に磁路して機能しないモータフレームの部分に開口11a〜11dが形成されているので、磁路が失われることによる起動トルクへの影響が顕在化しないからであると推察される。
また、開き角が14°を超えると、急激に起動トルクが低下するのは、開口11a〜11dが磁路となる部分にまで延長し、磁路として機能するモータフレーム部分が減少し、それにより磁束の利用効率が低下する傾向が大となるからであると推察される。
また、開き角が2〜6°において、開口11a〜11dがない場合もよりも大きな起動トルクが得られるのは、以下の理由によるものと推察される。すなわち、曲げ加工により形成されるモータフレームの角の部分には、大きな残留歪みが残っている。この残留歪みは、曲げ加工が施されていない部分にまで及んでいる。一方、一般に強磁性体に大きな歪みを与えると、透磁率が減少する現象が見られる。ここで、開口11a〜11dが形成されることで、残留歪みが存在するモータフレームの部分が取り除かれるので、上記歪みの影響が軽減され、モータフレーム10全体の透磁率が上昇する。そのため、モータフレーム10に形成される磁路の磁気抵抗が軽減され、起動トルクに寄与する磁束量が増えることによる起動トルクの上昇効果が得られると推察される。
また図6から以下のことが認識される。すなわち、コギングトルクに着目した場合、開口11a〜11dの開き角を2°〜10°とすると、開口なしの場合に比較して、その値は、約20%減となる。そして、開き角が10°を超えると、コギングトルクの値は徐々に上昇し、18°以上となるとコギングトルクの低減効果は見られなくなる。
モータにとって重要なのは、大きな起動トルク(これは効率が高いことを意味する)を有し、且つ、コギングトルクが小さいことである。従って、両者のバランスを見た場合、開口11a〜11dの開き角が2°〜14において、高起動トルクであり、且つ、低コギングトルクが得られることになる。また、さらに高起動トルクを得るのであれば、開口11a〜11dの開き角を2°〜6°にすることが好ましいことも結論される。また、低コギングトルクを追究するのであれば、開口11a〜11dの開き角を2°〜10°にすることが好ましいことも結論される。
(2)第2の実施形態
図7は、開口形成領域に2つの開口を形成した場合の一例を示す斜視図である。図7には、図1に示すのと同様な形状のフレーム71の4箇所の角部にそれぞれ2つの開口が形成された状態が示されている。すなわち、一つの角部に着目すると、開口形成領域72には、開口72aと72bが設けられている。この構造は、他の3つの角部においても同様とされている。
図7には、開口形成領域に2つの開口を形成する例が示されているが、開口の数は3以上でもよい。また、周方向に複数の開口を配置する構造も可能である。また、開口の形状は、図示する形状に限定されず、丸形や四角以外の多角形状であってもよい。
(3)第3の実施形態
図8は、実施形態の一例を示す断面図である。図8には、図3に示す構造において、開口11a〜11dの部分を表裏に貫通した構造とせずに、外周側から窪んだ構造とした例である。この場合、図8に示すように開口11a〜11dの部分は、外周面から薄肉化され、モータフレーム10は、4つの角の部分に薄肉部10a〜10dを有した構造となる。この構造の場合、強度を確保しつつ、重量の軽減を図ることができる。
(4)第4の実施形態
図9は、実施形態の一例を示す断面図である。図9には、図3に示す構造において、界磁マグネットを磁極毎に分割した構造とした例が記載されている。図9に示す例では、界磁マグネットが磁極毎に分離された界磁マグネット21、22、23および24を備えた構造とされている。
(5)第5の実施形態
図10は、実施形態の一例を示す断面図である。図10に示す例では、図3に示す構造において、モータフレーム10の構造を変形している。この例では、モータフレーム10の磁極間(界磁マグネット12の隣接する磁極の間)の肉厚を厚くしている。図10には、この磁極間の肉厚化した部分が、符号31〜34により示されている。肉厚部31〜34が設けられたモータフレーム10の磁極間の部分は、磁路して利用される部分である。肉厚部31〜34を設けることで、磁路の断面積が増大し、その部分の磁気抵抗がそうでない構造とした場合に比較して低くなる。これにより、磁気損失を低下させ、モータの効率を高めることができる。
図10の示す構造によれば、上述した優位性の他に、開口11a〜11dによる軽量化の分を上記肉厚部31〜34に振り分けることで、モータ全体の重量増加を抑えつつ、モータの効率を高くできる優位性も得られる。なお、肉厚部31〜34は、図1〜図4に示すモータフレーム10の構造において、外側に磁性材料を密着して固定した構造(外付け構造)により得ることもできる。
(6)実例
以下の3パターンのサンプルを製造した。下記表1は、通常品、発明を利用した実施品1および実施品2に関してまとめたものである。ここで、試作した直流モータは、図3および図4に示す構造を基本構造として、備考の欄に記載される以外の構造は同じとした。実施品2におけるフレームの極間部を肉厚化というのは、図10に示すモータフレームの断面構造のことである。実施品2では、実施品1における開口形成による軽量化を達成出来た分の重量を極間部の肉厚化に振り向け、全体として比較例と同じ重量としている。また、開口の開き角は10°である。
Figure 2010148209
表1に示されるように、界磁マグネットの磁極中心に対向するモータフレームの4箇所の角部に、図1に示すような開口を形成することで、モータの軽量化を達成できる。実施品2では、重量を比較例と同じとしつつ、モータフレームの極間部を肉厚化することで、起動トルクを増大させ、且つ、漏れ磁束量を大きく減らすことができた。なお、漏れ磁束量は、モータフレームの磁極間の外側部分にプローブを近接させ、モータフレームから漏れ出てくる磁束量を計測した値である。
起動トルクが増大したのは、モータフレームの磁路となる部分の断面積が増大したため、その部分における磁気抵抗が減少し、磁束の損失が低下したためであると考えられる。また、漏れ磁束量が低下したのも同じ理由により、モータフレームの磁路となる部分を通れずにそこから漏れ出る磁束量が低下したためであると考えられる。
(7)その他
開口11a〜11dに補強や塵の侵入を防ぐために、樹脂充填を充填してもよい。実施形態において、界磁マグネットの磁極の数は4に限定されない。回転子も図示する6スロットに限定されない。界磁マグネットを構成する材料は、Nd―Fe―B磁石やフェライト磁石であってもよい。これらの磁石は、ボンド磁石であっても焼結磁石であってもよい。
本発明は、直流モータに利用することができる。
実施形態の直流モータに利用されるモータフレームの外観を示す斜視図である。 図1のモータフレームの断面構造を示す断面図である。 実施形態の直流モータの断面構造を示す断面図である。 実施形態の直流モータの断面構造を示す断面図である。 一般的な直流モータの断面構造を示す断面図である。 モータフレームに形成された開口の開き角と起動トルクとの関係を示すグラフである。 実施形態のモータフレームの外観を示す斜視図である。 実施形態のモータフレームの断面構造を示す断面図である。 実施形態のモータフレームの断面構造を示す断面図である。 実施形態のモータフレームの断面構造を示す断面図である。
符号の説明
1…直流モータ、10…モータフレーム、11a…開口、11b…開口、11c…開口、11d…開口、12…界磁マグネット、13a〜13d…界磁マグネットの磁極、14…回転子、15…回転軸、16…ブラシ給電機構、17…ベアリング、18…ベアリング。

Claims (7)

  1. 磁性材料により構成される環状のモータフレームと、
    複数の磁極を有し、前記モータフレームの内側に配置された界磁マグネットと、
    前記界磁マグネットの内側に配置された回転子と
    を備え、
    前記モータフレームにおける前記界磁マグネットの前記磁極の中心に対向する部分は、1または複数の開口が形成された開口形成領域とされており、前記開口形成領域の前記回転子の回転軸から見た開き角が2°〜14°の範囲であることを特徴とする直流モータ。
  2. 磁性材料により構成される環状のモータフレームと、
    複数の磁極を有し、前記モータフレームの内側に配置された界磁マグネットと、
    前記界磁マグネットの内側に配置された回転子と
    を備え、
    前記モータフレームにおける前記界磁マグネットの前記磁極の中心に対向する部分は、厚みが薄くされた薄肉領域とされており、前記薄肉領域の前記回転子の回転軸から見た開き角が、2°〜14°の範囲であることを特徴とする直流モータ。
  3. 前記モータフレームは略角形状であり、前記開き角が2°〜10°の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の直流モータ。
  4. 前記モータフレームは略角形状であり、前記開き角が2°〜6°の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の直流モータ。
  5. 前記界磁マグネットは、環状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の直流モータ。
  6. 前記モータフレームは略四角形状であって、角部が円弧状を有し、
    前記界磁マグネットは、磁極の中心を前記角部に対向させると共に前記磁極の中心から前記磁極の両端部に向かって厚みが次第に減少していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の直流モータ。
  7. 前記開口の軸方向の寸法は、前記界磁マグネットの軸方向の寸法以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の直流モータ。
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