JP2010147853A - 非可逆回路素子 - Google Patents

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崇 川浪
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Abstract

【課題】終端抵抗の放熱性を向上させて電気特性の劣化を抑えることのできる2ポート型の非可逆回路素子を得る。
【解決手段】永久磁石41により直流磁界が印加されるフェライト32と、該フェライト32に配置された第1中心電極及び第2中心電極と回路基板20を備えた非可逆回路素子(2ポート型アイソレータ)。さらに、整合用コンデンサ及び終端抵抗Rを備えている。終端抵抗Rは、絶縁基板の少なくとも一面に抵抗体膜を形成したチップ型であり、該抵抗体膜を回路基板20の表面に対向させて回路基板20上に実装されている。終端抵抗Rの発熱は回路基板20を介して放熱される。
【選択図】図1

Description

本発明は、非可逆回路素子、特に、マイクロ波帯で使用されるアイソレータやサーキュレータなどの非可逆回路素子に関する。
従来より、アイソレータやサーキュレータなどの非可逆回路素子は、予め定められた特定方向にのみ信号を伝送し、逆方向には伝送しない特性を有している。この特性を利用して、例えば、アイソレータは、自動車電話、携帯電話などの移動体通信機器の送信回路部に使用されている。
この種の非可逆回路素子としては、特許文献1などに記載されている3ポート型アイソレータ、特許文献2などに記載されている2ポート型アイソレータが知られている。この種のアイソレータでは、逆方向に入力した高周波信号は終端抵抗で発熱拡散される。終端抵抗の放熱性が悪いと、温度上昇に伴ってアイソレータの電気特性が劣化してしまう。従って、終端抵抗は過剰な発熱を避けるために良好な放熱性を確保する必要がある。
そのため、特許文献1に記載のアイソレータでは、チップ型抵抗器のグランド側の電極面積を大きくすることで終端抵抗の放熱性を改善している。グランド側電極を回路基板の表面に設けたグランド端子電極にはんだ付けし、抵抗体膜はこの実装面とは反対側に配置される。しかし、このアイソレータでは、終端抵抗として、汎用品ではなく、グランド側電極を大きくした専用品を用いているため、コストが高くつき、設計変更に柔軟に対応できないという問題点を有している。
なお、特許文献1に記載の3ポート型のアイソレータでは、終端抵抗はグランド電極に接続されているために放熱性に対してはそれほど厳しく考慮する必要はない。これに対して、特許文献2に記載の2ポート型のアイソレータは、低挿入損失を達成するために、フェライトに第1及び第2中心電極を互いに絶縁状態で交差して巻回したものである。終端抵抗は入出力ポート間に第1中心電極と並列に接続されているため、終端抵抗はグランド電極に接続されることはなく、そのままでは放熱性が悪く、温度上昇に伴ってアイソレータの電気特性が劣化してしまう。
特許第3682797号公報 国際公開第2007/046299号パンフレット
そこで、本発明の目的は、終端抵抗の放熱性を向上させて電気特性の劣化を抑えることのできる2ポート型の非可逆回路素子を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の一形態である非可逆回路素子は、
永久磁石と、
前記永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトと、
前記フェライトに互いに電気的に絶縁状態で交差して配置された第1中心電極及び第2中心電極と、
前記永久磁石、前記フェライトを搭載するための回路基板と、
を備え、
前記第1中心電極は、一端が入力ポートに電気的に接続され、他端が出力ポートに電気的に接続され、
前記第2中心電極は、一端が出力ポートに電気的に接続され、他端がグランドポートに電気的に接続され、
前記入力ポートと前記出力ポートとの間に第1整合容量が電気的に接続され、
前記出力ポートと前記グランドポートとの間に第2整合容量が電気的に接続され、
前記入力ポートと前記出力ポートとの間に終端抵抗が電気的に接続され、
前記終端抵抗は、絶縁基板の少なくとも一面に抵抗体膜を形成したチップ型であり、該抵抗体膜を前記回路基板の表面に対向させて該回路基板上に実装されていること、
を特徴とする。
前記非可逆回路素子において、逆方向の信号が入力されたとき、その電力は終端抵抗で消費される。終端抵抗はその抵抗体膜が回路基板の表面に対向して実装されているため、抵抗体膜の発熱は回路基板を通じて放熱され、耐電圧特性が向上し、終端抵抗の焼損などの故障を未然に防止できる。終端抵抗は特別な加工や処理が必要ではなく汎用品を使用できる。また、放熱経路の増大によって非可逆回路素子自体の小型化が可能になる。さらに、終端抵抗の温度上昇が抑えられることから、終端抵抗の発熱による抵抗値の変動が小さくなり、アイソレーション特性の劣化が回避される。とりわけ、低挿入損失とするために第2中心電極をフェライトに複数回巻回した2ポート型アイソレータにおいては、終端抵抗に100〜500Ω程度の高い抵抗値のものを使用することになる。このアイソレータにおいては、逆方向の高周波信号の電力消費を終端抵抗の放熱性を改善することで好ましい電気特性を維持でき、効果的である。
また、抵抗体膜を回路基板の表面に対向させることにより、抵抗体膜を従来と同様に回路基板の表面とは反対側に配置することに比べて、終端抵抗に寄生する等価直列インダクタンス成分が減少し、アイソレーション帯域を広帯域化できる。
本発明によれば、終端抵抗の放熱性を改善することができ、2ポート型アイソレータにおいて、抵抗値が高くかつグランド電極に接続されることのない終端抵抗の発熱が緩和され、電気特性の劣化を抑えることができ、小型化にも寄与する。
以下、本発明に係る非可逆回路素子の実施例について添付図面を参照して説明する。
(第1実施例、図1〜図9参照)
本発明に係る非可逆回路素子の第1実施例である2ポート型アイソレータの分解斜視図を図1に示す。この2ポート型アイソレータは、集中定数型アイソレータであり、概略、平板状ヨーク10と、回路基板20と、フェライト32と永久磁石41とからなるフェライト・磁石素子30と、で構成されている。
フェライト32には、図2に示すように、表裏の主面32a,32bに互いに電気的に絶縁された第1中心電極35及び第2中心電極36が形成されている。ここで、フェライト32は互いに対向する平行な第1主面32a及び第2主面32bを有する直方体形状をなしている。
また、永久磁石41はフェライト32に対して直流磁界を主面32a,32bに略垂直方向に印加するように主面32a,32bに対して、例えば、エポキシ系の接着剤42を介して接着され(図4参照)、フェライト・磁石素子30を形成している。永久磁石41の主面41aは前記フェライト32の主面32a,32bと同一寸法であり、互いの外形が一致するように主面32a,41a、主面32b,41aどうしを対向させて配置されている。
第1中心電極35は導体膜にて形成されている。即ち、図2に示すように、この第1中心電極35は、フェライト32の第1主面32aにおいて右下から立ち上がって2本に分岐した状態で左上に長辺に対して比較的小さな角度で傾斜して形成され、左上方に立ち上がり、上面の中継用電極35aを介して第2主面32bに回り込み、第2主面32bにおいて第1主面32aと透視状態で重なるように2本に分岐した状態で形成され、その一端は下面に形成された接続用電極35bに接続されている。また、第1中心電極35の他端は下面に形成された接続用電極35cに接続されている。このように、第1中心電極35はフェライト32に1ターン巻回されている。そして、第1中心電極35と以下に説明する第2中心電極36とは、間に絶縁膜が形成されて互いに絶縁された状態で交差している。
第2中心電極36は導体膜にて形成されている。この第2中心電極36は、まず、0.5ターン目36aが第1主面32aにおいて右下から左上に長辺に対して比較的大きな角度で傾斜して第1中心電極35と交差した状態で形成され、上面の中継用電極36bを介して第2主面32bに回り込み、この1ターン目36cが第2主面32bにおいてほぼ垂直に第1中心電極35と交差した状態で形成されている。1ターン目36cの下端部は下面の中継用電極36dを介して第1主面32aに回り込み、この1.5ターン目36eが第1主面32aにおいて0.5ターン目36aと平行に第1中心電極35と交差した状態で形成され、上面の中継用電極36fを介して第2主面32bに回り込んでいる。以下同様に、2ターン目36g、中継用電極36h、2.5ターン目36i、中継用電極36j、3ターン目36k、中継用電極36l、3.5ターン目36m、中継用電極36n、4ターン目36o、がフェライト32の表面にそれぞれ形成されている。また、第2中心電極36の両端は、それぞれフェライト32の下面に形成された接続用電極35c,36pに接続されている。なお、接続用電極35cは第1中心電極35及び第2中心電極36のそれぞれの端部の接続用電極として共用されている。
即ち、第2中心電極36はフェライト32に螺旋状に4ターン巻回されていることになる。ここで、ターン数とは、中心電極36が第1又は第2主面32a,32bをそれぞれ1回横断した状態を0.5ターンとして計算している。そして、中心電極35,36の交差角は必要に応じて設定され、入力インピーダンスや挿入損失が調整されることになる。
また、接続用電極35b,35c,36pや中継用電極35a,36b,36d,36f,36h,36j,36l,36nはフェライト32の上下面に形成された凹部37(図3参照)に銀、銀合金、銅、銅合金などの電極用導体を塗布又は充填して形成されている。また、上下面には各種電極と平行にダミー凹部38も形成され、かつ、ダミー電極39a,39b,39cが形成されている。この種の電極は、マザーフェライト基板に予めスルーホールを形成し、このスルーホールを電極用導体で充填した後、スルーホールを分断する位置でカットすることによって形成される。なお、各種電極は凹部37,38に導体膜として形成したものであってもよい。
フェライト32としてはYIGフェライトなどが用いられている。第1及び第2中心電極35,36や各種電極は銀や銀合金の厚膜又は薄膜として印刷、転写、フォトリソグラフなどの工法で形成することができる。中心電極35,36の絶縁膜としてはガラスやアルミナなどの誘電体厚膜、ポリイミドなどの樹脂膜などを用いることができる。これらも印刷、転写、フォトリソグラフなどの工法で形成することができる。
なお、フェライト32を絶縁膜及び各種電極を含めて磁性体材料にて一体的に焼成することが可能である。この場合、各種電極を高温焼成に耐えるCu、Ag、Pd又はPd/Agを用いることになる。
永久磁石41は、通常、ストロンチウム系、バリウム系、ランタン−コバルト系のフェライトマグネットが用いられる。永久磁石41とフェライト32とを接着する接着剤42としては、一液性の熱硬化型エポキシ接着剤を用いることが最適である。
回路基板20は、複数枚の誘電体シート上に所定の電極を形成して積層し、焼結した積層型基板であり、その内部には、等価回路である図5及び図6や内部構成図である図7に示すように、整合用コンデンサC1,C2,CS1,CS2,CP1が内蔵され、チップ型素子である終端抵抗R(図1参照)が回路基板20上に外付けされている。なお、図5は第1回路例、図6は第2回路例を示し、図7は図6の回路構成に対応している。また、表面には端子電極25a〜25eが、裏面(実装面)には外部接続用端子電極26,27,28がそれぞれ形成されている。
前記フェライト・磁石素子30は、回路基板20上に載置され、フェライト32の下面の接続用電極35b,35c,36pが回路基板20上の端子電極25a,25b,25cとリフローはんだ付けされて一体化されるとともに、永久磁石41の下面が回路基板20上に接着剤にて一体化される。
平板状ヨーク10は、電磁シールド機能を有するもので、前記フェライト・磁石素子30の直上に配置されている。そして、図1に示すように、回路基板20とヨーク10との間であってフェライト・磁石素子30の周囲には樹脂材11が充填されている。終端抵抗Rも樹脂材11にて覆われている。この樹脂材11は、例えば、主成分としてシリカ、フェノール樹脂、エポキシ樹脂を混合した樹脂である。
整合用回路素子と前記第1及び第2中心電極35,36との接続関係は、例えば、第1回路例である図5及び第2回路例である図6に示すとおりである。ここでは、図6に示す第2回路例に基づいて図7を参照して説明する。
回路基板20の裏面に形成された外部接続用端子電極26は整合用コンデンサCS1を介して端子電極25a(入力ポートA)に接続され、かつ、整合用コンデンサC1と終端抵抗Rとに接続されている。また、端子電極25aはフェライト32の下面に形成された接続用電極35bを介して第1中心電極35の一端に接続されている。
第1中心電極35の他端及び第2中心電極36の一端は、フェライト32の下面に形成された接続用電極35c及び回路基板20の表面に形成された端子電極25b(出力ポートB)を介して終端抵抗R及びコンデンサC1,C2に接続され、かつ、コンデンサCS2を介して回路基板20の裏面に形成された外部接続用端子電極27に接続されている。また、終端抵抗Rは回路基板20の表面に形成された端子電極25d,25eに接続されている。
第2中心電極36の他端は、フェライト32の下面に形成された接続用電極36p及び回路基板20の表面に形成された端子電極25c(グランドポートC)を介してコンデンサC2及び回路基板20の裏面に形成された外部接続用端子電極28と接続されている。また、入力側端子電極25a(入力ポートA)とコンデンサCS1の接続点には接地されたインピーダンス調整用のコンデンサCP1が接続されている。
なお、図5に示す第1回路例は図6及び図7に示す第2回路例における一部の素子(コンデンサCS1,CS2,CP1)を省略した基本タイプである。
以上の構成からなる2ポート型アイソレータにおいては、第1中心電極35の一端が入力ポートAに接続され他端が出力ポートBに接続され、第2中心電極36の一端が出力ポートBに接続され他端がグランドポートCに接続されているため、動作時において、第2中心電極36に大きな高周波電流が流れ、第1中心電極35にはほとんど高周波電流が流れない。それゆえ、挿入損失の小さな2ポート型の集中定数型アイソレータとすることができる。
また、第2中心電極36はフェライト32に2ターン以上巻回されているため、第2中心電極36はインダクタンス値及びQ値が高く、アイソレータとしての特性が向上する。
ところで、外部接続用端子電極27から逆方向の高周波信号が入力された場合、その電力のほとんどは終端抵抗Rにて消費され、そのままでは終端抵抗Rが過剰に発熱することになる。そこで、本第1実施例では、図8(A)に示すように、チップ型の終端抵抗Rをその抵抗体膜を回路基板20の表面に対向させて実装するようにした。
終端抵抗Rは、アルミナ基板61の両端部に電極62を形成するとともに一面に抵抗体膜63を形成し、該抵抗体膜63を保護層64で被覆したものである。材料を例示すると、電極62はガラスを添加した銀からなる厚膜であり、抵抗体膜63は酸化金属を主成分としてガラスを添加した誘電体からなる厚膜であり、保護層64はガラスからなる。電極62が回路基板20上の端子電極25d,25e上にはんだ65にて接合されている。
前記2ポート型アイソレータにおいて、逆方向の信号が入力されたとき、その電力は終端抵抗Rで消費され、終端抵抗Rが発熱する。終端抵抗Rはその抵抗体膜63が回路基板20の表面に対向して実装されているため、抵抗体膜63の発熱は回路基板20を通じて放熱され、耐電圧特性が向上し、終端抵抗Rの焼損などの故障を未然に防止できる。特に、回路基板20が樹脂系材料と比較してセラミックやガラスセラミック複合材料など熱伝導の良好な材料で形成されている場合に効果が大きい。しかも、終端抵抗Rは特別な加工や処理が必要ではなく汎用品を使用できる。さらに、放熱経路の増大によって非可逆回路素子自体の小型化が可能になる。
さらに、終端抵抗Rの温度上昇が抑えられることから、終端抵抗Rの発熱による抵抗値の変動が小さくなり、アイソレーション特性の劣化が回避される。とりわけ、低挿入損失とするために第2中心電極36をフェライト32に複数回巻回した2ポート型のアイソレータにおいては、終端抵抗に100〜500Ω程度の高い抵抗値のものと使用することになる。このアイソレータにおいては、終端抵抗Rの放熱性を改善することで好ましい電気特性を維持でき、効果的である。
終端抵抗Rの抵抗値は、所定の温度特性を有し、温度によって変化する。抵抗値が所定の値から変化するとアイソレーションが減少する。また、終端抵抗Rは繰り返して高温状態に曝されることで抵抗値が増大し、アイソレーションが減少する。しかし、本第1実施例では終端抵抗Rの発熱を低減できるので、本アイソレータを搭載した通信機が動作中におけるアイソレーションの減少がなく、通信機の動作状況の影響を受けにくく、長期にわたって電気特性が安定化する。
一方、図8(B)に示すように、抵抗体膜63を従来と同様に回路基板20の表面とは反対側に配置すると、抵抗体膜63と端子電極25d,25eとの間に等価直列インダクタンス成分LS1,LS2が寄生する。図9はこのインダクタンス成分LS1,LS2を等価回路として示している。本第1実施例では、抵抗体膜63を回路基板20の表面に対向させているので、終端抵抗Rに寄生する等価直列インダクタンス成分が減少し、アイソレーション帯域を広帯域化できる。具体的には、本第1実施例では、等価直列インダクタンス値が約1nH低下し、アイソレーションが20dB以上である帯域幅が0.6%増大した。
以下に、図6の第2回路例における回路定数を示す。
第1中心電極35:インダクタンス値1.7nH
第2中心電極36:インダクタンス値22nH
コンデンサC1:4pF、アイソレーションの周波数を決定する役割を持つ。動作周波数帯でアイソレーションが最大となる値とすることが好ましい。
コンデンサC2:0.3pF、通過周波数を決定する役割を持つ。動作周波数帯で挿入損失が最小となる値とすることが好ましい。
コンデンサCS1:2.5pF、アイソレータを50Ωの特性インピーダンスに整合させる役割を持つ。動作周波数帯で挿入損失が最小となる値とすることが好ましい。
コンデンサCS2:3.5pF、アイソレータを50Ωの特性インピーダンスに整合させる役割を持つ。動作周波数帯で挿入損失が最小となる値とすることが好ましい。
終端抵抗R:390Ω、アイソレータの終端抵抗として逆方向電力を吸収する役割を持つ。動作周波数帯でアイソレーションが最大となる値とすることが好ましい。
コンデンサCP1:0.05pF、アイソレータを50Ωの特性インピーダンスに整合させる役割を持つ。動作周波数帯で入力リターンロスが最大、挿入損失が最小となる値とすることが好ましい。
(変形例、図10参照)
図10に、終端抵抗の実装形態としての変形例を示す。ここでは、終端抵抗Rを樹脂材11で封入する前に、終端抵抗Rのはんだ付け部分を樹脂材12で覆うようにしている。樹脂材12は、アルミナなどのセラミック、窒化アルミニウム、ガラス、酸化シリコンなどをエポキシ樹脂に添加したもので、熱伝導性を有している。
樹脂材12は、通常、アンダーフィル樹脂と呼ばれるもので、基板と部品の接合強度の向上のために、密着性や浸透性の高い樹脂が用いられる。アンダーフィル樹脂として熱伝導性を有する樹脂材12を用いることにより、樹脂材12が抵抗体膜63と回路基板20の表面との間に充填されるので、両者の熱的結合が高くなり、抵抗体膜63の放熱性がより向上する。
(第2実施例、図11参照)
本発明に係る非可逆回路素子の第2実施例である2ポート型アイソレータは、図11に示すように、集中定数型アイソレータであり、概略、上ヨーク70と回路基板80と永久磁石90と第1及び第2中心電極95,96を設けたフェライト91と下ヨーク100とで構成されている。
下ヨーク100には樹脂ケース部101が一体的に形成されており、該樹脂ケース部101に外部接続用端子(IN)102、外部接続用端子(OUT)103、外部接続用端子(GND)104が取り付けられている。上ヨーク70、回路基板80、永久磁石90、フェライト91、第1及び第2中心電極95,96の作用は前記第1実施例で示した平板状ヨーク10、回路基板20、永久磁石41、フェライト32、第1及び第2中心電極35,36の作用と基本的に同じである。また、回路構成は図5又は図6に示した第1回路例又は第2回路例と同様であり、回路基板80の内部構成も図7に示したものと基本的に同じである。本第2実施例は、永久磁石90とフェライト91とのそれぞれの主面を回路基板80の表面に対して平行に、いわゆる横置きに配置したものである。
本第2実施例においても、終端抵抗Rはその抵抗体膜が回路基板80の表面に対向させて実装されている。従って、その作用効果は前記第1実施例と同様である。
(第3実施例、図12参照)
本発明に係る非可逆回路素子の第3実施例であるアイソレータは、図12に示すように、モジュール化したフェライト・磁石素子30と終端抵抗RとコンデンサC1,C2,CS1,CS2,CP1を通信機の配線回路基板50上に形成した端子電極51a,51b,51c,51d,51e,52a,52b,53a,53b,54a,54b,55a,55b,56a,56b上にはんだ付けして搭載したものである。回路構成は図6に示したとおりであり、配線回路基板50内での接続関係は、基本的に図7と同様である。
本第3実施例においても、終端抵抗Rはその抵抗体膜が配線回路基板50の表面に対向させて実装されている。よって、その作用、効果は第1実施例と同様である。
(他の実施例)
なお、本発明に係る非可逆回路素子は前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
例えば、永久磁石のN極とS極を反転させれば、入力ポートと出力ポートが入れ替わる。また、整合回路の構成は任意であり、図5及び図6の等価回路以外の回路構成も可能である。また、第1及び第2中心電極の構成、フェライトに対する巻回数も任意である。
第1実施例である非可逆回路素子(2ポート型アイソレータ)を示す分解斜視図である。 中心電極付きフェライトを示す斜視図である。 前記フェライトを示す斜視図である。 フェライト・磁石素子を示す分解斜視図である。 2ポート型アイソレータの第1回路例を示す等価回路図である。 2ポート型アイソレータの第2回路例を示す等価回路図である。 前記第2回路例における回路基板の内部構成を示すブロック図である。 (A)は第1実施例における終端抵抗の実装状態を示す断面図、(B)は従来例における終端抵抗の実装状態を示す断面図である。 終端抵抗に寄生的に発生する等価直列インダクタンス成分を示す等価回路図である。 終端抵抗の実装状態の変形例を示す断面図である。 第2実施例である非可逆回路素子(2ポート型アイソレータ)を示す分解斜視図である。 第3実施例である非可逆回路素子(2ポート型アイソレータ)を示す分解斜視図である。
符号の説明
12…アンダーフィル樹脂
20,80…回路基板
30…フェライト・磁石素子
32,91…フェライト
35,95…第1中心電極
36,96…第2中心電極
41,90…永久磁石
50…配線回路基板
61…絶縁基板
63…抵抗体膜
C1,C2…整合用コンデンサ
R…終端抵抗
A…入力ポート
B…出力ポート
C…グランドポート

Claims (4)

  1. 永久磁石と、
    前記永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトと、
    前記フェライトに互いに電気的に絶縁状態で交差して配置された第1中心電極及び第2中心電極と、
    前記永久磁石、前記フェライトを搭載するための回路基板と、
    を備え、
    前記第1中心電極は、一端が入力ポートに電気的に接続され、他端が出力ポートに電気的に接続され、
    前記第2中心電極は、一端が出力ポートに電気的に接続され、他端がグランドポートに電気的に接続され、
    前記入力ポートと前記出力ポートとの間に第1整合容量が電気的に接続され、
    前記出力ポートと前記グランドポートとの間に第2整合容量が電気的に接続され、
    前記入力ポートと前記出力ポートとの間に終端抵抗が電気的に接続され、
    前記終端抵抗は、絶縁基板の少なくとも一面に抵抗体膜を形成したチップ型であり、該抵抗体膜を前記回路基板の表面に対向させて該回路基板上に実装されていること、
    を特徴とする非可逆回路素子。
  2. 第2中心電極は前記フェライトの周囲に2ターン以上巻回されていることを特徴とする請求項1に記載の非可逆回路素子。
  3. 前記終端抵抗はその電極を前記回路基板の表面に形成した端子電極にはんだ付けされており、かつ、前記抵抗体膜と回路基板の表面の間に熱伝導性を有する樹脂材が充填されていること、を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の非可逆回路素子。
  4. 前記回路基板は通信機の配線回路基板であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の非可逆回路素子。
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