JP2010143306A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータ/ジェネレータのトルクが制限されるエンジンによる発電状況下で、良好な運転性を確保することができるハイブリッド車両の制御装置を提供する。
【解決手段】エンジンとモータ/ジェネレータが連結された状態で、エンジンは発電分のトルクを出力し、モータ/ジェネレータはトルクを制限しつつ、第2クラッチの滑り量をコントロールする回転数制御を実行するFRハイブリッド車両の制御装置において、エンジン発電制御手段は、発電要求に応じた第1のモータ/ジェネレータトルク制限範囲から、回転数制御を実行しているモータ/ジェネレータのトルク変動により、第1のモータ/ジェネレータトルク制限範囲を超過した分Δに応じて、モータ/ジェネレータトルク制限範囲を縮小し、この縮小した第2のモータ/ジェネレータトルク制限範囲にモータ/ジェネレータトルクを収めるようにエンジンのトルクを補正する。
【選択図】図5

Description

本発明は、エンジンとモータ/ジェネレータが搭載され、エンジンが発電分のトルクを出力し、モータ/ジェネレータがトルクを制限することで発電するハイブリッド車両の制御装置に関する。
従来のハイブリッド車両の制御装置は、エンジンとモータ/ジェネレータとの間に介装されエンジンとモータ/ジェネレータとを断接する第1締結要素と、モータ/ジェネレータと駆動輪との間に介装されモータ/ジェネレータと駆動輪とを断接する第2締結要素と、第1締結要素を解放し第2締結要素を締結しモータの駆動力のみで走行する第1走行モードと、第1締結要素及び第2締結要素を締結しエンジンとモータ/ジェネレータの両方の駆動力で走行する第2走行モードと、第1締結要素を締結し第2締結要素をスリップ締結しエンジンとモータ/ジェネレータの両方の駆動力で走行する第3走行モードと、を走行状態に応じて切り替えていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2007-314097号公報
しかしながら、従来のハイブリッド車両の制御装置は、第1締結要素を締結し第2締結要素をスリップ締結しエンジンとモータ/ジェネレータ(以下、MGという。)の両方の駆動力で走行するモードで発進を行う際、エンジンは駆動力と発電分のトルクを出力し、第1締結要素を接続し、MGの回転数を制御して、第2締結要素のスリップ量をコントロールする。ここで、MGにてエンジンの回転変動を抑制するのに必要な実MGトルクがMGトルク制限範囲を超える場合、エンジン回転数が変動する。
このような状況で、実MGトルクがMGトルク制限範囲の発電側を超える場合は、飛び出し感が発生する。一方、実MGトルクがMGトルク制限範囲の力行側を超える場合は、もたつき感が発生し、運転性を悪化させてしまう、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、モータ/ジェネレータのトルクが制限されるエンジンによる発電状況下で、モータ/ジェネレータ回転数制御を行うことが可能となり、良好な運転性を確保することができるハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のハイブリッド車両の制御装置では、エンジンとモータ/ジェネレータが直結あるいは第1クラッチを介して連結され、前記モータ/ジェネレータと駆動輪の間に第2クラッチが介装され、前記エンジンと前記モータ/ジェネレータが直結あるいは連結された状態で、エンジンは発電分のトルクを出力し、前記モータ/ジェネレータはトルクを制限しつつ、第2クラッチCL2の滑り量をコントロールする回転数制御を実行するエンジン発電制御手段を有する。
このハイブリッド車両の制御装置において、前記エンジン発電制御手段は、発電要求に応じた第1のモータ/ジェネレータトルク制限範囲から、回転数制御を実行している前記モータ/ジェネレータのトルク変動により、第1のモータ/ジェネレータトルク制限範囲を超過した分に応じて、モータ/ジェネレータトルク制限範囲を縮小し、この縮小した第2のモータ/ジェネレータトルク制限範囲にモータ/ジェネレータトルクを収めるように前記エンジンのトルクを補正する。
よって、本発明のハイブリッド車両の制御装置にあっては、エンジンとモータ/ジェネレータが直結あるいは連結された状態でのエンジン発電時、エンジン発電制御手段において、発電要求に応じた第1のモータ/ジェネレータトルク制限範囲から、第2クラッチの滑り量をコントロールする回転数制御を実行しているモータ/ジェネレータのトルク変動により、第1のモータ/ジェネレータトルク制限範囲を超過した分に応じて、モータ/ジェネレータトルク制限範囲が縮小され、この縮小され第2のモータ/ジェネレータトルク制限範囲にモータ/ジェネレータトルクを収めるようにエンジンのトルクが補正される。
すなわち、エンジンのトルク補正により、モータ/ジェネレータトルクの回転変動抑制に必要な実モータ/ジェネレータトルクが、モータ/ジェネレータトルク制限範囲を超えることが抑えられる。このため、実モータ/ジェネレータトルクがモータ/ジェネレータトルク制限範囲の発電側を超える場合の飛び出し感発生が防止されるし、力行側を超える場合のもたつき感の発生が防止されることになる。
この結果、モータ/ジェネレータのトルクが制限されるエンジンによる発電状況下で、モータ/ジェネレータ回転数制御を行うことが可能となり、良好な運転性を確保することができる。
以下、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の制御装置が適用された後輪駆動によるFRハイブリッド車両(ハイブリッド車両の一例)を示す全体システム図である。
実施例1におけるFRハイブリッド車両の駆動系は、図1に示すように、エンジンEngと、フライホイールFWと、第1クラッチCL1と、モータ/ジェネレータMGと、第2クラッチCL2と、自動変速機ATと、プロペラシャフトPSと、ディファレンシャルDFと、左ドライブシャフトDSLと、右ドライブシャフトDSRと、左後輪RL(駆動輪)と、右後輪RR(駆動輪)と、を有する。なお、FLは左前輪、FRは右前輪である。
前記エンジンEngは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンであり、エンジンコントローラ1からのエンジン制御指令に基づいて、エンジン始動制御やエンジン停止制御やスロットルバルブのバルブ開度制御が行われる。なお、エンジン出力軸には、フライホイールFWが設けられている。
前記第1クラッチCL1は、前記エンジンEngとモータ/ジェネレータMGの間に介装されたクラッチであり、第1クラッチコントローラ5からの第1クラッチ制御指令に基づいて、第1クラッチ油圧ユニット6により作り出された第1クラッチ制御油圧により、半クラッチ状態を含み締結・開放が制御される。この第1クラッチCL1としては、例えば、ピストン14aを有する油圧アクチュエータ14により締結・開放が制御される乾式単板クラッチが用いられる。
前記モータ/ジェネレータMGは、ロータに永久磁石を埋設しステータにステータコイルが巻き付けられた同期型モータ/ジェネレータであり、モータコントローラ2からの制御指令に基づいて、インバータ3により作り出された三相交流を印加することにより制御される。このモータ/ジェネレータMGは、バッテリ4からの電力の供給を受けて回転駆動する電動機として動作することもできるし(以下、この状態を「力行」と呼ぶ)、ロータがエンジンEngや駆動輪から回転エネルギーを受ける場合には、ステータコイルの両端に起電力を生じさせる発電機として機能し、バッテリ4を充電することもできる(以下、この動作状態を「回生」と呼ぶ)。なお、このモータ/ジェネレータMGのロータは、ダンパーを介して自動変速機ATの変速機入力軸に連結されている。
前記第2クラッチCL2は、前記モータ/ジェネレータMGと左右後輪RL,RRの間に介装されたクラッチであり、ATコントローラ7からの第2クラッチ制御指令に基づいて、第2クラッチ油圧ユニット8により作り出された制御油圧により、スリップ締結とスリップ開放を含み締結・開放が制御される。この第2クラッチCL2としては、例えば、比例ソレノイドで油流量および油圧を連続的に制御できる湿式多板クラッチや湿式多板ブレーキが用いられる。なお、第1クラッチ油圧ユニット6と第2クラッチ油圧ユニット8は、自動変速機ATに付設されるAT油圧コントロールバルブユニットCVUに内蔵している。
前記自動変速機ATは、例えば、前進7速/後退1速等の有段階の変速段を車速やアクセル開度等に応じて自動的に切り換える有段変速機であり、前記第2クラッチCL2は、専用クラッチとして新たに追加したものではなく、自動変速機ATの各変速段にて締結される複数の摩擦締結要素のうち、トルク伝達経路に配置される最適なクラッチやブレーキを選択している。そして、前記自動変速機ATの出力軸は、プロペラシャフトPS、ディファレンシャルDF、左ドライブシャフトDSL、右ドライブシャフトDSRを介して左右後輪RL,RRに連結されている。
実施例1のハイブリッド駆動系は、電気自動車走行モード(以下、「EVモード」という。)と、ハイブリッド車走行モード(以下、「HEVモード」という。)と、駆動トルクコントロール走行モード(以下、「WSCモード」という。)等の走行モードを有する。
前記「EVモード」は、第1クラッチCL1を開放状態とし、モータ/ジェネレータMGの動力のみで走行するモードである。前記「HEVモード」は、第1クラッチCL1を締結状態とし、エンジン走行モード・モータアシスト走行モード・走行発電モードの何れかにより走行するモードである。前記「WSCモード」は、例えば、「EVモード」からの発進時、または、「HEVモード」からの発進時、第2クラッチCL2をスリップ締結状態とし、第2クラッチCL2を経過するクラッチ伝達トルクが、車両状態やドライバー操作に応じて決まる要求駆動トルクとなるようにクラッチトルク容量をコントロールしながら発進するモードである。なお、「WSC」とは「Wet Start clutch」の略である。
次に、ハイブリッド車両の制御系を説明する。
実施例1におけるFRハイブリッド車両の制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、インバータ3と、バッテリ4と、第1クラッチコントローラ5と、第1クラッチ油圧ユニット6と、ATコントローラ7と、第2クラッチ油圧ユニット8と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10と、を有して構成されている。なお、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、第1クラッチコントローラ5と、ATコントローラ7と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10とは、情報交換が互いに可能なCAN通信線11を介して接続されている。
前記エンジンコントローラ1は、エンジン回転数センサ12からのエンジン回転数情報と、統合コントローラ10からの目標エンジントルク指令と、他の必要情報を入力する。そして、エンジン動作点(Ne,Te)を制御する指令を、エンジンEngのスロットルバルブアクチュエータ等へ出力する。
前記モータコントローラ2は、モータ/ジェネレータMGのロータ回転位置を検出するレゾルバ13からの情報と、統合コントローラ10からの目標MGトルク指令および目標MG回転数指令と、他の必要情報を入力する。そして、モータ/ジェネレータMGのモータ動作点(Nm,Tm)を制御する指令をインバータ3へ出力する。なお、このモータコントローラ2では、バッテリ4の充電容量をあらわすバッテリSOCを監視していて、このバッテリSOC情報は、モータ/ジェネレータMGの制御情報に用いられると共に、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給される。
前記第1クラッチコントローラ5は、油圧アクチュエータ14のピストン14aのストローク位置を検出する第1クラッチストロークセンサ15からのセンサ情報と、統合コントローラ10からの目標CL1トルク指令と、他の必要情報を入力する。そして、第1クラッチCL1の締結・開放を制御する指令をAT油圧コントロールバルブユニットCVU内の第1クラッチ油圧ユニット6に出力する。
前記ATコントローラ7は、アクセル開度センサ16と、車速センサ17と、他のセンサ類18(変速機入力回転数センサ、インヒビタースイッチ等)からの情報を入力する。そして、Dレンジを選択しての走行時、アクセル開度APOと車速VSPにより決まる運転点がシフトマップ上で存在する位置により最適な変速段を検索し、検索された変速段を得る制御指令をAT油圧コントロールバルブユニットCVUに出力する。なお、シフトマップとは、アクセル開度と車速に応じてアップシフト線とダウンシフト線を書き込んだマップをいう。上記自動変速制御に加えて、統合コントローラ10から目標CL2トルク指令を入力した場合、第2クラッチCL2の締結・開放を制御する指令をAT油圧コントロールバルブユニットCVU内の第2クラッチ油圧ユニット8に出力する第2クラッチ制御を行う。
前記ブレーキコントローラ9は、4輪の各車輪速を検出する車輪速センサ19と、ブレーキストロークセンサ20からのセンサ情報と、統合コントローラ10からの回生協調制御指令と、他の必要情報を入力する。そして、例えば、ブレーキ踏み込み制動時、ブレーキストロークBSから求められる要求制動力に対し回生制動力だけでは不足する場合、その不足分を機械制動力(液圧制動力やモータ制動力)で補うように、回生協調ブレーキ制御を行う。
前記統合コントローラ10は、車両全体の消費エネルギーを管理し、最高効率で車両を走らせるための機能を担うもので、モータ回転数Nmを検出するモータ回転数センサ21や他のセンサ・スイッチ類22からの必要情報およびCAN通信線11を介して情報を入力する。そして、エンジンコントローラ1へ目標エンジントルク指令、モータコントローラ2へ目標MGトルク指令および目標MG回転数指令、第1クラッチコントローラ5へ目標CL1トルク指令、ATコントローラ7へ目標CL2トルク指令、ブレーキコントローラ9へ回生協調制御指令を出力する。
図2は、実施例1の制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10にて実行される演算処理を示す制御ブロック図である。図3は、実施例1の制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10でのモード選択処理を行う際に用いられるEV-HEV選択マップを示す図である。図4は、実施例1の制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10でバッテリ充電制御を行う際に用いられる目標充放電量マップを示す図である。以下、図2〜図4に基づき、実施例1の統合コントローラ10にて実行される演算処理を説明する。
前記統合コントローラ10は、図2に示すように、目標駆動力演算部100と、モード選択部200と、目標充放電演算部300と、動作点指令部400とを有する。
前記目標駆動力演算部100では、目標駆動力マップを用いて、アクセル開度APOと車速VSPとから、目標駆動力tFoOを演算する。
前記モード選択部200では、図3に示すEV-HEV選択マップを用いて、アクセル開度APOと車速VSPとから、「EVモード」または「HEVモード」を目標走行モードとして選択する。但し、バッテリSOCが所定値以下であれば、強制的に「HEVモード」を目標走行モードとする。また、「EVモード」または「HEVモード」からの発進時、車速VSPが第1設定車速VSP1になるまで「WSCモード」を目標走行モードとして選択する。
前記目標充放電演算部300では、図4に示す目標充放電量マップを用いて、バッテリSOCから目標充放電電力tPを演算する。
前記動作点指令部400では、アクセル開度APOと、目標駆動力tFoOと、目標走行モードと、車速VSPと、目標充放電電力tP等の入力情報に基づき、動作点到達目標として、目標エンジントルクと目標MGトルクと目標MG回転数と目標CL1トルクと目標CL2トルクを演算する。そして、目標エンジントルク指令と目標MGトルク指令と目標MG回転数指令と目標CL1トルク指令と目標CL2トルク指令を、CAN通信線11を介して各コントローラ1,2,5,7に出力する。
図5は、実施例1の統合コントローラ10にて実行されるクラッチ発進時(=「HEVモード」から「WSCモード」を選択しての発進時)のエンジン発電制御処理の流れを示すフローチャートである(エンジン発電制御手段)。以下、図5のフローチャートの各ステップについて説明する。
ステップS1では、第2クラッチCL2のトルク容量をギヤ比で除算し、駆動力要求分のエンジントルク(=駆動分エンジントルク)を算出し、ステップS2へ進む。
なお、この駆動分エンジントルクは、アクセル開度APOと車速VSPから参照される目標駆動力からエンジントルクに換算した値を用いても良い。
ステップS2では、ステップS1での駆動分エンジントルク演算に続き、バッテリ充電量SOCの要求に従い、発電要求分エンジントルクを算出し、ステップS3へ進む。
ステップS3では、ステップS2での発電要求分エンジントルク演算に続き、エンジン冷却水温、車速、トランスミッションギヤ位置により走行モードを算出し、算出した走行モードが、「WSCモード」(=クラッチ発進モード)であるか否かを判断し、Yesの場合はステップS4へ進み、Noの場合はステップS13へ進む。
ステップS4では、ステップS3での走行モード=クラッチ発進モードであるとの判断に続き、MGトルク変動値Δ’を、アクセル開度APO、エンジン排気量、エンジントルク、エンジン気筒数、エンジン回転数、走行距離、エンジン冷却水温、外気温、バッテリ充電量SOC等をパラメータとして算出し、ステップS5へ進む。
ステップS5では、ステップS4でのMGトルク変動値Δ’の算出に続き、発電要求分エンジントルク(ステップS2)+MGトルク変動値Δ’(ステップS4)>MGトルク制限、または、実MGトルク>MGトルク制限という条件が成立するか否かを判断し、Yes(条件成立)の場合にはステップS6へ進み、No(条件不成立)の場合にはステップS7へ進む。
ここで、「MGトルク制限」とは、エンジントルクを用いてモータ/ジェネレータMGにより発電するために制限するMGトルクをいう。
ステップS6では、ステップS5での条件成立との判断に続き、MGトルク制限からMGトルク変動値Δ’を減じて発電要求分エンジントルクを算出し、ステップS7へ進む。
ステップS7では、ステップS6での発電要求分エンジントルクの算出、あるいは、ステップS5での条件不成立との判断に続き、ステップS1で算出した駆動分エンジントルクに、ステップS2またはステップS6で算出した発電要求分エンジントルクを加えて、エンジン指令トルクの算出を行ない、ステップS8へ進む。
ステップS8では、S7でのエンジン指令トルクの算出に続き、算出したエンジン指令トルクを通信用RAMに割り付ける等の出力処理行ない、ステップS9へ進む。
ステップS9では、ステップS8でのエンジン指令トルク出力処理に続き、MGトルク変動値Δ’>MGトルク制限という条件が成立するか否かを判断し、Yes(条件成立)の場合はステップS10へ進み、No(条件不成立)の場合はステップS11へ進む。
ステップS10では、ステップS9での条件成立との判断に続き、走行モードを、エンジンEngのみを駆動源とするクラッチ発進モードとして、MG回転数制御を解除し、ステップS12へ進む。
ステップS11では、ステップS9での条件不成立との判断に続き、走行モードをクラッチ発進モードとして、MG回転数制御を実行し、ステップS12へ進む。
ステップS12では、ステップS10またはステップS11での走行モードの設定に続き、算出した走行モードを通信用RAMに割り付ける等の走行モード指令処理行ない、エンドへ進む。
ステップS13では、ステップS3での走行モードがクラッチ発進モードではないとの判断に続き、クラッチ発進モード以外の演算処理を行う。
次に、作用を説明する。
実施例1のハイブリッド車両の制御装置における作用を、「クラッチ発進制御処理作用」、「MG回転数制御時のエンジントルク制限作用」、「WSC解除閾値の設定作用」に分けて説明する。
[クラッチ発進制御処理作用]
クラッチ発進モードの選択時であって、かつ、発電要求分エンジントルク+MGトルク変動値Δ’>MGトルク制限、または、実MGトルク>MGトルク制限という条件が不成立の場合には、図5のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS7→ステップS8へと進む。そして、ステップS7では、ステップS1で算出した駆動分エンジントルクに、ステップS2で算出した発電要求分エンジントルクを加えて、エンジン指令トルクの算出が行われる。
一方、クラッチ発進モードの選択時であって、かつ、発電要求分エンジントルク+MGトルク変動値Δ’>MGトルク制限、または、実MGトルク>MGトルク制限という条件が成立の場合には、図5のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS8へと進む。そして、ステップS7では、ステップS1で算出した駆動分エンジントルクに、ステップS6で算出した発電要求分エンジントルク(MGトルク制限−Δ’)を加えて、エンジン指令トルクの算出が行われる。
続いて、MGトルク変動値Δ’>MGトルク制限という条件が不成立であると、図5のフローチャートにおいて、ステップS9→ステップS11→ステップS12→エンドへと進む。そして、ステップS11では、走行モードがクラッチ発進モードとされ、かつ、MG回転数制御が実行される。
一方、MGトルク変動値Δ’>MGトルク制限という条件が成立すると、図5のフローチャートにおいて、ステップS9→ステップS10→ステップS12→エンドへと進む。そして、ステップS10では、走行モードが、エンジンEngのみを駆動源とするクラッチ発進モードとされ、かつ、MG回転数制御が解除される。
[MG回転数制御時のエンジントルク制限作用]
以下、図6〜図9を用いて、MG回転数制御時のエンジントルク制限値と、この制限範囲内にMGトルクを収めるようにエンジントルクを制限する方法について述べる。
図6において、比較例では、発電要求>MGトルク制限((1))の場合、MGトルク制限((1))はエンジントルク指令値の発電分((1))と等しく設定され、回転変動抑制に必要なMGトルクがMGトルク制限((1))を超えるため、エンジン回転数が変動する((2))。
これに対し、実施例1は、エンジン回転数変動分のMGトルクを確保するために、MG回転数制御時エンジントルク制限((3))を設定し、この制限値にエンジントルクを収めるようにエンジントルクを制限し、エンジン回転数の変動を抑制する((4))。
このMG回転数制御時エンジントルク制限((3))は、エンジン回転数変動を抑制するため、MGトルク制限から、MGトルク変動値Δ’を減じた値である(図5のステップS6)。
以下、図7を用いてより詳細に、このMG回転数制御時エンジントルク制限((3))を解説する。
図7において、比較例では、MGトルク制限と等しい発電トルクをエンジントルクに指令する((1))。モータ/ジェネレータMGは、このエンジン発電トルクと等しい量を中央値に発電を行うが、エンジンEngの吸入圧縮反力等の影響で、MGトルクは、同トルク中央値として正負交互に変動する。
これに対し、実施例1では、実MGトルク変動でMGトルク制限範囲を超過した量Δを、エンジントルク指令値から減ずる。エンジントルクを減じた量が実MGトルクでも減じられ、エンジン回転数変動は抑制される。実MGトルク変動でMGトルク制限範囲を超過した量Δを、リアルタイムで計測することが理想であるが、実際にはMGトルクの通信速度、量子化等の制約で、必要なMGトルクの波形を得られない可能性がある。この場合に、実MGトルク変動でMGトルク制限範囲を超過した量Δの代わりに、オフラインで計測したMGトルク変動値Δ’(=実MGトルク変動の片振幅)を定数設定し、この値Δ’にて発電要求(ベース)を修正する。
なお、実MGトルク変動は、主としてエンジンEng内の混合ガスの圧縮/膨張に起因するエンジン回転数の次数成分の変動を抑制するために発生する。
次に、図8を用いて、MGトルク変動値Δ’((2))で発電分のエンジントルクを切り替える条件について説明する。
図8において、比較例では、発電要求分のエンジントルク指令値((3))とMGトルク変動値Δ’((2))の和が、MGトルク制限範囲((1))を超えたとき、モータ/ジェネレータMGによるエンジン回転数抑制ができなくなる。
これに対し、実施例1では、発電要求分を削減し、実MGトルク((4))をMGトルク変動値Δ’((2))で補正を行なうことにより、モータ/ジェネレータMGによるエンジン回転数抑制が可能となる。
次に、図9を用いて、MGトルク変動値Δ’を算出する方法を述べる。
MGトルク変動値Δ’は、アクセル開度、エンジン排気量、エンジントルク、エンジン気筒数、エンジン回転数、走行距離が大きい値をとると、これに比例してMGトルク変動値Δ’が大きな値となる。一方、エンジン水温は、低/高温にてMGトルク変動値Δ’が大きな値となる。外気温は、低いときMGトルク変動値Δ’が大きな値となる。バッテリ充電量SOCは、低いほどMGトルク変動値Δ’が大きな値となる。
上記のように、実施例1では、エンジンEngは駆動力分と発電分のトルクを出力し、第1クラッチCL1を接続し、モータ/ジェネレータMGを回転数制御し、第2クラッチCL2の滑り量をコントロールしながら発進動作を行うWSC発進時、または、エンジンEngは発電分のトルクを出力し、モータ/ジェネレータMGの回転数を制御する発電状態において、MGトルク制限範囲からMGトルク変動でMGトルク制限範囲を超過した量(Δ)、または時間、または量と時間に応じて縮小した制限範囲を設定し、このMGトルク制限範囲にMGトルクを収めるようにエンジントルクを補正するようにしている。(図7,8参照)
例えば、実施例1のFRハイブリッド車両における発進制御のうち、エンジン暖気運転等のためエンジン停止不可のときは、エンジンEngは駆動力と発電分のトルクを出力し、第1クラッチCL1を接続し、モータ/ジェネレータMGの回転数を制御し、第2クラッチCL2の滑り量をコントロールしながらクラッチ発進動作(WSC発進)が行われる。このWSC発進時、エンジントルクが補正されることなく、MGトルクが制限されると、MG回転変動抑制に必要な実MGトルクがMGトルク制限を超える場合、エンジン回転数が変動する。そして、実MGトルクがMGトルク制限の発電側を超える場合は、エンジン吹け上がりにより飛び出し感が発生し、力行側を超える場合は、エンジン引き込まれによりもたつき感(ヘジ感)が発生し、運転性を悪化させる。
これに対し、実施例1では、MGトルク制限範囲にMGトルクを収めるようにエンジントルクを補正するため、MGトルク制限された状況下でMG回転数制御を行うことが可能となり、良好な運転性を確保することができる。
実施例1では、エンジン指令トルクの縮小補正を開始する条件は、発電要求分エンジントルクとMGトルク変動値Δ’の和が、MGトルク制限範囲を超えたときとしている。
したがって、常に発電要求分エンジントルクをMGトルク変動値Δ’で補正するのではなく、MGトルク制限範囲を超えたときのみ補正することが可能となるので、バッテリ充電量SOCの低下や燃費悪化を防止することができる。
実施例1では、エンジン指令トルクの縮小補正を開始する条件は、実MGトルクがMGトルク制限範囲を超えたときとしている。
したがって、常に発電要求分エンジントルクをMGトルク変動値Δ’で補正するのではなく、実MGトルクがMGトルク制限範囲を超えたときのみ補正することが可能となるので、バッテリ充電量SOCの低下や燃費悪化を防止することができる。
実施例1では、エンジン指令トルクの縮小補正を開始する条件は、実MGトルクがMGトルク制限範囲の内側にマージンを持たせた範囲を超えたときとしている。
したがって、常に発電要求分エンジントルクをMGトルク変動値Δ’で補正するのではなく、実MGトルクがMGトルク制限範囲の内側にマージンを持たせた範囲を超えたときのみ補正することが可能となるので、バッテリ充電量SOCの低下や燃費悪化を防止することができる。
実施例1では、実MGトルク変動でMGトルク制限範囲を超過した量Δに代え、MGトルク変動を定数設定したMGトルク変動値Δ’を用いている。
すなわち、実MGトルク変動でMGトルク制限範囲を超過した量Δをリアルタイムで計測することが理想だが、実際には運転条件変化によるMGトルクの変動があり、MGトルクの通信速度、量子化等の制約で、必要なMGトルク変動の波形を得られない可能性があり難しい。
よって、実MGトルク変動でMGトルク制限範囲を超過した量の情報を、オフラインで計測に基づくMGトルク変動値Δ’により容易に取得することができる。
実施例1では、MGトルク変動値Δ’は、アクセル開度等の運転条件、バッテリ充電量SOC、エンジン冷却水温、エンジントルク、エンジン回転等の車両条件、外気温等の気象条件、エンジン排気量やエンジン気筒数等のエンジン緒元、走行距離等の劣化条件のうち、少なくとも一つ以上の条件で、可変に設定している。
したがって、MGトルク変動値Δ’に影響を及ぼすパラメータを用いて、可能な限り発電要求トルクに近い運転を行うことができるので、バッテリ充電量SOCの変動や燃費に有利となる。
実施例1では、MGトルク変動値Δ’は、アクセル開度、エンジン排気量、エンジントルク、エンジン回転数は、大きい値をとると比例して、大きくする。エンジン水温は、低/高温にて、大きくする。走行距離は、小/大のとき大きくする。外気温とバッテリ充電量SOCは低いほど大きくしている。
したがって、MGトルク変動値Δ’に影響を及ぼすパラメータを実態に応じて可変として可能な限り発電要求トルクに近い運転を行うことができるので、バッテリ充電量SOCの変動や燃費に対しより有利となる。
[WSC解除閾値の設定作用]
以下に図10及び図11を用いて、エンジンWSC走行から、MG回転数制御のWSC走行に移行する閾値の設定方法について述べる。図10及び図11は、MGトルク制限が次第拡大されていく場合の動作を示している。
図10において比較例では、MGトルク制限がエンジンのみWSC解除閾値を超えると、MGによる回転数制御を開始する((1))。但し、エンジン回転変動抑制に必要なMGトルクがMG制限を超える場合((2))、エンジン回転数が変動する((3))。
これに対して、実施例1の場合、MGトルク制限がエンジンのみWSC解除閾値を超えると、モータ/ジェネレータMGによる回転数制御を開始する((3))。エンジン回転数変動分のMGトルクを確保するためにMG回転数制御時、エンジントルク制限((4))を設定し、この制限値にエンジントルクを収めるようにエンジントルクを制限し、エンジン回転数の変動を抑制する((5))。
図11において、比較例でエンジンのみWSC解除閾値を設定した場合、MGトルク制限が、発電要求+エンジン回転数変動抑制分を超えないと、MG回転数制御時に十分なエンジン回転数変動の抑制ができない。よって、エンジンのみWSC解除閾値((1))=発電要求((2))+エンジン回転数変動抑制分((3))とする必要がある。
この場合、MGトルク制限が低いまま継続する場合は、MG回転数制御に移行できない。これに対して、エンジンのみWSC解除閾値の改善方策としては、MGトルク制限が、エンジン回転数変動抑制分を超えれば、エンジン回転数変動の抑制が可能である。
よって、(1)エンジンのみWSC解除閾値=エンジン回転数変動抑制分とする。この場合、比較例に比べて、MGトルク制限が低い状況下でもMG回転数制御に移行できるため、運転性上有利となる。
エンジンのみWSC解除条件の詳細について述べる。バッテリ充電量SOCが低、中、高の条件によりエンジンWSC解除の条件を異ならせている。
バッテリ充電量SOCが低のときは、放電NG/充電のみOKとなる。エンジントルク振動抑制で必要なMGトルク((1))は、MGトルク変動の両振幅2×Δ’であり、2×Δ’≦充電側MGトルク制限となった場合、エンジンWSCが解除される。
バッテリ充電量SOCが中のときは、充電/放電ともOKとなる。(MGトルク変動の充電側片振幅Δ’)≦充電側MGトルク制限、かつ、(MGトルク変動の放電側片振幅)≦放電側MGトルク制限となった場合、エンジンWSCが解除される。
バッテリ充電量SOCが高のときは、充電NG/放電のみOKとなる。エンジントルク振動抑制で必要なMGトルクは、MGトルク変動の両振幅2×Δ’であり、2×Δ’≦放電側MGトルク制限となった場合、エンジンWSCが解除される。
実施例1では、第2クラッチCL2の滑り量をコントロールしながら発進動作を行うWSC発進、または、エンジンEngは発電分のトルクを出力しモータ/ジェネレータMGの回転数を制御する発電状態において、MGトルク制限範囲からMGトルク変動値を減じた制限範囲を設定し、この制限範囲内にMGトルクを収めるようにエンジントルクを補正するシステムの場合、MG回転数制御を解除する条件は、MGトルク制限<MGトルク変動値Δ’としている。
例えば、WSC発進時、MGトルクが制限され、MG回転変動抑制に必要な実MGトルクがMGトルク制限を超える場合、エンジン回転数が変動するという問題を解決する技術として、実MGトルクがMGトルク制限範囲内にある場合に、MG回転数制御を行い、制御範囲外の場合はMGトルクをゼロとして、エンジンで回転数制御する方法がある。
しかし、エンジンでの回転数制御は、MG回転数制御に対して回転数の制御性に劣ることと、低外気温時等でMGトルク制限範囲が狭いまま継続すると、MG回転数制御に移行できない問題がある。
これに対し、実施例1では、MGトルク制限が厳しい状況下でも、エンジン回転数制御から、MG回転数制御に移行することができる。また、MG回転数制御状態を維持することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のFRハイブリッド車両の制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) エンジンEngとモータ/ジェネレータMGが直結あるいは第1クラッチCL1を介して連結され、前記モータ/ジェネレータMGと駆動輪RL,RRの間に第2クラッチCL2が介装され、前記エンジンEngと前記モータ/ジェネレータMGが直結あるいは連結された状態で、エンジンEngは発電分のトルクを出力し、前記モータ/ジェネレータMGはトルクを制限しつつ、第2クラッチCL2の滑り量をコントロールする回転数制御を実行するエンジン発電制御手段を有するハイブリッド車両(FRハイブリッド車両)の制御装置において、前記エンジン発電制御手段(図5)は、発電要求に応じた第1のモータ/ジェネレータトルク制限範囲から、回転数制御を実行している前記モータ/ジェネレータMGのトルク変動により、第1のモータ/ジェネレータトルク制限範囲を超過した分Δに応じて、モータ/ジェネレータトルク制限範囲を縮小し、この縮小した第2のモータ/ジェネレータトルク制限範囲にモータ/ジェネレータトルクMGを収めるように前記エンジンEngのトルクを補正する。このため、モータ/ジェネレータMGのトルクが制限されるエンジンEngによる発電状況下で、モータ/ジェネレータ回転数制御を行うことが可能となり、良好な運転性を確保することができる。
(2) 前記エンジン発電制御手段(図5)は、第1のモータ/ジェネレータトルク制限範囲を超過した分Δを、モータ/ジェネレータトルク変動値Δ’に基づき決定する。このため、運転条件変化によるMGトルクの変動があった場合でも、MGトルクの通信速度、量子化等の制約を受けにくくなり、良好な運転性を確保することができる。
(3) 前記エンジン発電制御手段(図5)は、第1のモータ/ジェネレータトルク制限範囲がモータ/ジェネレータトルク変動値Δ’以上の間は、モータ/ジェネレータ回転数制御を維持し、第1のモータ/ジェネレータトルク制限範囲がモータ/ジェネレータトルク変動値未満になると、モータ/ジェネレータ回転数制御を解除する。このため、MGトルク制限が厳しい状況下でも、エンジン回転数制御からMG回転数制御に移行することができると共に、MG回転数制御状態を維持でき、良好な運転性を確保することができる。
以上、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、FRハイブリッド車両の構成として、エンジンEng、第1クラッチCL1、モータ/ジェネレータMG、第2クラッチCL2(自動変速機ATに内蔵)を備えた構成を示した。しかし、図1に示す構成に限定されるものではなく、自動変速機ATの代わりに無段変速機を用いてもよい。また、第2クラッチCL2として変速機の入力軸と出力軸のいずれかに新たなクラッチを設けてもよい。
実施例1では、エンジンは駆動分と発電分のトルクを出力し、第1クラッチを締結し、モータ/ジェネレータを回転数制御し、第2クラッチの滑り量をコントロールしながら発進動作を行うWSC発進での例を示した。しかし、エンジンは発電分のトルクを出力し、第2クラッチの滑り量をコントロールするためにモータ/ジェネレータを回転数制御する発電状態でのエンジン発電制御に対しても適用することができる。
実施例1では、エンジンとモータ/ジェネレータの間に第1クラッチを介装したFRハイブリッド車両への適用例を示したが、第1クラッチを省略し、エンジンとモータ/ジェネレータを直結する構成としたFRハイブリッド車両やFFハイブリッド車両へ適用することもできる。
実施例1のハイブリッド車両の制御装置が適用された後輪駆動によるFRハイブリッド車両(ハイブリッド車両の一例)を示す全体システム図である。 実施例1の制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10にて実行される演算処理を示す制御ブロック図である。 実施例1の制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10でモード選択処理を行う際に用いられるEV-HEV選択マップを示す図である。 実施例1の制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10でバッテリ充放電処理を行う際に用いられる目標充放電量マップを示す図である。 実施例1の統合コントローラ10にて実行されるクラッチ発進時のエンジン発電制御処理の流れを示すフローチャートである。 MGトルク制限が一定の場合(発電時)における比較例と実施例1のエンジントルク指令値・エンジン回転数・エンジンのみWSCフラグ・MGトルクの各特性を示すタイムチャートである。 MG回転数制御時のエンジントルク制限の算出方法における比較例と実施例1のエンジントルク指令値・MGトルクの各特性を示すタイムチャートである。 MGトルク変動値で発電分のエンジントルクを切り替える条件を示す比較例と実施例1のエンジントルク指令値・MGトルクの各特性を示すタイムチャートである。 実施例1にてMGトルク変動値をアクセル開度・エンジントルク・エンジン回転数・エンジン排気量・エンジン冷却水温・外気温・SOC・走行距離に応じて算出するための各特性を示すタイムチャートである。 MGトルク制限が開放されていく場合における比較例と実施例1のエンジントルク指令値・エンジン回転数・エンジンのみWSCフラグ・エンジンのみWSC解除閾値・MGトルクの各特性を示すタイムチャートである。 MGトルク制限が開放されていく場合における比較例でのエンジンのみWSC解除閾値と実施例1でのエンジンのみWSC解除閾値をあらわすエンジン回転数・エンジンのみWSCフラグ・エンジンのみWSC解除閾値・MGトルクの各特性を示すタイムチャートである。
符号の説明
Eng エンジン
MG モータジェネレータ
CL1 第1クラッチ
CL2 第2クラッチ
RL 左後輪(駆動輪)
RR 右後輪(駆動輪)
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
3 インバータ
4 バッテリ
5 第1クラッチコントローラ
6 第1クラッチ油圧ユニット
7 ATコントローラ
8 第2クラッチ油圧ユニット
9 ブレーキコントローラ
10 統合コントローラ

Claims (3)

  1. エンジンとモータ/ジェネレータが直結あるいは第1クラッチを介して連結され、前記モータ/ジェネレータと駆動輪の間に第2クラッチが介装され、
    前記エンジンと前記モータ/ジェネレータが直結あるいは連結された状態で、エンジンは発電分のトルクを出力し、前記モータ/ジェネレータはトルクを制限しつつ、第2クラッチの滑り量をコントロールする回転数制御を実行するエンジン発電制御手段を有するハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジン発電制御手段は、発電要求に応じた第1のモータ/ジェネレータトルク制限範囲から、回転数制御を実行している前記モータ/ジェネレータのトルク変動により、第1のモータ/ジェネレータトルク制限範囲を超過した分に応じて、モータ/ジェネレータトルク制限範囲を縮小し、この縮小した第2のモータ/ジェネレータトルク制限範囲にモータ/ジェネレータトルクを収めるように前記エンジンのトルクを補正することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 請求項1に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジン発電制御手段は、第1のモータ/ジェネレータトルク制限範囲を超過した分を、モータ/ジェネレータトルク変動値に基づき決定することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジン発電制御手段は、第1のモータ/ジェネレータトルク制限範囲がモータ/ジェネレータトルク変動値以上の間は、モータ/ジェネレータ回転数制御を維持し、第1のモータ/ジェネレータトルク制限範囲がモータ/ジェネレータトルク変動値未満になると、モータ/ジェネレータ回転数制御を解除することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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