JP2010143124A - インクジェット記録装置および画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】マルチパス記録における、記録画像物の低明度部における散乱光による階調に異常を抑制する。
【解決手段】インクを吐出する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから複数の色のインクを吐出させながら前記記録ヘッドを記録媒体の同一記録領域に対して複数回走査させ、画像形成するインクジェット記録装置であって、前記複数の色のインクの一のインク色の画像を記録するインクドットのうち、隣接するインクドットを1回の記録走査で形成するように、記録データを生成する画像形成手段と、前記複数の色のインクの他の色の画像を記録するインクドットのうち、隣接するインクドットを複数の記録走査で形成するように、記録データを生成する画像形成手段とを有する。
【選択図】図8
【解決手段】インクを吐出する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから複数の色のインクを吐出させながら前記記録ヘッドを記録媒体の同一記録領域に対して複数回走査させ、画像形成するインクジェット記録装置であって、前記複数の色のインクの一のインク色の画像を記録するインクドットのうち、隣接するインクドットを1回の記録走査で形成するように、記録データを生成する画像形成手段と、前記複数の色のインクの他の色の画像を記録するインクドットのうち、隣接するインクドットを複数の記録走査で形成するように、記録データを生成する画像形成手段とを有する。
【選択図】図8
Description
本発明は、インクジェット記録装置および画像処理方法に関し、特に、記録ヘッドを記録媒体の同一記録領域に対して複数回走査させ、画像形成するインクジェット記録装置および画像処理方法に関する。
インクジェット記録装置の中でも、記録媒体上を記録ヘッドが往復動作を行いながら記録を行うシリアルスキャン型のインクジェット記録装置は、低コストで高品位の画像を記録できるため広く市場に普及している。
高品位の記録を行うには、記録ヘッドの複数の記録素子が形成するドットの位置、大きさ、形状が均等であることが望ましい。複数の記録素子間で記録されるドットの特性に分布や偏りがあると、形成された画像の濃度むらとして現われ、画像品位を低下させてしまう。
このようなドットの特性の偏りによる濃度むらを低減する方法として、ランダムマスクパターンを間引きパターンとして適用する記録方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この記録方法では、記録媒体上の同一記録領域に対して記録ヘッドを複数回記録走査し、その各走査において同一記録領域の記録データに対しランダムマスクパターンを間引きパターンとして適用しながら画像を完成させる。
この方式では、乱数を用いて作成したマスクを用いることで、濃度むらの周期性を視覚的に認識しにくくするとともに、記録パターンと間引きパターンとの同調も回避することができる。また、写真画像を、光沢性を有した記録媒体に記録する場合、記録画像のビーディングを軽減し、各記録走査で記録する記録ドットのつながりを少なくする、もしくは記録ドットの規則的なつながりを無くす様にインクを記録媒体に着弾させることができる。
しかしながら、例えば顔料を色材として用いたインクで光沢性を有した記録媒体に記録を行うと、上述した記録方法では、光沢感が損なわれることがある。すなわち、光沢性を有した記録媒体の最表面である光沢層は、液体が染み込む隙間が顔料の大きさよりも小さい。このため、インクの溶剤は記録媒体に浸透するが、色材である顔料は光沢層の表面に堆積することがある。したがって、同じ記録走査で記録されたドットは、隣接するドット同士がつながり同じ堆積の層を形成する。これに対し、異なる記録走査間で形成したドットは異なる堆積層を形成する。そして、互いに異なる記録走査で形成したドットが重なると、隣接部に段差が生じる。この段差があることに起因して、光に対して記録媒体の表面に平行な面以外の面が存在し、散乱光が発生することになる。その結果、ドット形成による記録物表面での段差により、光沢感が損なわれることになる。
また、低明度の画像において散乱光が発生して、所望の明度を得ることができなくなる。このため、所望の明度から著しく外れる部分では、他の明度領域と明度の差に逆転を生じることで、画像の階調に異常を起すことがある。
図14は、インクドットが光沢性の有する記録媒体上に形成された様子を記録面に直角な断面で表したモデル図である。図に示されるように、記録走査が異なる記録ドットは重なり合う部分で段差が生じる。そして、この境界の段差部で曲面を形成することで、記録面と平行な面の反射を示す点線の光路に対し、曲面での反射は実線で示されるようになり、点線とは平行でない光路をなる。このため、記録物をマクロ的に見ると段差が多いと散乱光の比率が増すことになる。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、マルチパス記録における、記録画像物の低明度部における散乱光による階調に異常を抑制することができる記録装置および記録方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、インクを吐出する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから複数の色のインクを吐出させながら前記記録ヘッドを記録媒体の同一記録領域に対して複数回走査させ、画像形成するインクジェット記録装置であって、前記複数の色のインクの一のインク色の画像を記録するインクドットのうち、隣接するインクドットを1回の記録走査で形成するように、記録データを生成する画像形成手段と、前記複数の色のインクの他の色の画像を記録するインクドットのうち、隣接するインクドットを複数の記録走査で形成するように、記録データを生成する画像形成手段と、を有することを特徴とする。
以上の構成によれば、ブラックインクの隣接するインクドットを1回の走査で記録を行ない、カラーインクの隣接するインクドットを複数の走査で記録を行なうことができる。その結果、ルチパス記録における、記録画像物の低明度部における散乱光による階調に異常を抑制することができる。
以下に図面を参照して本発明における実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
1.記録装置の構成
図1は、本実施形態のインクジェット記録装置の構成例を示す模式図である。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の4色のインク色に対応して設けられたヘッドカートリッジ10K、10C、10Mおよび10Yは、それぞれのインク色のインクを充填したインクタンク11が備えられている。また、それぞれのインクタンク11から供給されるインクを記録媒体P上に吐出可能な吐出口を多数配列してなる記録ヘッド12が備えられている。
1.記録装置の構成
図1は、本実施形態のインクジェット記録装置の構成例を示す模式図である。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の4色のインク色に対応して設けられたヘッドカートリッジ10K、10C、10Mおよび10Yは、それぞれのインク色のインクを充填したインクタンク11が備えられている。また、それぞれのインクタンク11から供給されるインクを記録媒体P上に吐出可能な吐出口を多数配列してなる記録ヘッド12が備えられている。
キャリッジ13は、4つのヘッドカートリッジ10K、10C、10Mおよび10Yを支持し、記録動作に際してこれらを主走査方向に移動させる。また、記録を実行しないとき、あるいはヘッド部12のインク吐出性能を良好に保持するための回復動作を行うときには、図の破線で示した位置(ホームポジション)hに設定される。
紙送りローラ(フィードローラ)14は、補助ローラ15と協働して記録媒体(記録用紙)Pを挟持しつつ図の矢印方向に回転し、記録紙Pを随時副走査方向(y方向)に搬送する。また、一対の給紙ローラ16は、記録紙Pを挟持しながら被記録位置に向けて送給を行なうローラであり、ローラ14および15との間で記録紙Pを平坦に保持する機能も果たす。
記録開始前にホームポジションhに設定されているキャリッジ13は、記録開始命令に応じて主走査方向(x方向)に移動を開始する。そして、記録ヘッド12に設けられた複数の吐出口から記録データに応じてインクを吐出して、吐出口配列範囲に対応した幅Dの記録を行う。記録紙Pの主走査方向端部まで記録動作が終了すると、片方向記録の場合にはキャリッジ13はホームポジションhに復帰し、再び主走査方向に向けて記録動作を行う。また、双方向記録であればホームポジションhに向かう−x方向の移動時にも記録動作を行う。いずれにせよ、一方向へ向かう1回の記録動作(1スキャン)が終了してから次回の記録動作が開始される前に、紙送りローラ14が図の矢印方向に所定量回転することで、所定量だけy方向に記録紙Pが搬送される。このように、1スキャンの記録動作と所定幅の記録紙搬送とを繰り返すことにより、記録紙1枚分のデータの記録が完成する。
ここで、モノクローム記録装置として文字,数字,記号などのキャラクタのみを記録するものと異なり、カラーイメージ画像を記録するに当たっては、発色性、階調性、一様性など様々な要素が要求される。特に一様性に関しては、多数のノズルを集積配置してなるマルチノズルヘッドの製作工程時に生じる僅かなノズル単位のばらつきが、記録動作時において各ノズルのインク吐出量やインク吐出方向の向きに影響を及ぼす。そして、最終的には記録画像の濃度むらとして画像品位を低下させる。そこでこの濃度むら対策として、マルチパス記録方式が採用される。このマルチパス記録方式では、1スキャン終了後の記録媒体搬送量をノズル配列幅未満とするとともに1スキャンでのデータ量を間引き、同一領域に対し、複数回の走査で画像を完成させる。
なお、本実施形態のインクは顔料インクを用いているが、本発明は顔料インクに限定されるものではない。
図2は図1に示したインクジェット記録装置の制御系の概略構成例を示すブロック図である。コントローラ600は、マイクロコンピュータ形態のCPU601、ROM602、特殊用途集積回路(ASIC)603、RAM604、システムバス605、A/D変換器606などで構成されている。ROM602は、後述する制御シーケンスに対応したプログラムや所要のテーブルその他の固定データを格納している。特殊用途集積回路(ASIC)603は、後述するキャリッジモータの制御、紙送りモータの制御および、記録ヘッド650の制御等の制御信号を生成する。RAM604は、画像データを展開する領域や作業用の領域等が設けられている。システムバス605は、CPU601、ASIC603、RAM604を相互に接続してデータの授受を行う。A/D変換器606は、以下に説明するセンサ群からのアナログ信号を入力してA/D変換し、デジタル信号をCPU601に供給する。
ホスト装置610は、画像データの供給源となるホストコンピュータ、あるいは画像読取り用のリーダや、デジタルカメラなどであり、インターフェース(I/F)611を介して画像データ、コマンド、ステータス信号等をコントローラ600と送受信する。
また、スイッチ群620は、電源スイッチ621、記録スイッチ622および回復スイッチ623などの、操作者による指令入力を受容するためのスイッチを有している。記録スイッチは、記録開始を指令するためのスイッチであり、回復スイッチは、記録ヘッドのインク吐出性能を良好な状態に維持するための処理(回復処理)の起動を指示するためのスイッチである。センサ群630は、ホームポジションhを検出するためのフォトカプラ631、環境温度を検出するために記録装置の適宜の箇所に設けられた温度センサ632等、装置状態を検出するためのセンサ群である。
さらに、キャリッジ13を走査させるための駆動源をなすキャリッジモータ641は、キャリッジモータドライバ640を介して駆動される、また、記録媒体Pを搬送するための駆動源をなす紙送りモータ643は、紙送りモータドライバ642を介して駆動される。
2.記録ヘッド制御部の構成
図3は、本実施形態のインクジェット記録装置の制御回路を示すブロック図である。本発明の記録ヘッド基板は、インク吐出に利用されるエネルギとして、インクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する素子(電気熱変換体。以下吐出ヒータという。)が形成されている。
図3は、本実施形態のインクジェット記録装置の制御回路を示すブロック図である。本発明の記録ヘッド基板は、インク吐出に利用されるエネルギとして、インクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する素子(電気熱変換体。以下吐出ヒータという。)が形成されている。
この制御回路では、記録ヘッド12が備える記録要素(ノズルないし吐出ヒータ)を、その配列範囲の一端部から他端部に向けて、例えば16個ずつN個のグループに分割するとともに、ブロック分割駆動による記録が行われるように制御する。従って、記録ヘッドは16×N個の記録要素を備えていることになる。
図3の制御回路は、シフトレジスタ5007、ラッチ回路5008、ブロック選択回路5005、各グループ毎のドライバアレイ回路5004およびAND回路5006等を備えている。シフトレジスタ5007およびラッチ回路5008は、16×Nビットである。シフトレジスタ5007には、記録装置本体の駆動回路(コントローラ600)から画像信号(DATA)とクロック信号(DCLK)とが入力され、クロック信号(DCLK)に同期してシリアルに入力される画像信号(DATA)を保持する。ラッチ回路5008は、記録装置本体の駆動回路からラッチ信号(LATCH)が入力されると、シフトレジスタ5007に保持された画像信号(DATA)をそのラッチ信号(LATCH)に対応してラッチする。このラッチされた画像信号が使用するノズルを選択する信号となる(以下、ノズル選択信号という)。
ブロック選択回路5005には、記録装置本体の駆動回路から各々2値の3bit並列のブロック選択信号(BENB0〜2)が入力される。これらブロック選択信号BENB0〜2の各ビットの状態の組み合わせにより、8つのブロック(Block0〜7)のいずれかを指定する信号(Block0〜7)が生成され、これがAND回路5006に出力される。これらのブロック信号は、ノズルないし吐出用ヒータに記録ヘッドの一端部より“Seg.1”、“Seg.2”、・・・と符号を付すものとすると、下記のようにノズルを選択するように結線されている。
Block0(ブロック0):Seg.16k+1、 Seg.16k+2
Block1(ブロック1):Seg.16k+3、 Seg.16k+4
Block2(ブロック2):Seg.16k+5、 Seg.16k+6
Block3(ブロック3):Seg.16k+7、 Seg.16k+8
Block4(ブロック4):Seg.16k+9、 Seg.16k+10
Block5(ブロック5):Seg.16k+11、Seg.16k+12
Block6(ブロック6):Seg.16k+13、Seg.16k+14
Block7(ブロック7):Seg.16k+15、Seg.16k+16
ここで、kは0〜(N−1)の整数である(Nは2以上の整数)。
Block0(ブロック0):Seg.16k+1、 Seg.16k+2
Block1(ブロック1):Seg.16k+3、 Seg.16k+4
Block2(ブロック2):Seg.16k+5、 Seg.16k+6
Block3(ブロック3):Seg.16k+7、 Seg.16k+8
Block4(ブロック4):Seg.16k+9、 Seg.16k+10
Block5(ブロック5):Seg.16k+11、Seg.16k+12
Block6(ブロック6):Seg.16k+13、Seg.16k+14
Block7(ブロック7):Seg.16k+15、Seg.16k+16
ここで、kは0〜(N−1)の整数である(Nは2以上の整数)。
さらに、パルス信号(ODD)およびパルス信号(EVEN)(以下、これら2つの信号を偶奇選択信号という)は、下記のようにノズルを選択するようにAND回路5006に結線されている。
ODD :Seg.16k+(2m+1)
EVEN:Seg.16k+(2m+2)
ここで、mは0〜7の整数である。
ODD :Seg.16k+(2m+1)
EVEN:Seg.16k+(2m+2)
ここで、mは0〜7の整数である。
従って、ブロック選択信号と偶奇選択信号とを組み合わせることで、ノズル群を16個の小ブロックに分割してノズルを選択することが可能となる。
また、ヒートパルス信号(HENB)は記録装置本体の駆動回路から入力され、AND回路5006に結線され、すべてのノズルに対応するように結線されている。
図4は記録装置本体の駆動回路(コントローラ600)から記録ヘッド12に供給される種々の信号のタイムチャートである。本図では、「イベント1」および「イベント2」として示されるように、記録動作2周期分の信号波形が図示されている。
図4にも示されるように、ブロック選択信号(BENB0〜2)と偶奇選択信号(ODDおよびEVEN)により1周期の記録動作を16個のブロックに分割している。また、「イベント1」で転送される画像信号(DATA)は「イベント2」のラッチ信号(LATCH)で有効になる。
すなわち、駆動するノズルはノズル選択信号により選択され、同時駆動するノズル群の駆動タイミングをブロック信号および偶奇選択信号により決定し、ブロック信号および偶奇選択信号に同期してパルス信号を与える。これにより各吐出ヒータに印加するパルス波形が制御され、制御された各吐出ヒータにはドライバアレイ回路5004により電圧VHが印加される。
図5は、記録ヘッド12に配列される吐出口の記録走査に関する記録媒体上の位置関係を示した図であり、図面の横方向が記録ヘッドの主走査方向(図1におけるx方向)、縦方向が記録媒体の搬送方向である副走査方向(図1におけるy方向)である。
各吐出口の番号(セグメント番号)は図3の回路図におけるノズルの番号に対応している。各吐出口は、副走査方向に関しては、画素間隔であるdで等間隔に並んでいる。主走査方向に関しては、同一のブロックに属しかつ偶奇選択信号によって同時選択されるノズルの吐出口(例えばSeg.16k+1,kは0〜N−1の整数)は同一の位置にある。従って、各ノズルは、記録画像に対して副走査方向に16画素周期で同時のタイミングで駆動される。
また、吐出口は、各グループ内においてブロック0に属する吐出口を基準に、1記録動作周期に対応した主走査方向の1画素間隔内でd/16の間隔をもって並んでいる。
以上のように吐出口群を配置することにより、記録ヘッド12を主走査方向に主走査させつつ、ブロック0に属するノズルからブロック16に属するノズルまでを1記録動作周期内で順次に駆動した場合、記録媒体上に1カラム分の縦線を記録することができる。
3.ランダムマスクの作成
図6は、同一記録領域に対し4回の記録走査(4パス記録)、すなわち1回の主走査(記録走査)と、副走査方向の吐出口配列範囲の1/4とした記録媒体の搬送とを繰り返すことで画像を完成させる際に適用されるマスクの構成例を示した図である。
図6は、同一記録領域に対し4回の記録走査(4パス記録)、すなわち1回の主走査(記録走査)と、副走査方向の吐出口配列範囲の1/4とした記録媒体の搬送とを繰り返すことで画像を完成させる際に適用されるマスクの構成例を示した図である。
マスクは「マスクA」、「マスクB」、「マスクC」および「マスクD」の4つの領域で構成される。図に示すように、「マスクA」、「マスクB」、「マスクC」および「マスクD」は、それぞれ16kByte(1kByte=16000bit)で構成され、各マスク領域は縦方向16ビット、横方向16000ビットのサイズを有する。この縦方向と横方向との関係は、記録画像データの縦と横との関係、すなわち図1および図5におけるx方向とy方向との関係と一致する。
またマスクにおける画素の位置は、縦方向をV、横方向をHとして管理する。ここで、「マスクA」、「マスクB」、「マスクC」および「マスクD」を記憶領域上で一続きに展開することで、横方向のHの値により各マスクを管理することができる。この管理方法によると、「マスクA」の先頭は(H,V)=(0,0)、「マスクB」の先頭は(H,V)=(16000,0)、「マスクC」の先頭は(H,V)=(16000×2,0)、「マスクD」の先頭は(H,V)=(16000×3,0)となる。
3.1.カラー用ランダムマスクの作成
図7は、本実施形態で用いるカラー用ランダムマスクの生成方法を示したフローチャートである。
図7は、本実施形態で用いるカラー用ランダムマスクの生成方法を示したフローチャートである。
まず、ランダムマスクの作成を開始すると(ステップS1000)、マスクの設定を開始する位置を各マスク領域の先頭に設定する(ステップS1001)。すなわち、「マスクA」については(H,V)=(0,0)、「マスクB」については(H,V)=(16000,0)、「マスクC」については(H,V)=(16000×2,0)、「マスクD」については(H,V)=(16000×3,0)に設定される。
次に、「0」,「1」,「2」,「3」で構成される乱数を発生させる(ステップS1002)。発生した乱数の値に応じ、ドットの記録および非記録を規定するためのマスクを決定する。
乱数が「0」の場合は(ステップS1003)、「マスクA」における現在の処理位置のビットを「1」に設定し(ステップS1006)、画像データに応じて画素の記録を許可するビット(以下、記録ビットという)とする。「マスクB」における現在の処理位置のビットを「0」に設定し(ステップS1007)、画像データによらず画素の記録を許可しないビット(以下、非記録ビットという)とする。また、「マスクC」および「マスクD」における現在の処理位置のビットも「0」に設定し(ステップS1008、ステップS1009)、ともに非記録ビットとする。すなわち、一連の処理により「マスクA」における現在の処理位置のビットに対応する画素は画像データに応じて記録が行われ得る画素、その他は非記録画素となる。
乱数が「1」の場合は(ステップS1004)、「マスクB」における現在の処理位置のビットを「1」に設定し(ステップS1011)、画像データに応じて画素の記録を許可するビットとする。「マスクA」、「マスクC」および「マスクD」における現在の処理位置のビットを「0」に設定し(ステップS1010、ステップS1012、ステップS1013)、ともに非記録ビットとする。すなわち、一連の処理により、「マスクB」における現在の処理位置のビットに対応する画素は画像データに応じて記録が行われ得る画素、その他は非記録画素となる。
乱数が「2」の場合は(ステップS1005)、「マスクC」における現在の処理位置のビットを「1」に設定し(ステップS1016)、画像データに応じて画素の記録を許可するビットとする。「マスクA」、「マスクB」および「マスクD」における現在の処理位置のビットを「0」に設定し(ステップS1014、ステップS1015、ステップS1017)、ともに非記録ビットとする。すなわち、一連の処理により、「マスクC」における現在の処理位置のビットに対応する画素は画像データに応じて記録が行われ得る画素、その他は非記録画素となる。
乱数が「3」の場合は(ステップS1005)、「マスクD」における現在の処理位置のビットを「1」に設定し(ステップS1021)、画像データに応じて画素の記録を許可するビットとする。「マスクA」、「マスクB」および「マスクC」における現在の処理位置のビットを「0」に設定し(ステップS1018、ステップS1019、ステップS1020)、ともに非記録ビットとする。すなわち、一連の処理により、「マスクD」における現在の処理位置のビットに対応する画素は画像データに応じて記録が行われ得る画素、その他は非記録画素となる。
これら各マスク領域におけるそれぞれ1画素のマスク設定の処理後は、マスクの全領域を設定し終えたか否かを判断する(ステップS1022)。すなわち、この判断は「マスクA」の現在の処理対象であるビットの位置が(H,V)=(16000,16)であるか否かの判断である。
ステップS1022においてマスクの全領域を設定し終えていないと判断された場合には、次に設定処理を行う各マスク領域上のビットの位置を指定する(ステップS1023)。ここでの指定は、基本的には現在のV座標の値を+1インクリメントするものであるが、現在のV座標値が「16」の場合はVを「1」に設定し、「マスクA」、「マスクB」、「マスクC」および「マスクD」のそれぞれのH座標値を+1インクリメントする。そして、各マスク領域において指定した位置のビットに対し、上述と同様の処理を繰り返す。また、マスクの全領域を設定し終えていると判断された場合には(ステップS1022)、ランダムマスクの生成処理を終了する(ステップS1024)。
3.2.ブラック用ランダムマスクの作成
図8は、本実施形態で用いるブラック用ランダムマスクの生成方法を示したフローチャートである。
図8は、本実施形態で用いるブラック用ランダムマスクの生成方法を示したフローチャートである。
ランダムマスクの作成を開始(ステップS2000)から設定するビットを次に移動する直前までの処理(ステップS2022)は、カラー用ランダムマスクと同様である(ステップS1000からステップS1021)。
カラー用ランダムマスクの生成と同様の各マスク領域におけるそれぞれ1画素のマスク設定の処理後、現在の処理を行ったビットの位置に隣接する3ビットに同一の設定を行なう(ステップS2022)。すなわち、現在の処理を行った(H,V)に対して隣接する3ビット(H+1,V)、(H,V+1)および(H+1,V+1)に(H,V)と同様の設定を行う。
そして、これら各マスク領域におけるそれぞれ4画素のマスク設定の処理後、マスクの全領域を設定し終えたか否かを判断する(ステップS2023)。すなわち、この判断は「マスクA」の現在の処理対象であるビットの位置が(H+1,V+1)=(16000,16)であるか否かの判断である。
マスクの全領域を設定し終えていないと判断された場合には(ステップS2023)、次に設定処理を行う各マスク領域上のビットの位置を指定する(ステップS2024)。ここでの指定は、基本的には現在のV座標の値を+2インクリメントするものであるが、現在のV座標値が「15」の場合はVを「1」に設定し、「マスクA」、「マスクB」、「マスクC」および「マスクD」のそれぞれのH座標値を+2インクリメントする。そして、各マスク領域において指定した位置のビットに対し、上述と同様の処理を繰り返す。また、マスクの全領域を設定し終えていると判断された場合には(ステップS2023)、ランダムマスクの生成処理を終了する(ステップS2025)。
以上のようなランダムマスク生成処理は画像の記録に先立って実行することができ、生成されたランダムマスクを例えばRAM604の記憶領域に展開しておくことで、続く画像の記録処理に際してこれを適用することができる。また、一度生成したランダムマスクを長期間用いるのであれば、不揮発性メモリ等に記憶させて、記録装置の電源オフ時にも内容が保存されるようにしてもよい。さらに、ランダムマスクの生成を記録装置側で行うのではなく、コンピュータ等のホスト装置610においてこれを行い、適時記録装置側に供給されるようにしてもよい。
4.記録制御
上述のランダムマスクは、記録媒体上の記録可能領域に対して設定可能な構成をとる。記録媒体上の記録可能領域の座標で主走査方向をHとし、副走査方向をVとする。また、本実施形態では、同一記録領域に対して4回の記録走査を行うことで画像を完成させるものとする。また、記録ヘッドの記録素子数は16×16×c(cは1以上の整数)とし、前述のN値はN=16×cとなる。
上述のランダムマスクは、記録媒体上の記録可能領域に対して設定可能な構成をとる。記録媒体上の記録可能領域の座標で主走査方向をHとし、副走査方向をVとする。また、本実施形態では、同一記録領域に対して4回の記録走査を行うことで画像を完成させるものとする。また、記録ヘッドの記録素子数は16×16×c(cは1以上の整数)とし、前述のN値はN=16×cとなる。
記録装置本体はインターフェース611を介して転送された記録データのコマンドを解析し、記録を行う画像データとしてRAM602に展開する。画像データの展開領域(展開バッファ)は、横を主走査方向の記録可能領域分の画素数Hpに対応したもの、縦を記録ヘッドの1回の記録走査で記録される縦方向の画素数である16×16cの4分の1(すなわち64c画素)に対応したものとして構成する。また記録走査において記録ヘッドにデータを送るために参照されるRAM602上の記憶領域(記録バッファ)としては、横を主走査方向の記録可能領域分の画素数Vpに対応したものとする。また、縦を記録ヘッドの1回の記録走査で記録される縦方向の画素数である16×16に対応したものとして構成する。これらの画像データの展開領域は、RAM602の記憶領域上に確保される。
記録装置本体のASIC603は、記録バッファの縦方向の16画素単位で記録バッファの横方向に対するランダムマスクの開始位置であるH座標として指定する機能を実行できる構成をとる。また、ASIC603は、記録領域の横方向に対してランダムマスクの終端になった場合は、ランダムマスクの先頭に戻す機能を実行できる構成をとる。すなわち、記録領域の横方向に対してランダムマスクの横方向のH=“0”〜“16000”の値を順次に、繰り返し対応させることになる。
かかる対応をもとに、ASIC603は、記録ヘッドの記録走査の際に、記録バッファに展開された画像データの位置と、上述のように作成されたランダムマスクのデータの位置とを対応させる。そして、RAM602の記憶領域に直接アクセスしながら双方のデータの論理積(AND)をとり、記録ヘッドに対して記録素子(吐出ヒータ)の駆動データDATAを転送する。
また、本実施形態では各記録走査間に副走査方向のノズル配列幅の1/4の記録媒体搬送を介在させつつ、4回の記録走査で画像を完成させる。このため、記録ヘッドの記録走査が1回終了する毎に、記録ヘッドの縦幅(副走査方向のノズル配列幅)の4分の1の画像が完成する。よって1回の記録ヘッドの記録走査が終了した時点で、記録バッファに展開されている記録画像データのうち、既に画像が完成した記録媒体搬送方向の下流側の4分の1に相当するデータが不要になる。そこで、不要になったデータが配置されていた記録バッファの領域を次の画像データ展開用の展開バッファとして使用する。そして、それまで展開バッファとして使用していた記憶領域を、記録媒体搬送方向の上流側の4分の1に相当するデータを展開するための記録バッファの4分の1の領域として使用する。すなわち、展開バッファおよび記録バッファの記憶領域は、記録ヘッドの記録走査で記録される幅の4分の1を単位領域として管理される。そして、この管理する5つの領域において適切にアドレス管理を行いつつ、展開バッファの領域と記録バッファの4領域とをローテートしながら使用する。
図9は、本実施形態における記録領域に対する記録ヘッドにおける1色のノズル列の走査および使用されるマスクパターンを説明するための説明図である。
本図において、各破線間は記録媒体の1回の副走査による搬送量を示すものである。すなわち、この実施形態の場合の1回の副走査による搬送量は、1回の記録ヘッドの記録走査で記録ヘッドの縦幅の4分の1にあたる64画素である。また、図において紙面の左右が記録ヘッドの記録走査方向となり、紙面の上方向が記録媒体の搬送方向の下流となる。
図中、A1、B1、C1、D1等の表記における数字部分はその記録領域に対するランダムマスクの適用開始点(ビット)の管理番号である。また、付加された数字が同一の場合には、例えばAとBとでランダムマスクの開始位置が横方向に16000画素分オフセットしていることを示している。またBとCとの関係、CとDとの関係についても、AとBとの関係と同等である。すなわち同一の記録領域に対する4回の記録走査では、開始位置を横方向にそれぞれ16000画素分オフセットさせて「マスクA」、「マスクB」、「マスクC」および「マスクD」を用いることでその領域の画像が完成する。
図8において、まず、最初の記録走査S101で記録ヘッドは記録媒体の搬送方向上流側の64画素分にあたるSeg.16×12c+1からSeg.16×16cまでの記録素子が「記録領域1」の記録を行う。この記録走査S101において、「記録領域1」を副走査方向に4分の1毎の領域に分けて、各領域に対してランダムマスクの開始位置を管理する。図に示すように、記録素子(吐出ヒータ)に対し、ランダムマスクを
Seg.16×12c+1からSeg.16×13cまで:D1
Seg.16×13c+1からSeg.16×14cまで:C1
Seg.16×14c+1からSeg.16×15cまで:B1
Seg.16×15c+1からSeg.16×16cまで:A1
で示されるビットから開始して用いる。
Seg.16×12c+1からSeg.16×13cまで:D1
Seg.16×13c+1からSeg.16×14cまで:C1
Seg.16×14c+1からSeg.16×15cまで:B1
Seg.16×15c+1からSeg.16×16cまで:A1
で示されるビットから開始して用いる。
次に、記録媒体を64画素分搬送して記録走査S102に移る。記録走査S102では、記録素子に対し、ランダムマスクを
Seg.16× 8c+1からSeg.16× 9cまで:A1
Seg.16× 9c+1からSeg.16×10cまで:D1
Seg.16×10c+1からSeg.16×11cまで:C1
Seg.16×11c+1からSeg.16×16cまで:B1
Seg.16×12c+1からSeg.16×13cまで:D2
Seg.16×13c+1からSeg.16×14cまで:C2
Seg.16×14c+1からSeg.16×15cまで:B2
Seg.16×15c+1からSeg.16×16cまで:A2
で示されるビットから開始して用いる。
Seg.16× 8c+1からSeg.16× 9cまで:A1
Seg.16× 9c+1からSeg.16×10cまで:D1
Seg.16×10c+1からSeg.16×11cまで:C1
Seg.16×11c+1からSeg.16×16cまで:B1
Seg.16×12c+1からSeg.16×13cまで:D2
Seg.16×13c+1からSeg.16×14cまで:C2
Seg.16×14c+1からSeg.16×15cまで:B2
Seg.16×15c+1からSeg.16×16cまで:A2
で示されるビットから開始して用いる。
次に、記録媒体を64画素分搬送して記録走査S103に移る。記録走査S103では、記録素子に対し、ランダムマスクを
Seg.16× 4c+1からSeg.16× 5cまで:B1
Seg.16× 5c+1からSeg.16× 6cまで:A1
Seg.16× 6c+1からSeg.16× 7cまで:D1
Seg.16× 7c+1からSeg.16× 8cまで:C1
Seg.16× 8c+1からSeg.16× 9cまで:A2
Seg.16× 9c+1からSeg.16×10cまで:D2
Seg.16×10c+1からSeg.16×11cまで:C2
Seg.16×11c+1からSeg.16×16cまで:B2
Seg.16×12c+1からSeg.16×13cまで:D3
Seg.16×13c+1からSeg.16×14cまで:C3
Seg.16×14c+1からSeg.16×15cまで:B3
Seg.16×15c+1からSeg.16×16cまで:A3
で示されるビットから開始して用いる。
Seg.16× 4c+1からSeg.16× 5cまで:B1
Seg.16× 5c+1からSeg.16× 6cまで:A1
Seg.16× 6c+1からSeg.16× 7cまで:D1
Seg.16× 7c+1からSeg.16× 8cまで:C1
Seg.16× 8c+1からSeg.16× 9cまで:A2
Seg.16× 9c+1からSeg.16×10cまで:D2
Seg.16×10c+1からSeg.16×11cまで:C2
Seg.16×11c+1からSeg.16×16cまで:B2
Seg.16×12c+1からSeg.16×13cまで:D3
Seg.16×13c+1からSeg.16×14cまで:C3
Seg.16×14c+1からSeg.16×15cまで:B3
Seg.16×15c+1からSeg.16×16cまで:A3
で示されるビットから開始して用いる。
次に、記録媒体を64画素分搬送して記録走査S104に移る。記録走査S104では、記録素子に対し、ランダムマスクを
Seg. 1からSeg.16× 1cまで:C1
Seg.16× 1c+1からSeg.16× 2cまで:B1
Seg.16× 2c+1からSeg.16× 3cまで:A1
Seg.16× 3c+1からSeg.16× 4cまで:D1
Seg.16× 4c+1からSeg.16× 5cまで:B2
Seg.16× 5c+1からSeg.16× 6cまで:A2
Seg.16× 6c+1からSeg.16× 7cまで:D2
Seg.16× 7c+1からSeg.16× 8cまで:C2
Seg.16× 8c+1からSeg.16× 9cまで:A3
Seg.16× 9c+1からSeg.16×10cまで:D3
Seg.16×10c+1からSeg.16×11cまで:C3
Seg.16×11c+1からSeg.16×16cまで:B3
Seg.16×12c+1からSeg.16×13cまで:D4
Seg.16×13c+1からSeg.16×14cまで:C4
Seg.16×14c+1からSeg.16×15cまで:B4
Seg.16×15c+1からSeg.16×16cまで:A4
で示されるビットから開始して用いる。
Seg. 1からSeg.16× 1cまで:C1
Seg.16× 1c+1からSeg.16× 2cまで:B1
Seg.16× 2c+1からSeg.16× 3cまで:A1
Seg.16× 3c+1からSeg.16× 4cまで:D1
Seg.16× 4c+1からSeg.16× 5cまで:B2
Seg.16× 5c+1からSeg.16× 6cまで:A2
Seg.16× 6c+1からSeg.16× 7cまで:D2
Seg.16× 7c+1からSeg.16× 8cまで:C2
Seg.16× 8c+1からSeg.16× 9cまで:A3
Seg.16× 9c+1からSeg.16×10cまで:D3
Seg.16×10c+1からSeg.16×11cまで:C3
Seg.16×11c+1からSeg.16×16cまで:B3
Seg.16×12c+1からSeg.16×13cまで:D4
Seg.16×13c+1からSeg.16×14cまで:C4
Seg.16×14c+1からSeg.16×15cまで:B4
Seg.16×15c+1からSeg.16×16cまで:A4
で示されるビットから開始して用いる。
この記録走査S104が終了した時点で、「記録領域1」では分割した4つの領域にそれぞれA1、B1、C1、D1より開始させてランダムマスクを用いた記録走査が1回ずつあるので、この領域の画像が完成される。
本実施形態では上述の記録制御をシアンのノズル列、マゼンタのノズル列、およびイエローのノズル列に対してはカラー用ランダムマスクを用いて行う。一方、ブラックのノズル列に対しては、ブラック用ランダムマスクを使用して、記録制御を行う。
また、本実施形態では、各記録領域に対しての開始位置を固定せず、任意にランダムマスクの開始位置を設定できるの。このため、この開始位置を定める管理番号を記録領域毎にランダムに設定することで、ランダムマスクを適用する際に問題となる周期的な模様の発生をなくすことができる。
図10は、上述したランダムマスク生成より生成されたカラー用のランダムマスクを示す図である。図に示すように、カラー用のランダムマスクは、1ビット毎に独立した不規則のマスクになる。
図11は、上述したランダムマスク生成により生成されたブラック用のランダムマスクを示す図である。図に示すように、ブラック用のランダムマスクは、集中する4画素単位のマスクとなる。
図12は、本実施形態のカラー用のランダムマスクを用いて記録制御を行なった場合の1回の記録走査により記録されるインクドットを示すイメージ図である。
また、図13は、本実施形態のブラック用のランダムマスクを用いて記録制御を行なった場合の1回の記録走査により記録されるインクドットを示すイメージ図である。
図13に示すように、ブラック用のランダムマスクを用いた1回の記録走査でのインクドット形成では、隣接するドットが集中することでドットが重なる。これにより、該当する記録走査での記録領域と非記録領域の境界部分が、カラー用のランダムマスクを用いた場合に対して少なくなる。すなわち、カラーインクによる1回の記録に比べて、ブラックインクにより1回の記録走査で記録される記録領域と非記録領域の境界部分を減らすことができる。その結果、ブラックインクを高密度で記録した場合に生じる前記境界部の形成ドットの段差で生じる乱反射を抑制することができる。また、ブラックより高明度である、シアン、マゼンタ、イエローに関しては、インク滴のつながりを抑制することにより、ビーディングを低減させることができる。
600 コントローラ
601 CPU
602 ROM
603 ASIC
604 RAM
610 ホスト装置
12 記録ヘッド
P 記録媒体
16 給紙ローラ
13 キャリッジ
601 CPU
602 ROM
603 ASIC
604 RAM
610 ホスト装置
12 記録ヘッド
P 記録媒体
16 給紙ローラ
13 キャリッジ
Claims (4)
- インクを吐出する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから複数の色のインクを吐出させながら前記記録ヘッドを記録媒体の同一記録領域に対して複数回走査させ、画像形成するインクジェット記録装置であって、
前記複数の色のインクの一のインク色の画像を記録するインクドットのうち、隣接するインクドットを1回の記録走査で形成するように、記録データを生成する画像形成手段と、
前記複数の色のインクの他の色の画像を記録するインクドットのうち、隣接するインクドットを複数の記録走査で形成するように、記録データを生成する画像形成手段と、
を有することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記一のインク色はブラックであり、前記他のインク色はカラーであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記インクは顔料インクであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録装置。
- インクを吐出する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから複数の色のインクを吐出させながら前記記録ヘッドを記録媒体の同一記録領域に対して複数回走査させ、画像形成するインクジェット記録装置の記録データを生成するための画像処理方法であって、
前記複数の色のインクの一のインク色の画像を記録するインクドットのうち、隣接するインクドットを1回の記録走査で形成するように、記録データを生成する画像形成工程と、
前記複数の色のインクの他の色の画像を記録するインクドットのうち、隣接するインクドットを複数の記録走査で形成するように、記録データを生成する画像形成工程と、
を有することを特徴とする画像処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008323804A JP2010143124A (ja) | 2008-12-19 | 2008-12-19 | インクジェット記録装置および画像処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008323804A JP2010143124A (ja) | 2008-12-19 | 2008-12-19 | インクジェット記録装置および画像処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010143124A true JP2010143124A (ja) | 2010-07-01 |
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ID=42564043
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2008323804A Pending JP2010143124A (ja) | 2008-12-19 | 2008-12-19 | インクジェット記録装置および画像処理方法 |
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-
2008
- 2008-12-19 JP JP2008323804A patent/JP2010143124A/ja active Pending
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