JP2010142123A - 粘液性にごりアルコール飲料およびその製造法 - Google Patents

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浩美 清水
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Abstract

【課題】健康によく、冷時〜温時で均一な液状であり、かつ優れた喉越し感と舌触りを有し、さらに程よいにごりを有する粘液性にごりアルコール飲料およびその製造法を提供すること。
【解決手段】アルコール濃度が3〜50度のアルコール飲料、澱粉、増粘剤およびトレハロースの混合物を加熱することによる、適度なとろみとにごりを有する粘液性にごりアルコール飲料の製造法、さらにクズ(葛)植物の葉、茎および花の1つ以上の部位を焼酎などの蒸留酒に浸漬し製造したクズに含まれる機能性成分を含み、多彩な色彩、風味および香りを有する粘液性にごりクズリキュールおよびその製造法を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、とろみとにごりを併せもつ粘液性にごりアルコール飲料およびその製造法に関する。
近年、アルコール飲料は嗜好の多様化が進み、多種多様な性質を持つアルコール飲料が上市されている。その一つに、優れた喉越し感と舌触りが楽しめるとろみを有するアルコール飲料がある。アルコール飲料をゼリー状あるいは粘液状のアルコール飲料を得るために、ゲル化剤を添加する方法に関する特許出願があるが(特許文献1、2)、これらは常温でも形状が崩れないほど固形化したゲル状アルコール含有食品や、容器からこぼれたり流れ出たりし難いゲル状の半流動体に関するものである。またごく最近、とろりとした質感を有するアルコール飲料に関する特許出願が公開された(特許文献3)が、一定量以上のデキストリンおよび糖分を配合するものである。
その他の性質を持つアルコール飲料としては、清酒などで愛好者の多い「にごり酒」に代表される「にごり」のあるアルコール飲料である。「にごり酒」は、一般に清酒製造工程で生じる清酒醪を荒く漉し、醪由来の固形物を清酒中に移行させることにより製造されるが、清澄液と白濁液に分離し、清澄液に精密ろ過処理を、白濁液に高圧処理を施した後、両者を混合する保存性の高いにごり酒の製造方法(特許文献4)や、にごり酒製品中に含まれる固形分を超高圧ホモジナイザーで細かく撹砕し、固形分の粒度画分を好ましい範囲に調整することにより、なめらかで口当りの良好なにごり酒の製造方法(特許文献5)等が開示されている。他方、白濁酒に澱粉を添加し糊化温度以上に加熱する製造法(特許文献6)等が開示されている。しかし、清酒以外の種々のアルコール飲料に適用可能で、かつ長期間均一なにごりを保持出来るにごりアルコール飲料の具体的な製造法に関する記載は見当たらない。
さらに、健康志向の人々をターゲットにしたアルコール飲料が続々と市場に出現している。その一つとして、植物やその果実をアルコール類に浸漬して製造した機能性成分に富む各種リキュール類がある。クズ(葛;Pueraria lobata)は、雑草として厄介者扱いされているが、生薬として使用される葛根以外にも、植物全体に種々の栄養分や機能性成分を多く含み利用価値があるため(非特許文献1、特許文献7、8)、本発明の出願人は、クズの地上部をアルコール類に浸漬して製造した機能性成分に富むクズ葉および茎リキュールについて先に特許出願した(特許文献9)。しかし、特許文献9には、とろみやにごりのある粘液性にごりリキュールについては、開示されていない。
特開2008−60号公報 特開2006−25718号公報 特開2008−228699号公報 特開平6−113812号公報 特開2008−43215号公報 特開昭63−309170号公報 国際公開第2005/105125号パンフレット 特開2006−131610号公報 特願2007−168721号明細書(平成19年6月27日出願) 野原ら、ケミカル ファーマシューティカル ブルティイン(Chem.Pharm.Bull.)、36巻、1174−1179頁(1998年)
本発明の目的は、健康志向で、冷時でも固形化せず液状であり優れた喉越し感と舌触りが楽しめるとろみと、多彩な色彩や香などに加えて愛好者の多い冷時および経時変化の少ない均一なにごりを併せ持つ粘液性にごりアルコール飲料、およびその製造法を提供することにある。
本発明者らは、健康志向で、機能性成分に富むアルコール飲料、例えばクズの葉、茎および花の1つ以上の部位をアルコール類に浸漬し製造したクズリキュールを、葛根由来のクズ澱粉にてとろみを付けた優れた喉越し感と舌触りに加え、種々の色彩や香等を付加した新しい感覚の粘液状のアルコール飲料の開発を検討した。しかしながら、例えば、クズリキュールを、クズ澱粉のみで粘液性を付与しようとすると、澱粉の老化現象が問題となり、加熱後冷蔵放置すると、分離・離水・沈殿という現象がおき、商品価値がなくなってしまう。さらに、アルコールは澱粉を含む増粘多糖類による粘性を高めることを妨害し、ダマになったり、安定的な粘液性を妨害したりした。そこで、種々検討した結果、アルコール飲料に、澱粉のほかに、特定の増粘剤やトレハロースを特定量添加し、加熱することにより、好ましい粘度範囲の粘度を有するアルコール飲料を得ることが出来ると共に、澱粉の分散を安定化させ、程よいにごりを安定的に付与させることが出来ることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、
(1)アルコール濃度が3〜50度のアルコール飲料、澱粉、増粘剤およびトレハロースを含有してなり、とろみとにごりを有することを特徴とする粘液性にごりアルコール飲料;
(2)前記アルコール飲料がクズ(Pueraria lobata)をアルコール類に浸漬して得られるクズリキュールである(1)記載の粘液性にごりアルコール飲料;
(3)前記澱粉がクズ澱粉である(1)記載の粘液性にごりアルコール飲料;
(4)前記増粘剤がキサンタンガム、ローカストビーンガム、ペクチンから選択される1種以上である(1)記載の粘液性にごりアルコール飲料;
(5)粘度範囲が50〜3000mPa・sである(1)記載の粘液性にごりアルコール飲料;
(6)アルコール飲料100部に対して、澱粉を0.1〜2部、増粘剤を0.05〜0.5部およびトレハロースを0.5〜5部からなる(1)記載の粘液性にごりアルコール飲料;
(7)緑茶を含有してなる(1)〜(6)いずれかに記載の粘液性にごりアルコール飲料;
(8)梅酒、梅果汁および梅果肉から選択される1種以上を含有してなる(1)〜(7)いずれかに記載の粘液性にごりアルコール飲料;
(9)柿酒または/および柿果肉を含有してなる(1)〜(7)いずれかに記載の粘液性にごりアルコール飲料;
(10)杉香り抽出エキスを含有してなる(1)〜(7)いずれかに記載の粘液性にごりアルコール飲料;
(11)アルコール濃度が3〜50度のアルコール飲料、澱粉、増粘剤およびトレハロースの混合物を加熱することを特徴とする粘液性にごりアルコール飲料の製造法;
(12)前記アルコール飲料がクズをアルコール類に浸漬して得られるクズリキュールである(11)記載の製造法;
(13)前記澱粉がクズ澱粉であり、前記増粘剤がキサンタンガム、ローカストビーンガム、ペクチンから選択される1種以上である(11)記載の製造法;
(14)アルコール飲料100部に対して、澱粉を0.1〜2部、増粘剤を0.05〜0.5部およびトレハロースを0.5〜5部を加えて約65〜85℃に加熱することを特徴とする(11)記載の製造法;
などを提供する。
本発明により、優れた喉越し感と舌触りのあるとろみに加えて、程よいにごりを安定的に保持できる粘液性にごりアルコール飲料を製造することが可能である。さらに機能性成分に富み健康に良く、多彩な色彩、風味、香りが楽しめる粘液性にごりクズリキュールを提供できる。
以下において、本発明を詳細に説明する。本発明におけるアルコール飲料は、酒類であれば特に限定されないが、清酒、果実酒、焼酎、ウィスキー、ウオッカ、リキュールなどが用いられる。粘液性にごりアルコール飲料の原料として用いられるアルコール飲料のアルコール濃度は3〜50度であり、好ましくは5〜20度である。
本発明に用いられる澱粉としては、例えば、クズ澱粉、トウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉など、およびこれらの澱粉の混合物が挙げられる。なかでもクズ澱粉が風味および透明度から好ましい。澱粉の使用量は、原料のアルコール飲料量に対して0.1〜2%量(W/V)用いるのが好ましく、特に0.1〜1%量(W/V)用いるのが好ましい。
本発明に用いられる増粘剤としては、例えば、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ペクチン等の増粘多糖類が挙げられる。これらの増粘剤は単独でも2種以上の組合わせでも用いられるが、特にキサンタンガムおよびそれを含む組み合わせが好ましい。増粘剤の使用量は、原料のアルコール飲料に対して0.05〜0.5%量(W/V)用いるのが好ましい。
トレハロースは、澱粉の老化を防止するために加えられるが、無水物でも結晶でもよく、トレハロースの使用量は、原料のアルコール飲料に対して0.05〜5%量(W/V)が好ましい。
例えば、原料のアルコール飲料100部に対して、クズ澱粉を0.1〜2部、増粘剤を0.05〜0.5部およびトレハロース0.5〜5部をかき混ぜながら添加し、65〜85℃にて、1〜5分間かき混ぜた後、冷却するとことにより、安定的に粘性とにごりが保たれた粘液性にごりアルコール飲料を製造することが出来る。
かくして得られた粘液性にごりアルコール飲料の粘度は、冷時〜温時で均一であり、とろみ感があり、喉越しが良い程度であれば、いずれの粘度範囲内のものであっても良いが、容器から注ぐ際の流動性ならびに喉越し感や舌触り等を考慮すると、50〜3000mPa・sの粘度範囲が好ましい。この粘度以上であると容器から注ぎにくくなり、この粘度以下であるととろみ感に乏しくなる。喉越し感には個人的嗜好があるが、さらに150〜1500mPa・sが好ましく、特に200〜500mPa・sの粘度範囲が好ましい。なお、本発明における粘度は、B型粘度計で、温度20〜25℃で測定した値である。また、本発明において、冷時〜温時とは、大体0〜50℃程度をいう。
かくして得られた粘液性にごりアルコール飲料のにごり(濁度)は、分光光度計を用いて660nm付近の波長の光の吸光度であらわすと1〜3程度である。さらに、この濁度は、冷蔵庫で30日静置しても同様の濁度を示した。
本発明において、原料となるアルコール飲料は、健康志向のもの、即ち機能性成分に富むアルコール飲料が好ましいが、その1つの例として、クズリキュールがある。クズリキュールの製造には、クズ植物の各部位が用いられるが、日本においては、医薬に分類される根以外の葉、茎および花の地上部ならびに種子が好ましい。クズの葉は、枯葉以外であれば季節を問わないが、6〜10月頃の葉が好ましい。クズの茎は、青い蔓状の茎でも、木質化した茎でも用いられる。クズの花は、夏から秋にかけて開花するが、開花した状態あるいはつぼみを含む状態で収穫し用いられる。収穫されたクズの各部位は、洗浄後、必要に応じて裁断や乾燥後アルコール類に浸漬して製造される。
前記クズリキュール製造の際に用いられる乾燥法としては、例えば自然乾燥、送風乾燥、温風乾燥及び凍結乾燥等が挙げられる。
さらにクズリキュール製造の際に用いられる浸漬用のアルコール類としては、酒類であれば特に限定されないが、蒸留酒である焼酎、ウィスキー、ウオッカなど、醸造酒である清酒、老酒など、ならびに醸造用アルコールなどが用いられるが、好ましくは醸造用アルコール、焼酎又は清酒が用いられる。なかでも、クズ各部位の浸漬用としては、焼酎、特に麦焼酎が好ましい。
クズの各部位をアルコール類に浸漬する条件としては、特に特定されないが、クズ各部位をアルコール類に対して0.2〜10%量(W/V)、好ましくは0.5〜5%量(W/V)用いられる。浸漬する場所としては、香気成分、機能性成分等の変質を防ぐために暗所が好ましい。浸漬温度は10〜30℃、好ましくは15〜25℃で浸漬する。浸漬に用いるアルコール類のアルコール度数は、特に限定されないが、15〜50度、好ましくは30〜40度のアルコール類である。浸漬期間はアルコール類のアルコール度数によるが、アルコール度数が15〜50度の場合、1ヶ月以上、好ましくは3〜6ヶ月間浸漬する。
前記浸漬する場合、糖類をアルコール類に対して5〜15%量(W/V)添加しても良い。用いられる糖類としては、例えば砂糖、果糖、ブドウ糖及び糖蜜などが用いられる。
風味とこくとを増すために、さらに清酒を添加しても良く、浸漬前でもよくまた浸漬後でも良い。浸漬に用いた焼酎と、添加する清酒との混合比率は90/10〜60/40が好ましく、特に麦焼酎と清酒との混合比は約80/20程度が好ましい。粘液性にごりアルコール飲料、例えば粘液性にごりクズリキュールの製品としてのアルコール度数は、例えば5〜15度が好ましく、特に7〜11度が好ましい。
さらに粘液性にごりクズリキュールには、さらに風味、香り、色彩ならびに機能性成分を加味することを目的として、緑茶をベースとした調味液が必要に応じて添加される。本発明における緑茶とは、緑茶粉末、ならびに緑茶水溶液およびその乾燥粉末を意味する。緑茶粉末とは、緑茶葉を蒸熱処理したものを乾燥し、粉末としたものである。さらに必要におうじて微量の酸味料、着色料ならびに香料を加えても良い。酸味料としてクエン酸、リンゴ酸、酒石酸等が用いられ、その液性は、例えば好みに応じてpH2.5〜pH6.0程度、好ましくはpH3.0〜pH5.5程度に調整される。着色料としてウコン、クチナシなどの抽出物などが用いられる。ついで、必要に応じて緑茶水抽出物を追加し、さらに果糖等を添加して味を調えて製品化される。
別な形態の粘液性にごりクズリキュールとして、前記緑茶粉末に梅酒および梅果肉からなるリキュールや梅ジュースを加えた調味液を加えて、梅由来の色彩、風味、香りを有する梅の粘液性にごりクズリキュールを製造することができる。なお、梅酒および梅果肉からなるリキュールは、例えば、梅、糖蜜、梅ピュレー、果糖を麦焼酎に浸漬して製造される。
また、別な形態の粘液性にごりクズリキュールとして、前記緑茶粉末に柿酒および柿果肉からなるリキュールを加えた調味液を加えた調味液を加えて、柿由来の色彩、風味、香りを有する柿の粘液性にごりクズリキュールを製造することができる。なお、柿酒および柿果肉からなリキュールは、例えば、柿、果糖、柿ピュレーを麦焼酎に浸漬して製造される。
さらに、別な形態の粘液性にごりクズリキュールとして、前記緑茶粉末に杉香りを有する清酒を加えて、杉香りの粘液状クズリキュールを製造することができる。なお、杉香りを有する清酒は、例えば杉材を清酒に浸漬して製造される。
かくして得られた粘液性にごりクズリキュールには、クズ葉、茎及び花由来の機能性成分が含まれており、クズ葉に含有される機能性成分としては、例えばクロロフィル、ダイジン、ゲニシチン及びそれらのアグリコンなどのイソフラボン類、ルチン、ケルセチンなどのフラボノール類ならびにビタミンCなどが挙げられる。クズ茎に含有される機能性成分としては、例えばプエラリン、ダイゼイン、グリシテイン、ゲニステインおよびその配糖体などのイソフラボン類やサポニン類などが挙げられる。またクズ花に含有される機能性成分としては、カッカライド、イリソリドン、ゲニステイン、グリシテインなどのイソフラボン類またはその配糖体や、カッカサポニンI、ソヤサポニンIのようなサポニン類などが挙げられる。さらに緑茶由来のカテキンやビタミンCなどの機能性成分や、梅または柿に含まれる機能性成分をも含まれる健康志向の粘液性にごりクズリキュールとすることができる。
以下に、本発明を実施例に基づいて説明する。本発明は以下の実施例によってなんら限定されるものではなく、本発明の属する技術分野における通常の変更を加えて実施することが出来ることは言うまでもない。
実施例1
6月〜10月に収穫したクズの葉を水洗した後、水分を軽くきり、その1kgと、ショ糖1kgとを、35度の麦焼酎20Lに混合し、暗所にて10〜30℃で、3ヶ月浸漬した後、クズ葉を除き、ろ過し、クズ葉リキュール原液を製造した。
実施例2
実施例1で得られたクズ葉リキュール原液100mLにクズ澱粉2gを添加し、かき混ぜながら約75℃で5分間かき混ぜたところ、とろみが付いたが、冷蔵庫に2時間保管したところ2層に分離し澱粉が沈殿した。また、実施例1で得られたクズ葉リキュール原液100mLにクズ澱粉0.2g、キサンタンガム0.25gをかき混ぜながら加え、約75℃で3分間かき混ぜた。とろみがついたが、冷蔵庫に2時間保管したところ、クズ澱粉が底面に沈殿した。実施例1で得られたクズ葉リキュール原液100mLにクズ澱粉0.2g、キサンタンガム0.25g、トレハロース1.5gを添加し、かき混ぜながら約75℃で5分間かき混ぜた。冷蔵庫に2時間保管したが、とろみ、にごりとも変化がなかった。以上の結果、クズ澱粉、キサンタンガムおよびトレハロースの組合せた場合が、均一で安定的なとろみとにごりを有する粘液性にごりクズ葉リキュールが得られた。
実施例3
実施例1で製造したクズ葉リキュール原液をアルコール濃度が約11%になるように水で希釈したクズ葉リキュール100mLに、クズ澱粉0.2g、キサンタンガム0.15gおよびトレハロース0.15gを、かき混ぜながら加え、約75℃で3分間かき混ぜた。冷却後、緑茶粉末1gを水10mLに懸濁したもの、およびアルコール濃度10度の清酒15mLを加えて1分かき混ぜた(この段階のものを以後「ベースのクズリキュール」という)。得られたベースのクズリキュール100mLにクエン酸0.1gおよび果糖0.5gを添加し、さらに着色料を加えて、緑乳濁色のクズ葉の粘液性にごりクズリキュールを得た。なお、得られた粘液性にごりクズリキュールの粘度は294mPa・sであった。なお、液体の粘度測定は、B型粘度計を用いて23℃で測定した。また、濁度は1.5であった。濁度は分光光度計(島津製作所製)を用いて、660nmの波長光を用いて測定した。
実施例4
実施例3と同様に製造したベースのクズリキュール100mLに、梅ジュース20mLおよび梅果肉5gを添加し、果糖0.5gを加えて、燈乳濁色の梅の粘液性にごりクズリキュールを得た。
実施例5
実施例3と同様に製造したベースのクズリキュール100mLに、柿リキュール20mLを添加し、次いでクエン酸0.1gおよび果糖0.5gを加えて、赤乳濁色の柿の粘液性クズリキュールを得た。
実施例6
実施例3と同様に製造したベースのクズリキュール100mLに、緑茶粉末水懸濁液5mLを添加後、果糖0.5gを加えて、緑乳濁色の緑茶の粘液性にごりクズリキュールを得た。
実施例7
実施例3〜6で製造したいずれのクズリキュールも、流動性を持ち、口中でのざらつき感がなく、スムーズな喉越しを感じることができた。
本発明により、適度なとろみと均一で安定なにごりを有する粘液性にごりアルコール飲料およびその製造法、ならびに健康によく、多彩な色、芳醇な香りとまろやかな味に加えて、優れた喉越しと舌触りと程よいにごりを有する粘液性にごりクズリキュールを提供することが可能である。

Claims (14)

  1. アルコール濃度が3〜50度のアルコール飲料、澱粉、増粘剤およびトレハロースを含有してなり、とろみとにごりを有することを特徴とする粘液性にごりアルコール飲料。
  2. 前記アルコール飲料がクズ(Pueraria lobata)をアルコール類に浸漬して得られるクズリキュールである請求項1記載の粘液性にごりアルコール飲料。
  3. 前記澱粉がクズ澱粉である請求項1記載の粘液性にごりアルコール飲料。
  4. 前記増粘剤がキサンタンガム、ローカストビーンガム、ペクチンから選択される1種以上である請求項1記載の粘液性にごりアルコール飲料。
  5. 粘度範囲が50〜3000mPa・sである請求項1記載の粘液性にごりアルコール飲料。
  6. アルコール飲料100部に対して、澱粉を0.1〜2部、増粘剤を0.05〜0.5部およびトレハロースを0.5〜5部を含有する請求項1記載の粘液性にごりアルコール飲料。
  7. 緑茶を含有してなる請求項1〜6いずれか1項記載の粘液性にごりアルコール飲料。
  8. 梅酒、梅果汁および梅果肉から選択される1種以上を含有してなる請求項1〜7いずれか1項記載の粘液性にごりアルコール飲料。
  9. 柿酒または/および柿果肉を含有してなる請求項1〜7いずれか1項記載の粘液性にごりアルコール飲料。
  10. 杉香り抽出エキスを含有してなる請求項1〜7いずれか1項記載の粘液性にごりアルコール飲料。
  11. アルコール濃度が3〜50度のアルコール飲料、澱粉、増粘剤およびトレハロースの混合物を加熱することを特徴とする粘液性にごりアルコール飲料の製造法。
  12. 前記アルコール飲料がクズをアルコール類に浸漬して得られるクズリキュールである請求項11記載の製造法。
  13. 前記澱粉がクズ澱粉であり、前記増粘剤がキサンタンガム、ローカストビーンガム、ペクチンから選択される1種以上である請求項11記載の製造法。
  14. アルコール飲料100部に対して、澱粉を0.1〜2部、増粘剤を0.05〜0.5部およびトレハロースを0.5〜5部を加えて約65〜85℃に加熱することを特徴とする請求項11記載の製造法。
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JP2020022518A (ja) * 2015-04-03 2020-02-13 サントリーホールディングス株式会社 容器詰めアルコール飲料

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