JP2010141076A - 基板処理装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

基板処理装置及び半導体装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010141076A
JP2010141076A JP2008315260A JP2008315260A JP2010141076A JP 2010141076 A JP2010141076 A JP 2010141076A JP 2008315260 A JP2008315260 A JP 2008315260A JP 2008315260 A JP2008315260 A JP 2008315260A JP 2010141076 A JP2010141076 A JP 2010141076A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
gas supply
processing
processing chamber
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008315260A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Hotta
英樹 堀田
Kanekazu Mizuno
謙和 水野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Kokusai Electric Inc
Original Assignee
Hitachi Kokusai Electric Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Kokusai Electric Inc filed Critical Hitachi Kokusai Electric Inc
Priority to JP2008315260A priority Critical patent/JP2010141076A/ja
Publication of JP2010141076A publication Critical patent/JP2010141076A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

【課題】 基板上への異物の吸着を抑制する。
【解決手段】 処理室内に基板の積層方向に沿って立設され、複数のガス供給口を有し、液体原料を気化させて得られる第1の処理ガスを処理室内に供給する第1のガス供給ノズルと、液体原料を気化させる気化器と、第1のガス供給ノズルと隣接して立設され、複数のガス供給口を有し、第2の処理ガス及び不活性ガスを処理室内に供給する第2のガス供給ノズルと、を備え、第1の処理ガスと第2の処理ガスとを互いに混合しないよう交互に供給して基板上に所望の膜を形成し、第1の処理ガスを供給する際には、第1の処理ガスの供給流量より多い流量で前記第2のガス供給ノズルから不活性ガスを供給する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、基板を処理する基板処理装置及び半導体装置の製造方法に関する。
ICやDRAM等の半導体装置の製造方法の一工程として、基板上にガスを交互に供給して基板を処理する基板処理工程が実施されてきた。係る基板処理工程は、複数の基板を積層して収容する処理室と、処理室内に立設された複数本のガス供給ノズルからそれぞれガスを供給するガス供給手段と、処理室内の雰囲気を排気する排気手段と、を備えた基板処理装置により実施されてきた。処理室内に基板が搬入され、各ガス供給ノズルからガスが交互に供給されることにより、基板が処理されるように構成されていた。
しかしながら、上述の基板処理装置を用いて基板を処理すると、処理室内に異物(パーティクル)が発生し、発生した異物が基板の表面に吸着して、半導体装置の信頼性が低下したり、半導体装置の製造歩留りが悪化したりする場合があった。
本発明は、基板上への異物の吸着を抑制することが可能な基板処理装置及び半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、複数の基板を積層して収容する処理室と、前記処理室内に所望のガスを供給するガス供給手段と、前記処理室内の雰囲気を排気する排気手段と、少なくとも前記ガス供給手段及び前記排気手段を制御する制御部と、を備え、前記ガス供給手段は、前記処理室内に前記基板の積層方向に沿って立設され、複数のガス供給口を有し、液体原料を気化させて得られる第1の処理ガスを前記処理室内に供給する第1のガス供給ノズルと、前記液体原料を気化させる気化器と、前記第1のガス供給ノズルと隣接して立設され、複数のガス供給口を有し、第2の処理ガス及び不活性ガスを前記処理室内に供給する第2のガス供給ノズルと、を備え、前記制御部は、前記ガス供給手段及び前記排気手段を制御して、前記第1の処理ガスと前記第2の処理ガスとを互いに混合しないよう交互に供給して前記基板上に所望の膜を形成し、前記第1の処理ガスを供給する際には、前記第1の処理ガスの供給流量より多い流量で前記第2のガス供給ノズルから不活性ガスを供給する基板処理装置が提供される。
本発明の第2の態様によれば、複数の基板を積層して収容する処理室と、前記処理室内に所望のガスを供給するガス供給手段と、前記処理室内の雰囲気を排気する排気手段と、を備え、前記ガス供給手段は、前記処理室内に前記基板の積層方向に沿って立設され、複数のガス供給口を有し、液体原料を気化させて得られる第1の処理ガスを前記処理室内に供給する第1のガス供給ノズルと、前記液体原料を気化させる気化器と、を備え、前記ガス供給ノズルに開口された前記複数のガス供給口は、前記基板の接線方向よりも前記基板に対して外側へ向けて開口している基板処理装置が提供される。
本発明の第3の態様によれば、複数の基板を積層して収容する処理室と、前記処理室内に所望のガスを供給するガス供給手段と、前記処理室内の雰囲気を排気する排気手段と、少なくとも前記ガス供給手段及び前記排気手段を制御する制御部と、を備え、前記ガス供給手段は、前記処理室内に前記基板の積層方向に沿って立設され、前記基板の接線より前記基板に対して外側に開口する複数のガス供給口を有し、液体原料を気化させて得られる
第1の処理ガスを前記処理室内に供給する第1のガス供給ノズルと、前記液体原料を気化させる気化器と、前記第1のガス供給ノズルと隣接して立設され、複数のガス供給口を有し、第2の処理ガス及び不活性ガスを前記処理室内に供給する第2のガス供給ノズルと、を備え、前記制御部は、前記ガス供給手段及び前記排気手段を制御して、前記第1の処理ガスと前記第2の処理ガスとを互いに混合しないよう交互に供給して前記基板上に所望の膜を形成し、前記第1の処理ガスを供給する際には、前記第1の処理ガスの供給流量より多い流量で前記第2のガス供給ノズルから不活性ガスを供給する基板処理装置が提供される。
本発明の第4の態様によれば、液体原料を気化して得られる第1の処理ガスと、前記第1の処理ガスとは異なる第2の処理ガスとを互いに混合しないよう交互に供給して基板上に所望の膜を形成する半導体装置の製造方法であって、前記第1の処理ガスを供給する際は、前記第2の処理ガスを前記処理室内に供給するガス供給ノズルから、前記第1の処理ガスの供給流量より多い流量で不活性ガスを供給する半導体装置の製造方法が提供される。
本発明の第5の態様によれば、液体原料を気化して得られる第1の処理ガスと、前記第1の処理ガスとは異なる第2の処理ガスとを互いに混合しないよう交互に供給して基板上に所望の膜を形成する半導体装置の製造方法であって、前記第1の処理ガスを、前記基板の接線より前記基板に対して外側に向けて供給する半導体装置の製造方法が提供される。
本発明に係る基板処理装置及び半導体装置の製造方法によれば、基板上への異物の吸着を抑制することが可能となる。
上述したとおり、ガス供給ノズルからガスを供給して基板を処理すると、処理室内に異物が発生し、発生した異物が基板の表面に吸着する場合があった。
図1に、従来の基板処理装置を用いてウエハ上にTDMAS(SiH[N(CH;トリスジメチルアミノシラン)ガスとオゾン(O)ガスとを交互に供給して酸化膜(SiO膜)を成膜したときのウエハ上の異物分布(実験結果)を示す。図1に示す実験では、シリコンからなるウエハを処理室内に収容して550℃に加熱し、TDMASを3g/minの流量で気化器に供給して発生させたTDMASガスを処理室内に30秒間供給する工程と、処理室内にNガスを供給してパージする工程と、処理室内にOガスを6.5slmの流量で7秒間供給する工程と、処理室内にNガスを供給してパージする工程と、を1サイクルとしてこのサイクルを27回繰り返すことにより、ウエハ上に酸化膜(SiO膜)を形成した。TDMASガス及びOガスの供給は、処理室内に立設された2本のガス供給ノズルからそれぞれ実施した。また、処理室内に各種ガスを供給する際には、ウエハを水平姿勢で回転させた。その結果、図1に示すようにウエハ上には多数の異物が吸着した。なお、粒径が0.08μm以上0.13μm以下の異物は2428個検出され、粒径が0.13μmを超える異物は79個検出された。
発明者等は、ウエハに吸着する異物の発生源を特定するため、処理室内にTDMASガスのみを供給した場合及びOガスのみを供給した場合のそれぞれについて、ウエハ上の異物分布(実験結果)を測定した。
図2に、従来の基板処理装置を用いてウエハ上にTDMASガスのみを供給したときのウエハ上の異物分布(実験結果)を示す。図2に示す実験では、TDMASを3g/minの流量で気化器に供給して発生させたTDMASガスを処理室内に30秒間供給する工
程と、処理室内にNガスを供給してパージする工程と、を1サイクルとしてこのサイクルを27回繰り返した。その他の条件は、図1の実験と同じである。その結果、図2に示すようにウエハ上には多数の異物が吸着した。なお、粒径が0.08μm以上0.13μm以下の異物は3137個検出され、粒径が0.13μmを超える異物は119個検出された。
また、図3に、従来の基板処理装置を用いて、ウエハ上にOガスのみを供給したときのウエハ上の異物分布(実験結果)を示す。図3に示す実験では、処理室内にOガスを6.5slmの流量で7秒間供給する工程と、処理室内にNガスを供給してパージする工程と、を1サイクルとしてこのサイクルを27回繰り返した。その他の条件は、図1の実験と同じである。その結果、図3に示すように、ウエハ上における異物は図1及び図2の場合よりも大幅に減少した。なお、粒径が0.08μm以上0.13μm以下の異物は3個検出され、粒径が0.13μmを超える異物は8個検出された。
また発明者等は、処理室内へのTDMASガスの供給流量を減少させてウエハ上の異物分布(実験結果)を測定した。図4に、従来の基板処理装置を用いて、ウエハ上に図1の場合よりも少量のTDMASガスとOガスとを交互に供給して酸化膜を成膜したときのウエハ上の異物分布(実験結果)を示す。図2に示す実験では、TDMASを1.0g/minの流量で気化器に供給して発生させたTDMASガスを8秒間供給する工程と、処理室内にNガスを供給してパージする工程と、処理室内にOガスを6.5slmの流量で30秒間供給する工程と、処理室内にNガスを供給してパージする工程と、を1サイクルとしてこのサイクルを163回繰り返すことにより、ウエハ上に酸化膜(SiO膜)を形成した。その他の条件は、図1の実験と同じである。その結果、図2に示すように、ウエハ上における異物は図1の場合よりも減少したものの、少なからず異物の吸着が認められた。なお、粒径が0.08μm以上0.13μm以下の異物は155個検出され、粒径が0.13μmを超える異物は6個検出された。
以上の実験により、発明者等は、ガス供給ノズルから処理室内にTDMASガスを供給することが、基板に異物が吸着する一要因となっていることを突き止めた。また、単にTDMASガスの供給流量を減少させるだけでは、処理速度が低下してサイクル数を増やす必要が生じてしまうと共に、ウエハに吸着する異物を大幅に抑制することは不十分であることを突き止めた。そして発明者等は、鋭意研究の結果、ガス供給ノズルから供給されたTDMASガス流の向きを制御することにより、ウエハへの異物の吸着量を大幅に低減させることが可能であるという知見を得た。本発明は係る知見を基になされたものである。
<本発明の一実施形態>
以下に、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図5は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置の処理炉の縦断面図である。図6は、図5に示す処理炉のA−A断面図である。図7は、本実施形態に係る基板処理工程のガス供給シーケンスを例示するフロー図である。図11は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置の斜視透視図である。
(1)基板処理装置の構成
まず、本発明の一実施形態に係る基板処理装置101の構成例について、図11を用いて説明する。
図11に示すように、本実施形態に係る基板処理装置101は筐体111を備えている。シリコン等からなるウエハ(基板)200を筐体111内外へ搬送するには、複数のウエハ200を収納するウエハキャリア(基板収納容器)としてのカセット110が使用さ
れる。筐体111内側の前方(図中の右側)には、カセットステージ(基板収納容器受渡し台)114が設けられている。カセット110は、図示しない工程内搬送装置によってカセットステージ114上に載置され、また、カセットステージ114上から筐体111外へ搬出されるように構成されている。
カセット110は、工程内搬送装置によって、カセット110内のウエハ200が垂直姿勢となり、カセット110のウエハ出し入れ口が上方向を向くように、カセットステージ114上に載置される。カセットステージ114は、カセット110を筐体111の後方に向けて縦方向に90°回転させ、カセット110内のウエハ200を水平姿勢とさせ、カセット110のウエハ出し入れ口を筐体111内の後方を向かせることが可能なように構成されている。
筐体111内の前後方向の略中央部には、カセット棚(基板収納容器載置棚)105が設置されている。カセット棚105には、複数段、複数列にて複数個のカセット110が保管されるように構成されている。カセット棚105には、後述するウエハ移載機構125の搬送対象となるカセット110が収納される移載棚123が設けられている。また、カセットステージ114の上方には、予備カセット棚107が設けられ、予備的にカセット110を保管するように構成されている。
カセットステージ114とカセット棚105との間には、カセット搬送装置(基板収納容器搬送装置)118が設けられている。カセット搬送装置118は、カセット110を保持したまま昇降可能なカセットエレベータ(基板収納容器昇降機構)118aと、カセット110を保持したまま水平移動可能な搬送機構としてのカセット搬送機構(基板収納容器搬送機構)118bと、を備えている。これらカセットエレベータ118aとカセット搬送機構118bとの連携動作により、カセットステージ114、カセット棚105、予備カセット棚107、移載棚123の間で、カセット110を搬送するように構成されている。
カセット棚105の後方には、ウエハ移載機構(基板移載機構)125が設けられている。ウエハ移載機構125は、ウエハ200を水平方向に回転ないし直動可能なウエハ移載装置(基板移載装置)125aと、ウエハ移載装置125aを昇降させるウエハ移載装置エレベータ(基板移載装置昇降機構)125bと、を備えている。なお、ウエハ移載装置125aは、ウエハ200を水平姿勢で保持するツイーザ(基板移載用治具)125cを備えている。これらウエハ移載装置125aとウエハ移載装置エレベータ125bとの連携動作により、ウエハ200を移載棚123上のカセット110内からピックアップして後述するボート(基板支持部材)217へ装填(チャージ)したり、ウエハ200をボート217から脱装(ディスチャージ)して移載棚123上のカセット110内へ収納したりするように構成されている。
筐体111の後部上方には、処理炉202が設けられている。処理炉202の下端部には開口が設けられ、係る開口は炉口シャッタ(炉口開閉機構)147により開閉されるように構成されている。なお、処理炉202の構成については後述する。
処理炉202の下方には、ボート217を昇降させて処理炉202内外へ搬送する昇降機構としてのボートエレベータ(基板支持部材昇降機構)115が設けられている。ボートエレベータ115の昇降台には、連結具としてのアーム128が設けられている。アーム128上には、ボート217を垂直に支持するとともに、ボートエレベータ115によりボート217が上昇したときに処理炉202の下端部を気密に閉塞する蓋体としてのシールキャップ219が水平姿勢で設けられている。
ボート217は複数本の保持部材を備えており、複数枚(例えば、50枚〜150枚程度)のウエハ200を、水平姿勢で、かつその中心を揃えた状態で垂直方向に整列させて多段に保持するように構成されている。ボート217の詳細な構成については後述する。
カセット棚105の上方には、供給ファンと防塵フィルタとを備えたクリーンユニット134aが設けられている。クリーンユニット134aは、清浄化した雰囲気であるクリーンエアを筐体111の内部に流通させるように構成されている。
また、ウエハ移載装置エレベータ125bおよびボートエレベータ115側と反対側である筐体111の左側端部には、クリーンエアを供給するよう供給フアンと防塵フィルタとを備えたクリーンユニット(図示せず)が設置されている。図示しない前記クリーンユニットから吹き出されたクリーンエアは、ウエハ移載装置125a及びボート217の周囲を流通した後に、図示しない排気装置に吸い込まれて、筐体111の外部に排気されるように構成されている。
次に、本実施形態に係る基板処理装置101の動作について説明する。
まず、カセット110が、図示しない工程内搬送装置によって、ウエハ200が垂直姿勢となりカセット110のウエハ出し入れ口が上方向を向くように、カセットステージ114上に載置される。その後、カセット110は、カセットステージ114によって、筐体111の後方に向けて縦方向に90°回転させられる。その結果、カセット110内のウエハ200は水平姿勢となり、カセット110のウエハ出し入れ口は筐体111内の後方を向く。
カセット110は、カセット搬送装置118によって、カセット棚105ないし予備カセット棚107の指定された棚位置へ自動的に搬送されて受け渡されて一時的に保管された後、カセット棚105又は予備カセット棚107から移載棚123に移載されるか、もしくは直接移載棚123に搬送される。
カセット110が移載棚123に移載されると、ウエハ200は、ウエハ移載装置125aのツイーザ125cによって、ウエハ出し入れ口を通じてカセット110からピックアップされ、ウエハ移載装置125aとウエハ移載装置エレベータ125bとの連続動作によって移載室124の後方にあるボート217に装填(チャージング)される。ボート217にウエハ200を受け渡したウエハ移載機構125は、カセット110に戻り、次のウエハ200をボート217に装填する。
予め指定された枚数のウエハ200がボート217に装填されると、炉口シャッタ147によって閉じられていた処理炉202の下端部が、炉口シャッタ147によって開放される。続いて、シールキャップ219がボートエレベータ115によって上昇されることにより、ウエハ200群を保持したボート217が処理炉202内へ搬入(ローディング)される。ローディング後は、処理炉202にてウエハ200に任意の処理が実施される。係る処理については後述する。処理後は、ウエハ200およびカセット110は、上述の手順とは逆の手順で筐体111の外部へ払出される。
(2)処理炉の構成
続いて、本発明の一実施形態に係る処理炉202の構成について、図5及び図6を参照しながら説明する。
(処理室)
本発明の一実施形態に係る処理炉202は、反応管203とマニホールド209とを有
している。反応管203は、例えば石英(SiO)や炭化珪素(SiC)等の耐熱性を有する非金属材料から構成され、上端部が閉塞され、下端部が開放された円筒形状となっている。マニホールド209は、例えばSUS等の金属材料から構成され、上端部及び下端部が開放された円筒形状となっている。反応管203は、マニホールド209により下端部側から縦向きに支持されている。反応管203とマニホールド209とは、同心円状に配置されている。マニホールド209の下端部は、上述したボートエレベータ115が上昇した際に、シールキャップ219により気密に封止されるように構成されている。マニホールド209の下端部とシールキャップ219との間には、処理室201内を気密に封止するOリングなどの封止部材220が設けられている。
反応管203及びマニホールド209の内部には、基板としてのウエハ200を複数積層して収容する処理室201が形成されている。処理室201内には、基板支持手段としてのボート217が下方から挿入されるように構成されている。反応管203及びマニホールド209の内径は、ウエハ200を装填したボート217の最大外径よりも大きくなるように構成されている。
ボート217は、複数枚(例えば75枚から100枚)のウエハ200を、略水平状態で所定の隙間(基板ピッチ間隔)をもって多段に保持するように構成されている。ボート217は、ボート217からの熱伝導を遮断する断熱キャップ218上に搭載されている。断熱キャップ218は、回転軸255により下方から支持されている。回転軸255は、処理室201内の気密を保持しつつ、シールキャップ219の中心部を貫通するように設けられている。シールキャップ219の下方には、回転軸255を回転させる回転機構267が設けられている。回転機構267により回転軸255を回転させることにより、処理室201内の気密を保持したまま、複数のウエハ200を搭載したボート217を回転させることが出来るように構成されている。
反応管203の外周には、反応管203と同心円状に加熱手段(加熱機構)としてのヒータ207が設けられている。ヒータ207は円筒形状であり、保持板としてのヒータベース(図示せず)に支持されることにより垂直に据え付けられている。
マニホールド209の下方には、マニホールド209の下端開口を気密に閉塞可能な炉口蓋体としてのシールキャップ219が設けられている。シールキャップ219は、マニホールド209の下端に垂直方向下側から当接されるようになっている。シールキャップ219は、例えばステンレス等の金属からなり、円盤状に形成されている。シールキャップ219の上面には、マニホールド209の下端と当接するシール部材としてのOリング220bが設けられている。シールキャップ219の処理室201と反対側には、ボート217を回転させる回転機構267が設置されている。回転機構267の回転軸255は、シールキャップ219を貫通してボート217を下方から支持しており、回転機構267を作動させることでウエハ200を回転させることが可能なように構成されている。シールキャップ219は、反応管203の外部に垂直に配置された昇降機構としてのボートエレベータ215によって、垂直方向に昇降されるように構成されており、これによりボート217を処理室201内外に搬送することが可能となっている。
(ガス供給手段)
処理炉202は、処理室201内にウエハ200の積層方向に沿って立設され、複数のガス供給口250aを有し、液体原料としてのTDMASを気化させて得られる第1の処理ガスとしてのTDMAS(SiH[N(CH;トリスジメチルアミノシラン)ガスを処理室201内に供給する第1のガス供給ノズルとしての気化ガス供給ノズル250を備えている。また、処理炉202は、気化ガス供給ノズル250と隣接して立設され、複数のガス供給口251aを有し、第2の処理ガスとしてのオゾン(O)ガス及び
不活性ガスとしてのNガスを処理室201内に供給する第2のガス供給ノズルとしての反応ガス供給ノズル251と、を備えている。
気化ガス供給ノズル250及び反応ガス供給ノズル251は、垂直部と水平部とを有するL字形状にそれぞれ構成されている。気化ガス供給ノズル250及び反応ガス供給ノズル251の垂直部は、反応管203の内壁を沿うように鉛直方向にそれぞれ配設されている。気化ガス供給ノズル250及び反応ガス供給ノズル251の水平部は、マニホールド209の側壁をそれぞれ貫通するように設けられている。
図6は、図5に示す処理炉のA−A断面の上面図である。図6に示すように、ボート217(ウエハ200)の回転方向200dに対して、気化ガス供給ノズル250は反応ガス供給ノズル251よりも上手側(回転方向200dの上流側)に立設されるように構成されている。なお、ボート217(ウエハ200)の回転方向200dは、適宜変更可能であり、より好適には、回転方向200dの逆向きであって、気化ガス供給ノズル250が反応ガス供給ノズル251よりも下手側となるように回転させてもよい。
気化ガス供給ノズル250及び反応ガス供給ノズル251の垂直部側面には、複数のガス供給口250a,251aが鉛直方向に配列するようにそれぞれ設けられている。ガス供給口250a,251aは、積層されたウエハ200の間にそれぞれ開口するように構成されている。ガス供給口250a,251aの形状は、指向性のある形状としてそれぞれ構成されており、例えば丸穴に形成されている。本実施形態に係るガス供給口250a,251aは、処理室201内の略中心(処理室201内に搬入されたウエハ200の略中心)を向くようにそれぞれ構成されており、ガス供給口250a,251aから供給されるガスは、それぞれ処理室201内の略中心に向けて噴射されるように構成されている。ガス供給口250a,251aは、積層されたウエハ200の間に開口するように構成されている。なお、ガス供給口250a,251aの開口径は、それぞれ下部から上部にわたって同一であってもよく、下部から上部にわたって徐々に大きくされてもよい。
気化ガス供給ノズル250の上流側端(水平端)には、第1の処理ガスとしてのTDMASガスを供給する気化ガス供給管244aが接続されている。気化ガス供給管244aには、液体原料としてのTDMASを気化させてTDMASガスを発生させる気化器271及び開閉バルブ243aが、上流側から順に設けられている。気化器271は例えば霧吹き構造を備えており、係る霧吹き構造を用いて液状のTDMASを霧状に噴射して気化させるように構成されている。気化器271には、気化器271内へTDMASを供給する液体原料供給管244c、及び気化器271内へキャリアガスとしての不活性ガス(Nガス)を供給するキャリアガス供給管244dがそれぞれ接続されている。液体原料供給管244cには、液体原料としてのTDMASを供給する液体原料供給源242c、LMFC(液体流量コントローラ)241c、及び開閉バルブ243cが、上流側から順に設けられている。キャリアガス供給管244dには、Nガス供給源242d、MFC(流量コントローラ)241d、及び開閉バルブ243dが、上流側から順に設けられている。開閉バルブ243cを開けることにより、LMFC241cにより流量制御しながら液体原料供給源242cから気化器271内にTDMASを供給し、気化器271により気化させてTDMASガスを生成可能なように構成されている。そして、開閉バルブ243dを開けることにより、MFC241dにより流量制御しながらNガス供給源242dから気化器271内にNガスを供給し、気化器271内からのTDMASガスの排出を促すことが可能なように構成されている。そして、開閉バルブ243aを開けることにより、気化ガス供給管244aから気化ガス供給ノズル250から処理室201内にTDMASガスを供給可能なように構成されている。
反応ガス供給ノズル251の上流側端(水平端)には、第2の処理ガスとしてのオゾン
ガスを供給する反応ガス供給管244bが接続されている。反応ガス供給管244bには、オゾンガスを発生させるオゾナイザ102、MFC(流量コントローラ)241b、及び開閉バルブ243bが上流側から順に設けられている。オゾナイザ102には、酸素(O)ガスを供給する酸素ガス供給管244eが接続されている。酸素ガス供給管244eには、酸素ガス供給源242e及び開閉バルブ243eが上流側から順に設けられている。開閉バルブ243eを開けて酸素ガス供給源242eからオゾナイザ102に酸素ガスが供給されると、オゾナイザ102によりオゾンガスが生成されるように構成されている。そして、開閉バルブ243bを開けることにより、MFC241bにより流量制御しながら、反応ガス供給ノズル251から処理室201内にオゾンガスを供給可能なように構成されている。
なお、気化ガス供給管244aの開閉バルブ243aの下流側には、パージガスとしての不活性ガス(Nガス)を供給する第1パージガス管244fが接続されている。第1パージガス管244fには、Nガス供給源242f、MFC(流量コントローラ)241f、及び開閉バルブ243fが上流側から順に設けられている。開閉バルブ243fを開けることにより、MFC241fにより流量制御しながら、気化ガス供給ノズル250から処理室201内にNガスを供給可能なように構成されている。また、反応ガス供給管244bの開閉バルブ243bの下流側には、パージガスとしての不活性ガス(Nガス)を供給する第2パージガス管244gが接続されている。第2パージガス管244gには、Nガス供給源242g、MFC(流量コントローラ)241g、開閉バルブ243gが上流側から順に設けられている。開閉バルブ243gを開けることにより、MFC241gにより流量制御しながら、反応ガス供給ノズル251から処理室201内にNガスを供給することが可能なように構成されている。
また、気化ガス供給管244aの開閉バルブ243aの上流側(気化器271と開閉バルブ243aとの間)には、ベント管244hの上流側が接続されている。ベント管244hの下流側は、後述する排気管231の下流側(後述するAPCバルブ231aと真空ポンプ246との間)に接続されている。ベント管244hには、開閉バルブ243hが設けられている。開閉バルブ243aを閉じ、開閉バルブ243hを開けることにより、気化器271におけるTDMASガスの生成を継続したまま、処理室201内へのTDMASガスの供給を停止させることができるように構成されている。TDMASガスを安定して生成するには所定の時間を要するが、開閉バルブ243a、開閉バルブ243hの開閉切り替え動作によって、処理室201内へのTDMASガスの供給・停止をごく短時間で切り替えることができるように構成されている。
主に、気化ガス供給ノズル250、反応ガス供給ノズル251、気化ガス供給管244a、反応ガス供給管244b、液体原料供給管244c、キャリアガス供給管244d、酸素ガス供給管244e、第1パージガス管244f、第2パージガス管244g、ベント管244h、液体原料供給源242c、酸素ガス供給源242e、Nガス供給源242d,242f,242g、気化器271、オゾナイザ102、LMFC241c、MFC241b,241d,241f,241g、開閉バルブ243a〜243fにより、処理室201内に所望のガスを供給するガス供給手段が構成される。
(排気手段)
マニホールド209の側壁には、排気管231が接続されている。排気管231には、上流側から順に、圧力検出器としての圧力センサ245、圧力調整器としてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ231a、真空排気装置としての真空ポンプ246が設けられている。真空ポンプ246を作動させつつ、APCバルブ231aの開閉弁の開度を調整することにより、処理室201内を所望の圧力とすることが可能なように構成されている。主に、排気管231、圧力センサ245、APCバル
ブ231a、真空ポンプ246により、処理室201内の雰囲気を排気する排気手段が構成される。
(コントローラ)
制御部(制御手段)であるコントローラ280は、ヒータ207、APCバルブ231a、真空ポンプ246、回転機構267、ボートエレベータ215、気化器271、オゾナイザ102、LMFC241c、MFC241b,241d,241f,241g、開閉バルブ243a〜243f等に接続されている。コントローラ280により、ヒータ207の温度調整動作、APCバルブ231aの開閉及び圧力調整動作、真空ポンプ246の起動・停止、回転機構267の回転速度調節、ボートエレベータ215の昇降動作、気化器271の気化動作、オゾナイザ102のオゾン生成動作、LMFC241c及びMFC241b,241d,241f,241gの流量調整動作、開閉バルブ243a〜243fの開閉動作の制御が行われる。
また、コントローラ280は、ガス供給手段及び排気手段を制御して、TDMASガスとオゾンガスとを互いに混合しないよう交互に処理室201内に供給し、ウエハ200上に所望の膜を形成するように構成されている。コントローラ280は、処理室201内にTDMASガスを供給する際に、TDMASガスの供給流量より多い流量で反応ガス供給ノズル251からNガスを供給するように構成されている。係る動作については後述する。
(3)基板処理工程
続いて、本発明の一実施形態としての基板処理工程について、図5及び図7を参照しながら説明する。図7は、本実施形態に係る基板処理工程のガス供給シーケンスを例示するフロー図である。なお、本実施形態に係る基板処理工程は、CVD(Chemical Vapor Deposition)法の中の1つであるALD(Atomic Layer Deposition)法を用いてウエハ200の表面に例えばSiOからなる酸化膜を成膜する方法であり、半導体装置の製造工程の一工程として実施される。なお、以下の説明において、基板処理装置を構成する各部の動作はコントローラ280により制御される。
(基板搬入工程)
まず、複数枚のウエハ200をボート217に装填(ウエハチャージ)する。そして、複数枚のウエハ200を保持したボート217を、ボートエレベータ215によって持ち上げて処理室201内に搬入(ボートロード)する。この状態で、シールキャップ219は、Oリング220bを介してマニホールド209の下端をシールした状態となる。基板搬入工程においては、開閉バルブ243f及び開閉バルブ243gを開け、処理室201内にNガス(パージガス)を供給し続けることにより、処理室201内の酸素濃度を低下させておく。
(減圧及び昇温工程)
続いて、処理室201内が所望の圧力(真空度)となるように、APCバルブ231aを開けて処理室201内を真空ポンプ246により排気する。この際、処理室201内の圧力を圧力センサ245で測定して、この測定された圧力に基づきAPCバルブ231aの開度をフィードバック制御する。また、処理室201内が所望の温度となるように、ヒータ207によって処理室201内を加熱する。この際、処理室201内が所望の温度分布となるように、温度センサが検出した温度情報に基づきヒータ207への通電具合をフィードバック制御する。そして、回転機構267によりボート217を回転させ、ウエハ200を回転させる。
(成膜工程)
続いて、成膜工程を実施する。成膜工程では、TDMASガスとオゾンガスとを互いに混合しないよう交互に処理室201内に供給し、ウエハ200上に所望の膜を形成する。なお、処理室201内にTDMASガスを供給する際に、TDMASガスの供給流量より多い流量で反応ガス供給ノズル251からNガスを供給する。具体的には、TDMASガスの流量を安定させる工程(ステップ1)と、処理室201内の排気を停止して封止する工程(ステップ2)と、処理室201内にTDMASガスと大流量のNガスとを供給する工程(ステップ3)と、処理室201内をパージする工程(ステップ4)と、処理室201内へオゾンガスを供給する工程(ステップ5)と、処理室201内をパージする工程(ステップ6)と、を1サイクルとしてこのサイクルを所定回数繰り返す。以下に、ステップ1〜ステップ6についてそれぞれ説明する。
ステップ1では、開閉バルブ243cを開けて、気化器271内に例えば3g/minの流量でTDMASを供給する。また、開閉バルブ243dを開けて、気化器271内に例えば0.3slmの流量でNガス(キャリアガス)を供給する。そして、気化器271からのTDMASガスの流量が安定するまでの間、開閉バルブ243aを閉めたまま開閉バルブ243hを開けて、TDMASガスを処理室201内に供給することなくベント管244hから排気しておく。また、開閉バルブ243f及び開閉バルブ243gを開けて、気化ガス供給ノズル250及び反応ガス供給ノズル251から処理室201内に例えば0.3slmの流量でNガス(パージガス)をそれぞれ供給する。開閉バルブ243bは閉じておく。ステップ1の所要時間は例えば6秒程度である。
ステップ2では、APCバルブ231aを閉じて処理室201内の排気を停止する。その結果、処理室201内は減圧された状態で封止される。ステップ2の所要時間は例えば1秒程度である。
ステップ3では、開閉バルブ243hを閉め、開閉バルブ243aを開けることにより、気化ガス供給ノズル250から処理室201内にTDMASガスを供給する。また、処理室201内にTDMASガスを供給する際には、MFC241gを調整し、TDMASガスの供給流量より多い流量で反応ガス供給ノズル251から処理室201内にNガスを供給する。例えば、上述のように気化器271内に3g/minのTDMASを供給してTDMASガスを生成させている際には、反応ガス供給ノズル251からは1.0slmの流量でNガスを供給する。
上述したように、処理室201内に供給されるTDMASガスは、気化ガス供給ノズル250のガス供給口250aから処理室201内の略中心(処理室201内に搬入されたウエハ200の略中心)に向かって噴出される。係る様子を図6の符号f1で例示する。発明者等による上述の実験結果によれば、気化ガス供給ノズル250からの処理室201内へのTDMASガスの供給は、ウエハ200への異物吸着の一要因となる。従って、ガス供給口250aから符号f1の方向に沿ってTDMASガスが供給されれば、ガス供給口250aから噴射されたTDMASガス(異物を含有するTDMASガス)にウエハ200が直接晒され、ウエハ200へ異物が吸着してしまうこととなる。
これに対してステップ3では、処理室201内にTDMASガスを供給する際には、TDMASガスの供給流量より多い流量で、反応ガス供給ノズル251から処理室201内にNガスを供給する。その結果、ガス供給口250aから噴出されたTDMASガスは、反応ガス供給ノズル251から供給された大流量のNガスにより軌道修正を受け、ウエハ200の外側方向(例えば接線方向)に曲げられることとなる。係る様子を図6の符号f2で例示する。その結果、ガス供給口250aから噴射されたTDMASガス(異物を含有するTDMASガス)にウエハ200が直接晒され難くなり、ウエハ200への異
物吸着が抑制される。なお、ガス供給口250aから噴射されたTDMASガスにウエハ200が直接晒され難くなったとしても、TDMASガスは処理室201内で拡散してウエハ200上に供給されるため、従来と同等の成膜速度及び膜質を得ることが可能である。ステップ3を実行することにより、ウエハ200の表面にはTDMASガスのガス分子が吸着した状態となる。ステップ3の所要時間は例えば30秒程度である。
ステップ4では、APCバルブ231aを開けて処理室201内の排気を再開する。また、開閉バルブ243cを閉めて気化器271でのTEMASガスの生成を停止する。なお、TEMASガスの生成を停止することなく、開閉バルブ243aを閉めて処理室201内へのTDMASガスの供給を停止すると共に、ベント管244hからTDMASガスを排気するようにしてもよい。また、MFC241gを調整して、反応ガス供給ノズル251から供給するNガスの流量を1.0slmから0.3slmに戻す。処理室201内を排気しつつ、気化ガス供給ノズル250及び反応ガス供給ノズル251からそれぞれ0.3slmの流量でNガスを供給することにより、処理室201内、気化ガス供給ノズル250内、反応ガス供給ノズル251内、気化ガス供給管244a、反応ガス供給管244b内等の残留ガスがパージされる。ステップ4の所要時間は例えば7秒程度である。
ステップ5では、処理室201内の排気を継続しつつ、開閉バルブ243e,243bを開けて、反応ガス供給ノズル251から処理室201内に例えば6.5slmの流量でオゾンガスを供給する。なお、処理室201内へオゾンガスを供給する際には、開閉バルブ243gを閉めて反応ガス供給ノズル251からのNガスの供給を停止する。なお、開閉バルブ243fは閉めることなく気化ガス供給ノズル250からのNガスの供給を継続することにより、気化ガス供給ノズル250内へのオゾンガスの進入を抑制する。処理室201内に供給されたオゾンガスはウエハ200上に供給され、ウエハ200の表面に吸着しているTEMASガスのガス分子と反応し、ウエハ200の表面に1〜数原子層のSiO膜が生成される。ステップ5の所要時間は例えば7秒程度である。
ステップ6では、処理室201内の排気を継続しつつ、開閉バルブ243e,243bを閉めて、処理室201内へのオゾンガスの供給を停止すると共に、開閉バルブ243gを開けて反応ガス供給ノズル251からのNガスの供給を再開する。処理室201内を排気しつつ、気化ガス供給ノズル250及び反応ガス供給ノズル251からそれぞれ0.3slmの流量でNガスを供給することにより、処理室201内、気化ガス供給ノズル250内、反応ガス供給ノズル251内、気化ガス供給管244a内、反応ガス供給管244b内等の残留ガス及び反応生成物がパージされる。ステップ6の所要時間は例えば3秒程度である。
以上、ステップ1からステップ6を1サイクルとして、このサイクルを所定回数繰り返すことにより、ウエハ200上に所望の厚さのSiO膜を形成して、成膜工程を終了する。なお、反応ガス供給ノズル251から供給するNガスの流量は、上述のようにステップ3においてのみ1.0slmに増大させることとしてもよいし、ステップ1〜ステップ6において常に1.0slmとしてもよい。
(大気圧復帰工程、基板搬出工程)
続いて、開閉バルブ243a,243bを閉め、開閉バルブ243f,243gを開けたまま、APCバルブ231aの開度を小さくすることにより、処理室201内の圧力が大気圧になるまで処理室201内にNガス(パージガス)を供給する。そして、基板搬入工程と逆の手順により、成膜済のウエハ200を処理室201内から搬出して本実施形態に係る基板処理工程を終了する。なお、基板搬出工程においては、開閉バルブ243f、開閉バルブ243gを開けて、処理室201内にNガスを供給し続けることにより、
処理室201内の酸素濃度を低下させておく。
(4)本実施形態に係る効果
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
(a)本実施形態に係る成膜工程のステップ3では、処理室201内にTDMASガスを供給する際に、TDMASガスの供給流量より多い流量で反応ガス供給ノズル251からNガスを供給する。その結果、ガス供給口250aから噴出されたTDMASガスは、反応ガス供給ノズル251から供給された大流量のNガスによって軌道修正を受け、ウエハ200の外側方向(例えば接線方向)に曲げられることとなる。その結果、ガス供給口250aから噴射されたTDMASガス(異物を含有するTDMASガス)にウエハ200が直接晒され難くなり、ウエハ200への異物吸着が抑制される。
(b)本実施形態に係る成膜工程のステップ5では、開閉バルブ243fは閉めることなく気化ガス供給ノズル250からのNガスの供給を継続することにより、気化ガス供給ノズル250内へのオゾンガスの進入を抑制している。その結果、気化ガス供給ノズル250内及び反応ガス供給管244b内での成膜反応等が発生し難くなり、異物の発生が抑制され、ウエハ200への異物吸着が抑制される。
(c)本実施形態に係る成膜工程のステップ4及びステップ6では、処理室201内を排気しつつ、気化ガス供給ノズル250及び反応ガス供給ノズル251からそれぞれNガスを供給することにより、処理室201内、気化ガス供給ノズル250内、反応ガス供給ノズル251内、気化ガス供給管244a内、反応ガス供給管244b内等の残留ガスや反応生成物がパージされる。その結果、気化ガス供給ノズル250内、反応ガス供給ノズル251内、気化ガス供給管244a、反応ガス供給管244b内で成膜反応等が発生し難くなり、異物の発生が抑制され、ウエハ200への異物吸着が抑制される。
<本発明の他の実施形態>
上述の実施形態に係る基板処理装置では、ガス供給口250a,251aは、処理室201内の略中心(処理室201内に搬入されたウエハ200の略中心)を向くようにそれぞれ構成されていた。しかしながら、本発明は係る形態に限定されない。すなわち、気化ガス供給ノズル250に開口された複数のガス供給口250aは、ウエハ200の接線方向よりもウエハ200に対して外側(ガス供給口251aとは反対側)へ向けて開口していてもよい。例えば、図9に示すように、ウエハ200の中心と気化ガス供給ノズル250の水平断面の中心とを結ぶ方向をウエハ200の径方向drとし、上述の径方向drと直交する方向をウエハの接線方向dtとしたときに、気化ガス供給ノズル250に開口された複数のガス供給口250aは、ウエハ200の接線方向dtとウエハ200の径方向drとの間であって、ウエハ200に対して外側(ガス供給口251aとは反対側)へ向けて開口するようにしてもよい。
このように構成することにより、ガス供給口250aから処理室201内にTDMASガスを供給する際に、TDMASガスはウエハ200の接線方向dtよりもウエハ200に対して外側に向けて噴出されることとなる。その結果、ガス供給口250aから噴射されたTDMASガス(異物を含有するTDMASガス)にウエハ200が直接晒され難くなり、ウエハ200への異物吸着が抑制される。
なお、本実施形態における反応ガス供給ノズル251から供給するNガスの流量は、ステップ3において必ずしも増大しなくてもよい(例えばステップ3において反応ガス供給ノズル251から供給するNガスの流量を0.3slm程度としてもよい)。また、反応ガス供給ノズル251から供給するNガスの流量を、上述の実施形態のようにステ
ップ3においてのみ例えば1.0slmに増大させることとしてもよいし、ステップ1〜ステップ6において常に1.0slmに増大させることとしてもよい。その結果、ガス供給口250aから噴射されたTDMASガス(異物を含有するTDMASガス)にウエハ200がさらに晒され難くなり、ウエハ200への異物吸着がさらに抑制される。
<実施例1>
続いて、本発明の実施例1について図8を参照しながら比較例と共に説明する。図8は、本発明の実施例1を比較例と共に説明する概略図であり、反応ガス供給ノズル251からのNガスの供給流量を変化させたときのウエハ200上の異物分布及び膜厚分布を示す。
本実施例では、処理室201内にTDMASガスを供給する際に、TDMASガスの供給流量より多い流量で反応ガス供給ノズル251からNガスを供給した。なお、ガス供給口250a,251aは、処理室201内の略中心(処理室201内に搬入されたウエハ200の略中心)を向くようにそれぞれ構成した。また、回転機構267による回転は停止させた。
具体的には、シリコンからなるウエハ200を処理室201内に収容して550℃に加熱し、上述のステップ1〜ステップ6を1サイクルとしてこのサイクルを163回繰り返した。ステップ1では、気化器271内に1.0g/minの流量でTDMASを供給し、気化器271内に0.3slmの流量でNガスを供給した。また、気化ガス供給ノズル250及び反応ガス供給ノズル251からそれぞれ0.3slmの流量でNガスを供給した。ステップ2では、処理室201内の排気を停止し、処理室201内を減圧した状態で封止した。ステップ3では、気化ガス供給ノズル250からTDMASガスを8秒間供給した。また、TDMASガスを供給する際には、反応ガス供給ノズル251から1.0slmの流量でNガスを供給し、TDMASガスをウエハ200の外側方向(例えば接線方向)に曲げた。ステップ4では、処理室201内の排気を再開し、気化器271でのTEMASガスの生成を停止した。気化ガス供給ノズル250及び反応ガス供給ノズル251からそれぞれ0.3slmの流量でNガスを供給した。ステップ5では、処理室201内の排気を継続しつつ、反応ガス供給ノズル251から処理室201内にオゾンガスを6.5slmの流量で30秒間供給した。処理室201内へオゾンガスを供給する際には、反応ガス供給ノズル251からのNガスの供給を停止した。ステップ6では、処理室201内の排気を継続しつつ、処理室201内へのオゾンガスの供給を停止すると共に、気化ガス供給ノズル250及び反応ガス供給ノズル251からそれぞれ0.3slmの流量でNガスを供給した。
図8の実施例1の欄に、本実施例におけるウエハ200上における異物分布及びSiO膜の膜厚分布を示す。図8によれば、ウエハ200への異物吸着が抑制されることが確認できた。具体的には、粒径が0.08μm以上0.13μm以下の異物は28個しか検出されず、粒径が0.13μmを超える異物は検出されなかった。また、後述する比較例1,2と比べてSiO膜の膜厚や平坦性はほとんど変わらないことが確認できた。すなわち、ガス供給口250aから噴射されたTDMASガスにウエハ200が直接晒され難くなくなったとしても、TDMASガスは処理室201内で拡散してウエハ200上に供給されるため、従来と同等の成膜速度及び膜質を得ることが可能であることが確認できた。具体的には、SiO膜の平均膜厚は103.9Å、平坦性は5.33%であった。
(比較例1)
本比較例では、ステップ3において、処理室201内にTDMASガスを供給する際には、反応ガス供給ノズル251から供給するNガスの流量を増大させることなく、0.3slmとした。その他の条件は実施例1と同じである。
図8の比較例1の欄に、本比較例におけるウエハ200上における異物分布及びSiO膜の膜厚分布を示す。図8によれば、ウエハ200へ多数の異物が吸着してしまっていることが確認できた。具体的には、粒径が0.08μm以上0.13μm以下の異物は164個検出され、粒径が0.13μmを超える異物は32個検出された。また、SiO膜の膜厚や平坦性は実施例1とほとんど変わらないことが確認できた。具体的には、SiO膜の平均膜厚は106.2Å、平坦性は4.84%であった。
(比較例2)
本比較例では、ステップ1〜ステップ6において、気化ガス供給ノズル250から供給するNガスの流量を1.0slmに増大した。また、ステップ3において、処理室201内にTDMASガスを供給する際には、反応ガス供給ノズル251から供給するNガスの流量を増大させることなく、0.3slmとした。その他の条件は実施例1と同じである。
図8の比較例2の欄に、本比較例におけるウエハ200上における異物分布及びSiO膜の膜厚分布を示す。図8によれば、ウエハ200へ多数の異物が吸着してしまっていることが確認できた。具体的には、粒径が0.08μm以上0.13μm以下の異物は147個検出され、粒径が0.13μmを超える異物は39個検出された。また、SiO膜の膜厚や平坦性は実施例1とほとんど変わらないことが確認できた。具体的には、SiO膜の平均膜厚は104.2Å、平坦性は6.14%であった。
<実施例2>
続いて、本発明の実施例2について図10を参照しながら比較例と共に説明する。本発明の実施例2を比較例と共に説明する概略図であり、TDMASガスの供給方向を変化させたときのウエハ上の異物分布及び膜厚分布を示す。
本実施例では、気化ガス供給ノズル250に開口された複数のガス供給口250aを、ウエハ200の接線方向よりもウエハ200に対して外側(ガス供給口251aとは反対側)へ向けて開口させた。なお、処理室201内にTDMASガスを供給する際に、反応ガス供給ノズル251から供給するNガスの流量は増大させることなく維持した。
具体的には、シリコンからなるウエハ200を処理室201内に収容して550℃に加熱し、回転機構267により回転させ、ステップ1〜ステップ6を1サイクルとしてこのサイクルを27回繰り返した。ステップ1では、気化器271内に3.0g/minの流量でTDMASを供給した。また、気化器271内に0.3slmの流量でNガスを供給した。気化ガス供給ノズル250及び反応ガス供給ノズル251からそれぞれ0.3slmの流量でNガスを供給した。ステップ2では、処理室201内の排気を停止し、処理室201内を減圧した状態で封止した。ステップ3では、気化ガス供給ノズル250からTDMASガスを、ウエハ200の接線方向よりもウエハ200に対して外側に向けて30秒間供給した。また、処理室201内にTDMASガスを供給する際には、反応ガス供給ノズル251から供給するNガスの流量を増大させることなく、0.3slmとした。ステップ4では、処理室201内の排気を再開し、気化器271でのTEMASガスの生成を停止した。気化ガス供給ノズル250及び反応ガス供給ノズル251からそれぞれ0.3slmの流量でNガスを供給した。ステップ5では、処理室201内の排気を継続しつつ、反応ガス供給ノズル251から処理室201内に例えば6.5slmの流量でオゾンガスを7秒間供給した。処理室201内へオゾンガスを供給する際には、反応ガス供給ノズル251からのNガスの供給を停止した。ステップ6では、処理室201内の排気を継続しつつ、処理室201内へのオゾンガスの供給を停止すると共に、気化ガス供給ノズル250及び反応ガス供給ノズル251からそれぞれ0.3slmの流量でN
ガスを供給した。
図11の実施例2の欄に、本実施例におけるウエハ200上における異物分布及びSiO膜の膜厚分布を示す。図8によれば、ウエハ200への異物吸着が抑制されることが確認できた。具体的には、粒径が0.08μm以上0.13μm以下の異物は476個しか検出されず、粒径が0.13μmを超える異物は42個しか検出されなかった。また、後述する比較例3と比べてSiO膜の膜厚や平坦性はほとんど変わらないことが確認できた。すなわち、ガス供給口250aから噴射されたTDMASガスにウエハ200が直接晒されなくなったとしても、TDMASガスは処理室201内で拡散してウエハ200上に供給され、従来と同等の成膜速度及び膜質を得ることが可能であることが確認できた。具体的には、SiO膜の平均膜厚は62.07Å、平坦性は0.93%であった。
(比較例3)
本比較例では、ガス供給口250a,251aは、処理室201内の略中心(処理室201内に搬入されたウエハ200の略中心)を向くようにそれぞれ構成した。また、処理室201内にTDMASガスを供給する際に、反応ガス供給ノズル251から供給するNガスの流量は増大させることなく維持した。
図8の比較例2の欄に、本比較例におけるウエハ200上における異物分布及びSiO膜の膜厚分布を示す。図8によれば、ウエハ200へ多数の異物が吸着していることが確認できた。具体的には、粒径が0.08μm以上0.13μm以下の異物は2428個検出され、粒径が0.13μmを超える異物は79個検出された。また、SiO膜の膜厚や平坦性は実施例2とほとんど変わらないことが確認できた。具体的には、SiO膜の平均膜厚は62.58Å、平坦性は0.50%であった。
<本発明のさらに他の実施形態>
上述の実施形態では、第1の処理ガスとしてTEMASを気化させたガス(TEMASガス)を用いる場合について説明したが、本発明は係る構成に限定されない。例えば、第1の処理ガスとしてBTBAS(SiH[NH(C)];ビスターシャリーブチルアミノシラン),TEMAH(Hf[N(CH)CHCH;テトラキスメチルエチルアミノハフニウム),TEMAZ(Zr[N(CH)CHCH;テトラキスエチルメチルアミノジルコニウム),TiCl(四塩化チタン)等を気化させたガスを用いる場合にも本発明は好適に適用可能である。また、上述の実施形態では、第2の処理ガスとしてオゾンガスを用いる場合について説明したが、本発明は係る構成に限定されない。例えば、第2の処理ガスとして酸素(O)ガス、窒化酸素(NO)ガス、水蒸気(HO)、アンモニア(NH)ガスを用いる場合にも本発明は好適に適用可能である。
上述の実施形態では、気化ガスと反応ガスとをウエハ200上へ交互に供給するALD法を実施する場合について説明したが、本発明は係る構成に限定されない。すなわち、液体原料を気化させた気化ガスを用いる限り、例えば、CVD法やPVD(Physical Vapor Deposition)法等の方法を実施する場合にも好適に適用可能である。また、本発明は、酸化膜を形成する場合に限定されず、窒化膜、金属膜、半導体膜等の他の膜を形成する基板処理装置にも好適に適用可能である。
以上、本発明の実施の形態を具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
<本発明の好ましい態様>
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
本発明の第1の態様によれば、
複数の基板を積層して収容する処理室と、
前記処理室内に所望のガスを供給するガス供給手段と、
前記処理室内の雰囲気を排気する排気手段と、
少なくとも前記ガス供給手段及び前記排気手段を制御する制御部と、を備え、
前記ガス供給手段は、
前記処理室内に前記基板の積層方向に沿って立設され、複数のガス供給口を有し、液体原料を気化させて得られる第1の処理ガスを前記処理室内に供給する第1のガス供給ノズルと、
前記液体原料を気化させる気化器と、
前記第1のガス供給ノズルと隣接して立設され、複数のガス供給口を有し、第2の処理ガス及び不活性ガスを前記処理室内に供給する第2のガス供給ノズルと、を備え、
前記制御部は、
前記ガス供給手段及び前記排気手段を制御して、前記第1の処理ガスと前記第2の処理ガスとを互いに混合しないよう交互に供給して前記基板上に所望の膜を形成し、前記第1の処理ガスを供給する際には、前記第1の処理ガスの供給流量より多い流量で前記第2のガス供給ノズルから不活性ガスを供給する基板処理装置が提供される。
好ましくは、前記気化器は霧吹き構造を備えている。
好ましくは、
前記複数の基板を支持する基板支持手段と、
前記基板支持手段を回転させる回転機構と、をさらに備え、
前記基板支持手段の回転方向に対して、前記第1のガス供給ノズルは前記第2のガス供給ノズルより下手側に立設される。
好ましくは、前記第1のガス供給ノズル及び前記第2のガス供給ノズルにそれぞれ開口された複数のガス供給口の形状は、指向性のある形状である。
好ましくは、前記ガス供給口の形状は丸穴である。
好ましくは、前記液体原料は、TDMAS,BTBAS,TEMAH,TEMAZ,TiClのいずれかである。
好ましくは、前記第2の処理ガスは、O,O,NO,HO,NHのいずれかである。
本発明の第2の態様によれば、
複数の基板を積層して収容する処理室と、
前記処理室内に所望のガスを供給するガス供給手段と、
前記処理室内の雰囲気を排気する排気手段と、を備え、
前記ガス供給手段は、
前記処理室内に前記基板の積層方向に沿って立設され、複数のガス供給口を有し、液体原料を気化させて得られる第1の処理ガスを前記処理室内に供給する第1のガス供給ノズルと、
前記液体原料を気化させる気化器と、を備え、
前記ガス供給ノズルに開口された前記複数のガス供給口は、前記基板の接線方向よりも前記基板に対して外側へ向けて開口している基板処理装置が提供される。
好ましくは、
前記ガス供給ノズルに隣接して立設され、複数のガス供給口を有し、第2の処理ガス及び不活性ガスを前記処理室内に供給する第2のガス供給ノズルと、
少なくとも前記ガス供給手段及び前記排気手段を制御する制御部と、をさらに備え、
前記制御部は、前記ガス供給手段及び前記排気手段を制御して、前記第1の処理ガスと前記第2の処理ガスとを互いに混合しないよう交互に供給して前記基板上に所望の膜を形成する。
好ましくは、前記複数のガス供給口は、前記基板の接線方向と前記基板の径方向との間であって、前記基板に対し外側へ向けて開口する。
好ましくは、前記気化器は霧吹き構造である。
好ましくは、
前記複数の基板を支持する基板支持手段と、
前記基板支持手段を回転させる回転機構と、を備え、
前記基板支持手段の回転方向に対して、前記第1のガス供給ノズルは前記第2のガス供給ノズルより下手方向に立設される。
好ましくは、前記第1のガス供給ノズル及び前記第2のガス供給ノズルにそれぞれ開口された複数のガス供給口の形状は、指向性のある形状である。
好ましくは、前記ガス供給口の形状は丸穴である。
好ましくは、前記液体原料は、TDMAS,BTBAS,TEMAH,TEMAZ,TiClのいずれかである。
好ましくは、前記第2の処理ガスは、O,O,NO,HO,NHのいずれかである。
本発明の第3の態様によれば、
複数の基板を積層して収容する処理室と、
前記処理室内に所望のガスを供給するガス供給手段と、
前記処理室内の雰囲気を排気する排気手段と、
少なくとも前記ガス供給手段及び前記排気手段を制御する制御部と、を備え、
前記ガス供給手段は、
前記処理室内に前記基板の積層方向に沿って立設され、前記基板の接線より前記基板に対して外側に開口する複数のガス供給口を有し、液体原料を気化させて得られる第1の処理ガスを前記処理室内に供給する第1のガス供給ノズルと、
前記液体原料を気化させる気化器と、
前記第1のガス供給ノズルと隣接して立設され、複数のガス供給口を有し、第2の処理ガス及び不活性ガスを前記処理室内に供給する第2のガス供給ノズルと、を備え、
前記制御部は、前記ガス供給手段及び前記排気手段を制御して、前記第1の処理ガスと前記第2の処理ガスとを互いに混合しないよう交互に供給して前記基板上に所望の膜を形成し、前記第1の処理ガスを供給する際には、前記第1の処理ガスの供給流量より多い流量で前記第2のガス供給ノズルから不活性ガスを供給する基板処理装置が提供される。
本発明の第4の態様によれば、
液体原料を気化して得られる第1の処理ガスと、前記第1の処理ガスとは異なる第2の処理ガスとを互いに混合しないよう交互に供給して基板上に所望の膜を形成する半導体装
置の製造方法であって、
前記第1の処理ガスを供給する際は、前記第2の処理ガスを前記処理室内に供給するガス供給ノズルから、前記第1の処理ガスの供給量より多い供給量で不活性ガスを供給する半導体装置の製造方法が提供される。
本発明の第5の態様によれば、
液体原料を気化して得られる第1の処理ガスと、前記第1の処理ガスとは異なる第2の処理ガスとを互いに混合しないよう交互に供給して基板上に所望の膜を形成する半導体装置の製造方法であって、
前記第1の処理ガスを、前記基板の接線より前記基板に対して外側に向けて供給する半導体装置の製造方法が提供される。
従来の基板処理装置を用いてウエハ上にTDMASガスとOガスとを交互に供給して酸化膜を成膜したときのウエハ上の異物分布図である。 従来の基板処理装置を用いてウエハ上にTDMASガスのみを供給したときのウエハ上の異物分布図である。 従来の基板処理装置を用いてウエハ上にOガスのみを供給したときのウエハ上の異物分布図である。 従来の基板処理装置を用いてウエハ上に図1の場合よりも少量のTDMASガスとOガスとを交互に供給して酸化膜を成膜したときの、ウエハ上の異物分布図である。 本発明の一実施形態に係る基板処理装置の処理炉の縦断面図である。 図5に示す処理炉のA−A断面図である。 本実施形態に係る基板処理工程のガス供給シーケンスを例示するフロー図である。 本発明の実施例1を比較例と共に説明する概略図であり、反応ガス供給ノズルからのNガスの供給流量を変化させたときのウエハ上の異物分布及び膜厚分布を示す。 本発明の他の実施形態に係る基板処理装置のガス供給ノズルの配置を例示する概略図である。 本発明の実施例2を比較例と共に説明する概略図であり、TDMASガスの供給方向を変化させたときのウエハ上の異物分布及び膜厚分布を示す。 本発明の一実施形態に係る基板処理装置の斜視透視図である。
符号の説明
101 基板処理装置
200 ウエハ(基板)
201 処理室
250 気化ガス供給ノズル(第1のガス供給ノズル)
250a ガス供給口
251 反応ガス供給ノズル(第2のガス供給ノズル)
251a ガス供給口
255 回転軸
267 回転機構
271 気化器
280 コントローラ(制御部)

Claims (5)

  1. 複数の基板を積層して収容する処理室と、
    前記処理室内に所望のガスを供給するガス供給手段と、
    前記処理室内の雰囲気を排気する排気手段と、
    少なくとも前記ガス供給手段及び前記排気手段を制御する制御部と、を備え、
    前記ガス供給手段は、
    前記処理室内に前記基板の積層方向に沿って立設され、複数のガス供給口を有し、液体原料を気化させて得られる第1の処理ガスを前記処理室内に供給する第1のガス供給ノズルと、
    前記液体原料を気化させる気化器と、
    前記第1のガス供給ノズルと隣接して立設され、複数のガス供給口を有し、第2の処理ガス及び不活性ガスを前記処理室内に供給する第2のガス供給ノズルと、を備え、
    前記制御部は、
    前記ガス供給手段及び前記排気手段を制御して、前記第1の処理ガスと前記第2の処理ガスとを互いに混合しないよう交互に供給して前記基板上に所望の膜を形成し、前記第1の処理ガスを供給する際には、前記第1の処理ガスの供給流量より多い流量で前記第2のガス供給ノズルから不活性ガスを供給する基板処理装置。
  2. 複数の基板を積層して収容する処理室と、
    前記処理室内に所望のガスを供給するガス供給手段と、
    前記処理室内の雰囲気を排気する排気手段と、を備え、
    前記ガス供給手段は、
    前記処理室内に前記基板の積層方向に沿って立設され、複数のガス供給口を有し、液体原料を気化させて得られる第1の処理ガスを前記処理室内に供給する第1のガス供給ノズルと、
    前記液体原料を気化させる気化器と、を備え、
    前記ガス供給ノズルに開口された前記複数のガス供給口は、前記基板の接線方向よりも前記基板に対して外側へ向けて開口している基板処理装置。
  3. 複数の基板を積層して収容する処理室と、
    前記処理室内に所望のガスを供給するガス供給手段と、
    前記処理室内の雰囲気を排気する排気手段と、
    少なくとも前記ガス供給手段及び前記排気手段を制御する制御部と、を備え、
    前記ガス供給手段は、
    前記処理室内に前記基板の積層方向に沿って立設され、前記基板の接線より前記基板に対して外側に開口する複数のガス供給口を有し、液体原料を気化させて得られる第1の処理ガスを前記処理室内に供給する第1のガス供給ノズルと、
    前記液体原料を気化させる気化器と、
    前記第1のガス供給ノズルと隣接して立設され、複数のガス供給口を有し、第2の処理ガス及び不活性ガスを前記処理室内に供給する第2のガス供給ノズルと、を備え、
    前記制御部は、前記ガス供給手段及び前記排気手段を制御して、前記第1の処理ガスと前記第2の処理ガスとを互いに混合しないよう交互に供給して前記基板上に所望の膜を形成し、前記第1の処理ガスを供給する際には、前記第1の処理ガスの供給流量より多い流量で前記第2のガス供給ノズルから不活性ガスを供給する基板処理装置。
  4. 液体原料を気化して得られる第1の処理ガスと、前記第1の処理ガスとは異なる第2の処理ガスとを互いに混合しないよう交互に供給して基板上に所望の膜を形成する半導体装置の製造方法であって、
    前記第1の処理ガスを供給する際は、前記第2の処理ガスを前記処理室内に供給するガ
    ス供給ノズルから、前記第1の処理ガスの供給流量より多い流量で不活性ガスを供給する半導体装置の製造方法。
  5. 液体原料を気化して得られる第1の処理ガスと、前記第1の処理ガスとは異なる第2の処理ガスとを互いに混合しないよう交互に供給して基板上に所望の膜を形成する半導体装置の製造方法であって、
    前記第1の処理ガスを、前記基板の接線より前記基板に対して外側に向けて供給する半導体装置の製造方法。
JP2008315260A 2008-12-11 2008-12-11 基板処理装置及び半導体装置の製造方法 Pending JP2010141076A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008315260A JP2010141076A (ja) 2008-12-11 2008-12-11 基板処理装置及び半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008315260A JP2010141076A (ja) 2008-12-11 2008-12-11 基板処理装置及び半導体装置の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010141076A true JP2010141076A (ja) 2010-06-24

Family

ID=42350963

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008315260A Pending JP2010141076A (ja) 2008-12-11 2008-12-11 基板処理装置及び半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010141076A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016072587A (ja) * 2014-10-02 2016-05-09 株式会社日立国際電気 半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム
KR101786889B1 (ko) * 2015-03-26 2017-10-18 가부시키가이샤 히다치 고쿠사이 덴키 반도체 장치의 제조 방법, 기판 처리 장치 및 컴퓨터 프로그램
US10072589B2 (en) 2015-12-22 2018-09-11 Scania Cv Ab Method for checking the function of a compression release brake system
KR20180120586A (ko) * 2017-04-27 2018-11-06 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 기판 처리 장치, 인젝터 내의 파티클 제거 방법 및 기판 처리 방법
JP2019054291A (ja) * 2018-12-25 2019-04-04 株式会社Kokusai Electric 半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム
CN114901864A (zh) * 2020-03-17 2022-08-12 株式会社国际电气 基板处理装置、半导体装置的制造方法和程序

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016072587A (ja) * 2014-10-02 2016-05-09 株式会社日立国際電気 半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム
KR101786889B1 (ko) * 2015-03-26 2017-10-18 가부시키가이샤 히다치 고쿠사이 덴키 반도체 장치의 제조 방법, 기판 처리 장치 및 컴퓨터 프로그램
US9934960B2 (en) 2015-03-26 2018-04-03 Hitachi Kokusai Electric, Inc. Method of manufacturing semiconductor device
US10072589B2 (en) 2015-12-22 2018-09-11 Scania Cv Ab Method for checking the function of a compression release brake system
KR20180120586A (ko) * 2017-04-27 2018-11-06 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 기판 처리 장치, 인젝터 내의 파티클 제거 방법 및 기판 처리 방법
JP2018186235A (ja) * 2017-04-27 2018-11-22 東京エレクトロン株式会社 基板処理装置、インジェクタ内のパーティクル除去方法及び基板処理方法
KR102358308B1 (ko) * 2017-04-27 2022-02-07 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 기판 처리 장치, 인젝터 내의 파티클 제거 방법 및 기판 처리 방법
JP2019054291A (ja) * 2018-12-25 2019-04-04 株式会社Kokusai Electric 半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム
CN114901864A (zh) * 2020-03-17 2022-08-12 株式会社国际电气 基板处理装置、半导体装置的制造方法和程序

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9206931B2 (en) Substrate processing apparatus and method of manufacturing semiconductor device
US9646821B2 (en) Method of manufacturing semiconductor device
US9496134B2 (en) Substrate processing apparatus, method of manufacturing semiconductor device and semiconductor device
JP5247528B2 (ja) 基板処理装置、半導体装置の製造方法、基板処理方法及びガス導入手段
JP5284182B2 (ja) 基板処理装置および半導体装置の製造方法
US10131984B2 (en) Substrate processing apparatus
TWI524424B (zh) 膜沉積方法及膜沉積裝置
JP5524785B2 (ja) 半導体装置の製造方法及び基板処理装置
JP2009259894A (ja) 基板処理装置および半導体装置の製造方法
JP2011052319A (ja) 半導体装置の製造方法、基板処理装置及び半導体装置
JP5208294B2 (ja) 半導体装置の製造方法、基板処理方法及び基板処理装置
JP2011238832A (ja) 基板処理装置
JP2010141076A (ja) 基板処理装置及び半導体装置の製造方法
WO2011093203A1 (ja) 半導体装置の製造方法、基板処理装置及び半導体装置
JP5888820B2 (ja) 基板処理装置、クリーニング方法及び半導体装置の製造方法
JP2013135126A (ja) 半導体装置の製造方法、基板処理方法および基板処理装置
JP2009123950A (ja) 基板処理装置
JP2012049349A (ja) 基板処理装置
JP5421812B2 (ja) 半導体基板の成膜装置及び方法
JP2011054590A (ja) 基板処理装置
JP2010118441A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2009277899A (ja) 基板処理方法
JP2011151294A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2012015460A (ja) 基板処理装置及び半導体デバイスの製造方法
JP2005197541A (ja) 基板処理装置