JP2010138918A - 内燃機関の燃料噴射制御装置および燃料噴射制御方法 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射制御装置および燃料噴射制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】内燃機関に実際に供給される燃料量が目標値になるように、燃料噴射量の補正を正確に行い、始動性、特に、一回の燃料噴射量が多い冷間始動性を確保し、排気ガス悪化を防止する内燃機関の燃料噴射制御装置を提供する。
【解決手段】燃料噴射中の燃圧を用いて、単位時間当たりの燃料噴射量(噴射実燃料量QF)をリアルタイムに算出してそれを積算し、積算噴射量(QFS)と目標噴射量(TQ)とを比較して噴射終了時期を調整することにより、実際の燃料噴射量を目標噴射量に正確に一致させる。
【選択図】図6

Description

本発明は、内燃機関の燃料噴射制御装置および燃料噴射制御方法に係り、詳しくは燃料噴射弁によって目標燃料量の燃料を噴射供給する内燃機関の燃料噴射制御装置および燃料噴射制御方法に関するものである。
従来から、ガソリンを燃料とする内燃機関に用いられる燃料噴射装置の多くは、燃料噴射弁として電磁弁を用いており、燃料ポンプによって加圧された燃料を燃料噴射弁の開弁によって内燃機関内に噴射する構成となっている。この種の装置では、燃料噴射量は、燃料の圧力(燃圧)が一定であれば、燃料噴射弁の開弁時間に比例したものとなるので、燃料噴射弁の開弁時間をエンジンの運転条件に応じて制御することにより、燃料噴射量の制御を行っている。
ここで、燃料噴射弁の開弁時間と噴射量との相関は、燃圧によって変化するため、燃圧が変化する場合には、それに応じた開弁時間の補正が必要である。
燃圧の変化は、燃料ポンプから供給される燃料量と、燃料噴射弁から噴射される燃料量の差によって発生するが、特に、筒内へ向けて燃料噴射を行う筒内噴射式内燃機関においては、吸気ポート噴射式の噴射装置に比べて短時間で噴射動作を行う必要があるため、燃料噴射弁の単位時間当たりの噴射量が多く、また、燃料ポンプがエンジンの回転に同期して駆動されるような構成となっているため、内燃機関の始動時など回転数の低い場合には燃料ポンプから供給される燃料量が少なくなり、これによる燃料噴射中の燃圧低下が顕著なものとなる。
このような燃料噴射中の燃圧低下に対し、噴射開始および噴射終了に同期した2つのタイミングで燃圧をサンプリングし、両者の差として実際の燃圧低下量を検出するとともに、この燃圧低下量に対応した補正値を学習し、燃圧低下による燃料噴射量への影響を補正するようにした燃料噴射制御装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開平9−189255号公報
しかしながら、上記従来の燃料噴射制御装置においては、燃料噴射量の補正値が噴射動作終了時に算出され、それ以降の噴射に対して補正が実施されるため、最初の噴射動作から噴射量の補正を実施することが不可能である。また、学習が十分に行われる前の段階や、燃圧の変化に不確定要素がある場合などは補正の精度が低くなる。
さらに、筒内に噴射された燃料は、一度の燃焼行程でその全量が燃焼するわけではなく、一部は壁面に付着するなどして次回以降の燃焼行程に持ち越されるため、燃料噴射制御装置は、その分の燃料量も次回の燃料噴射量演算の要素に組み込む必要がある。
しかしながら、従来の燃料噴射制御装置においては、燃料噴射弁が実際に噴射した燃料量を関知しておらず、過去の燃圧挙動だけを用いて以降の噴射量補正を実施しているため、次回以降の燃焼行程に持ち越される燃料量が正確に把握できず、燃料噴射量の算出精度が悪化する。
燃料噴射量の補正が正確に実施されず、内燃機関に供給される燃料量が目標値と異なってしまうと、始動性が悪化したり、排気ガス中の有害物質が増加したりする虞れがある。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、内燃機関に実際に供給される燃料量が目標値になるように、燃料噴射量の補正を正確に行い、始動性、特に、一回の燃料噴射量が多い冷間始動性を確保し、排気ガス悪化を防止する内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明による内燃機関の燃料噴射制御装置は、燃料噴射弁によって目標燃料量の燃料を噴射供給する内燃機関の燃料噴射制御装置であって、前記燃料噴射弁による燃料の噴射動作中に、前記燃料噴射弁から噴射される実燃料量を算出し、当該実燃料量に基づいて前記燃料噴射弁による実際の燃料噴射量が前記目標噴射量に一致するように、前記燃料噴射弁による燃料噴射の終了時期を調整する。
本発明による内燃機関の燃料噴射制御装置は、好ましくは、更に、調整された燃料噴射の終了時期における前記実燃料量の総量を算出し、当該実燃料量の総量と前記目標噴射量とに差がある場合には、その差を用いて次回の燃料噴射量を補正する。
また、前記目的を達成するために、本発明による内燃機関の燃料噴射制御装置は、燃料噴射弁によって目標燃料量の燃料を噴射供給する内燃機関の燃料噴射制御装置であって、前記燃料噴射弁による燃料の噴射動作中に、単位時間当たり毎に、前記燃料噴射弁に供給される燃料の圧力に基づいて、前記燃料噴射弁より噴射される単位時間当たりの実燃料量を算出し、それを積算して積算噴射量を算出し、当該積算噴射量と前記目標噴射量とを比較し、前記燃料噴射弁による燃料噴射量が前記目標噴射量に一致するように、前記燃料噴射弁による燃料噴射の終了時期を調整する。
本発明による内燃機関の燃料噴射制御装置は、好ましくは、更に、調整された燃料噴射の終了時期における積算噴射量を算出し、当該積算噴射量と前記目標噴射量とに差がある場合には、その差を用いて次回の燃料噴射量を補正する。
本発明による内燃機関の燃料噴射制御装置は、より好ましくは、更に、一回の燃料噴射毎に未燃燃料量を算出し、当該未燃燃料量を用いて次回の燃料噴射量を補正する。
本発明による内燃機関の燃料噴射制御装置は、好ましくは、前記燃料噴射弁に供給される燃料の圧力を、前記燃料噴射弁に燃料を供給する配管に設置された圧力センサによって検出する。
本発明による内燃機関の燃料噴射制御装置は、好ましくは、前記燃料噴射弁に供給される燃料の圧力を、前記燃料噴射弁に燃料を供給する燃料ポンプの吐出量と前記燃料噴射弁から噴射された実燃料量とを用いて推定する。
また、前記目的を達成するために、本発明による内燃機関の燃料噴射制御方法は、燃料噴射弁によって目標燃料量の燃料を噴射供給する内燃機関の燃料噴射制御方法であって、
前記燃料噴射弁による燃料の噴射動作中に、単位時間当たり毎に、前記燃料噴射弁に供給される燃料の圧力に基づいて、前記燃料噴射弁より噴射される単位時間当たりの実燃料量を算出し、それを積算して積算噴射量を算出し、当該積算噴射量と前記目標噴射量とを比較し、前記燃料噴射弁による燃料噴射量が前記目標噴射量に一致するように、前記燃料噴射弁による燃料噴射の終了時期を調整する。
本発明による内燃機関の燃料噴射制御装置によれば、燃料噴射弁による燃料の噴射動作中に、前記燃料噴射弁から噴射される実燃料量を算出し、当該実燃料量に基づいて前記燃料噴射弁による実際の燃料噴射量が前記目標噴射量に一致するように、前記燃料噴射弁による燃料噴射の終了時期を調整するから、燃料噴射過程での燃圧変化に拘らず、内燃機関に実際に供給される燃料量が目標値になり、あるいは誤差が少なくなり、始動性を確保し、排気ガス悪化を防止することができる。
本発明による燃料噴射制御装置が適用される筒内噴射式内燃機関の全体構成の一つの実施形態を示す構成図。 本発明による内燃機関の燃料噴射制御装置が適用される筒内噴射エンジンの燃料系の一つの実施形態を示す構成図。 本発明による内燃機関の燃料噴射制御装置が適用されるエンジン燃料系に用いられる高圧燃料ポンプの一つの実施形態を示す構成図。 本実施形態の筒内噴射式内燃機関のエンジン制御装置の構成図。 本実施形態による燃料噴射処理の構成図。 本実施形態における燃圧低下時における噴射動作と燃圧変化および燃料噴射量の関係を示すタイムチャート。 本実施形態における燃圧上昇時における噴射動作と燃圧変化および燃料噴射量の関係を示すタイムチャート。 本実施形態における燃圧急上昇時における噴射動作と燃圧変化および燃料噴射量の関係を示すタイムチャート。 噴射動作を複数回実施する場合の噴射動作と燃圧変化および燃料噴射量の関係を示すタイムチャート。 本発明の他の実施形態による燃料噴射処理の構成図。
本発明による燃料噴射制御装置が適用される筒内噴射式内燃機関の全体構成の一つの実施形態を、図1を参照して説明する。
エンジン1は、複数の気筒を有する多気筒エンジンであり、ピストン101a、シリンダブロック101b等によって気筒数の燃焼室101cを形成している。
各燃焼室101cには、エアクリーナ102の入口部102aより取り入れられた空気が、吸入空気量センサ(エアフローセンサ)25、吸入空気量を制御するスロットル弁140aが収容されたスロットルボディ140、コレクタ106を通り、各燃焼室101cに接続されている吸気管107によって分配供給される。
スロットル弁140aの開度はエンジン制御装置90によって制御される。エアフローセンサ25は吸入空気量を表す信号をエンジン制御装置90に出力する。スロットルボディ140にはスロットル弁140aの開度を検出するスロットルセンサ27が取り付けられており、スロットルセンサ27はスロットル弁140aの開度を表す信号をエンジン制御装置90に出力する。
ガソリン等の燃料は、燃料タンク50から電動式の燃料ポンプ51により一次加圧され、燃圧レギュレータ52により一定の圧力(例えば0.3MPa)に調圧され、更に、カム駆動式の高圧燃料ポンプ58によって高い圧力(例えば10MPa)に二次加圧され、燃料噴射弁54に燃料を供給する配管であるコモンレール53を介して各燃焼室101c毎に設けられている燃料噴射弁54から燃焼室101c内に噴射される。燃焼室101c内に噴射された燃料は、吸入空気とで混合気を形成し、点火コイル108で高電圧化された点火信号により点火プラグ109によって着火される。
コモンレール53には、コモンレール53における燃圧(燃料圧力)を検出してエンジン制御装置90に出力する燃圧センサ56と、燃圧が異常に上昇した場合にコモンレール53の燃料を高圧燃料ポンプ58の吸入側に逃がすリリーフ弁55が設けられている。
エンジン1のクランク軸101dにはクランク角センサ24が取り付けられている。クランク角センサ24は、クランク軸101dの回転位置を表す信号をエンジン制御装置90に出力する。排気弁を開閉するための排気弁カム軸120にはカム角センサ117が取り付けらている。カム角センサ117は排気弁カム軸120の回転位置を表す角度信号をエンジン制御装置90に出力する。
排気管209には、排気ガス中の酸素濃度を検出してその検出信号をエンジン制御装置90に出力する空燃比センサ208と、排気ガス浄化用触媒210等が設けられている。
コモンレール53には燃圧を検出してエンジン制御装置90に出力する燃圧センサ56と、燃圧が異常に上昇した場合に燃料を高圧燃料ポンプの入力側に逃がすリリーフ弁55が設けられている。
高圧燃料ポンプ58を備えた燃料系システムの全体構成と、高圧燃料ポンプ58の詳細、図2、図3を、参照して説明する。
高圧燃料ポンプ58は、燃料ポンプ51によって一次加圧された燃料を更に加圧してコモンレール53に圧送するものである。燃料ポンプ51は、シリンダ室7と、ポンプ室8と、ソレノイド室9を有する。シリンダ室7はポンプ室8の下方に配置され、ソレノイド室9はポンプ室8の吸入側に配置されている。
シリンダ室7には、プランジャ2、リフタ3、プランジャ下降ばね4が設けられている。プランジャ2は、エンジン1の排気弁カム軸120に取り付けられたポンプ駆動カム100に圧接されたリフタ3によって往復駆動され、加圧室12の容積を変化させている。
ポンプ室8は、低圧燃料の吸入通路10と、加圧室12と、高圧燃料の吐出通路11から構成されている。
吸入通路10と加圧室12との間には吸入弁5が設けられている。吸入弁5は、閉弁ばね5aにより加圧室12の側から吸入通路10に向かって閉弁方向に付勢されて燃料の流通方向を制限する逆止弁である。閉弁ばね5aは、プランジャ2による加圧室12内の容積変化により、吸入弁5を挟んで、加圧室12側の圧力が、流入通路10側の圧力に対して同等、又はそれ以上になった場合(吐出行程時)には、吸入弁5を閉弁させるように付勢するものである。
また、加圧室12と吐出通路11との間には吐出弁6が設けられている。吐出弁6は、閉弁ばね6aによって吐出通路11の側から加圧室12に向かって閉弁方向に付勢されて燃料の流通方向を制限する逆止弁であり、吸入行程時に閉弁し、吐出行程時に開弁する。
ソレノイド室9には、アクチュエータであるソレノイド300、吸入弁係合部材301、開弁ばね302、吸引子303が設けられている。
吸入弁係合部材301は、吸入弁5に相対する位置に配設されて先端にて吸入弁5に接離自在に当接し、ソレノイド300に対して通電が行われている時には、開弁ばね302のばる力に抗して吸引子303の側(図3でみて右側)に移動して吸入弁5より離間し、閉弁ばね5aのばね力による吸入弁5の閉弁を許可する。これに対し、ソレノイド300に対する通電が解かれている状態では、吸入弁係合部材301は、開弁ばね302のばね力によって図3に示されている位置へ移動し、吸入弁5を押して閉弁ばね5aのばね力に抗して強制開弁させる。
燃料タンク50から燃料ポンプ51及び燃圧レギュレータ52を介して一定圧力に調圧された燃料は、ポンプ室8の吸入通路10に導かれ、その後、ポンプ室8内の加圧室12でプランジャ2の往復動により加圧され、ポンプ室8の吐出通路11からコモンレール53に圧送される。
コモンレール53には、エンジン1の気筒数にあわせて設けられた各燃料噴射弁54のほか、圧力調整弁(以下リリーフ弁と呼ぶ)55、燃圧センサ56が取り付けられている。リリーフ弁55は、コモンレール53内の燃料圧力が所定値を超えた場合に開弁し、配管系破損の防止を図っている。
高圧燃料ポンプ58の動作について説明する。ポンプ駆動カム100の回転によりプランジャ下降ばね4の付勢力に応じてプランジャ2が上死点側から下死点側に移動することにより、ポンプ室8の吸入行程が行われる。吸入行程では、吸入弁係合部材301が、開弁ばね302のばね力により付勢されて吸入弁5と係合し、吸入弁5を開弁させており、プランジャ2の降下に伴って加圧室12内の圧力が低下し、吸入通路10より加圧室12内に燃料を吸入する。
次に、プランジャ2が、ポンプ駆動カム100の回転により、プランジャ下降ばね4の付勢力に抗して下死点側から上死点側に移動すると、ポンプ室8の圧縮行程が行われる。圧縮行程では、エンジン制御装置90からアクチュエータであるソレノイド300の駆動信号(ON信号)が出力されてソレノイド300が通電(ON状態)されると、吸入弁係合部材301が開弁ばね302の付勢力に抗して吸入弁5より離れる方向に移動し、吸入弁係合部材301の先端が吸入弁5との係合より解かれ、これに伴い吸入弁5が閉弁ばね5aの付勢力によって閉弁方向へ移動し、加圧室12内の圧力が上昇する。
そして、吸入弁係合部材301が吸引子303側に最も吸引され、プランジャ2の往復動に同期する吸入弁5が閉弁して加圧室12内の圧力が高くなると、加圧室12内の燃料が吐出弁6を押圧する。これにより、吐出弁6が、閉弁ばね6aの付勢力に抗して自動的に開弁し、加圧室12の容積減少分の高圧燃料がコモンレール53側に吐出される。
なお、ソレノイド300の駆動信号は、吸入弁5がソレノイド300側で閉弁されると、その通電が停止(OFF状態)されるが、上記のように、加圧室12内の圧力が高いため、吸入弁5は閉弁状態で維持されてコモンレール53側への燃料の吐出が行われる。
また、プランジャ2が、ポンプ駆動カム100の回転によりプランジャ下降ばね4の付勢力に応じて上死点側から下死点側に移動すると、ポンプ室8の吸入行程が行われ、加圧室12内の圧力低下に伴って、吸入弁係合部材301が開弁ばね302の付勢力に応じて吸入弁5と係合されて開弁方向に移動するとともに、吸入弁5がプランジャ2の往復動に同期して自動的に開弁し、吸入弁5の開弁状態が保持される。そして、加圧室12内は圧力の低下が生じていることにより、吐出弁6の開弁が行われない。以後、上述の動作を繰り返す。
よって、プランジャ2が上死点に達する前の圧縮行程の途中で、ソレノイド300がON状態にされる場合には、このときから、コモンレール53への燃料圧送が行われ、また、燃料圧送が一度始まれば、加圧室12内の圧力は上昇しているので、その後に、ソレノイド300をOFF状態にしても、吸入弁5は閉塞状態を維持する一方で、吸入行程の始まりに同期して自動開弁することができ、ソレノイド300のON信号の出力タイミングにより、コモンレール53側への燃料の吐出量を調節することができる。さらに、燃圧センサ56の信号に基づき、エンジン制御装置90にて適切な通電ONタイミングを演算し、ソレノイド300をコントロールすることにより、コモンレール53の圧力を目標値にフィードバック制御させることができる。
エンジン制御装置90は、図4に示されているように、MPU203、EP−ROM202、RAM204及びA/D変換器を含むI/O−LSI201等で構成されたマイクロコンピュータ式のものであり、ソフトウェア処理によって燃料噴射制御装置を具現化する。
エンジン制御装置90は、クランク角センサ24、カム角センサ117、機関冷却水温度を測定する水温センサ28、エアフローセンサ25、吸気管内の圧力を測定する吸気管内圧センサ29、スロットルセンサ27、燃圧センサ56、空燃比センサ208を含む各種のセンサ等からの信号を入力として取り込み、所定の演算処理を実行し、この演算結果として算定された各種の制御信号を出力し、アクチュエータである燃料ポンプ51、高圧燃料ポンプ58、燃料噴射弁54および点火コイル108等に所定の制御信号を出力し、燃料吐出量制御、燃料噴射量制御および点火時期制御等を実行する。
つぎに、エンジン制御装置90における燃料噴射処理について、図5を参照して説明する。エンジン制御装置90は、エンジン回転数NE算出処理部501と、基本噴射量TP算出処理部502と、運転条件判断部503と、空燃比フィードバック制御部504と、燃圧補正制御部506と、燃料噴射制御部508、乗算処理部505、507とを有する。
エンジン回転数NE算出処理部501は、クランク角センサ24の入力からエンジン1の回転数(回転速度)NEを算出する。基本噴射量TP算出処理部502は、エアフローセンサ25による吸入空気量QAとエンジン回転数NEを用いて基本燃料噴射量TPを算出する。
運転条件判断部503は、エンジン回転数NE、基本燃料噴射量TP、水温センサ28による冷却水温TW、吸気管内圧センサ29による吸気管内圧PAやスロットセンサ27によるスロットル開度TR等を用いてエンジン1の運転条件を判断し、その運転条件に最適な燃料補正量KMRを算出する。
空燃比フィードバック制御部504は、空燃比センサ208の出力を用いて空燃比フィードバック補正係数RMDを算出する。
乗算処理部505は、基本燃料噴射量TPに燃料補正量KMRと空燃比フィードバック補正係数RMDを乗算して最終燃料噴射量(目標燃料量)TQを算出する。
最終燃料噴射量TQから燃料噴射弁54を開弁する時間TFを算出するには、燃料噴射弁54から単位時間当たりに噴射される実燃料量(噴射実燃料量)QFを求める必要がある。単位時間当たりの噴射実燃料量QFは燃圧PFによって変化するから、下記の数式(1)のように表すことができる。
QF = A√PF …(1)
ここで、Aはこの燃料噴射弁54の噴口の面積および流出係数より求まる数であり、噴口の面積と燃料の質量や粘度が一定であると考え、Aを定数として扱う。
数式(1)より、燃料噴射弁54より噴射される単位時間あたりの噴射実燃料量QFは燃圧PFの平方根に比例することが分かるため、燃圧補正制御部506は、燃圧PFを用いて、燃圧補正値KPFを下記の数式(2)により算出する。
KPF = 1/B{√(PS/PF)} …(2)
ここで、BおよびPSは燃料噴射弁54の特性より求まる定数であり、これらの定数は、基準とする燃圧をPSとして設定し、その場合に単位時間あたりに噴射される燃料量がBとなることから求めることができる。
乗算処理部507は、最終燃料噴射量TQに燃圧補正値KPFを乗算して噴射時間TFを算出する。
燃料噴射制御部508は、各気筒の吸気行程または圧縮行程に合わせて燃料噴射弁54を開弁し、燃料噴射を開始した後、噴射時間TFが経過したら燃料噴射弁54を閉弁して燃料噴射を終了する。
図6は、燃圧低下時の噴射弁動作と燃圧変化および燃料噴射量の関係を示している。
燃料噴射弁54の開閉タイミングは、MPU203内のタイマ機能(図示せず)により制御されており、MPU203がソフトウェア処理を行って燃料噴射弁54の開閉タイミングをタイマ機能に指示すると、タイマ機能は指示されたタイミングで燃料噴射弁54の開閉制御を実施する。
具体的には、タイマ機能は、タイマカウンタTMを所定周期で加算しており、コンペアレジスタCRとの比較を常に行っている。タイマカウンタTMの値がコンペアレジスタCRの値と等しくなると、タイマ機能はコンペアマッチ信号を発生し、コンペアマッチ信号に同期してMPU203の出力ポートを制御し、燃料噴射弁54の開閉を行う。
まず、噴射開始前に噴射開始タイミングT0および噴射時間TFの演算を実施し、コンペアレジスタCRにT0の値をセットしておく。その後、時間が経過してタイマカウンタTMがコンペアレジスタCRの値に等しくなると、T0のタイミングで噴射が開始される。
噴射を開始すると同時に、そのときの燃圧PFおよび最終燃料噴射量TQを用いて噴射時間TFAを算出し、コンペアレジスタCRにT0+TFAの値をセットしておく。また、T0のタイミングにおける燃圧PFから、数式(1)を用いて、単位時間毎の噴射実燃料量QFを算出し、これをQF0として記憶しておく。
T1以降のタイミングTn(n=1、2、3、…)では、その時の燃圧PF、つまり、単位時間毎に、その時の燃圧PFから、数式(1)を用いて単位時間毎の噴射実燃料量QFの算出し、これをQFnとして記憶すると共に、単位時間毎に、つまり噴射実燃料量QFを算出する度に、積算噴射量QFSを下記の数式(3)により算出し、これをQFSnとして記憶する。
QFS = QFSn-1+{(QFn-1+QFn)(Tn−Tn-1)/2} …(3)
数式(3)は、積算噴射量QFSが単位時間毎の噴射実燃料量QFの時間積分であることを表しており、上底をQFn、下底をQFn-1とし、高さをTn−Tn-1とする台形の面積を積算したものとなることを表している。
積算噴射量QFSを算出する度に、最終燃料噴射量TQから積算噴射量QFSを減算し、残りの噴射量QFRを算出する。
残りの噴射量QFRを算出した後、これにTn のタイミングにおける燃圧補正値KPFを乗算することにより、残りの噴射量に対応する噴射終了時間TFn を算出し、コンペアレジスタCRにTn+TFnの値をセットし、残りの噴射量QFRの算出の度に、噴射終了時刻を更新する。
その後、時間が経過してタイマカウンタTMがコンペアレジスタCRの値に等しくなると、Tn+TFn のタイミングで延長されて噴射終了となる。
Tn のタイミングで実施する処理は、その繰返し周期が短く回数が多いほど目標とする燃料噴射量と実際の燃料噴射量の誤差を小さくすることができるため、噴射時間TFよりも短い周期で繰り返されるソフトウェアの定時処理や、ソフトウェア処理の空き時間に実施する。
以上、燃圧低下時の処理について述べたが、図7に示されているように、燃圧上昇時にも、何ら変更することなく、この制御は有効である。燃圧上昇時には、燃圧上昇によって積算噴射量QFSが燃圧一定の場合よりも早く増加するため、実際の噴射時間を短縮補正する。
ただし、燃圧が急に大きく増加する場合などには、Tnのタイミングで噴射終了時刻を更新する処理を行う際に、噴射量の目標値である最終燃料噴射量TQを積算噴射量QFSが超えてしまう場合がある。この場合の処理について、図8を参照して説明する。
T1のタイミングではまだ燃圧が上昇していないため、噴射終了タイミングに変化はないが、T1のタイミングを経過した直後に燃圧が急激に上昇し、T2のタイミングでは積算噴射量QFSが最終燃料噴射量TQを超えてしまっている。積算噴射量QFSが最終燃料噴射量TQ以上になった場合には、例外処理として、燃料噴射を直ちに終了するようにタイマ機能に指示を出す。これにより、過剰噴射量を最小限に抑えることができる。
上述したように、燃料噴射制御部508は、燃料噴射弁54による燃料の噴射動作中に、燃料噴射弁54から噴射される実燃料量を算出し、当該実燃料量に基づいて燃料噴射弁54による実際の燃料噴射量が最終燃料噴射量(目標燃料量)TQに一致するように、燃料噴射弁54による燃料噴射の終了時期を調整する。
より詳細には、燃料噴射制御部508は、燃料噴射弁54による燃料の噴射動作中に、燃料噴射弁54に供給される燃料の圧力(燃圧PF)に基づいて、単位時間当たりの噴射実燃料量QFを算出し、それを積算して積算噴射量QFSを算出し、積算噴射量QFSと最終燃料噴射量(目標燃料量)TQとを比較し、燃料噴射弁54による実際の燃料噴射量が目標噴射量に一致するように、燃料噴射弁54による燃料噴射の終了時期を調整する。
このように、燃料噴射中に、単位時間毎に、実際に噴射している噴射実燃料量QFを燃圧PFから随時算出し、目標とする燃料量と燃料噴射弁54より実際に噴射する燃料量が等しくなるように燃料噴射弁54の閉弁時期を調整するから、燃料噴射動作中の燃圧変化に対して即座に噴射時間の調整を実施することができ、燃圧変化の予測が困難な初回の噴射時や、不確定要素による燃圧変化が発生した時でも、目標燃料量と実燃料量が等しくなるように噴射動作の終了時期が調整される。これにより、燃料噴射過程での燃圧変化に拘らず、内燃機関に実際に供給される燃料量が目標値になり、あるいは誤差が少なくなり、始動性、特に、低温始動性を確保し、排気ガス悪化を防止することができる。
燃料の噴射動作が複数回実施される場合には、前回の噴射動作中に燃料噴射弁54から噴射された実燃料量を算出し、前回の噴射動作時の目標燃料量と実燃料量との差を用いて次回の目標燃料量を補正することもできる。
噴射動作を複数回実施する場合の燃料噴射量補正の実施形態について、図9を参照して説明する。ここでは、噴射動作が2回実施される場合について説明するが、それぞれ個々の噴射動作については、図6〜図8を参照して説明した実施形態の制御が実施される。
つまり、燃料噴射中に、随時、単位時間毎噴射実燃料量QF、積算噴射量QFS、残りの噴射量QFR、噴射終了時間TFnを算出し、コンペアレジスタCRにTn+TFnの値をセットして噴射終了時刻を更新する。
ここで、本実施形態では、噴射終了(実際)のタイミングでも単位時間毎噴射実燃料量QF、積算噴射量QFS、残りの噴射量QFRを算出し、それぞれQFZ、QFSZ、QFRZとして保存しておく。
図9において、噴射1回目に示すようにタイミングT1の直後に急激な燃圧低下が発生し、残りの噴射量QFRが0以下とならない状態で噴射が終了時してしまったとき、つまり、調整された燃料噴射の終了時期における実燃料量の総量、換言すると、積算噴射量QFSZと目標燃料量(最終燃料噴射量TQU)とに差がある場合には、その次に行なわれる噴射2回目では、前回噴射時の残りの噴射量QFRZを用いて噴射時間を算出する。
噴射2回目に実施される噴射時間の算出について、図10を用いて説明する。
図10に示す処理構成図は、図5に示した処理構成図に対し、未燃補正量QUB算出処理部509を追加したものである。
未燃補正量QUB算出処理部509は、吸入空気量QA、回転数NE、燃料噴射量TQ、冷却水温TW、吸気管内圧PA、スロットル開度TR、前回噴射時の残りの噴射量QFRZ等を用いて、未燃補正量QUBを算出する。
未燃補正量とは、燃料噴射弁54から燃焼室101c内に噴射された燃料のうち、そのサイクル中に燃焼しない燃料量に対する補正値であり、気化せずに燃焼室内壁に付着する燃料量と、気化はするものの、火炎伝播が行なわれずに燃え残る燃料量を推定し、その分を噴射量として補正する量である。
具体的には、冷却水温TWによって算出される温度に対する燃料の揮発特性や、吸入空気量QA、回転数NE、吸気管内圧PA、スロットル開度TRなどによって算出される空気流速に対する燃料の揮発特性などを予め設定しておき、それぞれの環境に対して、噴射された燃料が気化せずに燃焼室内壁に付着する割合(付着率RW)と、気化しつつも燃え残る割合(不燃率RM)を求め、燃料噴射量TQに付着率RWと不燃率RMを乗算することにより今回のサイクルの未燃燃料量を求める。
前のサイクルで燃焼室内壁に付着した燃料は、そのほとんどが次のサイクルにも持ち越され、その一部が気化してそのサイクルで燃焼するため、未燃補正量QUBは今回のサイクルの未燃燃料量から前のサイクルで付着した燃料が気化する分を減算して算出する。よって、未燃補正量QUBを正確に算出するためには、前のサイクルで実際に噴射された燃料量を正確に把握する必要がある。
本実施形態では、未燃補正量QUB算出処理部509は、前回噴射時の残りの噴射量QFRZに付着率RWを乗算して付着量減算値QFRPを求め、前のサイクルで付着した燃料量から減算することを特徴としており、これにより、前回のサイクルでの噴射量が、当初の想定よりも少なかった場合に、次回のサイクルで未燃補正量QUBが実際の噴射量を基にして算出されるようになる。
以上を踏まえ、図9中の噴射2回目の噴射時間について説明すると、前回噴射時の残りの噴射量QFRZが0より大きな値であるため、噴射2回目の噴射開始タイミングにて、残りの噴射量QFRZに付着率RWを乗算して付着量減算値QFRPを求めており、未燃補正量QUBがその分増加しており、加算処理部510による未燃補正量QUBの加算処理により、最終燃料噴射量TQUが増加している。
上述したように、本実施形態では、調整された燃料噴射の終了時期における実燃料量の総量(積算噴射量QFSZ)を算出し、当該実燃料量の総量と最終燃料噴射量TQU(目標噴射量)とに差がある場合には、その差を用いて次回の燃料噴射量を補正する。
詳細には、調整された燃料噴射の終了時期における積算噴射量QFSZを算出し、当該積算噴射量QFSZと最終燃料噴射量TQU(目標噴射量)とに差がある場合には、その差を用いて次回の燃料噴射量を補正する。
よって、本実施形態では、各サイクルごとの空燃比を目標値に、より確実に保つことが可能となり、始動性や排気ガスの悪化を防止することができる。
更には、前回噴射時の残りの噴射量QFRZ、内燃機関の運転状態に応じて前のサイクルでの未燃燃料量(未燃補正量QUB)を算出し、当該未燃燃料量を用いて次回の燃料噴射量を補正するから、未燃燃料量を考慮して空燃比を目標値に保つことができ、より一層、排気ガスの悪化を防止できる。
上述の実施形態では、コモンレール53の燃圧PFとして燃圧センサ59による燃圧計測値を用いたが、コモンレール53に流入する燃料の体積と流出する燃料の体積より算出することもできる。
コモンレール53に流入する燃料の体積をQIN、流出する燃料の体積をQOUTとすると、コモンレール53の燃圧PFは、下記の数式(4)により算出される。
PF = {(QIN−QOUT)/VR}KC …(4)
数式(4)において、VRはコモンレール53の容積であり、KCはコモンレール53の弾性係数である。
よって、エンジン1が回転を開始する前のQIN、QOUTを0とすると、燃圧PFも0となる。ここで、QINは高圧燃料ポンプ58の燃料吐出量の積算値であり、QOUTは燃料噴射量の積算値であるため、これらを求めることにより、燃圧PFを算出することができる。
具体的には、QINは高圧燃料ポンプ58内のプランジャ2の断面積にプランジャ2のストローク量とストローク回数を乗算したものであり、これらはエンジン1の回転数およびソレノイド300の出力タイミングから算出することができる。QOUTは上述の実施形態における積算噴射量QFSを積算することにより算出することができる。
以上により、燃圧センサ56を用いずに燃圧PFを算出することが可能となり、上述の実施形態で燃圧センサ56を用いている部分を置き換えることが可能となる。燃圧センサ56を不要とすることで、エンジンシステムの簡略化によるコストダウンが可能になる。
本実施形態による燃料噴射制御装置の効果は、以下のように、要約できる。
(1)燃料噴射動作中に実燃料量を算出して噴射終了時期を調整するため、燃料噴射動作中の燃圧変化に対して即座に噴射時間の調整を実施することができ、燃圧変化の予測が困難な初回の噴射時や、不確定要素による燃圧変化が発生したときでも、目標燃料量と実燃料量が等しくなるように噴射動作の終了時期が調整されるため、始動性を確保し、排気ガス悪化を防止することができる。
(2)調整された燃料噴射の終了時期における前記実燃料量の総量を算出し、当該実燃料量の総量と前記目標噴射量とに差がある場合には、その差を用いて次回の燃料噴射量を補正することにより、つまり、調整された燃料噴射の終了時期における積算噴射量を算出し、当該積算噴射量と前記目標噴射量とに差がある場合には、その差を用いて次回の燃料噴射量を補正することにより、各サイクルごとの空燃比を目標値に、より確実に保つことが可能となり、燃料噴射過程での燃圧変化に拘らず、内燃機関に実際に供給される燃料量が
目標値になり、あるいは誤差が少なくなり、始動性や排気ガスの悪化を防止することができる。
(3)内燃機関の運転状態に応じて前のサイクルでの未燃燃料量を算出し、当該未燃燃料量を用いて次回の燃料噴射量を補正することにより、実際の燃料噴射量の履歴によって、前回噴射した分のうち、燃焼しきれずに現在まで持ち越している燃料量が正確に把握できるようになって、空燃比を目標値に保つことができ、始動性を確保し、排気ガス悪化を防止することができる。
(4)燃圧センサを用いて燃圧を計測するため、正確な噴射量の算出が可能となる。
(5)料噴射弁に供給される燃料の圧力を、前記燃料噴射弁に燃料を供給する燃料ポンプの吐出量と前記燃料噴射弁から噴射された実燃料量とを用いて推定する場合には、燃圧センサを用いずに燃圧を算出するため、装置の簡略化とコストダウンが可能となる。
1 エンジン
5 吸入弁
5a 閉弁ばね
6 吐出弁
6a 閉弁ばね
7 シリンダ室
8 ポンプ室
9 ソレノイド室
10 吸入通路
11 吐出通路
12 加圧室
24 クランク角センサ
25 吸入空気量センサ(エアフローセンサ)
27 スロットルセンサ
28 水温センサ
29 吸気管内圧センサ
50 燃料タンク
51 燃料ポンプ
52 燃圧レギュレータ
53 コモンレール
54 燃料噴射弁
55 リリーフ弁
56 燃圧センサ
58 高圧燃料ポンプ
90 エンジン制御装置
100 ポンプ駆動カム
101a ピストン
101b シリンダブロック
101c 燃焼室
101d クランク軸
102 エアクリーナ
106 コレクタ
107 吸気管
108 点火コイル
109 点火プラグ
117 カム角センサ
120 排気弁カム軸
140 スロットルボディ
140a スロットル弁
202 EP−ROM
203 MPU
204 RAM
208 空燃比センサ
209 排気管
210 排気ガス浄化用触媒
300 ソレノイド
301 吸入弁係合部材
302 開弁ばね
501 エンジン回転数NE算出処理部
502 基本噴射量TP算出処理部
503 運転条件判断部
504 空燃比フィードバック制御部
505 乗算処理部
506 燃圧補正制御部
507 乗算処理部
508 燃料噴射制御部
509 未燃補正量QUB算出処理部
510 加算処理部

Claims (8)

  1. 燃料噴射弁によって目標燃料量の燃料を噴射供給する内燃機関の燃料噴射制御装置であって、
    前記燃料噴射弁による燃料の噴射動作中に、前記燃料噴射弁から噴射される実燃料量を算出し、当該実燃料量に基づいて前記燃料噴射弁による実際の燃料噴射量が前記目標噴射量に一致するように、前記燃料噴射弁による燃料噴射の終了時期を調整することを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 調整された燃料噴射の終了時期における前記実燃料量の総量を算出し、当該実燃料量の総量と前記目標噴射量とに差がある場合には、その差を用いて次回の燃料噴射量を補正することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. 燃料噴射弁によって目標燃料量の燃料を噴射供給する内燃機関の燃料噴射制御装置であって、
    前記燃料噴射弁による燃料の噴射動作中に、単位時間当たり毎に、前記燃料噴射弁に供給される燃料の圧力に基づいて、単位時間当たり前記燃料噴射弁より噴射される単位時間当たりの実燃料量を算出し、それを積算して積算噴射量を算出し、当該積算噴射量と前記目標噴射量とを比較し、前記燃料噴射弁による燃料噴射量が前記目標噴射量に一致するように、前記燃料噴射弁による燃料噴射の終了時期を調整することを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  4. 調整された燃料噴射の終了時期における積算噴射量を算出し、当該積算噴射量と前記目標噴射量とに差がある場合には、その差を用いて次回の燃料噴射量を補正することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  5. 一回の燃料噴射毎に未燃燃料量を算出し、当該未燃燃料量を用いて次回の燃料噴射量を補正することを特徴とする請求項2又は4に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  6. 前記燃料噴射弁に供給される燃料の圧力を、前記燃料噴射弁に燃料を供給する配管に設置された圧力センサによって検出することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  7. 前記燃料噴射弁に供給される燃料の圧力を、前記燃料噴射弁に燃料を供給する燃料ポンプの吐出量と前記燃料噴射弁から噴射された実燃料量とを用いて推定することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  8. 燃料噴射弁によって目標燃料量の燃料を噴射供給する内燃機関の燃料噴射制御方法であって、
    前記燃料噴射弁による燃料の噴射動作中に、単位時間当たり毎に、前記燃料噴射弁に供給される燃料の圧力に基づいて、前記燃料噴射弁より噴射される単位時間当たりの実燃料量を算出し、それを積算して積算噴射量を算出し、当該積算噴射量と前記目標噴射量とを比較し、前記燃料噴射弁による燃料噴射量が前記目標噴射量に一致するように、前記燃料噴射弁による燃料噴射の終了時期を調整することを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御方法。
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