JP2010133374A - 可変圧縮比エンジンのコントロールシャフト - Google Patents

可変圧縮比エンジンのコントロールシャフト Download PDF

Info

Publication number
JP2010133374A
JP2010133374A JP2008311901A JP2008311901A JP2010133374A JP 2010133374 A JP2010133374 A JP 2010133374A JP 2008311901 A JP2008311901 A JP 2008311901A JP 2008311901 A JP2008311901 A JP 2008311901A JP 2010133374 A JP2010133374 A JP 2010133374A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control shaft
compression ratio
outer tube
variable compression
shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008311901A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Hara
雅之 原
Yusuke Sato
裕介 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2008311901A priority Critical patent/JP2010133374A/ja
Publication of JP2010133374A publication Critical patent/JP2010133374A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C3/00Shafts; Axles; Cranks; Eccentrics
    • F16C3/04Crankshafts, eccentric-shafts; Cranks, eccentrics
    • F16C3/18Eccentric-shafts

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ocean & Marine Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

【課題】シャフト剛性を維持したまま軽量化することができる複リンク式エンジンのコントロールシャフトを提供する。
【解決手段】ピストン11に連結されるアッパリンク13と、アッパリンク13に連結されるとともにクランクシャフト12に回転可能に連結されるロアリンク14と、ロアリンク14に連結されるとともにコントロールシャフト20の偏心部21に揺動可能に連結されるコントロールリンク15と、を備える可変圧縮比エンジンのコントロールシャフト20であって、コントロールシャフト20の、少なくとも偏心部21とシリンダブロックに支持されるジャーナル部22との間の軸部23は、コントロールシャフト軸方向に延びる外管23Aと、外管23A内に配置され、外管23Aとの間で所定隙間を有するようにコントロールシャフト軸方向に沿って形成される補強部23Bとを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、ピストンとクランクシャフトとを複数のリンクを介して連結する可変圧縮比エンジンのコントロールシャフトに関する。
特許文献1には、ピストンとクランクシャフトとをアッパリンク及びロアリンクを介して連結し、ロアリンクの姿勢を制御することで圧縮比を可変に制御する複リンク式エンジンが開示されている。
この複リンク式エンジンは、一端がロアリンクに連結し、他端がコントロールシャフトの偏心軸に連結するコントロールリンクを備え、コントロールシャフトの回転角を変化させることでコントロールリンクを介してロアリンクの姿勢を制御する。
特開2004−92448号公報
しかしながら、複リンク式エンジンはピストンとクランクシャフトとを複数のリンクを介して連結するため、ピストンとクランクシャフトとを1本のコンロッドで連結する従来エンジンと比較して、エンジン質量が増加する。このようにエンジン質量が増加すると、エンジン運転状態に応じて圧縮比を可変制御しても、複リンク式エンジンにおける燃費性能の改善効果が低減してしまう。
燃費性能の改善効果の低下を抑制するためには、複リンク式エンジンのエンジン質量の増加をできるだけ抑制する必要がある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、シャフト剛性を維持したまま軽量化することができる複リンク式エンジンのコントロールシャフトを提供することを目的とする。
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
本発明は、ピストン(11)に連結されるアッパリンク(13)と、アッパリンク(13)に連結されるとともにクランクシャフト(12)に回転可能に連結されるロアリンク(14)と、ロアリンク(14)に連結されるとともにコントロールシャフト(20)の偏心部(21)に揺動可能に連結されるコントロールリンク(15)と、を備える可変圧縮比エンジンのコントロールシャフト(20)であって、コントロールシャフト(20)の、少なくとも偏心部(21)とシリンダブロックに支持されるジャーナル部(22)との間の軸部(23)は、コントロールシャフト軸方向に延びる外管(23A)と、外管(23A)内に配置され、外管(23A)との間で所定隙間を有するようにコントロールシャフト軸方向に沿って形成される補強部(23B)とを備える、ことを特徴とする。
本発明によれば、コントロールシャフトの軸部は、コントロールシャフト軸方向に延びる外管と、外管内に配置され、外管との間で所定隙間を有するようにコントロールシャフト軸方向に沿って形成される補強部とを備えるので、コントロールシャフト剛性を確保しつつ、コントロールシャフト質量の軽量化を図ることができる。これによりエンジン質量の増加を抑えることができ、複リンク式の可変圧縮比エンジンでの燃費性能の改善効果の低下を抑制できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の複リンク式エンジンの概略構成図である。
図1を参照すると、複リンク式エンジン100は、車両用の直列4気筒エンジンであって、ピストン上死点位置を変化させて圧縮比を変更する圧縮比可変機構10を備える。圧縮比可変機構10は、ピストン11とクランクシャフト12とを、アッパリンク13及びロアリンク14で連結し、コントロールリンク15によってロアリンク14の姿勢を制御することで圧縮比を変更する。
アッパリンク13の上端は、ピストンピン16を介してピストン11に連結する。アッパリンク13の下端は、アッパピン17を介してロアリンク14に連結する。
ロアリンク14は、一端でアッパリンク13に連結し、他端でコントロールピン18を介してコントロールリンク15に連結する。ロアリンク14は、図中左右の2部材から分割可能に構成され、ほぼ中央に連結孔14Aを有する。ロアリンク14は、連結孔14Aにクランクシャフト12のクランクピン12Aを挿入し、クランクピン12Aを中心に揺動する。
クランクシャフト12は、クランクピン12A、ジャーナル12B及びカウンターウェイト12Cを備える。クランクピン12Aの中心はジャーナル12Bの中心から所定量偏心している。カウンターウェイト12Cは、クランクアームに一体形成されて、ピストン運動の1次振動成分を低減する。
コントロールリンク15の上端は、コントロールピン18を介してロアリンク14に対して回動自在に連結する。コントロールリンク15の下端は、コントロールシャフト20の偏心部21に連結する。コントロールリンク15は、偏心部21を中心に揺動する。
コントロールシャフト20は、クランクシャフト12と平行に配置され、シリンダブロックに回転自在に支持される。コントロールシャフト20の偏心部21は、コントロールシャフト軸心から所定量偏心した位置に形成される。コントロールシャフト20は、図示しないアクチュエータによって回転制御され、偏心部21を移動させる。
アクチュエータによってコントロールシャフト20が回転し、偏心部21がコントロールシャフト20の中心軸に対して相対的に低くなる方向に移動すると、ロアリンク14はクランクピン12Aを中心としてアッパピン17の位置が相対的に上昇する方向に傾く。これによりピストン11が上昇して、複リンク式エンジン100の圧縮比が高くなる。これに対して、偏心部21がコントロールシャフト20の中心軸に対して相対的に高くなる方向に移動すると、ロアリンク14はクランクピン12Aを中心としてアッパピン17の位置が相対的に低くなる方向に傾く。これによりピストン11が下降して、複リンク式エンジン100の圧縮比が低くなる。
複リンク式エンジン100では、例えば高負荷運転領域においてエンジン回転速度によらずノッキング防止のために低圧縮比に設定され、ノッキング発生のおそれが低い低中負荷運転領域において出力の向上を図るために高圧縮比に設定される。
ところで、ピストンとクランクシャフトとを複数のリンクを介して連結する複リンク式エンジンでは、ピストンとクランクシャフトとを1本のコンロッドで連結する従来エンジンと比較して、エンジン質量が増加する。エンジン質量が増加すると、エンジン運転状態に応じて圧縮比を可変制御しても、複リンク式エンジンにおける燃費性能の改善効果が低減してしまう。また、複リンク式エンジンでは、コントロールシャフトの偏心部に燃焼圧や各リンクの慣性力等に起因する荷重が作用するので、コントロールシャフトのシャフト剛性を確保することも重要となる。
そこで、複リンク式エンジン100では、コントロールシャフト20のシャフト剛性を確保しつつ、コントロールシャフト質量の軽量化を図る。
図2は、複リンク式エンジン100におけるコントロールシャフト20の概略構成図である。図2(A)は、コントロールシャフト20のコントロールシャフト軸方向の断面を示す。図2(B)〜図2(D)は、ジャーナル部22、偏心部21及び軸部23のコントロールシャフト軸方向に直交する方向の断面を示す。
図2(A)を参照すると、コントロールシャフト20は、コントロールシャフト軸方向に沿って偏心部21とジャーナル部22とを交互に配置し、偏心部21とジャーナル部22とを軸部23で連結するように構成した棒状部材である。コントロールシャフト20は、気筒数と同数の偏心部21を有し、コントロールシャフト両端がジャーナル部22となるように5つのジャーナル部22を有し、これら偏心部21とジャーナル部22とを連結するように8つの軸部23を有する。
図2(A)及び図2(B)を参照すると、ジャーナル部22は、円柱形状として形成される。ジャーナル部22は、複リンク式エンジン100のシリンダブロックに回転自在に支持される。ジャーナル部22には、供給される潤滑オイルをコントロールシャフト軸方向に流すオイル通路22Aと、オイル通路22Aから分岐し、潤滑オイルをジャーナル外周面に流す分岐通路22Bとが形成される。ジャーナル部22の軸心は、コントロールシャフト20の回転中心に一致する。
図2(A)及び図2(C)を参照すると、偏心部21は、円柱形状であって、コントロールシャフト20の回転中心から偏心するように配置される。偏心部21の外周には、複リンク式エンジン100のコントロールリンク15が揺動自在に設けられる。偏心部21には、潤滑オイルをコントロールシャフト軸方向に流すオイル通路21Aと、オイル通路21Aから分岐し、潤滑オイルを偏心部外周面に流す分岐通路21Bとが形成される。
図2(A)及び図2(D)を参照すると、軸部23は二重管構造であって、外管23Aと、外管23Aよりも小径で外管23A内に配置される内管23Bとを備える。外管23A及び内管23Bは共に、偏心部21とジャーナル部22とを連結する。外管23A及び内管23Bの軸心は、それぞれコントロールシャフト20の回転中心に一致する。軸部23においては、外管23Aと内管23Bとの隙間が、潤滑オイルをコントロールシャフト軸方向に流すオイル通路23Cとなる。
コントロールシャフト20では、偏心部21のオイル通路21Aと、ジャーナル部22のオイル通路22Aと、軸部23のオイル通路23Cとが、それぞれ連通するように構成される。
図3は、コントロールシャフト質量とコントロールシャフトの軸部の断面2次モーメントとの関係を示す図である。軸部における断面2次モーメントが、コントロールシャフトのシャフト剛性を代表する。
図3(A)の丸印は、従来の複リンク式エンジンのコントロールシャフト120であって、図3(B)のように軸部123の断面が円形状である場合を示す。従来コントロールシャフト120では、オイル通路123Cの通路径を大きくすると、図3(A)の丸印に示すようにコントロールシャフト質量が軽くなり、軸部123における断面2次モーメントが低下する。
図3(A)の三角印は、軸部223の外径が従来コントロールシャフト120と同じで、オイル通路223Cの通路径が従来コントロールシャフト120よりも大きく形成されたコントロールシャフト220であって、図3(C)のように軸部223の断面が円環状である場合を示す。比較例としてのコントロールシャフト220では、オイル通路223Cの通路径が大きくなるほど、図3(A)の三角印に示すように、従来コントロールシャフト120よりもコントロールシャフト質量が軽くなるものの断面2次モーメントも低下してしまう。
図3(A)の四角印は、複リンク式エンジン100のコントロールシャフト20であって、図3(D)のように軸部23が二重管形状である場合を示す。コントロールシャフト20では、軸部23の外管23Aの外径が従来コントロールシャフト120の軸部124よりも僅かに大きくなるものの、図3(A)の四角印に示すように従来コントロールシャフト120と比較して、軸部23の断面2次モーメントを同等以上に確保しながらコントロールシャフト質量を軽量化することができる。
なお、コントロールシャフト20において内管23Bの形状を小さくすると、図3(A)の四角印に示すように、コントロールシャフト質量が低下するとともに軸部23の断面2次モーメントも低下する。
以上により、第1実施形態の複リンク式エンジン100のコントロールシャフト20では、下記の効果を得ることができる。
コントロールシャフト20の軸部23を二重管構造とし、外管23Aの内部に補強部材としての内管23Bを配置するので、コントロールシャフト剛性を確保しつつ、コントロールシャフト質量の軽量化を図ることができる。これによりエンジン質量の増加を抑えることができ、複リンク式エンジン100での燃費性能の改善効果の低下を抑制できる。
また、コントロールシャフト20では、偏心部21のオイル通路21Aと、ジャーナル部22のオイル通路22Aとを、軸部23の外管23Aと内管23Bとの隙間に連通させるので、潤滑オイルを流す通路を比較的簡素な構成とすることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態の複リンク式エンジン100の基本構成は、第1実施形態とほぼ同様であるが、コントロールシャフト20の構成において相違する。つまり、コントロールシャフト20の軸部23をコントロールシャフト軸方向に延びる1本の棒状部材とするようにしたもので、以下にその相違点を中心に説明する。
図4(A)は、第2実施形態の複リンク式エンジン100のコントロールシャフト20の概略構成図である。図4(B)は、コントロールシャフト軸方向に直交する方向のコントロールシャフト20の軸部23の断面であって、図4(A)のB−B断面である。
図4(A)を参照すると、コントロールシャフト20は、コントロールシャフト軸方向に延設される1本の軸部23を備える。軸部23は、両端が閉塞された外管23Aと、外管23Aの内部に同心で配置される内管23Bとを備える。
コントロールシャフト軸方向に沿って交互に配置される偏心部21及びジャーナル部22は、軸部23の外管23Aの外周に嵌合する。偏心部21及びジャーナル部22はそれぞれ第1実施形態と同じように配置される。
軸部23の内管23Bは、外管23A内において外管両端を接続するように固定される。内管23Bの外周には、図4(B)に示すように、外管23Aの内周面の一部に当接する当接部23Dが一対形成される。一対の当接部23Dは、内管中心に対して180°隔てて配置され、コントロールシャフト軸方向に沿って形成される。
外管23Aの一方の閉塞端面には、潤滑オイルを外管23Aと内管23Bとの間のオイル通路23Cに導入するための導入孔23Eが形成される。オイル通路23C内に導かれた潤滑オイルは、外管23Aの径方向に複数設けられた分岐通路23Fを通って、偏心部21の分岐通路21B及びジャーナル部22の分岐通路22Bに流入する。
上記したコントロールシャフト20では、軸部23の内管23Bに当接部23Dを形成するので、軸部23の断面2次モーメントは、内管23Bの中心と当接部23Dの中心とを通る線x方向の断面2次モーメントが、線xに直交する線y方向の断面2次モーメントよりも大きくなる。
図5は、コントロールシャフト質量とコントロールシャフト20の軸部23の線x方向の断面2次モーメントとの関係を示す図である。
図5の丸印は図3(A)における従来コントロールシャフト120を示し、図5の四角印は複リンク式エンジン100のコントロールシャフト20を示す。第2実施形態におけるコントロールシャフト20では、従来コントロールシャフト120と比較して、軸部23の外管23Aの外径が僅かに大きくなるものの、図5に示すように軸部23の断面2次モーメントを同等以上に確保しながらコントロールシャフト質量を軽量化することができる。
なお、コントロールシャフト20において内管23Bの形状を小さくすると、図5の四角印に示すように、コントロールシャフト質量が低下するとともに軸部23の断面2次モーメントも低下する。
ところで、複リンク式エンジン100のコントロールシャフト20の偏心部21には、燃焼圧や各リンクの慣性力等に起因する荷重が、図6(A)の矢印に示すように図中上方(エンジン上方)に向かって作用する。コントロールシャフト20の偏心部21に作用する荷重は、低圧縮比となるエンジン高負荷時の方が高圧縮比となるエンジン低負荷時よりも大きくなる。
図6(B)は、低圧縮比時において、コントロールシャフト20の偏心部21に作用する荷重を荷重ベクトルで示した図である。X軸はピストン移動方向に直交する方向であり、Y軸はピストン移動方向である。コントロールシャフト20の偏心部21の中心が座標中心となる。
図6(B)を参照すると、コントロールシャフト20の偏心部21に作用する荷重は、コントロールリンク15の揺動領域R1に応じて変化し、荷重ベクトルAに示すように混合気が燃焼するピストン上死点近傍において最大となる。
そこで、第2実施形態では、軸部23の内管23Bの中心と当接部23Dの中心とを通る線xが荷重ベクトルAと平行となるようにコントロールシャフト20を複リンク式エンジン100に設置する。コントロールシャフト20では線x方向のシャフト剛性が高くなるので、最大荷重が偏心部21に作用しても、コントロールシャフト20のたわみを抑制することができる。
以上により、第2実施形態の複リンク式エンジン100のコントロールシャフト20では下記の効果を得ることができる。
コントロールシャフト20の軸部23を二重管構造とし、外管23Aの内部に補強部材としての内管23Bを配置するように構成するので、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、コントロールシャフト20は、軸部23の内管23Bに外管23Aの内周面に当接する当接部23Dを形成するので、内管23Bの中心と当接部23Dの中心とを通る線x方向のシャフト剛性を高めることができる。そのため、内管23Bの中心と当接部23Dの中心とを通る線xが低圧縮比時において偏心部21に作用する荷重の最大荷重ベクトルと平行となるように、コントロールシャフト20を複リンク式エンジン100に設置することで、最大荷重が偏心部21に作用しても、コントロールシャフト20のたわみを抑制することができる。
さらに、コントロールシャフト20の軸部23は、コントロールシャフト軸方向に延設された1本の外管23Aと、外管23Aの内部に配置される内管23Bとから構成する。これにより外管23Aと内管23Bの間のオイル通路23Cをコントロールシャフト軸方向に沿って一様断面とすることができ、第1実施形態と比較して潤滑オイルの油圧損失を低減させることが可能となる。
(第3実施形態)
第3実施形態の複リンク式エンジン100の基本構成は、第2実施形態とほぼ同様であるが、コントロールシャフト20の構成において相違する。つまり、軸部23の外管23Aの構成を簡素化するようにしたもので、以下にその相違点を中心に説明する。
図7(A)は、第3実施形態の複リンク式エンジン100のコントロールシャフト20の概略構成図である。図7(B)は、コントロールシャフト軸方向に直交する方向のコントロールシャフト20の軸部23の断面であって、図7(A)のB−B断面である。
図7(A)及び図7(B)に示すように、第3実施形態におけるコントロールシャフト20は、軸部23の外管23Aの構成のみが第2実施形態と異なり、その他は第2実施形態と同じである。
コントロールシャフト20の軸部23の外管23Aは、コントロールシャフト軸方向に沿って延びる1本の円管として形成される。外管23Aには、偏心部21及びジャーナル部22が一体形成される。外管23Aは、円管をプレス成型することによって製造することが可能である。なお、プレス成形ではなく、金属粉末を焼結させる焼結成型によっても外管23Aを製造することが可能である。
以上により、第3実施形態の複リンク式エンジン100のコントロールシャフト20は下記の効果をえることができる。
コントロールシャフト20では軸部23の外管23Aに偏心部21及びジャーナル部22を一体形成したので、第2実施形態と同様の効果を得られるだけでなく、軸部23の部品点数を削減することができ、コントロールシャフト製造時の工数を低減することができる。
(第4実施形態)
第4実施形態の複リンク式エンジン100の基本構成は、第2実施形態とほぼ同様であるが、コントロールシャフト20の構成において相違する。つまり、軸部23の外管23A内に板状部材23Gを設けるようにしたもので、以下その相違点を中心に説明する。
図8(A)は、第4実施形態の複リンク式エンジン100において、コントロールシャフト軸方向に直交する方向のコントロールシャフト20の軸部23の断面を示し、図4(B)に置き換わるものである。
第2実施形態では軸部を二重管構造としたが、第4実施形態におけるコントロールシャフト20では、図8(A)に示すように軸部23の外管23A内に板状部材23Gを配置する。
板状部材23Gは、部材中心を挟んで互いに平行な2つの面からなる二面幅23Hと、部材中心を挟んで対向するとともに外管23Aの内周面の一部に当接する当接部23Dとを備える。板状部材23Gは、コントロールシャフト軸方向に沿って形成される。板状部材23Gの二面幅23Hと外管23Aとの隙間が、オイル通路23Cとなる。
板状部材23Gは、外管23Aよりも熱膨張率の大きい金属部材で形成される。この熱膨張差を利用することで、板状部材23Gは、外管23A内に挿入され、溶接等によらずに固定される。
コントロールシャフト20では、軸部23の外管23A内に板状部材23Gを配置するので、軸部23の断面2次モーメントは、板状部材23Gの部材中心を二面幅23Hに対して平行に通る線x方向の断面2次モーメントが、線xに直交する線y方向の断面2次モーメントよりも大きくなる。
図8(B)は、コントロールシャフト質量とコントロールシャフト20の軸部23の線x方向の断面2次モーメントとの関係を示す図である。
図8(B)において、丸印は従来コントロールシャフト120を示し、四角印は複リンク式エンジン100のコントロールシャフト20を示す。コントロールシャフト20では、従来コントロールシャフト120と比較して、軸部23の外管23Aの外径が僅かに大きくなるものの、図8(B)に示すように軸部23の断面2次モーメントを同等以上に確保しながらコントロールシャフト質量を軽量化することができる。
なお、コントロールシャフト20において板状部材23Gの二面幅23Hの幅を狭くすると、図8(B)の四角印に示すように、コントロールシャフト質量が低下するとともに軸部23の断面2次モーメントも低下する。
以上により、第4実施形態の複リンク式エンジン100のコントロールシャフト20では下記の効果を得ることができる。
コントロールシャフト20では、軸部23の外管23A内に二面幅23Hを有する板状部材23Gを配置するので、コントロールシャフト剛性を確保しつつ、コントロールシャフト質量の軽量化を図ることができる。
また、コントロールシャフト20では、板状部材23Gに当接部23Dを形成するので、軸部23の当接部側の断面2次モーメントを2面幅側の断面2次モーメントよりも大きくすることができる。そのため、軸部23における線xが低圧縮比時において偏心部21に作用する荷重の最大荷重ベクトルと平行となるように、コントロールシャフト20を複リンク式エンジン100に設置することで、最大荷重が偏心部21に作用しても、コントロールシャフト20のたわみを抑制することが可能となる。
(第5実施形態)
第5実施形態の複リンク式エンジン100の基本構成は、第2実施形態とほぼ同様であるが、コントロールシャフト20の構成において相違する。つまり、コントロールシャフト20の軸部23の断面を楕円形状としたもので、以下その相違点を中心に説明する。
図9(A)は、第5実施形態の複リンク式エンジン100における、コントロールシャフト軸方向に直交する方向のコントロールシャフト20の軸部23の断面を示し、図4(B)に置き換わるものである。
図9(A)に示すように、コントロールシャフト20の軸部23は、二重管構造であって、外管23A及び内管23Bの断面が楕円状に形成される。外管23Aの長軸上に内管23Bの長軸が位置し、外管23Aの短軸上に内管23Bの短軸が位置するように、外管23A内に内管23Bが配置される。内管23Bの長軸側の外周には、外管23Aの内周面の一部に当接する当接部23Dが一対形成される。当接部23Dは、内管23Bの長軸を含む線x上に形成され、内管中心に対して180°隔てて配置される。
以上により、第5実施形態の複リンク式エンジン100のコントロールシャフト20は下記の効果を得ることができる。
コントロールシャフト20の軸部23を二重管構造とし、外管23Aの内部に補強部材としての内管23Bを配置するように構成するので、コントロールシャフト剛性を確保しつつ、コントロールシャフト質量の軽量化を図ることができる。
また、コントロールシャフト20は、軸部23の内管23Bの長軸側に当接部23Dを形成するとともに、外管23A及び内管23Bの断面をそれぞれ楕円形状とするので、軸部23の長軸側の断面2次モーメントを短軸側の断面2次モーメントよりも大きくすることができる。そのため、軸部23における線xが低圧縮比時において偏心部21に作用する荷重の最大荷重ベクトルと平行となるように、コントロールシャフト20を複リンク式エンジン100に設置することで、最大荷重が偏心部21に作用しても、コントロールシャフト20のたわみを抑制することが可能となる。
なお、第5実施形態におけるコントロールシャフト20では外管23A及び内管23Bをともに楕円形状としたが、図9(B)に示すように外管23Aの断面を円形状とし、内管23Bの断面を楕円形状とするようにしてもよい。図9(B)に示すコントロールシャフト20は、内管23Bの長軸側の外周面が外管23Aの内周面の一部に当接するように構成される。このように構成されたコントロールシャフト20においても、第5実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、図9(B)のコントロールシャフト20では外管23Aと内管23Bとの隙間のオイル通路23Cに潤滑オイルを流すようにしているが、図9(C)に示すように内管23Bの内部に潤滑オイルをコントロールシャフト軸方向に沿って流すオイル供給パイプ30を設けるようにしてもよい。外管23Aと内管23Bとの隙間面積が広い場合には潤滑オイル量が増加しすぎるという問題があるが、図9(C)のように内管23B内にオイル供給パイプ30を別途設ければ上記問題を解決することができる。このようなオイル供給パイプ30は、第2及び第3実施形態のコントロールシャフトの内管内に設けてもよい。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
例えば、第4及び第5実施形態に記載の発明の思想は、第3実施形態のコントロールシャフトにも適用することができる。
第1実施形態の複リンク式エンジンの概略構成図である。 複リンク式エンジンのコントロールシャフトの概略構成図である。 コントロールシャフト質量とコントロールシャフトの軸部の断面2次モーメントとの関係を示す図である。 第2実施形態の複リンク式エンジンのコントロールシャフトの概略構成図である。 コントロールシャフト質量とコントロールシャフト20の軸部23の断面2次モーメントとの関係を示す図である。 コントロールシャフトの偏心部に作用する荷重について説明する図である。 第3実施形態の複リンク式エンジンのコントロールシャフトの概略構成図である。 第4実施形態の複リンク式エンジンのコントロールシャフトの概略構成図である。 第5実施形態の複リンク式エンジンのコントロールシャフトの概略構成図である。
符号の説明
100 複リンク式エンジン
11 ピストン
12 クランクシャフト
13 アッパリンク
14 ロアリンク
15 コントロールリンク
20 コントロールシャフト
21 偏心部
23 軸部
23A 外管
23B 内管
23C オイル通路
23D 当接部
23G 板状部材
23H 二面幅
30 オイル供給パイプ

Claims (11)

  1. ピストンに連結されるアッパリンクと、前記アッパリンクに連結されるとともにクランクシャフトに回転可能に連結されるロアリンクと、前記ロアリンクに連結されるとともにコントロールシャフトの偏心部に揺動可能に連結されるコントロールリンクと、を備える可変圧縮比エンジンのコントロールシャフトであって、
    前記コントロールシャフトの、少なくとも前記偏心部とシリンダブロックに支持されるジャーナル部との間の軸部は、
    コントロールシャフト軸方向に延びる外管と、
    前記外管内に配置され、前記外管との間で所定隙間を有するようにコントロールシャフト軸方向に沿って形成される補強部と、
    を備えることを特徴とする可変圧縮比エンジンのコントロールシャフト。
  2. 前記外管は、円管として形成され、
    前記補強部は、前記外管よりも小径の円管として形成され、
    前記外管及び前記内管によって前記ジャーナル部と前記偏心部とがコントロールシャフト軸方向に連結する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の可変圧縮比エンジンのコントロールシャフト。
  3. 前記外管は、円管として形成され、
    前記補強部は、前記外管よりも小径の円管であって、外周面に前記外管の内周面に当接する当接部を有するように形成され、
    前記ジャーナル部と前記偏心部とは、前記外管の外周に嵌合するように配置される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の可変圧縮比エンジンのコントロールシャフト。
  4. 前記外管は、コントロールシャフト軸方向に直交する方向の断面が楕円状の管として形成され、
    前記補強部は、コントロールシャフト軸方向に直交する方向の断面が楕円状の管であって、長軸側外周面に前記外管の長軸側内周面に当接する当接部を有するように形成され、
    前記ジャーナル部と前記偏心部とは、前記外管の外周に嵌合するように配置される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の可変圧縮比エンジンのコントロールシャフト。
  5. 前記外管は、円管として形成され、
    前記補強部は、コントロールシャフト軸方向に直交する方向の断面が楕円状の管であって、長軸側外周面が前記外管の内周面に当接する当接部として形成され、
    前記ジャーナル部と前記偏心部とは、前記外管の外周に嵌合するように配置される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の可変圧縮比エンジンのコントロールシャフト。
  6. 前記外管は、円管として形成され、
    前記補強部は、コントロールシャフト軸方向に形成され、部材中心を挟んで対向する2つの面からなる二面幅と、外管の内周面に当接する当接部とを備える板状部材であって、
    前記ジャーナル部と前記偏心部とは、前記外管の外周に嵌合するように構成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の可変圧縮比エンジンのコントロールシャフト。
  7. 前記ジャーナル部と前記偏心部とは、前記外管に一体形成される、
    ことを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか1つに記載の可変圧縮比エンジンのコントロールシャフト。
  8. 前記当接部は、一対形成され、前記補強部の中心に対して180°隔てて配置される、
    ことを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか1つに記載の可変圧縮比エンジンのコントロールシャフト。
  9. 前記コントロールシャフトは、低圧縮比の混合気燃焼時であって前記ピストンが上死点近傍の所定位置にある場合にコントロールシャフトの偏心部に作用する荷重の方向と、前記当接部中心と前記補強部中心とを結ぶ線の方向とが、平行となるように配置される、
    ことを特徴とする請求項8に記載の可変圧縮比エンジンのコントロールシャフト。
  10. 前記所定隙間は、潤滑オイルを流すオイル通路である、
    ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1つに記載の可変圧縮比エンジンのコントロールシャフト。
  11. 前記補強部の内部に、潤滑オイルを流すオイル通路を形成する、
    ことを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1つに記載の可変圧縮比エンジンのコントロールシャフト。
JP2008311901A 2008-12-08 2008-12-08 可変圧縮比エンジンのコントロールシャフト Pending JP2010133374A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008311901A JP2010133374A (ja) 2008-12-08 2008-12-08 可変圧縮比エンジンのコントロールシャフト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008311901A JP2010133374A (ja) 2008-12-08 2008-12-08 可変圧縮比エンジンのコントロールシャフト

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010133374A true JP2010133374A (ja) 2010-06-17

Family

ID=42344878

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008311901A Pending JP2010133374A (ja) 2008-12-08 2008-12-08 可変圧縮比エンジンのコントロールシャフト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010133374A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013110470A1 (de) * 2012-01-27 2013-08-01 Audi Ag Mehrgelenkskurbeltrieb einer brennkraftmaschine sowie verfahren zur montage eines mehrgelenkskurbeltriebs
WO2020065486A1 (en) * 2018-09-26 2020-04-02 Miroslaw Szymkowiak Internal combustion engine with variable compression ratio and mechanism for changing the compression ratio

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013110470A1 (de) * 2012-01-27 2013-08-01 Audi Ag Mehrgelenkskurbeltrieb einer brennkraftmaschine sowie verfahren zur montage eines mehrgelenkskurbeltriebs
WO2020065486A1 (en) * 2018-09-26 2020-04-02 Miroslaw Szymkowiak Internal combustion engine with variable compression ratio and mechanism for changing the compression ratio
US11560835B2 (en) 2018-09-26 2023-01-24 Miroslaw SZYMKOWIAK Internal combustion engine with variable compression ratio and mechanism for changing the compression ratio

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5280636B2 (ja) 特に中速4サイクルディーゼルエンジン用の組み立て式クランクシャフト
JP4984574B2 (ja) ピストンクランク機構のクランクシャフト
JP4387770B2 (ja) 内燃機関
JP2010096160A (ja) 複リンク式エンジンの振動低減構造
JP2008064056A (ja) ストローク特性可変エンジン
JP2009108708A (ja) マルチリンクエンジンのリンクジオメトリ
JP5218305B2 (ja) 複リンク式ピストン−クランク機構を備えた内燃機関のクランクシャフト
JP2010133374A (ja) 可変圧縮比エンジンのコントロールシャフト
JP2014040822A (ja) 内燃機関の複リンク式ピストン−クランク機構の潤滑構造
JP4992602B2 (ja) 複リンク型ピストンクランク機構
JP2009036146A (ja) 複リンク式ピストン−クランク機構のアッパピン連結構造
JP2007232112A (ja) 複リンク式ピストンクランク機構の軸受構造
KR20110100220A (ko) 피스톤 베어링 장치
JP2005207479A (ja) 近似直線機構を有するピストン機関
JP2004044776A (ja) ピン連結構造
JP7112905B2 (ja) 複リンク式ピストンクランク機構
JP5205991B2 (ja) リンク機構の軸受構造
JP6465129B2 (ja) 往復動ピストンエンジン
JP4581675B2 (ja) 内燃機関
JP5126100B2 (ja) 複リンク機構
JP4822183B2 (ja) ストローク特性可変エンジン
JP5321724B2 (ja) リンク機構の軸受構造
JP7112906B2 (ja) 複リンク式ピストンクランク機構
JP2009036143A (ja) 内燃機関
JP6593373B2 (ja) 往復動ピストンエンジンのピストン構造