JP2010131827A - 液体吐出装置、及び液体の速度検出方法 - Google Patents

液体吐出装置、及び液体の速度検出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010131827A
JP2010131827A JP2008308992A JP2008308992A JP2010131827A JP 2010131827 A JP2010131827 A JP 2010131827A JP 2008308992 A JP2008308992 A JP 2008308992A JP 2008308992 A JP2008308992 A JP 2008308992A JP 2010131827 A JP2010131827 A JP 2010131827A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
liquid
ink
electrode
potential
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008308992A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Kimura
聡 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2008308992A priority Critical patent/JP2010131827A/ja
Publication of JP2010131827A publication Critical patent/JP2010131827A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】ノズルの吐出特性の検査の簡易化を図る。
【解決手段】液体を吐出するノズルと、前記ノズルから吐出される液体を所定電位にする第1電極と、前記ノズルと対向する位置に設けられ、前記所定電位と異なる電位に設定される第2電極と、前記ノズルから液体を吐出させたときの前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方の電極の電位変化を検出する検出部と、を備え、前記電位変化に基づいて、前記ノズルから吐出された液体の飛行速度を検出する。
【選択図】図11

Description

本発明は、液体吐出装置、及び液体の速度検出方法に関する。
インクジェットプリンタ等の液体吐出装置として、帯電させたインクを検出用の電極に向けて吐出させ、この電極に生じる電気的な変化に基づいて、ノズルからの液体の吐出の検査(ドット抜け検査)を行う装置が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2007−152888号公報
ところで、ヘッドの製造時のばらつきなどにより、ノズルから吐出される液体の速度(飛行速度)がばらつくことがある。液体の速度がばらつくと、媒体への液体の着弾位置がばらつくことになり画質が劣化する。従来、ノズルの吐出特性のばらつきを確認するために、例えば実際に媒体に液体を着弾させて着弾位置のばらつきを見ていた。このように、ノズルの吐出特性の検査に手間がかかっていた。
そこで、本発明は、ノズルの吐出特性の検査の簡易化を図ることを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、液体を吐出するノズルと、前記ノズルから吐出される液体を所定電位にする第1電極と、前記ノズルと対向する位置に設けられ、前記所定電位と異なる電位に設定される第2電極と、前記ノズルから液体を吐出させたときの前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方の電極の電位変化を検出する検出部と、を備え、前記電位変化に基づいて、前記ノズルから吐出された液体の飛行速度を検出する液体吐出装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
===開示の概要===
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
液体を吐出するノズルと、前記ノズルから吐出される液体を所定電位にする第1電極と、前記ノズルと対向する位置に設けられ、前記所定電位と異なる電位に設定される第2電極と、前記ノズルから液体を吐出させたときの前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方の電極の電位変化を検出する検出部と、を備え、前記電位変化に基づいて、前記ノズルから吐出された液体の飛行速度を検出する液体吐出装置が明らかとなる。
このような液体吐出装置によれば、ノズルの吐出特性の検査の簡易化を図ることができる。
かかる液体吐出装置であって、前記液体の飛行速度に応じて、前記ノズルから印刷媒体へ液体を吐出して印刷を行う際の、液体の吐出の補正を行なうコントローラを備えることが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、液体の着弾位置ずれによる画質の劣化を防止できる。
かかる液体吐出装置であって、前記補正は、前記ノズルからの液体の吐出タイミングあるいは飛行速度を調整するものであることが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、液体の着弾位置を揃えるようにすることができる。
かかる液体吐出装置であって、前記コントローラは、印刷データのうち前記ノズルに対応する画素をずらすことによって、前記吐出タイミングを調整するようにしてもよい。
このような液体吐出装置によれば、ノズルの吐出タイミングを容易に調整できる。
かかる液体吐出装置であって、検出した前記液体の飛行速度に応じて前記ノズルの状態を表示部に表示するようにしてもよい。
このような液体吐出装置によれば、例えばヘッドの寿命などで正常に印刷することができないような場合に、無駄な印刷を行なわせないようにすることができる。
かかる液体吐出装置であって、前記検出部は、前記電位変化に基づいて、液体を吐出していていないノズルの検査を行なうことが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、不良ノズルの検査回路を利用してインク速度を検出できる。
かかる液体吐出装置であって、あるノズルについて前記検査を行なった後、全てのノズルから液体の吐出を行わない期間が設けられ、その期間の前記電位変化が所定の閾値を超えれば、前記あるノズルからの液体の吐出を再検査することが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、不良ノズルの誤検出を防ぐことができる。
また、液体を吐出するノズルと、前記ノズルから吐出される液体を所定電位にする第1電極と、前記ノズルと対向する位置に設けられ、前記所定電位と異なる電位に設定される第2電極と、を備えた液体吐出装置において、前記ノズルから吐出された液体の飛行速度を検出する液体の速度検出方法であって、前記ノズルから液体を吐出させたときの前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方の電極の電位変化を検出することと、前記電位変化に基づいて、前記ノズルから吐出された液体の飛行速度を検出することと、を有する液体の速度検出方法が明らかとなる。
以下の実施形態では、液体吐出装置としてインクジェットプリンタ(以下、プリンタ1ともいう)を例に挙げて説明する。
===印刷システムについて===
図1はプリンタ1とコンピュータPCとを有する印刷システムを説明するブロック図である。この印刷システムは、プリンタ1と、コンピュータPCとを備えている。プリンタ1は、紙、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する印刷装置である。なお、後述する通り、プリンタ1には、不良ノズルの検査装置が組み込まれている。コンピュータPCは、プリンタ1と通信可能に接続されており、プリンタ1の動作を制御する印刷制御装置である。コンピュータPCには、プリンタドライバがインストールされている。プリンタドライバは、印刷対象となる原稿データを印刷データに変換する機能と、印刷データをプリンタ1に送信することによって、印刷データに従ってプリンタ1に印刷を実行させる機能とを有するプログラムである。また、プリンタドライバは、プリンタ1の各種設定を行う機能を有するプログラムでもある。
===プリンタの構成について===
プリンタ1は、操作パネル11と、搬送機構12と、キャリッジ機構13と、駆動信号生成回路14と、ヘッドユニット15と、検出器群16と、クリーニング機構17と、コントローラ18とを有する。
操作パネル11は、不図示の表示部とボタンとを有し、プリンタ1の操作を行うためのものである。ユーザは、この操作パネル11上で印刷条件の設定やノズルの検査の設定を行うことができる。
搬送機構12は、用紙を搬送方向に搬送するための機構である。搬送機構12は、コントローラ18からの指令に従って、用紙の搬送を制御する。
キャリッジ機構13は、ヘッドHDを移動方向(搬送方向と交差する方向)に移動させるための機構であり、ヘッドHDが設けられたキャリッジを有する。キャリッジ機構13は、コントローラ18からの指令に従って、キャリッジの移動を制御する。
駆動信号生成回路14は、駆動信号COMを生成するための回路である。駆動信号COMとは、ヘッドHDからインクを吐出するためにピエゾ素子に印加するための信号である。駆動信号生成回路14は、コントローラ18からの指令に従って駆動信号COMを生成し、駆動信号COMをヘッドユニット15へ出力する。
ヘッドユニット15は、ヘッドHDと、ヘッドHDを制御するためのヘッド制御部HCとを有する。ヘッドHDにはノズルプレート21(第1電極に相当する)が設けられており、このノズルプレートには、インク色ごとにノズル列が設けられている。
図2は、ノズルプレートの説明図である。図に示すように、ノズルプレート21には、6色分(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、ライトシアン、ライトマゼンタ)のノズル列が設けられている。各ノズル列には180個のノズルが搬送方向に1/180インチ間隔で並んでいる。各ノズル列の180個のそれぞれのノズルのことを、搬送方向下流側から順番にノズル♯1〜ノズル♯180と呼ぶことにする。
ヘッド制御部HCは、コントローラ18からの指令に従って、ヘッドHDのピエゾ素子への駆動信号COMの印加を制御することによって、各ノズルからのインクの吐出を制御する。
検出器群16には、各種のセンサが含まれている。例えば、搬送機構12による用紙の搬送量を検出するためのロータリーエンコーダや、キャリッジ機構13のキャリッジの移動量(ヘッドHDの移動量)を検出するためのリニアエンコーダなどが検出器群に含まれる。検出器群16は、検出結果をコントローラ18へ出力する。
本実施形態の検出器群16には、ドット抜け検査回路16aが含まれている。ドット抜け検査回路16aは、不良ノズルを検出するための検査(以下ドット抜け検査)を行う回路である。不良ノズルとは、例えばノズルの目詰まりのためにインクを吐出できないノズルのことである。ドット抜け検査回路16aについては、後で詳述する。
クリーニング機構17は、ヘッドHDのクリーニングを行うためのものである。コントローラ18は、ドット抜け検査回路16aの検出結果から不良ノズルを検出した場合に、クリーニング機構17にヘッドHDのクリーニングを行わせる。クリーニング方法としては、ワイピングクリーニング、ポンピングクリーニング等がある。ワイピングクリーニングは、ワイパーによってヘッドHDのノズル面をワイピングする処理である。ポンピングクリーニングは、ヘッドHDのノズル面側の空間を負圧にし、ノズルからインクを吸引する処理である。
図3Aは、ポンピングクリーニングに用いられるキャップの説明図である。図3Bは、キャップを上から見た図である。キャップ17aは、ヘッドHDとの対向面が開放された箱状体である。キャリッジ13aがホームポジションに到達する直前に、ヘッドHDとキャップ17aとが対向する。その位置からキャリッジ13aが更にホームポジション側へ移動すると、キャップ17aが上昇する。そして、キャリッジ13aがホームポジションに位置すると、キャップ17aの側壁上部(キャップ17aの開口縁)がヘッドHDのノズルプレート21と密着して、キャップ17aがヘッドHDをキャップする。ポンピングクリーニングの際には、キャップ17aがヘッドHDをキャップした状態で、キャップ17aとノズルプレート21との空間をポンプで負圧にし、ノズルからインクを吸引する。
キャップ17aの内部には吸収体17bが設けられている。吸収体17bは、吸引されたインクを吸収する機能を有する。また、吸収体17bは保湿されており、キャップ17aがヘッドHDをキャップしているときに(キャリッジ13aがホームポジションにあるときに)、ノズルプレート21の乾燥を防ぎ、不良ノズルの発生を防止する。
なお、本実施形態では、キャップ17aの内部の吸収体17bの上部に、金属ワイヤで蜘蛛の巣状に形成された検出用電極22が設けられている。検出用電極22については、後で詳述する。
コントローラ18は、装置全体の制御を行うためのものである。コントローラ18は、CPU18aとメモリ18bとを有する。メモリ18bには制御用プログラムが格納されており、CPU18aは、この制御用プログラムに従って、装置内の各構成要素の制御を実行する。
<ドット抜け検査回路の構成>
図4は、ドット抜け検査回路16aの説明図である。ドット抜け検査回路16aは、検出用電極22と、高圧電源ユニット23と、第1制限抵抗24と、第2制限抵抗25と、検出用コンデンサ26と、増幅器27と、検出制御部28と、平滑コンデンサ29とを有する。なお、ヘッドHDのノズルプレート21は、グランドに接続されてグランド電位になっており、ドット抜け検査回路16aの一部として機能する。ここでは、ノズルプレート21は、ノズルから吐出されるインクをグランド電位にする第1電極としての機能を果たす。
検出用電極22は、金属ワイヤで蜘蛛の巣状に形成されている。この検出用電極22は、キャップ17aの内部の吸収体17bの上部に設けられている。吸収体17bに吸収されている保湿剤やインクは導電性を有する液体(例えば水)なので、検出用電極22を高電位にすると、吸収体17bの表面も同じ電位になる。この結果、検出用電極22を高電位にすると、蜘蛛の巣状の金属ワイヤの領域だけでなく、広い範囲で高電位になる。検出用電極22は、ノズルと対向する位置に設けられた第2電極としての機能を果たす。
高圧電源ユニット23は、検出用電極22の電位を設定するための電源である。本実施形態の高圧電源ユニットは、600V〜1000V程度の直流電源によって構成される。
第1制限抵抗24及び第2制限抵抗25は、高圧電源ユニット23と検出用電極22との間に配置され、高圧電源ユニット23と検出用電極22との間に流れる電流を制御する。本実施形態の第1制限抵抗24及び第2制限抵抗25は、ともに1.6MΩの抵抗値である。
検出用コンデンサ26は、検出用電極22の電位変化成分を抽出するための素子である。検出用コンデンサ26の一端は検出用電極22に接続され、他端は増幅器27に接続されている。検出用コンデンサ26により、検出用電極22のバイアス成分(直流成分)を除去している。本実施形態の検出用コンデンサ26は、4700pFの容量である。
増幅器27は、検出用コンデンサ26の他端側の信号を増幅する。本実施形態の増幅器27は、4000倍の増幅率である。これにより、増幅器27から3V程度で電位が変化する検出信号を取得できる。
検出制御部28は、ドット抜け検査回路16aを制御する。例えば、検出制御部28は、高圧電源ユニット23の動作を制御する。また、検出制御部28は、増幅器27から取得した検出信号に基づいて、検査対象のノズルが不良ノズルか否かを判定する。不良ノズルの判定方法については、後述する。
平滑コンデンサ29は、電位の急激な変化を抑制する。平滑コンデンサ29の一端は第1制限抵抗24及び第2制限抵抗25に接続され、他端はグランドに接続されている。本実施形態の平滑コンデンサ29は、0.1μFの容量である。
<ドット抜け検査回路の動作>
ノズルプレート21に形成されたノズルからインクが吐出されると、検出用電極22の電位が変化し、この電位変化を検出用コンデンサ26及び増幅器27が検出し、検出信号が検出制御部28に出力される。不良ノズルからインクを吐出させようとしても、インクが吐出されないため、検出用電極22の電位は変化せず、検出信号に電圧変化は現れないことになる。
この原理は正確には解明されていないが、次にように考えられている。一般的に、コンデンサを構成する2個の導体の間隔dが変化すると、コンデンサに蓄えられる電荷Qが変化することが知られている。グランド電位のノズルプレート21から高電位の検出用電極22に向かってインクが吐出されると、グランド電位のインク滴と検出用電極22との間隔dが変化し、コンデンサの2個の導体の間隔dが変化したときのように、検出用電極22に蓄えられる電荷Qが変化する。この結果、検出用電極22に電荷が移動し、このときに流れる電流を検出用コンデンサ26及び増幅器27が検出し、検出信号が検出制御部28に出力されると考えられる。
プリンタ1は、このような現象を利用することによって、検査対象のノズルからインクを吐出させる制御をした時に(検査対象のノズルのピエゾ素子に駆動信号COMを印加した時に)、検出信号に所定の電圧変化が発生するか否かを検出制御部28が検出し、検査対象のノズルが不良ノズルか否かを判定する。
<ドット抜け検査時の動作>
図5Aは、駆動信号COMの説明図である。コントローラ18は、駆動信号生成回路14に、図に示すような駆動信号COMを1kHzの周期で繰り返し出力させる。駆動信号生成回路14は、このような駆動信号COMをヘッドユニット15に出力する。コントローラ18は、ヘッド制御部HCを制御し、検査対象となるノズルのピエゾ素子に駆動信号COMを印加させる。
図中の繰り返し期間は、ある1個のノズルの検査に要する期間である。この期間の前半部分の駆動信号COMには、50kHz相当の間隔で20〜30個のインク吐出用のパルスが含まれている。また、後半部分の駆動信号COMは、一定電位(中間電位)になっている。
このような駆動信号COMがピエゾ素子に印加されると、そのピエゾ素子に対応するノズルから50kHz相当の間隔で20〜30個のインク滴が吐出される。
図5Bは、インク滴が吐出されたときの検出信号の説明図である。図5Aの繰り返し期間の間にノズルから50kHz相当の間隔で20〜30個のインク滴が吐出されると、図5Bのような検出信号が増幅器27から出力される。
検出制御部28は、ある繰り返し期間中に増幅器27から出力された検出信号の振幅Va(検出信号の最高電位VHと最低電位VLとの差)を検出し、検出された振幅と予め定められた閾値Vth(例えば3V)とを比較し、検出された振幅Vaが閾値Vthよりも大きければ、検査対象のノズルが不良ノズルではないと判定する(検査対象のノズルから正常にインクが吐出されていると判定する)。逆に、検出された振幅Vaが閾値Vthよりも小さければ、検査対象のノズルが不良ノズルであると判定する(検査対象のノズルからインクが吐出されていないと判定する)。
図6は、検出信号の説明図である。コントローラ18は、繰り返し期間ごとに、駆動信号COMを印加するピエゾ素子を切り替えて、検査対象となるノズルを切り替える。図中の上図に示すように、ノズル♯1〜ノズル♯15の15個のノズルから順にインクが吐出されると、各ノズルに対応した検出信号が繰り返し期間ごとに出力される。検出制御部28は、繰り返し期間ごとに検出信号の振幅Vaと閾値Vth(図中の上図の横点線に相当)とを比較することによって、各ノズルの検査を行う。このような15個単位のノズルの検査が12回行われることによって、1ノズル列分の検査が行われる(図中の中央)。また、1ノズル列分の検査が6回行われることによって、6色分のノズル列の検査が行われる(図中の下図)。
図7は、検出信号にノイズがあるときの説明図である。インク滴が吐出されたときの検出用電極22の電位変化は微小であり、この微小な電位変化を検出するため、本実施形態では増幅器27で4000倍に増幅している。増幅器27の増幅率が大きいため、増幅器27から出力される検出信号のノイズも大きくなるおそれがある。この結果、ノイズのために検出信号の振幅が閾値を超えてしまい、不良ノズルが存在するにも関わらず、不良ノズルを検出できないおそれがある。
そこで、本実施形態では、15個単位のノズルの検査の間に、どのノズルからもインクを吐出させない期間が設けられている。例えば、ノズル♯15の検査の後、ノズル♯16の検査の前に、どのノズルからもインクを吐出させない期間(図中の上の「非吐出ダミー」)が設けられている。言い換えると、コントローラ18は、ノズル♯15に対応するピエゾ素子に駆動信号COMを印加した後、ノズル♯16に対応するピエゾ素子に駆動信号COMを印加する前に、いずれのピエゾ素子にも駆動信号COMを印加しないように、ヘッド制御部HCを制御している。なお、いずれのノズルからもインクを吐出させない期間(「非吐出ダミー」の期間)は、前述の繰り返し期間と同じである。
検出制御部28は、繰り返し期間ごとに、各期間中の検出信号の振幅Vaと閾値Vthとを比較し、検出信号の振幅Vaが閾値Vthを超えていれば「1」をレジスタに記憶し、超えていなければ「0」をレジスタに記憶する。非吐出ダミーの期間も同様に、その期間中の検出信号の振幅Vaと閾値Vthとを比較し、比較結果をレジスタに記憶する。レジスタに16個の比較結果(15個分のノズルの比較結果と、非吐出ダミー期間の比較結果)が記憶されたタイミングで、コントローラ18は、検出制御部28のレジスタの16ビットデータを読み出す。
16ビットデータのうち、15個分のノズルの比較結果が「1」であり、且つ、非吐出ダミーに相当するデータが「0」であれば、コントローラ18は、15個のノズルから正常にインク滴が吐出されていると判定する。例えば、16ビットデータが「1111111111111110」であれば、コントローラ18は、15個のノズルから正常にインク滴が吐出されていると判定する。
一方、16ビットデータのうち、非吐出ダミーに相当するデータが「1」であれば、検出信号に含まれているノイズが大きいと考えられるため、直前の15個分のノズルの比較結果に誤りがあるおそれがある(不良ノズルの誤検出があるおそれがある)。このため、コントローラ18は、16ビットデータのうち、非吐出ダミーに相当するデータが「1」であれば、直前の15個分のノズルを再検査する。例えば、ノズル♯1〜ノズル♯15の検査の際の16ビットデータが「1111111111111111」であれば、コントローラ18は、ノズル♯1〜ノズル♯15を再検査する。なお、所定回数(例えば6回)の再検査を行っても、非吐出ダミーに相当するデータが「1」であり続ければ、コントローラ18は、ノズル検査の動作に異常があると判定し、その旨を報知する。
なお、16ビットデータのうち、15個分のノズルのいずれかの比較結果が「0」であり、且つ、非吐出ダミーに相当するデータが「0」であれば、コントローラ18は、比較結果が「0」となったノズルを特定し、そのノズルが不良ノズルだと判定する。例えば、ノズル♯1〜ノズル♯15の検査の際の16ビットデータが「1101111111111110」であれば、コントローラ18は、ノズル♯3が不良ノズルだと判定する。
このように、コントローラ18は、ドット抜け検査で得られる16ビットデータを参照することによって、不良ノズルの位置(ノズル番号)やその数を判断することができる。
本実施形態のプリンタ1では、上述したようなドット抜け検査を、所定のタイミング(時間や印刷量に応じたタイミング)で行なうようにしている、こうすることで不良ノズルを効率的に検出することができる。そして不良ノズルを検出した場合、例えばクリーニング機構17によってノズルのクリーニングを行なうようにすることで、印刷画像の画質の劣化の防止を図ることができるようになっている。
<ノズルのばらつきについて>
上述したドット抜け検査ではインクを吐出していないノズル(不良ノズル)を検出していたが、インクを吐出していても(不良ノズルではなくても)、例えばヘッドの製造ばらつき等により、各ノズルから吐出されるインクの飛行速度(以下、単にインク速度とよぶ)がばらついている場合がある。インク速度がノズル毎で異なると、インクの着弾位置がずれて印刷画像の画質が劣化することになる。この場合、補正などの処理が必要になる。
図8は、インク速度のばらつきによるインクの着弾位置のずれを説明するための図である。同図では説明の簡略化のためヘッドHDの一つのノズル列(例えばブラックノズル列)を示している。また、説明の簡略化のためノズル列のノズルを6つとしている。また、インクが用紙に着弾することで形成されたドットを黒丸で示している。
図8に示すヘッドHDのノズルのうち、ノズル#2はインク速度が遅く、ノズル#5はインク速度が速くなっている。インク速度が速い場合は、吐出したインクが用紙に着弾するまでの時間が短くなり、インク速度が遅い場合は、吐出したインクが用紙に着弾するまでの時間が長くなる。よって、この場合、ヘッドHDが移動方向に移動中にノズル#1〜#6から同じタイミングでインクを吐出させると、図に示すように、ノズル#2によって形成されるドットは目的の位置よりも右側(移動方向側)にずれる。また、ノズル#5によって形成されるドットは目的の位置よりも左側(移動方向の反対側)にずれる。
このように、インク速度がばらつくと、着弾位置(ドットの形成位置)がばらつくことになる。これにより、印刷した画像の画質が劣化する。
このようなノズル毎の吐出特性(インク速度)の検査は、例えば、プリンタ1の製造工場の検査ラインにおいて行なわれており、検査に手間がかかっていた。また、ユーザ下においてプリンタ1が使用されることによる経年劣化によって、各ノズルの吐出特性が変化するおそれがあり、この場合、吐出特性の検査を行なうことが困難であった。そこで、本実施形態では、各ノズルのインク速度の検出をプリンタ1が自動的に行なうようにすることで検査の簡易化を図っている。
===第1実施形態===
本実施形態では、インク速度の検出をするのに、前述したドット抜け検査回路16aで検出される検出信号を用いる。以下、インク速度と検出信号との関係について説明する。
<インク速度と検出信号との関係について>
図9Aは検出信号の強度と、インク速度との関係を示す図である。また、図9Bは検出信号の強度と、インク重量との関係を示す図である。図9Aの横軸はインク速度であり、縦軸は検出信号の強度である。また、図9Bの横軸はインク重量であり、縦軸は検出信号の強度である。ここで検出信号の強度とは、図5Bで示す検出信号の振幅Vaに応じた値である。つまり、振幅Vaが大きいほど検出信号の強度が大きくなり、振幅Vaが小さいほど検出信号の強度が小さくなる。
なお、図9A及び図9Bの評価の際には、ピエゾ素子に印加する駆動信号COMの駆動波形を調整することにより、インク速度及びインク重量の大きさを変えている。
評価条件としては、インク重量をほぼ一定(約10ng)になるようにして、インク速度を3通り(3.36m/s、4.59m/s、5.91m/s)に設定した。また、インク速度をほぼ一定(約4.5m/s)になるようにして、インク重量を3通り(8.75ng、10.6ng、11.85ng)に設定した。そして、各場合において、同一ノズルからインクを吐出した際の検出信号の強度を算出し、強度の比較を行なった。なお、インク速度の測定(実測値)は、インクジェット液滴観察用ストロボスコープを用いて行なった。
図9Aより、インク速度が速くなると検出信号の強度が大きくなっていることがわかる。一方、図9Bより、インクの重量が異なっても、検出信号の大きさはほとんど変化していない。従って、検出信号の強度は、インク速度に依存すると考えられ、インク重量に依存しないと考えられる。よって、検出信号の強度から、ノズルから吐出されたインクの速度を推定することが可能であると考えられる。
また、図10は、測定条件(温度)が異なる場合の、インク速度と検出信号の強度との関係を示す図である。
図10の横軸はインク速度であり、縦軸は検出信号の強度である。また、図中の丸印は室温(RT:Room Temperature)での測定結果、四角印は15℃での測定結果、三角印は40℃での測定結果をそれぞれ示している。なお、本実施形態における室温(RT)は25℃である。
図10より、検出信号とインク速度との関係には温度による違いはほとんどみられず、検出信号の強度は、インクの速度に依存して変化していることがわかる。具体的には、インク速度が速いほど検出信号の強度が大きくなっている。
このように、検出信号の強度は、ノズルから吐出されるインクの速度に依存しているといえる。言い換えれば、検出信号の強度がわかると、その強度からインク速度を推定することが可能である。
例えば、図10において、検出した検出信号の強度が1である場合、ノズルから吐出されたインクの速度はほぼ7m/sであると推定することができる。また、例えば検出信号の強度が2.3のときのように、対応するインク速度の測定結果が得られていない場合、その前後のデータの補完によってインク速度を推定することができる。
<ノズルの吐出特性の検査について>
まず、予め、プリンタ1の設計時において、インク速度と検出信号の強度との関係が求められる。そして、例えばプリンタ1のメモリ18bには、その関係を示すデータが記憶される。
本実施形態のプリンタ1では、プリンタ1の製造工場の検査ラインあるいはユーザ下において、ノズルの吐出特性の検査及び補正が自動的に行われる。なお、ユーザ下における検査のタイミングとしては、前述したドット抜け検査と同じであってもよいし、ドット抜け検査とは別に行なうようにしてもよい。例えば、プリンタ1の操作パネル11の所定ボタンが押された場合に行うようにしてもよいし、ドット抜け検査とは別の時間や印刷量に応じたタイミングで行うようにしてもよい。
図11は本実施形態のノズルの吐出特性の検査のフロー図である。
まず、コントローラ18は、ヘッドHDの検査対象のノズルに対応するピエゾ素子に駆動信号COMを印加させ、そのノズルからインクを吐出させる(S101)。なお、ノズルから吐出されるインクはノズルプレート21によってグランド電位になっている。
ノズルからインクが吐出されることにより、高電位となっている検出用電極22の電位が変化する。この電位変化が検出用コンデンサ26及び増幅器27によって検出される(S102)。そして、この電位変化に基づいた検出信号(図5B参照)が検出制御部28に出力される。
コントローラ18は、検出制御部28が取得した検出信号の強度を求め、メモリ18bに記憶されたデータを参照することにより、インク速度を算出する(S103)。そして、算出したインク速度が予め定められた規定速度であるか否かを判断する(S104)。
ステップS104において、インク速度が規定速度ではないと判断すると(S104でNO)、コントローラ18は、規定速度よりも速いかを判断する(S105)。
インク速度が規定速度よりも速い場合(S105でYES)、コントローラ18は、インク速度に応じて、そのノズルに対する吐出タイミングを遅くするようにヘッド制御部HCの制御を行なう(S106)。例えば、図8のノズル#2の場合、吐出タイミングが遅くなるように設定される。これによりインクの着弾位置が移動方向の逆側に補正される。
一方、インク速度が規定速度より速くない場合(S105でNO)、すなわち規定速度よりも遅い場合、コントローラ18は、インク速度に応じて、そのノズルに対する吐出タイミングを早くするようにヘッド制御部HCの制御を行なう(S107)。例えば、図8のノズル#5の場合、吐出タイミングが早くなるように設定される。これにより、インクの着弾位置が移動方向側に補正される。
ステップS104でインク速度が規定速度であると判断した場合(S104でYES)、及び、規定速度でないと判断し補正を行なった後(ステップS106、S107の後)、コントローラ18は、未検査のノズルがあるか否かの判断を行なう(S108)。未検査のノズルが有る場合には、そのノズルについてステップS101〜S107で示す処理を再度実行する。一方、ステップS108において、未検査のノズルが無いと判断した場合(S108でNO)には、インク吐出特性の検査を終了する。
このように各ノズルの検査及び補正を行なうことにより、各ノズルによるインクの着弾位置のばらつきが小さくなる。よって、画像の画質の劣化を防止することができる。
以上説明したように、本実施形態のプリンタ1では、ドット抜け検査回路16aで検出された検出信号を用いることによって、各ノズルの吐出特性(インク速度)の検査及び補正を自動的に行なうようにすることができる。これにより。ノズルの吐出特性の検査を簡易化することができる。また、ユーザがプリンタ1を使用する場合においても、ノズルの検査、及び、インクの着弾位置の補正を簡易に行うができる。よって、印刷画像の画質の劣化を防止することができる。
なお、本実施形態ではノズル毎にインク速度を検出することとしたが、ノズル列毎やヘッド毎のインク速度(例えば平均値)を検出するようにしてもよい。そして、ノズル列毎やヘッド毎に補正を行なうようにしてもよい。また、インク速度に応じて、双方向印刷における吐出タイミングの調整(Bi−d調整)を行うようにしてもよい。以下の実施形態においても同様である。
===第2実施形態===
第2実施形形態では補正の方法が第1実施形態と異なる。第2実施形態では、印刷データを変更することによって補正を行なう。なお、補正の方法以外については第1実施形態と同じであるので説明を省略する。
例えば、図8においてインク速度が規定速度よりも遅いノズル#2の場合、インクの着弾位置が目標位置に対して移動方向側にずれているので、このずれ量が印刷画像の1画素に相当する場合、印刷データのうちノズル#2に対応するデータを、ノズルからの吐出が早まる側に1画素分ずらせばよい。こうすることで、ノズル#2によって形成されるドットが移動方向の逆側に1画素ずれる。つまり、目標位置にドットを形成することができ、ノズル#2の吐出特性を補正することができる。
また、例えば、図8においてインク速度が規定速度よりも速いノズル#5の場合、インクの着弾位置が目標位置に対して移動方向の逆側にずれているので、このずれが印刷画像の1画素に相当する場合、印刷データのうちノズル#5に対応するデータを、ノズルからの吐出が遅くなる側に1画素分ずらせばよい。こうすることで、ノズル#5によって形成されるドットが移動方向側に1画素ずれる。つまり、目標位置にドットを形成することができ、ノズル#5の吐出特性を補正することができる。
このように、第2実施形態では、インク速度が規定速度でない場合、そのノズルに対応する印刷データの画素をずらすことで、インクの着弾位置を補正している。こうすることにより、着弾位置のばらつきを容易に補正することができ、各ノズルの吐出特性のばらつきによる画質の劣化を防止することができる。
なお、第2実施形態においても第1実施形態と同様にインク速度を検出することにより、各ノズルの吐出特性の検査の簡易化を図ることができる。
===第3実施形態===
第3実施形態では、インク速度の検出結果に応じて、ユーザ等にノズルの状態を通知する。なお、本実施形態では、経年劣化によってヘッドが寿命となった(ノズルから正常な吐出が出来なくなった)場合に、表示を行なうようにしている。
プリンタ1のヘッドHDは経年劣化する。そこで、例えばプリンタ1の製造段階において、経年劣化によるヘッドの寿命を判断するためのインク速度(閾値)を示すデータが、メモリ18bに記憶される。
ユーザ下においてプリンタ1は、前述の実施形態で説明したノズルの吐出特性(インク速度)の検査を定期的に行なう。
その検査においてコントローラ18は、メモリ18bに記憶されたデータを参照し、各ノズル列のインク速度(各ノズル列のノズルのインク速度の平均値)が閾値を超えているか否かを判断する。
インク速度が閾値を超えている場合、コントローラ18はヘッドHDの寿命であると判断し、操作パネル11の表示部や、あるいは、コンピュータPCのディスプレイにヘッドHDが寿命である旨を表示させる。これにより、プリンタ1が経年劣化により正常な印刷を行えなくなった場合に、ユーザに無駄な印刷を行わせないようにすることができる。
本実施形態ではプリンタ1のヘッドHDが寿命となった場合に表示を行なうようにしたが、インク速度と、ヘッドHDが寿命になるまでの予測時間との対応関係を示すテーブルをプリンタ1のメモリ18bに記憶しておき、インク速度の検査の際にテーブルを参照することによって、ヘッドHDが寿命になるまでの予測時間を表示するようにしてもよい。
なお、インク速度が閾値を超える場合においても、ヘッドHDの各ノズルのインク速度が同様に変化している(例えば全体的に遅くなっている)場合には、着弾位置のばらつきが小さくなり印刷画像の画質はあまり劣化しないことになる。これに対し、各ノズルのインク速度にばらつきが生じている(インク速度の速いノズルと遅いノズルが混在している)と、インクの着弾位置がばらつくため画質の劣化が顕著になる。そこで、例えば、ノズルの吐出特性の検査において、ヘッドHDの各ノズルのインク速度のばらつき(例えば標準偏差)を算出し、その結果が所定の閾値を超える場合に、操作パネル11の表示部やコンピュータPCのディスプレイに、インク速度のばらつきが大きい旨を表示するようにしてもよい。
===その他の実施の形態===
一実施形態としてのプリンタ等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<インクの飛行速度の調整について>
前述の実施形態では、インク速度に応じて吐出タイミングを調整することで印刷媒体へのドット着弾位置を調整しているが、駆動信号を補正してインク滴の飛行速度を調整
することで印刷媒体への着弾位置を調整してもよい。例えば、駆動信号の電圧値や電圧変化率を異ならせるなど駆動信号を補正すればよい。
<プリンタについて>
前述の実施形態では、ドット抜け検査装置の一例としてプリンタが説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の液体吐出装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。
<インクについて>
前述の実施形態は、プリンタの実施形態だったので、染料インク又は顔料インクをノズルから吐出していた。しかし、ノズルから吐出する液体は、このようなインクに限られるものではない。例えば、金属材料、有機材料(特に高分子材料)、成膜材料、加工液、遺伝子溶液などを含む液体(水も含む)をノズルから吐出しても良い。
<ノズルについて>
前述の実施形態では、圧電素子(ピエゾ素子)を用いてインクを吐出していた。しかし、液体を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
<ドット抜け検査回路について>
前述の実施形態のドット抜け検査回路16aでは、ノズルプレート21(第1電極に相当)をグランド電位にし、検出用電極22(第2電極に相当)を高電位にしている。しかし、これに限られるものではない。また、前述の実施形態のドット抜け検査回路16aでは、高電位となる電極の電位変化を検出しているが、これに限られるものではない。
図12A〜図12Cは、ドット抜け検査回路の他の構成の説明図である。
図12Aでは、前述の実施形態と同様に、高電位となる電極の電位変化を検出している。但し、前述の実施形態とは異なり、ノズルプレートが高電位になっており、キャップ側の電極がグランド電位になっている。
図12Bでは、前述の実施形態と同様に、ノズルプレートをグランド電位にし、キャップ側の電極を高電位にしている。但し、前述の実施形態とは異なり、ノズルプレートの電位変化を検出している。
図12Cは、前述の実施形態と同様に、検出用電極22の電位変化を検出している。但し、前述の実施形態とは異なり、ノズルプレートが高電位になっており、キャップ側の電極がグランド電位になっている。
このようなドット抜け検査回路の構成であっても、前述の実施形態とほぼ同様なノズルの検査を行うことが可能である。
なお、本実施形態ではドット抜け検査回路16aを用いることによってインク速度を検出していた。こうすることで、ドット抜け検査の機構を用いてインク速度を検出することができる。但し、ドット抜け検査回路16aには限られず、インク吐出時のノズルプレート及びキャップ側の電極(ノズルプレートと対向する電極)の少なくとも一方の電極の電位変化を検出できる他の回路を用いてインク速度を検出するようにしてもよい。
<ノズルプレートについて>
前述の実施形態では、ノズルプレートが電極となるように構成していた。但し、ノズルから吐出されるインクが所定電位(図5の構成の場合であればグランド電位)になる構成であれば良い。例えば、インク流路等に電極を設け、この電極を用いてインクを所定電位にさせても良い。
印刷システムの構成を占めすブロック図である。 ノズルプレートの説明図である。 図3Aは、ポンピングクリーニングに用いられるキャップの説明図である。図3Bは、キャップを上から見た図である。 ドット抜け検査回路の説明図である。 図5Aは、駆動信号COMの説明図である。図5Bは、インク滴が吐出されたときの検出信号の説明図である。 検出信号の説明図である。 検出信号にノイズがあるときの説明図である。 インク速度のばらつきによるインクの着弾位置のずれを説明するための図である。 図9Aは検出信号の強度と、インク速度との関係を示す図である。また、図9Bは検出信号の強度と、インク重量との関係を示す図である。 測定条件(温度)が異なる場合の、インク速度と検出信号の強度との関係を示す図である。 本実施形態のノズルの吐出特性の検査のフロー図である。 図12A〜図12Cは、ドット抜け検査回路の他の構成の説明図である。
符号の説明
1 プリンタ、11 操作パネル、12 搬送機構、
13 キャリッジ機構、13a キャリッジ、
14 駆動信号生成回路、15 ヘッドユニット、
16 検出器群、16a ドット抜け検査回路、
17 クリーニング機構、17a キャップ、17b 吸収体、
18 コントローラ、18a CPU、18b メモリ、
21 ノズルプレート、22 検出用電極、23 高圧電源ユニット、
24 第1制限抵抗、25 第2制限抵抗、26 検出用コンデンサ、
27 増幅器、28 検出制御部、29 平滑コンデンサ、
PC コンピュータ、HD ヘッド、HC ヘッド制御部、COM 駆動信号、
Va 検出信号の振幅、Vth 閾値

Claims (8)

  1. 液体を吐出するノズルと、
    前記ノズルから吐出される液体を所定電位にする第1電極と、
    前記ノズルと対向する位置に設けられ、前記所定電位と異なる電位に設定される第2電極と、
    前記ノズルから液体を吐出させたときの前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方の電極の電位変化を検出する検出部と、
    を備え、前記電位変化に基づいて、前記ノズルから吐出された液体の飛行速度を検出する液体吐出装置。
  2. 請求項1に記載の液体吐出装置であって、
    前記液体の飛行速度に応じて、前記ノズルから印刷媒体へ液体を吐出して印刷を行う際の、液体の吐出の補正を行なうコントローラを備えた液体吐出装置。
  3. 請求項2に記載の液体吐出装置であって、
    前記補正は、前記ノズルからの液体の吐出タイミングあるいは飛行速度を調整するものである、
    液体吐出装置。
  4. 請求項3に記載の液体吐出装置であって、
    前記コントローラは、印刷データのうち前記ノズルに対応する画素をずらすことによって、前記吐出タイミングを調整する、
    液体吐出装置。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の液体吐出装置であって、
    検出した前記液体の飛行速度に応じて前記ノズルの状態を表示部に表示する
    液体吐出装置。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の液体吐出装置であって、
    前記検出部は、前記電位変化に基づいて、液体を吐出していていないノズルの検査を行なう液体吐出装置。
  7. 請求項6に記載の液体吐出装置であって、
    あるノズルについて前記検査を行なった後、全てのノズルから液体の吐出を行わない期間が設けられ、その期間の前記電位変化が所定の閾値を超えれば、前記あるノズルからの液体の吐出を再検査する液体吐出装置。
  8. 液体を吐出するノズルと、
    前記ノズルから吐出される液体を所定電位にする第1電極と、
    前記ノズルと対向する位置に設けられ、前記所定電位と異なる電位に設定される第2電極と、
    を備えた液体吐出装置において、前記ノズルから吐出された液体の飛行速度を検出する液体の速度検出方法であって、
    前記ノズルから液体を吐出させたときの前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方の電極の電位変化を検出することと、
    前記電位変化に基づいて、前記ノズルから吐出された液体の飛行速度を検出することと、
    を有する液体の速度検出方法。
JP2008308992A 2008-12-03 2008-12-03 液体吐出装置、及び液体の速度検出方法 Pending JP2010131827A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008308992A JP2010131827A (ja) 2008-12-03 2008-12-03 液体吐出装置、及び液体の速度検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008308992A JP2010131827A (ja) 2008-12-03 2008-12-03 液体吐出装置、及び液体の速度検出方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010131827A true JP2010131827A (ja) 2010-06-17

Family

ID=42343662

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008308992A Pending JP2010131827A (ja) 2008-12-03 2008-12-03 液体吐出装置、及び液体の速度検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010131827A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107206786A (zh) * 2015-02-27 2017-09-26 惠普发展公司,有限责任合伙企业 液滴速度异常检测

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107206786A (zh) * 2015-02-27 2017-09-26 惠普发展公司,有限责任合伙企业 液滴速度异常检测
EP3233497A4 (en) * 2015-02-27 2018-10-24 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Drop velocity aberrancy detection
US10207499B2 (en) 2015-02-27 2019-02-19 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Drop velocity aberrancy detection

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6106948B2 (ja) 液体吐出装置
JP5978744B2 (ja) 液体吐出装置、検査方法、及び、プログラム
US8336981B2 (en) Determining a healthy fluid ejection nozzle
US7540580B2 (en) Liquid ejection head and ejection abnormality determination method
US7798588B2 (en) Liquid ejecting apparatus and liquid ejecting method
US8029088B2 (en) Liquid ejecting apparatus and ejection inspecting method
JP2020510547A (ja) 歪みゲージセンサを含む流体吐出ダイ
JP4933073B2 (ja) 液滴吐出装置
JP2013237208A (ja) 液体吐出装置、検査方法、及び、プログラム
JP2009045809A (ja) 噴射検査装置、印刷装置及び噴射検査方法
JP2009066806A (ja) 液体吐出装置及びその制御方法
JP2013233704A (ja) 液体吐出装置、検査方法、及び、プログラム
US20120256980A1 (en) Printing apparatus
JP2009226620A (ja) ノズル検査装置および液体吐出装置並びにノズル検査方法
JP2010131827A (ja) 液体吐出装置、及び液体の速度検出方法
JP2007076181A (ja) 液滴吐出装置
JP2010058454A (ja) 吐出検査の設定方法
JP2008179069A (ja) 流体噴射装置
JP2011224874A (ja) インクジェット記録ヘッドの検査方法
JP2010058452A (ja) ノズル検査装置及びノズル検査方法
JP2012176534A (ja) 液体吐出装置、ノズル検査方法及びそのプログラム
JP2011131558A (ja) 吐出検査装置及び印刷装置
JP2009072952A (ja) ノズル検査装置およびこれを備える液体吐出装置
US20110084998A1 (en) Discharge Inspection Apparatus and Discharge Inspection Method
JP2012176536A (ja) 液体吐出装置、ノズル検査方法及びそのプログラム