JP2010129875A - 電力変換装置の製造方法 - Google Patents

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博子 川口
Toshihiro Ebara
俊浩 江原
Hideji Tanaka
秀治 田中
Masaki Esashi
正喜 江刺
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Abstract

【課題】生産性を向上することができ、大量生産に好適な電力変換装置を提供する。小型化並びに薄型化に好適な電力変換装置を提供する。
【解決手段】電力変換装置1の製造方法において、コア21、22を形成する工程と、コア21、22の表面を覆う樹脂体3を形成する工程と、コア21、22の表面上の一部の領域においてこの表面に沿って樹脂体3を貫通する貫通孔導電体413、423を形成する工程と、コア21、22の表面の他の一部の領域において、樹脂体3上に形成され、接続孔導体413、423に電気的に接続され巻線4を形成する導電体411、412、421、422を形成する工程とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力変換装置の製造方法に関し、特にコア及び巻線(コイル)を有する電力変換装置の製造方法に関する。
電子機器の小型化や薄型化を進める上で、電源モジュール(電源ユニット)の小型化や薄型化は重要な要因である。電源モジュールには、例えば半導体スイッチングデバイスだけではなく、トランス、インダクタ、コンデンサ、放熱フィン等の電子部品が組み込まれ、これらの電子部品そのものを小型化する必要がある。トランスは、コアと、このコアに巻き回される巻線(コイル)とを備えている。コアは磁性体材料例えばフェライトにより形成されている。従来の加工技術においては磁性体材料の微細加工には限界があるので、トランスの小型化や薄型化を実現することが難しい。
下記特許文献1には、トランスの小型化や薄型化に好適な超小型電力変換装置が開示されている。この超小型電力変換装置は、フェライト基板(コア)の対向する主面にそれぞれコイル導体を形成し、フェライト基板の一方の主面から他方の主面に貫通する貫通孔を形成し、貫通孔内に双方の主面のコイル導体を接続する接続導体を形成している。コイル導体、接続導体、コイル導体のそれぞれが連続的に接続されることにより、コイルが形成されている。コイルに電流を供給する電極は、フェライト基板の主面上に形成され、コイル導体に接続されている。
特開2008−147297号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された超小型電力変換装置においては、以下の点について配慮がなされていなかった。
第1に、超小型電力変換装置においては、フェライト基板にコイル導体間を接続する接続導体を形成するための貫通孔が必要である。この貫通孔は、サンドブラスト加工、レーザ加工等の加工技術を用いて、フェライト基板毎に形成されている。このため、超小型電力変換装置の製造において、生産性が悪く、大量生産には不向きである。
第2に、超小型電力変換装置の小型化や薄型化を進めれば、当然のことながらインダクタンスは小さくなる。大きなインダクタンスを得るにはフェライト基板におけるコイルの巻き数(ターン数)を増加する必要がある。これは、コア長方向においてフェライト基板の長さを長くすることを意味し、フェライト基板サイズ(コアサイズ)が増大する。つまり、超小型電力変換装置の小型化や薄型化には限界がある。
また、超小型電力変換装置のフェライト基板の主面にはコイル導体に接続される電極が形成されているので、フェライト基板サイズは電極の占有面積を含み増大する。更に、コイルに電流を供給する際に電極にも電流が流れ、この電極下のフェライト基板に発生する磁束とコイルによってフェライト基板に発生する磁束とが磁気的に干渉を引き起こす。このため、コイルと電極との間に磁気的干渉を生じない離間寸法が必要になるので、フェライト基板サイズのより一層の増大が生じる。つまり、超小型電力変換装置の小型化や薄型化にはこの点においても限界がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものである。従って、本発明は、生産性を向上することができ、大量生産に好適な電力変換装置の製造方法を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の実施の形態に係る第1の特徴は、電力変換装置の製造方法において、コアを形成する工程と、コアの表面を覆う樹脂体を形成する工程と、コアの表面上の一部の領域においてこの表面に沿って樹脂体を貫通する貫通孔導電体を形成する工程と、コアの表面の他の一部の領域において、樹脂体上に形成され、接続孔導体に電気的に接続され巻線を形成する導電体を形成する工程とを備える。
実施の形態に係る第2の特徴は、電力変換装置の製造方法において、第1の基板上に第1の表面と対向する第2の表面が貼り付けられた第1のコア及びこの第1のコアから離間された第2のコアを形成する工程と、第1のコア及び第2のコアの第1の表面上に第1の樹脂体を形成する工程と、第1の基板を除去する工程と、第1のコア及び第2のコアの第1の表面と第2の表面との間の側面に第3の樹脂体を形成する工程と、第1のコア及び第2のコアの第2の表面上に第2の樹脂体を形成する工程と、第1のコア、第2のコアのそれぞれの側面に沿って第1の樹脂体、第2の樹脂体及び第3の樹脂体を貫通する貫通孔導電体を形成する工程と、第1のコア及び第2のコアの第1の表面上において、第1の樹脂体上に貫通孔導電体の一端に電気的に接続される第1の導電体を形成する工程と、第1のコア及び第2のコアの第2の表面上において、第2の樹脂体上に貫通孔導電体の他端に電気的に接続される第2の導電体を形成し、第1の導電体、第2の導電体及び貫通孔導電体により巻線を形成する工程とを備える。
第2の特徴に係る電力変換装置の製造方法において、第1のコア及び第2のコアを形成する工程は、幅寸法に比べて、延在寸法を大きくかつ厚み寸法を小さく設定した細長い板形状を有する第1のコア及び第2のコアを形成する工程であることが好ましい。
第2の特徴に係る電力変換装置の製造方法において、第1の樹脂体を形成する工程は、貫通孔導電体の形成領域に露光パターンを有するガラスマスク上に第1の樹脂体を備えた第2の基板を形成する工程と、第2の基板の第1の樹脂体を第1のコア及び第2のコアの第1の表面上に移行する工程とを備えることが好ましい。
第2の特徴に係る電力変換装置の製造方法において、貫通孔導電体を形成する工程は、第2の基板のガラスマスクの露光パターンを用いて第1の樹脂体、第2の樹脂体及び第3の樹脂体に貫通孔を形成する工程と、貫通孔内に貫通孔導電体を形成する工程とを備えることが好ましい。
第2の特徴に係る電力変換装置の製造方法において、貫通孔導電体を形成する工程は貫通孔内にめっきにより貫通孔導電体を形成する工程であり、第1の導電体を形成する工程は第1の樹脂体上にめっきにより第1の導電体を形成する工程であり、第2の導電体を形成する工程は第2の樹脂体上に第2の導電体を形成する工程であることが好ましい。
第2の特徴に係る電力変換装置の製造方法において、第3の樹脂体を形成する工程は、第1のコア及び第2のコアの第2の表面上を覆う樹脂を塗布する工程と、この塗布された樹脂の上面を第1のコア及び第2のコアの第2の表面と同等のレベルまで平坦化し、第3の樹脂体を形成する工程とを備えることが好ましい。
第2の特徴に係る電力変換装置の製造方法において、第2の樹脂体を形成する工程及び第3の樹脂体を形成する工程は、第1のコア及び第2のコアの第2の表面上を覆う樹脂を塗布する工程と、この塗布された樹脂を第2の表面上に一定の膜厚を残して平坦化し、第1のコア及び第2のコアの側面に第3の樹脂体を形成するとともに、第1のコア及び第2のコアの第2の表面上に第2の樹脂体を形成する工程とを備えることが好ましい。
第2の特徴に係る電力変換装置の製造方法において、第1の樹脂体を形成する工程は、第1の樹脂体を備えた第2の基板を形成する工程と、第2の基板の第1の樹脂体を第1のコア及び第2のコアの第1の表面上に形成する工程と、を備え、第2の樹脂体を形成する工程及び第3の樹脂体を形成する工程は、第1のコア及び前第2のコアの第2の表面上を覆う樹脂を塗布する工程と、この塗布された樹脂を第2の表面上に一定の膜厚を残して平坦化し、第1のコア及び第2のコアの側面に第3の樹脂体を形成するとともに、第1のコア及び第2のコアの第2の表面上に第2の樹脂体を形成する工程と、を備え、貫通孔導電体の形成領域に露光パターンを有するガラスマスクを用いてその露光パターンを少なくとも第1の樹脂体、第2の樹脂体のいずれかに転写し、この転写された露光パターンによって第1の樹脂体、第2の樹脂体及び第3の樹脂体に貫通孔を形成する工程と、貫通孔内に貫通孔導電体を形成する工程とを備える。
第1の特徴又は第2の特徴に係る電力変換装置の製造方法において、巻線を形成する工程の後に、巻線の表面を被覆する保護膜を形成する工程を更に備える。
第2の特徴に係る電力変換装置の製造方法において、巻線を形成する工程は、第1の導電体、貫通孔導電体、第2の導電体のそれぞれを連続的に電気的に接続し、第1のコアの周囲並びに第2のコアの周囲にそれぞれ巻き回され、その磁路に沿って螺旋形状を有する一次側巻線と、一次側巻線の磁路に沿って隣り合う同士の間において一次側巻線に併走され、第1の導電体、貫通孔導電体、第2の導電体のそれぞれを連続的に電気的に接続し、第1のコアの周囲並びに第2のコアの周囲にそれぞれ巻き回され、その磁路に沿って螺旋形状を有する二次側巻線とを形成する工程であることが好ましい。
本発明によれば、生産性を向上することができ、大量生産に好適な電力変換装置の製造方法を提供することができる。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
また、以下に示す実施の形態はこの発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は各構成部品の配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態は、電力変換装置として、トランスの例を説明するものである。
[電力変換装置の構成]
図1、図2及び図3に示すように、第1の実施の形態に係る電力変換装置1はトランスである。この電力変換装置1は、第1の方向Xに延在する第1のコア21と、第1の方向Xと交差する第2の方向Yにおいて第1のコア21から離間され、第1の方向Xに第1のコア21と並列に延在する第2のコア22と、第1の方向Xにおいて第1のコア21の周囲及び第2のコア22の周囲に螺旋状に巻き回され、第1のコア21に第1の方向Xの磁束m1を発生させ、第2のコア22に第1の方向Xとは逆方向の磁束m2を発生させるとともに、第1のコア21の第1の一端21aと第2のコア22の第2の一端22aとの間並びに第1のコア21の第1の他端21bと第2のコア22の第2の他端22bとの間を磁気的に結合する(mc1及びmc2)巻線4とを備える。
ここで、第1の方向Xは三次元座標のX軸方向、第2の方向YはY軸方向にそれぞれ一致し、第1の実施の形態において、第1の方向Xに対して第2の方向Yは直角である。また、第3の方向Zは、Z軸方向に一致し、第1の方向X、第2の方向Yのそれぞれに対して直角である。なお、第1の方向X、第2の方向Y、第3の方向Zは、いずれも他の方向に対して直角である必要はなく、他の方向に対して鋭角若しくは鈍角をなしていてもよい。
第1のコア21は、第2の方向Yの幅寸法W1に比べて、第1の方向Xの延在寸法L1を大きくかつ厚み寸法t1を小さく設定した細長い板形状により構成されている。詳細には、第1のコア21は実質的に直方体又は短冊形状により構成されている。必ずしもこの数値に限定されるものではないが、第1の実施の形態において、例えば第1のコア21の幅寸法W1は0.1mm−5.0mmに設定され、延在寸法L1は1mm−50mmに設定され、厚み寸法t1は0.1mm−4.0mmに設定されている。インダクタンス値の調節は延在寸法L1の調節により容易に行える。第1のコア21は例えば金属酸化物の強磁性体をセラミックとして燒結したフェライト磁性材により形成されている。また、第1のコア21は他にアモルファス磁性材により形成してもよい。
第2のコア22は、第1のコア21と同様に、第2の方向Yの幅寸法W2に比べて、第1の方向Xの延在寸法L2を大きくかつ厚み寸法t2を小さく設定した細長い板形状により構成されている。この第2のコア22のサイズは第1のコア21のサイズと同一に設定されている。第2のコア22の材料は第1のコア21の材料と同一である。第1のコア21と第2のコア22との離間寸法は例えば50μm−5mmに設定されている。
第1のコア21及び第2のコア22の周囲全体は樹脂体3により被覆されている。電力変換装置1の構造体の一部として使用され、その製造プロセスも考慮すると、樹脂体3には、高絶縁耐圧、高アスペクト比及び高耐熱を有することが好ましい。絶縁耐圧は例えば10V/μm以上に設定され、アスペクト比は例えば5:1以上を有し、耐熱温度は150℃以上である樹脂体3が最適である。このような物性を有する樹脂体3には、例えばエポキシ樹脂ベースのフォトレジストを実用的に使用することができる。
樹脂体3は、第1の実施の形態において、第1の樹脂体31、第2の樹脂体32及び第3の樹脂体33を備えた3層構造により構成されている。第1の樹脂体31は、第1のコア21の第1の表面2A(図1中、下側表面。一方の表面。)上及び第2のコア22の第1の表面2A上に配設されている。第2の樹脂体32は、第1のコア21の第1の表面2Aと対向する第2の表面2B(図1中、上側表面。他方の表面。)上及び第2のコア22の第1の表面2Aと対向する第2の表面2B上に配設されている。第1の樹脂体31、第2の樹脂体32はいずれも例えば5μm−500μmの膜厚に設定されている。第3の樹脂体33は、第1のコア21と第2のコア22との間を含み、第1のコア21の第1の表面2Aと第2の表面2Bとの間の側面2C上に配設されている。第3の樹脂体33の膜厚は第1のコア21、第2のコア22のそれぞれの膜厚と同一に設定されている。
巻線4は一次側巻線41と二次側巻線42とを備えている。一次側巻線41は、第1のコア21、第2のコア22のそれぞれの第1の表面2A上に第1の樹脂体31を介して配設された第1の導電体411と、第1のコア21、第2のコア22のそれぞれの第2の表面2B上に第2の樹脂体32を介して配設された第2の導電体412と、第1のコア21、第2のコア22のそれぞれの側面2Cの第3の樹脂体33に配設された貫通孔導電体413とを備え、これらを連続的に螺旋形状を描くように電気的に接続することにより構成されている。貫通孔導電体413は、主に第3の樹脂体33、詳細には第1の樹脂体31、第3の樹脂体33及び第2の樹脂体32を貫通する貫通孔35内に配設されている。
一次側巻線41は、第1の実施の形態において、第1のコア21の第1の他端21bから巻き始め、第1の方向Xとは180度逆方向の第1の一端21aに向かって反時計回り方向に巻き回され、この第1の一端21aから第2のコア22の第2の一端22aに移行し、この第2の一端22aから第1の方向Xに第2の他端22bに向かって反時計回り方向に巻き回され、1本目を巻き終わる。1本目の巻き終わりの一次側巻線41は、第2のコア22の第2の他端22bから第1のコア21の第1の他端21b側の巻き始めの位置の第1の方向Xとは逆方向の隣り合う位置まで移行し、2本目の巻き始めの一次側巻線41に接続されている。2本目の一次側巻線41は、1本目の一次側巻線41に対して第1の方向Xとは逆方向に1ピッチ分ずれた状態において、この1本目の一次側巻線41と同様の巻き回し方において1本目の一次側巻線41に併走して巻き回される。3本目の一次側巻線41は、2本目の一次側巻線41に接続され、同様に2本目の一次側巻線41に併走して巻き回される。第1の実施の形態においては、3本を1組とした一次側巻線41が、第1のコア21を第1の方向Xとは逆方向に二次側巻線42を介在して一定間隔において巻き回されるとともに、第2のコア22を第1の方向Xに二次側巻線42を介在して一定間隔において巻き回される。なお、一次側巻線41の本数並びに巻き数は、上記例に限定されるものではなく、電力変換装置1において必要とされる誘導起電力、巻き数比等に応じて種々変更可能である。
一次側巻線41に巻き始め側から巻き終わり側に向かって電流が流れると、第1のコア21に第1の方向Xとは逆方向に向かって反時計回り方向に一次側巻線41が巻き回されているので、第1のコア21には第1の方向Xに向かう磁束m1が発生する。第2のコア22においては、第1の方向Xに向かって反時計回り方向に一次側巻線41が巻き回されているので、第1の方向Xとは逆に向かう磁束m2が発生する。更に、第1のコア21に発生する磁束m1の方向に対して第2のコア22に発生する磁束m2の方向は逆向きになるので、第1のコア21の第1の一端21aと第2のコア22の第2の一端22aとの間に磁気的結合mc1が発生し、第1のコア21の第1の他端21bと第2のコア22の第2の他端22bとの間に磁気的結合mc2が発生する。第1のコア21の第1の一端21aと第2のコア22の第2の一端22aとの間並びに第1のコア21の第1の他端21bと第2のコア22の第2の他端22bとの間はエアーギャップとして働く。結果的に、第1のコア21及び第2のコア22は、双方が離間されていながら、磁束m1、磁気的結合mc1、磁束m2及び磁気的結合mc2を通じて擬似的な閉磁路を構築する。
一次側巻線41の第1の導電体411、第2の導電体412は、いずれも例えば銅(Cu)、Cu合金、金(Au)等の少なくとも導電性に優れた導電性材料により形成されている。また、第1の導電体411、第2の導電体412は、いずれも、単層の導電性材料に限らず、例えばCu層の表面上にCuめっき層やAuめっき層を積層した複合層により形成してもよい。貫通孔導電体413は、例えば第1の導電体411、第2の導電体412のそれぞれと同様の導電性材料により形成されている。必ずしもこの数値に限定されるものではないが、一次側巻線41の巻線幅は例えば10μm−1mmに設定され、巻線厚さ(樹脂体3の表面からの厚さ)は例えば10μm−1mmに設定されている。
一次側巻線41の1本目の巻き始めの一端並びに3本目の巻き終わりの他端には電極パッド41Pがそれぞれ電気的に接続されている。電極パッド41Pは、第2の導電体412と同一導電層において同一導電性材料により形成され、第1の実施の形態において、第1のコア21の第2のコア22側とは反対の外側、第2のコア22の第1のコア21側とは反対の外側に配設されるとともに、第2の樹脂体32上に配設されている。つまり、電極パッド41Pと第1のコア21、第2のコア22のそれぞれとの間は少なくとも第2の樹脂体32を介して電気的にも磁気的にも分離されている。
二次側巻線42は、第1のコア21、第2のコア22のそれぞれの第1の表面2A上に第1の樹脂体31を介して配設された第1の導電体421と、第1のコア21、第2のコア22のそれぞれの第2の表面2B上に第2の樹脂体32を介して配設された第2の導電体422と、第1のコア21、第2のコア22のそれぞれの側面2Cの第3の樹脂体33に配設された貫通孔導電体423とを備え、これらを連続的に螺旋形状を描くように電気的に接続することにより構成されている。貫通孔導電体423は、貫通孔導電体413と同様に、第1の樹脂体31、第3の樹脂体33及び第2の樹脂体32を貫通する貫通孔35内に配設されている。
二次側巻線42は、第1の実施の形態において、一次側巻線41と同様に、第1のコア21の第1の他端21bから巻き始め、第1の方向Xとは180度逆方向の第1の一端21aに向かって反時計回り方向に巻き回され、この第1の一端21aから第2のコア22の第2の一端22aに移行し、この第2の一端22aから第1の方向Xに第2の他端22bに向かって反時計回り方向に巻き回され、巻き終わる。二次側巻線42は、3本1組の一次側巻線41と第1の方向X又はそれと逆方向に隣り合う他の3本1組の一次側巻線41との間に配設され、3本1組の一次側巻線41に併走して巻き回される。第1の実施の形態においては、1本の二次側巻線42が、第1のコア21を第1の方向Xとは逆方向に一次側巻線41を介在して一定間隔において巻き回されるとともに、第2のコア22を第1の方向Xに一次側巻線41を介在して一定間隔において巻き回される。
第1の実施の形態において、二次側巻線42は、第1のコア21及び第2のコア22を3回に渡って繰り返し巻き回す3本の一次側巻線41に対して第1のコア21及び第2のコア22を1回だけ巻き回す1本により構成され、更に巻線幅を広くすることにより一次側巻線41の断面積に比べて大きな断面積を有する。ここでは、例えば、一次側巻線41の断面面積に対して、二次側巻線42の断面面積は約3倍−4倍に設定されている。これは、一次側巻線41に電流を供給すると誘導起電力によって二次側巻線42に電流が発生するが、二次側巻線42の電流量は大きく、電流密度が高くなり、発熱量が増大するので、この発熱量を減少するためである。なお、二次側巻線42の本数並びに巻き数は、上記例に限定されるものではなく、電力変換装置1において必要とされる誘導起電力、巻き数比等に応じて種々変更可能である。
また、第1の実施の形態においては、一次側巻線41と二次側巻線42との間の離間距離が例えば500μm以下に設定され、一次側巻線41と二次側巻線42との間の絶縁耐圧は例えば安全規格の3000V以上に設定されている。
二次側巻線42の第1の導電体421、第2の導電体422、貫通孔導電体423は、いずれも一次側巻線41の第1の導電体411、第2の導電体412、貫通孔導電体423のそれぞれと同様の導電性材料により形成されている。必ずしもこの数値に限定されるものではないが、二次側巻線42の巻線幅は例えば10μm−5mmに設定され、巻線厚さ(樹脂体3の表面からの厚さ)は例えば10μm−1mmに設定されている。
二次側巻線42の巻き始めの一端並びに巻き終わりの他端には電極パッド42Pがそれぞれ電気的に接続されている。電極パッド42Pは、第2の導電体422と同一導電層において同一導電性材料により形成され、第1の実施の形態において、第1のコア21の第2のコア22側とは反対の外側、第2のコア22の第1のコア21側とは反対の外側に配設されるとともに、第2の樹脂体32上に配設されている。つまり、電極パッド42Pと第1のコア21、第2のコア22のそれぞれとの間は少なくとも第2の樹脂体32を介して電気的にも磁気的にも分離されている。
樹脂体3の第1の樹脂体31上、第1の導電体411及び421上には保護膜51が配設され、第2の樹脂体32上、第2の導電体412及び422上には保護膜52が配設されている。保護膜51及び52には、例えばエポキシ系樹脂膜、ポリイミド系樹脂膜等の樹脂膜を使用することができる。電力変換装置1を直接実装基板等に実装する際には、保護膜51及び52にはエポキシ系樹脂膜が最適である。
図1乃至図3に示す第1の実施の形態に係る電力変換装置1においては、第1のコア21、第2のコア22及びそれらに巻き回された巻線4は1つの基本構造であり、この基本構造は繰り返し配列パターンの基本単位になる。この基本単位を第2の方向Yに複数配列し、隣り合う基本単位間には絶縁耐圧に優れた樹脂体3を介在させることにより、複数の基本単位を密に配列することができる。複数配列された基本単位の巻線4と他の基本単位の巻線4とを電気的に直列に接続すれば、巻線4の巻き数を飛躍的に増大することができ、非常に大きなインダクタンスを得ることができる。基本単位には第1のコア21及び第2のコア22の2本のコアを備えているので、基本単位を繰り返し配列することにより、コア数は偶数倍に増加する。
[電力変換装置の動作原理]
前述の図1乃至図3に示す電力変換装置1においては、まず最初に、一次側巻線41に電流が供給される。この電流の供給によって、第1のコア21に第1の方向Xに磁束m1が発生し、第2のコア22に第1の方向Xとは逆方向に180度反対向きの磁束m2が発生する。
第1のコア21に発生した磁束m1は第2のコア22に向かって行くので、第1のコア21の第1の他端21bと第2のコア22の第2の他端22bとの間に磁気的結合mc2が発生する。一方、第2のコア22に発生した磁束m2は第1のコア21に向かって行くので、第1のコア21の第1の一端21aと第2のコア22の第2の一端22aとの間に磁気的結合mc1が発生する。結果的に、第1のコア21及び第2のコア22を備え、更に前述の螺旋形状を有する一次側巻線41を備えたことにより、磁束m1、磁気的結合mc2、磁束m2、磁気的結合mc1が相互に結合された閉磁路が構築される。
第1のコア21及び第2のコア22において一次側巻線41に併走して二次側巻線42が巻き回されているので、磁束m1及びm2は二次側巻線42において電力に変換される。
[電力変換装置の製造方法]
前述の第1の実施の形態に係る電力変換装置1の製造方法は、以下に説明する通りである。
まず最初に、細長い板形状の第1のコア21及び第2のコア22が形成される(図4参照。)。第1のコア21及び第2のコア22は例えばウェハ状態又はバルク状態のフェライトを裁断加工で切り出すことにより形成される。
第1の基板6が準備され、この第1の基板6の表面に第1のコア21及び第2のコア22の第2の表面2Bが貼り付けられ、第1の基板6に第1のコア21及び第2のコア22が搭載される(図4参照。)。第1の基板6は貼り付け基板或いは犠牲基板として使用され、第1の基板6には例えばシリコン(Si)基板、ガラス基板等を使用することができる。
図4に示すように、第1の基板6に貼り付けられた第1のコア21及び第2のコア22の第1の表面2Aに第1の樹脂体31Aが形成される。第1の樹脂体31Aは第2の基板7の表面上に形成され、第2の基板7の表面上の第1の樹脂体31Aを第1のコア21及び第2のコア22の第1の表面2Aに押圧することにより、第1の表面2Aに第1の樹脂体31Aが貼り付けられる。第1の樹脂体31Aには前述のように例えばエポキシ樹脂ベースのフォトレジストが使用され、この段階において第1の樹脂体31Aは露光前の状態にある。
第1の実施の形態において、第2の基板7は、貫通孔35の形成領域(図1及び後述する図8参照。)に露光パターン72を有するガラスマスク71と、ガラスマスク71の露光パターン72側の表面上に形成された接着剤73とを備えている。第1の樹脂体31Aはこの接着剤73を介してガラスマスク71の表面上に形成されている。接着剤73は、ガラスマスク71に第1の樹脂体31Aを接着するとともに、ガラスマスク71から第1の樹脂体31を剥がす剥離剤としても使用される。ガラスマスク71には例えば透明ガラス基板が使用され、露光パターン72には例えばクロム(Cr)膜が使用される。
ここで、第2の基板7のガラスマスク71は平坦性に優れ、このガラスマスク71の表面上に形成される第1の樹脂体31Aの平坦性を高めることができる。更にガラスマスク71は、第1の樹脂体31Aとその表面上に形成される第1のコア21及び第2のコア22とにより構築される構造体の全体の平坦性を高め、加えて第1の樹脂体31Aとの密着性を高められる。第1の樹脂体31Aの平坦性及び密着性は露光工程における露光精度を決定し、ガラスマスク71の露光パターン72の第1の樹脂体3Aの転写精度に影響を与える。樹脂体3に貫通孔35を高い精度において形成するためには、ガラスマスク71は有効である。
図5に示すように、第2の基板7上において、第1の樹脂体31A上、第1のコア21及び第2のコア22の第2の表面2B上、更には側面2Cを覆う第3の樹脂体33Aが形成される。第3の樹脂体33Aは例えば塗布法により塗布され、第3の樹脂体33Aには前述のように例えばエポキシ樹脂ベースのフォトレジストが使用される。この段階において第3の樹脂体33Aは露光前の状態にある。
図6に示すように、ホットプレート8を用いて、第2の基板7の裏面側からホットプレート8に第3の樹脂体33Aを加熱しながら押圧し、第3の樹脂体33Aの表面が平坦化される。第1の実施の形態において、第3の樹脂体33Aの表面は第1のコア21及び第2のコア22の第2の表面2Bと同等のレベルまで平坦化される。
図7に示すように、露光工程が行われ、第2の基板7つまりガラスマスク71を用いてその露光パターン72が第1の樹脂体31A及び第3の樹脂体33Aに転写される。露光パターン72以外の第1の樹脂体31A及び第3の樹脂体33Aは、感光され、第1の樹脂体31及び第3の樹脂体33として形成される。
次に、現像工程が行われ、露光パターン72が転写された第3の樹脂体33A及び第1の樹脂体31Aが取り除かれ、第3の樹脂体33及び第1の樹脂体31に貫通孔35の一部が形成される(図8参照。)。この後、図8に示すように、第2の基板7が取り除かれ、第2の基板7の表面上の第1の樹脂体31Aが第1のコア21及び第2のコア22の第1の表面2Aに移行される。
次に、第1のコア21及び第2のコア22の第2の表面2Bに第2の樹脂体32が形成される(図9参照。)。第2の樹脂体32は、第1の樹脂体31の形成方法と同様に、まず第3の基板9の表面上に形成され、第3の基板9の表面上の第2の樹脂体32を第1のコア21及び第2のコア22の第2の表面2Bに押圧することにより、第2の表面2Bに第2の樹脂体32が貼り付けられる。第2の樹脂体32には前述のように例えばエポキシ樹脂ベースのフォトレジストが使用され、この段階において第2の樹脂体32は露光前の状態にある。
引き続き、露光工程が行われ、第1の樹脂体31及び第3の樹脂体33に予め形成された貫通孔35の一部をマスクとしてその貫通孔35のパターンが第2の樹脂体32に転写される。貫通孔35のパターン以外の第2の樹脂体32は感光される。第2の樹脂体32が形成されることにより、第1の樹脂体31、第3の樹脂体33及び第2の樹脂体32を備えた樹脂体3の構造体がほぼ完成する。
引き続き、現像工程が行われ、第2の樹脂体32のパターンが転写された部分が取り除かれ、第2の樹脂体32に貫通孔35の他の一部が形成される。これにより、第1の樹脂体31、第3の樹脂体33、第2の樹脂体32のそれぞれを貫通する貫通孔35が完成する。
第3の基板9は、ベース基板91と、このベース基板91の第2の樹脂体32側の表面に形成されためっきシード92とを備えている。ベース基板91には例えばSi基板を使用することができる。めっきシード92には例えばAu、Cr、Cu等の金属薄膜を使用することができる。
なお、第2の樹脂体32に形成される貫通孔35の他の一部及び第1の樹脂体31、第3の樹脂体33のそれぞれに形成される貫通孔35の一部は、第1の実施の形態において、露光工程及び現像工程によりいわゆるフォトリソグラフィ技術を用いて形成されているが、貫通孔35の一部又は他の一部はドライエッチング、プラズマアッシング等の加工技術により形成してもよい。また、貫通孔35の形成は、第1の樹脂体31A、第3の樹脂体33A及び第2の樹脂体32のそれぞれを形成した後に、露光工程並びに現像工程を経て形成してもよい。
図9に示すように、貫通孔35内にそれを埋設するような貫通孔導電体413及び423が形成される。貫通孔導電体413及び423には前述のように例えばCu等が使用され、このCuは例えばめっき法により形成される。
次に、第1の樹脂体31の表面上にめっきシード10が形成され、更に第1のコア21及び第2のコア22の第1の表面2A上から貫通孔導電体413、423のそれぞれに至る領域が開口されたレジスト11がめっきシード10上に形成される(図10参照。)。めっきシード10には前述の第3の基板9のめっきシード92と同様の金属薄膜を使用することができる。
図10に示すように、レジスト11をマスクとして用いて第1のコア21及び第2のコア22の第1の表面2A上から貫通孔導電体413、423のそれぞれに至るめっきシード10上に第1の導電体411、421のそれぞれが形成される。第1の導電体411、421のそれぞれの下のめっきシード10は第1の導電体411、421のそれぞれの一部として使用される。図11に示すように、第1の導電体411、421のそれぞれをマスクとして用いてレジスト11及びその下の不必要なめっきシード10が除去される。
次に、第3の基板9のベース基板91が除去される。第1の導電体411、421のそれぞれの形成方法と同様に、まずベース基板91の残存するめっきシード92(又は新たに形成されためっきシード)上において第1のコア21及び第2のコア22の第2の表面2B上から貫通孔導電体413、423のそれぞれに至る領域が開口された図示しないレジストが形成される。このレジストをマスクとして用いて第1のコア21及び第2のコア22の第2の表面2B上から貫通孔導電体413、423のそれぞれに至るめっきシード92上に第2の導電体412、422のそれぞれが形成される。第2の導電体412、422のそれぞれの下のめっきシード92は第2の導電体412、422のそれぞれの一部として使用される。図12に示すように、第2の導電体412、422のそれぞれをマスクとして用いてレジスト及びその下の不必要なめっきシード92が除去される。この第2の導電体412、422が形成されることにより、第1の導電体411、貫通孔導電体413及び第2の導電体412を備えた一次側巻線41が完成し、第1の導電体421、貫通孔導電体423及び第2の導電体422を備えた二次側巻線42が完成する。更に、第2の導電体412及び422を形成する工程と同一製造工程において、電極パッド41P及び42Pが形成される。
次に、前述の図1に示すように、第1のコア21及び第2のコア22の第1の表面2Aを覆う保護膜51が形成され、第1のコア21及び第2のコア22の第2の表面2Bを覆う保護膜52が形成される。
これら一連の製造工程が終了すると、第1の実施の形態に係る電力変換装置1が完成する。
[電力変換装置の特徴]
前述の第1の実施の形態に係る電力変換装置1においては、細長い板形状を有する第1のコア21及び第2のコア22を備えたので、それらの延在長方向に巻線4の巻き数を増加することができ、インダクタンスを大きくすることができる。更に、第1の実施の形態に係る電力変換装置1においては、第1のコア21、第2のコア22及び巻線4を基本構造として第2の方向Yに複数配列し、複数の基本構造の巻線4のそれぞれを電気的に直列に接続することにより、巻線4の巻き数を飛躍的に増加することができるので、インダクタンスをより一層大きくすることができる。この結果、第1のコア21及び第2のコア22を細長い板形状により構成し、インダクタンス特性を向上することができるので、電力変換装置1の小型化並びに薄型化を実現することができる。
更に、第1の実施の形態に係る電力変換装置1においては、第1のコア21及び第2のコア22とは別の領域であって樹脂体3上に一次側巻線41に接続される電極パッド41P、二次側巻線42に接続される電極パッド42Pが配設されているので、第1のコア21のサイズ並びに第2のコア22のサイズに電極パッド41P及び42Pが含まれない。この結果、電力変換装置1の小型化を実現することができる。
更に、第1の実施の形態に係る電力変換装置1においては、第1のコア21及び第2のコア22とは別の領域であって樹脂体3上に一次側巻線41に接続される電極パッド41P、二次側巻線42に接続される電極パッド42Pが配設され、第1のコア21及び第2のコア22と電極パッド41P及び電極パッド42Pとの間には樹脂体3が配設されているので、電極パット41P及び42Pに流れる電流に起因する第1のコア21に発生する磁束m1、第2のコア22に発生する磁束m2の磁気的な干渉を軽減することができる。この結果、第1のコア21及び第2のコア22と電極パッド41P及び42Pとの間の離間距離を短くすることができるので、結果的に電力変換装置1の小型化を実現することができる。
第1の実施の形態に係る電力変換装置1においては、前述のように小型化を促進することができるとともに、製造方法においては、細長い板形状を有する第1のコア21及び第2のコア22を用いて巻線4が薄膜成膜技術を利用して形成されているので、より一層小型化及び薄型化を実現することができる。例えば、第1の実施の形態に係る電力変換装置1においては、第3の方向Z(厚さ方向)を8mm以下、更には1mm以下の薄型化にすることができる。このように構成される電力変換装置1は例えば半導体スイッチングデバイス、インダクタ、コントロールICとともに1つのパッケージ内に実装して電源モジュールを構築可能であり、この電源モジュールの小型化及び薄型化を実現することができる。
更に、第1の実施の形態に係る電力変換装置1においては、第1のコア21及び第2のコア22が細長い板形状により構成され、接地面積を増加することができ、放熱性を向上することができるので、コア中心部の発熱を抑え、電力変換効率を向上することができる。
更に、第1の実施の形態に係る電力変換装置1においては、第1のコア21及び第2のコア22の全体を樹脂体3により被覆しているので、実装性並びに信頼性を向上することができる。
加えて、第1の実施の形態に係る電力変換装置1の製造方法においては、裁断加工により複数の第1のコア21及び第2のコア22を一括して形成することができ、半導体製造プロセスにより複数の巻線4を一括して形成することができるので、生産性を向上することができる。
更に、第1の実施の形態に係る電力変換装置1の製造方法においては、製造プロセスの初期の段階で、第2の基板7のガラスマスク71上に第1の樹脂体3Aを形成しその平坦性を向上しつつガラスマスク71の露光パターン72に第1の樹脂体31Aを密着させ、その後に第1の樹脂体31A等に露光パターン72を転写し、この転写されたパターンに基づき樹脂体3に貫通孔35を形成しているので、貫通孔35の加工精度を向上することができる。貫通孔35の加工精度の向上は貫通孔35の加工サイズの微細化を促進することができ、結果的に電力変換装置1の小型化及び薄型化を実現することができる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態に係る電力変換装置1の製造方法を簡略化した例を説明するものである。
[電力変換装置の製造方法]
第2の実施の形態に係る電力変換装置1の製造方法は、以下に説明する通りである。
まず最初に、第1の実施の形態に係る電力変換装置1の製造方法と同様に、細長い板形状の第1のコア21及び第2のコア22が形成され(図13参照)、第1のコア21及び第2のコア22は第1の基板6に貼り付けられる。
図13に示すように、第1の基板6に貼り付けられた第1のコア21及び第2のコア22の第1の表面2Aに第1の樹脂体31Aが形成される。第1の樹脂体31Aは第3の基板9の表面上に形成され、第3の基板9の表面上の第1の樹脂体31Aを第1のコア21及び第2のコア22の第1の表面2Aに押圧することにより、第1の表面2Aに第1の樹脂体31Aが貼り付けられる。
第2の実施の形態において、前述の第1の実施の形態に係る電力変換装置1の製造方法と同様に、第3の基板9は、ベース基板91と、このベース基板91の第1の樹脂体31A側の表面に形成されためっきシード92とを備えている。
図14に示すように、第3の基板9上において、第1の樹脂体31A上、第1のコア21及び第2のコア22の第2の表面2B上、更には側面2Cを覆う第3の樹脂体33Aが形成される。第3の樹脂体33Aは例えば塗布法により塗布される。
図15に示すように、ホットプレート8を用いて、第3の基板9の裏面側からホットプレート8に第3の樹脂体33Aを加熱しながら押圧し、第3の樹脂体33Aの表面が平坦化される。第2の実施の形態において、第3の樹脂体33Aの表面は第1のコア21及び第2のコア22の第2の表面2B上に一定の膜厚を残して平坦化され、第3の樹脂体33Aの第1のコア21及び第2のコア22の側面2C部分はそのまま第3の樹脂体33Aとして使用され、第3の樹脂体33Aの第1のコア21及び第2のコア22の第2の表面2B上に一定の膜厚で残された部分は第2の樹脂体32Aとして使用される。つまり、第2の実施の形態においては、第3の樹脂体33Aを形成しその平坦化処理が行われることにより、第3の樹脂体33Aの一部を利用して第2の樹脂体32Aが形成される。
次に、第2の樹脂体32Aの表面上に第2の基板7が装着される(図16参照。)。第2の実施の形態において、第2の基板7は露光パターン72を有するガラスマスク71である。図16に示すように、露光工程が行われ、第2の基板7つまりガラスマスク71を用いてその露光パターン72が第2の樹脂体32A、第3の樹脂体33A及び第1の樹脂体31Aに転写される。露光パターン72以外の第2の樹脂体32A、第3の樹脂体33A及び第1の樹脂体31Aは、感光され、第2の樹脂体32、第3の樹脂体33及び第1の樹脂体31として形成される。
図17に示すように、現像工程が行われ、第2の樹脂体32、第3の樹脂体33及び第1の樹脂体31のパターンが転写された部分(第2の樹脂体32A、第3の樹脂体33A及び第1の樹脂体31A)が取り除かれ、第2の樹脂体32、第3の樹脂体33及び第1の樹脂体31に貫通孔35が形成される。第1の実施の形態に係る電力変換装置1の製造方法とは異なり、貫通孔35は一度に完成する。
この後、前述の第1の実施の形態に係る電力変換装置1の製造方法の図9に示す貫通孔導電体413及び423を形成する工程並びにそれ以降の工程を行うことにより、前述の図1乃至図3に示すような第2の実施の経緯に係る電力変換装置1を完成させることができる。
[電力変換装置の特徴]
第2の実施の形態に係る電力変換装置1の製造方法においては、前述の第1の実施の形態に係る製造方法に対して、樹脂体3の第3の樹脂体33を形成する工程と同一工程により第2の樹脂体32を形成することができ、貫通孔35を一括して形成することができるので、製造工程数を削減することができ、かつ簡略化することができる。従って、電力変換装置1の生産性を向上することができる。
また、第2の実施の形態に係る電力変換装置1の製造方法は、前述の第1の実施の形態に係る電力変換装置1の製造方法に適用することができる。すなわち、第1の実施の形態に係る電力変換装置1の製造方法の第3の樹脂体33及び第2の樹脂体32を形成する工程を、第2の実施の形態に係る電力変換装置1の製造方法の第3の樹脂体33及び第2の樹脂体32を形成する工程と同様に、第3の樹脂体33Aを平坦化したときに第1のコア21及び第2のコア22の第2の表面2B上に一定の膜厚の第3の樹脂体33Aを残し、これを第2の樹脂体32とすることで、第3の樹脂体33及び第2の樹脂体32を同一工程において形成することができる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態は、第1の実施の形態に係る電力変換装置1の第1のコア21及び第2のコア22の形状を変えた例を説明するものである。
第3の実施の形態に係る電力変換装置1においては、図18(A)に示すように、第2の表面2Bをその法線方向から見て、第1のコア21の第1の一端21a及び第1の他端21bの角部に円弧を描く面取りR1がなされている。第2のコア22の第2の一端22a及び第2の他端22bの角部にも円弧を描く面取りR1がなされている。面取りR1はアール面取りである。面取りR1を備えることによって、第1のコア21の角部及び第2のコア22の角部からの漏れ磁束の発生を減少することができ、電力変換効率を向上することができる。
また、第3の実施の形態に係る電力変換装置1においては、図18(B)に示すように、第2の表面2Bをその法線方向から見て、第1のコア21の第1の一端21a及び第1の他端21bの端面に円弧を描き外側に突出した曲面R2が配設されている。第2のコア22の第2の一端22a及び第2の他端22bの端面にも円弧を描き外側に突出した曲面R2が配設されている。曲面R2を備えることによって、第1のコア21の角部及び第2のコア22の角部からの漏れ磁束の発生を減少することができ、電力変換効率を向上することができる。
第3の実施の形態に係る電力変換装置1においては、図19(A)に示すように、側面2Cをその法線方向から見て、第1のコア21の第1の一端21a及び第1の他端21bの角部に円弧を描く面取りR3がなされている。第2のコア22の第2の一端22a及び第2の他端22bの角部にも円弧を描く面取りR3がなされている。面取りR3はアール面取りである。面取りR3を備えることによって、第1のコア21の角部及び第2のコア22の角部からの漏れ磁束の発生を減少することができ、電力変換効率を向上することができる。
また、第3の実施の形態に係る電力変換装置1においては、図19(B)に示すように、側面2Cをその法線方向から見て、第1のコア21の第1の一端21a及び第1の他端21bの端面に円弧を描き外側に突出した曲面R4が配設されている。第2のコア22の第2の一端22a及び第2の他端22bの端面にも円弧を描き外側に突出した曲面R4が配設されている。曲面R4を備えることによって、第1のコア21の角部及び第2のコア22の角部からの漏れ磁束の発生を減少することができ、電力変換効率を向上することができる。
なお、第3の実施の形態に係る電力変換装置1は、図示しないが、更に第1のコア21の第1の一端21a及び第1の他端21bの端面に外側に突出した球面が配設され、同様に第2のコア22の第2の一端22a及び第2の他端22bの端面にも外側に突出した球面が配設されてもよい。球面を備えることによって、第1のコア21の角部及び第2のコア22の角部からの漏れ磁束の発生を減少することができ、電力変換効率を向上することができる。
このように第3の実施の形態に係る電力変換装置1においては、第1のコア21及び第2のコア22からの漏れ磁束の発生を減少することができるので、その減少分について第1のコア21及び第2のコア22のサイズを縮小することができ、結果的に小型化並びに薄型化を図ることができる。
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態は、第1の実施の形態又は第2の実施の形態に係る電力変換装置1において、一般的に使用される閉磁路をなすコアを使用した例を説明するものである。
[電力変換装置の第1の構成(トランスの構成)]
第4の実施の形態に係る電力変換装置1は図20に示すようにトランスである。この電力変換装置1は、閉磁路をなすコア23と、コア23の周囲の一部に閉磁路に沿って螺旋状に巻き回された一次側巻線41と、コア23の周囲の他の一部に閉磁路に沿って螺旋状に巻き回された二次側巻線42とを備える。更に、電力変換装置1は、コア23を被覆する樹脂体3と、一次側巻線41に電気的に接続され樹脂体3上に配設された電極パッド41P及び二次側巻線42に電気的に接続され樹脂体3上に配設された電極パッド42Pとを備えている。
コア23は、前述の第1の実施の形態に係る電力変換装置1の第1のコア21及び第2のコア22と同様に、図21に示すように、例えばフェライトに裁断加工を行うことにより形成される。コア23の中心部はレーザ加工やサンドブラスト加工を用いてくり抜かれる。
一次側巻線41及び二次側巻線42は、コア23の表面上に樹脂体3を介して配設された符号は付けないが第1の導電体と、表面に対向する他の表面上に樹脂体3を介して配設された第2の導電体と、表面と他の表面との間の側面に沿って樹脂体3に配設された貫通孔導電体とにより構成されている。
第4の実施の形態に係る電力変換装置1においては、前述の第1の実施の形態に係る電力変換装置1により得られる作用効果に加えて、閉磁路をなすコア23が使用され、コア23の閉磁路に沿って磁束が繋がっているので、電力変換効率を向上することができる。
[電力変換装置の第2の構成(トランスの構成)]
第4の実施の形態に係る電力変換装置1は図22に示すようにトランスである。この電力変換装置1は、閉磁路をなすコア23と、コア23の周囲に閉磁路に沿って螺旋状に巻き回された一次側巻線41と、コア23の周囲に閉磁路に沿って螺旋状に巻き回され、一次側巻線41に併走し、閉磁路に沿って一次側巻線41の隣り合う同士の間に配設される二次側巻線42とを備える。
それ以外の構成は図20に示す第4の実施の形態に係る電力変換装置1の構成と同様である。
[電力変換装置の第3の構成(インダクタの構成)]
第4の実施の形態に係る電力変換装置1は図23に示すようにインダクタである。この電力変換装置1は、閉磁路をなすコア23と、コア23の周囲に閉磁路に沿って螺旋状に巻き回された巻線4とを備える。巻線4の一端及び他端は電極パッド40Pに接続されている。
それ以外の構成は図20に示す第4の実施の形態に係る電力変換装置1の構成と同様である。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1の実施の形態乃至第4の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものでない。本発明は様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術に適用することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る電力変換装置の要部拡大断面図である。 第1の実施の形態に係る電力変換装置の平面図である。 第1の実施の形態に係る電力変換装置の側面図である。 第1の実施の形態に係る電力変換装置の製造方法を説明する第1の工程断面図である。 第2の工程断面図である。 第3の工程断面図である。 第4の工程断面図である。 第5の工程断面図である。 第6の工程断面図である。 第7の工程断面図である。 第8の工程断面図である。 第9の工程断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る電力変換装置の製造方法を説明する第1の工程断面図である。 第2の工程断面図である。 第3の工程断面図である。 第4の工程断面図である。 第5の工程断面図である。 (A)は本発明の第3の実施の形態に係る電力変換装置のコアの要部平面図、(B)は第1の変形例に係る電力変換装置のコアの要部平面図である。 (A)は第3の実施の形態の第2の変形例に係る電力変換装置のコアの要部平面図、(B)は第4の変形例に係る電力変換装置のコアの要部平面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る電力変換装置(トランス)の概略平面図である。 第4の実施の形態に係る電力変換装置のコアの概略平面図である。 本発明の第4の実施の形態の第1の変形例に係る電力変換装置(トランス)の概略平面図である。 本発明の第4の実施の形態の第2の変形例に係る電力変換装置(インダクタ)の概略平面図である。
符号の説明
1…電力変換装置
2A…第1の表面
2B…第2の表面
2C…側面
21…第1のコア
21a…第1の一端
21b…第1の他端
22…第2のコア
22a…第2の一端
22b…第2の他端
23…コア
3…樹脂体
31…第1の樹脂体
32…第2の樹脂体
33…第3の樹脂体
35…貫通孔
4…巻線
41…一次側巻線
42…二次側巻線
411、421…第1の導電体
412、422…第2の導電体
413、423…貫通孔導電体
40P、41P、42P…電極パッド
6…第1の基板
7…第2の基板
71…ガラスマスク
72…露光パターン
9…第3の基板
51、52…保護膜

Claims (11)

  1. コアを形成する工程と、
    前記コアの表面を覆う樹脂体を形成する工程と、
    前記コアの表面上の一部の領域においてこの表面に沿って前記樹脂体を貫通する貫通孔導電体を形成する工程と、
    前記コアの表面の他の一部の領域において、前記樹脂体上に形成され、前記接続孔導体に電気的に接続され巻線を形成する導電体を形成する工程と、
    を備えたことを特徴とする電力変換装置の製造方法。
  2. 第1の基板上に第1の表面と対向する第2の表面が貼り付けられた第1のコア及びこの第1のコアから離間された第2のコアを形成する工程と、
    前記第1のコア及び前記第2のコアの前記第1の表面上に第1の樹脂体を形成する工程と、
    前記第1の基板を除去する工程と、
    前記第1のコア及び前記第2のコアの前記第1の表面と前記第2の表面との間の側面に第3の樹脂体を形成する工程と、
    前記第1のコア及び前記第2のコアの前記第2の表面上に第2の樹脂体を形成する工程と、
    前記第1のコア、前記第2のコアのそれぞれの前記側面に沿って前記第1の樹脂体、前記第2の樹脂体及び前記第3の樹脂体を貫通する貫通孔導電体を形成する工程と、
    前記第1のコア及び前記第2のコアの前記第1の表面上において、前記第1の樹脂体上に前記貫通孔導電体の一端に電気的に接続される第1の導電体を形成する工程と、
    前記第1のコア及び前記第2のコアの前記第2の表面上において、前記第2の樹脂体上に前記貫通孔導電体の他端に電気的に接続される第2の導電体を形成し、前記第1の導電体、前記第2の導電体及び前記貫通孔導電体により巻線を形成する工程と、
    を備えたことを特徴とする電力変換装置の製造方法。
  3. 前記第1のコア及び前記第2のコアを形成する工程は、幅寸法に比べて、延在寸法を大きくかつ厚み寸法を小さく設定した細長い板形状を有する前記第1のコア及び前記第2のコアを形成する工程であることを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置の製造方法。
  4. 前記第1の樹脂体を形成する工程は、
    前記貫通孔導電体の形成領域に露光パターンを有するガラスマスク上に前記第1の樹脂体を備えた第2の基板を形成する工程と、
    前記第2の基板の前記第1の樹脂体を前記第1のコア及び前記第2のコアの前記第1の表面上に移行する工程と、
    を備えたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の電力変換装置の製造方法。
  5. 前記貫通孔導電体を形成する工程は、
    前記第2の基板のガラスマスクの露光パターンを用いて前記第1の樹脂体、前記第2の樹脂体及び前記第3の樹脂体に貫通孔を形成する工程と、
    前記貫通孔内に前記貫通孔導電体を形成する工程と、
    を備えたことを特徴とする請求項4に記載の電力変換装置の製造方法。
  6. 前記貫通孔導電体を形成する工程は前記貫通孔内にめっきにより前記貫通孔導電体を形成する工程であり、前記第1の導電体を形成する工程は前記第1の樹脂体上にめっきにより前記第1の導電体を形成する工程であり、前記第2の導電体を形成する工程は前記第2の樹脂体上に前記第2の導電体を形成する工程であることを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置の製造方法。
  7. 前記第3の樹脂体を形成する工程は、
    前記第1のコア及び前記第2のコアの前記第2の表面上を覆う樹脂を塗布する工程と、
    この塗布された樹脂の上面を前記第2の表面と同等のレベルまで平坦化し、前記第3の樹脂体を形成する工程と、
    を備えたことを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれかに記載の電力変換装置の製造方法。
  8. 前記第2の樹脂体を形成する工程及び前記第3の樹脂体を形成する工程は、
    前記第1のコア及び前記第2のコアの前記第2の表面上を覆う樹脂を塗布する工程と、
    この塗布された樹脂を前記第2の表面上に一定の膜厚を残して平坦化し、前記第1のコア及び前記第2のコアの側面に前記第3の樹脂体を形成するとともに、前記第1のコア及び前記第2のコアの前記第2の表面上に前記第2の樹脂体を形成する工程と、
    を備えたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の電力変換装置の製造方法。
  9. 前記第1の樹脂体を形成する工程は、
    前記第1の樹脂体を備えた第2の基板を形成する工程と、
    前記第2の基板の前記第1の樹脂体を前記第1のコア及び前記第2のコアの前記第1の表面上に形成する工程と、を備え、
    前記第2の樹脂体を形成する工程及び前記第3の樹脂体を形成する工程は、
    前記第1のコア及び前記第2のコアの前記第2の表面上を覆う樹脂を塗布する工程と、
    この塗布された樹脂を前記第2の表面上に一定の膜厚を残して平坦化し、前記第1のコア及び前記第2のコアの側面に前記第3の樹脂体を形成するとともに、前記第1のコア及び前記第2のコアの前記第2の表面上に前記第2の樹脂体を形成する工程と、を備え、
    前記貫通孔導電体の形成領域に露光パターンを有するガラスマスクを用いてその露光パターンを前記第1の樹脂体、前記第2の樹脂体のいずれかに転写し、この転写された露光パターンによって前記第1の樹脂体、前記第2の樹脂体及び前記第3の樹脂体に貫通孔を形成する工程と、
    前記貫通孔内に前記貫通孔導電体を形成する工程と、
    を備えたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の電力変換装置の製造方法。
  10. 前記巻線を形成する工程の後に、前記巻線の表面を被覆する保護膜を形成する工程を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の電力変換装置の製造方法。
  11. 前記巻線を形成する工程は、
    前記第1の導電体、前記貫通孔導電体、前記第2の導電体のそれぞれを連続的に電気的に接続し、前記第1のコアの周囲並びに前記第2のコアの周囲にそれぞれ巻き回され、その磁路に沿って螺旋形状を有する一次側巻線と、
    前記一次側巻線の前記磁路に沿って隣り合う同士の間において前記一次側巻線に併走され、前記第1の導電体、前記貫通孔導電体、前記第2の導電体のそれぞれを連続的に電気的に接続し、前記第1のコアの周囲並びに前記第2のコアの周囲にそれぞれ巻き回され、その磁路に沿って螺旋形状を有する二次側巻線と、を形成する工程であることを特徴とする請求項2乃至請求項10のいずれかに記載の電力変換装置の製造方法。
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