JP2010119699A - 装身具の宝石取付け構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】宝石の輝きを強調し大きく見せるための金属枠に、宝石を簡単且つ的確に固定し、その飾り枠を装身具の宝石取付け台に対し正しい位置に正確且つ確実に固定する。
【解決手段】上端面に多数の突条を放射状に形成した金属枠に宝石を嵌め、金属枠の抜け止め部に宝石を当てその裏側を接着するなどして宝石を金属枠に対し一体的に固定した枠付き宝石を形成する。そして、装身具の宝石取付け台には飾りピンを複数本起立し、これら飾りピンと飾りピンの間に、前記の枠付き宝石を挿入して、飾りピンにより枠付き宝石の外側を位置決めし、さらに、この枠付き宝石の底面を宝石取付け台に対し固着する。
【選択図】図10
【解決手段】上端面に多数の突条を放射状に形成した金属枠に宝石を嵌め、金属枠の抜け止め部に宝石を当てその裏側を接着するなどして宝石を金属枠に対し一体的に固定した枠付き宝石を形成する。そして、装身具の宝石取付け台には飾りピンを複数本起立し、これら飾りピンと飾りピンの間に、前記の枠付き宝石を挿入して、飾りピンにより枠付き宝石の外側を位置決めし、さらに、この枠付き宝石の底面を宝石取付け台に対し固着する。
【選択図】図10
Description
本発明は、ペンダントや指輪などの装身具にダイヤやルビーなどの宝石を取付ける構
造に関する。特に、装身具に付けた宝石の見かけの印象を大きくする構造に関する。
造に関する。特に、装身具に付けた宝石の見かけの印象を大きくする構造に関する。
装身具に付けた宝石を大きく豪華に見せるための発明は、従来から提案されている。
たとえば特許文献1は、宝石の外周を、凹凸を付した光沢に富む金属製の支持体で囲むことにより、宝石を大きく見せている。この支持体を、特許文献2に示すように、立爪で固定して指輪にしたり、特許文献3のように、装身具用部材の貫通孔に埋め込んで、ペンダントに組み立てたりする。
たとえば特許文献1は、宝石の外周を、凹凸を付した光沢に富む金属製の支持体で囲むことにより、宝石を大きく見せている。この支持体を、特許文献2に示すように、立爪で固定して指輪にしたり、特許文献3のように、装身具用部材の貫通孔に埋め込んで、ペンダントに組み立てたりする。
しかし特許文献1では、宝石を支持体の係止爪で固定するから、支持体に飾りの凹凸を加工する際、切削工具が先に形成した係止爪に干渉しないよう、作業に神経を使わなければならないという問題点がある。
また立爪で固定する方法は、立爪の本数が宝石1個当り少なくも3〜5本要するから、宝石の数が1個の場合はまだしも2個以上になると、立爪の本数が3〜5の倍数で急増し、立爪を曲げたりする固定加工が煩雑になるし、貫通孔に埋め込む方法も、貫通孔が複数の場合は、貫通孔の間を詰めるにも限界があるから、接近して宝石を並べるのが困難であるという問題点がある。
特許2710795号公報
実開平3-64512号公報
特開2003-88408号公報
これらの従来技術の問題点が、本発明が解決しようとする課題である。
すなわち、本発明の目的は、宝石の輝きを強調し大きく見せるための金属製の飾り枠に、宝石を簡単且つ的確に固定し、その飾り枠を装身具の宝石取付け台に対し正しい位置に正確且つ確実に固定することにある。
すなわち、本発明の目的は、宝石の輝きを強調し大きく見せるための金属製の飾り枠に、宝石を簡単且つ的確に固定し、その飾り枠を装身具の宝石取付け台に対し正しい位置に正確且つ確実に固定することにある。
前記課題を解決し、発明の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、金属枠の内側に金属枠の中心方向に突き出た抜け止め部を形成し、金属枠の中に嵌め入れた宝石の表側をこの抜け止め部で係止すると共に、宝石の裏側と金属枠の内側を接着して、これにより宝石を金属枠に対し一体的に固定した枠付き宝石を形成する。
そして装身具の宝石取付け台には複数本の飾りピンを起立し、これらの飾りピンの間に前記枠付き宝石を挿入して金属枠の外側を飾りピンに接した状態で前記枠付き宝石を宝石取付け台に対し固定することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1の枠付き宝石を形成するのに、金属枠の内側を金属枠の中心方向に向けて変形して宝石の裏側を止めることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1の枠付き宝石を形成するのに、金属枠の内側にワッシャを圧入して宝石の裏側をこのワッシャで止めることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1、2または3の構成において、金属枠の正面に放射状の突条を形成することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項4の構成において、突条をダイヤカットにより形成することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1、2または3の構成において、宝石取付け台に通孔を明け、この通孔と前記金属枠の内側を通じることを特徴とする。
そして装身具の宝石取付け台には複数本の飾りピンを起立し、これらの飾りピンの間に前記枠付き宝石を挿入して金属枠の外側を飾りピンに接した状態で前記枠付き宝石を宝石取付け台に対し固定することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1の枠付き宝石を形成するのに、金属枠の内側を金属枠の中心方向に向けて変形して宝石の裏側を止めることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1の枠付き宝石を形成するのに、金属枠の内側にワッシャを圧入して宝石の裏側をこのワッシャで止めることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1、2または3の構成において、金属枠の正面に放射状の突条を形成することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項4の構成において、突条をダイヤカットにより形成することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1、2または3の構成において、宝石取付け台に通孔を明け、この通孔と前記金属枠の内側を通じることを特徴とする。
請求項1、2または3記載の発明では、金属枠の中に宝石を嵌め入れるので、看る者に宝石の径が金属枠の外縁の大きさに拡大した印象を与える。
また請求項4の発明では、金属枠に突条を放射状に形成するので、突条の斜面(fAcetファセット)の光沢と宝石の輝きが渾然一体となり、看る者に宝石と金属枠が一体化した印象を与える。
請求項5では突条をダイヤカットにより形成するので、いっそう輝きが増す効果がある。
更に宝石と金属枠の固定を、請求項1の発明では、抜け止め部の係止と接着で行うので簡易な作業で固定ができ、請求項2の発明では、抜け止め部の係止と金属枠の変形で行うので確実に固定ができ、さらに請求項3の発明では、抜け止め部の係止とワッシャで行うので固定作業が簡易且つ確実という効果をそれぞれ有する。
また請求項1、2または3記載の発明においては、宝石の表側は抜け止め部で係止するだけで、金属枠に変形などの加工を施さないから、宝石に傷を付けるおそれがないという効果も奏する。
これらに加えて請求項1、2または3記載の発明では、枠付き宝石を宝石取付け台の飾りピンの間に挿入して枠付き宝石の外側を飾りピンに接した状態で宝石取付け台に固定するから、枠付き宝石を宝石取付け台の正しい位置に確実に固定でき、しかも大きな印象の宝石を飾りピンで直接支持しているかのような外観を呈する効果がある。
請求項6の発明では、金属枠と宝石取付け台の通孔が通じ、通孔が明り窓の役割を果すので、通孔を経て外部の光を宝石の裏側に取り込むことができ、宝石の輝きが増すという効果がある。
また請求項4の発明では、金属枠に突条を放射状に形成するので、突条の斜面(fAcetファセット)の光沢と宝石の輝きが渾然一体となり、看る者に宝石と金属枠が一体化した印象を与える。
請求項5では突条をダイヤカットにより形成するので、いっそう輝きが増す効果がある。
更に宝石と金属枠の固定を、請求項1の発明では、抜け止め部の係止と接着で行うので簡易な作業で固定ができ、請求項2の発明では、抜け止め部の係止と金属枠の変形で行うので確実に固定ができ、さらに請求項3の発明では、抜け止め部の係止とワッシャで行うので固定作業が簡易且つ確実という効果をそれぞれ有する。
また請求項1、2または3記載の発明においては、宝石の表側は抜け止め部で係止するだけで、金属枠に変形などの加工を施さないから、宝石に傷を付けるおそれがないという効果も奏する。
これらに加えて請求項1、2または3記載の発明では、枠付き宝石を宝石取付け台の飾りピンの間に挿入して枠付き宝石の外側を飾りピンに接した状態で宝石取付け台に固定するから、枠付き宝石を宝石取付け台の正しい位置に確実に固定でき、しかも大きな印象の宝石を飾りピンで直接支持しているかのような外観を呈する効果がある。
請求項6の発明では、金属枠と宝石取付け台の通孔が通じ、通孔が明り窓の役割を果すので、通孔を経て外部の光を宝石の裏側に取り込むことができ、宝石の輝きが増すという効果がある。
本発明の実施態様を説明する。
図1,2において、1は、ブリリアントカットのようなファセット加工を施した研磨石すなわち宝石で、通常はダイヤモンドであるが、ルビーやサファイアのような、色石でもよい。
2は金属枠で、材料は、宝石1がダイヤモンドの場合は、同じ白色系のホワイトゴールドが好適である。宝石1の色によっては、イエローゴールド、ピンクゴールド、若しくはプラチナなどの貴金属を使用する。
金属枠2の加工前の形状は筒体で、その内側の形は、宝石1の外周形状に従い、円形のほか、楕円形、角形あるいはハート形にする。外側も内側と同じが通常であるが、別の形でもよい。たとえば内側も外側も円形の円筒体にするか、内側が円形で外側がハート形にするか、適宜形状を組み合わせる。
図の例は円筒体で、これをプレス、キャスト、または鍛造により、その環状の上端面3を、円筒体と同じ中心線を有する円錐形に形成し、これにより外側に向け低く緩やかに傾いた傾斜面にする。円筒体の代りに線材を切削して同様の形状に加工してもよい。
また図3に示すように、円錐形とは逆の漏斗状に成形し、上端面3を円筒体の内側に向け低く緩やかに傾いた傾斜面にしてもよい。円錐形でも漏斗状でも上端面3を傾斜面に形成すると、宝石のクラウンと馴染んで、宝石と飾り枠との一体感が増す効果がある。
図1,2において、1は、ブリリアントカットのようなファセット加工を施した研磨石すなわち宝石で、通常はダイヤモンドであるが、ルビーやサファイアのような、色石でもよい。
2は金属枠で、材料は、宝石1がダイヤモンドの場合は、同じ白色系のホワイトゴールドが好適である。宝石1の色によっては、イエローゴールド、ピンクゴールド、若しくはプラチナなどの貴金属を使用する。
金属枠2の加工前の形状は筒体で、その内側の形は、宝石1の外周形状に従い、円形のほか、楕円形、角形あるいはハート形にする。外側も内側と同じが通常であるが、別の形でもよい。たとえば内側も外側も円形の円筒体にするか、内側が円形で外側がハート形にするか、適宜形状を組み合わせる。
図の例は円筒体で、これをプレス、キャスト、または鍛造により、その環状の上端面3を、円筒体と同じ中心線を有する円錐形に形成し、これにより外側に向け低く緩やかに傾いた傾斜面にする。円筒体の代りに線材を切削して同様の形状に加工してもよい。
また図3に示すように、円錐形とは逆の漏斗状に成形し、上端面3を円筒体の内側に向け低く緩やかに傾いた傾斜面にしてもよい。円錐形でも漏斗状でも上端面3を傾斜面に形成すると、宝石のクラウンと馴染んで、宝石と飾り枠との一体感が増す効果がある。
次に、この上端面3をダイヤモンドカット機(図示せず)で切削して、上端面3に鏡面のファセット加工を施す。ファセット加工は、環状の上端面の中心線より放射状になるよう、中心から外周に向け、あるいは外周から中心に向け、行う。切削の深さは、全部又は一部を、上端面の内側ほど浅く外側ほど深くする。これによりファセットを多角的に作成でき、宝石の見かけ上の大きさを拡大することが出来る。
図4は上端面3の拡大平面図である。
これより明らかなように、前記ファセット加工により、上端面に中心から外側に延びた放射状の突条4が多数完成する。突条4の数は金属枠2の外径の大きさにもよるが、少なくも3、多くて16が好適である。突条の数が多すぎると結果的に突条の高さが不足し、反射効率が低下しかねない。図4の例では、突条4の数は8である。
図7〜9に、図6のA―A線、B―B線、及びC―C線に沿った端面の展開図を示す。
図7より、環状の上端面の内周に、突条4の頂点が8つ出現することが理解できる。
これらの突条4を形作る屋根型の斜面に谷5を切り込み、これによりファセットを多角的に作成している。谷5の数は、図の例で、突条4の倍数すなわち16である。
突条4が完成したら、円筒体の内側を宝石の大きさに合わせ精密に皿もみをして抜け止め部6を形成する。これで金属枠2が完成する。抜け止め部6は、図1〜3の例では内向きフランジで、金属枠2の内側より金属枠2の中心方向に突き出た形状をしている。
抜け止め部6の形状は内向きフランジに限らない。例えば内歯車の歯のように小突起を金属枠2の内側に複数設けてもよい。
図4は上端面3の拡大平面図である。
これより明らかなように、前記ファセット加工により、上端面に中心から外側に延びた放射状の突条4が多数完成する。突条4の数は金属枠2の外径の大きさにもよるが、少なくも3、多くて16が好適である。突条の数が多すぎると結果的に突条の高さが不足し、反射効率が低下しかねない。図4の例では、突条4の数は8である。
図7〜9に、図6のA―A線、B―B線、及びC―C線に沿った端面の展開図を示す。
図7より、環状の上端面の内周に、突条4の頂点が8つ出現することが理解できる。
これらの突条4を形作る屋根型の斜面に谷5を切り込み、これによりファセットを多角的に作成している。谷5の数は、図の例で、突条4の倍数すなわち16である。
突条4が完成したら、円筒体の内側を宝石の大きさに合わせ精密に皿もみをして抜け止め部6を形成する。これで金属枠2が完成する。抜け止め部6は、図1〜3の例では内向きフランジで、金属枠2の内側より金属枠2の中心方向に突き出た形状をしている。
抜け止め部6の形状は内向きフランジに限らない。例えば内歯車の歯のように小突起を金属枠2の内側に複数設けてもよい。
次に金属枠2の内側に宝石1を嵌めるが、宝石1のガードル(エッジ)が抜け止め部6に当って止った状態において、宝石1のクラウン(上面)の高さが金属枠2の上端面と同じか少し高い程度が、宝石1が目立つので好ましい(図2参照)。
次に図10のように、宝石1の裏側と金属枠2の内側を接着剤7で接着し、宝石1を金属枠2に一体的に固定した枠付き宝石Aを形成する。接着剤7は必ずしも金属枠2の内側全部に塗る必要はなく、数箇所点状に塗ってもよい。接着による固定は熟練を要しないため効率がよい。
図11は、枠付き宝石Aの別の例で、金属枠2の内側をたがね(鏨)で彫って爪8を立て、この爪8を内側に変形することにより宝石1の裏側を止める。爪は予め金属枠2に形成しておき、それを内向きに変形することにより宝石1を止めてもよい。爪の変形による固定は耐久性と確実性に優れている。
図12は、枠付き宝石Aのさらに別の例で、金属枠2の内側に図13のワッシャ9を圧入固定して宝石1の裏側を止める。この固定法は圧入するだけだから簡単且つ確実である。
図10〜12では、枠付き宝石Aは通孔10を有するが、通孔を設けずに有底でもよい。
図11は、枠付き宝石Aの別の例で、金属枠2の内側をたがね(鏨)で彫って爪8を立て、この爪8を内側に変形することにより宝石1の裏側を止める。爪は予め金属枠2に形成しておき、それを内向きに変形することにより宝石1を止めてもよい。爪の変形による固定は耐久性と確実性に優れている。
図12は、枠付き宝石Aのさらに別の例で、金属枠2の内側に図13のワッシャ9を圧入固定して宝石1の裏側を止める。この固定法は圧入するだけだから簡単且つ確実である。
図10〜12では、枠付き宝石Aは通孔10を有するが、通孔を設けずに有底でもよい。
次に、この枠付き宝石Aを装身具の宝石取付け台11に固着する。宝石取付け台11には、飾りピン12を複数本起立させる。飾りピン12は鋳型を使い、宝石取付け台11の成形と同時に一体的に作成する。図14〜18の例では、飾りピン12の本数は8で、その高さは枠付き宝石Aより高く、頭部が半球状に形成されている。13は通孔で、口径の寸法を枠付き宝石Aの外径より小とする。これらの図の例では通孔14の数は3である。
そして、これら飾りピン12と飾りピン12の間に、前記の枠付き宝石Aを挿入して、飾りピン12により枠付き宝石Aを位置決めし、さらにこの枠付き宝石Aの底面を宝石取付け台11に固着する。
このように固着した状態で、飾りピン12は枠付き宝石Aの外周に接し、枠付き宝石Aより高い頭部が光沢を放つので、あたかも飾りピン12が直接宝石1を係止している印象を与える。
枠付き宝石Aの固着の方法としては、レーザ溶接とロー付けがある。レーザ溶接は宝石取付け台側の通孔13の内周と枠付き宝石Aの底面とをスポット的に溶接するので、溶接跡がほとんど見えない。図17の符号14はレーザ溶接の溶接跡を示す。
ロー付けの場合は、枠付き宝石Aの底面と宝石取付け台11の上面を接着するので、接着面積を確保する観点から、宝石取付け台側の通孔14は小さくするか、無くすことが好ましい。枠付き宝石Aの側面を飾りピン12などにロー付けすることも可能である。
枠付き宝石Aの通孔10と宝石取付け台11の通孔13は、中心を共通にする。これにより、両通孔を経て宝石1に明りを取り入れることができる。
このようにして枠付き宝石Aを介して宝石1を宝石取付け台11にセットし、これを利用して、図21のような指輪にしたり、図22のペンダントに仕上げる。
そして、これら飾りピン12と飾りピン12の間に、前記の枠付き宝石Aを挿入して、飾りピン12により枠付き宝石Aを位置決めし、さらにこの枠付き宝石Aの底面を宝石取付け台11に固着する。
このように固着した状態で、飾りピン12は枠付き宝石Aの外周に接し、枠付き宝石Aより高い頭部が光沢を放つので、あたかも飾りピン12が直接宝石1を係止している印象を与える。
枠付き宝石Aの固着の方法としては、レーザ溶接とロー付けがある。レーザ溶接は宝石取付け台側の通孔13の内周と枠付き宝石Aの底面とをスポット的に溶接するので、溶接跡がほとんど見えない。図17の符号14はレーザ溶接の溶接跡を示す。
ロー付けの場合は、枠付き宝石Aの底面と宝石取付け台11の上面を接着するので、接着面積を確保する観点から、宝石取付け台側の通孔14は小さくするか、無くすことが好ましい。枠付き宝石Aの側面を飾りピン12などにロー付けすることも可能である。
枠付き宝石Aの通孔10と宝石取付け台11の通孔13は、中心を共通にする。これにより、両通孔を経て宝石1に明りを取り入れることができる。
このようにして枠付き宝石Aを介して宝石1を宝石取付け台11にセットし、これを利用して、図21のような指輪にしたり、図22のペンダントに仕上げる。
飾りピン12は、図19又は図20のように、枠付き宝石Aの直径方向に相対して配置してもよい。
図23、24は、ペンダントの別の例で、宝石取付け台11には1個の枠付き宝石Aが固定されている。この例の飾りピン12は1本で、これに対向する宝石取付け台11の溝部11aとの間で枠付き宝石Aを位置決めして、その底面を宝石取付け台11に対しロー付けして固定する。15はチェーンを通す孔を示す。
図25,26は、指輪の別の例で、飾りピン12の数は6本ある。この6本の飾りピン12が1個の枠付き宝石Aの外周を囲むように配置され、枠付き宝石Aを位置決めしている。
図27〜29は、指輪のさらに別の例で、指輪本体から立ち上がった4本の飾りピン12の中央に枠付き宝石Aを装着している。枠付き宝石Aの底面は、4本の飾りピン12を互いに連結するリング状の宝石取付け台11の上に固定されている。固定の方法は、レーザ溶接がロー付けによる。この例の飾りピンは円柱形でなく平板状で、枠付き宝石Aの外周に面接触するので、位置決めがいっそう確実で且つ枠付き宝石Aを安定して支持できる。
なお以上の実施態様では、飾りピンは枠付き宝石Aを位置決めするだけで、固定にはほとんど寄与しないが、飾りピンの先端を内側に変形させて、従来の爪が宝石を固定するのと同様に、枠付き宝石Aを固定してもよい。その場合は、当然ながらロー付けや溶接は不要である。
図23、24は、ペンダントの別の例で、宝石取付け台11には1個の枠付き宝石Aが固定されている。この例の飾りピン12は1本で、これに対向する宝石取付け台11の溝部11aとの間で枠付き宝石Aを位置決めして、その底面を宝石取付け台11に対しロー付けして固定する。15はチェーンを通す孔を示す。
図25,26は、指輪の別の例で、飾りピン12の数は6本ある。この6本の飾りピン12が1個の枠付き宝石Aの外周を囲むように配置され、枠付き宝石Aを位置決めしている。
図27〜29は、指輪のさらに別の例で、指輪本体から立ち上がった4本の飾りピン12の中央に枠付き宝石Aを装着している。枠付き宝石Aの底面は、4本の飾りピン12を互いに連結するリング状の宝石取付け台11の上に固定されている。固定の方法は、レーザ溶接がロー付けによる。この例の飾りピンは円柱形でなく平板状で、枠付き宝石Aの外周に面接触するので、位置決めがいっそう確実で且つ枠付き宝石Aを安定して支持できる。
なお以上の実施態様では、飾りピンは枠付き宝石Aを位置決めするだけで、固定にはほとんど寄与しないが、飾りピンの先端を内側に変形させて、従来の爪が宝石を固定するのと同様に、枠付き宝石Aを固定してもよい。その場合は、当然ながらロー付けや溶接は不要である。
1 宝石
2 金属枠
3 上端面
4 突条
5 谷
6 抜け止め部
7 接着剤
8 爪
9 ワッシャ
10 通孔
11 宝石取付け台
12 飾りピン
2 金属枠
3 上端面
4 突条
5 谷
6 抜け止め部
7 接着剤
8 爪
9 ワッシャ
10 通孔
11 宝石取付け台
12 飾りピン
Claims (6)
- 金属枠の内側に金属枠の中心方向に突き出た抜け止め部を形成し、金属枠の中に嵌め入れた宝石の表側をこの抜け止め部で係止すると共に、宝石の裏側と金属枠の内側を接着して、これにより宝石を金属枠に対し一体的に固定した枠付き宝石を形成し、さらに装身具の宝石取付け台には複数本の飾りピンを起立し、これらの飾りピンの間に前記枠付き宝石を挿入して金属枠の外側を飾りピンに接した状態で前記枠付き宝石を宝石取付け台に対し固定して成る装身具の宝石取付け構造。
- 金属枠の内側に金属枠の中心方向に突き出た抜け止め部を形成し、金属枠の中に嵌め入れた宝石の表側をこの抜け止め部で係止すると共に、金属枠の内側を金属枠の中心方向に向けて変形して宝石の裏側を止め、これにより宝石を金属枠に対し一体的に固定した枠付き宝石を形成し、そして装身具の宝石取付け台には複数本の飾りピンを起立し、これらの飾りピンの間に前記枠付き宝石を挿入して金属枠の外側を飾りピンに接した状態で前記枠付き宝石を宝石取付け台に対し固定して成る装身具の宝石取付け構造。
- 金属枠の内側に金属枠の中心方向に突き出た抜け止め部を形成し、金属枠の中に嵌め入れた宝石の表側をこの抜け止め部で係止すると共に、金属枠の内側にワッシャを圧入して宝石の裏側をこのワッシャで止め、これにより宝石を金属枠に対し一体的に固定した枠付き宝石を形成し、さらに装身具の宝石取付け台には複数本の飾りピンを起立し、これらの飾りピンの間に前記枠付き宝石を挿入して金属枠の外側を飾りピンに接した状態で前記枠付き宝石を宝石取付け台に対し固定して成る装身具の宝石取付け構造。
- 前記金属枠の正面に放射状の突条を形成することを特徴とする請求項1、2または3記載の装身具の宝石取付け構造。
- 前記突条をダイヤカットにより形成することを特徴とする請求項4記載の装身具の宝石取付け構造。
- 前記宝石取付け台に通孔を明け、この通孔と前記金属枠の内側を通じるようにしてなる請求項1、2または3記載の装身具の宝石取付け構造。
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