JP2010118742A - 受信装置及び受信方法、並びに、これに用いるプログラム及び記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、より高い妨害耐性と受信感度の両立を実現する受信装置及び受信方法を提供することを主たる目的とする。
【解決手段】本発明に係る受信装置は、受信信号の受信状況に基づいて、チューナ101に内蔵されるアナログフィルタ203a、203bのカットオフ周波数を可変制御するフィルタ制御部115を有して成る。
【選択図】図1

Description

本発明は、直交分割多重方式(以下では、OFDM[Orthogonal Frequency Division Multiplexing]方式と呼ぶ)で放送・通信されるデジタル信号を受信する受信装置及び受信方法に関するものであり、特に、チューナに内蔵されるアナログフィルタの特性要求を緩和すると共に、妨害耐性の向上と受信感度の向上を両立する技術に関するものである。
近年、デジタル放送・通信のインフラを用いてマルチメディア情報を受信するモバイル端末によるサービスが普及している。このようなサービスの実現に際しては、消費電力を抑えつつも最小受信感度並びに妨害耐性に優れる受信装置が必要である。また、モバイル端末での受信では、固定受信と比較して伝送路条件が変動し易いという特徴があることから、可能な限り伝送路等化性能を高める必要がある。例えば、OFDM方式は、周波数効率が良く、また、狭帯域のサブキャリアを複数配置していることから、シングルキャリア方式と比較してマルチパスフェージングフェージング環境においても十分な伝送路等化を行うことができ、結果としてモバイル端末においても安定した受信を行うことができる。
図4は、受信装置の一従来例を示すブロック図である。図4中の各構成要素に付した符号に関して、100はアンテナ、101はチューナ、102はアナログ/デジタルコンバータ(ADC[Analog to Digital Converter])、103は高速フーリエ変換部(FFT[Fast Fourier Transform]部)、104は等化処理部、105はデマッピング部、106はデインタリーブ及び前方誤り訂正部(FEC[Forward Error Correction]部)、117は自動利得制御部(AGC[Automatic Gain Control]部)である。
チューナ101は、国によって放送帯域が異なることを鑑み、複数の帯域に対応しているものが多い。例えば、ヨーロッパにおける移動体放送規格であるDVB−H[Digital Video Broadcasting - Handheld]では、5[MHz]、6[MHz]、7[MHz]、8[MHz]の各帯域に対応することが求められる。
そのため、一般的な受信装置では、受信開始時に1回のみ、アプリケーションプロセッサ130や復調器120に内蔵されたコントローラ(図4では不図示)を用いて、チューナ101に内蔵されたアナログフィルタ203a、203b(一般に、ベースバンドフィルタ、若しくは、IF[Intermediate Frequency]フィルタと呼ばれるもの)の通過帯域を放送帯域に合わせて切り替えていた。このようなフィルタ出力帯域の切替制御により、所望波の波形を維持しつつ、隣接妨害波を抑制することができ、妨害耐性を高めることが可能となる。
また、一般的な受信装置では、AGC117を用いてLNA[Low Noise Amplifier]201のゲインを制御することにより、ADC102の入力信号が飽和してしまわないように、チューナ101の出力信号を適切なレベルに制御していた。
上述のように、従来のOFDM方式によるデジタル放送受信装置では、チューナ101で適切な放送帯域に合わせてフィルタリングを施した信号が復調器120に出力される。そのため、基本的に、復調器120に内蔵された等化処理部104で行われる等化処理に対して、チューナ101でのフィルタリングが影響を及ぼすことはない。このように、従来手法では、常に妨害波の影響を最小限に抑えた信号がチューナ101から復調器120に出力されることが保障されている一方で、OFDM方式を用いたデジタル放送の特長である強力なフェージング耐性を妨害波除去に際して活用することができていなかった。
なお、特許文献1の従来技術は、デジタルオーディオ放送規格であるDAB[Digital Audio Broadcasting]方式に準拠したDAB受信機に関するものであり、AD変換後のデジタル受信信号にフィルタリングを施すデジタルフィルタの帯域幅を受信チャネルの検出状況に応じて可変する帯域可変制御手段を備えた復調回路が開示・提案されている。具体的には、上記のDAB受信機において、チャネルサーチ時と所望波チャネル受信時との間で、デジタルフィルタの帯域幅を可変的に制御し、高い妨害耐性を持つ受信機を簡易に実現するものである。この従来技術は、DAB受信機において、妨害波がない状態、若しくは、隣接妨害比が低い状態でチャネルサーチをしたときの方が、隣接妨害比が高い状態でチャネルサーチをしたときよりも、高い隣接妨害比を有する受信機が実現できる、というDAB方式の特徴を活用したものである。
特開2005−109936号公報
しかし、特許文献1の従来技術では、デジタルフィルタの帯域幅のみを可変制御していたため、チューナに内蔵されたアナログフィルタの特性要求を緩和することはできなかった。また、特許文献1の従来技術では、チャネルサーチ前後の妨害除去比のみに主眼が置かれており、伝送路状況に応じて適切なフィルタ特性を選択して、更なる妨害除去比の向上を図る点については、何ら示唆・言及されていなかった。
このように、特許文献1の従来技術では、伝送路状況に応じて簡易かつ確実に適切なフィルタ制御を行う受信装置を実現することはできなかった。
本発明は、上記の問題点に鑑み、より高い妨害耐性と受信感度の両立を実現する受信装置及び受信方法を提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る受信装置は、受信信号から所望の周波数成分を抽出するチューナと、前記チューナの出力信号に対して直交周波数分割多重方式による復調処理や等化処理を施す復調器と、を有して成る受信装置であって、前記受信信号の受信状況に基づいて、前記チューナに内蔵されるアナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御するフィルタ制御部を有して成る構成(第1の構成)とされている。
なお、上記第1の構成から成る受信装置において、前記フィルタ制御部は、前記受信信号の受信状況に基づいて、妨害耐性と受信感度のいずれを優先すべきかを判断した上で、前記アナログフィルタの通過帯域を通常時よりも狭くするか、通常時の広さとするかを切り替えるように、前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御する構成(第2の構成)にするとよい。
また、上記第2の構成から成る受信装置において、前記フィルタ制御部は、前記チューナに内蔵される高周波アンプのゲイン制御信号、若しくは、前記受信信号の強度を示す受信信号強度検出信号をモニタし、その信号値と所定のスレショルド値との比較結果に基づいて、妨害波が大きいと判定した場合には、前記アナログフィルタの通過帯域を通常時よりも狭くし、妨害波が大きくないと判定した場合には、前記アナログフィルタの通過帯域を通常時の広さとするように、前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御する構成(第3の構成)にするとよい。
また、上記第3の構成から成る受信装置において、前記フィルタ制御部は、前記チューナに内蔵される高周波アンプのゲイン制御信号と中間周波数アンプのゲイン制御信号の総和をモニタし、その信号値と所定のスレショルド値との比較結果に基づいて、所望波が小さいと判定した場合には、妨害波の大小に依ることなく、前記アナログフィルタの通過帯域を通常時の広さとし、所望波が小さくないと判定した場合には、妨害波の大小に応じて前記アナログフィルタの通過帯域を通常時よりも狭くするか、通常時の広さとするかを切り替えるように、前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御する構成(第4の構成)にするとよい。
また、上記第2の構成から成る受信装置において、前記フィルタ制御部は、前記アナログフィルタの通過帯域を現在値とは異なる試行値に切り替える試行を定期的に行い、その試行によって前記受信信号の変調誤差比または信号対雑音比、若しくは、ビット誤り率が改善した回数と所定のスレショルド値との比較結果に基づいて、信号品質の改善が期待できると判定した場合には、前記アナログフィルタの通過帯域を現在値から試行値に切り替え、信号品質の改善が期待できないと判定した場合には、前記アナログフィルタの通過帯域を現在値に維持するように、前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御する構成(第5の構成)にするとよい。
また、上記第3〜第5いずれかの構成から成る受信装置において、前記フィルタ制御部は、前記スレショルド値にヒステリシスを持たせた構成(第6の構成)にするとよい。
また、上記第1〜第6いずれかの構成から成る受信装置において、前記フィルタ制御部は、前記復調器に内蔵されるコントローラ、若しくは、前記復調器に外部接続されるアプリケーションプロセッサからの指示を受けて、前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御する構成(第7の構成)にするとよい。
また、上記第1〜第7いずれかの構成から成る受信装置において、前記フィルタ制御部は、前記受信装置の現在位置情報を外部から取得し、現在位置と妨害波の強度との関係を記述したデータベースを参照しながら、前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御する構成(第8の構成)にするとよい。
また、本発明に係るプログラムは、上記第1〜第8いずれかの構成から成る受信装置に搭載される演算装置によって実行され、前記演算装置を前記フィルタ制御部として機能させる構成(第9の構成)とされている。
また、本発明に係る記録媒体は、上記第9の構成から成るプログラムを格納し、前記演算装置によって読み取られる構成(第10の構成)とされている。
また、上記の目的を達成すべく、本発明に係る受信方法は、受信信号から所望の周波数成分を抽出するチューナと、前記チューナの出力信号に対して直交周波数分割多重方式による復調処理や等化処理を施す復調器と、を有して成る受信装置を用いた受信方法であって、前記受信信号の受信状況に基づいて、前記チューナに内蔵されるアナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御するステップを有する構成(第11の構成)とされている。
なお、上記第11の構成から成る受信方法は、前記受信信号の受信状況に基づいて、妨害耐性と受信感度のいずれを優先すべきかを判断した上で、前記アナログフィルタの通過帯域を通常時よりも狭くするか、通常時の広さとするかを切り替えるように、前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御するステップを有する構成(第12の構成)にするとよい。
また、上記第12の構成から成る受信方法は、前記チューナに内蔵される高周波アンプのゲイン制御信号、若しくは、前記受信信号の強度を示す受信信号強度検出信号をモニタし、その信号値と所定のスレショルド値との比較結果に基づいて、妨害波が大きいと判定した場合には、前記アナログフィルタの通過帯域を通常時よりも狭くし、妨害波が大きくないと判定した場合には、前記アナログフィルタの通過帯域を通常時の広さとするように前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御するステップを有する構成(第13の構成)にするとよい。
また、上記第13の構成から成る受信方法は、前記チューナに内蔵される高周波アンプのゲイン制御信号と中間周波数アンプのゲイン制御信号の総和をモニタし、その信号値と所定のスレショルド値との比較結果に基づいて、所望波が小さいと判定した場合には、妨害波の大小に依ることなく、前記アナログフィルタの通過帯域を通常時の広さとし、所望波が小さくないと判定した場合には、妨害波の大小に応じて、前記アナログフィルタの通過帯域を通常時よりも狭くするか、通常時の広さとするかを切り替えるように、前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御するステップを有する構成(第14の構成)にするとよい。
また、上記第12の構成から成る受信方法は、前記アナログフィルタの通過帯域を現在値とは異なる試行値に切り替える試行を定期的に行い、その試行によって前記受信信号の変調誤差比または信号対雑音比、若しくは、ビット誤り率が改善した回数と所定のスレショルド値との比較結果に基づいて、信号品質の改善が期待できると判定した場合には、前記アナログフィルタの通過帯域を現在値から試行値に切り替え、信号品質の改善が期待できないと判定した場合には、前記アナログフィルタの通過帯域を現在値に維持するように前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御するステップを有する構成(第15の構成)にするとよい。
また、上記第13〜第15いずれかの構成から成る受信方法は、前記スレショルド値にヒステリシスを持たせている構成(第16の構成)にするとよい。
また、上記第11〜第16いずれかの構成から成る受信方法は、前記復調器に内蔵されるコントローラ、若しくは、前記復調器に外部接続されるアプリケーションプロセッサからの指示を受けて、前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御するステップを有する構成(第17の構成)にするとよい。
また、上記第11〜第17いずれかの構成から成る受信方法は、前記受信装置の現在位置情報を外部から取得し、現在位置と妨害波の強度との関係を記述したデータベースを参照しながら、前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御するステップを有する構成(第18の構成)にするとよい。
本発明によれば、伝送路状態に合わせてチューナに内蔵されるアナログフィルタのカットオフ周波数を制御することにより、妨害耐性を向上させると同時に、受信感度やマルチパスフェーディング特性にも優れる受信装置及び受信方法を提供することが可能となる。
図1は、本発明に係る受信装置の一実施形態を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態の受信装置は、アンテナ100と、チューナ101と、復調器120と、アプリケーションプロセッサ130と、デコーダ140と、を有して成る。
チューナ101は、アンテナ100から入力される受信信号(デジタル放送信号)から所望の周波数成分を抽出する手段であり、LNA[Low Noise Amplifier]201と、ミキサ202a、202bと、アナログフィルタ203a、203b(一般に、ベースバンドフィルタ、若しくは、IF[Intermediate Frequency]フィルタと呼ばれるもの)と、ベースバンドPGA[Programmable Gain Amplifier]204a、204bと、局部発振器205と、π/2位相シフタ206と、を有して成る。
復調器120は、チューナ101の出力信号に対してOFDM方式による復調処理や等化処理を施す手段であり、アナログ/デジタルコンバータ102(以下、ADC[Analog to Digital Converter]102と呼ぶ)と、高速フーリエ変換部103(以下、FFT[Fast Fourier Transform]部103と呼ぶ)と、等化処理部104と、デマッピング部105と、デインタリーブ及び前方誤り訂正部106(以下、デインタリーブ及びFEC[Forward Error Correction]部106と呼ぶ)と、ビット誤り率測定部111(以下、BER[Bit Error Rate]測定部111と呼ぶ)と、変調誤差比測定部112(以下、MER[Modulation Error Rate]測定部112と呼ぶ)と、信号品質監視部113と、自動利得制御部114(以下、AGC[Automatic Gain Control]部114と呼ぶ)と、フィルタ制御部115と、を有して成る。
アプリケーションプロセッサ130は、復調器120との間で通信を行う。また、必要に応じて、MPEG2−TSやH.264等のデマルチプレックスやデコードをデコーダ140で実施してもよい。
なお、信号品質監視部113やフィルタ制御部115の制御動作を実行する実体は、専用のハードワイヤードロジックで構成してもよいし、復調器120に内蔵されたマイクロコントローラ(図1では不図示)などで構成しても構わない。信号品質監視部113及びフィルタ制御部115は、それぞれ複数の回路部品から構成されている。下記において、特に断りがない限り、上記複数の回路部品は、それぞれ独立した機能を果たすように特化された回路素子の集合であってもよいし、汎用のプロセッサ(演算装置)等のハードウェアと、下記の各機能を果たすように前記ハードウェアを機能させるプログラムと、から成るものでもよい。後者の場合には、ハードウェア及びプログラムが組み合わされることによって、回路部品が構築される。言い換えれば、上記したフィルタ制御用プログラムをプロセッサによって実行することにより、当該プロセッサが信号品質管理部113やフィルタ制御部115として機能することになる。
なお、上記したフィルタ制御用プログラムは、CD−ROM[Compact Disc Read Only Memory]ディスク、フレキシブルディスク(FD)、MO[Magneto-Optical]ディスクなどのリムーバブル型記録媒体や、ハードディスクなどの固定型記録媒体、或いは、フラッシュメモリなどの半導体型記録媒体など、コンピュータによって読み取り可能な記録媒体に格納して配布することが可能であるほか、有線または無線の電気通信手段により、インターネットなどの通信ネットワークを介して配布することが可能である。
上記構成から成る受信装置において、アンテナ100から入力された信号は、チューナ101で一定の信号レベルを持つIF[Intermediate Frequency]信号に変換された後、復調器120のADC102に入力される。
チューナ101での上記処理について詳細に説明する。LNA201は、アンテナ100からの入力信号を増幅してミキサ202a、202bに出力する。ミキサ202a、202bは、LNA201から入力される増幅信号と、局部発振器205から直接ないしはπ/2位相シフタ206を介して入力される局部発振信号と、を乗算して周波数変換を行うことにより、互いの位相がπ/2だけずれたI信号とQ信号を生成する。アナログフィルタ203a、203bは、ミキサ202a、202bから入力されるI信号及びQ信号に対して、基本的に放送帯域を通過帯域としたフィルタリングを施し、隣接妨害波を除去する。ベースバンドPGA204a、204bは、アナログフィルタ203a、203bの出力信号を増幅して復調器120のADC102に出力する。
なお、アナログフィルタ203a、203bは、チェビシェフフィルタ等のローパスフィルタによって構成されることが一般的である。この際、フィルタの次数を高くすれば、それだけ急峻なカットオフを有するフィルタを実現できるが、その代償として面積と消費電力が増加する。また、アナログフィルタ203a、203bは、これに含まれるキャパシタを切り替えることにより、各々のカットオフ周波数を可変制御し、各々の通過帯域を変更することが可能な構成とされている。
また、LNA201及びベースバンドPGA204a、204bは、ADC102の入力信号が飽和することなく、かつ、復調器120における復調処理時の信号対雑音比(SNR[Signal to Noise Ratio])が最大となるように、AGC114からのゲイン制御信号に基づいて、各々の利得が可変制御される構成とされている。
次に、復調器120での復調処理について詳細に説明する。ADC102は、チューナ101から入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。FFT103は、ADC102から入力されるデジタル信号のOFDM復調を行う。等化処理部104は、サブキャリア間に配置されたSP[Scattered Pilot]信号などを用いて、OFDM復調された信号の振幅並びに位相を補正する。デマップ部105は、等化処理部104で得られた補正済み信号をIQ平面上にデマップする。デインタリーブ及びFEC部106は、デマップ部105で得られた信号に対してデインタリーブ処理並びに前方誤り訂正処理を施す。この処理済み信号は、通常、MPEG2−TSとしてアプリケーションプロセッサ130に渡され、デコーダ140によるデコード処理が施されて、映像の再生出力に供される。
BER測定部111は、デインタリーブ及びFEC部106(例えば、これに含まれるリードソロモン復号部)において誤りを修正したブロック数をカウントすることにより、BERを計算する。なお、BERとはビット誤り率と呼ばれるものであり、全受信ビットに占める誤りビットの比率を表したものである。
MER測定部112は、デマップ部105で得られるコンスタレーションからMERを計算する。なお、MERとは変調誤差比と呼ばれるものであり、具体的には、デマップした複素信号点ベクトルが理想信号点に対してどれだけのベクトル誤差を持っているかを検出し、理想信号点ベクトルと誤差ベクトルを電力比で表したものである。換言すれば、MERは、デマップ後のコンスタレーションから求めたSNRであると言える。
信号品質監視部113は、BER測定部111で得られたBER、及び、MER測定部112で得られたMERに基づいて、信号品質の状況を監視し、その結果をフィルタ制御部115に通知する。このような構成とすることにより、BERやMERを受信信号品質の指標として用いて、アナログフィルタ203a、203bのフィルタ特性を制御することが可能となる。
フィルタ制御部115は、受信信号の受信状況(受信信号強度や受信信号品質)に基づいて、チューナ101に内蔵されるアナログフィルタ203a、203bのカットオフ周波数を可変制御する。詳述すると、フィルタ制御部115は、受信信号の受信状況に基づいて、妨害耐性と受信感度のいずれを優先すべきかを判断した上で、アナログフィルタ203a、203bの通過帯域を通常時よりも狭くするか、通常時の広さとするかを切り替えるように、アナログフィルタ203a、203bのカットオフ周波数を可変制御する。
なお、フィルタ制御部115は、復調器120に内蔵されるコントローラ(不図示)からの指示を受けて、若しくは、上記のコントローラをバイパスし、復調器120に外部接続されるアプリケーションプロセッサ130からの指示を受けて、フィルタ制御部115に格納されるレジスタ値の設定、或いは、プログラムの切替を行うことにより、アナログフィルタ203a、203bのカットオフ周波数を可変制御する。
以下では、本発明に関連するフィルタ制御の具体例について詳細な説明を行う。
背景技術の項でも述べたが、従来の受信装置では、OFDM方式を用いたデジタル放送の特長である強力なフェージング耐性を妨害波除去に際して活用することができていなかった。すなわち、従来の受信装置では、アナログフィルタ203a、203bの通過帯域を意図的に放送帯域よりも狭くした信号(図2を参照)を復調器120に入力しても、等化処理の誤差分に起因する感度劣化の程度によっては、受信可能な場合があるということを利用していなかった。この問題点に関して、図2を参照しながら詳細に説明する。
例えば、受信する放送の所望波帯域をすべて減衰させることなく出力するためには、カットオフ周波数がf1となるようにフィルタ特性を制御しなければならないと仮定する。このとき、カットオフ周波数がf2(<f1)となるようにフィルタ特性を制御すると、カットオフ周波数がf1となるようにフィルタ特性を制御した場合と比べて、図2中で斜線を付した三角形状の領域分だけ所望波が減衰してしまう。
ただし、図2に示した妨害除去比の差からも分かるように、カットオフ周波数がf2となるようにフィルタ特性を制御した場合には、カットオフ周波数がf1となるようにフィルタ特性を制御した場合と比べて、妨害波をより減衰することができる。従って、所望波の減衰分(斜線を付した三角形状の領域分)による影響が小さければ、妨害耐性を高めることが可能である。
なお、アナログ放送受信装置や、OFDM方式ではないシングルキャリアを用いたデジタル放送受信装置では、上記減衰が生じた信号を受信可能なレベルにまで適切に復調することは困難である。しかし、OFDM方式を用いたデジタル放送受信装置、例えば、ISDB−T[Integrated Services Digital Broadcasting-Terrestrial]やDVB−Hといった規格に準拠したデジタル放送受信装置では、サブキャリア間に配置されたSP信号を用いて、周波数軸方向の等化処理を施すことにより、上記減衰が生じた信号であっても、十分に受信可能なレベルまで信号を回復することができる。
もちろん、所望波の減衰分(斜線を付した三角形状の領域分)を等化処理する際には、等化誤差の分だけ信号の受信感度が劣化してしまうが、その劣化の程度は、図3に示す程度であることが実測されている。なお、図3に示した実測値は、放送帯域の上限周波数が8[MHz]であるのに対して、カットオフ周波数f1、f2を8[MHz]、5[MHz]に設定した場合の性能比較結果である。
図3に示した程度の感度劣化であれば、アナログフィルタ203a、203bで所望波を減衰させてしまったとしても、放送信号の受信動作を支障なく継続することが可能である上、妨害波を十分に減衰させることができるので、これに起因する感度劣化をより抑制することが可能となる。従って、特に妨害耐性が求められるときにのみ、本来の放送帯域よりも狭い帯域の信号を意図的にチューナ101から出力し、妨害波の抑制能力を高めるようにフィルタ特性を切り替えることで、妨害耐性を極大化することが可能となる。
また、上記したフィルタ特性の切替制御により、チューナ101に内蔵されたフィルタ203a、203bの特性要求を緩和することができるので、小型化・低消費電力化を実現することが可能となる。例えば、図2中のフィルタ特性Bで示すような次数の高いフィルタを用いることなく、図2中のフィルタ特性Aに示すような次数の低いフィルタを用いても、同様の妨害耐性を持つ受信装置の提供が可能となる。
本発明は、上記の考察を踏まえた上で成されたものである。以下では、本発明に係る受信装置で実施されるフィルタ制御の作用効果に関して、概念的に説明する。例えば、放送帯域通りの通過帯域となるようにアナログフィルタ203a、203bのカットオフ周波数を制御した場合に、受信感度が−97[dBm]、妨害耐性の指標となる所望波対妨害波比(D/U[Desired/Undesired ratio])が−30[dB]となる受信装置があるとする。また、この受信装置において、放送帯域よりも狭い通過帯域となるようにアナログフィルタ203a、203bのカットオフ周波数を制御した場合には、受信感度が−95[dBm]、D/Uが−45[dB]となるものとする。
このように、OFDM方式を用いたデジタル放送を受信する受信装置では、復調器120に等化処理部104が具備されていることから、アナログフィルタ203a、203bの通過帯域を狭くする度合いによっては、これに伴って生じるデメリット(受信感度の劣化)よりもメリット(妨害耐性の向上)の方が遥かに大きい場合がある。
しかしながら、上記の例からも分かる通り、放送帯域よりも狭い通過帯域となるようにアナログフィルタ203a、203bのカットオフ周波数を固定的に設定すると、2[dB]という僅かな度合いではあるが、常態的に受信感度の劣化が生じてしまう。この受信感度の劣化は、復調器120から見れば、エラーフリー受信に必要な所要SNRの劣化分と等価であるため、マルチパスフェーディング環境等においては、時として受信率の低下を招来する懸念がある。
そのため、実使用環境において受信率を上げるためには、妨害波レベルが大きいと判断されるとき以外、上記の例であれば、D/Uが−30[dB]よりも厳しいと判断されるとき以外、アナログフィルタ203a、203bの通過帯域を狭くしないように、各々のカットオフ周波数を可変制御することが肝要である。このためには、以下で説明するフィルタ制御が有効である。
一般的に、妨害耐性が問題となるのは、アナログ放送タワー近辺での受信時のように、妨害波レベルが大きいときが主である。なぜなら、妨害波レベルが小さいが、同程度のD/Uであるときには、実使用環境上においてマルチパスフェーディングの影響の方が大きくなるためである。
従って、一番単純なフィルタ制御手法は、チューナ101の受信状況を示した指標として、チューナ101に内蔵される高周波アンプ(図1ではLNA201)のゲイン制御信号(以下、RFAGC[Radio Frequency Automatic Gain Control]信号と呼ぶ)、若しくは、受信信号の強度を示す受信信号強度検出信号(以下、RSSI[Received Signal Strength Indicator]信号と呼ぶ)をモニタし、そのモニタ結果に基づいて、大きな妨害波が存在していることを判定したときにのみ、チューナ101に内蔵されるアナログフィルタ203a、203bの通過帯域を狭くするように、各々のカットオフ周波数を可変制御することが考えられる。
上記のフィルタ制御手法について詳細に説明する。フィルタ制御部115は、所定のインターバルで、AGC部114から受信信号の信号強度に関する情報(チューナ101のゲイン制御に用いられるRFAGC信号、或いは、RSSI信号)を受け取り、その信号値と所定のスレショルド値とを比較することにより、大きな妨害波が存在しているか否かを推定する。そして、フィルタ制御部115は、妨害波が大きいと判定した場合には、アナログフィルタ203a、230bの通過帯域を通常時より狭くし、妨害波が大きくないと判定した場合には、アナログフィルタ203a、203bの通過帯域を通常時の広さとするように、アナログフィルタ203a、203bのカットオフ周波数を可変制御する。なお、上記のスレショルド値は、フィルタ制御部115内に予め格納しておけばよい。
フィルタ制御のタイミングとしては、RFAGC信号またはRSSI信号の信号値が所定のスレショルド値を超えた時点で、即座にカットオフ周波数を切り替えてもよいし、或いは、一定時間内で上記の比較判定を複数回行い、RFAGC信号またはRSSI信号の信号値が所定のスレショルド値を超えた回数が全体の過半数以上となったときに、初めてカットオフ周波数を切り替えてもよい。
また、アナログフィルタ203a、203bの通過帯域を狭くする際に参照されるスレショルド値と、同通過帯域を広くする際に参照されるスレショルド値と、を異なるものとして、上記のスレショルド値にヒステリシスを持たせても構わない。このような構成とすることにより、伝送路の状況が急激に変動している際に、使用するフィルタ特性が頻繁に切り替えられることを防止することができるので、安定した受信動作を実現することが可能となる。特に、チューナ101に内蔵されるアナログフィルタ203a、203bの通過帯域を通常時よりも狭く設定している場合には、マルチパスフェーディング環境等において、上記のフィルタ制御が逆に受信性能を劣化させてしまう懸念もあるが、例えば、アナログフィルタ203a、203bの通過帯域を狭くするよりも広くし易いように、上記のスレショルド値にヒステリシスを持たせておけば、妨害波以外の性能劣化要因(マルチパスフェーディングなど)に対処し易くなる。
アナログフィルタ203a、203bの通過帯域を放送帯域よりも狭くしつつ、感度劣化を最小限に抑えるフィルタ制御としては、次のような手法も考えられる。AGC部114では、チューナ101のトータルゲインを自動制御するためのAGC情報として、先述のRSSI信号やRFAGC信号のほかに、チューナ101に内蔵される中間周波数アンプ(図1の例では、ベースバンドPGA204a、204b)のゲイン制御信号(以下、BBAGC[BroadBand Automatic Gain Control]信号と呼ぶ)が生成されていることから、RFAGC信号とBBAGC信号の総和(トータルゲイン値)とRSSI信号に基づいて、チューナ101に対する所望波の入力信号強度を推測することができる。
そこで、フィルタ制御部115は、AGC部114で推測された入力信号強度を受け取り、チューナ101に対する所望波の入力信号強度が小さく、より高い受信感度が必要であると判断した場合に、アナログフィルタ203a、203bの通過帯域を狭くしないように、アナログフィルタ203a、203bのカットオフ周波数を可変制御する。また、このとき、フィルタ制御部115は、受信信号の信号強度に関する信号強度情報(RFAGC信号またはRSSI信号)と所定のスレショルド値を比較し、その比較結果に基づいて、受信感度の劣化防止を優先すべきであると判断した場合に、アナログフィルタ203a、203bの通過帯域を狭くしないように、そのカットオフ周波数を可変制御する。
換言すると、フィルタ制御部115は、RFAGC信号とBBAGC信号との総和(トータルゲイン値)をモニタし、その信号値と所定のスレショルド値との比較結果に基づいて、所望波の入力信号強度が小さいと判定した場合には、妨害波の大小に依ることなく、アナログフィルタ203a、203bの通過帯域を通常時の広さとし、所望波の入力信号強度が小さくないと判定した場合には、先述のように、妨害波の大小に応じて、アナログフィルタ203a、203bの通過帯域を通常時よりも狭くするか、通常時の広さとするかを切り替えるように、アナログフィルタ203a、203bのカットオフ周波数を可変制御する。このようなフィルタ制御を行うことにより、妨害波が大きくないと推定される場合だけでなく、所望波が小さいと推定される場合には、アナログフィルタ203a、203bの通過帯域を通常時よりも狭めることなく、これを遅滞なく放送帯域に合わせることができるので、受信感度の劣化を最小限に抑えることが可能となる。
なお、上記のトータルゲイン値と比較参照されるスレショルド値は、フィルタ制御部115内に予め格納しておけばよく、先述と同様にヒステリシスを持たせてもよい。
また、上記の信号強度情報を用いるのではなく、信号品質情報を用いてフィルタ制御を行う手法も考えられる。この場合、フィルタ制御部115は、定期的にかつ短期間のみ、アナログフィルタ203a、203bの通過帯域を狭くする試行を行う。MER測定部112は、上記の試行時及び非試行時(通常動作時)に各々測定されるMER(ないしはSNR)を信号品質情報として信号品質監視部113経由でフィルタ制御部115に出力する。フィルタ制御部115は、試行時のMERと非試行時(通常動作時)のMERとを比較し、MERが改善された回数をカウントする。そして、フィルタ制御部115は、上記のカウント値(MERが改善された回数)と所定のスレショルド値を比較し、前者が後者よりも大きく、信号品質の改善が期待できると判定した場合には、アナログフィルタ203a、203bの通過帯域を現在値から試行値に切り替え、試行時のフィルタ特性と非試行時(通常動作時)のフィルタ特性を反転するように、フィルタ制御を行う。逆に、前者が後者よりも小さく、信号品質の改善が期待できないと判定した場合には、アナログフィルタ203a、203bの通過帯域が現在値に維持される。
すなわち、上記の比較判定において、前者が後者よりも大きいと判定されたときには、以後、定期的にかつ短期間にのみ、アナログフィルタ203a、203bの通過帯域を広くする試行が行われ、非試行時(通常動作時)には、アナログフィルタ203a、203bの通過帯域を狭くするようにカットオフ周波数が設定される。このとき、フィルタ制御部115では、先述と同様、試行時のMERと非試行時(通常動作時)のMERとが比較され、MERが改善された回数が所定のスレショルド値よりも大きいか否かの判定が行われる。そして、前者が後者よりも大きく、信号品質の改善が期待できると判定されたときには、アナログフィルタ203a、230bの通過帯域を現在値から試行値に切り替え、再び試行時のフィルタ特性と非試行時のフィルタ特性が反転される。逆に、前者が後者よりも小さく、信号品質の改善が期待できないと判定した場合には、アナログフィルタ203a、203bの通過帯域が現在値に維持される。その後も、受信動作が終了されるまで上記の試行動作が繰り返される。なお、MERが改善された回数と比較参照されるスレショルド値は、フィルタ制御部115内に予め格納しておけばよく、先述と同様にヒステリシスを持たせてもよい。
また、上記の信号品質情報としては、MERに代えてBERを用いても構わない。ただし、BERの取得に要する時間は、MERの取得に要する時間よりも長い。そのため、信号品質情報としてBERを用いる場合には、信号品質情報としてMERを用いる場合よりも、上記のスレショルド値を小さい値に設定することが望ましい。このような構成とすることにより、フィルタ特性の反転に要する試行回数が減るので、反射等による急な妨害波に起因して生じる信号品質の急変動にも十分に対応することが可能となる。
また、図1には描写されていないが、フィルタ制御部115は、アプリケーションプロセッサ130を用いて、携帯電話端末やカーナビゲーションシステム等に搭載されているGPS[Global Positioning System]受信部との通信を行うことで、受信装置の現在位置情報を取得し、現在位置と妨害波の強度との関係を記述したデータベースを参照しながら、アナログフィルタ203a、203bの通過帯域を狭くしたり広くしたりすように、カットオフ周波数を可変制御することも考えられる。例えば、受信装置の現在位置に応じて、先述のスレショルド値を調整することにより、より適切なフィルタ制御を行うことが可能となる。このような構成を採用するに際して、上記のデータベースは、図1に描写されていない記憶部(半導体メモリやハードディスクドライブ等の外部記憶装置)に格納しておいてもよいし、インターネット等のネットワークを介して外部から取得してもよい。
なお、上記実施形態では、ダイレクトコンバージョン型の受信装置に本発明を適用した構成を例に挙げて説明を行ったが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、他のアーキテクチャを採用した受信装置にも広く適用することが可能である。
また、上記実施形態では、放送信号を受信する受信装置に本発明を適用した構成を例に挙げて説明を行ったが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、通信信号を受信する受信装置にも広く適用することが可能である。
また、本発明の構成は、上記実施形態のほか、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。
本発明は、OFDM方式によるデジタル放送・通信の受信装置及び受信方法に関して、チューナに内蔵されるアナログフィルタの特性要求を緩和するとともに、妨害耐性の向上と受信感度の向上を両立するために有用な技術である。
は、本発明に係る受信装置の一実施形態を示すブロック図である。 は、フィルタ制御例とその効果を示す図である。 は、フィルタ制御による影響を示す図である。 は、受信装置の一従来例を示すブロック図である。
符号の説明
100 アンテナ
101 チューナ
102 アナログ/デジタルコンバータ(ADC)
103 高速フーリエ変換部(FFT部)
104 等化処理部
105 デマッピング部
106 デインタリーブ及び前方誤り訂正部(デインタリーブ及びFEC部)
111 ビット誤り率測定部(BER測定部)
112 変調誤差比測定部(MER測定部)
113 信号品質監視部
114 自動利得制御部(AGC部)
115 フィルタ制御部
120 復調器
130 アプリケーションプロセッサ
140 デコーダ
201 LNA
202a、202b ミキサ
203a、203b アナログフィルタ
204a、204b ベースバンドPGA
205 局部発振器
206 π/2位相シフタ

Claims (18)

  1. 受信信号から所望の周波数成分を抽出するチューナと、前記チューナの出力信号に対して直交周波数分割多重方式による復調処理や等化処理を施す復調器と、を有して成る受信装置であって、
    前記受信信号の受信状況に基づいて、前記チューナに内蔵されるアナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御するフィルタ制御部を有して成ることを特徴とする受信装置。
  2. 前記フィルタ制御部は、前記受信信号の受信状況に基づいて、妨害耐性と受信感度のいずれを優先すべきかを判断した上で、前記アナログフィルタの通過帯域を通常時よりも狭くするか、通常時の広さとするかを切り替えるように、前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記フィルタ制御部は、前記チューナに内蔵される高周波アンプのゲイン制御信号、若しくは、前記受信信号の強度を示す受信信号強度検出信号をモニタし、その信号値と所定のスレショルド値との比較結果に基づいて、妨害波が大きいと判定した場合には、前記アナログフィルタの通過帯域を通常時よりも狭くし、妨害波が大きくないと判定した場合には、前記アナログフィルタの通過帯域を通常時の広さとするように、前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御することを特徴とする請求項2に記載の受信装置。
  4. 前記フィルタ制御部は、前記チューナに内蔵される高周波アンプのゲイン制御信号と中間周波数アンプのゲイン制御信号の総和をモニタし、その信号値と所定のスレショルド値との比較結果に基づいて、所望波が小さいと判定した場合には、妨害波の大小に依ることなく、前記アナログフィルタの通過帯域を通常時の広さとし、所望波が小さくないと判定した場合には、妨害波の大小に応じて、前記アナログフィルタの通過帯域を通常時よりも狭くするか、通常時の広さとするかを切り替えるように、前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御することを特徴とする請求項3に記載の受信装置。
  5. 前記フィルタ制御部は、前記アナログフィルタの通過帯域を現在値とは異なる試行値に切り替える試行を定期的に行い、その試行によって前記受信信号の変調誤差比または信号対雑音比、若しくは、ビット誤り率が改善した回数と所定のスレショルド値との比較結果に基づいて、信号品質の改善が期待できると判定した場合には、前記アナログフィルタの通過帯域を現在値から試行値に切り替え、信号品質の改善が期待できないと判定した場合には、前記アナログフィルタの通過帯域を現在値に維持するように、前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御することを特徴とする請求項2に記載の受信装置。
  6. 前記フィルタ制御部は、前記スレショルド値にヒステリシスを持たせていることを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれかに記載の受信装置。
  7. 前記フィルタ制御部は、前記復調器に内蔵されるコントローラ、若しくは、前記復調器に外部接続されるアプリケーションプロセッサからの指示を受けて、前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の受信装置。
  8. 前記フィルタ制御部は、前記受信装置の現在位置情報を外部から取得し、現在位置と妨害波の強度との関係を記述したデータベースを参照しながら、前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の受信装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の受信装置に搭載される演算装置によって実行され、前記演算装置を前記フィルタ制御部として機能させることを特徴とするプログラム。
  10. 請求項9に記載のプログラムを格納し、前記演算装置によって読み取られる記録媒体。
  11. 受信信号から所望の周波数成分を抽出するチューナと、前記チューナの出力信号に対して直交周波数分割多重方式による復調処理や等化処理を施す復調器と、を有して成る受信装置を用いた受信方法であって、
    前記受信信号の受信状況に基づいて、前記チューナに内蔵されるアナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御するステップを有することを特徴とする受信方法。
  12. 前記受信信号の受信状況に基づいて、妨害耐性と受信感度のいずれを優先すべきかを判断した上で、前記アナログフィルタの通過帯域を通常時よりも狭くするか、通常時の広さとするかを切り替えるように、前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御するステップを有することを特徴とする請求項11に記載の受信方法。
  13. 前記チューナに内蔵される高周波アンプのゲイン制御信号、若しくは、前記受信信号の強度を示す受信信号強度検出信号をモニタし、その信号値と所定のスレショルド値との比較結果に基づいて、妨害波が大きいと判定した場合には、前記アナログフィルタの通過帯域を通常時よりも狭くし、妨害波が大きくないと判定した場合には、前記アナログフィルタの通過帯域を通常時の広さとするように、前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御するステップを有することを特徴とする請求項12に記載の受信方法。
  14. 前記チューナに内蔵される高周波アンプのゲイン制御信号と中間周波数アンプのゲイン制御信号との総和をモニタし、その信号値と所定のスレショルド値との比較結果に基づいて、所望波が小さいと判定した場合には、妨害波の大小に依ることなく、前記アナログフィルタの通過帯域を通常時の広さとし、所望波が小さくないと判定した場合には、妨害波の大小に応じて、前記アナログフィルタの通過帯域を通常時よりも狭くするか、通常時の広さとするかを切り替えるように、前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御するステップを有することを特徴とする請求項13に記載の受信方法。
  15. 前記アナログフィルタの通過帯域を現在値とは異なる試行値に切り替える試行を定期的に行い、その試行によって前記受信信号の変調誤差比または信号対雑音比、若しくは、ビット誤り率が改善した回数と所定のスレショルド値との比較結果に基づいて、信号品質の改善が期待できると判定した場合には、前記アナログフィルタの通過帯域を現在値から試行値に切り替え、信号品質の改善が期待できないと判定した場合には、前記アナログフィルタの通過帯域を現在値に維持するように、前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御するステップを有することを特徴とする請求項12に記載の受信方法。
  16. 前記スレショルド値にヒステリシスを持たせていることを特徴とする請求項13〜請求項15のいずれかに記載の受信方法。
  17. 前記復調器に内蔵されるコントローラ、若しくは、前記復調器に外部接続されるアプリケーションプロセッサからの指示を受けて、前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御するステップを有することを特徴とする請求項11〜請求項16のいずれかに記載の受信方法。
  18. 前記受信装置の現在位置情報を外部から取得し、現在位置と妨害波の強度との関係を記述したデータベースを参照しながら、前記アナログフィルタのカットオフ周波数を可変制御するステップを有することを特徴とする請求項11〜請求項17のいずれかに記載の受信方法。
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