JP2008283588A - 受信装置及び受信信号増幅率設定方法 - Google Patents

受信装置及び受信信号増幅率設定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、簡単な回路構成によって各アンテナで受信された信号のノイズ量を抑制して合成することができる受信装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 AGC制御部4において、アンテナ1a〜1dそれぞれの受信電力の格差が大きくなったことを確認したとき、増幅率制限モードに設定する。この増幅率制限モードによって、受信電力が小さいアンテナで受信されたデジタル放送信号に対する増幅率を、通常モードで目標値に基づいて設定した場合の値よりも小さくなるように設定することで、MRC合成部5での合成時におけるノイズの影響を抑制する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、放送信号などの無線信号を受信する受信装置に関するもので、特に、複数のアンテナにより構成する空間ダイバーシティ方式によって無線信号の受信を行う受信装置に関する。
近年、通信技術の発展により、各種放送におけるデジタル化が進み、地上波テレビ放送においてもアナログ放送からデジタル放送へ移行されつつある。この地上波デジタルテレビ放送において、複数のキャリアを同時に用いたマルチキャリア伝送方式であるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式が採用されている(特許文献1及び特許文献2参照)。又、移動体通信においては、マルチパスによる周波数フェージングが変動することから、複数のアンテナを異なる位置に設置した空間ダイバーシティ方式が採用されている。
この空間ダイバーシティ方式を利用したとき、各アンテナでの受信電力が異なるため、選局後の信号が増幅されるときの増幅率が、その受信電力に応じて制御されるAGC(Auto Gain Control)制御が利用さている。しかしながら、各アンテナで受信される信号の受信電力の大小にかかわらず、信号に重畳されるノイズ量はほぼ一定となるため、AGC制御によって、受信電力の小さい信号の増幅率を大きくすると、重畳されるノイズも大きくなる。そのため、各アンテナで受信した信号を合成したときに、増幅されたノイズによって受ける影響が大きくなる。
まず、特許文献1では、直交復調部において、複数のアンテナで受信した放送信号をOFDM方式による復調を行った後、復調後の信号レベルによって選局後の増幅率の値を制御するAGC(Auto Gain Controller)が設けられている。又、直交復調後の各信号を重み付け加算することで、複数のアンテナで受信した放送信号を合成する際、その重み付け係数が、AGCにおいて、直交復調後の信号レベルに基づいて設定される。
このAGCによる制御によって、受信電力の小さいアンテナによる選局後の増幅率が大きくなるように設定する。そして、上述したように、設定した増幅率が大きくなることで、受信した放送信号に含まれるノイズが大きくなるが、AGCにおいて重み付け加算時の重み付け係数に抑圧量を与えることで、ノイズが大きくなると判断される放送信号の合成量を小さくして、ノイズの影響を防ぐことができる。
又、特許文献2では、受信装置に備えられる複数のチューナ手段又は復調手段について、アンテナから受信して選局又は復調することで得られた信号に対して、異なる特性を与えた後、異なる特性が与えられた複数の信号を合成手段によって合成する。これにより、異なる特性が与えられた複数の信号の合成比を設定し、受信状況に応じて受信状態の良いアンテナで受信された信号を選択することができ、空間ダイバーシティ方式による受信特性を向上させる。
特開2006−287899号公報 特開2006−319608号公報
しかしながら、特許文献1の構成によると、重み付け係数の設定を行うための設定回路を設ける必要があり、受信装置の小型化を妨げるものとなる。更に、OFDM方式のように、複数のサブキャリア毎に合成処理が成される場合、各サブキャリアの重み付け係数の設定が必要となり、その信号処理量が増大するため、回路規模の大型化が顕著なものとなる。又、特許文献2においても、合成手段で合成する際の合成比を決定するものとしているが、チューナ手段での増幅手段による増幅率は、A/D変換手段に入力する信号の信号レベルに応じて設定される。
よって、特許文献1及び特許文献2のいずれにおいても、選局した信号の増幅率については、各信号の信号レベルに応じて設定されるものであり、それぞれの信号の相関関係によって設定されるものではない。そのため、特許文献1について説明したが、合成時での演算処理における信号処理量が大きくなり、信号合成用の回路規模が大きくなるとともに複雑化することにより、装置の小型化を妨げることとなる。
このような問題を鑑みて、本発明は、簡単な回路構成によって各アンテナで受信された信号のノイズ量を抑制して合成することができる受信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の受信装置は、デジタル放送信号を受信する複数のアンテナと、該複数のアンテナそれぞれで受信したデジタル放送信号を選局してベースバンド信号を取得して各キャリアに分割する前記アンテナと同数のチューナ部と、該複数のチューナ部で取得されたベースバンド信号をキャリア毎に合成する合成部と、を備える受信装置において、前記複数のチューナ部で取得された複数のベースバンド信号それぞれの信号レベルを検出する信号レベル検出部と、該信号レベル検出部で検出された前記複数のベースバンド信号それぞれの信号レベルによって、前記チューナ部での選局後の増幅率を設定する増幅率設定部と、前記信号レベル検出部で検出された前記ベースバンド信号それぞれの信号レベルの比較し、この比較結果に基づいて、前記増幅率設定部での増幅率設定動作を第1モード及び第2モードによる動作に切り換えるモード切換制御部と、を備え、前記複数のベースバンド信号それぞれの信号レベルの格差が所定値より小さく、前記増幅率設定部での増幅率設定動作を前記第1モードに設定したとき、前記増幅率を設定する際の前記ベースバンド信号の信号レベルに対する第1目標値を一定として、前記増幅率設定部が増幅率設定動作を行い、前記複数のベースバンド信号それぞれの信号レベルの格差が所定値以上となり、前記増幅率設定部での増幅率設定動作を前記第2モードに設定したとき、その信号レベルが他のベースバンド信号と比べて小さいと判断される第1ベースバンド信号を取得する第1チューナ部での増幅率を、前記第1モードで設定した場合に設定される場合の増幅率に比べて小さい値に設定し、該第1ベースバンド信号以外の前記ベースバンド信号を取得する第2チューナ部での増幅率については、前記第1モードと同一の前記第1目標値によって設定することを特徴とする。
このような受信装置において、デジタル放送信号がOFDM方式などの直交変調方式によって変調された信号であるとき、前記チューナ部が、選局して得られたベースバンド信号に対して直交復調を施す直交復調部を備え、当該直交復調部で復調されたベースバンド信号の信号レベルによって、前記チューナ部での増幅率が設定される。
そして、前記増幅率設定部において前記第2モードによる増幅率設定動作が行われるとき、前記第1チューナ部での増幅率が、前記第2チューナ部に対して設定された増幅率によって設定されるものとしても構わない。
又、前記増幅率設定部において前記第2モードによる増幅率設定動作が行われるとき、前記第1チューナ部での増幅率が、前記第1目標値よりも値が小さい第2目標値に基づいて設定されるものとしても構わない。更に、前記増幅率設定部において前記第2モードによる増幅率設定動作が行われるとき、前記第1チューナ部での増幅率が、予め設定された一定の値とされるものとしても構わない。
又、前記モード切換制御部において、前記信号レベル検出部で検出された信号レベルの最小値と最大値との差によって、前記複数のベースバンド信号それぞれの信号レベルの格差が判定されるものとしても構わない。
前記信号レベル検出部で検出した信号レベルを平均化して、前記増幅率設定部に平均化した信号レベルを出力する平均値演算部と、前記複数のチューナ部で取得された複数のベースバンド信号がマルチパスの影響を大きく受けているか否かの判定を行うことで、前記複数のアンテナによる受信環境を判定する受信環境判定部と、を更に備え、前記受信環境判定部で、マルチパスの影響を大きく受ける第1受信環境にあることが判定されると、前記平均値演算部において、前記信号レベル検出部で検出した信号レベルを平均化する期間を、マルチパスの影響の小さい第2受信環境において設定される場合よりも短く設定するものとしても構わない。
このとき、前記受信環境判定部において、直交復調後の前記ベースバンド信号の周波数方向における信号レベルの変遷を計測することで、マルチパスによる影響の大小を判定するものとしても構わない。
又、本発明の受信信号増幅率設定方法は、複数のアンテナそれぞれで受信したデジタル放送信号を選局する前記アンテナと同数のチューナ部で取得された複数のベースバンド信号それぞれの信号レベルを検出する信号レベル検出ステップと、該信号レベルステップで検出された前記複数のベースバンド信号それぞれの信号レベルによって、前記チューナ部での選局後の増幅率を設定する増幅率ステップと、前記信号レベルステップで検出された前記ベースバンド信号それぞれの信号レベルの比較し、この比較結果に基づいて、前記増幅率設定ステップでの増幅率設定動作を第1モード及び第2モードによる動作に切り換えるモード切換制御ステップと、を備え、前記複数のベースバンド信号それぞれの信号レベルの格差が所定値より小さく、前記増幅率設定ステップでの増幅率設定動作を前記第1モードに設定したとき、前記増幅率を設定する際の前記ベースバンド信号の信号レベルに対する第1目標値を一定として、前記増幅率設定ステップでの増幅率設定動作を行い、前記複数のベースバンド信号それぞれの信号レベルの格差が所定値以上となり、前記増幅率設定ステップでの増幅率設定動作を前記第2モードに設定したとき、前記増幅率設定ステップにおいて、その信号レベルが他のベースバンド信号と比べて小さいと判断される第1ベースバンド信号を取得する第1チューナ部での増幅率を、前記第1モードで設定した場合に設定される場合の増幅率に比べて小さい値に設定し、該第1ベースバンド信号以外の前記ベースバンド信号を取得する第2チューナ部での増幅率については、前記第1モードと同一の前記第1目標値によって設定することを特徴とする。
そして、前記信号レベル検出ステップで検出した信号レベルを平均化して、前記増幅率設定部に平均化した信号レベルを出力する平均値演算ステップと、前記複数のチューナ部で取得された複数のベースバンド信号がマルチパスの影響を大きく受けているか否かの判定を行うことで、前記複数のアンテナによる受信環境を判定する受信環境判定ステップと、を更に備え、前記受信環境判定ステップで、マルチパスの影響を大きく受ける第1受信環境にあることが判定されると、前記平均値演算ステップにおいて、前記信号レベル検出部で検出した信号レベルを平均化する期間を、マルチパスの影響の小さい第2受信環境において設定される場合よりも短く設定するものとしても構わない。
本発明によると、複数のベースバンド信号それぞれの信号レベルの格差の大きさによって、増幅率を設定する際のモード切換を行うため、受信電力が極端に小さい信号に対する増幅率を抑制することができる。これにより、空間ダイバーシティ方式により受信された信号を合成する際において、ノイズ含有率の高い受信電力が極端に小さい信号に重畳されたノイズの影響を抑制することができる。よって、合成後の信号におけるノイズ劣化を防止することができ、信号再生時における乱れの発生を低減することができる。又、増幅率の設定動作を変更することによって実現するため、合成時の重み付け係数を切り換える場合に比べて、その演算量が大きくなることがなく、回路構成も簡単なものとすることができる。よって、受信装置の小型化の妨げとなることがない。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態における受信装置の内部構成を示すブロック図である。
図1の受信装置は、デジタル放送信号を受信するアンテナ1a〜1dと、アンテナ1a〜1dそれぞれから入力されるデジタル放送信号である高周波帯域(RF帯域)のRF信号を中間周波数帯域(IF帯域)のIF信号に周波数変換するチューナ部2a〜2dと、直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplex)伝送方式に基づいてチューナ部2a〜2dそれぞれから出力されるIF信号を復調する直交復調部3a〜3dと、直交復調部3a〜3dで得られたベースバンド信号の信号レベルによってチューナ部2a〜2dそれぞれでの増幅率を調整するAGC(Auto Gain Control)制御部4と、直交復調部3a〜3dで得られたベースバンド信号をMRC(Maximum Ratio Combining)合成するMRC合成部5と、MRC合成部5で合成されたベースバンド信号をサブキャリア毎のデジタル変調方式に基づいて復調するデジタル復調部6と、デジタル復調部15で復調されて得られたMPEG(Moving Picture Experts Group)符号化信号をMPEG圧縮方式に基づいて復号化するMPEGデコーダ7と、を備える。
(放送信号の受信動作)
このように構成される受信装置は、例えば、車載用の受信装置の場合において、移動体となる自動車において、車体のフロントガラスにアンテナ1a,1bが設置され、車体のリアガラスにアンテナ1c,1dが設置されるように、アンテナ1a〜1dによる空間ダイバーシティアンテナが構成される。このように空間ダイバーシティアンテナを構成する複数のアンテナ1a〜1dそれぞれで受信されたデジタル放送信号が、チューナ部2a〜2dそれぞれに与えられる。
そして、チューナ部2a〜2dでは、所望されたチャンネルに応じたチャンネル周波数に対して選局動作を行う。このとき、チューナ部2a〜2dそれぞれで選局されるチャンネルが同一チャンネルであり、同一チャンネル周波数のデジタル放送信号が選局されることとなる。又、この選局動作を行う際、チューナ部2a〜2dでは、所望されたチャンネルに応じたチャンネル周波数におけるRF信号となるデジタル放送信号に、周波数変換(ダウンコンバート)を施すことによって、IF信号であるベースバンド信号が取得される。
このIF信号となるベースバンド信号が、チューナ部2a〜2dそれぞれから直交復調部3a〜3dに与えられると、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理によって、時間軸の信号となるベースバンド信号から周波数軸の信号となるベースバンド信号に変換される。その後、周波数軸の信号となるベースバンド信号より、各サブキャリアの時間毎の伝送路特性を推定し、推定した伝送路特性により等化処理を施す。
この図1の直交復調部3a〜3dは、図2に示す直交復調部3のように、チューナ部2(図1のチューナ部2a〜2dに相当)で取得されたベースバンド信号にFFT処理を施すFFT部31と、FFT部31でFFT処理されて時間軸の信号から周波数軸の信号に変換されたベースバンド信号に対して等化処理を施す等化処理部32と、を備える。このように構成される直交復調部3において、FFT部31では、シンボル同期、搬送波周波数同期、及び、標本化周波数同期が確立された状態で、FFT処理を施す。
即ち、マルチパスなどの伝送路によって生じる、シンボル長(各シンボルの時間長)、搬送波周波数、及び、標本化周波数(サブキャリア間隔の周波数)のオフセットを補正する。このとき、シンボルの後半の一部と同一の信号よりなるとともにシンボル毎に設けられたガードインターバルが用いられることにより、シンボル同期及び搬送波周波数同期が確立される。又、後述するパイロットシンボルにより周波数オフセットの推定を行うことで、標本化周波数同期が確立される。尚、搬送波周波数同期の確立が、パイロットシンボルによる周波数オフセットの推定によって行われるものとしても構わない。
このようにして、FFT部31におけるFFT処理によって、時間軸の信号となるベースバンド信号から周波数軸の信号となるベースバンド信号に変換されるが、このFFT処理後のベースバンド信号が、図3に示すように、周波数方向及び時間方向に配列されたデータシンボルとパイロットシンボルとから成り、これを総称してOFDMシンボル列と呼ぶ。そして、ISDB−T(Integrated Services Digital Broadcasting - Terrestrial)方式では、パイロットシンボルとして、スキャッタードパイロットシンボル(以下において、「SPシンボル」と呼ぶ。)が用いられる。又、周波数方向及び時間方向はそれぞれ、キャリア方向及びシンボル方向とも呼ばれる。
尚、図3において、時間方向に対応する時間番号(シンボル番号)をt(t≧0の整数)で表し、周波数方向に対応するキャリア番号をl(0≦l≦(L−1)の整数、L:サブキャリアの総本数)で表す。又、tは、OFDM信号のシンボル長を単位としたときの時刻を表すものである。更に、tとlを一意に定めることによって一意に定まる、OFDMシンボル列内の位置をキャリア位置と呼び、このキャリア位置を(t,l)にて表すものとする。
そして、SPシンボルは、l=3×(t mod 4)+12p、を満たすキャリア位置に配置される。尚、modは剰余演算を表し、pは整数である。即ち、図3に示すように、ある時刻tにおける信号を注目したとき、SPシンボルは周波数軸上に12サブキャリア毎に配置されることとなる。そして、時刻tが1シンボル分だけ進むごとにSP信号は、3サブキャリア分だけ周波数方向にシフトされる。換言すると、あるサブキャリアlの信号を注目したとき、SPシンボルが時間軸上に4シンボル毎に配置されることとなる。よって、例えば、時刻t=0では、キャリア位置(0,0)、(0,12)、(0,24)、(0,36)、・・・にSPシンボルが配置され、時刻t=1では、キャリア位置(1,3)、(1,15)、(1,27)、(1,39)、・・・にSPシンボルが配置される。又、このSPシンボルが配置されたキャリア位置以外のキャリア位置には、データシンボルが配置される。
FFT部31からのベースバンド信号が等化処理部32に与えられると、図3のように周波数軸方向及び時間軸方向それぞれに配置されたSPシンボルによって、各サブキャリアのシンボル毎、即ち、キャリア位置毎の伝送路特性が推定され、推定された伝送路特性に基づいて、等化処理が成される。このとき、まず、各SPシンボルによって、そのSPシンボルのキャリア位置に対する伝送路特性が推定される。即ち、等化処理部32内で生成したSPシンボルによって、受信信号より得られたSPシンボルを複素除算することで、SPシンボルのキャリア位置に対する伝送路特性を推定する。
そして、サブキャリア毎に、同一サブキャリアに4シンボル毎に配置された各SPシンボルのキャリア位置に対する伝送路特性を利用して、時間軸方向に対する補間を行う。これにより、SPシンボルを4シンボル毎に有するサブキャリアの全てのシンボルのキャリア位置に対して、その伝送路特性を推定する。即ち、時間軸方向に対して並ぶSPシンボルの間に配列されたデータシンボルに対して補間処理が成されることで、各データシンボルおける伝送路特性が推定される。この時間軸方向の伝送路特性の補間を行う際、例えば、IIR(Infinite Impulse Response)型の低域通過フィルタにより、SPシンボルより推定された伝送路特性の平均化処理が行われる。
更に、SPシンボルのキャリア位置に対して推定された伝送路特性と、時間軸方向の補間を行うことで推定された伝送路特性とによって、シンボル毎に、周波数軸方向の内挿を行う。これにより、SPシンボルより直接、又は、時間軸補間により3サブキャリア毎に推定された伝送路経路により、SPシンボルの配置されていないサブキャリア全てのシンボルのキャリア位置に対して、その伝送路特性が推定される。即ち、周波数軸方向に対してSPシンボルを有するサブキャリア間に配列されたサブキャリアにおいて、そのデータシンボルにおける伝送路特性が推定される。この周波数軸方向の伝送路特性の補間を行う際、例えば、FIR(Finite Impulse Response)型の低域通過フィルタに、SPシンボルを有するサブキャリアに対して推定された伝送路特性が入力されることで、SPシンボルの配置されていないサブキャリアの伝送路特性が推定される。
このようにして、SPシンボルに基づいて全てのデータシンボルの伝送路特性が推定されると、FFT部31からの周波数軸の信号から得られるデータシンボルそれぞれに対して、推定された伝送路特性が複素除算されることにより、等化処理が成されて、マルチパスの影響などによる振幅や位相における歪みが除去される。この等化処理として、例えば、推定された伝送路特性を直接除算するゼロ・フォーカシング等化方式が用いられる。尚、このゼロ・フォーカシング等化処理によると、雑音強調の問題があるため、この雑音強調の問題を軽減するものとして、最小平均2乗誤差(MMSE:Minimum Mean Square Error)等化方式がある。このMMSE等化方式の場合、伝送路上で付加された雑音(付加雑音)の平均電力の値の推定も必要とされる。
上述に説明したように、直交復調部3a〜3dでは、FFT部31でFFT処理されて周波数軸のベースバンド信号に変換された後に、等化処理部32で推定された伝送路と癖によって等化処理が成されることで、マルチパスの影響などによる振幅や位相における歪みが除去されたベースバンド信号が得られる。そして、この直交復調部3a〜3dそれぞれで得られたベースバンド信号が、MRC合成部5に与えられると、サブキャリア毎に、この4つのベースバンド信号を最適な利得により重み付け加算することでMRC合成して(キャリアダイバーシティ方式)、1つのベースバンド信号とする。
MRC合成部5で合成されて得られた1つのベースバンド信号がデジタル復調部6に与えられると、サブキャリア毎に設定されているデジタル変調方式によって復調される。尚、このデジタル変調方式としては、例えば、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、DQPSK(Differential Quadrature Phase Shift Keying)などがある。そして、デジタル復調部6で復調されて得られたMEPG符号化信号がMEPGデコーダ7に与えられると、MPEG圧縮方式に基づいて復号化されて、映像信号が得られる。この映像信号が更にディスプレイなどの表示装置(不図示)に与えられることで、映像が再生される。
(AGC制御動作)
このようにして、アンテナ1a〜1dそれぞれで受信したデジタル放送信号を合成してデジタル放送の再生出力を行うことで、空間ダイバーシティ受信を実現する際、AGC制御部4では、直交復調部3a〜3dで得られたベースバンド信号それぞれの各シンボルの受信電力の大きさに基づいて、チューナ部2a〜2dでの増幅率を設定する。このAGC制御部4の構成と動作について、以下に説明する。
1.AGC制御部の構成
AGC制御部4は、図4に示すように、直交復調部3a〜3dそれぞれの等化処理部32で等化処理が成されたベースバンド信号の信号レベルを検出する信号レベル検出部41a〜41dと、信号レベル検出部41a〜41dそれぞれで検出された信号レベルの平均値を算出する平均値演算部42a〜42dと、平均値演算部42a〜42dそれぞれからの信号レベルの変動状態に基づいて平均値演算部42a〜42dで平均値演算する期間を設定する受信環境判定部43と、平均値演算部42a〜42dそれぞれで算出された信号レベルに基づいてチューナ部2a〜2dそれぞれの増幅率を設定する増幅率設定部44と、平均値演算部42a〜42dそれぞれで算出された信号レベルに基づいて増幅率設定部44での増幅率設定動作を切り換えるモード切換制御部45と、を備える。
このように構成されるAGC制御部4において、信号レベル検出部41a〜41dそれぞれによって、直交復調部3a〜3dそれぞれから出力されるベースバンド信号の信号レベルが検出されることで、アンテナ1a〜1dそれぞれでの受信電力が検出されることとなる。又、平均値演算部42a〜42dでは、信号レベル検出部41a〜41dそれぞれで検出された信号レベルを、受信環境判定部43で設定される一定期間毎に記憶し、その平均値を演算して、得られた平均値を増幅率設定部44及びモード切換制御部45に出力する。
モード切換制御部45では、平均値演算部42a〜42dで検出された信号レベルの関係を確認することで、増幅率設定部44でのチューナ部2a〜2dでの増幅率の設定動作の切換を行う。即ち、平均値演算部42a〜42dで検出された信号レベルを検出することによって、その信号レベルとノイズとの比率であるCNR(Carrier to Noise Ratio)の悪いベースバンド信号を確認すると、全てのチューナ部2a〜2dの増幅率を同一の目標値によって設定する通常モードから、CNRの悪いベースバンド信号の増幅率を抑制する増幅率制限モードに切り換える。
2.AGC制御動作の概要
上述のように構成されるAGC制御部4によるAGC制御動作の概要について、図面を参照して説明する。
上述したように、信号レベル検出部41a〜41dにおいて、直交復調部3a〜3dそれぞれから出力されるベースバンド信号の信号レベルが検出されると、検出されたそれぞれの信号レベルが平均値演算部42a〜42dそれぞれに与えられる。平均値演算部42a〜42dでは、図5に示すように、移動体が市街地などを移動中でありマルチパスが生じやすい状況である場合は、短い時間τ1に信号レベル検出部41a〜41dで検出された信号レベルの平均値を算出し、又、移動体が過疎地などを移動中又は停止中などのようにマルチパスが生じにくい状況である場合は、長い時間τ2(τ2>τ1)に信号レベル検出部41a〜41dで検出された信号レベルの平均値を算出する。
このように動作する信号レベル検出部41a〜41d及び平均値演算部42a〜42dはそれぞれ、各ベースバンド信号のサブキャリア毎に、その信号レベルの検出と平均値演算を行っているものとする。即ち、平均値演算部42a〜42dによって得られる各ベースバンド信号のサブキャリア毎の信号レベルの時間的な平均値(以下、「時間平均信号レベル」とする)が、受信環境判定部43に与えられることで、後述の受信環境判定動作が成される。
又、信号レベル検出部41a〜41dでは、直交復調部3a〜3dそれぞれから出力されるベースバンド信号の信号レベルに対して、チューナ部2a〜2dで設定した増幅率の逆数を乗算して減衰させる。これにより、アンテナ1a〜1dにおける受信電力に対応したベースバンド信号の信号レベルの検出を行うことができる。即ち、信号レベル検出部41aを例に挙げて説明すると、チューナ部2aの増幅率をAに設定しているとき、信号レベル検出部41aでは、直交復調部3aから出力されるベースバンド信号の信号レベルLsを検出すると、この信号レベルLsに対して、増幅率Aの逆数1/Aを乗算する。このベースバンド信号の信号レベルに対して増幅率Aの逆数1/Aを乗算した値Ls/Aを、検出した信号レベルとして平均値演算部42aに出力する。
更に、増幅率設定部44及びモード切換制御部45に対しては、平均値演算部42a〜42dより、各ベースバンド信号のサブキャリア毎の信号レベルの平均値を周波数方向にも平均した平均値が与えられる。即ち、増幅率設定部44及びモード切換制御部45に対しては、平均値演算部42a〜42dより、各ベースバンド信号の時間方向及び周波数方向のいずれに対しても平均化した平均値(以下、「時間及び周波数平均信号レベル」とする)が与えられる。更に、信号レベル検出部41a〜41dでは、変動するデータシンボルについては信号レベルの検出を行わず、基準値となるSPシンボルとなるサブキャリアの信号レベルのみが検出されるものとしても構わない。
平均値演算部42a〜42dで算出された各ベースバンド信号の信号レベルの平均値が増幅率設定部44に与えられると、通常モードにある場合は、平均値演算部42a〜42dより得られる時間及び周波数平均信号レベルL1〜L4が、予め設定された目標値Lとなるように、チューナ部2a〜2dそれぞれにおける増幅率が設定される。即ち、平均値演算部42aからの時間及び周波数平均信号レベルL1によって、チューナ部2aの増幅率が現在の増幅率のL/L1倍とされ、平均値演算部42bからの時間及び周波数平均信号レベルL2によって、チューナ部2bの増幅率が現在の増幅率のL/L2倍とされ、平均値演算部42cからの時間及び周波数平均信号レベルL3によって、チューナ部2cの増幅率が現在の増幅率のL/L3倍とされ、平均値演算部42dからの時間及び周波数平均信号レベルL4によって、チューナ部2dの増幅率が現在の増幅率のL/L4倍とされる。
又、増幅率制限モードにある場合は、平均値演算部42a〜42dより得られる時間及び周波数平均信号レベルL1〜L4において、その最大値Lxを検出し、この最大値となる時間及び周波数平均信号レベルLxと他の時間及び周波数平均信号レベルとを比較する。そして、最大時間及び周波数平均信号レベルLxとの差が所定値以上となる時間及び周波数平均信号レベルに対応するチューナ部2(チューナ部2a〜2dに対応する)の増幅率を算出する際、その目標値が、通常モードの目標値Lよりも小さくなるように設定される。これにより、平均値演算部42(平均値演算部42a〜42dに相当する)より得られる時間及び周波数平均信号レベルが小さいベースバンド信号によるデジタル放送信号(受信電力の小さいデジタル放送信号)を取得するチューナ部2の増幅率を、制限することができる。
又、上述の増幅率制限モードと通常モードの切換が、モード切換制御部45によって行われる。このモード切換制御部45は、平均値演算部42a〜42dで算出された時間及び周波数平均信号レベルが与えられると、その最大値Lxと最小値Lyとの差ΔL(=Lx−Ly)を算出する。そして、平均値演算部42a〜42dで算出した時間及び周波数平均信号レベルにおける最大値と最小値との差ΔLを、所定の閾値LTHと比較する。このとき、最大値と最小値との差ΔLが、所定の閾値LTHより大きい場合には、増幅率制限モードに設定し、又、最大値と最小値との差ΔLが、所定の閾値LTH以下となる場合には、通常モードに設定する。
更に、平均値演算部42a〜42dで算出された各ベースバンド信号の時間平均信号レベルが、受信環境判定部43にも与えられ、この受信環境判定部43において、各ベースバンド信号の信号レベルの変動量を検出することで、現在の受信環境が、マルチパスが生じやすいか否かが確認される。このとき、例えば、各ベースバンド信号のSPシンボルの信号レベルを検出し、このSPシンボルの周波数方向における変動量によって、マルチパスが生じやすい受信環境であるか否かを判定するものとしても構わない。
3.受信環境判定動作
以下では、受信環境判定部43での、SPシンボルの周波数方向における変動量による受信環境の判定例について、図6を参照して説明する。図6に、マルチパスによる干渉の有無における、周波数方向のSPシンボル及びデータシンボルそれぞれの信号レベルの変遷を示す。尚、図6では、各データシンボルの内容が同一であるものと仮定した状態での信号レベルの変遷を示す。
即ち、マルチパスが生じていない場合、図6(a)に示すように、周波数方向に異なる各シンボルの信号レベルは一定の値となる(このような状態を、「フラットフェージング」と呼ぶ)。そして、マルチパスが生じると、時間的に遅延した複数の信号が重なって受信されることにより、周波数によって減衰や増幅が発生するため、図6(b)に示すように、周波数方向に異なる各シンボルの信号レベルが異なるものとなる(このような状態を、「周波数選択性フェージング」と呼ぶ)。
又、実際は、各サブキャリアのデータシンボルは、そのデータ内容が異なることより信号レベルが異なる。よって、基準となるSPシンボルの信号レベルを、周波数の異なるサブキャリア毎に比較することによって、「フラットフェージング」に近い状態であるか、「周波数選択性フェージング」による影響が大きい状態であるかを確認することで、マルチパスの干渉の影響の大きさが判定される。このマルチパスの干渉の影響の大きさを判定することにより、マルチパスが生じやすい受信環境であるか否かを判定して、平均値演算部42a〜42dで平均値を算出する期間τ1,τ2の設定が行われる。
(3−1)受信環境の判定例の第1例
上述したように、マルチパスが生じやすい受信環境であるか否かを、SPシンボルの信号レベルの周波数方向の変動量によって判定するが、その判定方法の一例として、例えば、周波数方向に存在する異なるサブキャリアのSPシンボルの信号レベルを確認し、その最大信号レベルLmaxと最小信号レベルLminとを検出する。そして、検出したSPシンボルの信号レベルにおける最大値Lmax及び最小値Lminの差Δ(Lmax−Lmin)を算出し、その差Δ(Lmax−Lmin)を閾値Lthと比較することによって、マルチパスが生じやすい受信環境であるか否か判定する。
即ち、検出したSPシンボルの信号レベルにおける最大値Lmax及び最小値Lminの差Δ(Lmax−Lmin)が閾値Lthよりも大きいことが確認されると、マルチパスが生じやすい受信環境と判定し、平均値演算部42a〜42dで平均値を算出する期間を期間τ1に設定する。又、検出したSPシンボルの信号レベルにおける最大値Lmax及び最小値Lminの差Δ(Lmax−Lmin)が閾値Lth以下となることが確認されると、マルチパスが生じにくい受信環境と判定し、平均値演算部42a〜42dで平均値を算出する期間を期間τ2に設定する。
(3−2)受信環境の判定例の第2例
又、判定例の別例として、周波数方向に存在する異なるサブキャリアのSPシンボルの信号レベルの変動量を確認し、周波数方向におけるSPシンボルの信号レベルの極大値を検出する。そして、検出した極大値において、閾値Lth1以上となる極大値の数を計数して、その極大値の数によって、マルチパスが生じやすい受信環境であるか否か判定する。即ち、SPシンボルの周波数方向における変遷において、閾値Lth1以上となる極大値の数が多い場合は、SPシンボルの周波数方向における信号レベルの変動が激しいものと判断されて、マルチパスが生じやすい受信環境と判定される。
よって、閾値Lth1を超える極大値の数が所定数N(N≧1の自然数)以上となる場合は、マルチパスが生じやすい受信環境と判定し、平均値演算部42a〜42dで平均値を算出する期間を期間τ1に設定する。又、閾値Lth1を超える極大値の数が所定数Nより少ない場合は、マルチパスが生じにくい受信環境と判定し、平均値演算部42a〜42dで平均値を算出する期間を期間τ2に設定する。
(3−3)受信環境の判定例の第3例
又、判定例の更に別例として、周波数方向に存在する異なるサブキャリアのSPシンボルの信号レベルの変動量を確認し、周波数方向におけるSPシンボルの信号レベルの極小値を検出する。そして、検出した極小値において、閾値Lth2以下となる極小値の数を計数して、その極小値の数によって、マルチパスが生じやすい受信環境であるか否か判定する。即ち、SPシンボルの周波数方向における変遷において、閾値Lth2以下となる極小値の数が多い場合は、SPシンボルの周波数方向における信号レベルの変動が激しいものと判断されて、マルチパスが生じやすい受信環境と判定される。
よって、閾値Lth2以下となる極小値の数が所定数N(N≧1の自然数)以上となる場合は、マルチパスが生じやすい受信環境と判定し、平均値演算部42a〜42dで平均値を算出する期間を期間τ1に設定する。又、閾値Lth2以下となる極小値の数が所定数Nより少ない場合は、マルチパスが生じにくい受信環境と判定し、平均値演算部42a〜42dで平均値を算出する期間を期間τ2に設定する。
尚、このようにして受信環境の判定を行う際、平均値演算部42a〜42dで算出された各ベースバンド信号の同一サブキャリアの信号レベルの平均値(時間平均信号レベル)La〜Ldを平均した信号レベル(La+Lb+Lc+Ld)/4によって、受信環境の判定が成されるものとしても構わない。又、平均値演算部42a〜42dで算出された各サブキャリアの時間平均信号レベルLa〜Ldのうちの最大値となる信号レベルによって、受信環境の判定が成されるものとしても構わない。
更に、受信環境の判定を行うための基準となる上述した閾値Lth,Lth1,Lth2について、同一のベースバンド信号から得られる異なるサブキャリアのSP信号の信号レベルによる平均値Lavを算出し、この平均値Lavに基づいて設定されるものとしても構わない。このとき、各ベースバンド信号毎に、異なるサブキャリアのSP信号の信号レベルの平均値Lavを算出し、更に、その平均値又は最大値を求めて、上述した閾値Lth,Lth1,Lth2を設定しても構わない。そして、例えば、平均値Lavによって設定する場合、上述した閾値Lth,Lth1,Lth2の値が平均値Lavに比例して変更するものとしても構わない。即ち、受信環境の判定を行うための上述した閾値Lth,Lth1,Lth2を、ベースバンド信号の信号レベルの受信電力に対して線形的に変化させるものとしても構わない。
又、受信環境判定部43では、平均値演算部42a〜42dで算出された各ベースバンド信号の信号レベルの平均値(時間平均信号レベル)によって、受信環境の判定を行うものとしたが、信号レベル検出部41a〜41dで検出された各ベースバンド信号の信号レベルによって、上述と同様の動作を行うことで、受信環境の判定を行うものとしても構わない。
4.モード切換動作及び増幅率設定動作
上述のようにAGC制御部4が動作する際の、モード切換制御部45によるモード切換動作について、図7を参照して説明する。図7は、アンテナ1a〜1dの受信電力の関係を例示する図である。尚、図7においては、平均値演算部42a〜42dより得られる時間及び周波数平均信号レベルによって、アンテナ1a〜1dの受信電力を表すものとする。
上述したように、平均値演算部42a〜42dより得られる時間及び周波数平均信号レベルL1〜L4がモード切換制御部45に与えられると、その最大値Lxと最小値Lyとを検出する。このとき、時間及び周波数平均信号レベルの最大値Lxが、アンテナ1a〜1dの受信電力の最大値(以下、「最大受信電力」とする)に相当するものであり、又、時間及び周波数平均信号レベルの最小値Lyが、アンテナ1a〜1dの受信電力の最小値(以下、「最小受信電力」とする)に相当するものである。そして、この最大値Lxと最小値Lyの差ΔLを算出することで、アンテナ1a〜1dにおける最大受信電力と最小受信電力の差を検出する。
このようにして、アンテナ1a〜1dにおける最大受信電力と最小受信電力の差を表す最大値Lxと最小値Lyの差ΔLと、所定の閾値LTHと比較する。例えば、この所定の閾値LTHは、アンテナ1a〜1dにおける最大受信電力と最小受信電力の差が10dBとなるときの値とする。
そして、図7(a)に示すように、最大値Lxと最小値Lyの差ΔLが閾値LTHよりも大きい場合は、アンテナ1a〜1dにおける最大受信電力と最小受信電力の差が大きいため、受信電力の小さいアンテナ1(アンテナ1a〜1dのいずれかに相当)より受信して得られるデジタル放送信号が、CNR劣化した信号であるものと判断する。よって、受信電力の小さいアンテナ1(アンテナ1a〜1dのいずれかに相当)より受信して得られるデジタル放送信号の増幅率を小さくするための増幅率制限モードに切り換えて、増幅率設定部44の増幅率設定動作を行う。
又、図7(b)に示すように、最大値Lxと最小値Lyの差ΔLが閾値LTH以下となる場合は、アンテナ1a〜1dにおける最大受信電力と最小受信電力の差が小さいため、受信電力の小さいアンテナ1(アンテナ1a〜1dのいずれかに相当)より受信して得られるデジタル放送信号においても、そのCNR劣化が小さいものと判断する。よって、アンテナ1a〜1dより受信して得られるデジタル放送信号の増幅率を、同一の目標値によって設定する通常モードに切り換えて、増幅率設定部44の増幅率設定動作を行う。
尚、モード切換制御部45において、アンテナ1a〜1dにおける最大受信電力と最小受信電力の差を表す最大値Lxと最小値Lyの差ΔLに対する閾値LTHについて、平均値演算部42a〜42dより得られる時間及び周波数平均信号レベルの最大値Lxに基づいて、その大きさを変化させるものとしても構わない。即ち、時間及び周波数平均信号レベルの最大値Lxが大きくなると、最大値Lxと最小値Lyの差ΔLに対する閾値LTHの値を大きくするとともに、時間及び周波数平均信号レベルの最大値Lxが小さくなると、最大値Lxと最小値Lyの差ΔLに対する閾値LTHの値を小さくする。
又、本実施形態のように、車体のフロントガラスにアンテナ1a,1bが設置され、車体のリアガラスにアンテナ1c,1dが設置される場合、リアガラスに設置されたアンテナ1c,1dは、電熱線の影響でアンテナ干渉を受ける。そのため、このアンテナ1c,1dは、フロントガラスに設置されたアンテナ1a,1bに比べて、受信感度が悪いことが多い。よって、アンテナ1a,1bの受信感度を示す時間及び周波数平均信号レベルの平均値(L1+L2)/2と、アンテナ1c,1dの受信感度を示す時間及び周波数平均信号レベルの平均値(L3+L4)/2との差を求め、その差を閾値LTHと比較することで、通常モード及び増幅率制限モードの切換を行うようにしても構わない。
5.増幅率設定動作
上述のようにして、増幅率設定動作を行うためのモードがモード切換制御部45によって決定されると、増幅率設定部44では、モード切換制御部45によって決定されたモードによって、チューナ部2a〜2dそれぞれにおける増幅率の設定が行われる。即ち、モード切換制御部45によって指定された通常モード及び増幅率制限モードそれぞれによって、増幅率設定部44が、以下に説明する増幅率設定動作を行う。
このモード切換制御部45によって切り換えられる通常モード及び増幅率制限モードそれぞれにおける、増幅率設定部44の増幅率設定動作について、図面を参照して以下に説明する。図8は、通常モードによる増幅率設定されたときの増幅前と増幅後の受信電力の変化を示す図であり、図9は、増幅率制限モードによる増幅率設定されたときの増幅前と増幅後の受信電力の変化を示す図である。
(5−1)通常モード
図7(b)に示すように、アンテナ1a〜1dにおける最大受信電力と最小受信電力の差を表す最大値Lxと最小値Lyの差ΔLが閾値LTH以下であり、モード切換制御部45において通常モードとすることが指定されたとき、増幅率設定部44は、平均値演算部42a〜42dより得られる時間及び周波数平均信号レベルL1〜L4それぞれによって、チューナ部2a〜2dにおける増幅率を設定する。
即ち、平均値演算部42aからの時間及び周波数平均信号レベルL1によって、チューナ部2aの増幅率が現在の増幅率のL/L1倍とされ、平均値演算部42bからの時間及び周波数平均信号レベルL2によって、チューナ部2bの増幅率が現在の増幅率のL/L2倍とされ、平均値演算部42cからの時間及び周波数平均信号レベルL3によって、チューナ部2cの増幅率が現在の増幅率のL/L3倍とされ、平均値演算部42dからの時間及び周波数平均信号レベルL4によって、チューナ部2dの増幅率が現在の増幅率のL/L4倍とされる。
図8(a)に示すように、増幅前のアンテナ1a〜1dの受信電力を示す時間及び周波数平均信号レベルL1〜L4が、L1>L2>L3>L4の関係にあるものとする。そして、アンテナ1a〜1dで受信されるデジタル放送信号に重畳されるノイズレベルは、アンテナ1a〜1dのいずれにおいても同等とみなされるため、時間及び周波数平均信号レベルL1〜L4内に現れるノイズレベルが値Nzでほぼ一定となる。そして、目標値Lとなるように、チューナ部2a〜2dそれぞれへの増幅率が設定される。
即ち、アンテナ1a〜1dの受信電力を示す時間及び周波数平均信号レベルが目標値Lとなるように、チューナ部2a〜2dそれぞれへの増幅率L/L1〜L/L4が設定されることで、図8(b)に示すように、アンテナ1a〜1dの受信電力を示す時間及び周波数平均信号レベルがLとなる。このとき、アンテナ1a〜1dで受信されるデジタル放送信号に重畳されるノイズも増幅される。よって、時間及び周波数平均信号レベルに現れるノイズレベルが、アンテナ1a,1b,1c,1dそれぞれに対して、L/L1×Nz、L/L2×Nz、L/L3×Nz、L/L4×Nzとなる。
このように、ノイズレベルも増幅されることとなるが、チューナ部2a〜2dそれぞれで設定される増幅率L/L1〜L/L4の大きさの差が小さい。そのため、ノイズレベルL/L1×Nz〜L/L4×Nzの大きさのバラツキも抑制することができる。これにより、直交復調部3a〜3dからのベースバンド信号をMRC合成部5で合成する際、ベースバンド信号に現れるノイズの影響が抑制される。
(5−2)増幅率制限モードの第1例
図7(a)に示すように、アンテナ1a〜1dにおける最大受信電力と最小受信電力の差を表す最大値Lxと最小値Lyの差ΔLが閾値LTHより大きく、モード切換制御部45において増幅率制限モードとすることが指定されたときの、増幅率設定部44の動作の第1例について、以下に説明する。本例では、受信電力の小さいアンテナ1(アンテナ1a〜1dのいずれかに対応)に対するチューナ部2(チューナ部2a〜2dのいずれかに対応)の増幅率が、最大受信電力となるものに対する増幅率に設定される。
即ち、図9(a)に示すように、増幅前のアンテナ1a〜1dの受信電力を示す時間及び周波数平均信号レベルL1〜L4が、L1>L2>L3>L4の関係にあるものとするとき、アンテナ1aの受信電力が最大受信電力であることが検出される。そして、他のアンテナ1b〜1dそれぞれの受信電力を表す時間及び周波数平均信号レベルL2〜L4について、最大受信電力を示す時間及び周波数平均信号レベルL1との差が、ΔLa(ΔLa≦LTH)以上となるか否かが確認される。
このとき、時間及び周波数平均信号レベルL3,L4それぞれと最大受信電力を示す時間及び周波数平均信号レベルL1との差が、図9(a)に示すように、ΔLa以上となる場合、アンテナ1c,1dの受信電力が小さく、増幅率の制限が必要であるものと決定する。よって、増幅率設定部44によって、チューナ部2c,2dの増幅率を、最大受信電力となるアンテナ1aと接続されたチューナ部2aと同じ増幅率に設定する。
これにより、アンテナ1a,1bの受信電力を示す時間及び周波数平均信号レベルが目標値Lとなるように、チューナ部2a,2bそれぞれへの増幅率L/L1,L/L2が設定されることで、図9(b)に示すように、増幅後のアンテナ1a,1bの受信電力を示す時間及び周波数平均信号レベルがLとなる。又、チューナ部2c,2dの増幅率がチューナ部2aの増幅率と同じ増幅率に設定されるため、それぞれの増幅率がL/L1と設定される。これにより、図9(b)に示すように、増幅後のアンテナ1c,1dの受信電力を示す時間及び周波数平均信号レベルがL3×L/L1,L4×L/L1となる。
このとき、アンテナ1a〜1dで受信されるデジタル放送信号に重畳されるノイズも増幅される。よって、チューナ2a〜2dそれぞれでの増幅後の時間及び周波数平均信号レベルに現れるノイズレベルが、アンテナ1a,1b,1c,1dそれぞれに対して、図9(b)に示すように、L/L1×Nz、L/L2×Nz、L/L1×Nz、L/L1×Nzとなる。
このように、ノイズレベルも増幅されることとなるが、受信電力に対するノイズの割合となるCNRの大きいアンテナ2c,2dで受信したデジタル放送信号について、チューナ部2c,2dそれぞれにおける増幅率を、増幅率の最も小さいチューナ部2aと同じ増幅率とした。これにより、通常モードのままで増幅率を設定した場合と比べて、MRC合成部5で合成される際の各ベースバンド信号より与えられるノイズの絶対量を小さくすることができる。よって、MRC合成部5で合成した後に得られるベースバンド信号へのノイズの影響を抑制することができる。
尚、本例において、最大受信電力を示す時間及び周波数平均信号レベルとの差がΔLa以上の時間及び周波数平均信号レベルに対応した受信電力となるアンテナ1x(アンテナ1a〜1dに対応する)について、そのアンテナ1xが接続されたチューナ部2x(チューナ部2a〜2dに対応する)の増幅率を、最大受信電力となるアンテナ1y(アンテナ1a〜1dに対応する)が接続されたチューナ部2y(チューナ部2a〜2dに対応する)の増幅率に設定した。
しかしながら、最大受信電力を示す時間及び周波数平均信号レベルとの差がΔLaより小さくなる時間及び周波数平均信号レベルに対応した受信電力となるアンテナ1z(アンテナ1a〜1dに対応する)が接続されたチューナ部2z(チューナ部2a〜2dに対応する)の増幅率に設定するものとしても構わないし、チューナ部2y,2zに設定した増幅率の平均値としても構わない。即ち、図9(a)に示す例の場合、本例では、チューナ部2c,2dの増幅率が、最大受信電力となるアンテナ1aと接続されたチューナ部2aの増幅率L/L1とされたが、チューナ部2bの増幅率L/L2としても構わないし、又は、チューナ部2a,2bの増幅率の平均値1/2×(L/L1+L/L2)としても構わない。
(5−3)増幅率制限モードの第2例
次に、モード切換制御部45において増幅率制限モードとすることが指定されたときの増幅率設定部44の動作の第2例について、以下に説明する。本例では、受信電力の小さいアンテナ1(アンテナ1a〜1dのいずれかに対応)に対するチューナ部2(チューナ部2a〜2dのいずれかに対応)の増幅率が、予め設定された目標値Lk(Lk<L)によって設定される。
本例においても、上述の第1例と同様、増幅前のアンテナ1a〜1dの受信電力を示す時間及び周波数平均信号レベルL1〜L4の関係が、図9(a)に示す関係であるとき、最大受信電力を示す時間及び周波数平均信号レベルL1との差が、ΔLa以上となるアンテナ1c,1dが検出される。これにより、増幅率設定部44では、チューナ部2a,2bの増幅率を設定するための目標値をLに設定するとともに、チューナ部2c,2dの増幅率を設定するための目標値をLkに設定する。このとき、例えば、目標値Lkを、目標値LよりもΔLaだけ小さい値としても構わない。
これにより、アンテナ1a,1bの受信電力を示す時間及び周波数平均信号レベルが目標値Lとなるように、チューナ部2a,2bそれぞれへの増幅率L/L1,L/L2が設定されることで、図9(c)に示すように、増幅後のアンテナ1a,1bの受信電力を示す時間及び周波数平均信号レベルがLとなる。又、アンテナ1c,1dの受信電力を示す時間及び周波数平均信号レベルが目標値Lkとなるように、チューナ部2c,2dそれぞれへの増幅率Lk/L3,Lk/L4が設定されることで、図9(c)に示すように、増幅後のアンテナ1c,1dの受信電力を示す時間及び周波数平均信号レベルがLkとなる。
このとき、アンテナ1a〜1dで受信されるデジタル放送信号に重畳されるノイズも増幅される。よって、チューナ2a〜2dそれぞれでの増幅後の時間及び周波数平均信号レベルに現れるノイズレベルが、アンテナ1a,1b,1c,1dそれぞれに対して、図9(c)に示すように、L/L1×Nz、L/L2×Nz、Lk/L3×Nz、Lk/L4×Nzとなる。
このように、ノイズレベルも増幅されることとなるが、受信電力に対するノイズの割合となるCNRの大きいアンテナ2c,2dで受信したデジタル放送信号について、チューナ部2c,2dそれぞれにおける増幅率を、目標値Lよりも十分に小さい目標値Lkによって設定した。これにより、通常モードのままで増幅率を設定した場合と比べて、MRC合成部5で合成される際の各ベースバンド信号より与えられるノイズの絶対量を小さくすることができる。よって、MRC合成部5で合成した後に得られるベースバンド信号へのノイズの影響を抑制することができる。
又、本例において、受信電力が小さいものと判定され、目標値Lkによって増幅率を設定するチューナ部2(図1のチューナ部2a〜2dのいずれかに相当する)が複数確認されたとき、その受信電力が最も大きいものに対して設定した増幅率で一律に設定するものとしても構わない。即ち、図9(a)の場合、上述したように、チューナ部2a,2bのみが目標値Lによる増幅率の設定が行われるものとする。そして、チューナ部2c,2dについては、それぞれに対応する時間及び周波数平均信号レベルがL3>L4の関係となる。これにより、チューナ部2cの増幅率を目標値LkによってLk/L3に設定するとともに、チューナ部2dの増幅率をチューナ部2cの増幅率と同一のLk/L3に設定する。
(5−4)増幅率制限モードの第3例
次に、モード切換制御部45において増幅率制限モードとすることが指定されたときの増幅率設定部44の動作の第3例について、以下に説明する。本例では、受信電力の小さいアンテナ1(アンテナ1a〜1dのいずれかに対応)に対するチューナ部2(チューナ部2a〜2dのいずれかに対応)の増幅率が、予め設定された増幅率A1によって設定される。この増幅率A1による増幅量は十分に小さく、増幅率A1と設定されたチューナ部2(チューナ部2a〜2dのいずれかに対応)による増幅されて得られた時間及び周波数平均信号レベルが、目標値Lよりも小さい値となる。
本例においても、上述の第1例と同様、増幅前のアンテナ1a〜1dの受信電力を示す時間及び周波数平均信号レベルL1〜L4の関係が、図9(a)に示す関係であるとき、最大受信電力を示す時間及び周波数平均信号レベルL1との差が、ΔLa以上となるアンテナ1c,1dが検出される。これにより、増幅率設定部44では、チューナ部2a,2bの増幅率を設定するための目標値をLに設定するとともに、チューナ部2c,2dの増幅率をA1に設定する。このとき、例えば、増幅後の時間及び周波数平均信号レベルが第2例の目標値Lkに近い値となるように、増幅率A1をLk/(L−ΔLa)よりも小さい値に設定しても構わない。
これにより、アンテナ1a,1bの受信電力を示す時間及び周波数平均信号レベルが目標値Lとなるように、チューナ部2a,2bそれぞれへの増幅率L/L1,L/L2が設定されることで、図9(d)に示すように、増幅後のアンテナ1a,1bの受信電力を示す時間及び周波数平均信号レベルがLとなる。又、チューナ部2c,2dそれぞれへの増幅率A1が設定されることで、図9(d)に示すように、増幅後のアンテナ1c,1dの受信電力を示す時間及び周波数平均信号レベルがL3×A1,L4×A1となる。
このとき、アンテナ1a〜1dで受信されるデジタル放送信号に重畳されるノイズも増幅される。よって、チューナ2a〜2dそれぞれでの増幅後の時間及び周波数平均信号レベルに現れるノイズレベルが、アンテナ1a,1b,1c,1dそれぞれに対して、図9(d)に示すように、L/L1×Nz、L/L2×Nz、A1×Nz、A1×Nzとなる。
このように、ノイズレベルも増幅されることとなるが、受信電力に対するノイズの割合となるCNRの大きいアンテナ2c,2dで受信したデジタル放送信号について、チューナ部2c,2dそれぞれにおける増幅率を、その増幅量が十分に小さい値に設定される。これにより、通常モードのままで増幅率を設定した場合と比べて、MRC合成部5で合成される際の各ベースバンド信号より与えられるノイズの絶対量を小さくすることができる。よって、MRC合成部5で合成した後に得られるベースバンド信号へのノイズの影響を抑制することができる。
又、本実施形態の受信装置において、AGC制御部4のON/OFF切換が設定可能であるものとしても構わない。即ち、アンテナ1a〜1dを、例えば、ロッドアンテナなどのように、その受信電力のレベル差が常に同等となるものについては、チューナ部2a〜2dそれぞれの増幅率を変動させる必要がない。そのため、AGC制御部4をOFFに設定することで、チューナ部2a〜2dそれぞれの増幅率を所定値で固定する。
本発明は、移動体通信を行う受信装置に適用可能であるとともに、更に、OFDM方式によるデジタル放送信号を受信する受信装置に適用可能である。又、この受信装置として、車載用の受信装置、又は、携帯電話やPDAなどの放送受信機能を備えた携帯型端末装置に適用可能である。
は、本発明の実施形態における受信装置の内部構成を示すブロック図である。 は、図1の受信装置における直交復調部の構成を示すブロック図である。 は、OFDMシンボル列におけるパイロットシンボルとデータシンボルの関係を示す図である。 は、図1の受信装置におけるAGC制御部の構成を示すブロック図である。 は、マルチパスの有無に応じて変化させる平均値算出用の期間を示す図である。 は、受信装置の移動状況による受信電力の変遷を示す図である。 は、図1の受信装置におけるアンテナそれぞれの受信電力の関係を示す図である。 は、図1の受信装置におけるアンテナそれぞれの受信電力の通常モードにおける増幅前後の関係を示す図である。 は、図1の受信装置におけるアンテナそれぞれの受信電力の増幅率制限モードにおける増幅前後の関係を示す図である。
符号の説明
1a〜1d アンテナ
2a〜2d チューナ部
3a〜3d 直交復調部
4 AGC制御部
5 MRC合成部
6 デジタル復調部
7 MPEGデコーダ

Claims (9)

  1. デジタル放送信号を受信する複数のアンテナと、該複数のアンテナそれぞれで受信したデジタル放送信号を選局してベースバンド信号を取得して各キャリアに分割する前記アンテナと同数のチューナ部と、該複数のチューナ部で取得されたベースバンド信号をキャリア毎に合成する合成部と、を備える受信装置において、
    前記複数のチューナ部で取得された複数のベースバンド信号それぞれの信号レベルを検出する信号レベル検出部と、
    該信号レベル検出部で検出された前記複数のベースバンド信号それぞれの信号レベルによって、前記チューナ部での選局後の増幅率を設定する増幅率設定部と、
    前記信号レベル検出部で検出された前記ベースバンド信号それぞれの信号レベルを比較し、この比較結果に基づいて、前記増幅率設定部での増幅率設定動作を第1モード及び第2モードによる動作に切り換えるモード切換制御部と、
    を備え、
    前記複数のベースバンド信号それぞれの信号レベルの格差が所定値より小さく、前記増幅率設定部での増幅率設定動作を前記第1モードに設定したとき、
    前記増幅率を設定する際の前記ベースバンド信号の信号レベルに対する第1目標値を一定として、前記増幅率設定部が増幅率設定動作を行い、
    前記複数のベースバンド信号それぞれの信号レベルの格差が所定値以上となり、前記増幅率設定部での増幅率設定動作を前記第2モードに設定したとき、
    その信号レベルが他のベースバンド信号と比べて小さいと判断される第1ベースバンド信号を取得する第1チューナ部での増幅率を、前記第1モードで設定した場合に設定される場合の増幅率に比べて小さい値に設定し、該第1ベースバンド信号以外の前記ベースバンド信号を取得する第2チューナ部での増幅率については、前記第1モードと同一の前記第1目標値によって設定することを特徴とする受信装置。
  2. 前記増幅率設定部において前記第2モードによる増幅率設定動作が行われるとき、前記第1チューナ部での増幅率が、前記第2チューナ部に対して設定された増幅率によって設定されることを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記増幅率設定部において前記第2モードによる増幅率設定動作が行われるとき、前記第1チューナ部での増幅率を、前記第2チューナ部に対して設定された増幅率のうち最小となる増幅率とすることを特徴とする請求項2に記載の受信装置。
  4. 前記増幅率設定部において前記第2モードによる増幅率設定動作が行われるとき、前記第1チューナ部での増幅率が、前記第1目標値よりも値が小さい第2目標値に基づいて設定されることを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  5. 前記増幅率設定部において前記第2モードによる増幅率設定動作が行われるとき、前記第1チューナ部での増幅率が、予め設定された一定の値とされることを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  6. 前記信号レベル検出部で検出した信号レベルを平均化して、前記増幅率設定部に平均化した信号レベルを出力する平均値演算部と、
    前記複数のチューナ部で取得された複数のベースバンド信号がマルチパスの影響を大きく受けているか否かの判定を行うことで、前記複数のアンテナによる受信環境を判定する受信環境判定部と、
    を更に備え、
    前記受信環境判定部で、マルチパスの影響を大きく受ける第1受信環境にあることが判定されると、前記平均値演算部において、前記信号レベル検出部で検出した信号レベルを平均化する期間を、マルチパスの影響の小さい第2受信環境において設定される場合よりも短く設定することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の受信装置。
  7. 前記受信環境判定部において、直交復調後の前記ベースバンド信号の周波数方向における信号レベルの変遷を計測することで、マルチパスによる影響の大小を判定することを特徴とする請求項6に記載の受信装置。
  8. 複数のアンテナそれぞれで受信したデジタル放送信号を選局する前記アンテナと同数のチューナ部で取得された複数のベースバンド信号それぞれの信号レベルを検出する信号レベル検出ステップと、
    該信号レベルステップで検出された前記複数のベースバンド信号それぞれの信号レベルによって、前記チューナ部での選局後の増幅率を設定する増幅率ステップと、
    前記信号レベルステップで検出された前記ベースバンド信号それぞれの信号レベルの比較し、この比較結果に基づいて、前記増幅率設定ステップでの増幅率設定動作を第1モード及び第2モードによる動作に切り換えるモード切換制御ステップと、
    を備え、
    前記複数のベースバンド信号それぞれの信号レベルの格差が所定値より小さく、前記増幅率設定ステップでの増幅率設定動作を前記第1モードに設定したとき、
    前記増幅率を設定する際の前記ベースバンド信号の信号レベルに対する第1目標値を一定として、前記増幅率設定ステップでの増幅率設定動作を行い、
    前記複数のベースバンド信号それぞれの信号レベルの格差が所定値以上となり、前記増幅率設定ステップでの増幅率設定動作を前記第2モードに設定したとき、
    前記増幅率設定ステップにおいて、その信号レベルが他のベースバンド信号と比べて小さいと判断される第1ベースバンド信号を取得する第1チューナ部での増幅率を、前記第1モードで設定した場合に設定される場合の増幅率に比べて小さい値に設定し、該第1ベースバンド信号以外の前記ベースバンド信号を取得する第2チューナ部での増幅率については、前記第1モードと同一の前記第1目標値によって設定することを特徴とする受信信号増幅率設定方法。
  9. 前記信号レベル検出ステップで検出した信号レベルを平均化して、前記増幅率設定部に平均化した信号レベルを出力する平均値演算ステップと、
    前記複数のチューナ部で取得された複数のベースバンド信号がマルチパスの影響を大きく受けているか否かの判定を行うことで、前記複数のアンテナによる受信環境を判定する受信環境判定ステップと、
    を更に備え、
    前記受信環境判定ステップで、マルチパスの影響を大きく受ける第1受信環境にあることが判定されると、前記平均値演算ステップにおいて、前記信号レベル検出部で検出した信号レベルを平均化する期間を、マルチパスの影響の小さい第2受信環境において設定される場合よりも短く設定することを特徴とする請求項8に記載の受信信号増幅率設定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009094821A (ja) * 2007-10-09 2009-04-30 Casio Comput Co Ltd 利得制御装置、利得制御方法、および、受信装置

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