JP2010117142A - 欠陥検査装置および欠陥検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】短い検査時間でかつ、簡単な搬送機構によって、ソルダレジストが塗布された部分とそうでない部分の欠陥検査を行える装置及び方法を提供すること。
【解決手段】光の反射率が異なる領域を有する回路パターンの欠陥検査を行う回路パターンの検査装置であって、
回路パターンに光を照射する照明手段と、
前記回路パターンの画像データを取得する撮像手段と、
前記取得後の画像データを画素値が異なる領域ごとに分割する画像領域分割手段と、
前記分割された領域のうち、検査対象とする領域の階調数を変換する階調数変換手段と、
前記変換前または変換後の画像データに基づいて欠陥を検出する欠陥検出手段
を備えた回路パターンの欠陥検査装置。
【選択図】図1
【解決手段】光の反射率が異なる領域を有する回路パターンの欠陥検査を行う回路パターンの検査装置であって、
回路パターンに光を照射する照明手段と、
前記回路パターンの画像データを取得する撮像手段と、
前記取得後の画像データを画素値が異なる領域ごとに分割する画像領域分割手段と、
前記分割された領域のうち、検査対象とする領域の階調数を変換する階調数変換手段と、
前記変換前または変換後の画像データに基づいて欠陥を検出する欠陥検出手段
を備えた回路パターンの欠陥検査装置。
【選択図】図1
Description
本発明は、プリント基板回路パターン、LSI回路パターンの欠陥を画像処理により自動的に検査する回路パターンの検査装置および検査方法に関する。
回路パターンの欠陥検査方法は、基準となるパターンと検査対象となる被検査物を比較し、その違いを欠陥として検出する方法が従来から提案されている(特許文献1参照)。
ところで、回路パターンの中にはソルダレジストを塗布してパターンを保護している部分がある。ソルダレジストは回路パターン中の銅箔部分の酸化防止や半田付けが予定されている部分以外の半田付けによる短絡防止や配線パターンの機械的な保護の目的で、回路パターン中の半田付け予定部分以外の部分に塗布される。
従ってソルダレジストには、電気絶縁性、耐熱性、耐候性などが要求される。そのため、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン、ポリイミド樹脂といった熱硬化性の樹脂が主として利用される。通常は目視検査時に検査員の視覚疲労を軽減するために緑色の半透明に着色されている。
つまり、回路パターン中には、緑色の半透明になった部分とそうでない部分が混在する場合がある。ソルダレジストを塗布された部分は、画像データとしては、輝度が低い部分となり、塗布されていない部分は輝度は高い部分となる。回路パターンの検査装置は、このように輝度の高い部分と低い部分の欠陥検査に対応する必要がある。
このような要求に対して、特許文献2では、検査装置に、ソルダレジスト塗布部分用とソルダレジストがない部分用の2種類の照明を用意する発明が開示されている。これらの2種類の照明はその設置角度が異なっており、一方の照明はソルダレジストが無い部分の検査用に出射光量が調整され、他方の照明はソルダレジストがある部分の検査用に出射光量が調整されている。ある被検査物に対して、2つの照明を切り替えて照射し、2回検査することで、ソルダレジストが塗布された部分とそうでない部分を検査しようとするものである。
特公昭59−024361号公報
特開2007−139676号公報
しかしながら、特許文献2の装置では、照明が2種類必要となるので装置コストが高くなる。さらに、1つの被検査パターンに対して2回検査する必要がある。この場合、検査時間が長くなるうえに、撮像手段としてラインセンサカメラを用いた場合、被検査物を往復させる機構が必要となり、被検査物搬送の機構が複雑になるという問題が生じる。
本発明はこのような課題に鑑みて想到されたものである。すなわち、短い検査時間でかつ、簡単な搬送機構によって、ソルダレジストが塗布された部分とそうでない部分の欠陥検査を行える装置及び方法を提供することにある。
すなわち、本発明は、光の反射率が異なる領域を有する回路パターンの欠陥検査を行う回路パターンの検査装置であって、
回路パターンに光を照射する照明手段と、
前記回路パターンの画像データを取得する撮像手段と、
前記取得後の画像データを画素値が異なる領域ごとに分割する画像領域分割手段と、
前記分割された領域のうち、検査対象とする領域の階調数を変換する階調数変換手段と、
前記変換前または変換後の画像データに基づいて欠陥を検出する欠陥検出手段
を備えた回路パターンの欠陥検査装置である。
回路パターンに光を照射する照明手段と、
前記回路パターンの画像データを取得する撮像手段と、
前記取得後の画像データを画素値が異なる領域ごとに分割する画像領域分割手段と、
前記分割された領域のうち、検査対象とする領域の階調数を変換する階調数変換手段と、
前記変換前または変換後の画像データに基づいて欠陥を検出する欠陥検出手段
を備えた回路パターンの欠陥検査装置である。
本発明は、1回の検査において、ソルダレジストが塗布された部分のリード線部、または塗布されていない部分のリード線部をそれぞれ抽出し、リード線部の画素値を所定の値に変換してデータ処理することによって、1回の検査で、ソルダレジストがある部分と無い部分における回路パターンリード線の欠点を同じ精度で検査できるという効果を有する。
図1に本発明の検査装置の構成を示す。本発明の検査装置は、撮像手段1、照明手段2、画像処理手段3から構成される。画像処理手段3はMPU(Micro Processer Unit)と処理プログラムで実現することができる。また、MPUとプログラムではなく、ハードウェアで実現してもよい。
さらに画像処理手段3は、撮像手段1によって得られた画像に対し、画像データ値を複数の所定の画素値範囲の領域に分割する画像領域分割手段4と、画像領域分割手段4によって分割された領域のうち、検査対象とする領域の階調数を変換する階調数変換手段5と、前記変換前または変換後の画像データから欠点を検出する欠点検出手段6を含む。なお、図1では画像領域分割手段4、階調数変換手段5および欠点検出手段6は、すべて同一の画像処理手段3に含まれるように表されているが、もちろん、別々のハードウェアで実現されていてもよい。また、同一の画像処理手段3に含まれる場合においても、それぞれ独立したMPUとプログラムで実現されていてもよい。ただし、1つのMPUとプログラムでこれらすべてを動作させる方が、装置構成及び処理速度の点において好ましいため、以下では図1の構成に基づいて説明する。
本発明において、階調数とは、画像データの有する画素値の幅をいう。画素値は回路パターンの反射率の異なる領域ごとに異なる。また、同じ反射率の領域であっても、一定の幅にばらつく。全階調数とは、撮像に用いたカメラ自身が有する階調数に対応し、例えば8ビット(256階調)のカメラを用いた場合の全階調数は256である。また、本発明において、有効階調数とは、画像領域分割手段4によって分割された各領域における平均画素値の上下の一定の幅をいう。有効階調数は、欠陥検査が精度よく行える程度の幅が設定されていればよく、各領域における画素値の最大値から最小値までの幅とすることもできるし、この幅よりやや広く、あるいはやや狭くすることもできる。
撮像手段1は、被検査物10の一面側に配置され、被検査物10の表面を撮像し、画像データを取得する。従って、撮像手段1は、受光した光を電子データに変換するため光変換素子に被検査物10の表面の像を取り込むためのレンズ系を含む。光変換素子としては、CCDやCMOSが好適に利用することができ、撮像手段1としては、光変換素子が2次元に配列されたエリアセンサカメラや、光変換素子が1次元に配列されたラインセンサカメラを用いることができる。
撮像手段1としてエリアセンサカメラを用いる場合は、撮像手段1を被検査物10の表面に対して垂直に配置することが好ましい。垂直に配置することで、撮像領域全体にフォーカスが合った画像データを得ることができる。
撮像手段1としてラインセンサカメラを用いる場合は、撮像手段1の光変換素子の配列方向と被検査物10の表面が平行となるように撮像手段1を配置すればよい。
また、ラインセンサカメラを用いる場合は、撮像手段1の光変換素子の配列方向と垂直なる方向に、被検査物10と撮像手段1を相対的に移動させるための図示していない搬送手段を用い、被検査物10と撮像手段1を相対的に移動させながら撮像することが好ましい。
撮像手段1としては、一般的に撮像視野幅方向の画素数を多くできるなどの理由からラインセンサカメラの方が好ましい。また、撮像手段1の光変換素子の数については、被検査物10の検査領域や検出したい欠点のサイズなどに応じて決定することができる。
撮像手段1の電子データ出力方式はデジタル、アナログどちらでもよい。デジタル方式の場合は、各変換素子の電子データをデジタル値に量子化して出力する。量子化する際は8ビットや10ビットのデジタル値に変換する。ビット数、すなわち画像データ値の画素値の階調数が大きいほどコントラストが低い欠点を高精度に検出することができるので好ましい。アナログ方式の場合は、各光変換素子の電子データを電圧に変換して出力する。この場合、後述する画像処理手段3に撮像手段1からのアナログデータをデジタルデータに変換する機能を備えていることが好ましい。
照明手段2は被検査物10に対して撮像手段1と同じ面側に配置され、所定の照射角度で照射するように配置されている。照明手段2の光源としては、点光源でも良いし、撮像手段1の視野幅方向に平行なライン照明を配置しても良い。また、照明は1つでも良いし、複数の照明をそれぞれ所定の光照射角度で照射するように配置しても良い。複数配置すると、被検査物10の表面に、複数の方向から光が照射されることになる。複数の方向から光を照射することにより、撮像手段1の撮像範囲を均一に照射することができるので、撮像範囲全体について検査精度を均一にすることができるので、好ましい態様である。
複数の照明を用いる場合、例えば点光源の場合は、前記照明と同様の照明を撮像手段1に対して前記照明と反対側に配置して2方向から光を照射することができる。あるいは、複数の照明を撮像手段1の撮像軸を中心に、多角形あるいは円形に配置してそれぞれの照明の光照射角度を所定の角度となるように配置しても良い。また、ライン照明の場合も、視野幅方向の両端側に設置することにより2方向から照射することができる。ライン照明の場合、一定の範囲を均一に照射することができるので好ましい態様である。
さらに、照明手段2から照射される光は指向性が高いことが好ましい。ここでの指向性とは、照明手段2の光照射端の一点から出射される光の広がりを表しており、指向性が高い光とはある一点から出射された光のほとんどが狭い角度の範囲内へ進む光のことを言う。一方、指向性が低い光とは、ある一点から出射された光が様々な方向へ進む光のことを言う。本発明では、出射される光の60%以上の光が、最も強い光量の方向に対して±30°の範囲内に進む程度に指向性が高いことが好ましい。
照明手段2の種類としては、LED、光ファイバをライン型や矩形などに配列したものでもよい。光ファイバの場合、光源としてはハロゲンやメタルハライドなどを用いることができる。どの種類においても、光量調整可能であることが好ましい。LEDは白色の他、赤や緑、青などを用いることができる。
次に、画像処理手段3について説明する。画像処理手段3は撮像手段1と電気的に接続されており、撮像手段1が撮像した画像データを入力できる。画像データは画像処理手段3中の画像領域分割手段4に入力され、画像領域分割手段4で処理された画像データは階調数変換手段5へ入力される。さらに階調数変換手段5で処理された画像データは欠点検出手段6へ入力される。
画像処理手段3に含まれる各機能については、後記の本発明の検査装置を用いた回路パターンの検査方法の説明の中で、具体的に説明する。
欠点検出手段6は、欠点検出手段6内に予め記憶しておいた被検査物10の正常パターンデータと撮像手段1によって得られた被検査物10の画像データを比較し、比較結果に基づいて被検査物10の回路パターンの欠点を検出する。
ここで、被検査物10とは図2に示すような回路パターンであり、ベースフィルム11上にリード線12が形成されており、さらにソルダレジスト13が塗布されている部分と塗布されていない部分が存在する。回路パターンの欠点とは、回路のリード線が断線した「オープン」や、リード線幅が正常より細い「欠け」、正常なパターンでは接続されていないリード線同士が接続されている「ショート」などがある。
また、上記被検査物10の正常パターンは、欠点の無い回路パターンを撮像して得られたデータや、回路パターンの設計図などを用いることができる。
次に、本発明の検査装置を用いて回路パターンを検査する方法について説明する。照明手段2から被検査物10に光を照射し、撮像手段1で被検査物10表面を撮像する。撮像手段1がエリアセンサカメラの場合、被検査物10と撮像手段1は相対的に静止した状態で撮像することが好ましい。撮像手段1がラインセンサカメラの場合は、被検査物10と撮像手段1は相対的に静止していても移動していてもよい。
エリアセンサカメラを用いる場合においても、ラインセンサカメラを用いる場合においても、被検査物10を撮像する領域内に、ソルダレジストで覆われたリード線部分と覆われていないリード線部分が含まれるように画像データを取得する。
被検査物10の表面はベースフィルム11、リード線12、ソルダレジスト13の有無によって反射率が異なるので、反射率に応じて画素値が異なる画像データが得られる。得られた画像データには(1)ソルダレジストで覆われていないリード線部分、(2)ソルダレジストで覆われたリード線部分、(3)ソルダレジストで覆われていないベースフィルム部分、(4)ソルダレジストで覆われたベースフィルム部分、の4種類が存在し、(1)での反射率が最も高く、(1)→(2)→(3)→(4)の順に反射率が低くなる。したがって、得られた画像データは4つの画素値近傍を持つ領域に分別できる。なお、これらの領域は、通常、有効階調数もそれぞれ異なる。
画像領域分割手段4はこれらの領域を分割する。まず、上記(1)〜(4)の領域を含む画像を一度撮像し(これを「予備画像」という)、上記(1)〜(4)の領域の平均画素値と各領域の有効階調数を予め決定しておく。リード線の表面は微小な表面粗さがあるので、リード線表面で反射した光は撮像手段1には均一な光量は入射しない。したがって、撮像画像中のリード線部表面の画素値は所定の範囲の値となる。有効階調数は、この幅を考慮して決定しておく。
この状態で、検査対象の画像を得る。得られた画像データから(1)の領域を分割するには、得られた画像データに対し、予め決定した(1)の領域の平均画素値を中心とした有効階調数の範囲の画素値を持つ画素のみを残し、範囲に含まれない画素値を持つ画素の画素値を0に変換する。こうして得られた画像データを画像データ(1)とする。領域(2)〜(4)に対しても同様の処理を行うことによって画像データ(2)〜(4)を得ることができる。
画素値が最も高い領域と次に画素値が高い2つの領域がそれぞれ、ソルダレジストに覆われていない部分のリード線部とソルダレジストに覆われていないリード線部となる。画像領域分割手段4は、画像データ(1)〜(4)の中から、2つのリード線の領域、すなわち画像データ(1)と(2)を抽出する。
画像領域分割手段4によって抽出された上記2つの領域に対し、画素値変換手段5によって少なくとも1つの領域内の画素値の階調を変換する。この変換により、2つの領域の有する有効階調数を近い値とすれば、両方の領域を同程度の精度で検査できるようになる。特に、有効階調数が最終的に略同一になれば、これらの領域はほぼ同じ精度で検査できるため好ましい。階調変換は一方の領域だけ行ってもよいし、両方の領域について行ってもよい。また、変換後の有効階調数は、当初の画像データの全階調数以下の所定の画素値範囲であればいくらでもよいが、大きすぎるとデータ容量が大きくなって検査に時間がかかり、小さすぎると検査精度が悪くなるため、256〜1024階調程度が好ましい。
以下、例として、撮像手段1として、画素値階調数が8ビット(256階調)のカメラを用いた場合の撮像画像について説明する。
図2に示す被検査物10を256階調のカメラで撮像し画像データを得る。図2に示すように、被検査物10のリード線表面に凹凸欠点50、51があると、凹凸欠点50、51を通る画素データ値のプロファイル(図2のA−Bのプロファイル)は図3のようになる。図3では、ソルダレジストに覆われていないリード線部の平均画素値が例えば200である。また、前述のように、リード線の表面粗さにより、リード線部の画素値はある範囲の階調数(画素値の幅)があり、平均画素値に対して±30程度であるとする。一方、ソルダレジストに覆われているリード線部の平均画素値は100で、リード線表面粗さによる画素値の階調数は平均値±10程度であるとする。
ここで、凹凸欠点部で反射した光の一部は撮像手段1に入射しないので、凹凸欠点部の画素値は正常部に比べて小さくなる。ソルダレジストに覆われていないリード線部では凹凸欠点部50の画素値52は正常部に比べて50程度小さくなり、ソルダレジストに覆われているリード線部では凹凸欠点部51の画素値53は正常部に比べて15程度小さい値となる。
ソルダレジストに覆われていないリード線部では、表面粗さによる画素値の最低値(平均画素値−30)と凹凸欠点部の画素値(平均画素値−50)の差が大きいので(約20程度)、凹凸欠点の検出が容易である。一方、ソルダレジストに覆われているリード線部では、表面粗さによる画素値の最低値(平均画素値−10)と凹凸欠点部の画素値(平均画素値−15)の差が小さいので(約5程度)、凹凸欠点の検出精度が低くなる。また、ソルダレジストに覆われているリード線部と覆われていないリード線部の凹凸欠点の検出精度が異なってしまう。
この画像データを、縦方向に引き伸ばす、すなわち、すべての画素値を例えば16倍すれば、見かけ上、表面粗さによる画素値の最低値と凹凸欠点部の画素値の差は大きくなるため、検出精度が上がるようにも思われる。しかし、欠点かそうでないかを判断するための閾値についても同様に16倍の幅が生じるため、実際の精度は上がっていない。また、ソルダレジストで覆われたリード部とソルダレジストで覆われていないリード部で検出精度が異なっているという状況にも変わりはない。
そこで、撮像手段1として、画素値階調数が12ビット(4096階調)のカメラを用いた場合について考える。
図2に示す被検査物10を4096階調のカメラで撮像し画像データを得ると、凹凸欠点50、51を通る画素データ値のプロファイル(図2のA−Bのプロファイル)は図4のようになる。
ソルダレジスト13に覆われていないリード線12の平均画素値は3200で、表面粗さによる階調数は平均画素値に対して±480程度であるとする。また、ソルダレジスト13に覆われていないリード線表面の凹凸欠点部50の画素値52は平均値−800程度であるとする。
一方、ソルダレジスト13に覆われているリード線12の平均画素値は1600で、表面粗さによる階調数は平均画素値に対して±160程度であるとする。また、ソルダレジスト13に覆われているリード線表面の凹凸欠点部51の画素値53は平均値−230程度であるとする。
ここで、画像領域分割手段4は、撮像画像データ中から、2400〜3700の画素値を持つ領域を有効階調数として抽出し、この領域をソルダレジストに覆われていないリード線領域とする。さらに、1350〜1750の画素値を持つ領域を有効階調数として抽出し、この領域をソルダレジストに覆われているリード線領域とする。なお、これらの値は予備画像から予め決定できる。
このまま凹凸欠点の検査を行おうとすると、画像データの容量が非常に大きいため、検査に時間がかかる。また、ソルダレジストで覆われたリード部とソルダレジストで覆われていないリード部で検出精度が異なっているという状況にも変わりはない。
そこで、次に、階調変換手段5は、ソルダレジストに覆われていないリード線領域の画像データに対して、有効階調数を256階調に変換する。領域内のある画素の、変換前の画素値をX1、変換後の画素値をX2とすると、変換式は以下のようになる。
X2=((X1−2400)/(3700−2400))×256
そうすると、変換後は、リード線の平均画素値は157程度で、表面粗さによる階調数は平均画素値に対して±95程度である。また、凹凸欠点の画素値は画素値の平均値−157程度程度(ほぼ0)になる。
そうすると、変換後は、リード線の平均画素値は157程度で、表面粗さによる階調数は平均画素値に対して±95程度である。また、凹凸欠点の画素値は画素値の平均値−157程度程度(ほぼ0)になる。
次に、画素値階調変換手段5は、ソルダレジストに覆われているリード線領域の画像データに対して、有効階調数を256階調に変換する。領域内のある画素の、変換前の画素値をX3、変換後の画素値をX4とすると、変換式は以下のようになる。
X4=(X3−1350)/(1750−1350)×256
そうすると、変換後は、リード線の平均画素値は160程度で、表面粗さによる階調数は平均画素値に対して±95程度である。また、凹凸欠点の画素値は画素値の平均値−160程度(ほぼ0)になる。
そうすると、変換後は、リード線の平均画素値は160程度で、表面粗さによる階調数は平均画素値に対して±95程度である。また、凹凸欠点の画素値は画素値の平均値−160程度(ほぼ0)になる。
このように、画素階調数が大きい撮像手段を用い、ソルダレジストに覆われていないリード線領域、ソルダレジストに覆われているリード線領域を抽出し、それぞれの階調数を合わせた画像データに変換することによって、ソルダレジストに覆われていない部分、ソルダレジストに覆われている部分の、リード線の欠点を同程度の精度で検出することができる。また、画像データを小さく変換しているため、検査時間も短縮できる。
なお、今回撮像手段1として画素値階調数が12ビット(4096階調)のカメラを用いた例を示したが、9ビット(512階調)や10ビット(1024階調)、11ビット(2048階調)のカメラを用いても良い。階調数が大きいほど、欠点と正常部の画素値の差を大きくすることができるので好ましい。
また、階調数変換手段5で256階調に変換したが、これは、一般的に画像処理は256階調の画像データを用いており、市販の画像処理ツールが使えるためであり、原理的には必ずしも256階調に変換する必要はない。ただし、検査速度を速めるため、変換後の階調数は元の画像データの全階調数以下であることが好ましい。
また、ソルダレジストに覆われていない部分、ソルダレジストに覆われている部分それぞれの領域の画素値の階調数を256階調に変換したが、必ずしも同じ階調数に変換する必要はなく、ソルダレジストに覆われていない部分は200階調、ソルダレジストに覆われている部分は256階調に変換する、という方法も用いることができる。
本発明は、回路パターンの検査装置に好適に利用することができる。
1 撮像手段
2 照明手段
3 画像処理手段
4 画像領域分割手段
5 画素値階調数変換手段
6 欠点検出手段
10 被検査物
11 ベースフィルム
12 リード線
13 ソルダレジスト
50 ソルダレジストに覆われていないリード線表面の凹凸欠点部
51 ソルダレジストに覆われているリード線表面の凹凸欠点部
52 ソルダレジストに覆われていないリード線表面の凹凸欠点部の画素値
53 ソルダレジストに覆われているリード線表面の凹凸欠点部の画素値
Claims (10)
- 光の反射率が異なる領域を有する回路パターンの欠陥検査を行う回路パターンの検査装置であって、
回路パターンに光を照射する照明手段と、
前記回路パターンの画像データを取得する撮像手段と、
前記取得後の画像データを画素値が異なる領域ごとに分割する画像領域分割手段と、
前記分割された領域のうち、検査対象とする領域の階調数を変換する階調数変換手段と、
前記変換前または変換後の画像データに基づいて欠陥を検出する欠陥検出手段
を備えた回路パターンの欠陥検査装置。 - 階調数変換手段が、すべての検査対象領域の有効階調数が略同一となるように変換するものである請求項1に記載の回路パターンの欠陥検査装置。
- 前記取得後の画像データの全階調数が1024以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の回路パターンの欠陥検査装置。
- 階調数変換後の全階調数が256であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の回路パターンの欠陥検査装置。
- 回路パターンがベースフィルム上に形成されたリード線で、回路パターン上にソルダレジストが塗布されており、前記所定の領域がソルダレジスト有りのリード線部であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のパターンの欠陥検査装置。
- 光の反射率が異なる領域を有する回路パターンの欠陥検査を行う方法であって、
回路パターンに光を照射する工程と、
前記回路パターンの画像データを取得する工程と、
前記取得後の画像データを画素値が異なる領域ごとに分割する工程と、
前記分割された領域のうち、検査対象とする領域の階調数を変換する工程と、
前記変換前または変換後の画像データに基づいて欠陥を検出する工程
を備えた回路パターンの欠陥検査方法。 - 階調数を変換する工程が、すべての検査対象領域の有効階調数が略同一となるように変換するものである請求項6に記載の回路パターンの欠陥検査方法。
- 前記取得後の画像データの全階調数が1024以上であることを特徴とする請求項6または7に記載の回路パターンの欠陥検査方法。
- 階調数変換後の全階調数が256であることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の回路パターンの欠陥検査方法。
- 回路パターンがベースフィルム上に形成されたリード線で、回路パターン上にソルダレジストが塗布されており、前記所定の領域がソルダレジスト有りのリード線部であることを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載のパターンの欠陥検査方法。
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