JP2010116888A - 圧縮機用制御弁及び、この制御弁を用いた圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】十分な量の冷媒を冷凍サイクルに送り出すことができ、熱交換量を増大させることが可能な圧縮機用制御弁を提供する。
【解決手段】エンジンからの回転駆動力で冷媒を圧縮する圧縮機構9と、この圧縮機構9によって圧縮された冷媒が吐出される高圧室11と、この高圧室11内の冷媒を外方へ送り出す高圧吐出通路15とを備えた圧縮機1に用いられ、前記高圧室11と高圧吐出通路15との間に設けられて高圧室11内の冷媒圧力と高圧吐出通路15内の冷媒圧力との差圧を感知して開閉する圧縮機用制御弁33である。制御弁33は、前記差圧を感知する差圧感知部37,43と、前記高圧室11内の冷媒を高圧吐出通路15へ導く冷媒通路部338,44とが別に設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用エアコンに用いられる圧縮機用の制御弁及び、この制御弁を用いた圧縮機に関する。
クラッチレスコンプレッサ等の圧縮機では、斜板式の圧縮機構で圧縮された冷媒を高圧室に供給し、高圧室から高圧吐出通路を通って冷凍サイクルに吐出している。高圧室と高圧吐出通路の間には、高圧室の内部の冷媒が一定の圧力になるまで高圧吐出通路との遮断を行う一方、高圧室の内部が一定以上の圧力となってときに高圧吐出通路と連通させて冷媒を同通路に送り出すための制御弁(チェックバルブ)が配置されている。
特許文献1に記載されている従来の制御弁は、高圧室と高圧吐出通路とを仕切る筒状のハウジングと、ハウジング内にスライド自在に収容されたスライド弁と、スライド弁がハウジングに当接するように付勢するバネとを備えている。又、ハウジングには、冷媒穴が形成され、スライド弁の対向部位には、冷媒穴を塞ぐ閉鎖凸部が形成されている。
この構造の制御弁では、高圧室内の冷媒の圧力がバネの付勢力よりも小さいとき、閉鎖凸部が冷媒穴を塞ぐため、冷媒が高圧室から高圧吐出通路に流れ出ることがない。しかし、圧縮機構の作動によって高圧室の冷媒圧が増大して、高圧室内の圧力がバネの付勢力よりも大きくなると、冷媒穴部分でスライド弁が押されるため、閉鎖凸部が冷媒穴から離れて冷媒穴が開放される。この開放によって、冷媒は冷媒穴からハウジングの内部に流れ込み、ハウジングとスライド弁との間の通路を流れた後、高圧吐出通路に流れて冷凍サイクルに送り出される。
このような制御弁は、ハウジングの冷媒穴及びスライド弁の閉鎖凸部とによって、高圧室内の冷媒圧力と高圧吐出通路内の圧力との差圧を感知し、これらの間の差圧に応じて開閉が行われるものである。
WO2002−61280号公報
従来の制御弁では、高圧室の内部の圧力が大きくなってスライド弁が開いたとき、冷媒はハウジングの冷媒穴からハウジング内に流れ込んで外部の冷凍サイクルに送り出される。しかし、このような構造では、差圧を感知する冷媒穴を通じて冷媒がハウジング内に吐出されるため、十分な量の冷媒を冷凍サイクルに送り出すことができない。このため、冷凍サイクル内での熱交換量が低下し、車内の温度調整を迅速に行うことができない問題を有している。
そこで、本発明は、十分な量の冷媒を冷凍サイクルに送り出すことができ、熱交換量を増大させることが可能な圧縮機用制御弁及びこの圧縮機用制御弁を用いた圧縮機の提供を目的とする。
請求項1記載の発明の圧縮機用制御弁は、エンジンからの回転駆動力で冷媒を圧縮する圧縮機構と、この圧縮機構によって圧縮された冷媒が吐出される高圧室と、この高圧室内の冷媒を外方へ送り出す高圧吐出通路とを備えた圧縮機に用いられ、前記高圧室と高圧吐出通路との間に設けられて高圧室内の冷媒圧力と高圧吐出通路内の冷媒圧力との差圧を感知して開閉する圧縮機用制御弁であって、前記差圧を感知する差圧感知部と、前記高圧室内の冷媒を高圧吐出通路へ導く冷媒通路部とが別に設けられていることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明であって、前記制御弁は、一側が開放され他側が底壁で閉塞された筒状のハウジングと、一側が開放され他側が底壁で閉塞されて前記ハウジング内にスライド自在に収容されたスライド弁と、前記スライド弁の内部に収容され前記高圧吐出通路の開口縁部に当接すると共に前記スライド弁の底壁に当接してスライド弁をハウジング側へ付勢するバネ体とからなり、前記ハウジングの底壁には差圧感知穴が貫通形成され、前記ハウジングの側壁にはハウジング冷媒通路穴が貫通形成され、前記スライド弁の底壁には前記差圧感知穴を開閉可能な差圧感知突起が形成され、前記スライド弁の側壁には、前記バネ体の付勢力より前記差圧が大きいときスライド弁がハウジング内をスライドして前記ハウジング冷媒通路穴と連通するスライド弁冷媒通路穴が貫通形成され、前記差圧感知部が前記差圧感知穴と前記差圧感知突起とで構成され、前記冷媒通路部が前記ハウジング冷媒通路穴と前記スライド弁冷媒通路穴とで構成されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明であって、 前記ハウジング冷媒通路穴とスライド弁冷媒通路穴との面積がスライド弁の内径面積より小さく、前記差圧と差圧感知穴の面積の積が前記バネ体の付勢力より大きいとき、前記高圧室と前記高圧吐出通路とが連通した開放状態となることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2又は3の発明であって、前記スライド弁冷媒通路穴は、前記スライド弁の側壁の周方向全域にわたり形成された冷媒通路溝の底部に、周方向にわたり形成された複数個の貫通穴からなることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかにに記載の圧縮機用制御弁(33)を圧縮機に用いたことを特徴とする。
本発明によれば、高圧室内の冷媒圧力と、高圧吐出通路内の圧力との差圧を感知する感知部と、冷媒を高圧吐出通路に導く冷媒通路部とが別に設けられているため、十分な量の冷媒を吐出することができる。これにより、冷凍サイクルの熱交換量を増大させることができ、車内の温度調整を迅速に行うことができる。
以下、本発明を図示する実施形態により具体的に説明する。図1は、本発明の一実施形態の制御弁33が組み込まれた圧縮機1の全体断面図、図2〜図4は、制御弁33の動作を示す図1におけるM部拡大断面図、図5は、制御弁33の分解断面図、図6は、スライド弁37の斜視図、図7及び図8は、この実施形態の作用を説明するグラフである。
この実施形態の圧縮機1は、クラッチレスコンプレッサであり、図1に示すように、内部にクランク室2が形成されたフロントハウジング3と、フロントハウジング3の後端面にバルブプレート4を介して接合されたリアハウジング5と、フロントハウジング3の内部に配置された圧縮機構9とを備えている。
フロントハウジング3の前端部分には、エンジンからの回転力を受ける動力伝達機構7が設けられている。
圧縮機構9は、フロントハウジング3の内部に設けられたシリンダブロック6を備えており、シリンダブロック6には、円周方向に複数の等間隔に配置されたシリンダボア8が形成されている。
リアハウジング5には、冷媒の吸気を行うための低圧室10と、冷媒の吐出を行うための高圧室111とが形成されている。バルブプレート4のシリンダブロック6側には、シリンダボア8と低圧室10とを連通する吸気孔を開閉するための吸気弁12が設けられ、バルブプレート4のリアハウジング5側には、シリンダボア8と高圧室11とを連通する吐出孔を開閉するための吐出弁13が設けられている。又、リアハウジング5には、吸気通路16が形成されると共に、容量制御弁17が設けられている。
圧縮機構9は、上述したシリンダブロック6、駆動軸20、斜板(ウォッブルプレート)25及びピストン27を備えている。駆動軸20は、シリンダブロック6及びフロントハウジング3の中心の支持孔6a、3aに、軸受を介して回転自在に軸支される。駆動軸20の前端は、フロントハウジング3から外部に突出しており、この突出端には動力伝達機構7が連結されている。動力伝達機構7はベルトを介してエンジンに連結されており、これによりエンジンからの駆動力が駆動軸20に伝達される。この伝達によって駆動軸20がクランク室2内で回転する。
斜板25は、クランク室2内に設けられている。クランク室2内には、駆動軸20に固設されて駆動軸20と共に一体回転するラグプレート22と、駆動軸20に摺動自在に嵌装したスリーブ30と、ラグプレート22のアーム22aにピン23によって揺動自在に連結されたジャーナルアーム24とが設けられており、斜板25は、ジャーナルアーム24の端部に軸受を介して回転及び揺動可能に設けられている。ジャーナルアーム24の端部は、スリーブ30の外周面に嵌合している。
ピストン27は、ピストンシュー28を介して斜板25に連結されている。ピストン27はそれぞれのシリンダボア8に進退自在に挿入されており、斜板25の揺動によってシリンダボア8内を往復運動する。
斜板25の傾斜角は、スリーブ30がシリンダブロック6側に接近移動すると減少する。そして、斜板25の傾斜角が略ゼロとなって斜板25が駆動軸20と略直交状態となると、冷媒が最小容量となる。一方、スリーブ30がシリンダブロック6から離れる方向に移動する(図1参照)と、斜板25の傾斜角が増大する。この傾斜角が最大に傾いて、冷媒が最大容量となる。なお、ラグプレート22とスリーブ30との間には、デスストロークスプリング29が配置されている。
圧縮機1の基本機能は、ピストン27のピストン運動により、低圧室9→バルブプレート4→シリンダボア8へと吸入した冷媒を圧縮し、シリンダボア8→バルブプレート4→高圧室11へと吐出するものである。
高圧室11には、高圧吐出通路15が接続されている。高圧吐出通路15は、冷媒を冷凍サイクルに送り出す通路である。この高圧吐出通路15と高圧室11とは、制御弁33によって仕切られており、制御弁33の作動によって冷媒の遮断及び流動が行われる。
図2〜図4に示すように、制御弁33は、ハウジング35と、ハウジング35内に収容されたスライド弁41と、スライド弁41内に設けられたバネ体46とを備えており、その全体が高圧室11内に位置するように設けられている。
ハウジング35は、筒状の側壁35cを有した有底筒状となっており、開放された一側35aが高圧吐出通路15に臨んでいる。ハウジング35の他側35bは、底壁36により閉鎖されている。ハウジング35の底壁36の略中央部分には、差圧感知穴37が貫通するように形成されている。ハウジング35の側部35cには、ハウジング冷媒通路穴38が貫通して形成されている。
ハウジング35は、一側35aにフランジ部35dが形成されており、このフランジ部35dをリアハウジング5における高圧吐出通路15の開口縁部に当接された状態で、抜け止めリング34によりリアハウジング5に固定される。
スライド弁41は、ハウジング35と同様に有底筒状に形成されている。すなわち、スライド弁41は、筒状の側壁41cを有しており、開放された一側41aが高圧吐出通路15に臨むようにハウジング35内に収容されている。スライド弁41の他側41bは、底壁42によって閉鎖されている。
スライド弁41には、差圧感知突起43及びスライド弁冷媒通路穴44が形成されている。差圧感知突起43は、スライド弁41の底壁42から突出するように形成されている。
差圧感知突起43は、ハウジング35の差圧感知穴37と対応した位置に形成されており、差圧感知突起43がハウジング35に当接することにより差圧感知穴37が閉鎖され、差圧感知突起43がハウジング35から離れることにより差圧感知穴37が開放される。そして、差圧感知穴37の閉鎖により、高圧室11内の冷媒がハウジング35内に流入することが阻止され、差圧感知穴37の開放により冷媒がハウジング35内に流入する。これら差圧感知穴37及び差圧感知突起43は、高圧室11内の冷媒圧力と、高圧吐出通路15内の冷媒圧力との差圧を感知する差圧感知部となっている。
この実施形態において、ハウジング35とスライド弁41との間には、隙間48が設けられている。隙間48は、ハウジング35の差圧感知穴37が開放されて冷媒がハウジング35内に流入したときの冷媒の通路となるものである。
図6に示すように、スライド弁41の側壁41cには、外周面よりも凹む冷媒通路溝45が周方向全域にわたって形成されており、スライド弁冷媒通路穴44は、この冷媒通路溝45の底部に周方向にわたって複数が形成されている。図2に示すように、スライド弁冷媒通路穴44がハウジング35のハウジング冷媒通路穴38とずれた位置にあるとき、ハウジング冷媒通路穴38はスライド弁41の側壁41cにより閉鎖された状態となる。一方、図4に示すように、スライド弁冷媒通路穴44がハウジング冷媒通路穴38と一致した位置にあるとき、ハウジング冷媒通路穴38は開放状態となる。そして、ハウジング冷媒通路穴38が閉鎖した状態では高圧室11内の冷媒がハウジング35内に流入することがなく、ハウジング冷媒通路穴38が開放された状態では冷媒がハウジング35内に流入する。これらハウジング冷媒通路穴38及びスライド弁冷媒通路穴44は、高圧室11内の冷媒を高圧吐出通路15に導く冷媒通路部を構成する。
以上のような実施形態では、差圧感知穴37及び差圧感知突起43からなる差圧感知部と、ハウジング冷媒通路穴38及びスライド弁冷媒通路穴44からなる冷媒通路部とが別に設けられる構造となっている。
バネ体46は、スライド弁41内に収容される。バネ体46は、圧縮された状態で、一端がリアハウジング5における高圧吐出通路15の開放縁部に当接し、他端がスライド弁41の底壁42に当接する。これにより、バネ体46は、スライド弁41がハウジング35の底壁36側に移動するように付勢している。
次に、この実施形態の作動を説明する。
図2は、高圧室11内の冷媒の圧力が、バネ体46の付勢力を加味した高圧吐出通路15内の冷媒の圧力よりも小さい状態であり、この場合には、差圧感知突起43が差圧感知穴37を閉鎖すると共に、ハウジング冷媒通路穴38とスライド弁冷媒通路穴44とがずれた状態となっている。これにより、高圧室11内の冷媒(オイルを含む)はハウジング35内に流入することがなく、高圧吐出通路15に流入しない。このため、高圧室11内の冷媒は冷凍サイクルに送出されることがないと共に、高圧室11内の冷媒の圧力を高い状態で維持することができる。
圧縮機構9が駆動して高圧室11内の冷媒の圧力が高くなると、差圧感知穴37及び差圧感知突起43を介してスライド弁41に作用する冷媒の圧力が大きくなる。これにより、高圧室11内の冷媒圧力と、バネ体46の付勢力を加味した高圧吐出通路15内の冷媒圧力との差圧が大きくなり、図3に示すように、スライド弁41が高圧吐出通路15側に移動する。この移動により、差圧感知突起43が差圧感知穴37から離れるため、差圧感知穴37が開放状態となる。この開放により、高圧室11内の冷媒(オイルを含む)が差圧感知穴37からハウジング35内に流入し、隙間48を伝って高圧吐出通路15に送り出される。図3の状態では、スライド弁冷媒通路穴44がハウジング冷媒通路穴38とずれた位置にあるため、ハウジング冷媒通路穴38が閉じている。このため、冷媒(オイルを含む)は隙間48から高圧吐出通路15に流入するだけである。従って、高圧室11内では、圧縮機構9の駆動により冷媒の圧力が高くなる。
図4は、さらに圧縮機構9が駆動した圧縮機1の通常運転時を示す。圧縮機構9の連続した駆動により、高圧室11内の冷媒圧力が高くなってバネ体46の付勢力を加味した高圧吐出通路15内の冷媒圧力との差圧がさらに大きくなる。これにより、スライド弁41がさらに高圧吐出通路15側に移動する。この移動により、スライド弁冷媒通路穴44がハウジング冷媒通路穴38と一致して、ハウジング冷媒通路穴38が開放状態となる。ハウジング冷媒通路穴38の開放状態では、冷媒(オイルを含む)50は、ハウジング冷媒通路穴38からスライド弁41の冷媒通路溝45に流れ込み、さらにスライド弁冷媒通路穴44を通過してスライド弁41(ハウジング35)内に流入し、高圧吐出通路15から冷媒サイクルに送り出される。
このような実施形態では、差圧感知穴37及び差圧感知突起43からなる差圧感知部に対し、ハウジング冷媒通路穴38及びスライド弁冷媒通路穴44からなる冷媒通路部が別個に設けられているため、高圧室11内の冷媒圧力と高圧吐出通路15内の冷媒圧力の差圧が大きくなったとき、冷媒通路部から大量の冷媒が高圧吐出通路15に流れ込む。このため、十分な量の冷媒を冷凍サイクルに迅速に吐出することができ、冷凍サイクルの熱交換量を増大させることができ、車内の温度調整を迅速に行うことができる。
この実施形態において、ハウジング冷媒通路穴38の面積S1と、スライド弁冷媒通路穴44の面積S2は、スライド弁41の内径側の面積S3より小さくなるように設定される。このように設定することにより、スライド弁41の内部の圧力を保つことができ、スライド弁41が閉じることを防止することができる。
また、高圧室11内の冷媒圧力と高圧吐出通路15内の冷媒圧力との差圧と、差圧感知穴37の面積の積は、バネ体46の付勢力よりも大きくなるように設定される。これにより、スライド弁41をスライドさせる力を保持することができる。
ハウジング冷媒通路穴38、スライド弁冷媒通路穴44及びスライド弁冷媒通路穴44の面積を以上のように設定し、且つ差圧と差圧感知穴37の面積の積をバネ体46の付勢力よりも大きくなるように設定することにより、高圧室11と高圧吐出通路15とが連通した開放状態を維持することができる。
図7及び図8は、この実施形態における特性を従来例の特性と比較したグラフである。これらの図において、特性曲線Xはこの実施形態を、特性曲線Yは従来例を示す。
図7に示すように、従来例Yでは、制御弁の前後の圧力差(差圧)が、所定の勾配の直線に沿って徐々に増加するのに対し、この実施形態Xでは、差圧感知穴37が開放されたとき(4bar)の増加に加えて、ハウジング冷媒通路穴38とスライド弁冷媒通路穴44とが連通したとき(2bar)の増加があるため、冷媒が流動するための開口面積が飛躍的に大きくなり、大量の冷媒を吐出することができる。
図8は、図7に対応した冷媒の流量であり、ハウジング冷媒通路穴38とスライド弁冷媒通路穴44とが連通したとき(2bar)に急激に冷媒流量が増加する。
本発明は、以上の実施形態に限定されることなく種々変形が可能である。例えば、スライド弁冷媒通路穴44を冷媒通路溝45に形成することなく、スライド弁41の側壁41cに直接に形成してもよい。また、クラッチレス圧縮機以外の構造の圧縮機に適用することも可能である。
本発明の一実施形態が適用された圧縮機の全体断面図である。 制御弁が閉じた状態を示す図1におけるM部拡大断面図である。 制御弁が開き始めた状態を示す図1におけるM部拡大断面図である。 制御弁が開放した状態を示す図1におけるM部拡大断面図である。 制御弁の分解断面図である。 スライド弁の斜視図である。 差圧と開口面積との関係を示すグラフである。 差圧と冷媒流量との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 圧縮機
9 圧縮機構
11 高圧室
15 高圧吐出通路
20 駆動軸
25 斜板
33 制御弁
35 ハウジング
36 ハウジングの底壁
37 差圧感知穴
38 ハウジング冷媒通路穴
41 スライド弁
42 スライド弁の底壁
43 差圧感知突起
44 スライド弁冷媒通路穴
45 冷媒通路溝
46 バネ体
48 隙間
50 冷媒

Claims (5)

  1. エンジンからの回転駆動力で冷媒を圧縮する圧縮機構(9)と、この圧縮機構(9)によって圧縮された冷媒が吐出される高圧室(11)と、この高圧室(11)内の冷媒を外方へ送り出す高圧吐出通路(15)とを備えた圧縮機(1)に用いられ、前記高圧室(11)と高圧吐出通路(15)との間に設けられて高圧室(11)内の冷媒圧力と高圧吐出通路(15)内の冷媒圧力との差圧を感知して開閉する圧縮機用制御弁(33)であって、
    前記差圧を感知する差圧感知部(37、43)と、前記高圧室(11)内の冷媒を高圧吐出通路(15)へ導く冷媒通路部(38、44)とが別に設けられていることを特徴とする圧縮機用制御弁(33)。
  2. 請求項1記載の圧縮機用制御弁(33)であって、
    前記制御弁(33)は、一側(35a)が開放され他側(35b)が底壁(36)で閉塞された筒状のハウジング(35)と、一側(41a)が開放され他側(41b)が底壁(42)で閉塞されて前記ハウジング(35)内にスライド自在に収容されたスライド弁(41)と、
    前記スライド弁(41)の内部に収容され前記高圧吐出通路(15)の開口縁部に当接すると共に前記スライド弁(41)の底壁(42)に当接してスライド弁(41)をハウジング(35)側へ付勢するバネ体(46)とからなり、
    前記ハウジング(35)の底壁(36)には差圧感知穴(37)が貫通形成され、
    前記ハウジング(35)の側壁(35c)にはハウジング冷媒通路穴(38)が貫通形成され、
    前記スライド弁(41)の底壁(42)には前記差圧感知穴(37)を開閉可能な差圧感知突起(43)が形成され、
    前記スライド弁(41)の側壁(41c)には、前記バネ体(46)の付勢力より前記差圧が大きいときスライド弁(41)がハウジング(35)内をスライドして前記ハウジング冷媒通路穴(38)と連通するスライド弁冷媒通路穴(44)が貫通形成され、
    前記差圧感知部(37、43)が前記差圧感知穴(37)と前記差圧感知突起(43)とで構成され、
    前記冷媒通路部(38、44)が前記ハウジング冷媒通路穴(38)と前記スライド弁冷媒通路穴(44)とで構成されていることを特徴とする圧縮機用制御弁(33)。
  3. 請求項2記載の圧縮機用制御弁(33)であって、
    前記ハウジング冷媒通路穴(38)とスライド弁冷媒通路穴(44)との面積がスライド弁(41)の内径面積より小さく、
    前記差圧と差圧感知穴(37)の面積の積が前記バネ体(46)の付勢力より大きいとき、
    前記高圧室(11)と前記高圧吐出通路(15)とが連通した開放状態となることを特徴とする圧縮機用制御弁(33)。
  4. 請求項2又は3の圧縮機用制御弁(33)であって、
    前記スライド弁冷媒通路穴(44)は、前記スライド弁(41)の側壁(41c)の周方向全域にわたり形成された冷媒通路溝(45)の底部に、周方向にわたり形成された複数個の貫通穴(44)からなることを特徴とする圧縮機用制御弁(33)。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の圧縮機用制御弁(33)を用いたことを特徴とする圧縮機(1)。
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