JP2010112271A - エンジンの燃料供給システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 エンジンに供給する燃料に酸素を含む気泡を混入させる場合に、気泡中の酸素によって燃料酸化物が生成されることを抑制可能な、さらにはエンジンの運転状態が悪化することを防止可能な、或いは燃料ポンプの摺動不良等が発生することを防止可能なエンジンの燃料供給システムを提供する。
【解決手段】 エンジンの燃料供給システム100Aは、エンジン50に供給する燃料に気泡を混入させるミキサ76と、気泡が混入された燃料を所望の圧力に加圧する燃料ポンプ74と、酸素を含み、気泡を組成する気体として適用された空気の酸素濃度を低下させる酸素濃度低下手段79とを備える。所望の圧力は、基本的に気泡が混入された燃料を一度の断熱圧縮で加圧した場合に燃料中に燃料酸化物が生成される圧力となっている。
【選択図】 図1

Description

本発明はエンジンの燃料供給システムに関し、特にエンジンに供給する燃料に気泡を混入させるエンジンの燃料供給システムに関する。
従来、エンジンに供給する燃料に気泡を混入させる技術が知られている。気泡を混入させた燃料を噴射すると、噴射の際に生じる圧力低下で混入した気泡が急激に成長し、燃料の液膜を破壊する。このため燃料に気泡を混入させた場合、例えばこれによって噴射した燃料噴霧の微粒化を促進することができる。この点、エンジンに供給する燃料に気泡を混入させる技術として、本発明と関連性があると考えられる技術が例えば特許文献1から3までで提案されている。このほかエンジンに燃料を供給するにあたって、燃料を加圧する手段の下流側(吐出側)にフィルタを備えている点で、本発明と関連性があると考えられる技術が例えば特許文献4で提案されている。また混合燃料の燃料噴射制御という観点から、本発明と関連性があると考えられる技術が例えば特許文献5で提案されている。
特開昭63−45456号公報 特開2006−226227号公報 特開2007−170295号公報 特開平11−72052号公報 特開2004−346861号公報
ところで、気泡を混入させた燃料を噴射するにあたっては、燃料を高圧にする必要がある。ところが、気泡が酸素を含む場合、気泡を混入させた燃料が高圧になると、燃料中に燃料酸化物(例えばカーボンブラック)が生成されることがある。燃料酸化物は、具体的には例えば気泡を混入させた燃料を高圧ポンプで高圧にする際の断熱圧縮で、気泡中の酸素が燃料を酸化することによって生成される。この点、燃料中に燃料酸化物が生成されると、生成された燃料酸化物によって燃料噴射弁に詰まりや摺動不良が発生する虞がある点で問題があった。
また燃料に気泡を混入させた場合には、燃料の容積に気泡を組成する気体(以下、ガスとも称す)の容積が含まれるようになることから、実際の燃料噴射量に過不足が発生し、この結果、エンジン出力が不安定になるなど、エンジンの運転状態が悪化する虞がある点で問題があった。
またエンジンに燃料を供給するにあたっては、燃料フィルタなどの異物除去手段を備えることが一般的である。ところが、気泡が混入された燃料がそのまま異物除去手段を流通するようにした場合には、流通の際に気泡同士が合体してより大きな気泡に生成されてしまうことがある。そしてこの場合には、いわゆるエアの噛み込みと同様な状態が燃料に発生することになってしまい、この結果、燃料ポンプの摺動不良およびこれに応じたエンジンの運転状態の悪化や、摺動不良による燃料ポンプの破損等が発生する虞がある点で問題があった。
そこで本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、エンジンに供給する燃料に酸素を含む気泡を混入させる場合に、気泡中の酸素によって燃料酸化物が生成されることを抑制可能な、さらにはエンジンの運転状態が悪化することを防止可能な、或いは燃料ポンプの摺動不良等が発生することを防止可能なエンジンの燃料供給システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明のエンジンの燃料供給システムは、エンジンに供給する燃料に気泡を混入させる気泡混入手段と、前記気泡が混入された燃料を所望の圧力に加圧する加圧手段と、酸素を含み、前記気泡を組成する気体の酸素濃度を低下させる酸素濃度低下手段とを備えることを特徴とする。
また本発明は前記気泡を組成する気体の燃料への混入量に応じて、燃料噴射制御を行う燃料噴射制御手段をさらに備える構成であってもよい。
また本発明は燃料に含まれる異物を除去する異物除去手段を前記加圧手段の下流側にさらに備える構成であってもよい。
また本発明は前記気泡が混入された燃料を前記加圧手段が断熱圧縮で加圧した場合に燃料中に燃料酸化物が生成される圧力が、前記所望の圧力に含まれる構成であってもよい。
本発明によればエンジンに供給する燃料に酸素を含む気泡を混入させる場合に、気泡中の酸素によって燃料酸化物が生成されることを抑制することができる。また本発明によれば、さらにはエンジンの運転状態が悪化することを防止することができ、或いは燃料ポンプの摺動不良等が発生することを防止することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
図1は、本実施例にかかるエンジンの燃料供給システム(以下、単に燃料供給システムと称す)100Aをエンジン50など関連する他の構成とともに模式的に示す図である。吸気系10は、エアフロメータ11と、インタークーラ12と、ディーゼルスロットル13と、インテークマニホールド14とを有して構成されている。エアフロメータ11はエアフロセンサと大気温センサとを有して構成されており、吸入空気量を計測するとともに計測した吸入空気量に応じた信号を出力する。インタークーラ12は過給機30によって圧縮された吸気を冷却する。ディーゼルスロットル13はECU1Aの制御のもと、図示しないアクチュエータによって開閉駆動し、吸入空気量を調節する。インテークマニホールド14はエンジン50の各気筒に吸気を分配する。
排気系20はエキゾーストマニホールド21と触媒22とを有して構成されている。エキゾーストマニホールド21は、各気筒からの排気を下流側で一つの排気通路に合流させる。触媒22はNOx吸蔵還元型触媒であり、触媒22ではPMを捕捉可能なフィルタにNOxを吸蔵可能な触媒が担持されている。触媒22は、流入する排気の酸素濃度が高いとき、すなわち排気の空燃比が高いときには排気中のNOxを吸蔵する。一方、触媒22は、流入する排気の酸素濃度が低下し、且つ還元剤が存在するときには吸蔵していたNOxを放出しつつ、Nに還元する。
過給機30は可変容量型ターボチャージャであり、コンプレッサ部31とタービン部32とを有して構成されている。過給機30は、図示しないコンプレッサホイールを収納するコンプレッサ部31が吸気系10に、図示しないタービンホイール32を収納するタービン部32が排気系20に、夫々介在するようにして配設されている。コンプレッサホイールとタービンホイールとは回転軸で連結されており、タービンホイールが排気によって駆動されると、回転軸を介してコンプレッサホイールが駆動し吸気を圧縮する。
エンジン50はディーゼルエンジンであり、エンジン50にはクランク角センサや水温センサなどの各種のセンサ(図示省略)が配設されている。
エンジン50は各気筒51に直接燃料を噴射する燃料噴射弁71を備えている。各燃料噴射弁71は燃料を所定圧まで蓄圧する蓄圧室(コモンレール)72と接続されている。コモンレール72は燃料供給管73を介して燃料ポンプ74に連通している。また、燃料ポンプ74は燃料供給管73を介して燃料タンク75に連通している。燃料ポンプ74は燃料を断熱圧縮で加圧し、これにより燃料が高圧になる。なお、断熱圧縮とは厳密な断熱を要求するものではなく、圧縮動作が素早く、このときの受熱、放熱が小さいがために近似的に断熱圧縮とみなせるものを含むものである。この点、一度のかかる断熱圧縮で酸素を含む気泡が混入された燃料を加圧して高圧にした場合には、圧力上昇率の高い急速な圧縮で燃料が高温化し、この結果、燃料酸化物が生成されることになる。
エンジン50に供給する燃料は燃料タンク75に貯留されている。燃料タンク75に貯留された燃料は、燃料ポンプ74によって加圧された上で吐出される。燃料ポンプ74から吐出された燃料はコモンレール72へと供給され、コモンレール72で所定圧まで蓄圧された上で各燃料噴射弁71へ分配される。そして、燃料噴射弁71に駆動電流が印加されると、燃料噴射弁71が開弁し、これにより燃料噴射弁71から気筒51内へ燃料が噴射される。
ミキサ(気泡混入手段に相当)76は、燃料に気泡を混入させるための構成であり、本実施例では具体的には燃料ポンプ74および燃料タンク75間の燃料供給管73に介在させるようにして設けられている。本実施例では、ミキサ76によって気泡が混入された燃料を加圧する燃料ポンプ74が加圧手段に相当する構成となっている。なお、ミキサ76は加圧手段よりも上流側に設けられていればよく、例えば燃料タンク75に設けられていてもよい。
図2はミキサ76の構成を模式的に示す図である。ミキサ76は本体部76aと、導出口76bと、燃料供給路76cと、ガス供給路76dとを有して構成されている。本体部76aが形成する内部空間76eは円錐状の空間として形成されており、燃料供給路76cは内部空間76eの円錐を形成する円の接線方向に開口している。ガス供給路76dは円錐状の内部空間76eの底面側中央に開口しており、内部空間76eの頂部側中央には導出口76bが開口している。ガス供給路76dにはガス供給管77に接続され、ガスが供給される。燃料に混入させる気泡を組成するガスとして、本実施例では具体的には空気が適用されている。
燃料供給路76cから燃料を供給すると、内部空間76eで旋回流が発生する。これにより内部空間76eの底部近傍に負圧が発生し、ガス供給路76dからガスが流入する。流入してきたガスは内部空間76eを燃料とともに旋回しながら頂部方向に進み、燃料に混入される。この際、流入してきたガスは頂部方向に進むにつれて縮径且つ伸長され、この結果、マイクロバブルまたはナノバブルといった微小気泡に形成される。微小気泡となったガスは燃料に混入された状態で導出口76bから燃料供給管73へと流出する。
ガス供給管77はその一端が前述の通りミキサ76のガス供給路76dに接続されている。ガス供給管77には流量調整弁78が設けられており、ミキサ76に供給するガスの量は流量調整弁78によって調整される。
ガス供給管77には、さらに酸素濃度低下手段79が設けられている。酸素濃度低下手段79は、本実施例では具体的にはガス供給管77のうち、流量調整弁78よりも上流側の部分に介在させるようにして設けられている。
酸素濃度低下手段79は燃料に混入させる気泡を組成する気体の酸素濃度を低下させるための構成であり、具体的には例えばガス分離膜で実現することができる。この点、ガスとして空気を適用する本実施例では、酸素濃度低下手段79が窒素富化膜で実現されている。酸素濃度低下手段79は、供給されたガスを窒素濃度の高いガスと低いガスとに分離する。そしてここでは供給されたガスが空気であることから、元のガスと比較して窒素濃度の高いガスは同時に酸素濃度の低いガスとなり、窒素濃度の低いガスは同時に酸素濃度の高いガスとなる。酸素濃度低下手段79によって分離されたガスのうち、窒素濃度の高いガスは、ガス供給管77を介してミキサ76に供給され、窒素濃度の低いガスは排気として酸素濃度低下手段79から排出される。
ECU1Aは、図示しないCPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータと入出力回路などを有して構成されている。ECU1Aは主にエンジン50を制御するように構成されており、本実施例では具体的には燃料噴射弁71や、燃料ポンプ74のほか、ディーゼルスロットル13や、流量調整弁78などを制御するように構成されている。これら制御対象はECU1Aに電気的に接続されている。またECU1Aにはエアフロメータ11や、クランク角センサや、水温センサなどの各種のセンサが電気的に接続されている。ROMはCPUが実行する種々の処理が記述されたプログラムやマップデータなどを格納するための構成である。CPUがROMに格納されたプログラムに基づき、必要に応じてRAMの一時記憶領域を利用しつつ処理を実行することで、ECU1Aでは各種の制御手段や判定手段や検出手段や算出手段などが機能的に実現される。
この点、本実施例では特に以下に示す流量制御手段と圧力制御手段とがECU1Aで機能的に実現される。
流量制御手段はエンジン50の運転状態に応じて、ガスをミキサ76(燃料)に供給するように流量調整弁78を制御する。具体的にはエンジン50の運転状態がガスの供給が必要な運転状態であるか否かを判定するとともに、ガスの供給が必要な運転状態である場合に、ガスを燃料に供給するように流量調整弁78を制御する。またガスを燃料に供給するにあたり、流量制御手段はエンジン50の運転状態に応じて、燃料に混入させるのに必要なガスの量を算出するとともに、必要なガスの量に応じた開度になるように流量調整弁78を制御する。
圧力制御手段は気泡が混入された燃料を加圧するにあたり、エンジン50の運転状態に応じて、燃料を所望の圧力に加圧するように燃料ポンプ74を制御する。
本実施例では燃料噴射弁71とコモンレール72と燃料供給配管73と燃料ポンプ74と燃料タンク75とミキサ76とガス供給管77と流量調整弁78と酸素濃度低下手段79とを有して燃料供給装置70Aが実現されている。また本実施例ではECU1Aで燃料供給装置の制御装置が、燃料供給装置70AとECU1Aとでエンジンの燃料供給システム100Aがそれぞれ実現されている。
次にECU1Aの動作を図3に示すフローチャートを用いて説明する。ECU1Aでは、図3のフローチャートに示す処理がごく短い時間間隔で繰り返し実行される。ECU1Aはエンジン50の運転状態が、ガスの供給が必要な運転状態であるか否か(ガス供給必要であるか否か)を判定する(ステップS11)。ガスの供給状態が必要な運転状態は、例えばエンジン50の運転状態(例えば回転数NEおよび負荷)に応じてマップデータで予め設定することができる。そしてエンジン50の運転状態に基づき、ROMに予め格納したこのマップデータを参照することで、ガスの供給が必要な運転状態であるか否かを判定することができる。ステップS11で否定判定であれば、ECU1Aは必要なガスの量に応じた開度になるように流量調整弁78を制御する(ステップS13)。この点、ステップS11で否定判定された場合には、ステップS13で流量調整弁78は閉弁されることになる。
一方、ステップS11で肯定判定であれば、ECU1Aはエンジン50の運転状態に応じて、燃料に混入させるのに必要なガスの量の算出(混入ガス量の算出)をする(ステップS12)。燃料に混入させるのに必要なガスの量は、例えばエンジン50の運転状態(例えば回転数NEおよび負荷)に応じてマップデータで予め設定することができる。そしてエンジン50の運転状態に基づき、ROMに予め格納したこのマップデータを参照することで、必要なガスの量を算出できる。
必要なガスの量は、例えば燃料噴霧の微粒化効果の観点から、燃料に混入させることが可能な最大の量とすることができる。また必要なガスの量はこのほか、例えば所望の燃料噴霧の微粒化効果を得ることが可能な量とすることもできる。そして必要なガスの量はエンジン50の運転状態に応じて例えばこのような異なる観点で異なる量に設定することもできる。
ステップS12に続いて、ECU1Aは必要なガスの量に応じた開度になるように流量調整弁78を制御する(ステップS13)。必要なガスの量に応じた開度は、例えば必要なガスの量に対応させて予めマップデータで設定することができる。そして算出した必要なガスの量に基づき、予めROMに格納したこのマップデータを参照することで、必要なガスの量に応じた開度になるように流量調整弁78を制御することができる。
また、ECU1Aは燃料を所望の圧力に加圧するように燃料ポンプ74を制御する(ステップS14)。所望の圧力は、例えばエンジン50の運転状態(例えば回転数NEおよび負荷)に応じてマップデータで予め設定することができる。そしてエンジン50の運転状態に基づき、ROMに予め格納したこのマップデータを参照することで、所望の圧力を把握することができる。本実施例ではマップデータに予め設定された所望の圧力は、基本的に気泡が混入された燃料を一度の断熱圧縮で加圧した場合に燃料中に燃料酸化物が生成される圧力となっている。
燃料供給システム100Aでは、このようにしてミキサ76(燃料)にガスが供給されるところ、このときガスは酸素濃度低下手段79によってその酸素濃度が低下する。このため燃料供給システム100Aは、これにより元のガス(ここでは空気)をそのまま供給した場合と比較して、燃料ポンプ74の断熱圧縮で生成される燃料酸化物を低減することができ、以って気泡中の酸素によって燃料酸化物が生成されることを抑制することができる。
図4は本実施例に係る燃料供給システム100Bをエンジン50など関連する他の構成とともに模式的に示す図である。本実施例に係る燃料供給システム100Bは、燃料供給装置70Aの代わりに燃料供給装置70Bを備えている点以外、燃料供給システム100Aと実質的に同一のものとなっている。また燃料供給装置70Bは、排気供給管80をさらに備えている点以外、燃料供給装置70Aと実質的に同一のものとなっている。
排気供給管80は、酸素濃度低下手段79の排気を供給するための構成であり、本実施例では具体的には吸気系10の吸気通路のうち、エアフロメータ11よりも上流側の部分と、燃料タンク75とに排気を供給する。このため、排気供給管80は、その一端が酸素濃度低下手段79に連通するとともに、他端が分岐して吸気系10の吸気通路のうち、エアフロメータ11よりも上流側の部分と燃料タンク75とに連通している。燃料タンク75に供給した排気は例えばバブリング溶解によって燃料に溶解させる。
実施例1で前述した通り、供給されたガスが空気の場合、酸素濃度低下手段79の排気は酸素濃度の高いガスとなる。このためこのように構成された燃料供給システム70Bでは、吸入空気と燃料の酸素濃度を高めることができ、これによりエンジン50の各気筒51により多くの酸素を供給することが可能になる。このため燃料供給システム70Bは、燃料供給装置70Aと比較してさらにエンジン50の燃焼改善を図ることができる。
本実施例に係る燃料供給システム100Cは、ECU1Aの代わりにECU1Cを備えている点以外、燃料供給システム100Aと実質的に同一のものとなっている。またECU1Cは、以下に示す燃料噴射制御手段をさらに備えている点以外、ECU1Aと実質的に同一のものとなっている。また燃料供給システム100Cに関連する各構成は、燃料供給システム100Aの場合と同様となっている。このため本実施例では燃料供給システム100Cについては図示省略する。なお、燃料噴射制御手段を備える燃料供給システムとしては、例えば燃料供給システム100Cから酸素濃度低下手段79を省略した燃料供給システムも実現可能である。
燃料噴射制御手段は、気泡を組成する気体の燃料への混入量(以下、単に混入ガス量と称す)に応じて、燃料噴射制御を行う。これは混入ガス量が変化すると、燃料容積に占めるガス容積も変化し、この結果、実際の燃料噴射量に過不足が発生するためである。なお、混入ガス量は例えば実施例1で前述したようにして算出した必要なガスの量によって求めることができる。
燃料噴射制御手段は燃料噴射制御として、具体的には燃料噴射量を制御する。また燃料噴射量を制御するにあたって、燃料噴射制御手段は燃料噴射弁71を制御して、燃料噴射弁71の開弁期間を変更することで燃料噴射量を制御する。
混入ガス量に応じて制御するにあたっては、燃料噴射制御手段はさらに具体的には混入ガス量が多い場合ほど、燃料噴射量が大きくなるように(すなわち、燃料噴射弁71の開弁期間が長くなるように)燃料噴射弁71を制御する。
燃料噴射弁71を制御するにあたり、燃料噴射制御手段はさらに具体的には必要燃料噴射量を算出するとともに、算出した必要燃料噴射量を噴射するのに必要な開弁期間を、混入ガス量のほか、エンジン50の運転状態(例えば回転数NEや負荷)や、燃料噴射条件(例えば燃料噴射圧や燃料噴射時期)に応じて算出し、算出した開弁期間の間、開弁するように燃料噴射弁71を制御する。すなわち、燃料噴射制御手段は混入ガス量のほか、エンジン50の運転状態や燃料噴射条件にも応じて燃料噴射量を制御する。
次にECU1Cの動作を図5に示すフローチャートを用いて説明する。ECU1Cは必要燃料噴射量を算出する(ステップS21)。このときエンジン50の運転状態に応じた制御が行われることになる。続いてECU1Cは混入ガス量や燃料噴射圧や燃料噴射時期に応じて、必要燃料噴射量を噴射するのに必要な開弁期間を算出する(ステップS22)。ここで、必要な開弁期間を算出するにあたって、混入ガス量だけでなく、燃料噴射圧や燃料噴射時期に応じて開弁期間を算出するのは、このような燃料噴射条件が異なると燃料噴射量が異なってくるためである。この点、燃料噴射圧が異なる場合には燃料容積に占めるガス容積が異なってくるため、燃料噴射量が異なってくる。また、燃料噴射時期が異なる場合には筒内圧が異なってくるため、燃料噴射量が異なってくる。続いてECU1Cは算出した開弁期間の間、開弁するように燃料噴射弁71を制御する(ステップS23)。
これにより、燃料にガスを混入させたことによって実際の燃料噴射量に過不足が発生し、この結果、エンジン50の出力が不安定になるなど、エンジン50の運転状態が悪化することを防止することができる。このため燃料供給システム100Cは、燃料供給システム100Aと比較してさらにエンジン50の運転状態の悪化を防止することができる。
図6は本実施例に係る燃料供給システム100Dをエンジン50など関連する他の構成とともに模式的に示す図である。本実施例に係る燃料供給システム100Dは、燃料供給装置70Aの代わりに燃料供給装置70Dを備えている点以外、燃料供給システム100Aと実質的に同一のものとなっている。また燃料供給装置70Dは、燃料フィルタ(異物除去手段に相当)90をさらに備えている点以外、燃料供給装置70Aと実質的に同一のものとなっている。燃料フィルタ90は、燃料供給管73のうち、燃料ポンプ74よりも下流側の部分に設けられており、さらに具体的にはコモンレール72と燃料ポンプ74との間の部分に設けられている。なお、異物除去手段を備える燃料供給システムとしては、例えば燃料供給システム100Dから酸素濃度低下手段79を省略した燃料供給システムも実現可能である。
このように構成された燃料供給システム100Dでは、燃料に混入された気泡が燃料ポンプ74の加圧によって溶解した後で、燃料が燃料フィルタ90を流通することになる。このため燃料供給システム100Dでは、燃料に混入された気泡同士が燃料フィルタ90を流通する際に、合体してより大きな気泡に生成されることを防止することができ、以っていわゆるエアの噛み込みと同様な状態が燃料に発生することを防止できる。このため燃料供給システム100Dは、燃料供給システム100Aと比較して、燃料ポンプ74の摺動不良およびこれに応じたエンジン50の運転状態の悪化や、摺動不良による燃料ポンプ74の破損等が発生することをさらに防止することができる。
上述した実施例は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
例えば本発明は燃料に混入させる気泡を組成する気体が酸素を多く含む気体である場合に効果的であることから、上述した実施例では、燃料に混入させる気泡を組成する気体に空気を適用した場合の例を示したが、燃料に混入させる気泡を組成する気体には、酸素を含む適宜の気体が適用されてよい。
燃料噴射システム100Aを模式的に示す図である。 ミキサ76の構成を模式的に示す図である。 ECU1Aの動作をフローチャートで示す図である。 燃料噴射システム100Bを模式的に示す図である。 ECU1Cの動作をフローチャートで示す図である。 燃料噴射システム100Dを模式的に示す図である。
符号の説明
1 ECU
50 エンジン
70 燃料供給装置
71 燃料噴射弁
72 コモンレール
73 燃料供給管
74 燃料ポンプ
75 燃料タンク
76 ミキサ
77 ガス供給管
78 流量調整弁
79 酸素濃度低下手段
80 排気供給管
90 燃料フィルタ
100 エンジンの燃料供給システム

Claims (4)

  1. エンジンに供給する燃料に気泡を混入させる気泡混入手段と、
    前記気泡が混入された燃料を所望の圧力に加圧する加圧手段と、
    酸素を含み、前記気泡を組成する気体の酸素濃度を低下させる酸素濃度低下手段とを備えることを特徴とするエンジンの燃料供給システム。
  2. 請求項1記載のエンジンの燃料供給システムであって、
    前記気泡を組成する気体の燃料への混入量に応じて、燃料噴射制御を行う燃料噴射制御手段をさらに備えることを特徴とするエンジンの燃料供給システム。
  3. 請求項1または2記載のエンジンの燃料供給システムであって、
    燃料に含まれる異物を除去する異物除去手段を前記加圧手段の下流側にさらに備えることを特徴とするエンジンの燃料供給システム。
  4. 請求項1から3いずれか1項記載のエンジンの燃料供給システムであって、
    前記気泡が混入された燃料を一度の断熱圧縮で加圧した場合に燃料中に燃料酸化物が生成される圧力が、前記所望の圧力に含まれることを特徴とするエンジンの燃料供給システム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114087092A (zh) * 2021-11-18 2022-02-25 吉林大学 一种发动机富氧微纳米气泡燃料的供给控制***及方法

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