JP2010104158A - 無停電電源装置および無停電電源装置の選択遮断方法 - Google Patents

無停電電源装置および無停電電源装置の選択遮断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】独立して自機の故障判定ができ、交流出力の1周期よりも短い時間内に確実に選択遮断ができるようにする。
【解決手段】無停電電源装置は、直流電圧を交流電圧に変換して負荷機器に供給する。そして、自機の内部インピーダンスとなる内部抵抗23の抵抗値を、自機内の電圧と電流の瞬時値を用いて同定し、その値の異常変動を捉えて故障判定を行う制御部4を有する。なお、内部インピーダンスの同定は、システム同定部27にて行うのが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、無停電電源装置および無停電電源装置の選択遮断方法に関する。
商用電源の変動が負荷機器に及ぼす影響を最小にするため、電源系統に無停電電源装置(Uninterruptible Power Supply、以下「UPS」と略記する。)を配置することが行なわれている。なかでも、高い安定性が要求される電源系統は、図8に示すように、並列冗長運転される複数台のUPS(1号機、2号機、3号機、・・・)を備え、電源容量が負荷機器の容量よりも十分に大きいバックアップ電源として構成される。
ところが、上述のような複数台のUPSが並列冗長運転される電源系統において、あるUPSが故障すると、共通の母線(バス)に接続されている健全な他のUPSにその影響が及び、複数台のUPSが連鎖的に停止してしまうことがある。このため、UPSに故障が生じると、その影響が電源系統の全体に及び、バックアップ電源を備えているにもかかわらず負荷機器が停止するという事態に至る可能性がある。そこで、このような事態を防止するために、故障したUPSを電源系統(バス)から選択的に切り離して健全な他のUPSの並列運転を継続させる、「選択遮断」と呼ばれる技術が提案されている。
選択遮断を確実に行なうためには、電源系統に並列接続されている各UPSが、自機の故障を自ら検出して解列できるようにされていることが望ましい。すなわち、各UPSは、他のUPSと共通の電圧情報や電流情報を用いることなく、自機の内部情報のみによって故障を判定し、故障時には自ら電源系統を離脱することが求められる。このような要求に基づいて従来技術として、以下のようなものが知られている。
(従来技術1)
特許文献1記載の従来技術1では、各UPSが、自機の出力電圧v(t)と自機のメイン回路に直列に挿入されているインダクタを流れるインダクタ電流i(t)とを検出し、出力電圧v(t)の1周期遅延電圧v(t−T)とインダクタ電流i(t)の1周期遅延インダクタ電流i(t−T)とを生成する。そして、各UPSは、検出された出力電圧v(t)およびインダクタ電流i(t)と、生成された1周期遅延電圧v(t−T)および1周期遅延インダクタ電流i(t−T)と、の差(周回差分)
Δv(t):=v(t)−v(t−T) (1)
Δi(t):=i(t)−i(t−T) (2)
の積に対して、
if Δv(t)×Δi(t)> 閾値 then Fault =1 else Fault=0 (3)
という判別法を適用して、自機の故障を判定する方法である。すなわち、左項の値が閾値を超えれば故障判定信号の値を「1」とし、閾値を超えなければ故障判定信号の値を「0」とする。各UPSは、Fault 値が「1」のときに自機が故障であると判定し、自機のメイン回路に直列に挿入されている切離しスイッチをオフ(解放)状態にして電源系統(バス)から離脱する。これにより、並列運転されているUPSの選択遮断が実現される。
(従来技術2)
また、特許文献2記載の従来技術2では、上述のインダクタ電流i(t)に代えて、自機のインバータ回路を構成する半導体ブリッジの出力電圧(ブリッジ電圧)v(t)を用い、上記と同様の判定法を適用することによって、並列運転されるUPSの選択遮断を実現している。すなわち、UPSの出力電圧Δv(t)の周回差分、およびブリッジ電圧Δv(t)の周回差分
Δv(t):=v(t)−v(t−T) (4)
Δv(t):=v(t)−v(t−T) (5)
の積に対して
if Δv(t)×Δv(t)> 閾値 then Fault =1 else Fault=0 (6)
といった判別法を適用して、自機の故障を判定する方法である。すなわち、左項の値が閾値を超えれば故障判定信号の値として「1」を出力し、超えなければ故障判定信号の値を「0」として出力する。これにより、各UPSは、Fault 値が「1」のときに自機が故障であると判定し、自機のメイン回路に直列に挿入されている切離しスイッチをオフ(解放)状態にして電源系統(バス)から離脱することができる。
特表2000−513472号公報 特開2006−109603号公報
ところで、故障を生じたUPSは、健全な他のUPSや負荷に影響を及ぼさないために、電源系統(バス)から速やかに切り離されなければならない。このため、各UPSが行なう自機の故障判定は、できるだけ短時間に行なわれることが望ましい。ところが、上述の従来技術1,2は、いずれも、UPSが独立に自機の故障判定を行なうことを可能にするものであるが、故障判定のために、ある瞬間における自機の出力電圧等とその1周期遅延電圧等との差(周回差分)を用いている。つまり、これらの従来技術は、自機内における、ある時刻の信号とその1周期後の信号とを比較することによって、正常な運転状態が継続しているか否かを判定するものである。このように、1周期遅延信号を用いる従来技術によると、UPSが故障判定を行なうために少なくとも作動周波数における1周期分の時間(1/50[sec]または1/60[sec])を必要とするため、選択遮断に要する時間を1周期分の時間よりも短縮することができないという問題がある。
本発明は、このような事情に基づいてなされたものであり、独立して自機の故障判定を行なうことができ、しかも作動周波数の1周期よりも短い時間内に選択遮断を確実に行なうことができる、無停電電源装置(UPS)および無停電電源装置の選択遮断方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明の無停電電源装置は、直流電圧を交流電圧に変換して負荷機器に供給する無停電電源装置において、自機の内部インピーダンスを、自機内の電圧と電流の瞬時値を用いて同定し、その値の異常変動を捉えて故障判定を行う制御部を有している。
また、直流電圧を電圧指令値に基づいて変調することによって正弦波状の交流電圧を生成する半導体ブリッジ回路と、半導体ブリッジ回路と負荷機器との間に直列挿入されたフィルタ回路とを有するインバータ部と、制御部の故障判定に応じてインバータ部と負荷機器とを接続または遮断する切離しスイッチと、を備えるのが好ましい。
さらに、制御部は、インバータ部の既知の回路情報を用いて再帰的同定処理を行うことによってインバータ部の未知の回路定数を算定するシステム同定部と、システム同定部によって算定された未知の回路定数に基づいて故障判定信号を生成する故障判定部と、を有するのが好ましい。
また、システム同定部は、既知の回路情報として、電圧指令値、直流電圧、インバータ部の出力電圧、およびフィルタ回路中のインダクタを流れるインダクタ電流を用い、インバータ部の内部抵抗を算定するようにするのが好ましい。
また、再帰的同定処理は最小二乗法を用いたものであることが好ましい。
上述の課題を解決するため、本発明の無停電電源装置の選択遮断方法は、直流電圧をインバータ部によって交流電圧に変換して負荷機器に供給する無停電電源装置の選択遮断方法において、インバータ部の既知の回路情報を用いて再帰的同定処理を行うことによってインバータ部の未知の回路定数を算定し、算定された未知の回路定数に基づいて故障判定信号を生成し、この故障判定信号が故障発生信号であるときに切離しスイッチによってインバータ部と負荷機器と遮断するようにしている。
また、インバータ部は、直流電圧を電圧指令値に基づいて変調することによって正弦波状の交流電圧を生成する半導体ブリッジ回路と、半導体ブリッジ回路と負荷機器との間に直列挿入されたフィルタ回路と、を有し、既知の回路情報として、電圧指令値、直流電圧、インバータ部の出力電圧、およびフィルタ回路中のインダクタを流れるインダクタ電流を用い、インバータ部の内部抵抗を算定するのが好ましい。
本発明の無停電電源装置(UPS)およびその選択遮断方法によれば、独立して自機の故障判定を行なうことができ、しかも作動周波数の1周期よりも短い時間内に選択遮断を確実に行なうことができる。
本発明に係る無停電電源装置(UPS)の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では1台のUPSの1相分の構成について説明するが、本実施の形態に係るUPSは、並列運転可能な台数に制限はなく、単相の電源系統および三相(多相)の電源系統のいずれにも適用可能なものである。
図1は、本発明の実施の形態に係る無停電電源装置(UPS)1の主要部の構成を示すブロック図である。UPS1は、直流電源部2、インバータ部3、制御部4、および、切離しスイッチ5を含んでいる。このUPS1は、電源系統の母線6を介して、いずれも図示されていない他のUPSおよび負荷機器と接続される。
直流電源部2は、母線6を介して接続されている商用電源に停電または電圧降下などの変動が生じた際に、負荷機器に電力を供給する手段である。この直流電源部2は、例えば、UPS1がバックアップ電源として機能していない時にトリクル充電されている二次電池を用いて実現される。この直流電源部2は、インバータ部3によって正弦波状の交流電圧を得るために、基準電位に対して対称に接続された2つの直流電源11を含んで構成されている。
UPS1のインバータ部3は、半導体ブリッジ回路12およびフィルタ回路13を含んでいる。半導体ブリッジ回路12は、直流電源部2の直流リンク電圧Edcを所定の時比率でオン/オフすることによって、正弦波状の交流電圧を生成する手段である。具体的には、変調波発生部14で生成されて半導体ブリッジ回路12のゲート15に入力される変調波の時比率(デューティー比)を瞬時電圧指令値u(50Hzまたは60Hzの正弦波)に応じて変化させるパルス幅変調(Pulse Width Modulation:PWM)によって、直流リンク電圧Edcを、瞬時電圧指令値uに同期する交流電圧に変換する。なお、半導体ブリッジ回路12は、例えばGTO(Gate Turn- Off thyristor)、IGBP(Insulated Gate Bipolar transistor)、MOS−FET(Metal Oxide Silicon Field Effect Transistor)などを用いたハーフブリッジ回路として構成される。また、変調波発生部14から出力される変調波(キャリア)は、その周期がインバータ部3の回路の時定数よりも十分に小さいことが必要であり、例えば20kHzの方形波とされる。
フィルタ回路13は、半導体ブリッジ回路12から出力される正弦波状の交流電圧に含まれる周波数成分のうち、負荷機器に供給される周波数成分(50Hzまたは60Hzの正弦波)のみを通過させ、半導体ブリッジ回路12におけるPWMによって発生した高調波成分を阻止するフィルタである。フィルタ回路13は、半導体ブリッジ回路12と負荷機器との間のメイン回路に配置され、メイン回路に直列挿入されたフィルタインダクタ21とメイン回路に並列挿入されたフィルタキャパシタ22とによって構成される。
UPS1の制御部4は、自機の運転状態を検出する測定入力部26と、フィルタ回路13の回路定数を同定するシステム同定部27と、自機の故障を判定して故障判定信号を生成する故障判定部28と、を含んでいる。
測定入力部26は、UPS1の内部の電圧や電流の瞬時値を検出する手段であり、瞬時値である直流リンク電圧Edc(t)を検出する直流リンク電圧検出部31と、瞬時値であるインバータ電圧(出力電圧)v0(t)を検出するインバータ電圧検出部32と、フィルタインダクタ21を流れるインダクタ電流isの瞬時値is(t)を検出するためのインダクタ電流検出部33と、を含んでいる。直流リンク電圧検出部31によって検出された直流リンク電圧Edc(t)は、増幅器35で1/2倍された後に、乗算器36で瞬時電圧指令値u(t)と乗算される。そして、乗算器36によって得られた積「{Edc(t)/2}×u(t)」は、減算器37に入力される。減算器37は、乗算器36によって得られた積「{Edc(t)/2}×u(t)」からインバータ電圧検出部32によって得られたインバータ電圧v0(t)を減算し、その差を瞬時電圧偏差信号w(t)として出力する。したがって、瞬時電圧偏差信号w(t)は、時間領域において
w(t)={Edc(t)/2}×u(t)−v0(t) (7)
と表される。
システム同定部27は、測定入力部26によって得られた瞬時電圧偏差信号w(t)とインダクタ電流検出部33から得られるインダクタ電流isの瞬時値is(t)とを用いて、メイン回路の回路定数の一つである、インバータ部3の内部抵抗23の値rsを同定する。これは、インバータ部3を動的システムとして捉え、その伝達関数をG(s)とするとき、動的システムの入力w(s)および出力y(s)との関係が、
y(s)=G(s)w(s) (8)
と表されることに基づいている。ここで、「s」はラプラス演算子である。つまり、システム同定部27は、(8)式の関係から、測定された入力w(s)および出力y(s)を用いて、インバータ部3の回路定数を推定する手段である。
具体的には、システム同定部27は、インバータ部3の伝達関数のパラメータをシステム同定理論によって推定する。例えば、測定入力「w」および測定出力「y」を、それぞれ、
w:=(Edc/2)×u−v0 (9)
y:=is (10)
と選ぶことによって、インバータ部3の伝達関数を
G(s):=1/(rs+sLF) (11)
と表すことができる。これはメイン回路、すなわち制御部4以外の回路の回路方程式がラプラス変換表示で、「v1−v0=(rs+sLF)×is」とされるためである。ここで、v1は、ブリッジ電圧で、「{Edc/2}×u」であり、この2つの式からインダクタ電流isは、「{1/(rs+sLF)}×{(Edc/2)×u−v0}」となり、上述の(8)式と、(9)式の「w」と、(10)式の「y」とから、(11)式のG(s)を得ることができる。なお、「LF」は、フィルタインダクタ21のインダクタンス値で、「s」は、ラプラス演算子である。
ここで、システム同定部27がシステム同定処理の対象とするインバータ部3を、直流リンク電圧Edcを変調波発生部14からの変調波(キャリア)によって周期的にオン/オフすることによって正弦波状の交流電圧を生成する離散系として扱うことができる。そこで、ラプラス変換表示された(11)式の伝達関数G(s)は、変調波(キャリア)の周期、すなわち離散系におけるサンプル周期がTsであるとき、次のようにz変換表示される。
G(z)=Ts/(LFz−LF+rsTs) (12)
ここで、「z」はz演算子である。
z変換表示された(12)式の伝達関数G(z)は、システム同定処理の対象系であるインバータ部3を1次系として扱えばよいことを示している。1次系の伝達関数G(z)は、一般に、
G(z)=b/(z+a) (13)
と表現される。そこで、(12)式と(13)式とを比較して、インバータ部3の内部抵抗23の値rsおよびフィルタインダクタ21のインダクタンス値LFについて解くと、
rs=(1+a)/b (14)
および
LF=Ts/b (15)
を得ることができる。
一方、(14)式および(15)式を、未知のパラメータaおよびbについて解くと、
a=−1+(rsTs/LF) (16)
および
b=Ts/LF (17)
を得ることができる。なお、以下では、いずれも未知のパラメータaおよびbを推定パラメータとも呼ぶ。
ところで、UPS1が健全であれば、(14)式によって与えられるメイン回路の内部抵抗23の値rs、および(15)式によって与えられるフィルタインダクタ21のインダクタンス値LFは、いずれも公称値に近い値となるはずである。一方、UPS1に何らかの故障が生じれば、上記の値は、いずれも公称値から大きく異なるはずである。したがって、UPS1は、システム同定部27がインバータ部3の内部情報、すなわち、インバータ部3の内部の情報である、電圧指令値u、直流リンク電圧Edc、インバータ部3の出力電圧v0、および、インダクタ電流is、を用いる再帰的同定処理によって得られる、インバータ部3の回路定数の値に基づいて、故障判定を行うことができる。
次に、上述したシステム同定部27における再帰的同定処理の具体的な方法について、図1に示すUPS1のブロック図と共に、図2に示す処理手順のフロー図をも参照しながら説明する。なお、以下に説明する処理は、常時連続的に行われる必要がないものであり、一定時間毎に割込み処理を行うことによって繰返し実行されればよい。割込み処理を行う間隔は、対象とする系のサンプル周期と同じであり、通常はインバータ部3の変調波発生部14で生成されて半導体ブリッジ回路12のゲート15に入力される変調波(キャリア)の周期Tsと一致するようにされる。例えば、インバータ部3のキャリアの周波数が20[kHz]であるとき、50[μsec]毎に割込み処理が行われることになる。
まず、ステップS1において周期Tsに相当する時間だけ割込み待ち処理が行われた後に、ステップS2において初期設定が行われる。この初期設定は、システム同定処理に用いられるパラメータ類に初期値を与えるものである。すなわち、係数λ、係数γ、行列P、行列θ、および、測定入力w、測定出力yの初期値が、それぞれ、次のように設定される。ここで、Pは(2,2)行列、θおよびζは(2,1)行列、である。なお、θの上段の第1成分は、(16)式のパラメータaであり、下段の第2成分は、(17)式のパラメータbである。
Figure 2010104158
とする。係数λの初期値は1よりも小さく1に近い実数とされ、係数γの初期値はなるべく大きな実数とされる。メイン回路の内部抵抗23の値rsの初期値rs0およびフィルタインダクタ21のインダクタンス値LFの初期値LF0は、それぞれ、公称値とされる。また、測定出力yおよび測定入力wの初期値は、1サンプル前の初期値とされる。なお、上述した各パラメータ類については、後述する。
次に、ステップS3において、測定入力部26によって検出されたUPS1のインバータ部3の回路情報が、システム同定部27に取り込まれる。具体的には、直流リンク電圧Edcの瞬時値Edc(t)、インバータ電圧(出力電圧)v0の瞬時値v0(t)、インダクタ電流isの瞬時値is(t)、および、正弦波状の瞬時電圧指令値u(t)が、それぞれ、ラッチされて取り込まれる。
そして、ステップS4において、測定入力wおよび測定出力yが、次のように設定される。
w=(Edc/2)×u−v0 (23)
y=is (24)
次に、ステップS5において、再帰的同定処理が実行され、前述した2つの未知パラメータaおよびbが同定される。具体的には、次の推定則による再帰的最小二乗法同定プロセスが実行される。
Figure 2010104158
すなわち、いずれも既知のパラメータである測定入力wおよび測定出力yを成分とする(25)式の測定入出力パラメータのマトリクスζに対して、偏差(誤差)eが(26)式のように表されるとすると、(27)式の関係によって偏差eを最小にするパラメータが推定される。ここで、未知のパラメータaおよびbを成分とする推定パラメータのマトリクスθは、(28)式によって順次更新される。また、いずれも既知のパラメータである測定入力wおよび測定出力yは、(29)式によって順次更新される。
次に、ステップS6において、未知のパラメータであるaおよびbの同定値を抽出する。なお、(16)式、(17)式、および(21)式から明らかなように、パラメータaはマトリクスθの第1成分であり、パラメータbはマトリクスθの第2成分である。
そして、ステップS7において、ステップ6で同定されたパラメータaおよびbを用いて、インバータ部3のメイン回路の内部抵抗23の値rsを、以下の関係を用いて算出する。なお、以下の関係は、(14)式と同一である。
rs=(1+a)/b (30)
次に、ステップS8において、UPS1の故障判定が行われる。この故障判定は、故障判定部28が、ステップS7においてシステム同定部27が算出した、インバータ部3のメイン回路の内部抵抗23の値rsを用いて実行する。具体的には、故障判定部28は、システム同定部27によって算出された内部抵抗23の値rsが下限値と上限値との間にあるか否かを常時監視し、例えば
if 下限値 <rs< 上限値 then Fault =0 else Fault=1 (31)
という判定法によって、UPS1に何らかの故障が発生しているか否かを判定する。すなわち、すなわち、rsが下限値を超え、上限値未満であれば、故障判定信号の値として「0」を出力し、rsがその範囲になければ、故障判定信号の値を「1」として出力する。すなわち、故障判定部28は、rsの値が下限値と上限値との間にあれは、ステップ9において出力する故障判定信号(Fault信号)の値を「0」に保ち、その後ステップS1に戻って割込み待ち処理を行う。なお、rsが下限値以上で上限値以下(下限値 ≦rs≦ 上限値)のときに、故障判定信号「0」を出力し、それ以外のときに、故障判定信号「1」を出力するようにしてもよい。また、(31)式の左または右の一方を「≦」とし、他方を「<」としてもよい。
ここで、内部抵抗23の値rsの下限値および上限値は、いずれも、UPS1が通常の運転状態にあれば想定できない程度の極端な値に設定される。例えば、下限値を短絡故障の場合に想定される0に設定し、上限値を断線故障の場合に想定される定格値(すなわち、定格電圧/定格電流)に設定する。インバータ部3のメイン回路の内部抵抗23の値rsは定格値の5%程度であるのが通常であることから、このような設定によれば、故障判定部28による故障判定が確実に行われる。
一方、ステップS8において内部抵抗23の値(抵抗値)rsの値が何らかの原因により上述の範囲を逸脱したときは、ステップS10に進み、出力する故障判定信号の値を「1」に変更する。そして、ステップS11において、故障と判定されたUPS1が選択遮断されて並列運転状態から離脱する。この選択遮断は、切離しスイッチ5によって行われる。ここで、切離しスイッチ5は、入力される故障判定信号の値が「0」であるときは閉状態に保たれ、UPS1と電源系統の母線6,6との接続状態を維持するようにされている。一方、故障判定信号の値が「1」に変更されると、切離しスイッチ5は、開状態にされてメイン回路を遮断し、UPS1を電源系統の母線6,6から切り離す。制御部4の故障判定部28から出力される故障判定信号は、反転増幅器(バッファ)56を介してメイン回路に直列挿入されている切離しスイッチ5の各スイッチ51,51の各ゲート54,54に入力されており、切離しスイッチ5はこの故障判定信号によって開閉制御される。
そして最後に、ステップ12において、ステップ11で故障と判定されて電源系統から切離されたUPS1の運転が停止され、一連の処理が終了する。
次に、以上説明した本発明の実施の形態に係るUPS1の動作について、シミュレーション結果を参照しながら説明する。以下のシミュレーション例は、並列冗長運転される4台のUPS1に短絡故障を順次発生した場合を想定したものである。各UPS1における短絡故障は、図3に示すようにインバータ部3と並列に配置された短絡スイッチ61を閉じることによって、例えば、インバータ部3の半導体ブリッジ回路12の片側(ここでは、上側すなわち正電圧側)を模擬的に短絡させるものである。
シミュレーションに用いた主要な回路パラメータは、以下の通りである。すなわち、負荷機器は抵抗負荷であり、UPS1台あたりの負荷容量は2.5[kW]である。インバータ部10は単相ハーフブリッジによって構成され、PWMの変調波(キャリア)の周波数は20[kHz]、交流出力の基本周波数は50[Hz]である。直流電源の電圧(直流リンク電圧)Edcは、1号機408[V],2号機449[V],3号機471[V],4号機460[V]である。また、UPS1のメイン回路に挿入されたフィルタの回路定数は、フィルタインダクタLF=640[μH],内部抵抗rs=0.15[Ω],フィルタキャパシタCF=20[μF]であり、1号機から4号機までの全てに共通に用いられている。なお、内部抵抗23の値(抵抗値)rsとして、前述したシステム同定部27によって算出される値を用いることができる。
図4は、上記の回路パラメータを用いて行なわれたシミュレーションの結果を示している。図4の最上段は、4台のUPS1が並列接続されている電源系統の母線電圧v0を示している。また、図4の2段目〜4段目は、それぞれ、UPS1の1号機、2号機、3号機、および4号機の出力電流i1、i2、is3、およびi4を示している。このシミュレーションは、並列冗長運転されている4台のUPS1のうち、基準時刻(0[sec])から、0.025[sec]後に1号機が短絡故障し、0.09[sec]後に2号機が短絡故障し、さらに、0.175[sec]後に3号機に短絡故障した場合を想定している。
図4から明らかなように、並列冗長運転されている4台のUPS1の各出力電流i1、i2、i3、およびi4は、他号機に故障が生じても変化せず、しかも自号機に故障が生じた場合には直ちに「0」になっている。ここでは、各UPS1が故障の発生順(すなわち1号機→2号機→3号機の順)に遮断されて並列運転状態から離脱しているものの、この間も健全機が運転を続けているために母線電圧v0がほとんど変化していないことが示されている。この結果から、並列運転されている各UPS1が、選択遮断動作を確実に行っていることが分かる。
図5は、図4に示した母線電圧v0および1号機、2号機の出力電流i1、i2のシミュレーション結果の一部を拡大表示したものである。時刻0.025[sec]において1号機に短絡故障が発生すると、1号機の出力電流i1は、図5の下段に示すように、一時的に増加するが、その後に選択遮断が行われて0(ゼロ)になる。1号機が選択遮断されて並列運転状態から離脱する際に、図5の上段に示すように、母線電圧v0は瞬間的に少し低下し、2号機の出力電流i2は、図5の上段に示すように、瞬間的に少し上昇するものの、健全機である2号機の運転状態にほとんど影響が及んでいない。このシミュレーション例では、短絡故障が発生してから選択遮断が行われるまでに要する時間は、約250[μsec]、すなわち約0.0125周期、である。なお、ここでは、交流出力の基本周波数を50[Hz]としているので、1周期は1/50[sec]である。この結果から、本発明の実施の形態に係るUPS1が、交流出力の基本周波数の1周期よりも十分に短い時間に、選択遮断を完了できることが分かる。
図6は、UPS1に短絡故障が発生したときに故障判定部28から出力される、故障判定信号(Fault信号)を示している。図6の1段目に示す1号機の故障判定信号の値は、1号機に故障が発生した時刻0.025[sec]に「0」から「1」に変更されている。また、図6の2段目に示す2号機の故障判定信号の値は2号機に故障が発生した時刻0.09[sec]に「0」から「1」に変更され、図6の3段目に示す3号機の故障判定信号の値は3号機に故障が発生した時刻0.175[sec]に「0」から「1」に変更されている。なお、故障が発生しなかった4号機の故障判定信号の値は、図6の4段目に示すように「0」のままである。この結果から、並列冗長運転されている各UPS1において、故障判定が確実に行われていることが分かる。なお、このシミュレーション例において、選択遮断に要する時間は400[μsec]以下である。
図7は、各UPS1における、メイン回路の内部抵抗23の値rsについてのシミュレーション結果を示している。ここで、0.10[Ω]と0.15[Ω]との間で変動している直線は、1号機から4号機までの内部抵抗23の値(抵抗値)rsの同定値で、点線は、それまでの同定値から1号機が外れた状況を示し、一点鎖線は、それまでの同定値から2号機が外れた状況を示し、上下及び左右の直線は、それまでの同定値から3号機が外れた状況を示している。1号機から3号機までの各UPS1において、短絡故障が発生した瞬間に内部抵抗23の値rsの値が0に近づくことが分かる。この結果から、システム同定部27によって算定される内部抵抗23の値(抵抗値)rsの値を用いることによって故障判定を確実に行うことができることが分かる。なお、内部抵抗23の値rsの真値は0.15[Ω]である。
なお、本発明の実施の形態に係るUPS1の主要部をなす回路は、自機内の信号の瞬時値を利用することによって故障判定および選択遮断を高速に行い得るという効果を最大限に奏するために、ハードウェア(ファームウェア)によって構成されることが望ましい。なお、式(18)〜式(31)によって表される一連の処理を実現できるものであれば、具体的な回路はどのようなものでもよく、処理に要する時間や処理精度、構成の容易さなどを適宜考慮して決定すればよい。
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る無停電電源装置1(UPS1)によれば、いずれも自機内の情報である、電圧指令値u、直流リンク電圧Edc、インバータ電圧v0、および、インダクタ電流isを用いて故障判定を行うことができる。このため、他のUPSと並列運転される場合であっても、他機と共通する情報を用いる必要がなく、他機の影響を受けずに自機の故障判定を行うことが可能になる。また、本発明の実施の形態に係るUPS1によれば、自機内の電圧や電流の瞬時値を用いて故障判定を行うことができるため、1周期遅延信号を用いて故障判定を行う従来のUPSと異なり、基本周波数(50Hzまたは60Hz)の1周期よりも十分に短い時間内に選択遮断を行うことが可能になる。さらに、再帰的処理を行うことによって、UPS1を運転しながら未知の回路定数を同定することも可能になる。
以上、本発明の実施の形態に係るUPS1について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない限り、種々変更実施できる。たとえば、本発明の実施の形態においては、UPS1のシステム同定部27において実行される再帰的処理が最小二乗法であるものとして説明している。このような構成によれば、再帰的同定処理を他のシステム同定プロセスに基づく場合よりも簡単に実行することができる。しかし、システム同定のプロセスに制限はなく、上述した最小二乗法の他に、拡大最小二乗法、一般化最小二乗法、バイアス補償最小二乗法、補助変数法、予測誤差法など、種々の同定プロセスを用いることもできる。
また、以上の説明においては、本発明の実施の形態に係るUPS1が他のUPSと並列運転される場合を想定している。しかし、本発明の実施の形態に係るUPS1は、単独で運転できることは当然である。また、本発明の実施の形態に係るUPS1は、電源容量が異なる他のUPSと混在させて並列運転しても差し支えないものであり、その場合においても、自機の故障判定を独立に行うことができるため安定な並列運転を行うことができる。
上述のUPS1は、直流電圧を交流電圧に変換して負荷機器に供給する無停電電源装置であり、自機の内部インピーダンス(内部抵抗23の値rs)を同定し、その値の異常変動を捉えて故障判定を行う制御部4を有するものとしている。しかし、制御部4は、インダクタンス値LFも同定することができる。このため、このインダクタンス値LFの変化を検出し、故障判定するようにしてもよい。
また、上述のUPS1は、直流電圧を電圧指令値uに基づいて変調することによって正弦波状の交流電圧を生成する半導体ブリッジ回路12と、半導体ブリッジ回路12と負荷機器との間に直列挿入されたフィルタ回路13とを有するインバータ部3と、制御部4の故障判定に応じてインバータ部3と負荷機器とを接続または遮断する切離しスイッチ5と、を備えるものとしている。この切離しスイッチ5は、メカ的に接続したり、切断したりするもの以外に、電気的に接続したり、切断したりする半導体スイッチなどとしてもよい。
さらに、上述のUPS1の制御部4は、インバータ部3の既知の回路情報を用いて再帰的同定処理を行うことによってインバータ部3の未知の回路定数を算定するシステム同定部27と、システム同定部27によって算定された未知の回路定数に基づいて故障判定信号を生成する故障判定部28と、を有している。これらのシステム同定部27や故障判定部28をUPS1内に配置しているが、UPSの外部に配置してもよい。また、制御部4もUPSの外部に配置してもよい。
また、システム同定部27は、既知の回路情報として、電圧指令値u、直流電圧Edc、インバータ部3の出力電圧v0、およびフィルタ回路13中のフィルタインダクタ21を流れるインダクタ電流isを用い、インバータ部3の内部抵抗23の値rsを算定している。このような構成によれば、故障判定に用いるメイン回路の内部抵抗23の値rsを、通常の運転状態にあれば想定できない程度の極端な値に設定することができるので、確実な故障判定および選択遮断を行うことが可能となる。しかし、これらの値に加えて、他の値、たとえば、インバータ部3の回路定数を用いて生成したインダクタ電流isの推定値となる模擬値is’ (t)を利用するようにしてもよい。その場合、フィルタ回路13中のフィルタインダクタ21を流れるインダクタ電流isの瞬時値is (t)と、インバータ部3の回路定数を用いて生成したインダクタ電流isの推定値となる模擬値is’ (t)との偏差Δis(t)にて故障判定信号を生成し、2つの故障判定信号を生成するようにすることができる。
本発明の実施の形態に係るUPSの主要部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係るUPSにおけるシステム同定と故障判定のフローチャート図である。 本発明の実施の形態に係るUPSにおいて短絡故障を模擬するための短絡スイッチを示す図である。 本発明の実施の形態に係るUPSを並列冗長運転した場合における選択遮断動作のシミュレーション結果である。 図4に示すシミュレーション結果の一部を拡大した図である。 本発明の実施の形態に係るUPSにおける故障判定信号についてのシミュレーション結果である。 本発明の実施の形態に係るUPSにおけるメイン回路の内部抵抗値についてのシミュレーション結果である。 従来および本発明の実施の形態に係るUPSの並列冗長運転される状態を示す図である。
符号の説明
1 無停電電源装置(UPS)
2 直流電源部
3 インバータ部
4 制御部
5 切離しスイッチ
6 母線
11 直流電源
12 半導体ブリッジ回路
13 フィルタ回路
21 フィルタインダクタ(インダクタ)
22 フィルタキャパシタ(キャパシタ)
23 内部抵抗
24 変調波発生部
25 ゲート
26 測定入力部
27 システム同定部
28 故障判定部
Edc 直流リンク電圧
rs インバータ部の内部抵抗の値
is インダクタ電流(出力電流)
u 瞬時電圧指令値
v0 インバータ電圧(出力電圧)、母線(バス)電圧
w 瞬時電圧偏差信号(測定入力)
y 測定出力(インダクタ電流)
u 瞬時電圧指令値

Claims (7)

  1. 直流電圧を交流電圧に変換して負荷機器に供給する無停電電源装置において、
    自機の内部インピーダンスを、自機内の電圧と電流の瞬時値を用いて同定し、その値の異常変動を捉えて故障判定を行う制御部を有することを特徴とする無停電電源装置。
  2. 請求項1記載の無停電電源装置において、
    前記直流電圧を電圧指令値に基づいて変調することによって正弦波状の交流電圧を生成する半導体ブリッジ回路と、上記半導体ブリッジ回路と前記負荷機器との間に直列挿入されたフィルタ回路とを有するインバータ部と、
    前記制御部の故障判定に応じて上記インバータ部と前記負荷機器とを接続または遮断する切離しスイッチと、
    を備えることを特徴とする無停電電源装置。
  3. 請求項2記載の無停電電源装置において、
    前記制御部は、前記インバータ部の既知の回路情報を用いて再帰的同定処理を行うことによって前記インバータ部の未知の回路定数を算定するシステム同定部と、上記システム同定部によって算定された上記未知の回路定数に基づいて故障判定信号を生成する故障判定部と、を有することを特徴とする無停電電源装置。
  4. 請求項3記載の無停電電源装置において、
    前記システム同定部は、前記既知の回路情報として、前記電圧指令値、前記直流電圧、前記インバータ部の出力電圧、および前記フィルタ回路中のインダクタを流れるインダクタ電流を用い、前記インバータ部の内部抵抗を算定することを特徴とする無停電電源装置。
  5. 請求項3または4記載の無停電電源装置において、
    前記再帰的同定処理は最小二乗法を用いたものであることを特徴とする無停電電源装置。
  6. 直流電圧をインバータ部によって交流電圧に変換して負荷機器に供給する無停電電源装置の選択遮断方法において、
    上記インバータ部の既知の回路情報を用いて再帰的同定処理を行うことによって上記インバータ部の未知の回路定数を算定し、
    算定された上記未知の回路定数に基づいて故障判定信号を生成し、
    この故障判定信号が故障発生信号であるときに切離しスイッチによって上記インバータ部と上記負荷機器と遮断する、
    ことを特徴とする無停電電源装置の選択遮断方法。
  7. 請求項6記載の無停電電源装置の選択遮断方法において、
    前記インバータ部は、前記直流電圧を電圧指令値に基づいて変調することによって正弦波状の交流電圧を生成する半導体ブリッジ回路と、上記半導体ブリッジ回路と前記負荷機器との間に直列挿入されたフィルタ回路と、を有し、
    前記既知の回路情報として、前記電圧指令値、前記直流電圧、前記インバータ部の出力電圧、および前記フィルタ回路中のインダクタを流れるインダクタ電流を用い、前記インバータ部の内部抵抗を算定することを特徴とする無停電電源装置の選択遮断方法。
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