JP2010102055A - パターン評価方法、露光用マスク、露光方法、露光用マスクの製造方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プロセス条件を増やすことなく、複数のプロセスウインドウに該当するプロセス条件でのホットスポット検査を可能にする。
【解決手段】2種以上の各プロセス条件にて得られる被露光面上の転写像について所定閾値を満たさない寸法となるパターン部分を調査する工程(S02)と、その調査結果に基づきプロセスパラメータの入力条件値の変動に対して前記転写像の寸法がどのように変化するかを特定する計算式を求める工程(S03)と、その計算式を用いて前記転写像の寸法が前記所定閾値とは別の所定閾値に達することになるプロセス条件を求める工程(S04)と、求めたプロセス条件に応じて前記転写像についてのパターン危険度のランク付けを行う工程(S05)とを経て、前記転写像についてのパターン評価を行う。
【選択図】図2
【解決手段】2種以上の各プロセス条件にて得られる被露光面上の転写像について所定閾値を満たさない寸法となるパターン部分を調査する工程(S02)と、その調査結果に基づきプロセスパラメータの入力条件値の変動に対して前記転写像の寸法がどのように変化するかを特定する計算式を求める工程(S03)と、その計算式を用いて前記転写像の寸法が前記所定閾値とは別の所定閾値に達することになるプロセス条件を求める工程(S04)と、求めたプロセス条件に応じて前記転写像についてのパターン危険度のランク付けを行う工程(S05)とを経て、前記転写像についてのパターン評価を行う。
【選択図】図2
Description
本発明は、パターン評価方法、露光用マスク、露光方法、露光用マスクの製造方法および半導体装置の製造方法に関する。
光リソグラフィ技術で用いる露光用マスクの製作にあたっては、ホットスポットを検出するためのホットスポット検査が広く用いられている(例えば、特許文献1、非特許文献1参照。)。
ホットスポットとは、標準のプロセス条件では問題無くパターン転写がされても、プロセス条件がずれた場合に正しく転写されず欠陥となってしまうパターンのことをいう。ここで、標準のプロセス条件とは、パターン転写を行う際のフォーカスや露光量等が予め設定された値からずれていない条件であり、以下「ノミナル(nominal)条件」ともいう。また、プロセス条件がずれた場合とは、例えばフォーカスが+0.1μmで露光量が+10%となった場合のように、フォーカスや露光量等の値がノミナル条件から変動してしまった場合をいい、以下この場合の条件を「コーナー条件」ともいう。
欠陥となるパターンとしては、パターン線幅がある閾値に対して細い場合または太い場合、配線パターンとビアパターンの重なり面積(被り面積)がある閾値より小さくなってしまう場合、等が挙げられる。つまり、パターンの欠陥としては、細くなった配線が切れてオープンとなる場合や配線が隣接する配線とショートする場合等の機能欠陥(functional defect)が挙げられる。ただし、欠陥には、機能欠陥だけでなく、配線が細くなることで配線抵抗が増加し、そのためにある回路ブロックから他の回路ブロックへの信号が遅延し、回路が所望の動作をしなくなる等といった特性欠陥(parametric defect)も含まれるものとする。
欠陥となるパターンとしては、パターン線幅がある閾値に対して細い場合または太い場合、配線パターンとビアパターンの重なり面積(被り面積)がある閾値より小さくなってしまう場合、等が挙げられる。つまり、パターンの欠陥としては、細くなった配線が切れてオープンとなる場合や配線が隣接する配線とショートする場合等の機能欠陥(functional defect)が挙げられる。ただし、欠陥には、機能欠陥だけでなく、配線が細くなることで配線抵抗が増加し、そのためにある回路ブロックから他の回路ブロックへの信号が遅延し、回路が所望の動作をしなくなる等といった特性欠陥(parametric defect)も含まれるものとする。
ホットスポット検査では、複数のコーナー条件でウエハ上に形成されるパターン形状をシミュレーションにて計算する。このシミュレーションで得られる予測パターン形状のことを、以下「プリントイメージ」という。そして、シミュレーションで得られたプリントイメージのパターン線幅、スペース幅、被り面積等が所定の閾値を満足しているかどうかを調べる。
通常は、図8(a)に示すように、プロセス条件の変動する範囲をプロセスウインドウ50と呼び、このプロセスウインドウ50の外周に沿ったプロセス条件をコーナー条件51として設定することが多い。より大きなプロセスウインドウ50に該当するコーナー条件51においてホットスポットが発生しなければ、その設計レイアウトは、プロセス条件の変動に強い(歩留りが低下しにくい)と言える。
通常は、図8(a)に示すように、プロセス条件の変動する範囲をプロセスウインドウ50と呼び、このプロセスウインドウ50の外周に沿ったプロセス条件をコーナー条件51として設定することが多い。より大きなプロセスウインドウ50に該当するコーナー条件51においてホットスポットが発生しなければ、その設計レイアウトは、プロセス条件の変動に強い(歩留りが低下しにくい)と言える。
ホットスポット検査では、実際に発生し得るプロセス条件の変動に合わせて、ある1つの大きさのプロセスウインドウに該当するコーナー条件を用いることが考えられる。そして、そのコーナー条件を用いたホットスポット検査によりホットスポットが発生することを検出した場合は、その検出した全てのホットスポットについて、パターンの設計修正や光近接効果補正(以下「OPC」と略す。)等を行うことで対応することになる。
ところが、このようなコーナー条件の設定では、プロセス条件が突発的に大きく変動した場合にホットスポットとなる「やや危険なパターン」を検出することができない。半導体装置製造の歩留りを向上させるためには、面積増加を招かない範囲でこのようなやや危険なパターンも無くしておくことが望ましい。
やや危険なパターンを検出するために、ホットスポットの閾値を緩和するという手法が考えられる。例えば、パターンの線幅が70nm以下になると断線(オープン欠陥)を起こしてしまう場合、ホットスポットの閾値は70nmだが、やや危険なパターンの閾値として75nmとなるパターンをもホットスポット検査で検出する、といった具合である。しかしながら、プロセス条件の変動に対して、パターン線幅は連動しないことが多く、当該パターン線幅が単純に増加または減少するとは限らない。そのため、単に閾値を緩和しただけでは、必ずしもやや危険なパターンを正確に検出できるとは言えない。
また、やや危険なパターンを検出するためには、例えば図8(b)に示すように、複数のプロセスウインドウ50a,50bに該当する各コーナー条件でホットスポット検査をすることも考えられる。しかしながら、その場合には、コーナー条件が増えた分だけ計算時間が増加するので、ホットスポット検査のターンアラウンドタイム(TAT)が増加してしまうことになる。
やや危険なパターンを検出するために、ホットスポットの閾値を緩和するという手法が考えられる。例えば、パターンの線幅が70nm以下になると断線(オープン欠陥)を起こしてしまう場合、ホットスポットの閾値は70nmだが、やや危険なパターンの閾値として75nmとなるパターンをもホットスポット検査で検出する、といった具合である。しかしながら、プロセス条件の変動に対して、パターン線幅は連動しないことが多く、当該パターン線幅が単純に増加または減少するとは限らない。そのため、単に閾値を緩和しただけでは、必ずしもやや危険なパターンを正確に検出できるとは言えない。
また、やや危険なパターンを検出するためには、例えば図8(b)に示すように、複数のプロセスウインドウ50a,50bに該当する各コーナー条件でホットスポット検査をすることも考えられる。しかしながら、その場合には、コーナー条件が増えた分だけ計算時間が増加するので、ホットスポット検査のターンアラウンドタイム(TAT)が増加してしまうことになる。
そこで、本発明は、ホットスポット検査で用いるプロセス条件を増やすことなく、複数のプロセスウインドウに該当するプロセス条件でのホットスポットを検査可能にすることを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために案出されたパターン評価方法で、1つ以上のプロセスパラメータにつき2種以上のプロセス条件を入力して各プロセス条件での被露光面上の転写像を計算する第1の工程と、前記第1の工程で得られた転写像について所定閾値を満たさない寸法となるパターン部分を調査する第2の工程と、前記第2の工程での調査結果に基づき前記プロセスパラメータの入力条件値の変動に対して前記転写像の寸法がどのように変化するかを特定する計算式を求める第3の工程と、前記第3の工程で求めた計算式を用いて前記第1の工程とは別のプロセス条件または前記第2の工程とは別の所定閾値に関するパターン調査結果を類推する第4の工程と、第4の工程で求めた類推結果を用いて前記転写像についてのパターン危険度のランク付けを行う第5の工程とを備える。
上記手順のパターン評価方法では、先ず、第1の工程および第2の工程を行う。これにより、ある1つのプロセスウインドウに該当するプロセス条件で、ホットスポットの検査を行うことになる。そして、その後は、第3の工程および第4の工程を行う。つまり、第3の工程で求めた計算式を用いることで、第1の工程および第2の工程とは異なるプロセスウインドウについて、ホットスポットの検査結果を類推する。これにより、複数のプロセスウインドウに該当するプロセス条件でのホットスポットの検査が可能になる。したがって、その後に第5の工程を行えば、プロセス条件を増やすことなく、ホットスポットが発生する危険なパターン部分に加えて、やや危険なパターン部分についての検出をも行い得るようになる。
本発明によれば、ホットスポット検査で用いるプロセス条件を増やすことなく、複数のプロセスウインドウに該当するプロセス条件でのホットスポットを検査可能になる。したがって、ホットスポットが発生する危険なパターン部分に加えて、やや危険なパターン部分についての検出を行う場合であっても、ホットスポット検査のTAT増加を招いてしまうことがない。しかも、パターン調査結果に基づいて求めた計算式を用いて条件変動後の転写像形状を類推するので、条件変動による転写像形状の挙動を正しく把握し得るようになり、ホットスポット検査についての信頼性向上(正確さの担保等)を実現することができる。
以下、図面に基づき本発明に係るパターン評価方法、露光用マスク、露光方法、露光用マスクの製造方法および半導体装置の製造方法について説明する。
なお、ここでの「パターン評価」とは、光リソグラフィ技術を用いて形成した転写像のパターン形状が、所望の形状、寸法通りであるか否かを評価することをいう。さらに詳しくは、ホットスポット検査によるパターン評価を通じて、ホットスポットの発生に関する危険性についての判断を行うことを含む。ただし、ホットスポット検査のみに限定されないことはいうまでもない。
なお、ここでの「パターン評価」とは、光リソグラフィ技術を用いて形成した転写像のパターン形状が、所望の形状、寸法通りであるか否かを評価することをいう。さらに詳しくは、ホットスポット検査によるパターン評価を通じて、ホットスポットの発生に関する危険性についての判断を行うことを含む。ただし、ホットスポット検査のみに限定されないことはいうまでもない。
<第1の実施の形態>
先ず、本発明に係るパターン評価方法について、その第1の実施の形態を説明する。
先ず、本発明に係るパターン評価方法について、その第1の実施の形態を説明する。
[パターン評価の必要性]
ここで、ホットスポット検査によるパターン評価の必要性につき、簡単に説明する。
一般に、光リソグラフィ技術では、ウエハ表面に形成する回路パターンが小さくなるのに伴って、この回路パターンをウエハ表面において所望の形状、寸法通りに形成することが難しくなってきている。これを所望の形状、寸法通りに形成すべく、マスクパターン形状に補正を加えることをOPC(Optical Proximity effect Correction)と呼び、現代のリソグラフィ技術では必須となっている。このOPCによって補正されたマスクパターンは、露光用マスク上に形成されて、さらにリソグラフィ工程によりウエハ表面に露光される。
ただし、近年の更なるパターン微細化により、ウエハ表面に形成する回路パターンについては、マスクパターンにOPCを施しても、ホットスポットと呼ばれる危険パターンの発生を完全に無くすことができていない。このことから、既に説明したように、露光用マスクの製作にあたっては、ホットスポットを検出するためのホットスポット検査が広く用いられているのである(例えば、特許文献1、非特許文献1参照。)。
ホットスポット検査では、プロセス条件が突発的に大きく変動した場合にホットスポットとなる「やや危険なパターン」をも検出することが望ましい。このようなやや危険なパターンも無くしておけば、半導体装置製造の歩留り向上を図る上で好適だからである。
以下に説明する実施の形態では、やや危険なパターンの検出を含むホットスポット検査の手順が、従来手法(例えば、特許文献1、非特許文献1参照。)の場合とは異なる。
ここで、ホットスポット検査によるパターン評価の必要性につき、簡単に説明する。
一般に、光リソグラフィ技術では、ウエハ表面に形成する回路パターンが小さくなるのに伴って、この回路パターンをウエハ表面において所望の形状、寸法通りに形成することが難しくなってきている。これを所望の形状、寸法通りに形成すべく、マスクパターン形状に補正を加えることをOPC(Optical Proximity effect Correction)と呼び、現代のリソグラフィ技術では必須となっている。このOPCによって補正されたマスクパターンは、露光用マスク上に形成されて、さらにリソグラフィ工程によりウエハ表面に露光される。
ただし、近年の更なるパターン微細化により、ウエハ表面に形成する回路パターンについては、マスクパターンにOPCを施しても、ホットスポットと呼ばれる危険パターンの発生を完全に無くすことができていない。このことから、既に説明したように、露光用マスクの製作にあたっては、ホットスポットを検出するためのホットスポット検査が広く用いられているのである(例えば、特許文献1、非特許文献1参照。)。
ホットスポット検査では、プロセス条件が突発的に大きく変動した場合にホットスポットとなる「やや危険なパターン」をも検出することが望ましい。このようなやや危険なパターンも無くしておけば、半導体装置製造の歩留り向上を図る上で好適だからである。
以下に説明する実施の形態では、やや危険なパターンの検出を含むホットスポット検査の手順が、従来手法(例えば、特許文献1、非特許文献1参照。)の場合とは異なる。
[パターン評価装置の概略構成]
続いて、ホットスポット検査によるパターン評価に用いるパターン評価装置について、その概略構成を簡単に説明する。
図1は、パターン評価を行うパターン評価装置の概略構成例を示すブロック図である。
図例のパターン評価装置は、ディスプレイパネルまたはCRT(Cathode Ray Tube)からなる表示部1と、キーボードやマウス等からなる入力部2と、HDD(Hard disk drive)等の記憶装置からなるデータ格納部3と、コンピュータ装置としての機能を有するデータ処理部4と、を備えている。そして、入力部2からの入力情報またはデータ格納部3での記憶情報を基に、データ処理部4がホットスポット検査を含むパターン評価を行い、その結果を表示部1が出力するように構成されている。
続いて、ホットスポット検査によるパターン評価に用いるパターン評価装置について、その概略構成を簡単に説明する。
図1は、パターン評価を行うパターン評価装置の概略構成例を示すブロック図である。
図例のパターン評価装置は、ディスプレイパネルまたはCRT(Cathode Ray Tube)からなる表示部1と、キーボードやマウス等からなる入力部2と、HDD(Hard disk drive)等の記憶装置からなるデータ格納部3と、コンピュータ装置としての機能を有するデータ処理部4と、を備えている。そして、入力部2からの入力情報またはデータ格納部3での記憶情報を基に、データ処理部4がホットスポット検査を含むパターン評価を行い、その結果を表示部1が出力するように構成されている。
このような構成のパターン評価装置において、データ処理部4は、コンピュータ装置としての機能が所定プログラムを実行することによって、詳細を後述するパターン評価を行うことになる。その場合に、当該所定プログラムは、データ格納部3内へのインストールに先立ち、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されて提供されるものであっても、または有線若しくは無線による通信手段を介して配信されるものであってもよい。
[パターン評価の手順]
次いで、ホットスポット検査によるパターン評価の手順について説明する。
図2は、本発明の第1の実施の形態におけるパターン評価方法の手順の一例を示すフローチャートである。
次いで、ホットスポット検査によるパターン評価の手順について説明する。
図2は、本発明の第1の実施の形態におけるパターン評価方法の手順の一例を示すフローチャートである。
図例のように、パターン評価にあたっては、先ず、その評価対象となる回路パターンについて、設計データ(例えば、GDSII形式のデータ。)を取得して、公知のOPC処理を施す(ステップ01、以下ステップを「S」と略す。)。このときのOPC処理は、標準のプロセス条件で実施する。標準のプロセス条件とは、パターン転写を行う際のフォーカスや露光量等といったプロセスパラメータについて、その値が予め設定された値(設計値)からずれていない場合の条件であり、ノミナル条件のことをいう。
その後は、実際に発生し得るコーナー条件(以下「フェータルなコーナー条件」ともいう。)で、ホットスポット検査を実施する(S02)。
フェータルなコーナー条件は、露光装置のスペックや処理条件等から一意に定まる。具体的には、フェータルなコーナー条件として、例えばフォーカスの変動量を0および±0.1μm、露光量の変動量を±10%とした場合の6条件(標準のプロセス条件を加えると7条件)が挙げられる(例えば、図8(a)参照。)。したがって、ホットスポット検査では、例えばフォーカスおよび露光量といった1つ以上のプロセスパラメータにつき、フェータルなコーナー条件である6条件を入力して、各コーナー条件でのウエハ面上の転写像のプリントイメージを計算して得ることになる。
一方、ホットスポットとなるか否かを判断する条件、すなわちホットスポット検査のための所定閾値については、以下に述べるようにする。通常、ホットスポット検査のための閾値は、例えば70nm以下という値に設定する。つまり、プリントイメージのパターン線幅が70nm以下に細くなった場合にホットスポットであると判断する。これが本来の閾値となる。ただし、フェータルなコーナー条件において本来の閾値で発見されたホットスポットは非常に危険(=フェータル)なので、その全てについて対処が必要となる。このことから、ここでは、本来の閾値ではなく、当該閾値を緩和した閾値を用いて、ホットスポット候補となるパターン部分を検出する。つまり、緩和した閾値をホットスポット検査のための所定閾値とし、当該所定閾値を満たさない寸法となるパターン部分についての調査を行うのである。なお、緩和した閾値は、本来の閾値である70nm以下という値に対して、例えば75nm以下という値に設定することが考えられる。
フェータルなコーナー条件は、露光装置のスペックや処理条件等から一意に定まる。具体的には、フェータルなコーナー条件として、例えばフォーカスの変動量を0および±0.1μm、露光量の変動量を±10%とした場合の6条件(標準のプロセス条件を加えると7条件)が挙げられる(例えば、図8(a)参照。)。したがって、ホットスポット検査では、例えばフォーカスおよび露光量といった1つ以上のプロセスパラメータにつき、フェータルなコーナー条件である6条件を入力して、各コーナー条件でのウエハ面上の転写像のプリントイメージを計算して得ることになる。
一方、ホットスポットとなるか否かを判断する条件、すなわちホットスポット検査のための所定閾値については、以下に述べるようにする。通常、ホットスポット検査のための閾値は、例えば70nm以下という値に設定する。つまり、プリントイメージのパターン線幅が70nm以下に細くなった場合にホットスポットであると判断する。これが本来の閾値となる。ただし、フェータルなコーナー条件において本来の閾値で発見されたホットスポットは非常に危険(=フェータル)なので、その全てについて対処が必要となる。このことから、ここでは、本来の閾値ではなく、当該閾値を緩和した閾値を用いて、ホットスポット候補となるパターン部分を検出する。つまり、緩和した閾値をホットスポット検査のための所定閾値とし、当該所定閾値を満たさない寸法となるパターン部分についての調査を行うのである。なお、緩和した閾値は、本来の閾値である70nm以下という値に対して、例えば75nm以下という値に設定することが考えられる。
そして、ホットスポット検査を実施したら、そのホットスポット検査で得られた調査結果を用いて、プロセスパラメータの入力条件値の変動に対してプリントイメージのパターン線幅がどのように変化するかを特定する計算式を求める(S03)。具体的には、S02で発見された全てのホットスポット候補に対して、フォーカスと露光量の変動に対する線幅の変化を表す計算式をそれぞれ求める。
計算式は、例えば、以下に述べるように求めることが考えられる。
図3は、本発明の第1の実施の形態における計算式導出の一具体例を示す説明図である。
図3(a)には、ある回路パターンについて、標準のプロセス条件とフェータルなコーナー条件との計7条件でのプリントイメージのパターン線幅(CD)を示している。図中において、丸印は標準のプロセス条件での線幅を示しており、三角印および四角印のそれぞれはフェータルなコーナー条件での線幅を示している。
このような結果が得られたら、これら7点の線幅データから露光量毎のフォーカス変化に対する線幅変化を表す計算式を求めることになる。一般的に、パターン線幅は、露光量(Dose)に対しては線形一次、フォーカス(Defocus)に対しては線形二次の応答を示す。したがって、計算式を求める際には、線形一次または線形二次の計算式に最小二乗法を用いて合わせ込みを行えばよい。すなわち、事前に適切と判断された関数(具体的には、露光量に対しては線形一次、フォーカスに対しては線形二次。)に当てはめて、図3(a)の場合より広いプロセスウインドウでの線幅を求めることを可能にするのである。ただし、フォーカスと露光量を変化させた実験結果等から、上記とは異なる線幅の挙動が分かっている場合は、上記とは異なる計算式に合わせ込んでもよい。
以上のような合わせ込みを行うことで、図3(b)に示すように、図中の三角印同士および四角印同士のそれぞれが一つの線で結ばれる。そして、これらの線によって、求めるべき計算式が特定されることになる。
さらに、合わせ込みを行って計算式を特定した後は、その計算式から、ホットスポット検査を行っていないコーナー条件についても、パターン線幅の変化を特定することが可能になる。具体的には、例えば図3(b)中の白色三角印および白色四角印に示すように、ホットスポット検査を行っていないコーナー条件である、フォーカスが±0.15μm、露光量が±15%での線幅および露光量が±10%、±15%でのフォーカス変化時の線幅の変化が特定可能となる。このように、フォーカスが±0.15μm、露光量が±15%となるコーナー条件は、非常に発生し難いので、やや危険なパターンを探し出すための加速条件(以下「マージナルなコーナー条件」ともいう。)に相当するといえる。
図3は、本発明の第1の実施の形態における計算式導出の一具体例を示す説明図である。
図3(a)には、ある回路パターンについて、標準のプロセス条件とフェータルなコーナー条件との計7条件でのプリントイメージのパターン線幅(CD)を示している。図中において、丸印は標準のプロセス条件での線幅を示しており、三角印および四角印のそれぞれはフェータルなコーナー条件での線幅を示している。
このような結果が得られたら、これら7点の線幅データから露光量毎のフォーカス変化に対する線幅変化を表す計算式を求めることになる。一般的に、パターン線幅は、露光量(Dose)に対しては線形一次、フォーカス(Defocus)に対しては線形二次の応答を示す。したがって、計算式を求める際には、線形一次または線形二次の計算式に最小二乗法を用いて合わせ込みを行えばよい。すなわち、事前に適切と判断された関数(具体的には、露光量に対しては線形一次、フォーカスに対しては線形二次。)に当てはめて、図3(a)の場合より広いプロセスウインドウでの線幅を求めることを可能にするのである。ただし、フォーカスと露光量を変化させた実験結果等から、上記とは異なる線幅の挙動が分かっている場合は、上記とは異なる計算式に合わせ込んでもよい。
以上のような合わせ込みを行うことで、図3(b)に示すように、図中の三角印同士および四角印同士のそれぞれが一つの線で結ばれる。そして、これらの線によって、求めるべき計算式が特定されることになる。
さらに、合わせ込みを行って計算式を特定した後は、その計算式から、ホットスポット検査を行っていないコーナー条件についても、パターン線幅の変化を特定することが可能になる。具体的には、例えば図3(b)中の白色三角印および白色四角印に示すように、ホットスポット検査を行っていないコーナー条件である、フォーカスが±0.15μm、露光量が±15%での線幅および露光量が±10%、±15%でのフォーカス変化時の線幅の変化が特定可能となる。このように、フォーカスが±0.15μm、露光量が±15%となるコーナー条件は、非常に発生し難いので、やや危険なパターンを探し出すための加速条件(以下「マージナルなコーナー条件」ともいう。)に相当するといえる。
その後は、図2に示すように、S03で求めた計算式を用いて、それぞれのホットスポット候補が、本来の閾値(例えば、70nm以下という閾値。)に達することになるコーナー条件を求める(S04)。すなわち、当該計算式を用いて、先に用いた所定閾値(例えば、75nm以下という値に設定された閾値。)とは別の所定閾値に関するパターン調査結果を類推するのである。さらに詳しくは、当該計算式を用いて、転写像のプリントイメージのパターン線幅が、当該別の所定閾値である本来の閾値(例えば、70nm以下という閾値。)に達することになるコーナー条件を求める。
ただし、その場合に、本来の閾値に達するコーナー条件を詳細に求めるより、適当な間隔で変化させた所定のコーナー条件での線幅が本来の閾値に達しているかを求めたほうが計算負荷の点で望ましい。したがって、予め設定したマージナルなコーナー条件で本来のホットスポットに達しているか調べ、そのプロセスウインドウの大きさ(コーナー条件の範囲)に応じて、そのパターンの危険度を算出すればよい。つまり、S04では、コーナー条件を求める際に、予め設定された1種以上のプロセス条件でのプリントイメージの線幅が所定閾値に達しているか否かで、当該所定閾値に達することになるコーナー条件を求めることが考えられる。
その後は、S04で求めた結果、すなわちどのコーナー条件で本来の閾値に達しているかという情報を用いて、ホットスポットのランク分けをする(S05)。つまり、S04で求めた類推結果であるコーナー条件に関する情報に応じて、転写像のプリントイメージについてのパターン危険度のランク付けを行うのである。
具体的には、例えば、フェータルなコーナー条件(露光量が±10%でフォーカスが±0.10μm)の範囲内で本来の閾値に達したホットスポット候補を「ランク0」のフェータルなホットスポットとする。また、マージナルなコーナー条件(露光量が±15%でフォーカスが±0.15μm)の範囲内で本来の閾値に達したホットスポット候補を「ランク1」のマージナルなホットスポットとする。
具体的には、例えば、フェータルなコーナー条件(露光量が±10%でフォーカスが±0.10μm)の範囲内で本来の閾値に達したホットスポット候補を「ランク0」のフェータルなホットスポットとする。また、マージナルなコーナー条件(露光量が±15%でフォーカスが±0.15μm)の範囲内で本来の閾値に達したホットスポット候補を「ランク1」のマージナルなホットスポットとする。
図4は、本発明の第1の実施の形態におけるプロセスウインドウの一具体例を示す説明図である。
上述した一連の手順を経ると、S01およびS02で特定したプロセスウインドウは、S03およびS04での処理によって、図4(a)に示すように、当該プロセスウインドウが広くなる方向に擬制されることになる。したがって、S05でのランク分けにより、図4(b)に示すように、「ランク0」および「ランク1」といった複数のプロセスウインドウに相当するものが得られることになる。
上述した一連の手順を経ると、S01およびS02で特定したプロセスウインドウは、S03およびS04での処理によって、図4(a)に示すように、当該プロセスウインドウが広くなる方向に擬制されることになる。したがって、S05でのランク分けにより、図4(b)に示すように、「ランク0」および「ランク1」といった複数のプロセスウインドウに相当するものが得られることになる。
つまり、上述した一連の手順を経ることで、ホットスポット検査で用いるプロセス条件を増やすことなく、複数のプロセスウインドウに該当するプロセス条件でのホットスポットが計算可能になる。具体的には、1つのプロセスウインドウに該当するフェータルなコーナー条件でホットスポット検査を実行し、プロセス条件(路光量とフォーカス等)を変化させたときのパターン線幅の計算式を求める。そして、その計算式を用いてシミュレーションを実施していないマージナルなコーナー条件でのパターン線幅を類推することで、当該パターンがどの危険度のホットスポットなのかをランク付けすることができる。
[パターン評価結果の利用]
以上のようにホットスポットのランク分けを行えば、各ホットスポットについては、そのランクに応じて、対応処理を変えることが実現可能となる。
以上のようにホットスポットのランク分けを行えば、各ホットスポットについては、そのランクに応じて、対応処理を変えることが実現可能となる。
ホットスポットについての対応処理は、通常、OPC工程内で行われる。
OPC工程では、ウエハ表面上の回路パターンを所望の形状、寸法通りに形成すべく、その基になるマスクパターンに対してOPCによる補正を行う。OPCは、現在主流である公知の手法(例えば、特許第3331822号公報参照。)を用いて行えばよい。したがって、OPCの各種パラメータ(例えば、評価点配置、回路パターンの区切り位置、補正量計算式、繰り返し回数等を指定するパラメータ。)を変えることで、マスクパターンの形状や寸法等の変更が可能である。
OPC工程では、ウエハ表面上の回路パターンを所望の形状、寸法通りに形成すべく、その基になるマスクパターンに対してOPCによる補正を行う。OPCは、現在主流である公知の手法(例えば、特許第3331822号公報参照。)を用いて行えばよい。したがって、OPCの各種パラメータ(例えば、評価点配置、回路パターンの区切り位置、補正量計算式、繰り返し回数等を指定するパラメータ。)を変えることで、マスクパターンの形状や寸法等の変更が可能である。
ホットスポットの対応処理においても、例えば「ランク0」のホットスポットについては、当該ホットスポットが「ランク0」で無くなるまで、各種パラメータの変更を行ってOPCを再実行する。あるいは、公知の手法(例えば、特開2006−154404号公報参照。)を用いて、回路パターンのレイアウト形状を修正することで、対応してもよい。これにより、「ランク0」のホットスポット、すなわち回路パターンにおける危険パターンについて、その発生を無くすことができる。
一方、例えば「ランク1」のホットスポットについては、予め定められたホットスポット対処期間内に対処できる場合にのみ、上述した「ランク0」の場合と同様の対応処理を行い、当該ホットスポットが「ランク1」で無くなるようにする。すなわち、「ランク1」のホットスポットはやや危険なパターンに相当することから、処理負荷が過大にならない場合にのみ、各種対応処理を行う。そして、処理負荷が過大になる等の理由で修正できなかった「ランク1」のホットスポットは、プロセス変動に弱い箇所となるので、製造中に監視する領域に指定することが望ましい。
一方、例えば「ランク1」のホットスポットについては、予め定められたホットスポット対処期間内に対処できる場合にのみ、上述した「ランク0」の場合と同様の対応処理を行い、当該ホットスポットが「ランク1」で無くなるようにする。すなわち、「ランク1」のホットスポットはやや危険なパターンに相当することから、処理負荷が過大にならない場合にのみ、各種対応処理を行う。そして、処理負荷が過大になる等の理由で修正できなかった「ランク1」のホットスポットは、プロセス変動に弱い箇所となるので、製造中に監視する領域に指定することが望ましい。
つまり、パターン評価結果の利用形態としては、上述したように、ウエハ表面上の回路パターン(転写像)の基になるマスクパターンの決定にあたり、ホットスポットのランク分けの結果に応じて、各ランク別に異なる対応処理を行う、といったものが挙げられる。
なお、上述した第1の実施の形態では、プロセスパラメータとして、ウエハ表面上に転写像を形成する際のフォーカスおよび露光量を例に挙げたが、これら以外の他のパラメータを含んでいても構わない。具体的には、フォーカスおよび露光量の他に、MEEF(mask error enhancement factor)と呼ばれるマスク寸法ずれ、合わせずれ、露光装置の開口率(NA)、露光装置の瞳情報(σ)等のいずれか、またはこれらを適宜組み合わせたものを含むことが考えられる。
また、上述した第1の実施の形態では、ホットスポット検査で用いる所定閾値が、プリントイメージのパターン線幅についてのものである場合を例に挙げたが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、設計レイアウトとプリントイメージの線幅の差分についてのものであってもよいし、あるいはビアホールやコンタクトホールの被り面積についてのものであっても構わない。つまり、当該所定閾値との比較対象となる転写像の寸法は、当該転写像の線幅に限られることはなく、スペース幅、コンタクト面積、ビア被り面積またはパターン対向長(パターン同士が対向している部分の長さ)のいずれかであってもよい。
さらに、上述した第1の実施の形態では、ホットスポットのランク分けを「フェータル」と「マージナル」の2ランクで表現したが、必要に応じてランク0,1,2,3…等といったように増やすことも考えられる。その場合には、S04において、複数のコーナー条件でのホットスポット候補が本来のホットスポットの閾値に達しているか否かを調べればよい。
また、上述した第1の実施の形態では、ホットスポット検査で用いる所定閾値が、プリントイメージのパターン線幅についてのものである場合を例に挙げたが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、設計レイアウトとプリントイメージの線幅の差分についてのものであってもよいし、あるいはビアホールやコンタクトホールの被り面積についてのものであっても構わない。つまり、当該所定閾値との比較対象となる転写像の寸法は、当該転写像の線幅に限られることはなく、スペース幅、コンタクト面積、ビア被り面積またはパターン対向長(パターン同士が対向している部分の長さ)のいずれかであってもよい。
さらに、上述した第1の実施の形態では、ホットスポットのランク分けを「フェータル」と「マージナル」の2ランクで表現したが、必要に応じてランク0,1,2,3…等といったように増やすことも考えられる。その場合には、S04において、複数のコーナー条件でのホットスポット候補が本来のホットスポットの閾値に達しているか否かを調べればよい。
<第2の実施の形態>
次に、本発明に係るパターン評価方法について、その第2の実施の形態を説明する。
ただし、ここでは、主として上述した第1の実施の形態との相違点について説明し、同一の内容(例えば、「パターン評価の必要性」、「パターン評価装置の概略構成」等。)については説明を省略する。
次に、本発明に係るパターン評価方法について、その第2の実施の形態を説明する。
ただし、ここでは、主として上述した第1の実施の形態との相違点について説明し、同一の内容(例えば、「パターン評価の必要性」、「パターン評価装置の概略構成」等。)については説明を省略する。
[パターン評価の手順]
図5は、本発明の第2の実施の形態におけるパターン評価方法の手順の一例を示すフローチャートである。
図5は、本発明の第2の実施の形態におけるパターン評価方法の手順の一例を示すフローチャートである。
図例のように、パターン評価にあたっては、先ず、その評価対象となる回路パターンについて、設計データ(例えば、GDSII形式のデータ。)を取得して、公知のOPC処理を施す(S11)。このときのOPC処理は、標準のプロセス条件で実施する。
その後は、第1の実施の形態の場合のようなフェータルなコーナー条件ではなく、マージナルなコーナー条件で、ホットスポット検査を実施する(S12)。
マージナルなコーナー条件は、フェータルなコーナー条件に対して所定基準(例えば、緩和値や加味マージン等を特定するための基準。)を適用することで定まる。具体的には、マージナルなコーナー条件として、例えば露光量の変動量を±15%、フォーカスの変動量を0および±0.15μmとした場合の6条件(標準のプロセス条件を加えると7条件)が挙げられる。したがって、ホットスポット検査では、例えばフォーカスおよび露光量といった1つ以上のプロセスパラメータにつき、マージナルなコーナー条件である6条件を入力して、各コーナー条件でのウエハ面上の転写像のプリントイメージを計算して得ることになる。
一方、ホットスポットとなるか否かを判断する条件、すなわちホットスポット検査のための所定閾値については、本来の閾値である70nm以下という値に設定する。これは、上述したように、マージナルなコーナー条件でホットスポット検査を実施するからである。つまり、フェータルなコーナー条件ではなく、マージナルなコーナー条件を用いることから、第1の実施の形態の場合のような緩和した閾値ではなく、本来の閾値を所定閾値として用いるのである。
マージナルなコーナー条件は、フェータルなコーナー条件に対して所定基準(例えば、緩和値や加味マージン等を特定するための基準。)を適用することで定まる。具体的には、マージナルなコーナー条件として、例えば露光量の変動量を±15%、フォーカスの変動量を0および±0.15μmとした場合の6条件(標準のプロセス条件を加えると7条件)が挙げられる。したがって、ホットスポット検査では、例えばフォーカスおよび露光量といった1つ以上のプロセスパラメータにつき、マージナルなコーナー条件である6条件を入力して、各コーナー条件でのウエハ面上の転写像のプリントイメージを計算して得ることになる。
一方、ホットスポットとなるか否かを判断する条件、すなわちホットスポット検査のための所定閾値については、本来の閾値である70nm以下という値に設定する。これは、上述したように、マージナルなコーナー条件でホットスポット検査を実施するからである。つまり、フェータルなコーナー条件ではなく、マージナルなコーナー条件を用いることから、第1の実施の形態の場合のような緩和した閾値ではなく、本来の閾値を所定閾値として用いるのである。
そして、ホットスポット検査を実施したら、そのホットスポット検査で得られた調査結果を用いて、プロセスパラメータの入力条件値の変動に対してプリントイメージのパターン線幅がどのように変化するかを特定する計算式を求める(S13)。具体的には、S12で発見された全てのホットスポット候補に対して、フォーカスと露光量の変動に対する線幅の変化を表す計算式をそれぞれ求める。
計算式は、第1の実施の形態の場合と同様の手法で求めればよい。
図6は、本発明の第2の実施の形態における計算式導出の一具体例を示す説明図である。
図6(a)には、ある回路パターンについて、標準のプロセス条件とマージナルなコーナー条件との計7条件でのプリントイメージのパターン線幅(CD)を示している。図中において、丸印は標準のプロセス条件での線幅を示しており、三角印および四角印のそれぞれはマージナルなコーナー条件での線幅を示している。
このような結果が得られたら、これら7点の線幅データから露光量毎のフォーカス変化に対する線幅変化を表す計算式を求める。計算式を求める際には、線形一次または線形二次の計算式に最小二乗法を用いて合わせ込みを行えばよい。すなわち、事前に適切と判断された関数(具体的には、露光量に対しては線形一次、フォーカスに対しては線形二次。)に当てはめて、図6(a)の場合より狭いプロセスウインドウでの線幅を求めることを可能にするのである。ただし、フォーカスと露光量を変化させた実験結果等から、上記とは異なる線幅の挙動が分かっている場合は、上記とは異なる計算式に合わせ込んでもよい。
以上のような合わせ込みを行うことで、図6(b)に示すように、図中の三角印同士および四角印同士のそれぞれが一つの線で結ばれる。そして、これらの線によって、求めるべき計算式が特定されることになる。
さらに、合わせ込みを行って計算式を特定した後は、その計算式から、ホットスポット検査を行っていないコーナー条件についても、パターン線幅の変化を特定することが可能になる。具体的には、例えば図6(b)中の灰色三角印および灰色四角印に示すように、ホットスポット検査を行っていないコーナー条件である、フォーカスが±0.10μm、露光量が±10%での線幅の変化が特定可能となる。このように、フォーカスが±0.10μm、露光量が±10%となるコーナー条件は、フェータルなコーナー条件に相当するといえる。
図6は、本発明の第2の実施の形態における計算式導出の一具体例を示す説明図である。
図6(a)には、ある回路パターンについて、標準のプロセス条件とマージナルなコーナー条件との計7条件でのプリントイメージのパターン線幅(CD)を示している。図中において、丸印は標準のプロセス条件での線幅を示しており、三角印および四角印のそれぞれはマージナルなコーナー条件での線幅を示している。
このような結果が得られたら、これら7点の線幅データから露光量毎のフォーカス変化に対する線幅変化を表す計算式を求める。計算式を求める際には、線形一次または線形二次の計算式に最小二乗法を用いて合わせ込みを行えばよい。すなわち、事前に適切と判断された関数(具体的には、露光量に対しては線形一次、フォーカスに対しては線形二次。)に当てはめて、図6(a)の場合より狭いプロセスウインドウでの線幅を求めることを可能にするのである。ただし、フォーカスと露光量を変化させた実験結果等から、上記とは異なる線幅の挙動が分かっている場合は、上記とは異なる計算式に合わせ込んでもよい。
以上のような合わせ込みを行うことで、図6(b)に示すように、図中の三角印同士および四角印同士のそれぞれが一つの線で結ばれる。そして、これらの線によって、求めるべき計算式が特定されることになる。
さらに、合わせ込みを行って計算式を特定した後は、その計算式から、ホットスポット検査を行っていないコーナー条件についても、パターン線幅の変化を特定することが可能になる。具体的には、例えば図6(b)中の灰色三角印および灰色四角印に示すように、ホットスポット検査を行っていないコーナー条件である、フォーカスが±0.10μm、露光量が±10%での線幅の変化が特定可能となる。このように、フォーカスが±0.10μm、露光量が±10%となるコーナー条件は、フェータルなコーナー条件に相当するといえる。
その後は、図5に示すように、S13で求めた計算式を用いて、S12の場合とは異なる別のコーナー条件、すなわちフェータルなコーナー条件(露光量が±10%、フォーカスが±0.10μm)で、そのホットスポット候補の線幅を計算する。そして、その線幅が本来の閾値(例えば、70nm以下という閾値。)に達するかどうかを調べる(S14)。
さらにその後は、S12で求めた結果とS14で求めた結果とから、ホットスポットのランク分けをする(S15)。つまり、S14で求めた類推結果であるコーナー条件に関する情報に応じて、転写像のプリントイメージについてのパターン危険度のランク付けを行うのである。
具体的には、例えば、第1の実施の形態の場合と同様のランク分け定義を用いると、S14で検出されたホットスポット候補は、「ランク0」のフェータルなホットスポットとなる。また、S12で検出されたがS14では検出されなかったホットスポット候補は、「ランク1」のマージナルなホットスポットとなる。
具体的には、例えば、第1の実施の形態の場合と同様のランク分け定義を用いると、S14で検出されたホットスポット候補は、「ランク0」のフェータルなホットスポットとなる。また、S12で検出されたがS14では検出されなかったホットスポット候補は、「ランク1」のマージナルなホットスポットとなる。
図7は、本発明の第2の実施の形態におけるプロセスウインドウの一具体例を示す説明図である。
上述した一連の手順を経ると、S11およびS12で特定したプロセスウインドウは、S13およびS14での処理によって、図7(a)に示すように、当該プロセスウインドウが狭くなる方向に擬制されることになる。したがって、S15でのランク分けにより、図7(b)に示すように、「ランク0」および「ランク1」といった複数のプロセスウインドウに相当するものが得られることになる。
上述した一連の手順を経ると、S11およびS12で特定したプロセスウインドウは、S13およびS14での処理によって、図7(a)に示すように、当該プロセスウインドウが狭くなる方向に擬制されることになる。したがって、S15でのランク分けにより、図7(b)に示すように、「ランク0」および「ランク1」といった複数のプロセスウインドウに相当するものが得られることになる。
つまり、上述した一連の手順を経ることで、ホットスポット検査で用いるプロセス条件を増やすことなく、複数のプロセスウインドウに該当するプロセス条件でのホットスポットが計算可能になる。具体的には、1つのプロセスウインドウに該当するマージナルなコーナー条件でホットスポット検査を実行し、プロセス条件(路光量とフォーカス等)を変化させたときのパターン線幅の計算式を求める。そして、その計算式を用いてシミュレーションを実施していないフェータルなコーナー条件でのパターン線幅を類推することで、当該パターンがどの危険度のホットスポットなのかをランク付けすることができる。
各ランク別の対応処理については、第1の実施の形態の場合と同様に行えばよい。
なお、プロセスパラメータ、所定閾値との比較対象となる転写像の寸法、および、ホットスポットのランク分け数については、第1の実施の形態において説明したように、上述した具体例に限定されるものではない。
すなわち、プロセスパラメータは、フォーカスおよび露光量の他に、MEEFと呼ばれるマスク寸法ずれ、合わせずれ、露光装置の開口率(NA)、露光装置の瞳情報(σ)等を含むことが考えられる。
また、ホットスポット検査で用いる所定閾値との比較対象となる転写像の寸法は、当該転写像の線幅の他に、スペース幅、コンタクト面積、ビア被り面積またはパターン対向長(パターン同士が対向している部分の長さ)のいずれかであってもよい。
さらに、ホットスポットのランク分けは、「フェータル」と「マージナル」の2ランクでではなく、必要に応じてランク0,1,2,3…等といったように増やすことも考えられる。その場合には、S14において、複数のコーナー条件でのホットスポット候補が本来のホットスポットの閾値に達しているか否かを調べればよい。
すなわち、プロセスパラメータは、フォーカスおよび露光量の他に、MEEFと呼ばれるマスク寸法ずれ、合わせずれ、露光装置の開口率(NA)、露光装置の瞳情報(σ)等を含むことが考えられる。
また、ホットスポット検査で用いる所定閾値との比較対象となる転写像の寸法は、当該転写像の線幅の他に、スペース幅、コンタクト面積、ビア被り面積またはパターン対向長(パターン同士が対向している部分の長さ)のいずれかであってもよい。
さらに、ホットスポットのランク分けは、「フェータル」と「マージナル」の2ランクでではなく、必要に応じてランク0,1,2,3…等といったように増やすことも考えられる。その場合には、S14において、複数のコーナー条件でのホットスポット候補が本来のホットスポットの閾値に達しているか否かを調べればよい。
<第3の実施の形態>
次に、本発明に係る露光用マスク、露光方法、露光用マスクの製造方法および半導体装置の製造方法について、第3の実施の形態として説明する。
次に、本発明に係る露光用マスク、露光方法、露光用マスクの製造方法および半導体装置の製造方法について、第3の実施の形態として説明する。
上述した第1の実施の形態または第2の実施の形態で説明したパターン評価は、半導体装置の製造過程において行うことが考えられる。すなわち、半導体装置の製造過程において、上述した一連のパターン評価手順を経てマスクパターンを決定した後、その決定したマスクパターンを備えた露光用マスクを作成する。そして、その作成した露光用マスクを用いてリソグラフィ工程を実行し、これによりウエハ表面上への回路パターンの形成を行うのである。
[露光用マスクおよびその製造方法]
露光用マスクの作成は、以下のようにして行うことが考えられる。
上述した第1の実施の形態または第2の実施の形態で説明したパターン評価を経て、ランク分けされた各ランク別に異なる対応処理を行うと、ウエハ表面上に形成する回路パターン(転写像)の基になるマスクパターンが決定されることになる。つまり、パターン評価装置からは、ホットスポットを発生させないための対応処理が行われた後のマスクパターン(以下「補正済みパターン」という。)を特定する情報が出力される。
したがって、パターン評価装置から補正済みパターンについての情報出力があると、その後は、当該パターン評価装置からの出力情報を用いて、その出力情報によって特定されるマスクパターンを有した露光用マスクの作成を行う。このときのマスク作成手法は、特に限定されることはなく、公知技術を利用して行えばよい。
これにより、マスク作成工程後は、第1の実施の形態または第2の実施の形態でのパターン評価を経て決定された補正済みパターンを、マスクパターンとして有する露光用マスクが得られることになる。
露光用マスクの作成は、以下のようにして行うことが考えられる。
上述した第1の実施の形態または第2の実施の形態で説明したパターン評価を経て、ランク分けされた各ランク別に異なる対応処理を行うと、ウエハ表面上に形成する回路パターン(転写像)の基になるマスクパターンが決定されることになる。つまり、パターン評価装置からは、ホットスポットを発生させないための対応処理が行われた後のマスクパターン(以下「補正済みパターン」という。)を特定する情報が出力される。
したがって、パターン評価装置から補正済みパターンについての情報出力があると、その後は、当該パターン評価装置からの出力情報を用いて、その出力情報によって特定されるマスクパターンを有した露光用マスクの作成を行う。このときのマスク作成手法は、特に限定されることはなく、公知技術を利用して行えばよい。
これにより、マスク作成工程後は、第1の実施の形態または第2の実施の形態でのパターン評価を経て決定された補正済みパターンを、マスクパターンとして有する露光用マスクが得られることになる。
[半導体装置の製造方法およびパターン形成のための露光方法]
露光用マスクが得られると、当該露光用マスクを用いて、ウエハ表面上への回路パターンの形成を行うことが可能となる。すなわち、補正済みパターンをマスクパターンとして有して形成された露光用マスクを用いて、当該マスクパターンについて、被露光面であるウエハ表面へのパターン転写を行い、当該ウエハ表面上に当該マスクパターンの転写像である回路パターンを形成するのである。
これにより、半導体装置の構成基板(半導体基板)であるウエハ表面上には、第1の実施の形態または第2の実施の形態でのパターン評価を経て決定された補正済みパターンが露光転写される。そして、当該補正済みパターンの転写像である回路パターンが形成されることになる。
露光用マスクが得られると、当該露光用マスクを用いて、ウエハ表面上への回路パターンの形成を行うことが可能となる。すなわち、補正済みパターンをマスクパターンとして有して形成された露光用マスクを用いて、当該マスクパターンについて、被露光面であるウエハ表面へのパターン転写を行い、当該ウエハ表面上に当該マスクパターンの転写像である回路パターンを形成するのである。
これにより、半導体装置の構成基板(半導体基板)であるウエハ表面上には、第1の実施の形態または第2の実施の形態でのパターン評価を経て決定された補正済みパターンが露光転写される。そして、当該補正済みパターンの転写像である回路パターンが形成されることになる。
このような補正済みパターンの露光転写を経て回路パターンを形成すれば、ウエハ表面上では、ホットスポットが限りなく少ない回路パターンを得ることができる。すなわち、ウエハ表面上における回路パターンについては、ブリッジや断線等の欠陥が生じるおそれを排除することが可能となる。
したがって、以上に説明した一連の手順を経て半導体装置を製造すれば、結果として、電気特性に優れた半導体装置を、高い歩留まりで製造することができる。
したがって、以上に説明した一連の手順を経て半導体装置を製造すれば、結果として、電気特性に優れた半導体装置を、高い歩留まりで製造することができる。
なお、以上に説明した第1〜第3の実施の形態では、本発明の好適な実施具体例を説明したが、本発明はその内容に限定されるものではない。
例えば、各実施の形態で例に挙げた数値等(例えば、閾値やコーナー条件等についての数値。)は、本発明を説明するための一具体例に過ぎず、必要に応じて適宜変更しても構わない。
つまり、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
例えば、各実施の形態で例に挙げた数値等(例えば、閾値やコーナー条件等についての数値。)は、本発明を説明するための一具体例に過ぎず、必要に応じて適宜変更しても構わない。
つまり、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
1…表示部、2…入力部、3…データ格納部、4…データ処理部
Claims (10)
- 1つ以上のプロセスパラメータにつき2種以上のプロセス条件を入力して各プロセス条件での被露光面上の転写像を計算する第1の工程と、
前記第1の工程で得られた転写像について所定閾値を満たさない寸法となるパターン部分を調査する第2の工程と、
前記第2の工程での調査結果に基づき前記プロセスパラメータの入力条件値の変動に対して前記転写像の寸法がどのように変化するかを特定する計算式を求める第3の工程と、
前記第3の工程で求めた計算式を用いて前記第1の工程とは別のプロセス条件または前記第2の工程とは別の所定閾値に関するパターン調査結果を類推する第4の工程と、
第4の工程で求めた類推結果を用いて前記転写像についてのパターン危険度のランク付けを行う第5の工程と
を備えるパターン評価方法。 - 前記第4の工程では、前記第3の工程で求めた計算式を用いて、前記転写像の寸法が前記第2の工程とは別の所定閾値に達することになるプロセス条件を求め、
前記第5の工程では、前記第4の工程で求めたプロセス条件に応じて前記パターン危険度のランク付けを行う
請求項1記載のパターン評価方法。 - 前記第4の工程では、前記第3の工程で求めた計算式を用いて、前記転写像の寸法が前記第1の工程で用いたプロセス条件とは別のプロセス条件で前記所定閾値に達することになる当該別のプロセス条件を求め、
前記第5の工程では、前記第4の工程で求めた前記別のプロセス条件に応じて前記パターン危険度のランク付けを行う
請求項1記載のパターン評価方法。 - 前記第4の工程では、前記プロセス条件を求める際に、予め設定された1種以上のプロセス条件での前記転写像の寸法が所定閾値に達しているか否かで、当該プロセス条件を求める
請求項2または3記載のパターン評価方法。 - 前記プロセスパラメータには、少なくとも被露光面上に転写像を形成する際のフォーカスおよび露光量を含む
請求項1〜4のいずれか1項に記載のパターン評価方法。 - 前記転写像の寸法は、当該転写像の線幅、スペース幅、コンタクト面積、ビア被り面積またはパターン対向長のいずれかである
請求項1〜5のいずれか1項に記載のパターン評価方法。 - 1つ以上のプロセスパラメータにつき2種以上のプロセス条件を入力して各プロセス条件での被露光面上の転写像を計算する第1の工程と、
前記第1の工程で得られた転写像について所定閾値を満たさない寸法となるパターン部分を調査する第2の工程と、
前記第2の工程での調査結果に基づき前記プロセスパラメータの入力条件値の変動に対して前記転写像の寸法がどのように変化するかを特定する計算式を求める第3の工程と、
前記第3の工程で求めた計算式を用いて前記第1の工程とは別のプロセス条件または前記第2の工程とは別の所定閾値に関するパターン調査結果を類推する第4の工程と、
第4の工程で求めた類推結果を用いて前記転写像についてのパターン危険度のランク付けを行う第5の工程と、
前記転写像の基になるマスクパターンを決定するとともに、当該決定にあたり前記第5の工程でのランク付けの結果に応じて異なる処理を行う第6の工程と
を経て決定されたマスクパターンを有する露光用マスク。 - 1つ以上のプロセスパラメータにつき2種以上のプロセス条件を入力して各プロセス条件での被露光面上の転写像を計算する第1の工程と、
前記第1の工程で得られた転写像について所定閾値を満たさない寸法となるパターン部分を調査する第2の工程と、
前記第2の工程での調査結果に基づき前記プロセスパラメータの入力条件値の変動に対して前記転写像の寸法がどのように変化するかを特定する計算式を求める第3の工程と、
前記第3の工程で求めた計算式を用いて前記第1の工程とは別のプロセス条件または前記第2の工程とは別の所定閾値に関するパターン調査結果を類推する第4の工程と、
第4の工程で求めた類推結果を用いて前記転写像についてのパターン危険度のランク付けを行う第5の工程と、
前記転写像の基になるマスクパターンを決定するとともに、当該決定にあたり前記第5の工程でのランク付けの結果に応じて異なる処理を行う第6の工程と、
前記第6の工程で決定したマスクパターンを有して形成された露光用マスクを用いて被露光面上への転写像の形成を行う第7の工程と
を含む露光方法。 - 1つ以上のプロセスパラメータにつき2種以上のプロセス条件を入力して各プロセス条件での被露光面上の転写像を計算する第1の工程と、
前記第1の工程で得られた転写像について所定閾値を満たさない寸法となるパターン部分を調査する第2の工程と、
前記第2の工程での調査結果に基づき前記プロセスパラメータの入力条件値の変動に対して前記転写像の寸法がどのように変化するかを特定する計算式を求める第3の工程と、
前記第3の工程で求めた計算式を用いて前記第1の工程とは別のプロセス条件または前記第2の工程とは別の所定閾値に関するパターン調査結果を類推する第4の工程と、
第4の工程で求めた類推結果を用いて前記転写像についてのパターン危険度のランク付けを行う第5の工程と、
前記転写像の基になるマスクパターンを決定するとともに、当該決定にあたり前記第5の工程でのランク付けの結果に応じて異なる処理を行う第6の工程と、
前記第6の工程で決定したマスクパターンを有した露光用マスクを作成する第7の工程と
を含む露光用マスクの製造方法。 - 1つ以上のプロセスパラメータにつき2種以上のプロセス条件を入力して各プロセス条件での被露光面上の転写像を計算する第1の工程と、
前記第1の工程で得られた転写像について所定閾値を満たさない寸法となるパターン部分を調査する第2の工程と、
前記第2の工程での調査結果に基づき前記プロセスパラメータの入力条件値の変動に対して前記転写像の寸法がどのように変化するかを特定する計算式を求める第3の工程と、
前記第3の工程で求めた計算式を用いて前記第1の工程とは別のプロセス条件または前記第2の工程とは別の所定閾値に関するパターン調査結果を類推する第4の工程と、
第4の工程で求めた類推結果を用いて前記転写像についてのパターン危険度のランク付けを行う第5の工程と、
前記転写像の基になるマスクパターンを決定するとともに、当該決定にあたり前記第5の工程でのランク付けの結果に応じて異なる処理を行う第6の工程と、
前記第6の工程で決定したマスクパターンを有して形成された露光用マスクを用いて半導体基板上への転写像の形成を行う第7の工程と
を含む半導体装置の製造方法。
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2008
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