JP2010100263A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】耐外傷性を維持しつつ耐センター摩耗性を向上すること。
【解決手段】カーカス2と、コードが互いに交差するようにカーカス2のタイヤ径方向外側に積層された少なくとも2つの交差ベルト32,33と、交差ベルト32,33とカーカス2との間に配設されタイヤ幅方向中央部が中抜きされた補強ベルト31と、交差ベルト32,33のタイヤ幅方向端部とカーカス2との間で補強ベルト31のタイヤ幅方向端部に接触する態様で配設されたベルトクッションゴム5とを備える空気入りタイヤにおいて、補強ベルト31の中抜き部に配設されカーカス2におけるコートゴムの弾性率以上に形成された硬質ゴム層61と、中抜き部を除き補強ベルト31のタイヤ径方向に積層して配設されベルトクッションゴム5の弾性率以下に形成された軟質ゴム層62とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、耐外傷性を維持しつつ耐センター摩耗性を向上できる空気入りタイヤに関するものである。
空気入りタイヤ(主に重荷重用空気入りタイヤ)では、悪路走行時のトレッドの耐外傷性を改善、すなわちエンベロープ特性を向上する構造として、タイヤ径方向最内側の一番ベルトのタイヤ幅方向中央部を抜いた中抜きベルト(スプリットベルトとも言う)が知られている。かかる構造の空気入りタイヤでは、タイヤ幅方向中央部の外径成長を招くことから、センター摩耗が発生する問題がある。
このような問題に対し、一番ベルトの中抜き部分に、短繊維コードをタイヤ周方向に配向させたゴムシート層を配設した空気入りタイヤが従来知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に配向された短繊維コードにより、一番ベルトのタイヤ幅方向中央部を抜いただけの空気入りタイヤと比較して外径成長を抑制することが可能であり、しかもタイヤ成形時でのトレッド中央部の加硫リフトの追従性を改善することが可能である。
特開2005−263089号公報
しかし、特許文献1に記載の空気入りタイヤでは、センター域の外径成長がショルダー域よりも相対的に大きいため、依然としてセンター摩耗を改善しきれていない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、耐外傷性を維持しつつ耐センター摩耗性を向上することのできる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明にかかる空気入りタイヤでは、カーカスと、コードが互いに交差するように前記カーカスのタイヤ径方向外側に積層された少なくとも2つの交差ベルトと、前記交差ベルトと前記カーカスとの間に配設されタイヤ幅方向中央部が中抜きされた補強ベルトと、前記交差ベルトのタイヤ幅方向端部と前記カーカスとの間で前記補強ベルトのタイヤ幅方向端部に接触する態様で配設されたベルトクッションゴムとを備える空気入りタイヤにおいて、前記補強ベルトの中抜き部に配設され、前記カーカスのコートゴムの弾性率以上に形成された硬質ゴム層と、前記中抜き部を除き前記補強ベルトのタイヤ径方向に積層して配設され、前記ベルトクッションゴムの弾性率以下に形成された軟質ゴム層と、を備えたことを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、タイヤ幅方向に分割された補強ベルトにより、エンベロープ特性を向上し、悪路走行時のトレッドの耐外傷性を維持することが可能である。しかも、補強ベルトの中抜き部に配設された硬質ゴム層により、トレッドのタイヤ幅方向中央域の外径成長を抑制し、タイヤ成形時でのトレッド中央部の加硫リフトの追従性を改善しつつ、補強ベルトのタイヤ径方向に積層された軟質ゴム層により、トレッドのタイヤ幅方向中央域の外径成長とタイヤ幅方向外側域の外径成長と(トレッドのタイヤ幅方向全域での外径成長)をほぼ均一にするので、センター摩耗を改善できる。
また、本発明にかかる空気入りタイヤでは、前記硬質ゴム層の100[%]伸長時モジュラスMaが、4.5[MPa]≦Ma≦10.0[MPa]の範囲に設定され、かつ前記軟質ゴム層の100[%]伸長時モジュラスMbが、1.0[MPa]≦Mb≦2.5[MPa]の範囲に設定されていることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、トレッドのタイヤ幅方向全域での外径成長をより均一にするのでセンター摩耗をより改善できる。
また、本発明にかかる空気入りタイヤでは、前記カーカスのコートゴムの100[%]伸長時モジュラスMcが、3.0[MPa]≦Mc≦6.0[MPa]の範囲に設定され、かつ前記ベルトクッションゴムの100[%]伸長時モジュラスMdが、1.5[MPa]≦Md≦3.0[MPa]の範囲に設定されていることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、トレッドのタイヤ幅方向全域での外径成長をより均一にするのでセンター摩耗をより改善できる。
また、本発明にかかる空気入りタイヤでは、前記軟質ゴム層のタイヤ径方向寸法Tbが、前記補強ベルトのコード径Daに対し、1.0≦Tb/Da≦3.0の範囲に設定され、かつ前記硬質ゴム層のタイヤ径方向寸法Taが、前記軟質ゴム層のタイヤ径方向寸法Tbと前記補強ベルトのコード径Daとに対し、Tb+Da≦Ta≦Tb+2Daの範囲に設定されていることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、トレッドのタイヤ幅方向全域での外径成長をより均一にするのでセンター摩耗をより改善できる。
また、本発明にかかる空気入りタイヤでは、前記補強ベルトの中抜き部側の端間寸法Waが、トレッド踏面のタイヤ幅方向寸法Wtに対し、0.2≦Wa/Wt≦0.4の範囲に設定されていることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、タイヤ幅方向に分割された補強ベルトによるエンベロープ特性の向上効果を確保するので、耐外傷性を維持できる。
また、本発明にかかる空気入りタイヤでは、タイヤ周方向に対する前記交差ベルトのコード角度θaが10[度]≦θa≦30[度]の範囲に設定され、かつタイヤ周方向に対する前記補強ベルトのコード角度θbが45[度]≦θb≦90[度]の範囲に設定されていることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、タイヤ幅方向に分割された補強ベルトによるエンベロープ特性の向上効果を確保するので、耐外傷性を維持できる。
本発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤ幅方向に分割された補強ベルトによりエンベロープ特性を向上し、しかも、補強ベルトの中抜き部に配設された硬質ゴム層および補強ベルトのタイヤ径方向に積層された軟質ゴム層により、トレッドのタイヤ幅方向全域での外径成長をほぼ均一にするので、耐外傷性を維持しつつ耐センター摩耗性を向上できる。
以下に、本発明にかかる空気入りタイヤの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的同一のものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
図1は、本発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤを示す子午断面図、図2は、図1に示す空気入りタイヤの展開平面図、図3および図4は、本発明の実施の形態にかかる別の構成の空気入りタイヤを示す子午断面図、図5は、図1に示す空気入りタイヤの子午断面部分拡大図である。
以下の説明において、タイヤ径方向とは、空気入りタイヤ1の回転軸と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とは、タイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ幅方向とは、回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面Cに向かう側、タイヤ幅方向外側とは、タイヤ幅方向においてタイヤ赤道面Cから離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、回転軸を中心軸とする周方向である。
また、以下に説明する空気入りタイヤ1は、タイヤ赤道面Cを中心としてほぼ対称になるように構成されている。タイヤ赤道面Cとは、空気入りタイヤ1の回転軸に直交すると共に、空気入りタイヤ1のタイヤ幅の中心を通る平面である。タイヤ幅は、タイヤ幅方向の外側に位置する部分同士のタイヤ幅方向における幅、つまり、タイヤ幅方向においてタイヤ赤道面Cから最も離れている部分間の距離である。また、タイヤ赤道線とは、タイヤ赤道面C上にあって空気入りタイヤの周方向に沿う線をいう。そして、以下に説明する空気入りタイヤ1は、タイヤ赤道面Cを中心としてほぼ対称になるように構成されていることから、空気入りタイヤ1の回転軸を通る平面で該空気入りタイヤ1を切った場合の子午断面図においては、タイヤ赤道面Cを中心とした一側(図1〜図4において右側)のみを図示して当該一側のみを説明し、他側(図1〜図4において左側)の説明は省略する。
この空気入りタイヤ1は、カーカス2と、ベルト層3とを含み構成されている。カーカス2は、一対のビード部(図示省略)に対して架け渡され、かつタイヤ周方向にトロイド状に掛け回されてタイヤの骨格を構成するものである。ベルト層3は、複数(本実施の形態では4つ)のベルト31,32,33,34が積層されてなり、カーカス2のタイヤ径方向外側に配設されてカーカス2をタイヤ周方向に覆うものである。そして、ベルト層3のタイヤ径方向外側には、ゴム材が配設されてトレッド4が形成されている。トレッド4は、空気入りタイヤ1の外部に露出したものであり、その表面(トレッド面)がトレッド4の輪郭であって、空気入りタイヤ1を装着する車両(図示せず)が走行した場合に路面と接触する踏面41として形成されている。踏面41には、タイヤ周方向に連続する周方向主溝41aが形成されている。
ベルト層3は、カーカス2の最も近くに配設された1番ベルトである補強ベルト31と、1番ベルトのタイヤ径方向外側に配設された2番ベルトおよび3番ベルトである交差ベルト32,33と、3番ベルトのタイヤ径方向外側に配設された4番ベルトである保護ベルト34とがカーカス2のタイヤ径方向外側に積層されて構成されている。これらのベルト31,32,33,34は、スチール繊維材あるいは有機繊維材などからなる複数のコードを揃え、その周囲をコートゴムで被覆して形成されている。
また、タイヤ径方向内側の交差ベルト32のタイヤ幅方向端部とカーカス2との間にはベルトクッションゴム5が配設されている。
補強ベルト31は、タイヤ径方向内側の交差ベルト32とカーカス2との間に配設されている。補強ベルト31は、タイヤ幅方向(左右方向)に分割されタイヤ幅方向中央部が中抜きされている。この補強ベルト31の中抜きされた中抜き部には、硬質ゴム層61が配設されている。硬質ゴム層61は、カーカス2におけるコートゴムの弾性率以上の材質(例えばゴム)で形成されている。
さらに、補強ベルト31のタイヤ径方向内側、または補強ベルト31のタイヤ径方向外側、もしくは補強ベルト31のタイヤ径方向内側およびタイヤ径方向外側には、中抜き部を除くように軟質ゴム層62が積層して配設されている。図1および図2においては、補強ベルト31のタイヤ径方向内側に軟質ゴム層62が配設されている形態を示し、図3においては、補強ベルト31のタイヤ径方向外側に軟質ゴム層62が配設されている形態を示し、図4においては、補強ベルト31のタイヤ径方向内側およびタイヤ径方向外側に軟質ゴム層62が配設されている形態を示している。この軟質ゴム層62は、ベルトクッションゴム5の弾性率以下の材質(例えばゴム)で形成されている。
また、補強ベルト31のタイヤ幅方向端部、および軟質ゴム層62のタイヤ幅方向端は、ベルトクッションゴム5に接触している。また、ベルトクッションゴム5は、補強ベルト31の一部または軟質ゴム層62の一部とカーカス2との間に介在されている。
また、補強ベルト31は、図1および図2で示す形態の場合、交差ベルト32のタイヤ径方向内側面に接触して配設され、図3で示す形態の場合にカーカス2のタイヤ径方向外側面に接触して配設され、図4で示す形態の場合ではタイヤ径方向両側面が軟質ゴム層62に接触して配設されている。軟質ゴム層62は、図1および図2で示す形態の場合、カーカス2のタイヤ径方向外側面に接触して配設され、図3で示す形態の場合に交差ベルト32のタイヤ径方向内側面に接触して配設され、図4で示す形態の場合ではカーカス2のタイヤ径方向外側面と交差ベルト32のタイヤ径方向内側面とに接触して配設されている。そして、硬質ゴム層61は、交差ベルト32のタイヤ径方向内側面と、カーカス2のタイヤ径方向外側面とに接触して配設され、そのタイヤ径方向寸法が、補強ベルト31のタイヤ径方向寸法と、軟質ゴム層62のタイヤ径方向寸法とを加えた寸法に形成されている。
交差ベルト32,33は、タイヤ周方向に対して角度をなすコードが、積層されたベルト相互で交差して配設されている。この交差ベルト32,33のうち、タイヤ径方向内側に配設された交差ベルト32は、そのタイヤ幅方向寸法がベルト層3の中で最も大きい。また、交差ベルト32,33のうち、タイヤ径方向外側に配設された交差ベルト33は、そのタイヤ幅方向寸法がベルト層3の中で2番目に大きい。なお、本実施の形態では、コードを交差して配設された2つの交差ベルト32,33を有しているが、交差ベルトは、2つ以上積層されたベルト相互でコードを交差して配設されていてもよい。
保護ベルト34は、ベルト層3の中でタイヤ径方向最外側であって、交差ベルト33のタイヤ径方向外側に配設されている。保護ベルト34は、交差ベルト33のコードと同一方向に傾斜して配列されたコードを有している。この保護ベルト34のコードは、タイヤ周方向に対する角度が10[度]以上30[度]以下の範囲に設定されている。また、保護ベルト34は、タイヤ幅方向最外側の周方向主溝41aの位置よりもタイヤ幅方向外側にタイヤ幅方向の端部が延在しており、そのタイヤ幅方向寸法がベルト層3の中で最も小さい。
上記のように構成される本実施の形態にかかる空気入りタイヤ1は、カーカス2のコートゴムの弾性率以上に形成された硬質ゴム層61が、タイヤ幅方向(左右方向)に分割された補強ベルト31の中抜き部に配設され、かつベルトクッションゴム5の弾性率以下に形成された軟質ゴム層62が中抜き部を除き補強ベルト31のタイヤ径方向に積層して配設されている。
このため、タイヤ幅方向(左右方向)に分割された補強ベルト31により、エンベロープ特性を向上し、悪路走行時のトレッド部の耐外傷性を維持することが可能である。しかも、補強ベルト31の中抜き部に配設された硬質ゴム層61により、トレッド4のタイヤ幅方向中央域の外径成長を抑制し、タイヤ成形時でのトレッド中央部の加硫リフトの追従性を改善しつつ、補強ベルト31のタイヤ径方向に積層された軟質ゴム層62により、トレッド4のタイヤ幅方向中央域の外径成長とタイヤ幅方向外側域の外径成長とをほぼ均一、すなわちトレッド4のタイヤ幅方向全域での外径成長をほぼ均一にしてセンター摩耗を改善することが可能になる。
また、本実施の形態にかかる空気入りタイヤ1は、前記弾性率としてJIS K6251(3号ダンベル使用)に従い室温にて引張試験を行った硬質ゴム層61の100[%]伸長時モジュラスMaが、4.5[MPa]≦Ma≦10.0[MPa]の範囲に設定されていることが好ましい。さらに、軟質ゴム層62の100[%]伸長時モジュラスMbが、1.0[MPa]≦Mb≦2.5[MPa]の範囲に設定されていることが好ましい。
かかる構成によれば、トレッド4のタイヤ幅方向全域での外径成長をより均一にでき、センター摩耗をより改善することが可能になる。
また、本実施の形態にかかる空気入りタイヤ1は、カーカス2のコートゴムの100[%]伸長時モジュラスMcが、3.0[MPa]≦Mc≦6.0[MPa]の範囲に設定されている。さらに、ベルトクッションゴム5の100[%]伸長時モジュラスMdが、1.5[MPa]≦Md≦3.0[MPa]の範囲に設定されていることが好ましい。
かかる構成によれば、カーカス2のコートゴムの100[%]伸長時モジュラスMcと硬質ゴム層61の100[%]伸長時モジュラスMaとの関係により、カーカス2におけるコートゴムの弾性率以上に形成された硬質ゴム層61が規定される。さらに、ベルトクッションゴム5の100[%]伸長時モジュラスMdと軟質ゴム層62の100[%]伸長時モジュラスMbとの関係により、ベルトクッションゴム5の弾性率以下に形成された軟質ゴム層62が規定される。このため、トレッド4のタイヤ幅方向全域での外径成長をより均一にでき、センター摩耗をより改善することが可能になる。
また、本実施の形態にかかる空気入りタイヤ1は、図5に示すように、軟質ゴム層62のタイヤ径方向寸法(厚さ寸法)Tbが、補強ベルト31のコード径Daに対し、1.0≦Tb/Da≦3.0の範囲に設定されていることが好ましい。さらに、硬質ゴム層61のタイヤ径方向寸法(厚さ寸法)Taが、軟質ゴム層62のタイヤ径方向寸法Tbと補強ベルト31のコード径Daとに対し、Tb+Da≦Ta≦Tb+2Daの範囲に設定されていることが好ましい。なお、図4に示すように補強ベルト31のタイヤ径方向内側およびタイヤ径方向外側に軟質ゴム層62が配設されている形態では、軟質ゴム層62のタイヤ径方向寸法Taは、各軟質ゴム層62のタイヤ径方向寸法の総和とする。
かかる構成によれば、軟質ゴム層62のタイヤ径方向寸法Tb、および硬質ゴム層61のタイヤ径方向寸法Taが規定される。このため、トレッド4のタイヤ幅方向全域での外径成長をより均一にでき、センター摩耗をより改善することが可能になる。
また、本実施の形態にかかる空気入りタイヤ1は、図1に示すように、補強ベルト31の中抜き部の端間寸法であって、硬質ゴム層61のタイヤ幅方向寸法Wa(図1ではタイヤ赤道面Cを境とした1/2の寸法Waを示している)が、トレッド踏面41のタイヤ幅方向寸法Wt(図1ではタイヤ赤道面Cを境とした1/2の寸法Wtを示している)に対し、0.2≦Wa/Wt≦0.4の範囲に設定されていることが好ましい。
かかる構成によれば、補強ベルト31の中抜き部の端間寸法Waが規定される。このため、タイヤ幅方向(左右方向)に分割された補強ベルト31によるエンベロープ特性の向上効果を確保して耐外傷性を維持することが可能になる。
また、本実施の形態にかかる空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に対する交差ベルト32,33のコードの角度θaが10[度]≦θa≦30[度]の範囲に設定されていることが好ましい。さらに、タイヤ周方向に対する補強ベルト31のコード角度θbが45[度]≦θb≦90[度]の範囲に設定されていることが好ましい。
かかる構成によれば、交差ベルト32,33におけるコード角度θa、および補強ベルト31におけるコード角度θbが規定される。このため、タイヤ幅方向(左右方向)に分割された補強ベルト31によるエンベロープ特性の向上効果を確保して耐外傷性を維持することが可能になる。
図6は、本発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。本実施例では、条件が異なる複数種類の空気入りタイヤについて、耐外傷性および耐センター摩耗性に関する性能試験が行われた。
この性能試験では、タイヤサイズ11R22.5の空気入りタイヤを、正規リムに組み付け、正規内圧を充填し、10[t]3軸後方2軸駆動の試験車両(大型ダンプ)の駆動軸に装着して正規荷重を加え実施した。ここでいう正規リムとは、JATMAに規定される「標準リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、正規内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。また、正規荷重とは、JATMAに規定される「最大負荷能力」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「LOAD CAPACITY」をいう。
評価方法は、耐外傷性の性能試験では、空気入りタイヤが装着された試験車両で一般路を30,000[km]走行し、走行後にトレッドの踏面(トレッド面)に発生する外傷([長さ方向]×[深さ方向])を測定することにより行った。評価結果は、5点法で示し、数値が小さいほど耐外傷性が優れていることを示している。
また、耐センター摩耗性の性能試験では、空気入りタイヤが装着された試験車両で一般路を30,000[km]走行し、走行後にトレッドの踏面(トレッド面)に発生するセンター摩耗(タイヤ幅方向中央側の周方向主溝深さと、タイヤ幅方向外側の周方向主溝深さとの差)を測定することにより行った。評価結果は、従来例の評価結果を100とする指数で示し、指数が110以上であって、より大きいほど耐センター摩耗性が優れていることを示している。
図6において、従来例1の空気入りタイヤは、タイヤ幅方向(左右方向)に分割された補強ベルト31の中抜き部に硬質ゴム層が配設されているが、軟質ゴム層が配設されていない。比較例1の空気入りタイヤは、硬質ゴム層が短繊維補強ゴム(短繊維コードをタイヤ周方向に配向させたゴムシート層)とされ、軟質ゴム層が配設されていない。
一方、実施例1〜実施例4の空気入りタイヤは、硬質ゴム層および補強ベルトの下配置(補強ベルトのタイヤ径方向内側配置)とした軟質ゴム層が配設されている。そして、実施例1では、硬質ゴム層の100[%]伸長時モジュラスMa、軟質ゴム層の100[%]伸長時モジュラスMb、カーカスにおけるコートゴムの100[%]伸長時モジュラスMc、ベルトクッションゴムの100[%]伸長時モジュラスMd、およびトレッド踏面のタイヤ幅方向寸法Wtに対する補強ベルトの中抜き部寸法(硬質ゴム層のタイヤ幅方向寸法)Waの比(Wa/Wt)が適正化されている。また、実施例2では、実施例1に加えてタイヤ周方向に対する補強ベルトのコード角度θbが適正化されている。また、実施例3では、実施例2に加えて、硬質ゴム層の100[%]伸長時モジュラスMa、および軟質ゴム層の100[%]伸長時モジュラスMbがさらに適正化されている。また、実施例4では、軟質ゴム層のタイヤ径方向寸法Tb、および硬質ゴム層のタイヤ径方向寸法Taの範囲が適正化されている。
この図6の試験結果に示すように、実施例1〜実施例4の空気入りタイヤでは、それぞれ耐外傷性を維持しつつ耐センター摩耗性が向上していることが分かる。
以上のように、本発明にかかる空気入りタイヤは、耐外傷性を維持しつつ耐センター摩耗性を向上することに適している。
本発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤを示す子午断面図である。 図1に示す空気入りタイヤの展開平面図である。 本発明の実施の形態にかかる別の構成の空気入りタイヤを示す子午断面図である。 本発明の実施の形態にかかる別の構成の空気入りタイヤを示す子午断面図である。 図1に示す空気入りタイヤの子午断面部分拡大図である。 本発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
2 カーカス
3 ベルト層
31 補強ベルト
32,33 交差ベルト
34 保護ベルト
4 トレッド
41 踏面
41a 周方向主溝
5 ベルトクッションゴム
61 硬質ゴム層
62 軟質ゴム層
C タイヤ赤道面
Ma 硬質ゴム層の100[%]伸長時モジュラス
Mb 軟質ゴム層の100[%]伸長時モジュラス
Mc カーカスのコートゴムの100[%]伸長時モジュラス
Md ベルトクッションゴムの100[%]伸長時モジュラス
Wa 硬質ゴム層のタイヤ幅方向寸法(補強ベルトの中抜き部側端間寸法)
Wt カーカス踏面のタイヤ幅方向寸法
Da 補強ベルトのコード径
Ta 硬質ゴム層のタイヤ径方向寸法
Tb 軟質ゴム層のタイヤ径方向寸法
θa タイヤ周方向に対する交差ベルトのコード角度
θb タイヤ周方向に対する補強ベルトのコード角度

Claims (6)

  1. カーカスと、コードが互いに交差するように前記カーカスのタイヤ径方向外側に積層された少なくとも2つの交差ベルトと、前記交差ベルトと前記カーカスとの間に配設されタイヤ幅方向中央部が中抜きされた補強ベルトと、前記交差ベルトのタイヤ幅方向端部と前記カーカスとの間で前記補強ベルトのタイヤ幅方向端部に接触する態様で配設されたベルトクッションゴムとを備える空気入りタイヤにおいて、
    前記補強ベルトの中抜き部に配設され、前記カーカスのコートゴムの弾性率以上に形成された硬質ゴム層と、
    前記中抜き部を除き前記補強ベルトのタイヤ径方向に積層して配設され、前記ベルトクッションゴムの弾性率以下に形成された軟質ゴム層と、
    を備えたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記硬質ゴム層の100[%]伸長時モジュラスMaが、4.5[MPa]≦Ma≦10.0[MPa]の範囲に設定され、かつ前記軟質ゴム層の100[%]伸長時モジュラスMbが、1.0[MPa]≦Mb≦2.5[MPa]の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記カーカスのコートゴムの100[%]伸長時モジュラスMcが、3.0[MPa]≦Mc≦6.0[MPa]の範囲に設定され、かつ前記ベルトクッションゴムの100[%]伸長時モジュラスMdが、1.5[MPa]≦Md≦3.0[MPa]の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記軟質ゴム層のタイヤ径方向寸法Tbが、前記補強ベルトのコード径Daに対し、1.0≦Tb/Da≦3.0の範囲に設定され、かつ前記硬質ゴム層のタイヤ径方向寸法Taが、前記軟質ゴム層のタイヤ径方向寸法Tbと前記補強ベルトのコード径Daとに対し、Tb+Da≦Ta≦Tb+2Daの範囲に設定されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記補強ベルトの中抜き部側の端間寸法Waが、トレッド踏面のタイヤ幅方向寸法Wtに対し、0.2≦Wa/Wt≦0.4の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の空気入りタイヤ。
  6. タイヤ周方向に対する前記交差ベルトのコード角度θaが10[度]≦θa≦30[度]の範囲に設定され、かつタイヤ周方向に対する前記補強ベルトのコード角度θbが45[度]≦θb≦90[度]の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載の空気入りタイヤ。
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