JP2010099985A - 液体噴射ヘッドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ベース部材に対するフィルタの溶着状態に拘わらずインク供給針の取り付き状態を好適にする。
【解決手段】 型枠内でインク供給針32を相対的にフィルタ側に押圧しながら、インク供給針32をフィルタと共にベース部材31と一体化するための固定部34の樹脂を注入し、ベース部材31に対するフィルタの溶着状態に拘わらずインク供給針32の高さを均一に維持する。
【選択図】図7

Description

本発明は、液体を噴射する液体噴射ヘッドの製造方法に関し、特に液体としてインクを吐出するインクジェット式記録ヘッドの製造方法に関する。
一般的に、液体噴射ヘッドの代表例であるインクジェット式記録ヘッドは、供給路部材としてのインク供給針に対し、インクが充填された液体貯留手段であるインクカートリッジが着脱可能に挿入され、ベース部材にはインク供給針が保持されているものがある。これは、ベース部材にはヘッド本体につながるインク流路が形成され、インク供給針から供給されるインクはインク流路を介してヘッド部材としてのヘッド本体に供給される。ヘッド本体には圧電素子等の圧力発生手段が設けられ、圧力発生手段を駆動させることによりヘッド本体に供給されたインクがノズルから吐出される。
このようなインクジェット式記録ヘッドでは、インクカートリッジのインク内に気泡が混入したり、インクカートリッジを着脱する際にインク流路のインク内に気泡が混入したりする虞がある。混入した気泡がヘッド本体に供給されると、気泡によりインクの供給が阻害されてドット抜け等の吐出不良が発生する虞があった。
気泡によるインクの供給不良をなくすため、インクカートリッジに挿入されるインク供給針とベース部材(インク流路)との間には、インク内の気泡やゴミ等を除去するためのフィルタが設けられている(例えば、特許文献1参照)。フィルタとベース部材は熱溶着等により固定され、インク供給針とベース部材とは超音波溶着等により固定されている。
特許文献1に開示された構成では、複数のインク供給針をベース部材に個別に超音波溶着しているため、製造工数及び製造コストが増大していた。そして、フィルタは個別にベース部材に固定されているため、インク供給針の高さ方向に対してフィルタの取り付き位置にばらつきが生じるため、一体型インク供給針を用いると、ベース部材に固定した際にインク供給針とベース部材との間隔がばらつく問題があった。
尚、このような問題はインクジェット式記録ヘッドだけではなく、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにおいても同様に存在する。
特開2000−211130号公報
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、供給路部材をベース部材に対してより好適に取り付ける液体噴射ヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の液体噴射ヘッドの製造方法は、液体貯留手段からの液体をノズル開口に供給する液体供給路を備えた液体噴射ヘッドの製造方法において、前記液体供給路を形成するフィルタが溶着されたベース部材及び複数の供給路部材を用意する用意工程と、複数の前記供給路部材を前記ベース部材の前記フィルタ側に個別に押圧しながら、複数の前記供給路部材と前記ベース部材との周囲に樹脂を注入することで一体成型して固定する成形工程と、前記ベース部材にノズルを備えた液体噴射ヘッド部材を取り付ける取付工程と、を備えることを特徴とする。
これによれば、供給路部材を個別にフィルタ側に押圧しながら、フィルタと共に供給路部材をベース部材と一体化する樹脂を注入するので、ベース部材に対してフィルタの取り付き位置に拘わらず好適に供給部材を取り付けることができる。即ち、ベース部材に対してフィルタの取り付き位置にずれが生じていても、ベース部材に対して供給路部材を均一な状態で一体化することができる。
そして、前記用意工程は、供給路型に樹脂を注入することで複数の前記供給路部材を用意し、前記成型工程は、前記供給路型の少なくとも一部と共に複数の前記供給路部材を前記ベース部材の前記フィルタ側に個別に押圧するとともに、複数の前記供給路部材と前記ベース部材との周囲に樹脂を注入する際に、前記供給路型の少なくとも一部を用いることで一体成型することを特徴とする。
これによれば、型枠を用いて複数の供給路部材をベース部材に対して好適に取り付けることができる。
また、前記供給路型には前記供給路部材を成形するための型部が備えられ、前記成型工程は、一体成型を用いて一体成型を行い、前記型部と一体成型とを相対移動させることを特徴とする。
これによれば、供給部材の成形及び、供給路部材とベース部材の一体化を連続して実施することができる。
図1には本発明の一実施形態例に係る方法で製造された液体噴射ヘッドを備えたインクジェット式記録装置の概略斜視、図2にはインクジェット式記録ヘッドの分解斜視、図3には供給部材の上面視、図4には図3中のIV−IV線矢視を示してある。
図1に基づいてインクジェット式記録装置10を説明する。
図に示すように、インクジェット式記録装置10は、インク滴を吐出する液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッド(記録ヘッド)11がキャリッジ12に固定されている。記録ヘッド11には複数の液体貯留手段であるインクカートリッジ13がそれぞれ着脱可能に固定されている。インクカートリッジ13にはブラック(B)、ライトブラック(LB)、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)等の異なる色のインクがそれぞれ貯留されている。
記録ヘッド11が搭載されたキャリッジ12は、装置本体14に取り付けられたキャリッジ軸15に軸方向移動自在に設けられている。そして、駆動モータ16の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト17を介してキャリッジ12に伝達されることで、キャリッジ12はキャリッジ軸15に沿って移動される。
一方、装置本体14にはキャリッジ軸15に沿ってプラテン18が設けられており、図示しない給紙装置等により給紙された紙等の被記録媒体Sがプラテン18上を搬送されるようになっている。
また、キャリッジ12のホームポジションに対応する位置、即ち、キャリッジ軸15の一方の端部近傍には、記録ヘッド11のノズル形成面を封止するキャップ部材19を有するキャッピング装置20が設けられている。ノズル開口が形成されたノズル形成面をキャップ部材19により封止することにより、インクの乾燥を防止している。キャップ部材19はフラッシング動作時のインク受けとしても機能する。
図2〜図4に基づいて記録ヘッド11を説明する。
図2に示すように、記録ヘッド11は、液体貯留手段であるインクカートリッジ13が固定されるカートリッジケース等の供給部材30と、供給部材30のインクカートリッジ13とは反対側の面に固定されたヘッド本体220と、ヘッド本体220の液体噴射面側に設けられたカバーヘッド240とを備えている。
図2〜図4に示すように、供給部材30は、ベース部材31及び供給路部材としてのインク供給針32を備えている。ベース部材31にはヘッド本体220につながるインク流路36が形成され、インク供給針32に供給されるインクはインク流路36を介してヘッド本体220に供給される。供給部材30にはインクカートリッジ13(図1参照)が着脱可能に装着され、インク供給針32インクカートリッジ13(図1参照)に挿入されてインクが供給される。
インク供給針32に対応するベース部材31にはインク流路36が臨む開口部41が設けられ、開口部41の上面にはフィルタ33が配されている。フィルタ33は周縁部が開口部41の周囲に溶着されることによりベース部材31に固定されている。フィルタ33を挟んでベース部材31にはインク供給針32の下端が固定されている。ベース部材31の開口部41の周囲とインク供給針32の下端とにわたり樹脂が充填されて固定部34とされ、固定部34によりベース部材31の開口部41の周囲とインク供給針32の下端がフィルタ33と共に一体化されている。
インク供給針32は後述する製造方法によりフィルタ33と共にベース部材31と一体化される。インク供給針32は固定部34の樹脂と同一の樹脂により成形されていれば一体化の密着性が高く望ましいが、別種の樹脂であっても良い。固定部34はベース部材31の開口部41側の面に設けられ、インク供給針32の下端(一部)を覆うことで、フィルタ33を挟持した状態でベース部材31とインク供給針32とを固定している。インク供給針32とベース部材31が固定部34で一体化されていることで、接合部でのインクの漏れが防止される。
図5〜図10に基づいてインクジェット式記録ヘッドの供給部材の製造方法を説明する。
図5には供給部材の成形工程の説明、図6には金型を開いた状態の概念、図7には型締め時の断面、図8には図7中の要部詳細、図9には離型時の断面を示してある。
本実施形態例では、型枠としての金型を用い、上型50には、インク供給針32の雌型部が備えられた第1型部51及び第2型部52が備えられている。上型50を旋回させることで(型部を移動させることで)、一方側でインク供給針32の成形が実施されると共に、他方側でベース部材31及びインク供給針32を固定するための固定部34の成形が実施される。上型50の旋回動作を繰り返すことで、インク供給針32の成形、及び、固定部34の成形を連続して実施する。
つまり、図5に示すように、上型50は、第1型部51及び第2型部52からなり、第1型部51及び第2型部52の下型53との対向面には、インク供給針32を成形するために用いる型部51a、52aがそれぞれ2つ備えられている。また、下型53の固定部34の成形を行う部位(図中左側)にはフィルタ33が溶着されたベース部材31がセットされるための型部53aが備えられている。2つの型部51a(52a)には一つの通路から樹脂が注入される。
尚、フィルタ33が溶着されたベース部材31の成形部品をベース成形部品45と称し、成形後の供給部材30を成形部品46と称している。
図5(a)は、第1型部51でインク供給針32とベース部材31にわたり固定部34が成形されて一体化され、第2型部52でインク供給針32だけが成形された状態である。固定部34に充填される樹脂量と型部52a(51a)に充填される樹脂量は、ランナ47の太さ、及び、径の漸減状況が調整されることで調節され、固定部34及び型部52a(51a)には一つの樹脂源から一括して樹脂が供給される。
図5(b)は、固定部34及びインク供給針32が成形されて離型した状態である。この状態で、型部53aから成形部品46を取り出し、型部53aにベース成形部品45をセットする。同時に、上型50を旋回させ、下型53の型部53aに第2型部52の型部52aを対向させる。これにより、図5(c)に示すように、インク供給針32とベース成形部品45が対向すると共に、インク供給針32が成形されていない第1型部51の型部51aが型部53aの反対側に対向する。
この状態で型締めを行って樹脂を注入することにより、図5(d)に示すように、第2型部52でインク供給針32とベース成形部品45にわたり固定部34が成形されて一体化され、第1型部51でインク供給針32だけが成形される。つまり、第1型部51と第2型部52が逆になった図5(a)の状態となる。
以上の動作を繰り返すことにより、インク供給針32の成形、及び、インク供給針32とベース成形部品45が一体化される部位(固定部34)の成形が連続して実施される。
本実施形態例では、インク供給針32とベース成形部品45が一体化される部位(固定部34)の成形を行う際に、インク供給針32をベース成形部品45側に相対的に押圧しながら、固定部34への樹脂の注入を行う。このため、ベース成形部品45のフィルタ33の取り付き位置がずれていても、即ち、ベース部材31に対するフィルタ33の取り付き位置がばらついていても、フィルタ33を挟んで、インク供給針32を均一な状態でベース部材31に一体化することができる。
図6〜図9に基づいてインク供給針32をベース成形部品45側に相対的に押圧するための構成(本実施形態例の製造方法)を説明する。図示例は、図5(a)に相当する状態の詳細を記載してある。
図6に示すように、上型50は上部型50a及び下部型50bに分割され、上部型50aと下部型50bの間には隙間54が形成される。第1型部51及び第2型部52はそれぞれ枠型55に支持され、ベース成形部品45に対向する側の枠型55は、上部型50aに対して下部型50bを移動自在に支持する構成となっている。また、ベース成形部品45に対向しない側の枠型55、即ち、インク供給針32を成形する側の枠型55は、隙間54が維持された状態で上部型50aと下部型50bを支持する構成となっている。
図7は、第1型部51がベース成形部品45に対向し、第2型部52がベース成形部品45に対向しない状態、即ち、第1型部51で固定部34が成形されると共に、第2型部52でインク供給針32が成形された状態である。
図7(a)に示すように、上型50の第2型部52の中心部位には、成形型部56が設けられ、成形型部56の周囲に上部型50a及び下部型50bが配されている。成形型部56は上部型50aと一体状態で枠型55に支持され、下部型50bは上部型50aとの間に隙間54が維持された状態で枠型55に支持されている。
図7(b)に示すように、上型50の第1型部51の中心部位には、成形型部56が設けられ、成形型部56の周囲に上部型50a及び下部型50bが配されている。成形型部56は上部型50aと一体状態で枠型55に支持され、下部型50bは上部型50aに対して隙間54が詰められた状態に移動して枠型55に支持されている。
上型50の第1型部51及び第2型部52の成形型部56には、それぞれ型部51a、52aが2個づつ設けられ、型部51a、52aの上側の成形型部56には押付け棒57が固定されている。押付け棒57の下端部は型部51a、52aの頂部(インク供給針32の頂部)に当接するようになっている。つまり、上部型50aと一体状態とされた成形型部56に押付け棒57が固定され、押付け棒57の下端部がインク供給針32の頂部に当接することにより、インク供給針32は成形時に押付け棒57で押えられた状態に保たれる。
図7(a)に示すように、第2型部52は、下部型50bが上部型50aとの間に隙間54が維持された状態で下型53との間で型締めされ、2つの型部52aに樹脂が注入されてインク供給針32が成形される。
図7(b)及び図8に示すように、第1型部51は、下部型50bがベース成形部品45に押されて隙間54が詰められて型締めされ、樹脂が注入されて固定部34(図9参照)が成形される。この時、隙間54の分、ベース成形部品45が上部型50a側に上昇し(コアバック)、上部型50aがベース成形部品45に対して相対的に下降した状態になる。上部型50aには押付け棒57により頂部の位置が規制されたインク供給針32が存在し、上部型50aがベース成形部品45に対して相対的に下降することで、インク供給針32がベース成形部品45に対して押付け棒57で個別に押えられた状態にされる(矢印方向に力が働いた状態にされる)。つまり、インク供給針32は成形時に押付け棒57で押えられた状態に保たれる。
このため、ベース成形部品45のフィルタ33の取り付き位置がずれていても、即ち、ベース部材31に対するフィルタ33の取り付き位置がばらついていても、フィルタ33を挟んで、インク供給針32が押付け棒57で押えられた状態(ベース成形部品45がインク供給針32側に移動した状態)にされるので、インク供給針32を均一な状態でベース部材31に一体化するように固定部34を成形することができる。
第2型部52でのインク供給針32の成形及び第1型部51でのインク供給針32を押えた状態での固定部34の成形が行われた後、上型50と下型53が離型される。図9に示すように、型部53aに、フィルタ33が溶着されたベース部材31とインク供給針32が固定部34で一体化されたベース成形部品45(供給部材30)が完成する。
尚、上述した実施形態例では、上型50と下型53のうち上型50を旋回させているが、これに限らず上型50と下型53とを相対的に移動させれば良い。
上述した製造方法で製造された供給部材30のインク流路36の反対側、即ち、インク供給針32とは反対側にはヘッド本体220が設けられる。
図10、図11に基づいてヘッド本体220を説明する。図10にはヘッド本体の分解斜視、図11にはヘッド本体の断面視を示してある。
図に示すように、ヘッド本体220を構成する流路形成基板60は、本実施形態例では、シリコン単結晶基板からなり、その一方面には二酸化シリコンからなる弾性膜550が形成されている。この流路形成基板60には、その他方面側から異方性エッチングすることにより、複数の隔壁によって区画された圧力発生室62が、幅方向に並設された列が2列形成されている。
各列の圧力発生室62の長手方向外側には、後述するリザーバ形成基板80に設けられるリザーバ部81と連通し、各圧力発生室62の共通のインク室となるリザーバ100を構成する連通部63が形成されている。また、連通部63は、インク供給路64を介して各圧力発生室62の長手方向一端部とそれぞれ連通されている。
即ち、本実施形態例では、流路形成基板60に形成された液体流路として、圧力発生室62、連通部63及びインク供給路64が設けられている。
流路形成基板60の開口面側には、ノズル開口71が形成されたノズルプレート70が接着剤400を介して固着されている。具体的には、複数のヘッド本体220に対応するように複数のノズルプレート70が設けられ、ノズルプレート70は後で詳述するカバーヘッド240の露出開口部241よりも若干広い面積を有してカバーヘッド240と重畳する領域で接着剤等によって固定されている。
尚、ノズルプレート70のノズル開口71は、各圧力発生室62のインク供給路64とは反対側で連通する位置に穿設されている。本実施形態例では、流路形成基板60に圧力発生室62が並設された列を2列設けたため、1つのヘッド本体220にノズル開口71の並設されたノズル列71Aが2列設けられている。そして、本実施形態例では、ノズルプレート70のノズル開口71が開口する面が液体噴射面となっている。ノズルプレート70としては、例えば、シリコン単結晶基板やステンレス鋼(SUS)等の金属基板などが挙げられる。
一方、流路形成基板60の開口面とは反対側には、弾性膜550上に、金属からなる下電極膜と、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の圧電材料からなる圧電体層と、金属からなる上電極膜とを順次積層することで形成された圧電素子300が形成されている。
圧電素子300が形成された流路形成基板60上には、リザーバ100の少なくとも一部を構成するリザーバ部81を有するリザーバ形成基板80が接合されている。リザーバ部81は、本実施形態例では、リザーバ形成基板80を厚さ方向に貫通して圧力発生室62の幅方向に亘って形成され、上述のように流路形成基板60の連通部63と連通されて各圧力発生室62の共通のインク室となるリザーバ100を構成している。
また、リザーバ形成基板80の圧電素子300に対向する領域には、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有する圧電素子保持部82が設けられている。
リザーバ形成基板80上には、各圧電素子300を駆動するための半導体集積回路(IC)等からなる駆動回路110が設けられている。駆動回路110の各端子は、図示しないボンディングワイヤ等を介して各圧電素子300の個別電極から引き出された引き出し配線と接続されている。そして、駆動回路110の各端子には、フレキシブルプリント基板(FPC)等の外部配線111を介して外部と接続され、外部から外部配線111を介して印刷信号等の各種信号を受け取るようになっている。
リザーバ形成基板80上には、コンプライアンス基板140が接合されている。コンプライアンス基板140のリザーバ100に対向する領域には、リザーバ100にインクを供給するためのインク導入口144が厚さ方向に貫通することで形成されている。また、コンプライアンス基板140のリザーバ100に対向する領域のインク導入口144以外の領域は、厚さ方向に薄く形成された可撓部143となっており、リザーバ100は、可撓部143により封止されている。この可撓部143により、リザーバ100内にコンプライアンスを与えている。コンプライアンス基板140上には、ヘッドケース230が固定されている。
ヘッドケース230は、インク導入口144に連通すると共に供給部材30のインク流路36に連通して、供給部材30からのインクをインク導入口144に供給するインク供給連通路231が設けられている。ヘッドケース230には、コンプライアンス基板140の可撓部143に対向する領域に溝部232が形成され、可撓部143の撓み変形が適宜行われるようになっている。また、ヘッドケース230には、リザーバ形成基板80上に設けられた駆動回路110に対向する領域に厚さ方向に貫通した駆動回路保持部233が設けられており、外部配線111は、駆動回路保持部233を挿通して駆動回路110と接続されている。
ヘッド本体220を構成する各部材には、組立時に各部材を位置決めするためのピンが挿入されるピン挿入孔234が角部の2箇所に設けられている。そして、ピン挿入孔234にピンを挿入して各部材の相対的な位置決めを行いながら部材同士を接合することで、ヘッド本体220が一体的に組み合わせられる。
ヘッドケース230を介して供給部材30に保持されたヘッド本体220は、図2に示すように、5つのヘッド本体220の液体噴射面側を覆うように箱形状を有するカバーヘッド240によって相対的に位置決めされて保持されている。カバーヘッド240は、ノズル開口71を露出する露出開口部241と、露出開口部241を画成すると共にヘッド本体220の液体噴射面の少なくともノズル列71Aの並設されたノズル開口71の両端部側に接合される接合部242とを備えている。
接合部242は、本実施形態例では、複数のヘッド本体220に亘って液体噴射面の外周に沿って設けられた枠部243と、隣接するヘッド本体220の間に延設されて露出開口部241を分割する梁部244とで構成されており、枠部243及び梁部244がヘッド本体220の液体噴射面、すなわちノズルプレート70の表面に接合されている。カバーヘッド240には、ヘッド本体220の液体噴射面の側面側に、液体噴射面の外周縁部に亘って屈曲するように延設された側壁部245が設けられている。
カバーヘッド240は、接合部242をヘッド本体220の液体噴射面に接着するようにしたため、液体噴射面とカバーヘッド240との段差を減少させることができ、液体噴射面のワイピングや吸引動作などを行っても、液体噴射面にインクが残留するのを防止することができる。
また、梁部244によって隣接するヘッド本体220の間が塞がれているため、隣接するヘッド本体220の間にインクが侵入することがなく、圧電素子300や駆動回路110などのインクによる劣化及び破壊を防止することができる。また、ヘッド本体220の液体噴射面とカバーヘッド240との間は、接着剤によって隙間なく接着されているため、隙間に被記録媒体Sが入り込むのを防止してカバーヘッド240の変形及び紙ジャムを防止することができる。
更に、側壁部245が、複数のヘッド本体220の外周縁部を覆うことで、ヘッド本体220の側面へのインクの回り込みを確実に防止することができる。また、カバーヘッド240に、ヘッド本体220の液体噴射面と接合される接合部242を設けるようにしたため、複数のヘッド本体220の各ノズル列71Aをカバーヘッド240に対して高精度に位置決めして接合することができる。
カバーヘッド240としては、例えば、ステンレス鋼などの金属材料が挙げられ、金属板をプレス加工により形成してもよく、成形により形成するようにしてもよい。また、カバーヘッド240を導電性の金属材料とすることで、接地することができる。
尚、カバーヘッド240とノズルプレート70との接合は、特に限定されず、例えば、熱硬化性のエポキシ系接着剤や、紫外線硬化型の接着剤による接着などが挙げられる。
本実施形態例のインクジェット式記録ヘッド11は、インクカートリッジ13からのインクをインク流路36から取り込み、インク供給連通路231及びインク導入口144を介して、リザーバ100からノズル開口71に至るまで内部をインクで満たした後、駆動回路110からの記録信号に従い、各圧力発生室62に対応するそれぞれの圧電素子300に電圧を印加し、弾性膜550及び圧電素子300をたわみ変形させることにより、各圧力発生室62内の圧力が高まりノズル開口71からインク滴が吐出する。
上述した実施形態例では、上型50と下型53のうち上型50を旋回さえていたが、これに限らず上型50と下型53とを相対的に移動させれば良い。
尚、上述した実施形態例では、インク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッド11を例示して本発明を説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものである。液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンタ等の画像記録装置に用いられる記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(電界放出ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等を挙げることができる。
インクジェット式記録装置の概略斜視図である。 インクジェット式記録ヘッドの分解斜視図である。 供給部材の上面図である。 図3中のIV−IV線矢視図である。 供給部材の成形工程の説明図である。 金型を開いた状態の概念図である。 型締め時の断面図である。 図7中の要部詳細図である。 離型時の断面図である。 ヘッド本体の分解斜視図である。 ヘッド本体の断面図である。
符号の説明
10 インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 11 インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 30 供給部材、 31 ベース部材、 32 インク供給針、 33 フィルタ、 34 固定部、 36 インク流路、 50 上型、 51 第1型部、 52 第2型部、 53 下型、 54 隙間、 56 成形型部、 57 押付け棒

Claims (3)

  1. 液体貯留手段からの液体をノズル開口に供給する液体供給路を備えた液体噴射ヘッドの製造方法において、
    前記液体供給路を形成するフィルタが溶着されたベース部材及び複数の供給路部材を用意する用意工程と、
    複数の前記供給路部材を前記ベース部材の前記フィルタ側に個別に押圧しながら、複数の前記供給路部材と前記ベース部材との周囲に樹脂を注入することで一体成型して固定する成形工程と、
    前記ベース部材にノズルを備えた液体噴射ヘッド部材を取り付ける取付工程と、
    を備えることを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  2. 請求項1に記載の液体噴射ヘッドの製造方法において、
    前記用意工程は、供給路型に樹脂を注入することで複数の前記供給路部材を用意し、
    前記成型工程は、前記供給路型の少なくとも一部と共に複数の前記供給路部材を前記ベース部材の前記フィルタ側に個別に押圧するとともに、
    複数の前記供給路部材と前記ベース部材との周囲に樹脂を注入する際に、前記供給路型の少なくとも一部を用いることで一体成型する
    ことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  3. 請求項1もしくは請求項2に記載の液体噴射ヘッドの製造方法において、
    前記供給路型には前記供給路部材を成形するための型部が備えられ、
    前記成型工程は、一体成型を用いて一体成型を行い、
    前記型部と一体成型とを相対移動させる
    ことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
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